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唯「和ちゃんがアニメオタクだってことみんなにバラしちゃった」


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1:
唯「ごめんね」
和「なっ……」
11:
和「ど、どこまで?どこまで言っちゃったの?」
唯「んー……まあ全部……かなあ」
和「ぜ……全部……?」
唯「うっかり口滑らせちゃったらみんな食いついて来ちゃってさあ」
和「……」
14:
しばらく前
澪「あついなぁー」
律「そうだなあ」
梓「練習する気起きないですね」
唯「じゃあ今日はお休みってことで」
澪「ダメだよ、学園祭も近いんだし」
唯「うえー」
律「唯ー、アイス買ってきてくれ」
唯「あずにゃん行ってきて」
梓「いやだ」
唯「ため口!?」
梓「こんな糞暑いのに外に出るなんて正気じゃないですよ」
澪「まーなあ」
梓「まさしく炎天下ですよね」
律「あ、そういえば炎天下で思い出したんだけど」
17:
澪「なんだよ」
律「このまえ……えーといつだったかなあ、
 ビッグサイトの前を通りかかったらさあ」
澪「うん」
律「なんかよく知らないけどめっちゃ人が集まっててさ」
澪「へえ」
律「死ぬほど暑いのに人がぎゅうぎゅうに集まってて
 見てるだけで体感温度5度くらい上がったよ」
澪「なんの集まりだったんだ?」
律「さあ、遠巻きに見かけただけだし」
梓「いつもなにかしらイベントやってますよねあそこ」
唯「それっていつやってたの?」
律「たしか12日」
唯「じゃあコミケじゃないかな」
澪「コミケ?」
20:
梓「なんですかそれ」
唯「えっとねー、いっぱい人が集まって
 同人誌を売ったり買ったりするの」
律「同人誌って?」
澪「同人誌というのは同好の士、つまり同人が
 協力して自費出版した冊子だよ、
 一人で書くのが個人誌、大勢で書くのが合同誌と分類されるんだ」
律「へー」
唯「うんまあそんな感じ」
梓「なんか面白そうですね。
 唯先輩行ったことあるんですか?」
唯「うん、和ちゃんと一緒にね」
律「へー、和ってそういうの好きそうだよな」
唯「中学の時とかよく同人誌のイベントに連れ回されてさー……はっ!」
澪「ん、どうした」
唯「い、いや……なんでもない」
唯(しまった、言っちゃったよお……)
24:
回想
4年前、唯にとって2回目の同人誌即売会
唯『今回もいっぱい買ったね、和ちゃん』
和『ふふ、この日のためにお小遣い貯めてきたからね』
唯『それにしても男の人が書いてある本ばっかりだねー』
和『気にしないで。それより唯』
唯『なに?』
和『前にも言ったけど私がこんなとこに来たなんて
 絶対誰にも言っちゃダメだからね』
唯『どーしてー?』
和『唯には分からないかも知れないけど……
 同人誌なんて買うのはオタクのすることなの』
唯『あー、オタクって知ってるよ、電車男で見たよ』
和『そうそのオタクよ』
唯『じゃあ和ちゃんもオタクなの?』
和『そうよ、唯にだけは打ち明けるけど他の人には言わないで』
唯『なんで?』
25:
和『なんでって……恥ずかしいでしょ、
 中学生にもなってアニメや漫画が好きで
 しかもBLにまではまっちゃうなんて』
唯『びぃえるって何?
 私も漫画とか好きだよー』
和『BLはBLよ、ついでに言っとくと
 唯の好きな漫画と私の好きな漫画はちょっと違うの』
唯『ふーん?』
和『とにかく誰にも言わないでね、わかった?』
唯『うん、よく分かんないけど内緒にしとくねっ』
和『ありがと、唯。そうだ、帰りにアニメイトによりたいんだけど
 付きあってくれる?』
唯『うん、いいよー』
 回想終了
―――――――――――
唯(あのときの私はまだ分かってなかったけど)
唯(今の私なら分かる、オタクとはどういうもので)
唯(オタクがばれたらどうなるのか……)
26:
唯「さっ、練習しよっか」
澪「なんだよ急に」
律「今日はもう暑いから練習しないって言ったじゃん」
梓「そうですよ」
唯「え、そうだっけ? でも急に練習意欲が湧いてきた感じかなあ」
律「そうか、じゃあ一人で練習しとけ」
梓「私は扇風機の前から断固として動きませんから」
澪「おいずるいぞ扇風機独占するな」
唯(うう、練習を初めてうやむやにしようと思ったのに……
 まあ結果的に気は反らせたから……)
律「そういえばさっきの話に戻るけどさあ」
唯「!」
澪「なんだよ律」
律「唯と和もそのコミケとかいうのに行ってたわけ?」
唯「い……いや、行ってないよ」
30:
律「なんだ、そうなのか。
 詳しいみたいだから行ってたのかと思った」
唯「い、行かないよお……
 ただどんなものなのかは知ってるけど、有名だし……」
律「ふーん」
梓「あれ、でも……そのコミケって12日にやってたんですよね」
唯「え、うん」
梓「12日から14日くらいまで、
 唯先輩部活に来ませんでしたよね?」
唯「えっ?」
梓「そのコミケとかいうのに行ってたんじゃないんですかー?」
唯「いやあ行ってないってばあ、
 なんでそんなこと聞くのさあ」
澪「そうだよ梓。その会場はめちゃくちゃ暑いんだろ?」
唯「うん、そう」
澪「暑いの苦手な唯が行くわけないじゃないか」
唯(言えない……ついに念願のサークル参加を果たした和ちゃんの売り子を手伝って
 一緒にコスプレまでしたなんて絶対言えないよ……)
32:
梓「…………」
唯(あずにゃんはなぜか私を怪しんでる……)
澪「そうだ、同人誌でさ、
 唯はどういう本を買ってるの?」
唯「えっ、私は買ってないよ、
 いつも和ちゃんの買い物に付き合ってるだけ」
澪「ふうん、じゃあ和はどういうの買ってるんだ?」
唯「えっ、えーっと……」
 和『今回はタイガー&バニーが熱いわねえ
 髭のオジサマが主役ってことで始まる前から目をつけてたけど
 ここまで盛り上がるなんて予想外だったわあ
 でもだからこうして良い同人誌がいっぱい出てるわけなんだけど
 やっぱりヒゲ受けは至上よねムッフwwww』
唯「普通の……文芸的な……小説?みたいな」
澪「へえ、和らしいなあ。
 今度貸してもらおう」
唯「う、うん……貸してくれると思うよ」
梓「……」
34:
澪「なあ、今度同人誌のイベント行くとき
 私も連れてってくれないか?」
唯「えっ!?」
澪「だめかな」
唯「う、うーん……そうだねえ、あんまり大人数で行動すると
 周りに迷惑かかっちゃうかも……」
澪「じゃあ一人で行くからさ、教えてよ」
唯「うん、でも和ちゃんに聞かないと分からないかも……」
澪「じゃ和に聞いといて、お願い」
律「なんだ澪、興味津々だなあ」
澪「唯の話聞いてたら楽しそうだなって思って。
 私も行きたくなっちゃってさ」
律「そういうの好きだなあー澪は。
 なんというかオタク臭いというか」
唯「ビクゥ!!」
律「んぅ、どうした唯」
唯「い、いやなんでもないよお……ちょっとトイレ行ってくる」
38:
澪「そうだ、自分で調べてみるか」スッ
律「おっ、澪ケータイ変えたのか」
梓「スマホじゃないですか」
澪「Xperiaだ(ドヤァァ」
律「スマートフォンとiPhoneとアンドロイドてどう違うの?」
梓「全部一緒ですよ」
澪「えーっと……『同人誌』『イベント』『コミケ』……と、検索」
律「ちょっと見せて」
澪「なるほど、さっき唯が言ってた
 コミケっていうのが日本最大の同人誌のイベントらしい」
律「へえー」
梓「12日から14日開催……
 丁度この期間ですよね、唯先輩が部活こなかったの」
律「そうだっけ」
42:
澪「あ、なんだこのページ。
 『コミケでコスプレの撮影をしてきました』って」
律「コスプレってなんだ?」
梓「漫画とかアニメのキャラの格好をするんですよ」
律「何が楽しいんだ」
澪「コミケってこういうのもやってるんだなあ。
 ちょっと見てみるか」
梓「うわ、いっぱいありますね写真」
律「なんだこれ、気持ち悪いな。
 いい大人がこんな格好で恥ずかしくないのかよ」
澪「コミケって思ったより変なイベントなんだな……」
梓「あ、ちょっと待ってください」
澪「んん、何?」
梓「この人、唯先輩と和先輩じゃないですか?」
澪「ええ?」
律「どれどれ」
45:
梓「ほら、これですよ」
澪「えー……そうかあ?」
律「うーん、似てるといえば似てるかも知れないけど」
澪「髪型がぜんぜん違うよなあ」
梓「かつらに決まってますよ。
 こんな白髪のロンゲが地毛なわけないですよ」
澪「唯に聞いてみるか?」
梓「はぐらかされると思いますけど」
律「てゆーか唯はコミケなんか行ってないって
 言ってなかったっけ」
梓「そんなの嘘ついてるだけですよ」
澪「なんで嘘つく必要があるんだ?」
梓「このコスプレがバレるのが恥ずかしいからじゃないですか?」
律「なるほど……」
澪「とりあえず唯が戻ってきたら聞いてみるか」
ガチャ
唯「ただいまー」
49:
澪「おーおかえり唯」
律「唯ー、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさあ、
 あのー」
梓「カーッ!!」
律「な、なんだよ」
唯「聞きたいことって何?」
梓「いやいやなんでもないんで気にしないでください。
 そんなことより唯先輩」
唯「なあに?」
梓「制服の肩のとこに白くて長い髪の毛ついてますよ」
唯「えっ、嘘どこに?
 制服でカツラかぶったことなかったのに」
梓「キタワァァァ」
律「この反応……じゃあやっぱり」
澪「これは唯と和なのか」
唯「え、なんのはなし?」
52:
澪「いや実はさ、今ケータイでコミケのことについて調べてたんだ」
唯「えっ……」
澪「その中にコスプレの画像がアップされててさ」
唯「……」
澪「唯と和に似た人がいたんだけど……」
律「……人違いだよな?
 唯は行ってないって言ってたし
 コスプレなんて気持ち悪い真似……」
唯「そ、そうだよ、私も和ちゃんもそんなこと……」
梓「でもさっき和さんのメールで聞いたら白状しましたよ、
 『コミケで唯とコスプレした』って」
唯「えっ……和ちゃんバラシちゃったの?」
梓「ウェヒヒ、引っかかりましたね」
唯「えぁっ!?」
澪「……」
律「……」
澪「え、じゃあこれはやっぱり……」
57:
唯「……」
律「そう……なのか? 唯……」
唯「……」コクン
澪「……こっちは、和か?」
唯「……」コクン
梓「なんのコスプレなんですかこれ」
唯「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」
律「長っ」
梓「唯先輩、結局コミケ行ってたんじゃないですか」
唯「行ってました……」
梓「なんで隠してたんですか?
 コスプレばれたら恥ずかしいから?」
唯「……コミケは……コミックマーケットは」
梓「?」
唯「別名、オタクの祭典なんだよ」
澪「お、おた……?」
59:
唯「そうだよ……日本中のオタクが
 アニメやゲームを題材にした二次創作の漫画を作って
 同じく日本中のオタクがそれを目当てにやってくるんだよ……」
律「なんだそれ、きもっ」
澪「唯もそういうの買ってた、のか?」
梓「唯先輩にそういう趣味があったなんて……」
唯「私は買ってないよ、和ちゃんに付き合ってただけだよホントに」
律「じゃあこのコスプレは?」
唯「それも和ちゃんに、一緒にやろうって頼まれて……
 キャラのことはよく分からなかったけど
 楽しそうだからやってみた」
律「和、こういうの好きなんだな……」
梓「ちょっと見る目変わりそうです」
澪「……じゃあ、さっき言ってた
 和が買ってた同人誌が文芸作品のだっていうのは」
唯「文芸本のもあったよ……
 ただしアニメの二次創作の……しかも際どい感じの……」
澪「……」
60:
澪「……」
梓「……」
律「和って……オタクなのか?」
唯「うん」
澪「知らなかった……」
梓「オタクてもっとこうキモイ人がなるもんなんじゃないんですか」
唯「そんなことないよ、
 即売会でもふつーにおしゃれな人とかいっぱいいるよ」
梓「へえ……」
澪「ど、どういうオタクなんだ?
 アニメとか漫画とかジャンルがいろいろあるだろ」
唯「いろいろ手広く見てるみたいだけど……
 和ちゃんが好きなのはボーイズラブだよ」
律「なんだそりゃ」
唯「男同士の恋愛を見るのが好きなの」
律「はあ、なんだそれ……わけわかんねえ」
71:
梓「えっ、じゃあ和先輩は
 その手の本をコミケで買ってたってことですか」
唯「買ってるどころじゃないよ、
 なんと今回はサークル参加をしたんだよ」
澪「サークル参加……?」
唯「自分で本作って売ったの」
律「なっ……」
唯「それを手伝うために私もコミケに行ったんだよ
 私は別に何も買ったりしてないからねホントだよ」
澪「わかったわかった」
梓「……どういう本だったんですか、それは」
唯「ウルトラマンガイアのBL小説本だよ」
律「は、はあ……?」
澪「ウルトラマンって……」
梓「ウルトラマンガイアにホモいるんですか?」
唯「いないよ……
 でも男と男がいれば和ちゃんは
 すぐさまホモにしてしまえる能力を持ってるの」
79:
梓「それで、買ってく人いたんですか?」
唯「初めてだから50冊くらいしか作らなかったんだけど
 最終的には全部売れたよ」
澪「おお、すごい……のか?」
律「ウルトラマンのホモ本が売り切れるとか世も末だな」
唯「最近はライダーが流行ってるから
 特撮系が結構売れる……って和ちゃんが言ってた」
梓「はあ……」
唯「私はそういう趣味ないからねほんとにまったく」
澪「わかってるよ」
律「……にしても、なんか現実感のない話だな」
梓「別世界ですよね……」
澪「和がそんな趣味持ってたなんてなあ」
律「ああ……」
梓「……」
澪「……」
82:
律「中学の時からそういう感じだったのか、和は」
唯「うん、なんか中1の頃に
 クラスの子から色々見せられて目覚めた、って」
澪「目覚めたって……」
唯「そこからは早かったな……
 オタクの道に堕ちていくのが……
 オタクになりたての人の行動力は異常だから気をつけたほうがいいよ」
律「いらん忠告だな」
梓「止めなかったんですか、和先輩を」
唯「あの時の私はまだ何も知らなかったからさ。
 和ちゃんを止めようだなんて思いもしなかった。
 ただ何かに夢中になる和ちゃんの
 後ろをついていくのが楽しかったんだ」
梓「へ、へえー……」
唯「最初にオタクが恥ずかしいって自覚したのは
 修学旅行の時だったな」
澪「修学旅行で?なんで?」
唯「うん、あれは……」
85:
回想
3年前、中学校の修学旅行にて
自由行動は班で一緒に動くことになっていた
唯が属していたのは和と仲のいいオタたちのグループであった
オタ子『ついに念願の自由行動ですなwwww
 まずどこに行きますかなwww』
オタ美『んんwwwwwまずはお土産を買うのがセオリーといったところwwwww』
和『そうねえ……唯はどこに行きたい?』
唯『んーっとねえ……あー。私あのアイス食べたーい』
和『えー、アイスー?』
唯『ねえーいいでしょ和ちゃーん、
 オタ子ちゃんもオタ美ちゃんもアイス食べたいよねー』
オタ子『オウフwwwwその上目遣いたまりませんぞwwwww
  さすが我がクラスのナチュラル萌えリストwwww』
オタ美『唯氏がおれば我が班の戦力もうなぎのぼりですブッフwww』
唯『えへへー、なにそれー』
和『ふふ、唯が羨ましいわ……
 その萌えでどれだけの男を惑わしてきたのでしょうね』
90:
唯『アイス美味しー』ぺろぺろ
オタ子『ムホwwwその舌使いむらむらきますなwwww』
オタ美『真鍋氏は羨ましいですなwww
 こんな可愛い唯氏と幼い頃から一緒だったのでござろうwwww』
和『うふふふ、小さい頃は今の比じゃないくらい可愛かったわよ。
 ねえ唯』
唯『ええー、和ちゃんも可愛かったよぉー』
オタ子『ムッフこれはwwwこれは百合フラグびんびんでござるwww』
オタ美『しかも幼なじみときますたwwwwwwww』
オタ子『薄い本はwwまwwだwwでwwすwwかww』
唯『みんな楽しそうだねえ』
和『ん、あれは……』
オタ子『どうしたのですかな真鍋氏wwww』
和『こんなところにメロンブックスがあるわ』
オタ美『ファーwwwこれは大発見ですなでかしましたぞ真鍋氏www』
オタ子『ブホオwwwwこれは凸せざるをえないwwww』
92:
唯『あれー、みんなどこいくの? おみやげは?』
和『その前にちょっと寄りたいところがあるの』
オタ子『しかし修学旅行にメロブとはwwww』
オタ美『なにをおっしゃるwwww我々生粋のオタクですぞwwwww
 眼の前にエサがあるなら食いつくのが生き様wwww』
オタ子『いかにもwwwww』
和『ふふふ、掘り出し物のにおいがぷんぷんするわ』
オタ子『真鍋氏www狩人の目をしておられるwwww』
オタ美『はやくいきますぞ唯氏wwwww戦いはすでに始まっておりますゆえwww』
唯『あーん、待ってよー』
ウィーン
店員『いらっしゃいませー』
和『そういえばメロブに入るのは初めてね』
オタ子『地元にはとらのあなしかありませんでしたからなwww』
唯『わー漫画がいっぱーい』
94:
オタ子『ブフォwwwwこwwwwこれwwwwはwwwwwwww』
オタ美『どうしたでござるかwwwww』
オタ子『ずっと探していたデジモンの同人誌でござるwwwwwww
 まさかこんなところで巡り会えるとはまさに運命フォカヌポゥwwww』
オタ美『ファファファアwwwそれは確保するべきですぞ迷わずにwwwwwwwwww』
和『ちょっと、それ18禁じゃない。
 私たちじゃ買えないわよ』
オタ子『案ずるないさーwwwwwww
 我々は中学生といえど今は私服wwwwww
 堂々としてれば案外ばれないもんですてwwwwww』
和『身分証明求められるわよ』
オタ子『忘れたって言えば問題ございませぬwwww
 そもそもこの手の店での年齢確認など
 ただの建前でしかないわけでwwwwホホウwww』
唯『よく分かんないけど、買っちゃいけないものは買っちゃだめだよぉ?』
オタ子『唯氏www唯氏はまだ穢れ無き乙女であらせられるから
 まだおわかりでないかも知れませんがwwww
 時には悪の道へと踏み出すことも重要なのですぞwwww』
和『やめときなさいって』
97:
オタ子『これお会計お願いしますぞwwwww』
店員『いらっしゃいませ……』ジロジロ
和『……』
唯『……』
店員『600円になります、400円のお返しです。
 ありがとうございました』
オタ子『ふう……』
唯『中学生だってばれなくてよかったねえー』
和『ちょっ……!』
オタ美『ゆ、唯氏!』
店員『なっ、君ら中学生なのか?』
唯『うん、桜が丘中学の3年……』
オタ子『に、逃げるが勝ちでござる!』
オタ美『ひいー!』
和『ちょ、ちょっと待ちなさいよ!』
店員『まてコラッ!』
102:
そこから先のことはあまり覚えていない
逃げていったオタ子もオタ美もあっさり捕まり
先生がメロンブックスまで呼び出された
そして私たちはこっぴどく叱られた
悪いのはオタ子だけだったのに
私や和ちゃんまで悪者扱い……そして変態扱い
でもそれも仕方がない
修学旅行中にホモ漫画買うなんて
変態以外の何者でもないだろうから
どこから漏れ出したのかは知らないが
この騒動はクラスのみんなが知るところとなっていた
『あいつらホモのエロ本買ってたらしいぜ……』
『マジかよ、きめえ……』『平沢じゃなくてホモ沢だな』
『真鍋さんとか平沢さん、そういう趣味が……』『オタクってほんときもちわりいなあ』
唯『……』
オタ子『あ、あの、唯氏……』
唯『近寄らないで』
オタ子『えっ』
唯『気持ち悪い』
 回想終了
―――――――――――
104:
唯「そこからかな、私がオタクを恥ずかしいって知ったのは」
澪「……」
律「オタクっていうのは業が深い生き物なんだな」
梓「そのあとはどうなったんですか?」
唯「私はオタ子とオタ美と縁を切ったよ。
 でも卒業するまで変態呼ばわりは続いたけど……」
律「ひどい話だなあ、唯は関係ないじゃんか」
唯「仕方ないよ。
 そして和ちゃんもこの件をきっかけに
 高校では隠れオタクの道を歩むことになったのです」
澪「へえ……」
唯「和ちゃんのあのオサレメガネも高校からかけ始めたんだよ。
 カモフラージュのために」
澪「そうだったの?」
律「でもまあそんなことがあったのに
 和のオタ趣味に付き合ってやってるんだから唯は偉いな」
唯「うんまあ和ちゃんは別にオタ子みたいに気持ち悪くないし……」
律「ウルトラマンのホモ小説書くのは気持ち悪くないのか」
135:
プルルルル
唯「はいもしもーし、あっ和ちゃん?」
和『唯、ちょっと今から私の家来てくれない?』
唯「いいよーちょうど暇になったとこだし」
137:
真鍋家
唯「うぃーっす」
和「ああ、早かったわね。制服?」
唯「部活から帰るとこだったから」
和「ああそう、暑いのによくやるわね」
唯「練習は全然してなかったんだけどね。
 で、なんの用?」
和「夏コミの戦利品の整理を手伝ってもらいたくて」
唯「えー、それくらい自分でやりなよぉー」
和「ちょっと自分だけじゃ捌き切れないのよ。
 山ほど買っちゃったから」
唯「そういえばそれくらい買ってたねえ、
 和ちゃんが両手いっぱいに紙袋持って
 私も6つくらい紙袋持たされたし」
和「さすがにこれだけの量を無造作に置いとくと
 親にも見られちゃいそうだから、お願い」
唯「はいはーい」
139:
唯「うわ、ほんとにいっぱいある」
和「そっちがもう読んだやつで、こっちがまだのやつだから。
 読んだやつからそのAmazonの空き箱に詰めてって」
唯「はーい」
和「じゃあよろしくね」
唯「和ちゃんは何するの」
和「私は冬コミに向けて色々とね……今のうちからやっとかないと」
唯「気が早いなあ」
和「コスプレの衣装もまた作りたいしね」
唯「え、もしかしてまた私もコスプレやるの?」
和「あら、いやかしら。結構楽しんでやってなかった?」
唯「まーやるのは楽しかったけどー」
和「今度は何がいい? ゆるゆりか、それともセイクリッドセブンとか」
唯「あのさー和ちゃん」
和「何?」
唯「和ちゃんがアニメオタクだってことみんなにバラしちゃった」
143:
唯「ごめんね」
和「なっ……」
和「ど、どこまで?どこまで言っちゃったの?」
唯「んー……まあ全部……かなあ」
和「ぜ……全部……?」
唯「うっかり口滑らせちゃったらみんな食いついて来ちゃってさあ」
和「……」
唯「和ちゃん?」
和「……」
唯「一応言っとくけど自分からばらしたわけじゃないんだよ、
 コミケでコスプレした時の画像がネットに上がっててさ、それを見られちゃったの」
和「コスプレ……コミケまで……」
唯「ゆるしてヒヤシンス」
和「終わった……なにもかも」
唯「和ちゃんがホモの同人誌書いたとこまで言っちゃった」
和「うわああああああ!」
147:
和「誰に?誰に言ったのよ」
唯「軽音部のみんなに」
和「ど……どういう反応だった?」
唯「澪ちゃんとあずにゃんは普通だったけど
 りっちゃんはきもいって言ってた」
和「ほんとに……?
 私がウルトラマンガイアのBL小説書いてたって聞いても
 澪や梓ちゃんは普通だったの?」
唯「ああ、その時はけっこう引いてたかな」
和「……」
唯「まあでも大丈夫だよ、
 趣味で人を差別するような人じゃないってみんな」
和「趣味とかそういう問題じゃないわ。
 唯も分かってるでしょ、オタクがどんな目でみられるか
 中3の時に」
唯「あれはオタ子ちゃんとオタ美ちゃんが特別気持ち悪くて
 私たちまでそのとばっちり食らっただけだよぉ、
 和ちゃんの人徳なら大丈夫だって」
和「その人徳は唯のせいで崩壊したわよ」
151:
和「はあ……もう、なんで言っちゃうのよ……」
唯「そうしないと私にまでオタク疑惑かかりそうだったし……」
和「あーもう二学期から学校行けないわよ」
唯「多分みんな黙っててくれてるから大丈夫だって」
和「ちゃんと口止めしたんでしょうね?」
唯「あ、してないや」
和「…………」
唯「でもまあいつかバレちゃうことだったしさ。
 コスプレ画像もネットに出回ってるわけだし
 遅かれ早かれクラスの誰かが見つけちゃうかも」
和「いや、でもあれ見ただけじゃ私と唯だって分からないでしょ。
 カツラ被ってるし服装も違うし……」
唯「和ちゃんなんかキメキメでポーズとってるしね」
和「うるさいわね」
唯「でも実際にあずにゃんに見ぬかれちゃったし」
和「ううっ……」
153:
和「はーあ……」
唯「もー、大丈夫だってば。
 和ちゃんとはみんな友達なんだからさー、
 そんなにハブにされたりしないって」
和「そうかしら……」
唯「そうだよ」
和「……実はね、去年、澪と同じクラスだった時に」
唯「うん」
和「澪をこっちの道に引きずり込もうとしたことがあったのよ、
 澪には素質があるんじゃないかと思って」
唯「それで、どうだったの?」
和「全然ダメだったわ。
 さりげなーく会話の端々に
 オタク的なことを混ぜてみたんだけどさっぱりだった」
唯「あ、そう」
和「それ以前にオタクに拒否反応があるみたい」
唯「まあオタクに好かれそうな外見してるしね」
和「コスプレ映えしそうなのに勿体無いわね……」
157:
唯「くよくよ悩んでも仕方ないよ。
 私が思うにね、オタクが嫌われるのは
 非常識な言動をするからだと思うんだ」
和「そうかしら」
唯「そうだよ、だから和ちゃんは大丈夫。
 生徒会長までやってる優等生なんだから」
和「うーん……」
唯「軽音部のみんなもちょっとは引いてたけど
 和ちゃんと絶交するなんて言ってた人はいなかったもん」
和「ならいいんだけど」
唯「そうだよ、和ちゃんがホモ好きのアニメオタクでも大丈夫だよ。
 いままでずっと友達だったんだからそれくらいで嫌われたりしないって」
和「そうよね、みんなそんな人じゃないわよね……」
唯「そーだよー」
母「和、唯ちゃん、飲み物を持って……きゃあああ!!」
和「おっ、お母さん!?」
母「のっ、和!? なんなの、その大量のは、破廉恥な……」
和「ひいいいっ、こ、これは……!」
162:
和「ち、違うのお母さん、これはそのあの」
母「何が違うの、こんな本をいっぱい集めて……!
 まあまあなんですか、受験勉強頑張ってると思ったら
 部屋でこんな本読んでたの!?」
和「いや、ちがっ……ちが」
母「これ自分で買ったの?どうしたの、言いなさい」
和「買ったとかそういうんじゃなくて……」
母「唯ちゃんなの? 唯ちゃんが和にこういうのを……」
唯「ち、違いますよお、
 逆にこっちが和ちゃんから勧められてますよぉ」
和「ちょっと唯!」
母「唯ちゃん、こんなのどこで手に入れたか知ってる!?」
唯「コミケで買ったんですよぉー」
母「コミケ?なんなのそれは」
唯「みんながこういうの自分で書いてきて
 そこで売ったり買ったりするんです」
和「うわああああああああああああ(´(゜)д(゜)`)」
167:
母「はっ、そういえばこの前ニュースで見たわね、
 ビッグサイトにオタクっていう人が山ほど集まって
 漫画を売ったりコスプレしたりするって……
 和、まさかそんなところに行ってたの!?」
和「い、いってな、いってない……」
母「唯ちゃん、そのコミケはいつやってたのかしら」
唯「12日から14日まででした!」
母「なっ……和、12日から14日って塾の合宿だって言ってなかった!?
 嘘ついてそんなところに泊まりで遊びに行ってたの!?」
和「だ、だって……」
唯「おばさん、あんまり怒らないであげてください!
 今回のコミケで和ちゃんは夢だったサークル参加を果たしたんです!」
母「サークル参加? なんなのそれ」
和「唯!あんたもう喋らないで!帰って!」
唯「自分でこういう本を作って売ることです!」
和「喋らないでってばあああああ」
母「和、あなた買うだけじゃなくて自分でこんな本を……うっ」フラリ
唯「大丈夫ですかおばさん!」
171:
母「なんでもないわ、ちょっとショックのあまり……」
和「……」
母「のどか」
和「はい……」
母「全部捨てるわよ」
和「! そ、そんなっ!」
母「この薄い本だけじゃなくて本棚の漫画とかも全部処分します!」
和「なんでやめて!それだけはやめて!
 ちゃんと勉強するから、お願いしますっ」
母「ダメよ、こんな破廉恥なものを娘の部屋においておくわけにはいきません!
 それに親に嘘をついてオタクの集まりに行くなんて!
 どうしてこんな子に育ってしまったのかしらっ、お父さんにも言いつけますからね」
和「やめてえええ」
母「唯ちゃん、この子ほかにも何か隠してないかしら?」
唯「押入の奥とかにもいっぱい入ってるよ」
和「うわあああああ……」
181:
そして二学期
唯「おっはよー澪ちゃーん」
澪「おう、おはよう」
律「おはよーう今日から二学期だなあ」
唯「そうだねー」
ガラッ
和「……」
唯「あ、和ちゃんおはよー」
澪「おはよう和」
和「…………」
澪「ど、どうしたんだ、和……?」
唯「ありゃー、まだ立ち直ってないみたいだねー」
澪「立ち直る……?
 まさか私たちにオタバレしたのがショックで?」
唯「いやー実はあのあと
 和ちゃんのお母さんにもバレちゃってさあ」
律「ええ?」
184:
唯「内緒でコミケ行ってたのもバレちゃって
 同人誌とか漫画とかDVDとか
 オタグッズ全部捨てられちゃったんだよ?」
澪「そ、そうなんだ……」
律「そのオタグッズとやらはどれくらいあったんだ?」
唯「段ボール箱20箱分くらいかな」
律「そんなに貯めこんでたのかよ」
和「はぁ……」
澪「生きる意味を失ったような顔してるなあ」
唯「澪ちゃん励ましてあげてきてよ」
澪「ええ、私が……?
 唯が行けばいいだろ、唯のほうが和に詳しいんだし」
唯「私が近づくとなぜか涙目で睨まれるんだよお?」
律「何したんだよ……」
唯「だから澪ちゃんおねがい」
澪「わかったよ……」
192:
澪「あ、あー……和?」
和「なに……」
澪「唯に聞いたよ、同人誌作ってるって。
 すごいよなあそういうの、憧れるよ」
和「……」
澪「私も昔から小説とか書いたりしてたからさー、
 いいよな自分の作品が本になるのってさ、な」
和「……」
澪「……あー……」
和「……」
澪「の、和って文才あるよな、すごいよ、
 キャラの設定とかはサッパリだったけど……」
和「!! よ、読んだの!?」
澪「ああ、唯に見せてもらって……」
和「う、あ……うああああああ……」
澪「ああっ、ごめん! 読んじゃいけなかったんだな、ごめん!」
律「何やってんだ澪は……」
196:
和「……気持ち悪いでしょ?」
澪「えっ、な、なにが?」
和「ホモ小説なんか書いてて……」
澪「そ、そんなことないぞ!
 流石に始めて読んだ時は面食らったけど……」
和「……」
澪「今は別にこういうのもアリかなって……
 いや、ホモが好きになったとかじゃないんだけど」
和「……」
澪「和が好きなものなら、私は別に偏見を持ったりしないよ」
和「嘘よ……」
澪「えっ」
和「嘘に決まってるわそんなの……
 オタクなんて気持ち悪いってみんな思ってる……」
澪「まったく……じゃあ唯はどうなんだよ」
和「えっ」
澪「唯はお前のオタクな面を知っても仲良くしてくれてたんだろ」
202:
和(そうか……そうよね……)
和(唯はずっと私についてきてくれていた……)
和(同人誌の即売会にもアニメショップにもコスプレにも)
和(文句ひとつ言わずいつも笑顔で……)
和(そう、それは私がオタクとか言う以前に)
和(唯が私の友達だったから……)
和「……」
澪「気付いてくれたみたいだな」
和「ええ、ごめんなさい……当たり散らしたりして」
澪「いやいいんだ。
 だれだって落ち込むことはあるからな」
和「ところで澪」
澪「何?」
和「あなたちょっとコスプレに興味ない?
 すごくコスプレ映えしそうなんだけどどうかしら」
澪「ええっ?」
207:
和「ねえいいでしょう?
 その長い黒髪とかすっごくいいわあ、
 衣装とかもちゃんと作るから」
澪「ひいっ、そんなの嫌に決まってるだろ!」
和「あっそうだ一緒に同人誌も作らない?
 合同誌にして二人で書きましょうよ」
澪「いやっ、私ホモなんて書けないぞ」
和「教えてあげるから、私がみっちりと!」
澪「いやだー、ホモもコスプレも嫌だー!」
律「いいのか、あんなに大声でオタ話して……」
唯「あれくらい開けっ広げにしたほうが
 余計なストレス貯めなくて済むからいいんじゃない多分」
律「そういうもんか?」
和「唯ー、今度のイベントで澪と3人で
 ISのコスプレすることに決まったから!」
澪「決まってなーい!」
  お  わ  り
209:
おつ
210:
おつ
212:
久しぶりに和ちゃん見た気がする
和ちゃんかわいい
22

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