賢者「できたよ勇者!押すと魔王が死ぬスイッチだ」勇者「は?」back

賢者「できたよ勇者!押すと魔王が死ぬスイッチだ」勇者「は?」


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1:
賢者「効果は名前の通り、押すとこれから君が冒険をして経験を積み重ね旅の途中で出会った仲間たちと一緒に打ち倒すであろう魔王が死ぬ」
勇者「いやいやいや、いきなりどうしたんだよ何言ってんだよ」
賢者「だって冒険なんて面倒だろう?」
勇者「いや確かにそうだが、魔王を倒すのは勇者の責務だろう、そんなスイッチを使うのは……狡くないか?」
賢者「責務の話なら問題ない、君がスイッチを押しさえすれば【勇者が】スイッチを使って【魔王を倒した】って建前が出来上がるからね、あとは王様や政治家たちがなんかするさ」
賢者「それに……」
賢者「君が冒険に出るということは君が僕から離れて行ってしまうということだろう?」
勇者「?ああ、そうなるな」
賢者「それが嫌なんだ、僕は君が大好きだからね、君のそばを一時も離れたくないんだ」
勇者「っな!?////」
みたいなデレデレな知的なクール系賢者ちゃんなんてどうでしょうかね
5:
賢者「さあさあわかったら押したまえ」
勇者「い、いやいやいや全然訳わかんねぇよ!」
賢者「ふぅやれやれ、君は昔から飲み込みが悪いなぁ」
賢者「まず私は勇者が好き、ここまでは良いかい?」
勇者「そっから訳わかんねえんだって、だってお前、俺にそんなす、好きとか、今まで言ったことないだろっ!」
賢者「おいおい、勇者くん、君は告白は女の子の方からさせる派だったのかい?」ヤレヤレ
賢者「まあそんなへたれな勇者も大好きなんだが」
勇者「お、おまっ、あああああ/////」
賢者「それに私はあまりこういう感情を言葉にしたり本人に直接伝えるのが苦手だったのでね、今までは寝込みを襲ったり君に寄って来る泥棒猫を調きょゲフンゲフンしつけるぐらいしかしてこなかったからね」
勇者「おいちょっと待て」
10:
勇者「おい、寝込みを襲うとか調教、いやしつけるとかどういうことだ」
賢者「言葉のまんまさ、君は一度眠りに着いたらよほどの事が無いかぎり起きないからね、ヤリたい放題だったよ」
勇者「おい、俺の体に何をしたんだ!?」
賢者「なあに、ちょっと前後の貞操を奪った程度さ」
勇者「」
賢者「知っているかい、人には前立腺というものがあってな、ここを突けば君のはがねのつるぎははやぶさのつるぎになって常時ザラキーマでそれはそれはもう大変な事になってね、はっはっはっ」
勇者「」
賢者「毎回毎回テクノブレイクでね、何度もザオリクをかけてもらったよ」
賢者「君の妹には本当に頭が上がらないよ」
勇者妹「嫌ですわお姉様、いえご主人様、私はあなたさまの為にあるのですからそんなことは言わないでください/////」
勇者「!?」
12:
勇者「賢者ぁッ!お前俺の妹に何をしたぁッ!?」
賢者「んー、さっき言ったじゃないか泥棒猫をしつけたって」
勇者「だから、それがどういうことだって聞いているんだ!」
勇者妹「簡単な事ですわ、私はお兄様が好きでした、それは家族としてではなく異性として」
勇者「!?」
勇者妹「それはとても悪いこと、この国では兄妹どうしの結婚は認められていません、だからどうすれば良いかわからなくなった私は賢者さん、いいえご主人様に相談しました」
勇者妹「ご主人様はとても親身になって相談に乗ってくれました、そして私に近親の愛ではなく新しい道を開いてくださいました」
勇者妹「そう、同 性 愛 ですわ!!!!!」
勇者「!!!!!???」
13:
勇者「ま、待てっ、法律では同性愛も禁止されているだろうっ」
勇者妹「法律なんて民の為に変わるものなのです、つまり私が、お姉様が望めば変えることができますわっ!」
勇者「!!!!!!!?????」
賢者「ふふふ、これがしつけの効果さ、まあ私の事を第一に考えるように設定したせいで思考がちょっとおかしくなってしまったがね」
勇者「」
賢者「他にも幼なじみちゃん、シスターちゃん、戦士ちゃん、魔法使いちゃん、姫ちゃん、母君、エルフちゃんもしつけたかな」
勇者「」
14:
どうしてこうなった
15:
カーチャン…
16:
?「しっかりしろ、勇者よ!」
勇者「!?」
賢者「やはり現れたか……、魔王っ!!!」
魔王ちゃん「貴様は勇者だっ、我を倒す唯一の存在だ、そんな奴に良いようにされるような奴では無いはずだ!」
賢者「くくく、これが飛んで火に入るなんとやらか、さあ勇者よ、スイッチを押し魔王を抹[ピーーー]るのだ」
勇者「あぁう……?」
魔王ちゃん「やめろ、これ以上勇者を惑わすな賢者……、いや、狂った神よ……ッ!」
勇者「!?」
賢者「フハハハハ、神等と呼ばれるのは何時以来だったか……、そうだ、貴様の父親が死ぬ時以来かなぁッ!」
魔王ちゃん「クッ、やはり父上は貴様が殺したのか……ッ!!?」
勇者「い、一体どういうことなんだ……」
賢者「ふん、我が子になにと聞かれたら答えてやるのが親の勤めよ……!」
賢者「これはこの世界に貴様ら人間が誕生した時から続く話だ……」
18:
賢者「遥か昔、この世界は壊滅の危機に晒されていた」
賢者「人間が生まれる前この世界には魔物、恐竜、亜種族、女騎士、悪魔しか存在しなかった」
賢者「絶対強者が君臨し、弱いものは死ぬ以外に生きる価値も無い、食物連鎖とも弱肉強食とも言えぬ低俗な概念でこの世は出来上がっていた」
賢者「この世界は天秤なのだ、片方の皿(強い者)が重くなり片方の皿が(弱い者)が軽くなれば天秤は大きく傾きそのうちに皿から中身があふれ零れてしまう」
賢者「それを防ぐ為に弱き者を新しく産む必要があった」
賢者「あくまで存在としては既存のどの種族より弱く、しかし知恵と勇気により既存の種族を凌駕する可能性を秘めたバランサー的存在が」
賢者「こうして生まれたのが、人間だ」
20:
賢者「人間は良く働いてくれたよ、いや働きすぎた」
賢者「自身等の繁栄欲望の為に既存の種族を尽くを滅ぼし」
賢者「なおかつ天秤が崩れぬよう強き者、つまり指導者と弱き者として民という存在を作り人間のみで天秤のバランスを保てるように国家を作った」
賢者「予期せぬ事だった、まさか天秤を揃える為に用意した錘が自分で天秤に糸を垂らし皿を用意するなんて一体なにが想像つくだろうか」
賢者「ともかくとして人間を生み出したのは失敗だった、天秤は前より遥かに複雑怪奇な物になった」
賢者「天秤のバランスは取れたかも知れないが今度は天秤自体が重さにより折れてしまうような自体になってしまった、まったく本末転倒だよ」
22:
賢者「人は際限無しに増えていく、明日には天秤が錘に耐え切れずに折れてしまうかもしれない、早急な解決が望まれた」
賢者「まず増えすぎた皿を取っ払い元の状態、強き者と弱き者の二つの皿の、つまり人間が生まれる前の状態に戻す必要があった」
賢者「こうして皿を取っ払う存在、魔王が生まれた」
賢者「そしてこの魔王もまた予期せぬ自体を引き起こしてしまった」
賢者「魔王により人間はどんどん駆逐され世界もかつての概念によって支配されるようになったとき魔王によってそれは引き起こされた」
賢者「神殺し、だ」
23:
賢者「もうこれは笑い話にしかならない喜劇さ」
賢者「魔王は皿を取っ払う、つまりこの世界の存在を滅っせる力を備えていた」
賢者「そしてそれは僕たちにも例外無く発揮された」
賢者「つまり僕たち神もまたこの世界の皿の一つだった」
賢者「かつてバランサーとして人間を生み出した僕たちこそが真のバランサーだったのだよ」
賢者「もう、これは、笑い話にしかならない、  喜劇さ」
勇者「…………zzz」
魔王ちゃん(勇者……、こんなところで寝て風邪ひかないのかな……)
24:
勇者「………っハ、つ、つまりどういうことだってばよ!!!!!」
魔王ちゃん「……あー、強いのが増え過ぎて世界滅亡の危機、強いの減らす為の人間が増えすぎて世界滅亡の危機、人間減らす為の魔王のせいで世界滅亡の危機」
勇者「……つ、つまり魔王は悪い奴なんだな!賢者、スイッチ、スイッチくれ!」
賢者「はい、ちょっと改造してスイッチを押すと魔王が究極生命体になって爆発四散してこの世のありとあらゆる病気や苦痛に犯された後マグマに落とされて宇宙にほうり出されて急冷凍されて考えるのをやめた後太陽に巻き込まれたてビックバンに飲まれて銀河系爆発に巻き込まれて死ぬスイッチに改造しておいたよ」
勇者「お、おおっ、悪党に相応しい死に様だなたぶんっ!」
魔王ちゃん「ちょっ、ちょっと待ってよ、まだ話は終わってないでしょ、狂った神とか私の父上の話とかっ」
勇者「あっ、そうだな、賢者教えてくれ!」
賢者「チッ」
25:
賢者「神は焦ったよ、自分達が滅ぶ訳にはいかない、自分たちの存在が無くなったら今度こそ天秤は大きく傾いて世界は滅亡してしまうかもしれない」
賢者「だから対魔王に対する兵器を生み出した」
賢者「それが勇者、君やその先代達だ」
勇者「!!?」
賢者「勇者は魔王の天敵、魔王を討ち滅ぼす存在という事を概念に刻み対魔王への絶対的な切り札になった」
賢者「疑問に思わなかったことは無いかい?何故自分が魔王を倒さなければいけないのかを」
勇者「……無い、勇者は魔王を唯一倒す存在だからだ……」
賢者「そう思考するしか出来なくなってるのが証拠だよ、勇者」
賢者「さあ勇者、このスイッチを押すんだ」
賢者「それが君のしめいなのだから」
賢者「それしかきみにはのうがないまおうをたおすしかないそんざい」
賢者「それが君だ」
勇者「……あうあぁ」
賢者「さあスイッチを押したまえ「それは違うぞ」」
賢者「!?」
勇者「!?」
魔王ちゃん「確かに……、勇者は魔王を滅ぼす存在……、だがそれだけではない」
魔王ちゃん「賢者よ、お前は我が子に聞かれたことは答えなければいけないと言ったな」
魔王ちゃん「聞かれたこと、つまり聞かれたなかったことはどうするつもりだったのだ?」
賢者「……貴様に話す事などなにも無いっ!」
魔王ちゃん「それはおかしいな」
勇者「!!?」
魔王ちゃん「お前は先ほどの話では神が魔王を生み出した、我が子に聞かれた事には答えると言った」
魔王ちゃん「つまり私もお前の子、なのにお前は私の質問には答えないのか?」
勇者「!!?」
賢者「……」
26:
魔王ちゃん「聞かれなかったから、真実を話せと言われなかったから、この女は話しの随所で嘘を語っている」
賢者「……」
魔王ちゃん「勇者……、お前が聞かなかった話を、答えられなかった真実を話してやろう」
賢者「………ろ」
魔王ちゃん「第一に賢者の話しの中の天秤の例えの真実」
賢者「……めろ」
魔王ちゃん「第二に私の誕生理由の真実」
賢者「…やめろ」
魔王ちゃん「最後に勇者の、君の真実の敵をッ!」
賢者「やめろォォォォォォオオ!!」
魔王ちゃん「君の真実の敵、それは、神だっ!!!!」
勇者「!!?」
28:
魔王ちゃん「この世界は天秤だと賢者は騙ったな、しかしそれではおかしい」
魔王ちゃん「父上や歴代の魔王等の研究によるとこの世界には自浄作用がある」
魔王ちゃん「増えすぎた種族を疫病や自然現象で減らす、減りすぎた種族に繁栄できる環境を与え適応するために機能を変える、他にもあるが今はいいとして」
魔王ちゃん「確かにそれは天秤の様にも見えなくもない」
魔王ちゃん「しかしこれはすべてが繋がっているんだ、片方の皿などの区別はない、上に下に横に、あえて言うならパズルのように一つ一つが噛み合っているんだ」
魔王ちゃん「天秤なんて真っ赤な嘘だ、最初の世界の種族は人間が滅ぼした?」
魔王ちゃん「確かにそうなのかもしれない、人間というピースを無理矢理に嵌め込もうとした結果、既存のピースを大きく削っただけなんだ」
魔王ちゃん「そしてピースを大きく削った存在、それは神だ」
勇者「!!?」
魔王ちゃん「本来人間は自然に発生し自然にパズルに組み込まれるはずだった」
魔王ちゃん「しかし神は世界の天秤説を信じるあまり、いや信じていなかったのかもしれないが自然を不自然にした」
魔王ちゃん「それによりパズルはその形を大きく歪める事になる」
魔王ちゃん「ここからは私の誕生理由になる」
29:
魔王ちゃん「ここで世界の自浄作用が発動する、形を歪またパズルを元の状態に戻す為に生まれたのが魔王だ」
魔王ちゃん「本来の魔王にはピースに干渉するのではなく、歪み噛み合わなくなったピース同士の空きを埋める力しかもっていなかった」
魔王ちゃん「魔王が生まれた事によりパズルは正しい形に近くなった、しかし元には戻らない、異物が挟まっていたから」
魔王ちゃん「神だ」
魔王ちゃん「神は自然を歪ませ世界の自浄作用が発動した隙をついて自身の存在を大きくした」
魔王ちゃん「パズルの形こそ正しい物に似た者になったがそれは以前とはまったく違うおぞましいものになったよ」
魔王ちゃん「神はなぜこんな事をしたのか?」
魔王ちゃん「それは自身が世界の自浄作用になるためだった」
勇者「!!?」
30:
魔王ちゃん「なぜそんなことをしたのかは本人に語って貰おうか」
賢者「……飽きた」
勇者「……はっ?」
賢者「……つまんないつまんないつまんないぃっ」
魔王ちゃん「な、何を言っているんだ!何が飽きただ、何がつまらないだ!」
賢者「だって僕の思い通りにいかない世界なんてつまらないじゃん」
勇者「なっ……ッ」
賢者「僕は、神はこの世界の最古の種族だ、あの狂った最初の世界の、まだ自浄作用がそれほど働いていなかった時代から生きているんだ」
賢者「どれくらいの時間を過ごしたと思う?お前の想像した5倍は生きてるよ!」
勇者「な、まさか100億光年もかっ!?」
賢者「あ、そんなには生きてない」
勇者「そ、そうか……」ションボリ
賢者「……まあ、生きる事に意味を見いだせなくなりすべてに飽き飽きするほどの年月を生きた」
賢者「そんな時だよ、良いおもちゃが手元に来たんだ」
魔王ちゃん「人間か」
賢者「だっいせいかーい、その種族は既存のどの種族より弱っちくてねすぐに滅びそうだったよ」
賢者「だからちょっと暇つぶし程度に彼等に知恵を与えた」
賢者「絆を植え付けた」
賢者「勇気を授けた」
賢者「そこで思ったんだ」
賢者「自分がやってることはまるで自分達が崇めていた【神】つまりは世界の自浄作用のようだと」
31:
賢者「彼等に神と言う存在を教えそれが自分だと名乗ったら彼等は僕を崇拝しだしたよ」
賢者「その瞬間からかな、神が神になったのは」
賢者「神が世界を構築するピースから抜け出せたと思いはじめたのは」
賢者「天秤が嘘だ?天秤自体は本当だよ」
賢者「秤は神【僕】と神【世界】の二つだ」
魔王ちゃん「……やはりお前は狂ってる」
賢者「んんー、神【僕】に対して失礼だよー、自浄【消】しちゃうよ?」
魔王ちゃん「……お前には無理だ」
賢者「無理じゃないよ神【僕】は僕【神】なんだからね」
魔王ちゃん「……いいや無理だ」
賢者「……っ、いい加減にしろ、お前なんてスイッチを押せば一発なんだぞ!」
魔王ちゃん「ならば、何故お前がスイッチを押さない!?」
賢者「うぐぅっ……!!」
魔王ちゃん「貴様には自然に干渉する力はあっても自然を消す力は無い!」
勇者「!!?」
魔王ちゃん「なんて言ったって……その力は、勇者の物なのだからな!!!!!」
勇者「!!?」
32:
魔王ちゃん「勇者……、君は世界が産んだ自浄作用そのものなんだ」
勇者「俺が……?」
賢者「……ッ、……うぐぅッ!」
魔王ちゃん「この世界には【勇者が魔王を倒す】という概念が刻まれている、そこの神のおかげでな」
魔王ちゃん「では勇者に聞こう、魔王を倒すというがどうやってだ?」
勇者「それは……、冒険に出て、仲間を集めて、強くなって……」
魔王ちゃん「それで倒せるのか?」
勇者「……わからない、ただそう思っていただけだ」
魔王ちゃん「……その方法は正しくて正しくない」
勇者「……どういうことだ?」
魔王ちゃん「勇者は思い込みで敵を滅っせられる……、と言えば信じるか?」
勇者「!!?」
魔王ちゃん「お前の想像通りに冒険をして仲間を増やし強くなれば私は確かに倒せる、しかしそれはお前がそう思い込んでいるからだ」
魔王ちゃん「別にお前が毎朝毎晩魔王が急死すると祈ればそれでも私は倒せる」
魔王ちゃん「そして、お前が魔王を殺せるスイッチを押したと思い込むだけで私は死ぬ」
勇者「!!?」
魔王ちゃん「さあ、お前でも神の倒し方がわかっただろう?」
34:
賢者「……騙されるな勇者!」
勇者「!!?」
賢者「君は勇者だろうっ?人間に害をなす魔王を滅ぼす存在なんだ!君の役目を思い出すんだ!!?」
勇者「俺は……、俺はぁ!!!!」
魔王ちゃん「勇者……」
勇者「……魔王…ちゃん、答えてくれ」
魔王ちゃん「……ああ、私でよければな」
賢者「正気かい勇者!あの魔王の言葉を信じると言うのかい?人間の敵の魔王の言葉を!!!?」
勇者「魔王は、人を[ピーーー]存在なのか、人に害をなす存在なのか……?」
魔王ちゃん「……ああ」
勇者「!!?」
賢者「は、はいキタァァァァァァアァアアアァ!!!!!!!!!!!!自白来たよコレ!!!!!!!!!!!もうスイッチ押すしか無いよコレェエエエェェェエエ!!!???????!!!!!!」
魔王ちゃん「自然の自浄作用は、時に命を生かし、命を消す」
魔王ちゃん「そして私たち魔王は、自然を守る存在」
魔王ちゃん「僕たちが君達を殺してるも同然なんだ」
勇者「……そうか、賢者、スイッチをくれ」
賢者「はいっ、コレ、スイッチ、一押しで、殺せるよ、そこのちゃんと押したら魔王は死ぬよ、さあさあさあ早く早く早く早く早く早く早く早く早く押してよぉ!!?????!!!!」
魔王ちゃん「……勇者」
勇者「……魔王ちゃん」
ぽちっ
35:
賢者「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
賢者「勝ったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
賢者「僕は神に勝ったんだああああああああああああああああああああああああああああ」
賢者「自然の守り手が死んだ今!!!!!!世界はがらがら!!!!すかすか!!!!!!!!僕が干渉する予知は十二分にできた!」
賢者「成り代わってやるんだ、神に変わってこの神がああああああああああああああああああああ」
勇者「やっぱり魔王ちゃんの言うとおりだ」
魔王ちゃん「勇者……!」
勇者「思い込みで相手を死なせるなら」
勇者「思い込まなければ相手は死なない」
賢者「はっ?」
38:
賢者「なんでだっ!?なんでてめぇが生きてる魔王おおおおおお!!!?????」
魔王ちゃん「死んでないからな」
勇者「死なせてないからな」
賢者「」
賢者「ああああ、うああ、」
勇者「なあ魔王ちゃん、こいつも自然の一部何だろう?だったら俺が自浄しちゃったらいけないんじゃないか」
魔王ちゃん「そこは大丈夫だ、なんの為に私が居ると思っているんだ」ドヤァ
賢者「ああああああああああああああああああああああああああああああああ」
魔王ちゃん「まあ……、こいつは存在だけは肥大化しているからな、穴が空いたら私の存在すべてを使えばなんとかふさげられるかもという感じだ」
勇者「存在を全部って……」
魔王ちゃん「なあに、自然に帰るだけさ、君も、そのうちに自然に帰ることになる」
勇者「それはつまり……また、会えるってことか?」
魔王ちゃん「うーん、確証はないけどねぇ」
勇者「……俺さ、まだ魔王ちゃんに伝えてないことがあるんだ、俺、魔王ちゃんのことが……、ああ、こんな時に恥ずかしがってんじゃねえよ俺!」
魔王ちゃん「……」
勇者「たぶん一目惚れ何だと思う、君がいなければ俺は騙されたままだった、俺には君が必要なんだ、俺は魔王ちゃんのことが好」
魔王ちゃん「はいストッープ」
勇者「……ッ!」
魔王ちゃん「その続きは」
魔王ちゃん「その続きはまた、会った時に教えて」
勇者「……ッ……ッ!、………………………………わかった」
39:
賢者「うへへぃ、いひひ、勇者ぁできたょー、こんなくそったれな世界が滅ぶスイッチだよー」
勇者「何言ってんだこれはお前を消すスイッチだ」
賢者「あれー違ったかなぁああたしかそれはみんな仲良く死ぬスイッチだよぅ」
魔王ちゃん「勇者、早くやってあげよう」
勇者「そう……だな」
魔王ちゃん「なあ、スイッチを押すとき、一緒に押させてくれないか」
勇者「ああ、いいぞ」
魔王ちゃん「それじゃあ失礼して、っと、君の手は意外に大きいんだね、なんか安心出来るしずっと握っていたいや」
勇者「そういうお前こそ柔らかくてすべすべしてていいな、ずっと触っていたい」
魔王ちゃん「ふふふそっかぁ」
勇者「……」
魔王ちゃん「きっと帰ってくるよ、そしたら、続きをしよ?」
勇者「……そう、だな」
魔王ちゃん「勇者……」
勇者「どうした?」
魔王ちゃん「んふふ、隙ありっ」
勇者「―――んなっ」
チュッ
ポチッ
40:
こうして俺の魔王討伐の旅は終わった。
いや旅にすら出ていないんだが。
スイッチを押した後俺の周りの環境は色々変わった。
賢者にしつけられた女性らは自浄作用からかしつけられたことを忘れ昔のように戻っていった。
妹の性癖だけはなぜか戻らず周囲の女性にアタックしては振られてを繰り返し最近は落ち込んでるみたいだったが昨日「私がご主人様になればよろしいんですわ」とか言ってたからこれから立ち直って行くだろう。
賢者が消えた影響は人間の生活にも大きな変化をもたらした。
この国の主流だった賢者を奉っていた宗教が消え変わりに自然を崇める宗教が主流になっていた。賢者の教えでは自然は壊す物と教え木の伐採や焼畑などをしまくって動物や果物が取れなくなるなど自然を蔑ろにするものだったがこれからは自然は大事にされ動物や果物の出荷も増えるだろう。
最後に俺の事だか特に変わりはない、強いて言うなら勇者、浄化作用が無くなったことだ。
そして一番報告しなければいけないのはこいつの事だろう。
まおうちゃん「……、なぜだ」
俺の隣には今もまおうちゃんが居るということだ
41:
まおうちゃんは俺と同じく魔王としての力を完全に失ってしまったらしい
ゆうしゃ「あー、もしかして俺の浄化作用が無くなった事に関係があるんじゃないか?」
まおうちゃん「あー、うーん、まあそう考えたらそうなるのかもだが……ぁぅぅ/////」
ゆうしゃ「……かわいい」
まおうちゃん「か、からかうなっ、……ごほん、これは推測なんだが」
ゆうしゃ「おう」
まおうちゃん「お前はスイッチを押すとき私に消えてほしくないと祈ったのだろう」
ゆうしゃ「……」
まおうちゃん「そして私は空いた穴を塞ぐために存在を呈した、そこで自然の自浄作用が始まったんだ」
まおうちゃん「賢者が抜けた穴、結構大きくてな、私だけではもしかしたら無理だったかもしれない」
まおうちゃん「だがそこにお前の自浄作用がきた」
まおうちゃん「お前の思い込みが現れたんだ、私に消えてほしくないという思いが」
まおうちゃん「お前のそれは私の存在ごと穴を埋めた」
まおうちゃん「私はちゃんとした自然の中のピースになりこの世界に現れたんだ」
ゆうしゃ「うーん、ちょっと違うな」
まおうちゃん「?」
ゆうしゃ「俺はまおうちゃんに隣に居て欲しいって思ったんだ」
まおうちゃん「っ////」
ゆうしゃ「ずーっと、ずーっと一緒にいたいって」
まおうちゃん「なんて事をするんだ、つまり私は、お前のそばを離れられないことが概念的に決まってしまったじゃないか!////」
ゆうしゃ「まおうちゃんは、いや?」
まおうちゃん「い、いやとはいってないだろっ//////」
ゆうしゃ「じゃあ、続きしようか」
まおうちゃん「ふぇっ?」
42:
ゆうしゃ「たぶん一目惚れ何だと思う、君がいなければ俺は騙されたままだった、俺には君が必要なんだ、俺は魔王ちゃんのことが好きだ」
まおうちゃん「/////////」
ゆうしゃ「ずっと一緒にいよ?」
まおうちゃん「//////////」コクンッ
おわり
4

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