長門「・・・私が宇宙人?」back

長門「・・・私が宇宙人?」


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1:
みくる「はい、そのはずだったんですけど・・・」
長門「意味が分からない」
みくる「ですから、もう一度説明させていただきますと・・・
 私は『長門さんが宇宙人である過去』を経てもう一度『今』にきています
 しかし、『今』の長門さんは宇宙人ではない・・・
 こういうのなんていうんでしたっけ・・・『タイムパラドックス』?
 とにかくどういうわけかは分かりませんけど・・・
 このままでは正しい未来にならないかもしれないので、長門さんは宇宙人だということにしておいてはくれませんか?」
長門「・・・意味が分からない」
みくる「うう・・・『前』の長門さんだったらこんなことにはならなかったのに・・・」
長門「・・・?」
2:
文芸部の教室で本を読む私の目の前に突然現れた『少女』
彼女は私に、自分は未来人であると告げ、続きざまに私が宇宙人だといい始めた。
もちろん私は宇宙人でもなんでもないただの高校1年生である・・・
みくる「もうすぐ涼宮さんたちが来ちゃいます・・・
 とりあえず、どうしたらいいかわかるまで、宇宙人ということでおねがいします!」
長門「あ、ちょっと・・・」
そういうと彼女は勢いよく飛び出していってしまった。
長門(いったいなんだったのか・・・)
私は読みかけだった本を開いた。
長門(しかし、人が来ないな・・・文芸部の人、いないのかな・・・)
そう思った瞬間、バンと勢いよく扉が開いた。
ハルヒ「今日からここが私たちの部室よ!!」
長門「え!?」
4:
キョン「おい、人がいるぞ、いいのか?」
ハルヒ「いいのよ!あんたも私の部に入りなさい!!」
長門「えっ、え、え!?」
先ほどの少女よろしく突然現れた男女、言動から察するに文芸部の部員ではないようだけど・・・
キョン「あんた、文芸部の人か?」
長門「いや・・・文芸部に入ろうとは思っていたけど・・・」
ハルヒ「あら、文芸部は去年で廃部になったのよ?知らなかったの?」
長門「え!?」
知らなかった・・・文芸部がなくなっていたなんて・・・
それにしてもこの人たちはいったい何の部活を作るつもりなのだろうか・・・
ハルヒ「それで?あんた名前は?」
長門「・・・長門有希」
ハルヒ「そう!有希ね!あたしはハルヒ!涼宮ハルヒよ!
 そしてこっちはキョン!よろしくね!」
キョン「おいおい、それはあだ名・・・まぁいいか
 巻き込んじまってすまないな、とりあえずよろしくな、長門サン」
長門「はぁ・・・」
6:
そういえばさっきの人が言ってたっけ・・・
『もうすぐ涼宮さんたちが来ちゃいます・・・』
一体どういうことだろうか、まさか本当に未来から・・・?
キョン「長門さん?」
長門「は、はい?」
キョン「どうしたんですか?難しい顔して」
長門「いや!なんでもないでs・・・」
緊張すると語尾が消えてしまうのは私の悪い癖だ。
しかし、私が宇宙人というのは・・・
ハルヒ「とりあえず今日は解散するわよ!もっと部員を集めないと部として認めてもらえないからね!」
キョン「そうだな、やれやれまったく、本当につき合わせちまって申し訳ない、長門さん」
もしかして、何かの暗号なのだろうか?
彼らもさっきの人の知り合いで、伝えないといけないとか・・・
キョン「長門さん?」
長門「・・・あの」
キョン「はい?」
長門「私、宇宙人なんです」
キョン「 」
7:
>>3
いや、そうじゃないパラレルワールド的な設定
8:
しまった、ドン引きされてるっぽい!これでは私がただ痛い人じゃないか!
ちくしょう・・・!ちくしょう・・・!ボロ・・・ボロ・・・
キョン「はは、面白いことを言う、『ユニーク』ですね長門さん」
長門「あっ・・・いや・・・その・・・」
キョン「ん?」
長門「あ・・・
 ・・・私のことは『長門』でいい・・・」
キョン「そうか!いやぁ敬語とかになれてなかったから助かったよ!あはは!」
思ったよりも引いてない?それは良かったけど・・・
・・・やっぱり涼宮さんにはいわないでおこう。
ハルヒ「ちょっと何あたしを差し置いて仲良くなってるのよ!有希!あたしとも仲良くしなさい!」
長門「あ・・・はい・・・うぇ?」
こうして私は涼宮さんの部活に入れられることになった。
11:
翌日
ガチャリ
キョン「よう、って長門だけか、ハルヒは来てねえのか?」
長門「来てない・・・」
キョン「そうか、あいつ先に教室飛び出していったくせにどこいったんだ?」
長門「・・・」
キョン「・・・」
き、気まずい!同じ部活の仲間とはいえ昨日あったばかりで、何をしゃべったものだか・・・
そう思いながら本のページをめくる。
無言の時間が過ぎるのは、本という暇つぶしのある私よりも彼のほうがきついのではないか。
そう思っていたころにまた勢い良く扉が開いた。
ハルヒ「新しい部員を連れてきたわ!!」
キョン「騒々しいな」
ハルヒ「キョン、この部活に必要なのはなんだと思う?」
キョン「さあな、さしずめマスコットキャラとでもいいそうな顔に見えるが?」
ハルヒ「よくわかったわねキョン!10ハルヒポイントを進呈するわ!!」
キョン「いらん」
12:
キョン「それで、その後ろにいるおどおどしているのがマスコットとでも?」
ハルヒ「そうよ!みくるちゃん!自己紹介なさい!!」
みくる「はぁい・・・」
長門(あれは・・・)
涼宮さんが連れてきたのは紛れもない、昨日私に電波なことを吹き込んだ調本人さんだ。
彼女も涼宮さんに捕まったのか・・・
みくる「あ、朝日奈みくるです」
ハルヒ「2年の教室をうろついてたからゲッチュ!してきたわ!」
キョン「2年だったのか・・・」
長門(2年だったんだ・・・)
みくる「よろしくおねがいします・・・」
気のせいか、こっちを見ているような気がした。
いや、気のせいではなかった、よろしくと挨拶をすると朝日奈先輩は私の元にやってきた。
みくる(昨日のこと、誰かに言っちゃいました?)
長門(え・・・あ、キョン君・・・そこの男の人にだけつい・・・)
みくる(よかった・・・)
何が良かったなのか私にはさっぱりわからないのだが・・・
13:
その日の活動は、涼宮さんが部の名前をSOS団(世界をry)に命名したのと、もう1人部員がほしいなあという話で終わった。
帰り際に朝日奈先輩にメモを渡された。
長門「これは・・・?」
みくる「とりあえずキョン君を自宅に誘って、そこに書いてあることを伝えてください」
長門「えぇ!?」
みくる「よろしくおねがいしました!では!」
そういうと、朝日奈先輩はそそくさと帰っていってしまった。
キョン君を自宅に・・・?いやいや!そんないきなり男の子を自分のうちに誘うなんて!
どうしよう・・・困ったなぁ・・・でも、やらないといけないんだろうなあ・・・
長門「ああの・・・」
キョン「ん?」
・・・
いろいろ考えているうちに、とりあえずうちに誘うことはできた。
あとは、メモに書いてあることを言うだけだが・・・
長門(うわぁ・・・難しいことばっかり書いてあるなぁ・・・対有機生命体コンタクト・・・)
14:
長門「・・・トイウコトデス、ハイ」
キョン「 」
キョン君を自宅に連れてくることができた私、朝日奈先輩に渡されたメモに書いてあることを伝えたが・・・
長門(やっぱり何言ってるかわかんないよなぁ・・・私がわかんないもん・・・)
キョン「はは、本当『ユニーク』だな長門は」
長門「え!?あ、あはは・・・」
キョン「あ、俺晩飯の用意しないといけないから今日はもう帰らせてもらうな」
長門「うん、ごめんね急に・・・」
キョン「おじゃましましたー」
バタン
・・・
絶対引いてたよなぁキョン君・・・こんなメモ渡して、一体どういうつもりなのか・・・ん?
良く見たら裏にも何か書いてある・・・
15:
メモの裏には私宛のメッセージが書かれていた。
『突然ばかりでもうしわけありません、とりあえず『前』の長門さんが古泉くんにあうまでに経験していたことだけでも知らせておきます』
そこにはにわかには信じがたいことが書かれていた。
『いつだったかは忘れましたが、キョン君のクラスメートの朝倉さんがキョン君を襲います。
 長門さんはそれを助けるんですが・・・『今』の長門さんがなにをすればいいのかまでは・・・』
そう書かれたメモを見て、驚いたが、同時に気になる部分も見つけた。
『キョン君のクラスメートの朝倉さん』?
朝倉さん、というのは朝倉涼子のことなのではないだろうか?
だとしたら『キョン君のクラスメート』というのはおかしい、なぜなら。
朝倉涼子は『私のクラスメート』だからだ。
ここにも朝日奈先輩のいう『タイムパラドックス』という奴であろうか。
とにかく1人で考えていてもなにも解決しない、そう判断して私は、考えるのを、やめた。
16:
次の日、部活はなかった。
なんでも涼宮さんが用事があるとかで帰ってしまったからだ。
長門(しかたない、私も帰ろう・・・)
そのころには朝倉さんがキョン君を襲う、ということはすっかり頭の中から消え去っていた。
長門(ん?下駄箱に手紙・・・?)
一見ラブレターにも思える手紙、その内容は『午後5時に教室で待つ』というものだった。
思い出すのは昨日のメモ。
『朝倉さんがキョン君を襲う』
もしそうだとすると、何故私の下駄箱に手紙が入っているのか・・・
別件だ、そう思うことにして私は教室に向かった。
・・・
長門(結構時間あるな・・・本でも読んでよう)
私は文庫本を開いた。
17:
長門「・・・ふぅ」
一冊(といっても途中まで読んでいたので残り半分くらいだったのだが)を読み終え、ふと時計に目をやる。
長門(4時57分か・・・)
約束の時間はすぐそこまで来ていた。
長門(そういやあの手紙の差出人は誰だったのだろう・・・
 朝倉さんにしては字が汚い、というか女の子らしい字ではなかったような気がするけど・・・)
チッ・・・チッ・・・
長門(ということは男の人かな・・・てことは、まさか本当にラブレター!?)
チッ・・・チッ・・・
チッ
時計がちょうど5時を指した時、まるで時が止まったかのような錯覚に襲われた。
いや、実際時が、少なくともこの部屋の時計が止まったのだ。
長門(5時か・・・)
もっとも、私はそんなことに気がつかなかったのだが・・・
すると、教室のドアがゆっくりと開かれた。
ガラガラ
谷口「うぃーっす」
19:
長門「あなたは・・・」
そこに現れたのは『クラスメート』の谷口君だった。
谷口「よう長門、待たせちまったかな?」
長門「あなたが私を呼び出したの・・・?」
谷口「ああ、お前に話があってな」
私を呼び出したのは谷口君だった、しかし、残念ながら谷口君は私のタイプではない。
なんというか、生理的に受け付けないタイプだったのだ。
私がどう断ろうかと考えていると谷口君が口を開いた。
谷口「お前、涼宮ハルヒと同じ部活に入っているよな?」
なんだ、涼宮さんねらいか・・・と少しがっかりしたが、谷口君はそのまま話を進める。
谷口「いったい、お前がどうしてあの部に、涼宮のそばにいるのかわかんねえんだわ」
長門「・・・どういうこと?」
谷口「お前、一般人だろ?それなのに涼宮とつるんでる・・・これはなにかあるんじゃねえかとおもってな」
私には何の話をしているのかさっぱりだった。
長門「ええと、良く意味が分からないんだけど・・・」
谷口「ん、そうか、じゃあ端的に言おう」
そういって谷口君はブレザーからナイフを取り出した。
谷口「お前を殺して涼宮ハルヒの出方を見る」
21:
なんということだ、『朝倉さんがキョン君を』が『谷口君が私を』に変わっているではないか。
これには流石の私もびっくり、もうラブレターなんて信じないよ。
なんて冗談を考えてる隙もなく谷口君は私に襲い掛かってきた。
長門「ちょちょちょちょっ!?」
谷口「おいおい動くなよー、せっかく一瞬で死ねるように考えてやってやってるんだから」
確かに一直線に心の臓を狙ってきた・・・これはまずい!殺される!
長門「誰か助けて!ふぎゃ!」
ドアを開けて飛び出そうとしたがドアが開かなかった。
谷口「ああ、それは無理だ、この部屋を外からシャットアウトした、お前は逃げらんねえよ」
長門「そんな・・・」
涙目になる私、この状況に陥って泣かない女の子がいるのであれば見てみたいものだ。
谷口「さああきらめておとなしくしてくれ、何も感じないように一瞬で終わらせてやるからさ」
長門(ああ神様仏様、どうか助けてください、齢16でこの世を去るのは流石に早すぎます・・・)
谷口「さぁ、いくぜ」
ドォン!!
谷口君の後ろの後方から大きな爆発音の音がした。
谷口「な、なんだぁ!?」
???「ヒーロー登場ってやつかな」
23:
谷口「お前は・・・!」
そこに現れたは紛れもない、『キョン君』だった。
キョン「よお谷口、なにやっていやがる」
谷口「何って、お前も気になってたんだろ?長門のこと、どういうことだよ」
この台詞だけ聞くとまるで私がもってもてのようにも感じるが実際は殺されそうになっているわけで。
谷口「邪魔すんじゃねえぞ?キョン」
キョン「そんなこと聞けるわけねえだろっと」
そういってひらりと私を抱えて教室の後ろのほうに連れて行ってくれた。
長門「ど、どうしてここに・・・」
キョン「ん?あぁ、いやな・・・」
谷口「キョン!ここは俺の情報統合管理下にあるんだぜ?流石のお前でも勝てねえよ!」
キョン「何言ってやがる、『俺のバックアップ』の分際で、やれるもんならやってみろ」
長門「な、何を言ってるの・・・?」
キョン「あー、昨日お前、俺に自分は宇宙人だって言ってたよな」
キョン君は頭をぼりぼりとかいて少し困った顔をして続けた。
キョン「宇宙人は、俺だ」
25:
そこからはもう、言葉で表せないようなすごい戦いが始まった。
キョン「俺から離れるんじゃねえぞ!」
椅子やら机やらが飛び回り、ナイフが振ってきたりこなかったり。
谷口「そいつを守りながら俺にかとうなんて甘いんじゃねえか?」
キョン君は防戦一方のように見えた、どうして攻撃をしないのだろうか・・・やっぱり谷口君の言ってたように情報統合うんちゃかが関係しているのだろうか?
キョン「ちっ、しゃあねえな!」
そういって手元にあった椅子を谷口君に向かって投げつけた。
谷口「ふん、そんなもん痛くもかゆくもねえな、そらよ!」
キョン「ぐっ!!」
長門「キョン君!!」
谷口君から伸びる腕によってキョン君は貫かれてしまった!まるでバーベキューだ!
バーベキューをBBQと略す奴は五体が雲散霧消して空に溶けろ!と混乱している私を差し置いて谷口君は口を開いた。
谷口「どうやらおしまいのようだな、キョン」
キョン「・・・ねえぞ」
谷口「ん?」
キョン「まだ終わりじゃねえぞ!!」
29:
キョン君がそう叫ぶと周りの景色が消えていった。
長門「え!?何!?」
キョン「情報連結の解除だ」
いつの間にか開放されていたキョン君がつぶやいた。
谷口君のほうに目をやると、こいつはびっくり体が消え始めていた。
谷口「どおりで攻めてこねえと思ったぜ・・・こういうことかよ」
キョン「ああ、こうでもしないとお前はまた何かしでかすかも知れねえからな」
谷口「ごもっともだぜ」
長門「どど、どういう状況!?」
キョン「うーん、説明すると難しいんだが・・・とにかく谷口を消すことにした」
長門「お、おお!?」
谷口「長門」
長門「おお!?」
谷口「過激派は俺だけじゃないぜ、ぼやぼやしてたら俺以外の過激派が・・・」
キョン「うっさい、さっさと消えろ」
谷口「殺生なぁー・・・」
そういって谷口君は完全に消え、私たちももとの教室にもどってきたのであった。
30:
キョン「大丈夫か、長門」
長門「それは私の台詞・・・」
谷口君はいなくなり、教室も元に戻ったが、キョン君のお腹には大きな穴が開いたまんまだった。
キョン「あぁ、これか?これくらいすぐ直せるさ、それよりお前めがねはどうしたんだ?」
長門「え?あ、さっきのでどっかいっちゃった・・・」
キョン「んー・・・俺にめがね属性はねえから、ほいっと」
長門「あれ!?急に見えるようになった!!」
キョン「長門の視力を2.0にしてやったぜ、情報の改ざんは得意だからな」
ケタケタと笑うキョン君をよそに、それなら眼鏡を作ってくれたりはできなかったのだろうか、などと考えていると。
ガラガラガラ
朝倉「忘れ物しちゃったわぁ・・・ってあら?」
突然の来訪客、抱き合う男女、止まる時間・・・
なんてこったこいつはつまりそういうことだろう、向こうさんにとってはびっくりぎょーてんだ。
なんとか言い訳せねば。
長門「・・・あの」
朝倉「あららら、ごごごゆっくりおほほほ」
結局言い訳できぬまま、朝倉さんは行ってしまった・・・
33:
時は流れて5月、谷口君はモンテネグロ(どこだっけ?)に引っ越したことになってたり、朝日奈先輩にやたらあやまられたり、
クラスでは朝倉さんと仲良くなったり(もちろん誤解は解いた)、涼宮さんがコンピ研からパソコンを奪い取ったりといろいろあった。
そんなある日。
バタン!!
ハルヒ「新入部員よ!!なぞの転校生よ!!」
古泉「古泉一樹です、んっふ」
またおかしな人がやってきた。
古泉「おかしな人とは心外ですね、ちょっとお話があります」
長門「え!?なに!?エスパー!?」
古泉「後で言おうと思ってたんですが・・・まぁとりあえずこちらへ」
そういうと古泉君は私を広場まで連れて行った。
古泉「さて、先に言われてしまったのですが、そうです僕が超能力者です」
長門「ほ、ほう」
古泉「信じてませんね?」
長門「いやそんなことは・・・」
古泉「まぁそれはさておき、覗いてるくらいならこっちにきてくださいよ、未来人さん」
長門「!?」
35:
すると朝日奈先輩が校舎の影から現れた。
古泉「どうしてこそこそするんですか?」
みくる「いえ、古泉君は『古泉君』なのかな?とおもったので」
古泉「はい?」
朝日奈先輩ははじめに私に話したことを古泉君に話した。
古泉「なるほど、長門さんが宇宙人である時間軸をすでに・・・」
みくる「はい、だから私にはキョン君が宇宙人だったことが驚きで・・・」
古泉「おや・・・そうなるとそちらの時間軸では『長門さん』のポジションは誰が?」
みくる「キョン君でした」
古泉「ほう、興味深い・・・」
2人が何を話しているのかはちんぷんかんぷんだったので私は本を読むことにした。
古泉「それでしたら彼も合わせて3人・・・4人で話をしたほうがよさそうですね」
今頭数に入れ忘れたのは私だろうか、私だろうな、しくしく。
みくる「私呼んできます!」
そういって朝日奈先輩は走っていった。
36:
キョン「呼ばれて飛び出て」
古泉「かくかくしかじか」
キョン「思念体から確認済み」
古泉「一本とられた」
HAHAHAHA
RRRRRR・・・
古泉「失敬、電話です、はいもしもし」
みくる「もしかして・・・」
古泉「・・・そのもしかしてです」
そんなこんなで話は私の方に戻ってきた。
古泉「さて長門さん」
長門「は、はい!」
古泉「僕が超能力者たる由縁をお見せいたしましょう」
そういうと古泉君は私をタクシーに乗せ、どこかへ向かった。
38:
つれてかれたは交差点。
古泉「さて、これから僕が超能力者たる由縁をお見せいたしましょう」
さっきと同じ台詞を口にすると、古泉君は私の手をつないだ。
古泉「目をつぶって僕のあとについてきてください、なぁに取って食いやしませんよ、んっふ」
古泉君の言うとおりにすると人の足音が聞こえなくなった。
古泉「目を開けてください」
そこは一面灰色の交差点、人影はない。
長門「ここは・・・?」
古泉「閉鎖空間、そう僕たちは呼んでいます」
ドーン!!
大きな物音が聞こえたかと思うとビルの向こうに巨大な怪物が現れた!
長門「ななななんじゃあれ!?」
古泉「あれこそ神人、涼宮さんの心から生まれる怪物、あれを野放しにしておくと僕たちの世界が消えてなくなります。そして、それを退治するのが僕の役目です」
そういうと古泉君が赤い玉に変形して飛んでいった。
一瞬!神人はばらばらに砕け散った。
古泉「終わりましたよ、さて、元の世界に戻りましょう」
長門「お、おお・・・」
41:
これまた一瞬にして私たちは元のやかましい交差点に戻ってきた。
長門「・・・ところで、あの神人は一体どうして現れたの?」
古泉「そうですねえ、簡単に言いますと、涼宮さんの機嫌が悪くなるとあらわれます、
 今回はさしずめ、自分を差し置いてみんなでどこかにいったのが気に食わなかったのでしょう」
長門「えっ、それって・・・」
古泉「はい、僕たちのせいです」
古泉君の笑顔に、軽い殺意が芽生えた。
古泉「いえいえ、あれはあなたにお見せするのにちょうど良かったんですから、そんなに怒らなくても・・・
 あ、もうあなたのご自宅ですよ、それではまた明日、あはははは」
長門「うぐぅ・・・」
短い間にいろいろと物事が起こりすぎてて私の頭はパンクしそうだった。
もう厄介ごとは起こりませんように。
そう願いながら私は床についた。
翌日
みくる(大)「どうも、長門さん」
42:
どうやら運命は私を放してはくれないようだ、今度は一体なんだというのか。
みくる(大)「ええと・・・長門さんよね?」
長門「・・・はい、あなたは?」
みくる(大)「朝日奈みくるよ、といってももう少し未来から来たんだけどね」
どうやらこの朝日奈先輩はこの時間軸を経験した朝日奈先輩のようだ。
みくる(大)「あまり長くはいられないから重要なことだけ言うわね、『困ったときは白雪姫』!!わかった?」
長門(わかんねー!!)
みくる(大)「あ!もう時間だわ!それじゃあね!長門さん!ハルヒちゃんによろしく!」
長門「うぇ!?あ!ちょっと!!」
どうも今も未来も朝日奈先輩は自分勝手みたいだ。
・・・いや、いまのところ全員自分勝手な気もしてきたぞ?
長門(いいや、考えるのもめんどくさい)
私は部室に入って、他の人が来るまで本を読むことにした。
43:

長門「ううん・・・ここは・・・」
そこは以前古泉君に見せてもらった閉鎖空間のようなところだった。
長門「学校か・・・あれは・・・?」
ハルヒ「ううん・・・」
私のそばには涼宮さんが倒れていた。
ハルヒ「あら有希、どうしてあなたがあたしの部屋にいるのよ」
長門「いや、良く周りを見て・・・」
ハルヒ「え?何よこれ!学校じゃない!?しかも真っ暗?どういうこと!?ひゃっほーう!!」
長門(どうして楽しそうにできるのだろうかこの人は・・・)
ハルヒ「有希!探検しに行くわよ!」
長門「ええ!?あ!ちょっとまって!」
ハルヒ「あるある探検隊!!あるある探検隊!!」
長門(古いっ!!)
44:
部室
ハルヒ「むぅーん・・・」
一通り歩き回って涼宮さんは『暗いだけでいつもの学校じゃない!』とふてくされてしまった。
ハルヒ「・・・お花を摘みに行ってくるわ」
長門「え?・・・あ、あぁいってらっしゃい」
一瞬なんのことかとおもったけど、すぐに理解した。
しかし、どうしたら元の世界に戻れるのだろうか、神人が現れたとしても私にはなにもできない・・・
私が頭を抱えていると窓をたたく音がした。
こんこん
長門「ん?あ!古泉君!?」
古泉「ええ、遅くなりました、といってもこの世界ではこの姿でいるのがやっとですがね」
そこには変わり果てた姿(赤い球体)になった古泉君がいた。
45:
長門「どういうこと?」
古泉「かくかくしかじか原作読めよというわけでして」
長門「そんな、じゃあ一体私たちはどうしたら・・・」
古泉「とりあえず伝言を預かってますので、まずは朝日奈さんから」
みくる『キョン君の伝言のいうとおりにすれば大丈夫ですよ!』
長門(丸投げだ!!)
古泉「続いて、んっふ、彼からです」
キョン『パソコンの電源を入れるんだ』
古泉「以上です」
長門「どうも適当だなぁ・・・」
古泉「それでは僕はおいとまさせていただきます、ご武運を」
そういうと古泉君は消えてしまった。
長門(何し来たんだろう・・・っと、パソコンパソコン・・・)
かちっ、ヴォン
モニタには普段とは違う画面が表示されていた。
46:
長門「なんだろう・・・」
kyon_ みえてるか?
長門「あっ、キョン君?」
yuki_ mieteruyo
yuki_ are,nihonngogautenakunattyattayo
kyon_ ああ、もうそのままでいいから俺の話だけ聞け、いや、読めか
kyon_ お前の今いる空間は普段の閉鎖空間じゃないことは古泉から聞いてるな
kyon_ そして、そこから脱出する方法は、お前はもう知ってるはずだ
yuki_ e,nannnanosore!osiete!
kyon_ 答えは自分で見つけるもんだぜ(キリッ
長門(いや、キリッじゃなくて教えてよー!!)
kyon_ じゃあな!がんばれよ!
長門「ああ!うっそ!ええ!?」
パソコンの電源は落ちてしまった。
なんかもう誰も信じられない、どうしたらいいの・・・
47:
ドゴーン!!
長門「!?神人!?」
私が驚くのとほぼ同時に涼宮さんが部室に駆け込んできた。
ハルヒ「ちょっとなによあれ!!有希!外に行くわよ!!」
長門「いや、危ない・・・」
ハルヒ「いいから行くの!!」
ドゴーン ドカーン
私たちは校庭に出た。
神人は校舎を破壊している。
ハルヒ「一体何なのよあれ!!すごい!不思議だわ!!」
長門「う、一体どうしたら元の世界に・・・」
ハルヒ「有希、どうしたのよ?」
長門「涼宮さんは元の世界に戻りたくないの?」
ハルヒ「え・・・それは・・・」
神人は暴走を止めない。
『そこから脱出する方法は、お前はもう知っているはずだ』
そんなこと言われても、どうすれば・・・
49:
ハルヒ「・・・」
涼宮さんは神人のほうを見て黙っている。
ハルヒ「・・・そうね」
長門「?」
ハルヒ「ここにはあたしと有希しかいない、これじゃあアダムとイヴにもなれないわ」
長門「何の話?」
ハルヒ「いや、なれないんじゃない・・・」
長門「?」
ハルヒ「・・・」
まさか黙り込まれるとは思っていなかった、そこには普段見ない涼宮さんがいた。
みくる(大)『困ったときは白雪姫』
ああ、こんなときに大層どうでもいいことを思い出してしまった、白雪姫?なんだっていうのだ?まさか私に王子様役をやれと?
よくよく考えてみてほしい、私だって女の子だ、これじゃあ白雪姫というよりも白百合姫ではなかろうか。
ハルヒ「有希、聞いて」
涼宮さんが口を開いた。
ハルヒ「あたし実は・・・」
51:
男なの、そう涼宮さんは口にした。
なんてこった、涼宮ハルヒは、彼女は、『彼』だったのだ。
あれか、今流行の『男の娘』ってやつか、こいつはたまげた。
証拠は?と聞く前に涼宮さんはスカートをめくって私に女の子にあるはずのない『物体』を見せつけた。
ハルヒ「これで信じてくれた?」
私がきょとんとしていることもお構いなしに『彼』は話を続けた。
ハルヒ「この世界は不思議いっぱいだわ」
私にとっては元の世界も不思議がいっぱいだ。
ハルヒ「でも、この世界には、あいつがいない、そう、キョンがいないの」
なるほど、性同一性障害というやつか、手術が必要なタイプだな。
ハルヒ「今のあたしと有希、あなたとでもアダムとイヴにはなれる」
私はお断りだ、どうしてちん娘なんかと、私のタイプはもっと男らしいヒーローみたいな人だ。
ハルヒ「でも、やっぱりあたし、キョンのいるあの世界に戻りたい!」
みくる(大)『困ったときはし・ら・ゆ・き・ひ・め』
ああ、なんてこった、そういうことか。
キスなんてうぶな私が今までしたことある分けない、まさかファーストキスをこんなちん娘にもっていかれようとは。
53:
ハルヒ「あたし、なんとなくわかったわ、この世界からの脱出方法」
そういって近づいてくる涼宮さん、私はなんかもう泣きそうだった。
ハルヒ「有希・・・怖がらないで、さぁ・・・」
長門(・・・南無三!!)
 ?
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・は!
気がつくと私は自室のベットに寝ていた。
あれは夢?そう思いたいがそういうわけにもいかんだろう。
だがしかし、私が世界を救ったのか?『彼』が救ったのか?
そんなことを考えていたら学校に遅刻しそうな時間になっていた。
とりあえず学校に向かおう・・・
55:
古泉「おはようございます長門さん」
通学路、長い坂。
こんな朝から古泉君のさわやか笑顔を見ると、逆にいらいらしてくる、私、いらいらする。
古泉「あなたのおかげで世界が救われました、本当にありがとうございます」
長門「知っていたの?涼宮さんが・・・男だったって」
古泉「ええ、最初から」
もう私はこの人くらいなら殺してもいいんではないかとおもった。
古泉「さて、今日からの部活で、涼宮さんは彼にどうアプローチしていくんでしょうね」
知ったことではない、私には涼宮さんはもう『ちょっともうかかわりたくない人』になってしまったからだ。
古泉「そして、あなたもです」
56:
長門「・・・私?」
古泉「ええ、気になっているんでしょう?彼のこと」
長門「!!」
自分でもきづいていなかった気持ち、まさかこんな人に気づかされるとは思わなかった。
古泉「ふふ、どうやら図星のようです」
その含み笑いは私を挑発しているのか、それともバカにしているのか。
・・・あれ、どっちも同じか。
古泉「しかしあきらめませんよ、僕も」
何を言ってるんだ?まさか古泉君もキョン君のことを?
とことんまでに同姓にもてるんだな・・・キョン君・・・
古泉「んっふ、まぁそう思っていただいても構いませんよ、長門さん、いえ、『有希さん』」
長門「・・・?」
こうして私の高校生活最初の大事件は幕を閉じた。
なんならもうこんなことはおこらなければいいのだが、涼宮さん率いるSOS団メンバーといっしょにいる限り、それは無理な願いなのだろう。
私はあきらめて、この生活をどうやって楽しむか、そちらに意識をやることにしたのであった。
おしまい。
59:
おつ
60:
おつ
おもしろかったわ
61:
面白かった乙
62:

しかし端折り上手いな
63:
支援しようと思ったら終わったww
でも面白かった
乙ww
66:
キョン無双好き
6

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