ハルヒ「キョン、避妊具持ってる?」back

ハルヒ「キョン、避妊具持ってる?」


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1:
キョン「ああ!?」
ハルヒ「あはは冗談よ! あっ今日は用事あるから先に部室行ってて」
放課後の教室、ホームルームが終わった直後だ
やれやれうるさいのがいなくなって、今日はゆっくりできそうだ。さて朝比奈さんのお茶を飲みに行くか
しかしハルヒのやつ何の冗談だ。妙に機嫌良さそうだったな……
2:
部室
長門はいつもの場所で本を読んでいた。その黒曜石のような目がこちらを向く……が、その瞳は青かった
「あれ? どうした長門その目……カラコンか?」
長門は無言のまま本に視線を戻した
今日はこいつもなんかおかしいな
6:
古泉「すいません。今日はお先に失礼します」
いつも通り二人でテーブルゲームをやっていた途中、古泉は席を立った
そういえば、ずっとそわそわしていた
キョン「なんだ? デートか?」
いつもの笑顔をはりつかせて帰っていく
結局、この日はハルヒも朝比奈さんも来なかった
11:
翌日
ハルヒは今日も部室に来ない。おまけに古泉も
ちらりと長門を見ると昨日と同じ青いカラコンをつけている。しかもよく見るとショートカットに隠れた耳に光るものが見える
あれはピアスか? そういえば眉毛もいつもより細い気がする……
朝比奈「遅れてすみません! あれ、お二人だけですか? 実は大事な話が……」
部室に飛び込んできた愛らしい俺の朝比奈さんが、おどおどした調子で話はじめた
朝比奈「急に元の時代に戻ることになりました。そういう指令が…。あ、大丈夫です。すぐに代わりの者が来るそうです」
ショックを受けて呆然とする俺と、細くなった眉ひとつ動かさない長門
今までお世話になりましたとお辞儀をした俺の朝比奈さんは振り返りもせず帰っていった
こんな時にハルヒと古泉はどこ行ってんだ!
14:
翌朝の谷口の噂によると昨日古泉が駅前を光陽園の女子生徒と歩いていたそうだ。あのやろ……
キョン「遅刻だぞ」
ハルヒ「……」
一時間遅れて眠そうな目としわだらけの制服でハルヒがやってきた。少しからかってやろうと声をかけたが無視された
16:
二時間目が終わった後、俺の後ろの席にクラスの女子が声をかけた
「ねえねえ、涼宮さん昨日生徒会長とスーパーにいなかった? 私、家近所なのー」
久しぶりに俺以外の人間への冷たい態度を見た。ハルヒは軽い感じで話しかけた女子を無言でちょっとにらみ、窓へと顔をむけ溜め息。
なんだこの感じ……
23:
放課後部室
「こんにつわ。山本です」
朝比奈さんの代わりにやってきた子はおかっぱでメガネの女子生徒だった。 そしてピザでニキビづらで、おまけになんか臭い
せまい部室で山本さんの体臭に耐えられなくなった俺はそうそうに帰宅した
26:
ああ、長門? 今日はカラコン、ピアスに加えて顔グロになってたよ。読んでる雑誌は「Celeb-ich」とかいうのだった
なんだろう…最近楽しくねえな……
33:
今日も部室に二人っきりだ。もう一人は長門ではなく山本さんだが
俺っていったいなんのためにここにいるんだっけ?
アホらしい帰るか。
「ご一緒します」
頼んでもいないのに山本さんついてきた
39:
翌日
古泉「僕は何も問題ないと考えています。涼宮さんの精神は非常に良いですから」
キョン「だったら部室になんで来ない?」
古泉「彼女がSOS団に興味を失いつつあるのかもしれません。もしかしたら、あなたの心労もこれから減ってくるかもしれません」
キョン「どういうことだ?」
48:
古泉「あくまで可能性ですよ。あなたにとっても喜ばしいことでしょう?」
そういうと古泉はいつもの笑顔で部室から去っていった。ほんの少し憐れむような表情に見えたのは俺の気のせいか……?
52:
久しぶりに佐々木にでも電話してみるか。勉強ばっかしてそうだし、遊んでやろう
佐々木「やあ、君かキョン。どうした?」
キョン「おお、元気か?」
佐々木「まあまあだよ。それなりに忙しい」
キョン「そうか、今度の日曜ヒマか?」
55:
佐々木「いや、模試があるんだ」
キョン「そうか……、勉強ばっかしてないで、たまには遊ぼうぜ」
佐々木「…………。すまない、気を使ってもらってうれしいが、今は進学のことで忙しいんだ」
61:
キョン「そ、そうか。まあ、ヒマだったからかけただけなんだ!」
佐々木「じゃあ、もういいかい? ではまたの機会にでも」
ブツリと電話はきれた。俺はそのまましばらくシャミをなでながらボッーとしていた
そのシャミもかまい過ぎたのか、うっとうしそうに俺の部屋を出ていった
64:
日曜
ヒマすぎるので谷口と国木田に電話したが、二人とも用事らしい。
一人ですることもなく駅前の喫茶店に入ろうとして、あわててやめる。店内で古泉がやたら美人な女と楽しそう話している。あのやろ?
居づらいので別の喫茶店を探しはじめる
ああ、朝比奈さん……あなたさえいてくれれば、俺の心も癒されるというのに。
「キョンさんですね。奇遇ですね」
67:
振り返ると山本さんがいた……。未来人ならいいというものではない。
「わだづこれから行くところあるんでつが、よろづかったらご一緒しませんか?」
なんで俺はこんな心惹かれない誘いに乗ってついてきたのだろう……? 理由はひとつ孤独過ぎたからだ
73:
山本「実は気になることがあるのでつ」
ゆっくりと歩きながら、彼女が話しだした。これは学校へ向かってるのか?
山本「涼宮ハルヒのことでつ」
79:
俺は並んで歩くのもはばかれる容姿の横顔を見る。
山本「この時間に私が来る必要など本来ないのでつ。ここで私がやらなければいけないこと。つまり、涼宮ハルヒによる歴史分岐を起こす可能性事象はしばらく発生しないはずなのでつ」
山本さんはその疑問を解くために学校へと向かっているらしい。校内に何かヒントがあるのか?
81:
ここから先の話はあまりにもくだらなくて、拍子抜けした俺はあんまり話したくはない
ハルヒは部室にいた。長門もそして朝比奈さんまで!
ケバケバしい衣装に身をつつみタップリとしたつけマツゲとマスカラをつけたハルヒは同じような格好をした他二人の化粧をしていた。
キョン「お前は何をやっているんだ!?」
ハルヒ「何って次の文化祭に向けた準備に決まってるじゃない。うちはSOS団キャバクラをやるのよ!」
85:
事の真相はこうだ。ハルヒはキャバクラを成功させるため、ティーン雑誌を読みあさり、長門と朝比奈さんにも歪んだ知識と格好を強制したらしい。
朝比奈さんはその姿を俺に見られたくないため、適当なウソを思いついたらしい。そしたら、なぜか現実に指令がきてしまって、焦っていたら今度は朝比奈さんも現代に残っていいとまた指令がきて、パニックになりかけていたようだ。
どうせ、ハルヒか長門のチカラだろう。俺は古泉に言った。
87:
「まあ、そうでしょうね。僕もあなたを部室から遠ざけるためにウソをつくのは心がいささか痛みました」
そうなのだ。こいつもグルだったのだ。どうやらハルヒが中途半端な出来のキャバ嬢を俺に見せるのを嫌がったらしい。ちなみに古泉といた女子は、学校に隠れてキャバクラで働いているらしく、それを調べた古泉がアドバイスをもらいにいったとかなんとか。アホらしい
88:
古泉「まさか」
キョン「だろうな……」
ハルヒ「何しゃべってるの二人とも! ばれちゃったんだし、キョンも手伝うのよ!」
やれやれ
<おわーり> 適当ですんまそん ああ、山本さんは帰りました
89:
スーパーで生徒会長と会っていたのは、ハルヒが既に下校していた会長を見つけ出し予算の前借り要求をしていたらしい。
キョン「それで、うまくいったのか?」
古泉「まさか」
キョン「だろうな……」
ハルヒ「何しゃべってるの二人とも! ばれちゃったんだし、キョンも手伝うのよ!」
やれやれ
<おわーり> 適当ですんまそん ああ、山本さんは帰りました
98:
避妊具発言は、ハルヒがティーン雑誌で見た情報の信憑性をキョンに確認しようと聞いたらしい<蛇足>
92:
まあ俺のハルヒがあんなことするわけ無いな
良かった良かった
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