男「やっぱりポケモンって面白いな」男友「そうだなぁ」back

男「やっぱりポケモンって面白いな」男友「そうだなぁ」


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1:
―4月、始業式終了後。男友宅―
男「ヘイローの休憩には、やっぱポケモン厳選だよな。FPSやってると酔うし」
男友「ゲームの休憩にゲームってどうなのよ?しかもせっかく二人いるのに対戦じゃなくて厳選てお前…」
男「だって対戦だと頭使うじゃん?疲れるじゃん?」
男友「まぁ俺もやってるし、言えた義理じゃねぇけどな」
男「これでポテチとコーラでもあれば最高なんだけどなー」
男友「ああ、たしか妹さんにダイエットしろって言われてるんだっけ?律儀に約束守ってるんだな」
男「正月に太ってなー。ちょっとムキになって言い返しちゃって、まだちょっとギクシャクしてるんだよねー…」
男友「おいおいマジか…もう結構経つじゃねぇか。」
男「一応、すぐ謝ったんだけどね。今も昼の弁当作ってくれるし、嫌われてるわけではない…と思うけど。むしろそう思いたい」
男友「つーか、お前が高校入ってから、ずっと妹さんが弁当作ってくれてたんだよな?」
男「うん。ただ正月以降、野菜たっぷりになっちゃってさ。慣れない調理のせいか、正直あんまり美味しくなかったんだが」
男友「だが?」
男「ああ、春休みに『友達の家で料理合宿してくる』っつって数日泊り込みで練習してきたみたいで、戻ってきたらヘルシーで美味い料理作れるようになってた」
男友「そりゃ嫌われてねぇだろ。何かきっかけがあれば仲直りできそうだがなぁ」
男「ま、今はポケモンやろうぜ!現実逃避気味に!!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401982480
2:
男友「現実逃避てお前…まぁいいけど。あ、色違いギルガルドきたー!!」
男「マジか!?おめでとう!!暇みては国際孵化で狙ってたんだっけ?よくやるよなぁ」
男友「長かった!!後はステが妥協できる範囲ならいいけど」
男「やっぱりポケモンって面白いよなー。妹とギクシャクしてるけど楽しいよなー。彼女いない高校生活だけど楽しいよなー」トオイメ
男友「さっきからお前、大丈夫か?…彼女と言えば、片思い中の女さんと同じクラスになれたんだろ?ゲームもいいけど、そっちも頑張れよ」
男「うぐっ、痛いところを…でも、どうすりゃいいのか分からねぇし」
男友「とりあえず話し掛けろよ。初対面でもないんだろ?」
男「そうは言うけど、たまに廊下ですれ違うときに挨拶するくらいだったし…」
男友「クラス違っていた上に部活や委員会も一緒じゃなかったのに、挨拶する間柄なんだから、見込みゼロでもないんじゃないか?つか、接点ほぼないのに、どうやって知り合ったんだっけ?」
男「男友には何度か話したと思うんだけどな」
男友「どうせダメだと思ってたから、覚えてない」
男「お前な…まーいいや、アレは半年くらい前――」
3:
―回想、半年前の10月―
男「やっべ、遅刻する。急がないと…ん?何だあれ?」
幼女「うわーん、いたいよー」
女「酷い擦り傷…痛いよね?すぐ手当てするからね」
男「どうしたの?」
女「えっ!?あ、この子が転んで怪我しちゃったみたいで。まずは傷口を水で洗わないといけないけど、どこかで水道借りないと」
男「あっ、俺が未開封のミネラルウォーター持ってるし、とりあえずそれで洗っちゃおう」
女「いいの?」
男「いいって、痛そうだし早い方がいいだろ」
女「ありがと。ごめんね、君。ちょっと染みるわよ」トプトプ
幼女「ぎゃーーー!!」ジタバタ
女「ああっ、ごめんねー、染みるよねー」アセアセ
4:
―――
――

女「はい、おしまい」
幼女「うえーん…」グズッグズッ
女「手当て終わっても、痛いよね。どうしよう…」オロオロ
男「…お嬢ちゃん、俺の手を見てみてー?」ヒラヒラ
幼女「…?」グズッ
男「何もないけど、こうして手を振ると…あら不思議―!!」ガサッ
女(袖から手のひらに何か出したわね)
男「飴玉が出てきましたー!!」ドヤァ
幼女「…」
女(手品のつもりかしら…下手すぎるけど)
幼女「…袖から出てきたよ?」
男「バレてる!?」ガーン
5:
女「悪いけど、バレバレね」クスッ
男「お、俺の渾身の手品が…」ガクッ
幼女「おにいちゃん、へたくそー」クスクス
男「小さい子にまで笑われた!?ってか、笑ったな、よかったよかった。結果オーライ」
女(…!さっきまで泣いてたのに)
男「よしよし、強い子だ。ご褒美にこの飴玉をあげよう」
幼女「いいの!?ありがとう!」ニコッ
男「よし、その足で歩くのはキツいだろ?家までおぶって行く、どっちだ?」
幼女「えーとね、あっちー」
男「よし、じゃあ出発ー!」ヒョイ
幼女「たかーい!」キャッキャッ
女「ねぇ、あなた同じ高校よね?私は女、あなたは?」
男「俺は男。女さんは、もう学校行っていいよ。すでに遅刻確定だけどさ」
女「私が最初にその子の面倒みたんだから、最後まで付き合うわよ」
男「そうか。まぁどっちにしろ遅刻だしなぁ、大差ないか」ケラケラ
6:
幼女「…ごめんなさい、わたしのせいで遅刻?」
男「子供が気にしちゃダメだぜー?それに大した事じゃない。お嬢ちゃんこそ、幼稚園だか保育園は大丈夫なのか?」
幼女「今日はお休みなの。それで、遊んでて転んだの」
男「そうか、そりゃ災難だったなー」
女「…ねぇ、男君」
男「ん?」
女「あなたって、優しいのね。見ず知らずなのに助けてくれて」
男「いや、小さい子泣いてたら助けるでしょー?優しいんじゃないって、当たり前のことだって。って、カッコつけすぎ?」ケラケラ
女「…ロリコン、じゃないわよね?でも飴玉とか妙に用意いいし…」
男「ファッ!?い、いや違うし!?小さい頃から妹の面倒見てたから、ダブって見えて放っておけないだけだし!?飴玉は妹なだめるのにさっきみたいにしてて、その名残で今も持ち歩いてるだけだし!?」オロオロ
女「ご、ごめん冗談だから!助けてくれたのに何かゴメン…ていうか、妹さんがいるんだね。だからあんな手馴れた感じで」
男「あ、いや俺こそ過剰反応しちゃって…ていうか、女さんも消毒液とか絆創膏とか、よく持ってたよね」
女「ああ、それは私、両親とも幼稚園の先生でね。その繋がりで小さい子の面倒みること多くて。それで薬とか持ち歩いてるんだー」
7:
男「へぇ、大変じゃない?」
女「まぁ、怪我とか気を遣うから、それなりにはね。でも、小さい子の面倒みるの、好きになっちゃったんだよねー。私も将来、幼稚園の先生になりたいなぁって思うくらいには」ニコッ
男(えっ?あれ?笑顔眩し過ぎね?天使?女さん天使じゃね?)
男「そ、そっか。でも、うん…合ってると思うよ。今知り合ったばかりの俺が言っても説得力ないけどさ」
女「そんなことないよ、夢を後押ししてもらえて嬉しいよ」ニコッ
―回想終了、男友宅―
男「――っとまぁ、そんな事があって。その時にすっかり惚れちゃって」
男友「あー、そういや、盛大に遅刻してきたことあったなぁ。で、半年間、挨拶はしても、それ以上の進展もできずにウダウダしてたのか」
男「うぐっ、キツいこと言うなぁ」
男友「まぁでも、2年になってクラス同じになったんだし、チャンス到来じゃないか。頑張れ!」
男「ていうか、俺のことばっかり言うが、男友はどうなんだよ?1年のとき、お前も浮いた話一つなかったじゃないか」
男友「…このタイミングで言うのもアレだが、実は彼女できた」
男「えっ」
8:
男「…ああ!アレか!ラブプラスをついに買ったのか!!」
男友「いや、買ってねぇし!そもそもラブプラスは彼女じゃねぇし!!」
男「は?ラブプラスは彼女だし!」
男友「ちげぇし」
男「お前、全国のオトコ達を敵に回すの?」
男友「まぁどっちでもいいけどさ。とにかく、普通に彼女できたんだよ」
男「えっ?いや、マジなの?」
男友「マジ」
男「いつの間に!?」
男友「春休みの間に」
男「は?何ソレ聞いてねーし」
男友「付き合いだしたの、春休み終わる直前なんだよね。だから報告、今になったんだよ」
男「ていうか、いつ出逢ったんだよ?」
男友「ほら、春休み初日からしばらく、お前用事があるっつって遊べなかっただろ?だから、暇つぶしにポケモンセンターに行ったんだよ。そしたら――」
9:
―回想、春休み初日、某ポケモンセンター―
男友(暇つぶしに来たはいいが、特に欲しい物もねぇし、どうするかな)
<イケー!!ブレイブバードダー!!
男友(お?あっちで対戦やってるっぽいな。俺と同い年くらいの女の子と、幼稚園くらいの男の子と女の子だ…兄弟、にしては歳が離れてるなぁ)
男児1「お、俺のファイアローがやられたー!!HPを2n+1調整とか、色々してたのにー!!」
女児1「女友おねーちゃん、強い…」
女友「ふっふーん!おねーちゃん、強いでしょ!?」
男児1「大人げねーよー!!」
女友「うぐっ…!アタシはキミ達に色んな戦い方があることを教えたかったんだよ」
女児1「…本当?」
女友「ホントだよー。今の戦いだと、男児1君のHP調整Aブッパ残りS振り鉢巻ファイアローは、確かに強い。多くのポケモンに対して優位に戦えるさ」
男児1「うん、ファイアロー超つえぇし!でも負けたぞー?岩タイプじゃなかったし、ステロもまかれてなかったのに。それが色んな戦い方?」
女友「そう!タイプ相性やヤバい補助技を分かってるだけでも凄いね。でも、さっきアタシが使ったポケモンみたいに、他の要素で不利になる相手もいるのさ」
男児1「なんか…奥が深いぞ。よし、もっと頑張るぞ、俺!」
男友(どう見ても廃人です、本当にありがとうございました)
10:
男友(まぁそれはいいとして、あの女の子、強そうだな)ウズウズ
男友(…対戦してみてぇな。声かけてみるか)
男友「そこのおねーさん、ポケモン強そうだね。俺とも対戦しない?」
女友「うわっ!びっくりした!!へっ!?アタシ!?…おにーさん、本当にポケモンできるの?ナンパはお断りだよー?」ジトー
男友「あ、急に声かけてビックリさせちゃってゴメン。HP2n+1でAブッパな鉢巻ファイアローを手玉に取るおねーさんの実力が気になっちゃって」
女友「…ほほぅ、さっきの話を聞いてたんだねー。シロートにその言葉の意味は分かんないし覚えられないだろーから、信用するよ」
男友「信用してもらえて良かった。じゃ、対戦OKかな?」
女友「もちろんOKさ。さて、アタシの実力をある程度分かっていながら挑んでくるおにーさんの実力、楽しみだねぇ」ニマニマ
男友(あ、ニマニマ笑い可愛い)
男児1「おっ、にーちゃん戦うのか!?女友ねーちゃん、つえぇぞ!?」
女児1「…女友おね―ちゃん、頑張って」
男友「あ、俺は男友って言います。じゃ、よろしくお願いします」
女友「よろしくー。アタシは女友だよー」
男児1「俺、男児1ってんだー!よろしくな、にーちゃん!!」
女児1「…私、女児1です」
11:
―――
――

女友「いえーい!アタシの勝ち―!!」ブイッ
男友「ま、負けた…」ガクッ
男児1「やっぱ女友ねーちゃん、つえぇな!!」
女児1「おめでとう、女友おねーちゃん」
女友「二人ともありがとー!でも勝ったとはいえ、男友君も相当強かったよ。かなりやり込んでるよねぇ」
男友(まさか受けルとは…対策を怠っていた俺のミスだ)
女友「男友君、どうする?もう1回――」
男児1「あっ!!群れバトルで色違いオーロットが出た!!」
女友「何ぃ!?男児1君、焦っちゃダメだよ!!選択ミスしないように、周りの敵から片付けるのさー!!」
男友(好機っ…!!これは好機っ…!!)ニヤリ
男児1「えー!?でも俺、今一緒に出てるウソッキーも欲しいし…」
女友「ウソッキーなら、友達から貰った孵化余りをあげるから!!4Vのやつあげるから!!色違いを確保するのさー!!」
12:
男友「そうだぞ、男児1君。色違いの方が圧倒的にレアだ。ウソッキーは後で貰えるようだし、色違いにした方がいい」
男友(興味があるフリをし、画面を覗き込むためと見せ掛け、背後に回りこむ)スッ
男児1「そっか、じゃあ色違いオーロットを捕まえる!!」
女児1「頑張って…!!」グッ
女友「一匹ずつ慎重に、選択ミスに注意して!」
男友(そうして、三人の死角に移動したら、バトルボックスのポケモンを入れ替える…!!)
男友(女友さんは、輝石ラッキーとポイヒグライオンを主軸とした受けル…)
女友「その調子!!後二匹、慎重に倒すのさ!!」
男友(まず一匹は…受け型を機能停止させる、スカーフトリック型水ロトム…)ピコピコ
男友(次は…『どくどく』をダメージソースとしていたから、毒が効かない二刀ポケ…ルカリオにするか)ピコピコ
男友(後は…いいな。ガブリアスもいるし、他のポケモンも、女友さんの残り4匹に対して相性がいい)
男友(勝てる…!!勝てるぞ…!!)ニタァ
13:
男児1「よっしゃー!!色違いオーロット捕まえたー!!」ガッツポーズ
女児「おめでとう…!」パチパチ
女友「やったねぇ!!おめでとう!!」
男友(ギリギリ間に合ったようだな)
女友「あ、ごめんね待たせて。色違い出ると、ついつい盛り上がっちゃって」
男友「あ、ああ、いいんだ。男児1君、よかったな」
男児1「へへっ、皆ありがとなー」
女友「で、どうする?もう1回やるかい?」
男友「ああ、是非お願い。まだ使ってないやつもいるしなぁ(棒)」
女友「そうかい?じゃあ、このまま始める?」
男友「よろしくお願いします(ゲス顔)」ニヤリ
女友「さーてと、次は何を使…!?」
男友「あれ?どうかしましたか?」ニヤニヤ
女友「ふ、ふふふふ…キミも中々えげつないねぇ…ふふふふ…!!」ヒクヒク
14:
女友(水ロトムとルカリオの二匹が入れ替えてある…さっきの間だね…!!)
女友(受けル対策だろうねー、こりゃ。しかし、ラッキーとグライオン以外は、普通に分が悪いねー…)
女友(…面白い!!どうせ他じゃ勝ち目薄そうだし、その対策ポケモン達を、受けルで相手してやるさー!!)
女友「ふふふふふふ!!」ニコニコ
男友「はははははは!!」ニコニコ
男児1「わ、笑ってるのに二人ともこえぇぞ…」
女児1「う、うん…」
―――
――

女友「今度は負けた…」ガクッ
男友「よし、勝った!!」ガッツポーズ
男児1「にーちゃん、すげぇな!!女友ねーちゃん超つえぇのに!!」
女児1「…おにーちゃん、すごい」
男友「実は、1回目の後、ちょこっとポケモン入れ替えたんだよね。なので、にーちゃん、そこまで凄くないよ、うん」
15:
男児1「え!?そーなのか!?」
女友「自分から種明かししなくてもいいのにさー」
男友「いや、まぁ何か卑怯だったし。そう思っても実際やったけど」
女友「まぁ、それでも、必要なポケモン育成していて、必要に応じて運用できたのは、男友君の実力さ」
男友「いやいや、本当に大した事ないって。それより女友さん、もう1回やる?」
女友「うん、やりたいねぇ。でも、その前にちょっと…」モジモジ
男友「(トイレかな?)用事があるなら、行ってきなよ。その間、この子らは俺が見てるからさ」
女友「あ、ありがとう。すぐ戻るから!二人とも、男友おにーさんの言うこと聞いててね?」
男児1「うん、わかった!!」
女児1「…わかった」
女友「じゃ、少しお願いねー」スタスタスタスタ
男友「じゃあ、二人とも、ジュースでも奢るよ」
男児1「にーちゃん、いいのか!?じゃあ俺、ポンジュース!!」
女児1「私も、男児1と同じのがいい」
男友「ははは、特別だからなー。それと、女友さんは何が好きかな?」
16:
―――
――

女友(さて、トイレは済ませたけど、とーぜんポケモンの編成も変えるよねー)ニシシシ
女友(ラッキーとグライオンは牽制のために残すとして、残り四匹を入れ替えよう)
女友(スカーフトリック水ロトム対策に…メガフシギバナを入れようか)ピコピコ
女友(ダメ押しで…うん、タスキ道連れゲンガーも入れておこう)ピコピコ
女友(後は――まぁ、適当に有利そうなのを)ピコピコ
女友(次は勝つよ)ニヤリ
―――
――

17:
女友(あ、いたいた。何か話してるね)
男児1「女児1、すげーんだぜ!出し巻き卵作るの、すげー上手いし!!」
男友「もう料理なんてできるのか!?そりゃ凄いな!!」
女児1「…男児1のお母さんに教えてもらったの。でも、まだ火や包丁は一人じゃ使わせてもらえないし、すごくないよ」
男友「それでも充分凄いって!男児1は、何かできるの?」
男児1「俺は父ちゃんから『アメリカりくぐんかくとーじゅつ』っての、教えてもらってるぞ!!」
男友「アメ…なんだそりゃ!?男児1の父ちゃん何者だよ!?」
男児1「何か、母ちゃんと結婚するまでは『ぐんじん』だったとかで、今は『料理人』やってるぞ」
男友「良く分からないが凄いな。そんな強そうな格闘術教えてもらってるんなら、女児1のこと守ってやらないとな!」
男児1「とーぜん!皆を守るために強くなるんだ、俺!!女児1ももちろん守るぞ!!」
女児1「…ありがと///」ポッ
男友「お前、カッコいい事言うなぁ!!頑張れよ、応援してるぜ!!」
女友「ただいまー、何だか盛り上がってるねぇ」
男友「あ、女友さんおかえり。はいこれ、女友さんの分」
女友「え?ジュース?…あ、ありがと。しかもミルクティーじゃーん!!」パァ!!
18:
男友「ああ、この子たちに女友さんの好みを聞いたんだ」
女友「へー、気が利くんだねぇ…そうやって普段から女の子、口説いてるのー?」ニマニマ
男友「い、いや、そんな事はないよ!そ、それよりもさ、対戦する?」
女友「もちろん!さぁ、ばっちこーいだよ」
男友「じゃ、よろしくねー」
男友「さて、手の内バレたから選出は慎重に…!?」ピクッ
女友「ふふふ」ニマニマ
男友(や、やられた…!!そりゃそうだよな、時間あったんだから変えてくるよな…!!)
男友「はははははは!」ニコニコ
女友「ふふふふふふ!」ニコニコ
男児1「またこえぇぞ…」
女児1「うん…」
19:
―――
――

男友「ぐっ…負けた…!!」ガクッ
女友「ふっふーん、アタシの勝ちだねー!!」ブイッ
男友「これで1勝2敗か…」
女友「ふふ、もう1回するかい?」ニマニマ
男友「もちろん!あ、でも待って。ポケモン変えるから」
女友「おっ、もうコソコソ変えないんだね?」
男友「もうコソコソする意味ないよね」
女友「確かにね」
男友・女友「ぷっ…あはははは!!」
男児1「二人とも楽しそうだなー」
女児1「本当だね」
20:
―――
――

男友「勝ったー!!」
女友「負けたー!!」
男友「何かもう、深読みしすぎて、メチャクチャだったなぁ」
女友「あれだけ出し抜こうとし合ったからねー」
男友「これで2勝2敗かぁ」
女友「次で決着といくかい?」
男友「そうしたいのは山々だけど、もうバッテリー切れなんだよね」
女友「ありゃ、アタシもバッテリー切れだね。それに、そろそろこの子たちを送らなきゃいけない時間なんだ」
男友「…じゃあさ、また今度やらない?携帯番号とメアド、交換して…もらえませんか?」
女友「…そうやって、普段から女の子を口説いてるのー?」ジトー
男友「さ、さっきも言ったけど、そんなことないよ!」アセアセ
女友「そっか…ま、決着つけるためだもんね。喜んで交換するよ。」カチカチ
21:
男友「…ありがとう」カチカチ
女友「…よし、登録完了っと」
男友「こっちも終わったよ…それとさ」
女友「ん?」
男友「ポケモンの決着だけじゃなくて…普通に女友さんと遊びたくて、メアド交換お願いしました///」ボソッ
女友「なっ…!?何でキミは恥ずかしげもなく、そんなこと言うかなー!!///」カァ
男友「わ、悪い。えっと、じゃあまた今度!!」タッタッタ
女友「…逃げるなんて卑怯だなー…///」ポソッ
―回想終了、男友宅―
男友「まぁ、それから春休みほぼ毎日遊んで…ポケモン含め、びっくりするくらい色々気が合ってさ、春休み最後の日に思い切って告白したらOKもらって。」
男「」
男友「お、おい?男?」
男「う…裏切り者ぉぉぉ!!何あっさり付き合えてるんだこのイケメンがぁ!!顔か!?世の中やっぱり顔なのかぁぁぁ!?」
男友「裏切り者って、お前だって女さん狙ってたじゃないか。普通に祝福してくれよ」
22:
男「いや、軽くね!?会って二週間かそこらで付き合うとか、軽くね!?」
男友「む…お前こそ重くね?」
男「うぐっ…いや待て男友よ、お前常々『大恋愛とかいいよな』つってたじゃん!?アレは嘘か!?」
男友「いやほら、まぁとりあえずお付き合いしてみてから、合う合わない考えるのもいいかなぁって」
男「何てことだ…DT同盟のお前がまさかの裏切りとは…」
男友「そんな同盟に加わった覚えは無い。てか、童貞だよ。悪かったな」
男「へっ!?勢いでそのままいったんじゃねーの?」
男友「お前、発想がアレだよな。それに、何つーか…女友さんのこと、大事にしたいしさ」
男「…!はっはーん、なるほどねー」ニヤニヤ
男友「な、何だよ?」
男「お前、やっぱ根っこの部分変わってねーじゃん。軽いフリして、全力で本気なんじゃねーか」ニヤニヤ
男友「わ、悪いかよ?」
男「いや、悪くねーよ。むしろ、安心したわ。大方、重いとか思われて嫌われたくねーから、軽いフリしてんだろ?」ニヤニヤ
男友「だーもう!さっきからニヤニヤしてんじゃねぇ!」
男「しかし、お前が焦ってコクるとか、相当ベタ惚れだな」
23:
男友「ああ、ベタ惚れだよ。メアド交換も早めの告白も、必死だったよ。俺らしくもねぇ」ガシガシ
男「そんなことねーよ。よかったじゃねーか、本気で好きな相手が見つかって」
男友「…サンキュ。ところでさ」
男「ん?」
男友「お前も頑張れ」ポン
男「ちくしょおぉぉぉぉ!!彼女できたからって余裕かましてんじゃねぇぇぇぇ!!」ダッ
―男友宅からの帰路―
男「ったく、自分が彼女できたからって余裕ぶりやがって…」ブツブツ
男(…ん?子供の泣き声?)
<エーンエーン
<ホラホラ、ナカナイデー
男(無人駅の中からか…つーかアレは、女さん?)
男「女さん?」
女「ひゃっ!あ、あれ?男君?どうしてここに?」
24:
男「偶然通りかかって。それより、その子どうしたの?」
女「どうも間違ってここで降りちゃって、お母さんとはぐれたみたい」
少女「ママー…ひっく、ぐすっ」
男「うわー、そんなことあるのか、色々ずさんだろ…まぁとりあえず、最寄の有人駅に電話してみるよ。その辺の掲示板に書いてあったよね」
女「あ、うん。ありがとう。私はこの子見てるね」
男「その前に…お嬢ちゃん、俺の手を見てみてー?」ヒラヒラ
少女「…?」グスッグスッ
女(…また手品かしら?)
男「何もないけど、こうして手を振ると…あら不思議―!!」ガサッ
男「飴玉が出てきましたー!!」ドヤァ
少女「…」
女(まるで成長していない…!!)
少女「…あの、袖から…」
男「ダメか!?ダメなのか!?バレバレなのかぁー!?」ガーン
25:
男「ま、まーいいや。この飴玉はお嬢ちゃんにあげるよ」
少女「…いいの?ありがとう」
男「どーいたしまして!じゃあ、お嬢ちゃんのお母さんのことは俺が何とかするから、お姉ちゃんと一緒に待ってて、な?」
少女「…ありがとう」
男「あ、お嬢ちゃんの名前は?」
少女「少女」
男「少女ね、ありがとう。えーと、番号は、と。これか」ピッポッパ プルルルル
男「もしもし、○○駅ですか?――ええ、実は××駅で誤って電車から降りてしまったという迷子を拾いまして。――はい、名前は少女ちゃんだそうです」
女「もう大丈夫だからねー」
少女「…ありがとう」ギュッ
女(あ、手を握ってきた…やっぱり心細いよね)
男「――え?そちらの駅に居るんですね?――いえ、間もなく電車が来るようですし、こちらから送りますよ。――はい、男と言います。携帯番号は…」
男「――はい、では失礼します」ピッ
女「どうだった?」
26:
男「隣の駅に親御さんがいらっしゃるみたいだから、送ることにした」
女「そう、良かった」
男「と言うわけで、少女ちゃん、良かったな。お母さんにすぐ会えるよ」ニコッ
少女「…うん!ありがとう!」
男「じゃ、電車来るし。早行こうか。ほら、手を」
少女「うん!」ギュッ
男「そんな訳で、女さん。この子は俺が責任持って連れてくから」
女「い、いや、私が最初に関わったんだし、最後まで付いていくわよ。それに…」
男「それに?」
少女「…一緒がいい」ギュー!!
女「少女ちゃんが手を離してくれないし」アハハ・・・
男「いや、少女ちゃん。お姉ちゃんの手を離して…って、やべっ電車来る!!しょーがない、二人とも急ぐよー!!」ダッ
女「あっ、ちょっ、走ったら危ない!!」
少女「あはははっ♪」ニコニコ
28:
―――
――

少女母「ああっ!少女!!良かった!!」ギュッ
少女「ママー!!」ギュー!!
少女母「お二人とも、本当にありがとうございます!!私が目を離してしまったばかりに!!」ペコペコ
女「いえ、大事にならなくて良かったです」
男「本当に問題なくて何よりです」
男「それにしても…ママがうたた寝して暇だったからって、電車から出たらダメだぞ!今度から離れないように!」ピシィ
少女「はーい…」シュン
女「男君、何だかお父さんみたいだね」アハハ
男「せめてそこはお兄さんって呼んで!?」ガーン
少女母「本当に何とお礼を言っていいのか…」
男「気にしないでください。そもそも最初に助けてたのは女さんですし」
女「わ、私はその…当然のことをしただけで…」アセアセ
29:
少女母「本当にありがとうございました。ほら、少女もお礼を言って」
少女「お姉ちゃん、お兄ちゃん、ありがとう!!パパとママみたいで、寂しくなかったよ!!」
男「パパ!?///」カァー!!
女「ママ!?///」カァー!!
少女母「それでは、失礼します。本当にありがとうございました」
―――
――

男「す、すっかり暗くなったね」
女「そ、そうね。こんな時間まで付き合ってくれてありがとう」
男(うう、気まずい。最後の一言が効いたな…)
男「あ、そうだ女さん。暗くなったし、良かったら送ってくよ。その…迷惑じゃなければ」
女「え!?い、いやいいよ!!悪いし!!」
男「でも、夜道を女の子一人で帰すのはちょっと。あ!あの、迷惑だったら別に…」アセアセ
女「えっと、じゃあ…その、お願いします」
30:
男(あ!しまった!!送るのはいいとして、DQNに絡まれたとしても俺ケンカ弱いぞ)
男(何か武器になるようなものはないか…)ゴソゴソ
男(…男友とカービィのエアライドを遊ぶ為に持ってきた、ゲームキューブくらいしかねー!!)
男(武器としては心もとないが、無いよりマシか)
女「男君ってさー」
男「うん?」
女「前にも思ったけど、小さい子と話すとき、ちょっと口調違うよね」
男「そうかな?意識したことないけど」
女「何か、お兄ちゃんって感じの話し方?」
男「あー、妹と接してる感じで喋ってるからかなー?」
女「ふーん、仲良し兄妹なんだ」
男「あー、いや実は…」
31:
―――
――

男「――と言うわけで、最近、少しギクシャクしてるんだ。仲直りしたいんだけどね…」
女「…男君さ。ちゃんとお礼言った?健康に気を遣った料理作ってくれてることに」
男「あー…言ってないかも」
女「良くない!良くないよー!たとえ相手が自発的にしてくれてるとしても、男君のためを思ってるんだからさ」
男「でも、大分間が空いたから、今更言いにくいんだよねー…」
女「春休みにわざわざ料理練習してきてくれたんでしょ?そのことなら、まだ日にち経ってないし、そこから話題切り出してお礼を言ったらどう?」
男「そうだね…そうするよ!ありがとう!!」
女「ふふ、頑張ってね」ニコッ
男「何だか胸のつっかえが取れたみたいだ、本当にありがとう」
32:
女「ところで、さ」
男「うん?」
女「今日のこと、お礼したいんだけど、何かないかな?」
男「へっ、お礼?」
女「うん、少女ちゃん助けるの手伝ってくれて。結局最後までお世話になったし」
男「いやいや!アレは、女さんも一緒に助けたんだし」
女「いえいえ!最初に助けてたのは私で、その私を含めて男君は助けてくれたんだよ」
男「そう、なるのか?…んん?」
女「そうです!私の気がすまないから、何かお礼させてよ」
男「いやでも、いいのかなぁ…?」
女「いいの!さぁ、何かない?」
男「急に言われても…あ!一つだけ」
女「なになに?」
男「女さんともっとお話したいです!!」
33:
男「…」
女「…」
男(な、な、何を言ってるんだ俺はぁぁぁぁぁぁぁ!!)カァー
男(うっかりポロっと言っちゃったけど、ドン引きだろこれ!!)サァー
男「いやあの女さん、今のはその――」アタフタ
女「クスッ!…わかった。じゃあ、明日の昼休みお弁当作ってくるから、一緒に食べながらお話しよ?」ニコニコ
男「あ、は、はい!!」
男(やべぇ何だこれ何が起こった。嬉しさと恥ずかしさで死にそうだ)
女「あ、後さ、携帯番号とメアドも交換しよ?」カチカチ
男「よ、喜んでー!!」カチカチ
―――
――

34:
―男自宅―
男「ただいまー」
妹「…あ、兄ちゃんお帰り。ご飯できてるよ」
男「ありがとう。母さん達まだ帰ってないな。妹が作ってくれたの?」
妹「…うん、そうだよ」
男「…そっか、ありがとう。あ、あのさ」
妹「…何?」
男「春休みさ、料理練習してから、凄く美味しくなったよ。ありがとう」
妹「き、急にどうしたの?」
男「…正月もさ、俺のために言ってくれたのにムキになって本当に悪かったな、と」
男「俺のためを思ってくれて、本当にありがたく思ってる」
男「あんなことがあっても弁当作ってくれて、練習までしてくれて、本当ありがとな」
妹「も、もういいよ。私もちょっと言い過ぎたし…てか、急にどうしたの?」
男「いや、悪いなと思ってたけど、謝る機会逃してたから、ちょっと思い切った。謝るだけじゃなくて、本当に感謝してるよ」
妹「わ、わかったから!急に恥ずかしいなー…何かあった?」
35:
男「うん…ちょっときっかけが」
妹「ふーん…ま、私も微妙に気まずいの嫌だったし。こうして兄ちゃんが非を認めたのなら、仲直りしてあげましょう」ニヤリ
男「寛大な処置、感謝いたします。へへー」フカブカ
妹「ちょ、調子いいなぁ。ま、いいや。ご飯にしよう」
男「ありがとう。そうだ、今度俺も妹にご飯作りたいな」
妹「えー。嬉しいけど、兄ちゃんの料理、今思うと雑だよねー」ケラケラ
男「『レシピ通り作れば問題ない、ので簡単なレシピにしておこう』及び『出汁がきいてりゃ大抵マズくはならない』が俺のスタンスだからな」ドヤァ
妹「うん、ドヤ顔してるけど改めて聞いても雑だよね。レパートリーも少ないし。ただ、無難に美味しいけどね」
男「だったら、妹が今作ってる料理教えてくれよ。それ作るからさ」
妹「ほう、私の秘伝のレシピを知りたいとな。ふふ、では伝授してしんぜよう」
男「ありがたき幸せー」フカブカ
男・妹「ぷっ…あははは!」
妹「あー…何か久しぶりに馬鹿な会話したよー」
男「うん、悪かった」
妹「もういいって」
36:
妹「よし、なら明日は仲直り記念ってことで、弁当はゴージャスにしちゃうよー!!」フンスッ
男「…あ、弁当なんだけどさ。明日は、その、いらないです、はい」
妹「…へっ?」キョトン
男「その、弁当作ってもらう約束をしたので」
妹「…兄ちゃん」
男「…なんでしょう?」
妹「ラブプラスは、お弁当作ってくれないよ?」ジアイノメ
男「違ぇし!!ラブプラスじゃねーし!!普通にクラスの女の子だし!!ていうか、ラブプラス持ってねーし!!」
妹「はぁ!?ありえないでしょ!?女っ気ゼロの兄ちゃんが!?幼馴染は同性の男友さんしかいない、純然たる女っ気ゼロの兄ちゃんが!?」ガタタッ
男「ちょ、何で二回も女っ気ゼロとか言うの!?いや、本当我ながら奇跡と思うけど、本当にクラスの女の子が作ってくれることになったんだよ!?」
妹「はっ!?まさか何らかの弱みを握って!?」
男「違ぇし!!ああもう、実は今日の帰りにだな――」
―――
――

42:
―翌朝、学校―
男「おはよーさん」
男友「おはよう…どうした?顔がニヤけてるぞ。何かいいことでもあったか?」
男「ああ、妹と仲直りできた」
男友「!そうか、そりゃ良かった。まぁ、安心したよ」
男「それと…た、頼みがあるんだけど」
男友「どうした、改まって」
男「実は…昼休み、女さんの手作り弁当を一緒に食べることになったんだけど…」ボソッ
男友「はぁ!?」ガタッ
男「こ、声がでかい!」
男友「あ、ああ悪い。で、詳しく話して貰おうか。それと、何が頼みだ?」
男「実は昨日、男友ん家からの帰り道でな――」
―――
――

43:
男「――と、いうわけなんだ」
男友「お前、やったじゃねぇか!何かもう、死亡フラグじゃないかと思うほどいい流れじゃねぇか!」
男「こ、声がでかい!聞かれたら恥ずかしいだろうが、同じクラスだし…」
男友「ああ、悪い。で、その流れで俺に一体何を頼むって?」
男「…昼飯一緒に来てくれねーか?」
男友「お前は何を言っているんだ?」
男「いや、昨日は舞い上がったんだけどさ、冷静に考えたら恥ずかしすぎてヤバい」
男友「待て、冷静になれ。こんなチャンス二度と来ないぞ?棒に振る気か?」
男「いや、冷静になったら、俺の心と心臓がもたねーと気づいた。俺の乙女回路が焼き切れそうだ」
男友「お前にそんな繊細なモンは搭載されていない」
男「なぁ、頼むよ。助けると思って!」
男友「無理。俺、昼飯は彼女と食うし」
男「じゃあ彼女も連れてきてくれよ。むしろ男二人、女二人でバランス取れるから都合がいいような気がする。この通り!」ペコッ
男友「…ハァ、仕方ねーなこのヘタレは。女友さんに昼飯一緒でいいか確認するから。女友さんがちょっとでも嫌がったらこの話はナシで」
男「た、助かる!」
44:
<ネェ、オネガイダヨー
<ウーン、カレシガオッケーナラネー?
男友「おーい、女友さん。ちょっといい?」スタスタ
女友「おー、これはこれはマイダーリン。どうしたのー?」ニマニマ
男友「ちょっ…!!普段からそんな呼び方してないのに、止めて!?///」カァア
男「おい何だこれ、会話が始まったと思ったらノロケだった。何を言ってるか分からないと思うけど、俺も何が起こったのか分からない」
モブ男1「もげろ」
モブ男2「爆ぜろ」
男友「ほら、いらん誤解を招くし、それに恥ずかしいっての!!///」カァア
女友「だいじょーぶ、アタシも恥ずかしい!///」テレテレ
男友「大丈夫じゃないよね、それ」ハァ
女友「ちょっと悪ふざけのつもりだったけど、失敗、失敗♪てへぺろ」ペロッコツッ
男友「????!!///というか、てへぺろって言葉で言ってるし」
女「女友、そろそろ止まろうよ…」ハァ
男「男友、ぼちぼち本題に…って、女さん居たの!?」
45:
女「お、男君!?うん、女友と話してたのよ。いきなり置いてけぼりくらったけど」ハァ
女友「およ?二人は知り合い?アタシは女友、女のマブダチやってるよー!ヨロシクゥ!」ビッ
男「あ、俺は男。よろしくー。女友さんって、男友の彼女さんだよね」
男友「ああ、そうだ。あ、女さん、女友さんの彼氏で男の友達やってる男友です、よろしく」
女「あ、どうもよろしく。」
女友「男君、っていうと…ほほぅ、キミが噂の」ニマニマ
男「ん?噂?」
女「ちょっ、女友!変なこと言わないで!!」アセアセ
女友「あっはっは、まー気にしないで男君!ところで、男友君、何の用事だったの?」
男友「あ、ああ。えーっと…」チラッ
男(まさか男友の彼女さんと女さんが友達だったとは…どうしよう)オロオロ
男友(…仕方ねーな)ハァ
男友「一緒に昼飯食う約束だったけど、うっかり男とも約束しちゃっててさ。いっそ皆で昼飯食わないかと思ってな」
女友「!…ほほぅ、こーんなに可愛いハニーがいるのに、早公然と二股とはやりますなぁ?」ニマニマ
46:
男友「うっ、悪かった」
女友「…なーんちゃって!実はアタシも、女と一緒にお昼食べる約束しちゃっててさー。こっちからもお願いするトコだったんだよ」
女(あ、女友…)ヒソヒソ
女友(まーまー、アタシにまっかせなさーい!)ヒソヒソ
男友(…もしや、女さんもビビってたのか?)
男友「だったら仕方ないな、これはもう四人で昼飯コースだな」
女友「そうだね仕方ないねー、これはもう四人でお昼コースだねー」
男(何とかなったー!?男友、恩に着るぜー!!)
女「男君、ゴメンね?女友とも約束してたのうっかりしてて」
男「い、いやいや俺こそゴメン。俺も約束してたのにうっかりしててさー」アセアセ
―――
――

47:
―昼休み―
男「…」カチコチ
女「…」カチコチ
女友「えー、本日はお日柄も良く」
男友「何で見合いみたいな事言ってるの?」
女友「え?大体合ってない?女と男君のお見合い?」
男「ぶふぉ!?」
女「お、女友!?」
女友「えー?だって女が男君に弁当作ってきて一緒に食べるなんて、もう見合いみたいなものだよねー?」
男友「あーほら、食事も話も進まないからね?ほどほどにしようよ、女友さん」
女友「ちぇー。二人とも話が進まないから場を和ませようとしたのにさー。まぁほら、とりあえず二人とも話しなよー」
48:
男「…ご、ご趣味は?」
女「…ど、読書です」
女友「えー…モロお見合いの会話じゃーん…それに女さー、本も読むけど、どっちかっていうと――」
女「読書です!!」クワッ
女友(…考えは分かったけど、大丈夫かな、この子…)ハァ
男「読書?女さん本読むんだ?」
女「え、ええ。といっても、推理小説ばかりだけどね」
男「へぇ、面白そう。俺は本なんて読んだことないけど、推理小説は面白そうだなぁ」
男(サウンドノベル感覚で楽しめそうだなぁ。かまいたちの夜みたいな)
女「あ、良かったら貸そうか?その…無理してなければ」
男「マジで!?いいの?やった、じゃあ是非お願いします!!」
女「うん、じゃあ約束ね。あ、でも慣れてないなら無理しなくても――」
男「全っ然、無理じゃない!!むしろ女さんの好みが気になるというか――」ハッ
男「いや、ごめ…!!」カァア
女「あ、いえ…」カァア
49:
男友「…何これウブい」
女友「…完全に二人だけの世界が出来上がってますなー」タハー
女「お、男君の趣味は?」
男「お、俺は…」
?男、中学時の思い出?
『お前、中学にもなってポケモンとかやってんのかよー!』
『あんなの、ガキの遊びだろ?』
『キャハハハ!ゲームばっかりやってんだって!!マジきもーい!!』
『半径1メートル以内に近づかないでくださーい!オタクがうつるー!!』
?思い出終了?
男(ダメだダメだダメだ!ゲームが趣味ですなどと、口が裂けても言えない!!)
男(そうだ、俺は決めたんだ。ゲーム好きを公言しないと!!)
男(俺は決めたんだ。好きな人ができたら、その人の趣味に合わせると!!)
男(だから――)
50:
男「俺は、特に趣味はないかなぁ」
男友(…男、中学の時のこと、やっぱ気にしてるよなぁ)
女「…そうなの?何かちょっとくらいはあるんじゃない?」キョトン
男(ああ、無趣味もイメージ悪いか!しかし趣味っつっても、ゲームの他には…)オロオロ
男「…将棋を少々」
男(って、何言ってんだ俺ー!?将棋もゲームみたいなもんじゃねーか!!)
女「何だ、やっぱり趣味あるんじゃない!私はやったことないけど、面白そうだね!」
男(へっ?意外と悪印象じゃない?)
女「今度、私にもやり方教えてよ!!」
男「俺で良ければ教えるよ」
女「約束だよっ!私は推理小説を持ってくる、男君は将棋を教えてくれる!」
男「うん、約束するよ」
女「あはは、何だか嬉しいね」ニコッ
男(か、可愛い…!!)
男(だからこそ、ゲームが趣味なのは隠し通す!!)
52:
―――
――

男「棒銀といってね、細かい話をすると色々あるんだけど、基本は飛車先の歩の裏から銀を進めて攻める手段なんだ」
女「なるほどね。守りはどうするの?」
男「とりあえず、俺の得意な矢倉を教えるよ。やり方はね――」
―――
――

男「借りてた本、読み終わったよ!いやー、面白かったよ『十角館の殺人』!!最後の方の犯人の台詞には驚かされたよ」
女「あはは、私が父さんから借りて、初めて読んだ本なんだ。推理小説が初めてだったとはいえ、私も謎解きできずに、犯人の台詞に驚いたよ!」
男「ああ、昔の本だと思ったけど、お父さんの本だったんだ」
女「うん。父さんの影響で読み始めたんだ。だから、紹介する本も父さんの本が多いけど」
―――
――

―数日後、昼休み―
女友「いやー、順調そうで何よりですなぁ。何だかんだでアレから毎日、お弁当作ってきてるし」ニマニマ
女「ちょ、女友!?」
53:
男友「正直、男が『ご趣味は?』とか言い出した時は、不安しかなかったけどな」
男「あ、あの時は緊張しまくってて!!勘弁してくれよー!!」アセアセ
女友「まーまー、でも仲良さそうでアタシは嬉しいよ」ニマニマ
女「女友、あんまりからかわないでよー…でもまぁ、うん。男君と話せて楽しいよ」ニコッ
男「うっ…俺も、色々見聞広がったし?女さんと話せて良かったよ」テレテレ
男友「日々見せ付けられた甲斐はあったな」
男「男友が言うか!?何だかんだ毎日女友さんとイチャラブしてたじゃねーか!!」
女友「話の内容はポケモン談義だけどねー。色気なっすぃんぐ!!」
男友「まぁ、ポケモンがきっかけで付き合ったんだしな」
女友「そーそー、たまには女もポケモン談義しよーよ。女のエーフィって面白…あ!!」
女「お、女友!?」ビクッ
男「…女さん、ポケモンやるんだ?」
男(待て俺、深入りするな。どうせアレだ、女子特有の『ピカチュウかわいー』みたいな、マスコット的楽しみ方に違いない。廃人プレイとかするはずが無い。期待するな俺)
54:
女「え、ええ!ほら、女友がやってるし、近所の子どもの面倒見たりで、ちょっとだけ、ね?」
男「あー、周りに誘われて?」
女「そうそう!でもほら、ピカチュウとか可愛いし、好きだよ」
男「ピカチュウとかエーフィとか可愛いよね」
女「可愛いポケモンいいよねー。ブイズとか全部可愛いし。というか、男君もポケモンやるの?」
男(…ブイズ?)
男「…ああ、男友に誘われて、ほんの少しだけ」
女「へー、そうなんだ」
女友(男友君、ひょっとして男君って…)ヒソヒソ
男友(ん?ああ、ポケモンやってるよ、厳選する程度には。てか、女さんも…?)ヒソヒソ
男「あっ、ところでさ女さん、明日の休み、暇?」
女「え?うん、暇だよ」
男友(おぉ!?男攻めるなぁ!!)ニヤニヤ
女友(ほほぅ、これはこれは)ニマニマ
55:
男「俺の妹がさ、女さんに弁当作ってもらってばかりじゃ悪いから、明日、お昼ご飯をご馳走したいって」
女「ええ!?そんな、悪いよ」
男「あー、いや、妹すごい乗り気でさ。俺も弁当のお返ししたいし。迷惑じゃなければ、どうかな?」
女「うーん…それじゃあ、ご馳走になろうかな」
63:
―翌日、土曜日、男宅―
妹「はじめまして、いつも兄がお世話になっております」ペコッ
女「あなたが妹ちゃんね?女です、今日はありがとう」ペコリ
女友「女のマブダチの女友です!よろしくねー」ペコッ
男友「妹ちゃん、久しぶりー」
男「まぁ、ゆっくりしてってよ」
女友「で、挨拶が終わったところでー…」
女友「なーんでアタシ達まで呼んじゃうかねー。勝手にイチャラブしてればいいのにさー」ジトー
女「そ、それは、皆でご飯食べた方が楽しいし…」
女友「ていうか、妹ちゃん、ごめんねー。人数増えちゃってさ」
妹「大丈夫ですよ、人数多い方が楽しいですし!それに…」チラッ
男「ん?」
妹「どうせ、誘えたとしてもこんな事になるだろうと」ハァ
男「う…」
男友「男よ、お前もうちょいそのヘタレを直した方がいいな」ポンポン
64:
―――
――

女「ごちそうさまでした!妹ちゃん、料理凄い上手だね!!」
女友「ごちそうさまー!いやー、ちょっと凄くない?アタシ、正直ここまで作れないわー」
男友「男から春休みに練習したって聞いてたけど、すげぇなぁ」
妹「ありがとうございます!喜んでもらえてよかったです!!」
男「美味しかった、ごちそうさま。食器は俺が洗うよ」
妹「ありがと、任せるよ兄ちゃん」
女「私も手伝うわ」
男「いやいや、今日は招待したんだし、ゆっくりしててよ」
女「食器洗いくらいは手伝わせてよ」
女友「よし、きりが無いから二人とも洗ってくるんだー!!」
男「え?でも…」
女友「四の五の言わずに二人でれっつごー!ついでに明日の約束も取り付けちゃいなYO!」
65:
男「ハァ…仕方ない。女さん、それじゃ悪いけど一緒に」
女「ええ、もちろん」
―――
――

男「で、えーと、その…明日は暇?」ゴシゴシ
女「明日はちょっと予定があるから、無理ね。ごめんなさいね」ジャー
男「あ、ああうん。気にしないで」ゴシゴシ
女友「ありゃー?女、明日って何かあるの?」ヒョコッ
女「ひゃっ!いつこっち来たの…ほら、この前、近所の子ども達と遊ぶ約束したから」キュッキュッ
女友「あー、あれかー。いっそ、男君も一緒に遊んじゃえば?」
男「お?俺も子ども好きだし、一向に構わないよ?」ゴシゴシ
女「ダメっ!」
男「!?」ビクッ
女「あ、えーと…ほら、子どもの面倒見るの結構大変だし、あの子たちも人見知りするかもだから、えーと、今回は、止めといた方がいいかなーって」アセアセ
男「あ、ああ、うん。それなら仕方ないね」
66:
女「ごめんね?せっかくの申し出なのに」
男「いや、俺こそ急に変なこと言ってごめんね」
男(あんまりがっついて誘おうとしたから、嫌われたか?)ズーン
女友「…」スタスタ
―――
――

男友「あ、おかえり。どうだった二人の様子は?」
妹「兄ちゃん、脈ありですか!?春到来ですか!?」キラキラ
女友「おぉう、妹ちゃん興味深々だぁねー」
女友「残念ながら、二人ともちょーっと微妙な空気だねー」
男友「ありゃ、マジか」
妹「そ、そんなー…」ガックリ
女友「けど、ダメってわけじゃなさそうなんだよねー。そこで、だ」
女友「二人とも…アタシの作戦を聞いてくれないかい?」ニヤリ
67:
―翌日、日曜日、とある公園―
男「あれー?男友のやつ、ここで待ち合わせって言ってたのにまだ来てねーし」
男(『すれ違い通信の穴場を見つけた』ってことだが、初めて来たなこの公園)
男(どれ、実際どんなもんか…おお、もうすれ違ってる!しかも七人!?)ピコピコ
男(田舎だと中々人数増えないからなー、こりゃ良い場所見つけたわ。さすが男友!)
男(てことは、公園で子どもが集まって3DSやってんだな)
男(ん?このMiiの名前…『女』?珍しい偶然もあるもんだな)
男(しかも最後に遊んだゲームがポケモンYとは…女さんと一緒にポケモンできたら、もっと楽しいだろうなー)
男(いやいや、何を馬鹿なことを)
<イケー、ガブリアス!!
<マケナイデ、ピクシー
男(おっ!近くで子どもがポケモンやってるな?どれ、少し様子を見ようか…)
男児1「俺のガブリアス、つるぎのまいを3回積んだし!もう止まらねーぜ!!」ドヤァ
女児1「…私のピクシーだって、コスモパワー3回積んだ」
男児1「へっ、コスモパワーは防御特防が1段ずつしか上がらねー!」
男児1「けど!つるぎのまいは攻撃が2段上がる!!こっちのがつえーぜ!!」
68:
男児1「くらえー!!」
クロコダイン(ガブリアスのニックネーム)のじしん!!
ダメージ微量
男児1「え!?なんでだ!?」
女児1「…ピクシーの特性『てんねん』は、相手の能力変化を無視する、良くも悪くも」
女児1「こっちの番」
ギエピー(ピクシーのニックネーム)のムーンフォース!!
効果はばつぐんだ!!
男児1「ク、クロコダイーン!!」
女児1「…勉強不足。私の勝ち」ブイッ
男児1「ダメだ、終わった…」ガックシ
男(…幼稚園児くらい、だよな?)
男(積み技や特性まで考えて戦うのか、最近の子どもはすげーな)
男(俺なんか小学生の時ですら、フルアタで満足してたもんだがなぁ)
女「ピクシーを使うなんて、女児1ちゃん、いいセンスね」
69:
男「あれ!?女さん!?何でここに!?」
女「へっ?…!?お、男君!?何で!?」ビクゥ
男児1「にーちゃん、誰?女ねーちゃんの友達?」
男「うん、そうだよ」
女(ヤバいよヤバいよ、このままじゃ…!!)アセアセ
女児1「お兄ちゃんもポケモンやるの?」
男「え?あ、ああ少しだけ」
男児2「少し?残念だなぁ。女お姉ちゃんくらいやりこんでるのかと思ったのに」チラッ
男「え?」
女「男児2君!?いや、私も少ししか―」
女児2「でも、女お姉ちゃんに3値っていう隠し要素教えてもらったよー?」コクン
男児3「我もサイクル戦の重要性を教えてもらいましたぞwwwww」
女児3「ふぇぇ、攻撃範囲の広さも大事だって女お姉ちゃんが言ってたよぅ」
男児1「てゆーか、女ねーちゃん、俺らの中で一番つえぇし!!」
女「」
70:
男「え、えーと…」
女「お、終わったわ…せっかく隠してたのに…嫌われたくなかったのに…」ジワッ
?男、回想?
『キャハハハ!ゲームばっかりやってんだって!!マジきもーい!!』
『半径1メートル以内に近づかないでくださーい!オタクがうつるー!!』
?回想、終?
男(…女さんも俺と同じか。てか、泣きそうじゃねーか)
男(頑張れ俺!!これで万が一女さんがポケモン廃人じゃなくても、俺のポケモン廃人がバレるだけじゃねーか!!)
男(昔の事なんかにビビんな俺!!女さんを泣かせんじゃねー俺!!)
男「お、俺もファイアローのHPを奇数調整するし!!」アセアセ
女「…そうだよね、ファイアローは2n 1調整が基本だよね…え?」グスッ
男「Sも130族意識する必要は薄れてきたけど、ほら、舞えるポケモンだと最80族のスカーフ意識したりはするよね!?」
男「ギャラドスも何だかんだで、舞うなら80族気になるからついつい最にしちゃうんだよね俺!!」
女「…」ジー
71:
男「あ、後ごめん!一つ嘘ついてたことあるんだけどさ!!」
女「…」
男「俺、ポケモンめっちゃ好きなんだ!!そりゃもう、厳選しまくり!?」
女「…何で」
男「ん?」
女「何で、少ししかポケモンしてないって、嘘ついたの?」
男「…嫌われたくなかったから。高校生にもなってポケモンやってるとか、キモいと思われそうだし」
女「なら何で…今、ばらしちゃったの?」
男「…えーと、その、うん…女さんが泣きそうだったから」
女「…恥ずかしい事言うよね」
男「うっ…」
女「…ありがと」ボソッ
男「…!!ははっ、泣かないでくれてよかった」
72:
―近くの物陰―
女友「おー、作戦成功ですなー」ニマニマ
男友「女さんが泣きそうになった時は、さすがに焦ったぞ」フー
妹「うわーうわー!兄ちゃん雰囲気持ち直したー!何の話をしてるのかサッパリだけど」
男児2「女友お姉ちゃん、何とか上手くいったよ。全く、ヒヤヒヤさせないでよね」タタタタッ
女児2「女お姉ちゃんが嬉しそうで良かったー」ニパッ
女友「おー、二人とも、ごくろー!今度ジュースでも奢るよー」
男友「この子たちは?」
女友「今回の作戦の工作員さね。二人ともポケモン好きを隠そうとしてるんだ、それを暴露する流れに持っていくには、回りの誰かがバラせばいいと思って」
妹「それにしても、こんな小さな子たちでよく上手く話を誘導できたねぇ」
女友「男児2君は、ここらで有名な○○社の社長のお孫さんでさー。家が厳しいっぽくて、歳の割にすごくしっかりしてるのさー」
女友「まぁ、しっかりしてるのは、男児2君の努力の賜物だけどねー。凄いよねー」
男児2「…そんなに凄くないよ」
73:
女友「はっはっは、照れない照れなーい」ワシャワシャ
男児2「あ、頭撫でないでよ、恥ずかしい…!!///」
女児2「男児2ちゃん、すごいすごーい」ワシャワシャキャッキャ
男児2「女児2ちゃんまで…もう好きにしてよ」ハァ
女友「んで、女児2ちゃんは、男児2君と仲良しな上に、何でかお察し能力がすごーく高くて、男児2ちゃんの意図を汲んで行動できるのさー」
女友「今回の会話の流れを変える工作に、とても適した二人というワケなのさー!!」ドヤァ
男友「ドヤ顔で悪いけど、女友さんじゃなくて、この子たちが凄いよね?」
男児2「じゃあ、何かあったらまた連絡にくるから。いってくる」
女児2「いってくるー!!」キャッキャ
妹「女友さんは、あの二人とどうやって知り合ったんですか?」
女友「んー、アタシは女と幼馴染でさー。女が小さい子の面倒良く見てて、アタシも一緒に面倒みたりしてたのさ」
女友「今日居る面子も、皆知ってる子だぁねー」
男友「なるほどな」
女友「てゆーか、ごめんねー二人とも。こんな事に付き合わせちゃってさ。こんな事って言ったら女と男君に悪いけど」
妹「私は、兄ちゃんの恋の行方が気になりますし。むしろ女友さんこそ作戦立ててくれてありがとうございます!」ペコリ
74:
男友「まぁ、俺も男の友達だからな。恋路の応援くらいするさ」
女友「でもさー、アタシ達付き合ったばかりなのに、デートせずにこんな事に付き合わせて申し訳ないなー、と」
男友「というか、出会ってから付き合うまでの間に遊びまくったからなぁ。まぁ、たまには良くないか?」
女友「そうだねー。てゆーか、遊びまくったって、何かエロくない?」ニマー
男友「またそういう方向に持っていく。エロさ皆無だったよね、ゲーム三昧たまにカラオケって感じだっただろ。面白かったけど」
女友「いやー、あんなに気が合うとは思わなかったわー。あっという間に休み終わったよねー。で、今はこんな事してるし」
男友「ま、俺も何だかんだで、こういうノリ好きだし。ダチの恋も成就させて一石二鳥?」ハハハ
女友「…ありがと。いやー、アタシってさー、どうしてもこう、勢いで行動する事多くて。男友君に引かれてないか心配だったんだよ。てゆーか、今も心配」
男友「…いや、俺は女友さんがやりたい事だったら、何でも付き合うよ。だから心配しないで」
女友「いやいやー、それはダメでしょー。男友君も、嫌な事は嫌って言ってね?無理させたくはないんだ」
男友「うん、嫌な事は言うよ。でも、女友さんのやりたい事に付き合いたいのは俺の本心だよ。女友さんと一緒に何かするだけで楽しいし、もっと女友さんのこと知りたいし」
女友「…そう言われると照れるねー///」アハハ
男友「…悪い、ちょっと重かったかな。気にしないで」
女友「えー?せっかく言ってくれたんだもん、気にするよー?忘れないよー?」ニマニマ
男友「…勘弁してくれ。あんまり重いと嫌にならないか?」
76:
女友「!!…あー、ごめん。アタシ、重かったかな?」
男友「ん?いや、俺の発言が重いだろって話だよ」
女友「そんな事ないよー?むしろ嬉しかったよ」ニパー
男友「そ、そうか///」
女友「てゆーか、アタシの方こそ、今まさに振り回してるし、男友君の言葉一つに一喜一憂するような好かれたがりだし、重いよ?」
男友「俺はそのくらいが好みだけど」
女友「そう?」
男友「ああ。女友さんが、重いっていうのを気にしてるんなら、その程度余裕で受け止められるよ…言ってて恥ずかしいけど///」
女友「…んー、その言葉信じちゃうよー?」
男友「…構わないよ」
女友「…じゃあ、この際だから話しちゃうけど…実は、二週間程度で付き合ったのも、重いと思われたくなかったからなんだよね」
男友「…」
女友「でも、あの二週間ですっかり好きになっちゃっててさ。こんなに気が合う人初めてで。今ここで離したくない、って思っちゃったわけ」
女友「んで、軽く付き合おうってノリを取り繕って。内心じゃもう絶対手放さないぞーって思ってて。」
女友「そのくらい重いよ?」
77:
男友「…奇遇だなぁ」
女友「…ん?」
男友「俺もさ、重いって嫌われたくなくて軽いノリで告白したんだ」
男友「ほら、高校生で付き合っても、卒業までに別れたり、卒業したらそのまま切れちゃったりするって言うだろ」
女友「…」ピッ
男友「たった二週間やそこらで何が分かるんだって言われるかもしれないけど、本当にこれほど気が合った人って初めてだったんだ」
男友「心から好きになっちゃって。でも重いって嫌われたくなくて。でも近くにいたくて」
男友「で、あんな早いタイミングで告白しちゃったんだ」
男友「軽い風を取り繕ってるのは俺もだよ。でも、この先ずっと一緒にいたいって思ってる」
男友「というわけで、俺の方が重いと思うけど、引くんじゃないかな?」
女友「…」ピッ
男友「…何の音?」
女友「スマホで録音してました」ドヤァ
男友「…!?ちょっ、消して!?止めて!?///」
78:
女友「消しませーん!!言質いただきましたー!!///」ムフー
男友「恥ずかしいから!!勘弁してください!!」
女友「これで、男友君にはアタシとこの先ずっといる責任が発生しました。精神的だいしゅきホールドです!///」ムフー
男友「うっ…いやその、俺、重いだろ?」
女友「全然余裕です。むしろ嬉しかったです!」
男友「…いいのか?」
女友「いいのです!!てゆーか、アタシの方こそ重いでしょ?言質とってまで拘束してるよ?」
男友「…このくらいの重さが、俺には心地良いよ」
女友「…ありがと。じゃあお礼に」チュッ
男友「なっ…!?///」カァア
女友「へっへっへー、今はホッペで許してね。まだ恥ずかしいから///」カァア
妹「そろそろキレてもいいですよね?」
79:
―公園―
男「女さんって、6匹しか育ててないのかー」
女「一応、シーズン1の途中で育てきったけどね。努力値や持ち物、技を調整したりはしたけど、1から育て直す時間なくてねー」
女児3「ふぇぇ、汎用理論こそ最強なんだよぅ」
男児3「んんwwwww異教徒は導かねばなりませんなwwwwww」
女児3「ふぇぇ、じゃあ勝負だよぅ」
男「そう言えば、前にエーフィを使ってるって話してたよね」
女「ああ、女友のサファリにイーブイがいたからね」
男児3「ヤャラドスの力、見せてあげますぞwwwww」
女児3「ふぇぇ、ハシャーモじゃ分が悪いよぅ」
<イケ!! ギャラドス
<イケ!! バシャーモ
女「男君は、結構育ててるの?」
男「うーん、20匹くらいかなぁ。そこまで多くないよ」
80:
男児3「攻撃以外ありえないwwwww」
女児3「ふぇぇ、ここは交代だよぅ」
<モドレ!! バシャーモ
<イケ!! キノガッサ
<ギャラドス ノ タキノボリ!! コウカ ハ イマヒトツノヨウダ
女「すごいなぁ、私も育てたいけど、時間が足りなくて」
男「小さな子の面倒見るの、時間とられるよね」
男児3「んんwwwww」
<ギャラドス ノ チョウハツ
<キノガッサ ハ ホジョワザガダセナイ
女児3「…えっ?あたしのキノガッサよりい上に、補助技のちょうはつ?」
女児3「しかし、引かなかったのは間違いよ!あたしのキノガッサの鉢巻エッジは、ギャラドスなら確1よ!!」
男児3「は!?鉢巻エッジ!?ハケモンじゃねーのか!?」
<キノガッサ ノ ストーンエッジ
<シカシ コウゲキハ ハズレタ
81:
女「けど、その6匹で今までレートも戦ってきたし、私の自慢のポケモン達よ」
男「たった6匹で戦うって凄いなぁ。戦いの幅が狭いしやりにくそうなのに」
男児3・女児3「…」
女児3「S調整してる上に補助技とか、どこがヤケモンよ!?論者じゃなくてただのムックじゃない!!」
男児3「女児3こそ、鉢巻に高威力命中不安定技とか、ハケモンじゃなくてもはやヤケモンじゃないか!!勝てないからって他の戦法に浮気すんのかよ!!」
女「ふっふっふ、私は強いわよ?無駄にいくつも作ってる人よりは強いつもりよ」
男「はっはっは、俺も結構強いよ?数揃えられない人より、戦略の幅が広いよ」
女「ふふふふふ…」
男「ははははは…」
女児3「浮気…!?あ、あたしはただ…」ジワッ
男児3「あ、ごめん!!言い過ぎた!!」アワアワ
女児3「あたしはただ、好きな人の戦い方に興味があって、それで…」ポロポロ
男児3「えっ…!?」
82:
男・女「「勝負だ!!」よ!!」
女児3「…!!///」カァア
女児3「し、知らない!!」ダッ
男児3「あ!急に走ると危ないよ!!」
女児3「あっ!!」グラッ
男児3「危ないっ!!」ズサー!!
ドサッ!!
女児3「いたた…?痛くない?あ、あんた!あたしの下敷きに!!」
男児3「へへへ、間に合った…大丈夫―」ムクッ
チュッ
男児3・女児3「…っ!?」
男児3「ごっ、ごめん!!わざとじゃないんだ!!」バッ
女児3「う、うん!!」バッ
83:
女児3「そ、その…助けてくれて、ありがと///」
男児3「そ、その、僕こそ…間違ってチューしちゃってごめん///」
女児3「そ、それは…!!いいわよ、あんたなら///」
男児3「ぼ、僕さ!!責任取るから!!」
女児3「ちょっ、何言ってるの!?///」
男児3「僕、女児3の事好きだから!!だから、大きくなったら結婚しよう!!」
女児3「???!!う、うん///」
男児2「えんだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
女児2「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ニコニコ
男児1「うわ、あ、あいつら、ちゅーしやがった…!!///」カァア
女児1「…女児3ちゃん、良かったね」ニコッ
75:
これは二人ともポケモンめっちゃ好きなのを隠してるって認識でおk?
84:
風呂入るので一時中断します。
>>75
あ、はい。その認識でオーケーです。
どうでもいい蛇足しますと、二人とも以前にポケモンやってることを馬鹿にされた過去がある、という前提で書いてます。作中でほぼ触れてないんで、蛇足ってことで。
88:
女「ルールは、シングルのフラットルールでどう?というか、私はシングル専だから他のルールは正直弱いわ」
男「いいね、俺もシングル専だし構わないよ」
女「でも、ただ勝負するだけじゃつまらないわ」
男「じゃあ、何か罰ゲームでもする?」
女「負けた方が勝った方の言うことを何でも一つ聞く、ってのでどう!?」ビシィ
男「面白い!受けて立とう!!」グッ
―近くの物陰―
男児2「どうやら対戦が始まるみたいだよ」
女友「うあー!!近くで見たいー!!女だけだったら、ゲーム始まると熱中して周りを気にしなくなるんだけどなー!!」
男友「あ、男もゲームやってるときは、周りあんまり気にしないぞ」
女友「ほほう?となれば…」
男友「選出が終わったら近づいてみようか。多分、気づいても対戦し続けると思う」
女友「おっけー!!男児2君、女児2ちゃん、選出画面になったら、両者の手持ちを教えてよ!!」
男児2「分かった」
女児2「分かったー」ニコニコ
89:
男児2(お世話になってる女お姉ちゃん達のためとはいえ、僕は何をしてるんだろうな)ハァ
男児2(僕が上手く立ち回るから、なんとなく皆、できて当然みたいな空気で接するんだよな)
男児2(僕だって結構必死にやって、何とかなってるだけなんだけどなぁ)
女児2「…」ジー
男児2「…ん?女児2ちゃん、どうかした?」
女児2「男児2ちゃん、頑張ってるよね、えらいえらい!」ナデナデ
男児2「…っ!!」
男児2(…ああもう、なんでこの子は人の心を見透かしたように…)
女児2「でも、無理しすぎちゃダメだよー?」ニパー
男児2「…うん。ありがとう」
男児2(この子も、何か抱えてるっぽいんだよなぁ)
男児2(決めた、今回の事が終わったら、この子の抱えているものを、僕が解決する)
それはまた別のお話
90:
―公園―
男(さーて、何にするかな。デスカーンかヘルガーあたりを中心に…いや、待てよ?)
男(さっきは勢いでOKしたけど、負けたら何でも言うこと聞かないといけないんだよな)ムー
男(てことは、あーんなことやこーんなことを…いかんいかん!!)ムフーン
男(ここはアレだ。『女の子が何でも言うこと聞くなんて気軽に約束しちゃダメだよ』って感じで説教してだ)キリッ
男(男ポイントを上げたところで、デ、デ、デートあたりに誘うのがベストな落とし所ではないだろうか!?)ムハー!!
男(てことで、まずは勝たないといけないから、心を鬼にして、全力で勝ちを狙いますか)クワッ
女(男君、百面相してるなぁ。どんなパーティで来るんだろう?)ワクワク
男児2「…」
男「よし、準備完了!!」
女「私は6匹しかいないし、いつでもOKよ」
男「さて、では…」
女「うん」
男・女「よろしくお願いします!!」
91:
―近くの物陰―
女友「いよいよ始まるみたいだねー!」ワクワク
男友「しかし、負けたら何でも言うこと聞くとか、女さん大丈夫か?」
女友「だいじょーぶ!もし負けて無茶な要求されても『え?本気にしちゃったの?w』って魔法の言葉を言えばだいじょーぶ!恥ずかしい要求なら余計に、男心ごと約束を粉砕しちゃうから!」ブイッ
男友「何それ酷い」
女友「大体あんな口約束、履行する義務も履行させる権利もないからねー!相手の要求笑いながらからかって終?了?!」
男友「やめてあげて!せめてからかうのだけは、やめてあげて!」
男児2「男さん、デートに誘うつもりみたいだよ。ニヤニヤしながらブツブツと独り言つぶやいてた」ヒョコッ
女友「ほほう、デートですか。それなら許容範囲じゃないかなー!」
男友「しかしキモいな、だだ漏れじゃないか男のやつ」
女友「で、選出の方はどうかなー?」
男児2「バトルボックス覗いてきたよ」
女児2「女お姉ちゃんのも見てきたよー。いつも通りだったー!」
92:
―公園―
男(さて、女さんの手持ちは、と)
《女手持ち》
ギャラドス
リザードン
エーフィ
ゴルーグ
グランブル
ウソッキー
女(男君の手持ちは…)
《男手持ち》
ガルーラ
ウォッシュロトム
ゲンガー
ファイアロー
ガブリアス
フシギバナ
ルール:シングル・フラット
・場には1匹ずつ出る。
・最初に手持ちの6匹を見せ合い、3匹を選ぶ。
・レベル50を超えているポケモンは、レベル50になる。レベル50以下のポケモンは、そのレベルのまま。
93:
―近くの物陰―
女友「うわー…」
男友「男、必死すぎるだろ」
女友「まー、強ポケ使っちゃダメってルールなんてないし。女が微妙なポケモン使うのも自己責任だよ。でも、結構いい勝負になるかもねー」
男友「ん?女友さんは、女さんの手持ち知ってるの?」
女友「とーぜん!あの子6匹しか作ってないからねー。ただ、アイテムや技をよく変えてたし、努力値もたまーに変えたりしてたし、今どんな状態かは分からないねー」
男友「そっか。それは楽しみだな」
94:
―公園―
男(リザードン、か。メガ進化するのはほぼ確定だろうけど、この編成だと、ドラゴンがいないからXか?いや、特殊アタッカーがエーフィのみで少なすぎる、Yか?うーむ…あ!)
??
『このMiiの名前…『女』?』
『しかも最後に遊んだゲームがポケモンYとは…』
??
男「…女さんって、6匹しか育ててないって言ってたけど、サブロムで遊んだりしないの?」
女「メインロムだけよ、時間とれなくて」ハァ
男「そっか、メインロムの『Y』しかできなかったんだね」ニコッ
女「…っ!!」
男「ありがとう、沈黙は肯定だよね。メインロム『Y』かつ『シーズン1の途中でPTを完成させた』女さん」ニコッ
女(やられたっ…!!)ギリッ
男「それと、女友さんのフレンドサファリがイーブイだったね。まぁ、これは確認するまでもなかったかな?」ニヤァ
女「…まぁ、ここにきてシンクロエーフィなわけないわよね」フゥ
95:
男(ククク…リザードンはY、エーフィは当然ではあるが、夢特性のミラーコートか)
女(メガリザードンYだとバレた…!!エーフィもバレバレだったけど、ミラーコートを意識された…!!いや、むしろこれは…)
男・女(これはチャンス…!!)
男(女さんの手持ちに耐久系の積みポケモンはまずいない…せいぜいエーフィの瞑想程度か)
女(私の手持ちに耐久系の積みポケモンはいない、おそらく男君もそう思うはず)
男・女(ならば!!ウォッシュロトムはありえない!!)
女(男君の編成は高火力ポケモンによるごり押し。しかし、耐久型などごり押しし辛い相手もいる。おそらく水ロトムはスカーフトリック型)
男(ごり押しできるポケモンで固めた中、耐久型や受けルを機能停止させるために入れたスカーフトリック型水ロトム)
女(スカーフトリックがそれ程有用でないと思うなら、次に警戒するのは、メガリザードンYのソーラービーム!!)
男(一見すると、水と電気による一貫性がある。だが、スカーフ型では小回りがきかず、下手に10万ボルトを打って、ゴルーグに交換されたら後続に響く)
男(耐久積み型や受けルがないと分かった以上、無理に水ロトムを使う必要はない)
男・女(よって、水ロトムは外す!!)
96:
男・女(そして次は…)
男・女(メガフシギバナはありえない!!)
男(ミラーコートエーフィが居る限り、うかつに眠り粉は撃てない)
女(エーフィへの交換読みで攻撃する手もあるが、こちらにはメガリザードンYという強力な火力がある)
男(対面エーフィならまだしも、フシギバナを一撃で瀕死かそれに近いダメージを与える奴を前に、下手な博打は打てない)
男・女(不安定な上に、ガルーラとメガ枠を食い合うフシギバナを選出する理由はない!!)
男・女(そうなると、残りは、ガルーラ、ゲンガー、ファイアロー、ガブリアスの四匹)
女(この四匹なら、この子とこの子と…うん、この子だな)
男(ガルーラ、ガブリアスは確定だな。先発は…ガブリアスにするか。そして残るは…タスキ道連れゲンガーか、ファイアローか…)
男(思えば、ファイアローはレート最初期からの相棒だな。男友のサファリにいたおかげで、最初の頃から使えたんだ)
男(極めて強力な特性のお陰で、圧倒的な強さを誇った。確かに強かったから使っていたし、今も強いから使っている)
男(だが、強いから使っているとはいえ、愛着がある)
男(ファイアローを活かすため、天敵となる岩タイプのポケモンを、メジャーからマイナーまで調べまくった)
男(そして、俺は今の型のファイアローに落ち着いた)
男(…そうだな、勝ちにこだわり過ぎず、最後の1匹くらい好みで選出するか。どうせガルーラとガブリアスでほぼ磐石だ)
100:
男「…よし、決まった」
女「私も。じゃあ」
男・女「よろしくお願いします!」
《1ターン目》
いけ!ガブリアス!!(男)
いけ!ギャラドス!!(女)
ギャラドスのいかく!ガブリアスの攻撃が下がった!
男「くっ、先発はギャラドスだったか…!!」
女「ふふふっ」
女友「おー!始まった始まった!!」ヒョコッ
男友「もう完全に没頭してるなぁ、二人とも」スタスタ
男(どうする…?剣の舞を舞ったらさすがに落とせるだろうが、威嚇で攻撃が下がったからそのままでは落とせない)
男(…相手の控えが分からない以上、無理してガブリアスを無駄にするのも勿体無い)
男(ガブリアスには気合のタスキを持たせてある。下手に削られるリスクは避けて、ここ一番で投入した方がいいだろう)
男(ここは…引くっ!!)
101:
戻れ!ガブリアス!(男)
行け!ガルーラ!(男)
ギャラドスの こおりのきば!(女)
ガルーラにダメージ
女「!!交換したわね…」
男「ガブリアスだったらヤバかったかもな。だが、ガルーラなら大したダメージじゃない」
男(さて、舞わなかったな、あのギャラドス。となると、いじっぱりHAブッパか?持ち物はメガか?それともラムか、もしや突撃チョッキか?)
男(何にせよ、ここでガルーラの起点にさせてもらう!猫だましで怯ませてからのグロウパンチだ!!)
《2ターン目》
戻れ!ギャラドス!(女)
行け!ゴルーグ!(女)
男「何ぃ!?ゴルーグだと!?」
女「甘いわね!!」
ガルーラのガルーラナイトと男のメガリングが反応する!!(男)
ガルーラはメガガルーラにメガシンカした!!
102:
メガガルーラの ねこだまし!
ゴルーグには効果がないようだ…
女「!猫だまし…」
男「ちっ…」
男(まさかゴルーグとは…リザードンかエーフィのどちらかは入れてないのか。ちっ、読まれたか)
男(ゴルーグはゴーストタイプ。猫だましもグロウパンチも効かない…が、ふいうちでほぼ一撃だろう)
男(ゴルーグはその男心くすぐるロボっぽい見た目から調べた事がある。火力はあるがSは55族と、典型的鈍足アタッカー)
男(そして、先制技がなく、補助技に乏しく、耐久も並レベル、無効タイプは3つもあるがそれ以上に弱点タイプが5つもあり、高火力鈍足アタッカーとして致命的な弱点を抱えている)
男(特性はパンチ系の技の威力を1.2倍にする《てつのこぶし》または、お互いの技が必中になる《ノーガード》。《ぶきよう》もあるが、補助技が貧相すぎて持ち物を入れ替える技を覚えないため機能しない)
男(考え得る型は、Aブッパ耐久調整して《てつのこぶし》で強化したパンチ系の技主体で戦うか、または最ASブッパにしてスカーフ巻いて《ノーガード》ばくれつパンチで『ダメージ+絶対に混乱させる』で戦うか、そんなところか)
男(どっちにしろ、高火力と言っても無理に使うほど強くないし、ノーガードばくれつパンチも、同じ事が出来るカイリキーに種族値で完全に下回るので、俺は使わなかった)
男(…見た目が俺好みのため、非常に残念なポケモンだった)
男(スカーフなら、ふいうちで先制攻撃して恐らく一撃。耐久調整なら落とせないかもしれないが、さはこちらが上だから二撃目までには落とせるだろう)
103:
《3ターン目》
メガガルーラのふいうち!(男)
ゴルーグにダメージ!(女)
ゴルーグの持っていた弱点保険が発動!ゴルーグの攻撃と特攻がぐーんと上がった。
メガガルーラのふいうちの追撃
ゴルーグにダメージ!
ゴルーグのばくれつパンチ!
メガガルーラにダメージ!
メガガルーラは倒れた。
男「なっ…!!」
女「ふふふ、かかったわね!」
男「ば、馬鹿な!なぜガルーラの不意打ちを受けてHPが1/4も残っている!?というか、弱点保険だと!?」
女「ふふふ、もうゴルーグは役目を終えたからネタ晴らしするけど、私のゴルーグは性格補正も努力値も全て耐久ステに回しているわ!!」ビシィ
女「その分下がる火力を、弱点保険で補ったのが私のゴルーグよ!!無効タイプが多いから無償降臨させやすく、場に出た後は、弱点が多いからこそ弱点保険を発動させやすい!!」
女「過剰なまでに耐久に振っているから、通常の型だと落ちるダメージでも耐えて、相手の予測を上回る!!」
104:
男「くっ…まんまと引っかかり、半端に弱点を突いてしまったというわけか…!!」ギリッ
女「ふっ、そういう事よ!」ドヤァ
男「…あれ?でもこれ、一匹倒したら終わるし、別に普通に強ポケ使えば、ゴルーグである必要なくね?」キョトン
女「…あ!!」ハッ
女「…でもでも!ギャラドスいるから電気技読みで交換できるし、もうこの試合じゃ使う暇ないと思うけど他にも強烈な技があるし、メジャーな強ポケだとバレバレで対抗できるポケモンに代えられたりするし、意表を突くというメリットがあるじゃないっ!!」アセアセ
男「あー…何てゆーか、ごめん。うん、野暮だった。確かに、細かい差で強ポケにないメリットあったりするよね」
女「つ、続きよ、続き!」
男(ついつい話し込んだが、こちらが有利と思っていたゴルーグでガルーラが落とされたのは事実。想像以上に強い…女さんの強さは、何をしてくるか分からない強さだ)
男(次は、セオリー通りだが、再びガブリアスだな。相手の3匹目が分からない以上、こちらの手の内を見せると危険だ)
いけ!ガブリアス!(男)
男(できれば剣の舞で火力を上げたい…だが、相手にノーガードばくれつパンチがある)
男(使われたらダメージより厄介な確定混乱がついてくる。ここは舞わずに倒すしかない)
男(幸い、ゴルーグの残りHPは耐久振りといえども落とせる範囲だ)
105:
《4ターン目》
ガブリアスのじしん!(男)
ゴルーグにダメージ!ゴルーグは倒れた!
男「ふぅー…交換しなかったか」ホッ
女「さすがに、あそこまで削れたゴルーグじゃ何もできないからね。それに、弱点保険の弱点は、手持ちに引いたら火力アップもそこまでってところだからね」
男「話に出た強烈な技ってのを使われなくて良かったよ」
女「ふふふ、顔色が良くないわよ?まだお互いに一匹ずつ倒されて、手持ちも残り一匹は分からないままじゃない」クスッ
男「良く言う…結局1対1交換のはずなのに旗色が悪く感じるぜ」
いけ!ギャラドス!(女)
ギャラドスのいかく!ガブリアスの攻撃が下がった!
男(またギャラドスが出てきたか…3匹目は分からないまま、か)
男(そして、互いに手持ちを一匹ずつ失って、最初の状況に戻る、か)
男(ギャラドスのいかくの攻撃ダウンをなくしたかったのに、結局はガルーラと引き換えにゴルーグを倒してこの状況とは、美味しくないな)
男(気合のタスキもあるし、ここは剣の舞で火力を上げてから、逆鱗で攻めるのがセオリー、だが)
男(さっきのゴルーグの件がある。このギャラドスも何か小細工をしているかもしれない)
106:
男(1ターン目、女さんは氷の牙を使ってきた。恐らく今回も使ってくるだろう)
男(そして氷の牙には、発動率1割だが、相手を凍らせる追加効果と怯ませる追加効果がある)
男(…剣の舞を使えば一撃、使わなければ二撃。どっちにしろ2ターンかかる)
男(怯みの追加効果は問題ない。ガブリアスの方が、少なくとも1ターン目はい。竜の舞を使われたらさで負けるが、それでも2ターン目からだ)
男(問題は凍らせる追加効果だ。1割だが、凍って何もできない可能性がある。もしくはゴルーグのように妙なことをしてくる可能性もある)
男(…3匹目はファイアローで対処すると決めて、ここは舞わずに攻撃する!!)
男(削れずに終われば、さすがにファイアローでも勝てない恐れが出てくる!!)
男(ならば、ここは確実にギャラドスを仕留める!最悪でもHPの大半を削り、ファイアローで一撃で倒せる状況にする!!)
107:
《5ターン目》
ギャラドスの こおりのきば!(女)
こうかは ばつぐんだ!
ガブリアス、残りHPわずか(男)
男「…は!?」
男(馬鹿な!?81族のギャラドスが102族のガブリアスを抜いた!?てゆーか、これは)
女「ふふふ、予想外って顔ね?そう、この子はスカーフを持っているわ。最130族どころか、145族のアギルダーすら初ターンから追い抜くわ!」
ガブリアスの げきりん!
ギャラドスにダメージ!
男「あ、危ねー!!怯みも凍りもなくて良かった!!」
女「さすがにギャラドスもHPの大半もっていかれちゃったわね」
男「くっ、普通舞うだろ!?竜の舞を積めば、状況によっては全抜きも狙えるんだぜ!?」
女「ふふふ、この子はスカーフトゲキッスを意識した結果、生まれたのよ!!」
男「…は?」
女「私のパーティ、スカーフトゲキッスが重くてね。上から殴れる子が欲しくて」
108:
男「…スカーフトゲキッスなんて、強力な先制技撃てるポケモンか、精神力持ちのポケモンでも入れたら良くね?ルカリオとか、どっちも持ってるし強いじゃん?」
女「私のパーティに、そんな子いなかったのよ」
男「だったら新しく作れば…」
女「新しく育ててる時間がないって言ったじゃない。それに、今の6匹に愛着が湧いちゃって、代えたくないなー、って」
男「…だからって、ギャラドスにスカーフ持たせるとか、発想がぶっ飛びすぎじゃね?」
女「私のパーティじゃ、ギャラドスが一番適任だったし」
男「…電磁波トゲキッスだったらどうするの?」
女「一撃は入れられるし、その後はエーフィにすれば対処できるし」
男「…トゲキッス一匹に戦力割きすぎじゃない?」
女「もう!うるさいわね!あまり細かいとモテないわよ!」
男「モ、モテない!?」ズーン
女「あ…嘘嘘!ごめん、つい白熱しちゃって!!冗談だからね!?」
男「い、いや、いいんだ。あはは…」ドヨーン
女「その、ごめん。わ、私は男君いいと思うわよ!?」
男「うん、どーせ俺なんて…え?いいい、今、何て!?」
109:
女「な、何でもないわ!それより続きしましょ!!///」カァア
男「お、おう」
男(とは言っても、俺もう逆鱗使ってるから、最低でも次のターンまで制御不能なんだよな)
男(くっ、先手を取られて何も出来ずに倒されるのが分かっていながら何もできないとは…!!)
男(だが、結果論だけど、これで良かったな。初ターンから上から殴られる状況で舞っていたら、何もできずに倒されるところだった)
《6ターン目》
ギャラドスの こおりのきば!(女)
ガブリアスにダメージ!ガブリアスは倒れた!(男)
女「ふふふ、交換すらできないのは逆鱗の弱点ね。まぁ、あそこまで削られたら引いてもメリットはなかったでしょうけど」
男「後は、こいつに賭けるしかなくなったわけだ」
男(頼むぞ、相棒!!)
いけ!ファイアロー!(男)
110:
女「…!!最後はファイアローだったのね」
男「ああ、俺の相棒だ!」
《7ターン目》
ファイアローの ブレイブバード!(男)
ギャラドスにダメージ!ギャラドスは倒れた!(女)
ファイアローは反動ダメージを受けた!
男「引っ込めなかったんだね」
女「さすがのスカーフギャラドスも一撃で倒されるくらい削られた上にファイアロー相手じゃ、何もできないし」
女「…さて、お互いに最後の1匹ね」
男「俺のファイアローも、弱ったギャラドスへのトドメだから大した反動ダメージは受けてない」
男「ここまで拮抗するとは思わなかったよ」
女「私は強いでしょ?」ニコッ
男「あ、ああ///」カァア
男(い、いかん。笑顔が眩しい。最後まで気を抜くな、俺!)
いけ!ウソッキー!(女)
111:
男「…!!最後はウソッキーか!!」
女(男君には悪いけど…)
男(女さんには悪いけど…)
男・女(この勝負、もらった!!多分!!技が当たれば!!)ニヤァ
女(まさか最後の最後でここまで相性が良い相手なんてね)
女(岩タイプの技で4倍のダメージを受けるファイアローでは、ウソッキー相手に勝ち目はないわ!!)
男(岩タイプならファイアローに勝てる、と思ってるんだろうなー)フフリ
男(ところがどっこい!!俺のファイアローは終盤の抜きエースではない!!)クワッ
男(岩タイプのダメージを半減する木の実を持たせ、耐久調整し、ビルドアップ・羽休め・鬼火を覚えさせた、物理岩ポケモン絶対ぶっ○すマンなのだー!!)ドヤァ
女(…また百面相してる。てことは、あのファイアロー、何か秘策があるのかな?)
男(ったく、どいつもこいつもファイアローと見れば岩タイプを出してきやがって)
男(だから俺は、ピンポイントで対物理岩タイプ性能を持たせたのだ!!)
男(持ち物まで対岩タイプにしたが、それゆえに!!)
男(あのバンギラスのストーンエッジでさえ半減以下に余裕で押さえ込めるのだ!!)
男(ただし、そのためには命中85の鬼火が当たらなくては意味が無い)
112:
男(だが、鬼火が当たりさえすれば、急所に当たりさえしない限り、俺の勝ちはほぼ確定となる!!)
男(鬼火が当たりヤケド状態になれば、攻撃の威力が半減し、さらに毎ターンHPが削られていく)
男(相手の与えるダメージより、こちらの羽休めの回復力が上回る。これだけでもう相手はジリ貧だ。特に最後の1匹ではな)
男(そして岩技最強のストーンエッジの弱点、命中80という微妙に低い命中率)
男(外れれば、攻撃と防御を1段階上げる技、ビルドアップで、さらにファイアローの勝利を磐石にする!!)
男(さらには、技の使える回数、PPがストーンエッジは5しかない。ポイントアップで増やしていても最大で8回だ!!)
男(対してこちらの回復技、羽休めのPPは10!!しかも、ポイントアップを使い、最大の16まで増やしてある!!)
男(ストーンエッジ以外の物理技では、もはや鉄壁の城砦と化したファイアローは落とせん!!)
男(俺の勝利が確定する、というわけだ)
男(だが、その為には、まずは鬼火が当たらねば意味が無い)
男(外すなよ、相棒…!!)
113:
《8ターン目》
男・女「当たれ当たれ当たれ当たれ当たれ当たれ!!」
女友「…二人とも、はたから見たら異様だぁねー」タハハ
男友「…まぁ、仕方ないだろ。いよいよ決着つくんだし。不審者そのものだけど」
ファイアローの おにび!(男)
ウソッキーはヤケド状態になった!(女)
女「…鬼火!?積み型だったの!?」
男「…!!うおおおおおおお!!これで俺の勝ち―」
ウソッキーは ラムのみでヤケド状態を治した!!
女「…」ニヤリ
男「…なっ!?」
男「ばっ…馬鹿なぁぁぁぁぁぁ!!」
女「特性がんじょうによる一撃で倒れない能力。そしてラムの実を持たせることで、状態異常も1回は凌げる」
女「ほぼ確実に1回は行動できる。それが私のウソッキーよ!!」
男「ま、まだだ!!まだウソッキーのストーンエッジが外れれば!!命中80のエッジさえ外れてくれれば!!」
114:
ウソッキーの いわなだれ!
ヨロギのみがダメージを半減!ファイアローにダメージ!
女「ヨロギの実!?…外していたらこっちが終わっていたわ…」
男「い、いわなだれ、だと!?馬鹿な、エッジではないだと!?」
女「私は、命中80以下の技はイマイチ信用できなくて極力使わないようにしてるの」
男「なん、だと…」
女「いわなだれはストーンエッジより威力で劣るけど、命中90よ!外れるときは外れるけどね」
男「…それでも、HPが7割近く持っていかれた」
男(どうする!?羽休めをしても俺の方がジリ貧だし、鬼火が当たってももはや耐え切れない)
男(外れるのに賭けて、回復連打しかないか!?)
女「まさかヨロギ持たせて鬼火とか、本来弱点であるはずの物理岩タイプを返り討ちにする型だったなんて」
女「最初はごり押しかと思ってたけど、男君も好きだね、こういうの。そういう尖がった調整、私は好きだよ」ニコッ
男「っ!!///」カァア
男(そうだ、勝ちにこだわって、こだわり過ぎて、つい強ポケで固めたけど、俺も女さんが使ってるような癖の強いポケモンは好きだ)
男(…もう、じたばたするのは止めよう。最後は―ぶっこむ!!)
115:
《9ターン目》
ファイアローの ブレイブバード!(男)
ウソッキーにダメージ!(女)
ウソッキーのいわなだれ!
ファイアローにダメージ!ファイアローは倒れた!
女WIN/男LOSE
女「か、勝ったー!!」
男「…負けたよ、完敗だ」
女「そんなことないよ!接戦も接戦だったじゃない!!」
女友「そーそー、二人とも激しかったよー!!」
男友「まぁ、観てて面白かったよ。二人のリアクション込みで」
妹「全然分からなかったけど、二人とも楽しそうだったね」
男「男友に女友さんに、妹まで!?どうしてここに!?いつから!?」
女「え!?ちょっと、え!?どういう事!?」
116:
男友「いや、お前ら二人ともさ、ゲーム好きなのにお互いに隠して微妙にすれ違ってたから、ちょっと手伝いをな」
女友「そーそー、趣味合わないならともかく、趣味合ってるのにすれ違いそうになってるんじゃ、放っておけないって!」
妹「ほとんど女友さんの作戦なんだけどね」
男「えーっと、どう言えばいいやら」
女「…普通に教えてくれてもよかったんじゃない?女友」
女友「えー?それじゃつまらな…じゃなかった、ほら!劇的に分かった方が、一層燃えるってもんでしょー?」
女「…まぁいいわ、男君との誤解も解けたし、趣味を黙ってたけど、それも良い意味でバレたし…ありがとう」
男「あー、うん。そうだな。俺も女さんとゲーム、しかもポケモン対戦を楽しめる日が来るとは思わなかった」
男「だから、今回の事はすげー嬉しかったんだ!!皆、ありがとな!!」
女友「ふっふーん、マブダチのためだもんね!!」
男友「まぁ、気にするなよ。良かったじゃないか」
妹「兄ちゃんと女さんがギクシャクしそうだったから、良かったー!!」
男「…半分面白がってたのは、不問にするよ。ありがとさん」
三人「うっ…」
117:
女「それよりさ、男君。忘れてない?」
男「え?何を?」
女「罰ゲーム」
男「あ!」
女「ふふ、何にしようかな」
男「て、ていうか女さん!女の子が、何でも言う事聞くなんて罰ゲームしちゃダメだ!今回は勝ったからいいようなものを!」
女「…男君?女の子が困るような事、させようとしてたの?」ジトー
男「ち、違!!俺はそんなこと考えてない!!俺以外の人にそんなこと言うと危ないよって!!」
女「…ふふ、冗談よ。ありがとう、心配してくれて」
男「う、うん。分かってもらえればそれで」
女「でも、男君以外には、あんな罰ゲーム約束しないよ」ニコッ
男「えっ?」
男友「いや、どう見ても勢いで言ってたように見えたけど」
女友「あー、女はその場の勢いでいっちゃうタイプだからねー。しっかりしたオトコが近くで見てないと危ないかもねー」
女友「あー、誰か女を見守ってくれるいい人いないかなー?女は危なっかしいから誰かいないかなー?」チラッチラッ
118:
男「…いや、俺もできれば―」
女「ちょっ!!女友ってば何言ってるの!?そ、それより今は罰ゲームよ!!」アセアセ
女「ふふっ、さて何をお願いしようかなー。いくつかあって迷うなー」
男「うええええ!?何個も考えてたの!?お手柔らかにお願いします…」
女「ふふ、どれにするか迷うわね。今度のお休みにお昼ご飯ご馳走してもらうのもいいし、映画を奢ってもらうのもいいし、美味しいクレープ屋さんもできたし」
男「…え?それって…」
女「…///」カァア
男「…全部で」ボソッ
女「え?」
男「それ!!全部でお願いしますー!!」クワッ
女「え!?罰ゲーム受けるの男君だよ!?男君のおごりって話だよ!?」
男「分かってます!!むしろご褒美です!!それ全部をむしろ望みます!!」
女「いや、悪いってば!えーっと…じゃあ、お昼ご飯!お昼だけご馳走して?お店は男君が決めてね?」
男「あ…うん、ごめん。調子に乗りすぎて」
119:
女「あ、調子に乗ったとか、そういうんじゃなくて!他は、その、割り勘でいいかなー、って、思ったり…///」
男「…よ、喜んで!!是非ともそれでお願いします!!」
女「じゃあ、今度の休み、楽しみにしてるから!」
男「ひゃっほぉぉぉぉう!!」
男友「あーあー、すごい喜びようだな」
女友「いやー、良かった良かった。ハッピーエンドってやつ?」
妹「お、女さん!兄のこと、どうかよろしくお願いします!」フカブカー
女「妹ちゃん!?ただのデートだよ!?」
女友「ほほーう?ただの『デート』ねぇ?」ニマニマ
男友「女友さん、その辺で勘弁してあげなよ」
女「ううー…///」
―――
――

120:
―次の休日―
女「あれ?男君もう来てたの?ごめん、待った?」
男「いや、今来たところだよ」
女「じゃあ、ちょっと早いけど行こっか」
男友「…で、また俺らは後をつけてるワケだけど」ハァ
女友「いいじゃーん。だってあの二人の続き気になるんだしさー」
男友「…まぁいいけど。俺も気にはなるし」
男友「それに、女友さんと一緒なら構わないさ」
女友「男友君…///」カァア
妹「はいはーい!私もいますからね先輩達!!」
イケメン「ごめん、妹!待った?」タタタッ
妹「あー!遅いよイケメン!全く、お隣さんなんだから一緒に出ればいいのに」
イケメン「仕方ないだろ、ちょっと用事があったんだから。それに男兄ちゃん達より20分早く集合だから、男兄ちゃん達まだ来てないだろ?」
妹「それが二人とも、もう来てるよ。目的地は分かってるけど、見失ったら面倒だし、行こうよ」
121:
女友「はいはーい、しっつもーん!散々アタシ達のことバカップル扱いしてたのに、今更登場の顔面偏差値70オーバーな彼は何者?」
男友「ん?もしかして…男ん家の隣のイケメン君か?」
イケメン「はい!お久しぶりです、男友兄ちゃん!そちらの方は、男友兄ちゃんの彼女さんの女友さんですね?イケメンです、よろしくお願いします」ペコリ
女友「あ、これはどうもご丁寧に。アタシは女友です、よろしくね!」ペコッ
妹「私もイケメンも、男友兄ちゃんに小さい頃遊んでもらってたもんねー」
女友「イケメン君、男友君とも知り合いなんだ?」
男友「ああ、イケメン君は妹ちゃんと同級生で家も隣同士だからさ。小さい頃は、男と一緒に良く遊んでたんだよ」
イケメン「大きくなるにつれてあまり遊ばなくなってしまいましたけど。小さい頃良く面倒見てもらって感謝してます!」
女友「おぉー、男友君も昔から面倒見が良かったんだねぇ。アタシの無茶振りにも対応できるわけだ!」
男友「まぁ別に、女友さんの無茶振りなら喜んで乗るけどね」
女友「まーたそういう嬉しいことをさらっと言う///」
イケメン「…話に聞いた通り、すぐ二人の世界に入るんだね」
妹「先週末はツラかったよ…」ハァ
122:
男友「にしても、本当に久しぶりだなぁイケメン君。何でここに?」
イケメン「妹から男兄ちゃんと最近仲が良くないと聞いて、あれこれ手伝っていたんです。で、最近仲直りできたと聞きまして」
イケメン「で、良かった一段落だと思っていたら…何か勢い余って男兄ちゃんに彼女候補さんが出来て、そのデートを尾行するから一緒に来いと」
イケメン「趣味が悪いからやめろと言ったのですが…」ハァ
男友「へぇ、妹ちゃんとは良く会ってるの?」
イケメン「ええ、同い年ですし。というか幼馴染で、学校もクラスも一緒なので」
妹「朝登校する時も一緒だし、学校終わった後も良くどっちかの家で遊んでるよね」
イケメン「思えば、小さい頃からずっと一緒だよね僕達」
妹「そう言えばそうだね。居るのが当たり前?みたいな感じだね」
女友「うわ幼馴染とか初めて見たわー。何この熟年カップル感」
男友「うん、何かもうお腹いっぱい」
妹「先輩達が言いますか、それ」
男友「まぁ二人が仲良さそうで何よりだよ。それで、男と妹ちゃんの仲直りの手伝いって、何したの?」
妹「春休みの料理合宿、イケメンの家でやったんですよー」
123:
男友「…は?何、二人は付き合ってるの?」
女友「ほほーう、大変仲がよろしいですなー」ニマニマ
妹「へ?やだなぁ、違いますよ!」
イケメン「…ええ、付き合ってはないです」ガックシ
男友「イケメン君、お前…」
イケメン「…家は隣なので、合宿なんて必要ないって言ったのですが…」ハァ
妹「こういうのは気分も大事なんだよ、イケメンは分かってないなー」ヤレヤレ
女友「…んーじゃあ、妹ちゃん。他の男子の家に泊まり込みしたりするの?」
妹「え?…いや、イケメン以外の男子とそんなに仲良くないですし」
妹「それに、イケメンは料理上手なんで教えてもらったんですよ。女子として悔しいですけど!」
女友「じゃあ、イケメン君は特別なんだぁねー?」ニマニマ
妹「もちろん!幼馴染ですからね!」ニコッ
男友「…まぁ、何だ。イケメン君、頑張れよ」ボソッ
イケメン「男兄ちゃんの件が片付いたので、本腰入れて頑張る予定です」ボソッ
妹「あ!兄ちゃん達見失っちゃいますよ、行きましょう!」
124:
―カフェ―
女「へぇ、こんな店知ってたんだ。いい雰囲気のお店だね」
男「前に来た事あるんだけど、すごく美味しかったから女さんを連れてきたかったんだよね」
女「へぇ、一人で?」
男「ちょっ!若い女性ならともかく、野郎一人でこんな店来れないよ!!スペクトラルタワー全クリよりも酷い罰ゲームだよ!!」
女「確かにこんな店にオトコ一人じゃ無理だよねー…誰と来たの?女の人?」
男「ふっふーん、勿論。モテる男だからねぇ!」ドヤァ
女「…ふーん?」ジトー
男「…すみません、下らない見栄を張りました。ていうか、言ってはいけない冗談でした。すみません」ドゲザァ
女「…ま、分かればよろしい。で、誰と?男の人と?」
男「男同士とかもっと悲惨じゃん!?そうじゃなくて、妹にせがまれてさ、一緒に来たんだ。『良さそうなお店見つけたんだー!連れてってー!』ってさ」
女「そうなんだ、妹ちゃんと」
男「まー、誕生日も近かったし、プレゼントって事でね」
女「妹ちゃん思いだね。これは、妹ちゃんの彼氏になる人は大変だね」
男「はっはっは、そんな野郎が現れたらゲームキューブ二刀流でボコりますよ!『俺を倒していけ』ってね」ニッコリ
125:
―カフェ・別席―
女友「うわー、男君ってばシスコンだぁねー」
妹「兄ちゃん、恥ずかしいから止めてー!てゆーか、デートで妹の話とかしてんじゃないよー!だからモテないんだよー!」
イケメン「…ゲームキューブ二刀流…」ゴクリ
男友「あー、まぁその、なんだ…頑張れ」ポンッ
―カフェ・男女側―
女「――だから、何でT
126:
女「へぇ、どんな?」
男「女さんは、T
127:
男「バーチャルボーイなんて迷機でゲームを作るような判断力が、潰れた原因だと俺は思うね」
女「…確かに、一理あるわ。でもね」
女「バーチャルボーイは名機よ!迷機じゃないわ!」
男「…XBOXに比べれば、任天堂機なんて大したものじゃないよ」ムッ
女「…箱○なんて、完全版商法の踏み台じゃない」ムッ
男「WIIなんて、踏み台にすらなれてないじゃないか」ムムッ
男・女「…ふふふふふふ」
ウェイター「…お客様、お待たせしました。こちらデザートになります」スッ
男「あ、どうも」
女「ありがとうございます」
ウェイター「…差し出がましいようですが、ゲームハードは、ソフトありきのものでございます」
男・女「!!」
ウェイター「面白そうなソフトがあれば、その時に本体ごと購入するものだと私は思います」
男・女「…」
ウェイター「それに、各ハード、それぞれ持ち味がございます。ゲームは楽しむものであり、争うものではないと思います…お節介でしたね」
128:
男「女さん、ごめん。ついゲームの事で熱くなっちゃって。俺も特に任天堂機が嫌いなわけじゃないんだ。現にポケモンやってるし」
女「私こそごめん。私もXBOX360は持ってるし、ヘイローとか好きよ?」
ウェイター「ただ、まぁ…」
ウェイター「ソニー機が最強だという事は揺るがない真実ですけどね」
男・女「おい!!」
129:
―映画館―
男「ったく、あのウェイター。最後の最後で…」
女「全く、せっかく綺麗に収まりそうだったのに…」
男「ま、気分変えて映画観ようよ。何にする?」
女「決まってるじゃない」
男「じゃ、せーので」
男・女「ポケモン!!」
―映画館・少し離れた場所―
女友「ないわー…ゲーム好きでも、さすがにないわー…」ハァ
男友「年頃の男女で観るもんでもないだろ…ムードも何もあったもんじゃないな」ハァ
妹「兄ちゃんだけじゃなく、女さんまで…逆に、気が合うってことでいいのかなぁ?」
イケメン「まあ、本人達がいいのなら…」
130:
―映画館―
店員「本日、カップルデーとなっております。カップルですと割引が適用されますが」
男「いっ!?えっと、その…」アタフタ
女「…はい!カップルです、よろしくお願いします」ウデギュー
男「お、女さん!?///」カァア
女「…いいじゃない、デートなんだから///」カァア
―映画館・少し離れた場所―
女友「女!グッジョブ!!グッジョーブ!!」ニマニマ
男友「女さん、やるなぁ。というか、男はもうちょい頑張れ」ハァ
妹「み、見た!?ねぇ、あれ!!腕組んで!!キャー!!」パタパタ
イケメン「凄いなぁ、男兄ちゃん頑張ればいけるんじゃない?」
女友「――で、妹ちゃんとイケメン君はどうするの?」
妹「へっ?どうするって?」キョトン
イケメン「あ…」
女友「カップル割引?!」ニマニマ
131:
妹「それはもちろんイケメンと一緒に」
イケメン「えっ!?」
妹「えっ?だってその方がお得だし」
イケメン「ああ、うん。そうだね…」
妹「…あ!ごめん、ひょっとして…私とじゃ嫌だった?」
イケメン「むしろ嬉しいくらいだよ。じゃ、行こうか」スタスタ
妹「あっ、ちょっ、待ってよー!」タタタタッ
男友「あれで付き合ってないとか、幼馴染って怖いわー」
女友「ほーんと、妹ちゃんを軽く煽るつもりだったのに、ぜんっぜん必要なかった感じだしー」
男友「じゃ、俺らも行こうか」
女友「そうだねー、じゃ、エスコートよろしくー!」ギュッ
男友「腕組むのは好きだけど、やっぱ照れるなぁ///」
<トコロデ ウレシイッテ ドンナイミヨー?
<ソノママノ イミダヨ
132:
―映画終了後―
女「よかったわー…」ホワーン
男「ああ、良かった!まさか、サトシとピカチューがジョグレス進化するとはね!」
女「その直後にライバルも覚醒して、カメックスとヤドランをジョグレス進化させてヤドックスにする場面も、最高に燃えたわ!!」
―少し離れた場所―
女友「アタシの知ってるポケモンと違う…」
男友「ポケモンってこんなんだったっけ…?」
妹「私、ポケモンって良く知らないんだけど、変だったんですか?」
イケメン「あんなもんじゃない?知らないけど」
133:
―公園―
男「こんな所にクレープ屋があったんだ」
女「この公園の高台、見晴らしがいいし、ここでクレープ食べるの好きなのよ」
男「夕焼けの街を眺めながら食べるのもいいもんだな」
女「…男君、今日は楽しかったよ。ありがとう」ニコッ
男「俺こそすげー楽しかったよ、ありがとう」
男「しかし女さんがポケモン好きだったなんて意外だったなー」
女「それはこっちの台詞よ!最初から教えてくれれば良かったのに!」
男「いや、さすがに恥ずかしいし」
男「ていうか、あんな小さな子ども達に3値とか色んな戦い方とか教えたりして、ポケモン廃人のエリートでも育成する気?」プッ
女「そ、それは!ほら、自分の好きなことを聞かれたからつい詳しく教えちゃって…」
男「本当、子ども好きというか面倒見が良いというか。良い先生になれるよ、きっと」
女「あ、幼稚園の先生になりたいって話、覚えててくれてたんだ」
男「うん、俺があの時、女さんに合ってるって後押ししたし。今、改めて合ってると思うんだ」
女「そ、そうかな?」
134:
男「うん。子どもと接してる時の女さん、すごく真剣で、すごく優しい雰囲気だから」
女「あ、改めてそう言われると照れるわね///」
男「…俺、最初そんな女さんの姿を見て惹かれたんだよね」
女「えっ」
男「で、それから挨拶くらいしかできなかったけど、この前、駅でまた子ども助けてて」
女「…」
男「ああ、この人はやっぱり優しい人なんだなぁと改めて惹かれて」
男「で、話したらやっぱり魅力的で、ドサクサで弁当まで作ってもらっちゃって。さらに推理小説の面白さも教えてもらって」
男「しかも、実はポケモン好きで、まさか俺と同じ趣味だとは思ってなかったから嬉しくて。対戦した時は、本当に楽しかった」
男「そして今日、デートして色々話して一緒にすごして、とても楽しかった。いや何ていうか、大げさに聞こえるかもしれないけど幸せだった」
男「だからその、俺は女さんの事が好きになりました!付き合ってください!!」ペコリ
女「…うん、私も男君の事好きになったから。よろしくお願いします」ペコリ
男「…え?本当?夢じゃない!?」
女「夢じゃないよ。私も同じような理由で好きになったよ?」
135:
女「男君、私が怪我した子や迷子の子を助けようとしてた時、一緒に助けてくれたじゃない」
女「あの時は、本当に心強くて嬉しかったんだよ?」
女「で、ちょっと惹かれてたところに、私とお話したいって必死に言ってくれて、すごく嬉しかったよ」
女「で、私が調子に乗ってお弁当作ったら、凄く喜んでくれて」
女「推理小説を勧めたら喜んでくれて、将棋をお返しに教えてくれて」
女「実はポケモンが好きで、趣味が合って嬉しかった…あの公園でバレた時は、心臓が止まるかと思ったけど」
女「どう?まだ夢みたい?」
男「い、いや、うん、その…そんな風に思ってくれていたなんて、凄く嬉しい///」カァア
女「私も嬉しいよ」
男「…」
女「…」
チュッ
136:
―少し前、近くの物陰―
男友「告白の雰囲気だな。もうこれ以上は見たらダメだ。邪魔しちゃいかん」
女友「そーだねー、これ以上は野暮だぁねー」
妹「えー、私見たいなぁ」
イケメン「ダメだよ。ほら、あっち向く」グイッ
妹「ちょっ、イケメン!痛いってば!もう、分かったわよ」
イケメン「分かればよろしい」
妹「ちぇー!」
女友「さて、アタシらもクレープ食べよっか。前に女と食べたけど、美味しいんだよねー」
男友「へぇ。俺は甘党だし楽しみだなぁ」
妹「クレープかぁ、今度作ってみようかなぁ。イケメン、また一緒に料理しようよ」
イケメン「それは勿論いいけど、泊まり込みとかナシでね」
妹「えー?ケチー!!」
イケメン「お互いに年頃なんだから、そういうのは良くないよ」
妹「いいじゃん、私とイケメンの仲なんだからー!!」
137:
―再び、公園―
男「それじゃあ、行こうか。送るよ」
女「うん、ありがとう」ギュッ
男「―!?お、女さん。手、手を…」アセアセ
女「いいじゃない。その…恋人同士なんだし///」
男「う、うん///」
<アタシハ ダンゼン バナナダネー
<エー!?イチゴガ オイシイデスヨー
男「…ん?アレは…」
女「…まさか」
―クレープ屋前―
女友「バナナクレープこそ究極なのさー!!」
妹「いいえ!イチゴこそ至高です!!」
男「…お前ら、何やってんだ?」ハァ
女「…女友?」ジトー
138:
妹「に、兄ちゃん!?これはその、ちょっとクレープを食べに?」シドロモドロ
女友「や、やー、女!奇遇だねぇ、こんなところで!!」アセアセ
女「…つけてたわね」ハァ
男友「男、悪かった」ペコリ
イケメン「男兄ちゃん、すみません…」フカブカー
男「男友はともかく、イケメン君までいるのか。また妹に強引に引っ張り回されたな?こっちこそ妹が無茶して悪かったな」
イケメン「いえ、そんな。本当にすみません」
女友「まー、バレてしまっては仕方ない!!で、二人ともどうだったの?」ニマニマ
女「開き直ったわね…まぁいいわ」ハァ
妹「で、どうだったんですか?どうなったんですか?」ワクワク
男「あー、うん、その…お付き合いすることになりました」
女友「おおおおお!!おめでとう二人ともー!!」
妹「きゃー!!女さん、兄ちゃんのことヨロシクお願いします!!」フカブカー
女「ちょっ、二人とも!恥ずかしいから!!///」カァア
139:
男友「良かったな男、おめでとう!!」
イケメン「男兄ちゃん、おめでとう!!」
男「あ、ああ。二人ともありがとう///」カァア
女友「そんじゃー、お邪魔虫は退散しますかね」
女「もうすでに散々邪魔してるわよ、女友」
女友「まーまー、そう言わずに。二人でゆっくりとさ」
女「いやもう、何ていうか、ねぇ?」チラッ
男「ああ、何かもう二人きりでって雰囲気じゃなくなっちまったなー」アハハハ
男「とゆーわけで、お前ら皆ウチに来い。これからゲーム大会といこうじゃねーか。いいかな、女さん?」
女「ええ、構わないわ。皆で騒ぎたい雰囲気になっちゃったし」
男友「いや、でもなぁ」
男「まー気にすんな!というか、二人きりモードな雰囲気ぶち壊したんだ。責任取って遊んでけー」ケラケラ
女友「…まー、二人がいいのなら、いきますかー!」
140:
―男宅―
イケメン「…で、ゲームキューブのファイナルファンタジークリスタルクロニクルとは、また懐かしいものを。幼稚園くらいのころに男兄ちゃんとやりましたね」
男「皆でワイワイやれるのっつって、何でかこれやる流れになっちまったなー。微妙な進度のデータ残ってて良かったぜ」
女友「よっしゃー!ケアルの魔石げっとー!!」
妹「私もケアルもーらい!!」
男友「二人ともセルキーなんだから、魔石とっても微妙だろ。女さんこそ遠慮せずに魔石拾ったら?クラヴァットなんだし」
女「私はケアルリングがあるから大丈夫よ。剣も強いし、攻撃魔法もいらないかなー」
女友「あ、攻撃系の魔石は男友君にあげるよー。アタシ殴った方が早いし」
男友「…俺、リルティだから魔法全然ダメだぞ。まぁ、拾っとくけど」
イケメン「…あれ?レベナ・テ・ラって確か魔法が重要だった気が…むぐっ!?」
男「しーっ…」ニヤニヤ
イケメン(あ、すっごい悪い笑顔してる…まぁいいか)
―――
――

141:
女友「きゃー!!何このボス!?何これ!?」
男「左右の赤と青の柱みたいなのに、それぞれファイアとブリザド当てないと、リッチのバリアが剥がれないぞー」ニヤニヤ
イケメン「これを狙ってたのか」ハァ
女友「アタシどっちもないよ!?誰か持ってないの!?」
妹「私もないよー!!」
女「私も!!」
男友「俺、一応あるけど」
女友「よっしゃ男友君!よくやった!!バリア解除してー!!」
男友「いや、リルティは魔法のタメ時間めっちゃ長いからね!?ケアルで援護してくれないと死ぬからね!?」
妹「ケアルなら皆使えるから頑張ってくださいー!!」
女「あ、バリア剥がれた!!」
女友「よっしゃー!!反撃開始―!!…これってまさかー!?」
男「リッチはアンデッドだから、ホーリーで実体化させないとダメージほぼ通らないぞ。ちなみにホーリーは、攻撃魔法とレイズの組み合わせなー」ニヤニヤ
妹「男友兄ちゃん、助けてー!!」
男友「お前ら、もうちょい魔石拾っとけー!!リルティに魔法期待するとか無茶振りだろうがー!!」ウガー
142:
―――
――

女友「と、いうわけで!アタシと女チームVS男友君と男君チームで、ポケモンマルチバトルをやりまーす!!」
女「皆、シングル専門だけどね」
男「素人同士のチーム戦は、それはそれで面白くなりそうだけどな」
妹「うーん、兄ちゃん達見てると面白そうで、私もポケモンやりたくなってきたなー」
イケメン「僕らも始めてみる?」
男友「まさか、マルチバトルをできる日がくるとはなぁ」シミジミ
男「しかも、相手が俺の彼女とお前の彼女とかなー。一ヶ月前じゃ想像すらできなかったなー」
女「ねぇ、この子と女友のこの子、面白くなりそうじゃない?」キャッキャ
女友「おー!さすが女、いいところに目をつけるねー!!」キャッキャ
男「…なぁ、男友」
男友「…ん?」
男「やっぱりポケモンって面白いな」
男友「そうだなぁ」
?終わり?
143:
これにて終了です。
駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
ちょいこれから友人とポケモンしますんで、夜にHTML化依頼を調べてやってみます。
145:
マジックミラーな?
ミラコは特殊ダメ二倍にして返す技だかんな?
148:
読んで頂いてありがとうございました。
スマホからなんで、変換とかいるみたいですね。
調べたので今から依頼してきます。
>>145
マジックミラーだったぁぁぁ恥ずかしい。
次は、オークが出るファンタジー物か、幼馴染み物を書いてみたいなぁ。では、失礼しました。
14

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