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P「ご機嫌斜めな小鳥のあやし方」


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1:
P「…………」カタカタカタカタ
小鳥「…………」カタカタカタカタ
律子「…………」カタカタカタカタ
P「………音無さん」
小鳥「………はい」
P「……進み具合どうです?」
小鳥「……ぼちぼちですよー」
P「そうですか……」
小鳥「…………」
P「…………」
律子「…………」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383652809
2:
P「…………」カタカタカタカタ
小鳥「…………」カタカタカタカタ
律子「…………」カタカタカタカタ
律子「……んんっ、プロデューサー。ちょっと」
P「?」
律子「明日のスケジュールに関してなんですが」
P「どうした?」
律子「社長と一緒に確認したい所があるので……」ちらっ
P「……分かった。……音無さん」
小鳥「なんですか」
P「ちょっと席空けますけど……」
小鳥「どうぞ。あたしの事など気にせずに」
P「…………」
律子「……プロデューサー殿」
P「あ、あぁ……行くか」
バタン
小鳥「…………」
小鳥「………ばか」ぐすっ
3:
@社長室
高木「ふっふふっふふ?ん♪」
高木「ガッとやってチュッと吸ってはぁぁぁぁぁぁ」
P・律子「「失礼します」」ガチャッ
高木「ぁぁぁん………ん?」
律子「…………」
P「…………」
高木「……まぁ、入りたまえ」
バタン
律子「突然申し訳ありません。社長」
高木「いや、気にしないでいい律子君。それより、どうかしたのかね?」
律子「えぇ、ちょっと……」ちらっ
P「…………」ずーん
高木「……取り敢えず、訳を聞こうか」
4:
P「…………」ずーん
律子「よく分からないんですが………プロデューサーと小鳥さん、喧嘩でもしたらしくて……」
高木「らしい?」
律子「実を言うと、まだ私も詳しい事は……」
高木「なに、そうなのかい?」
律子「はい。明らかに、プロデューサーと小鳥さんの様子がおかしかったので」
律子「一先ず二人を引き離して、プロデューサー殿から話を聞こうかと」
P「はぁ……つくづく申し訳ない……」ぞーん
高木「して、音無君は?」
律子「一人で仕事続けてます」
P「あぁ……音無さん……ごめんなさい」どよーん
高木「……なるほど、事態は理解した」
5:
律子「今朝は、二人ともいつも通りだったので、尚更気になって」
P「ぴよ……」ぞほーん
律子「このままじゃ、業務にも支障をきたすだろうと――それで、連れ出してきました」
高木「ふむ……」
律子「どうしましょう?」
高木「…………」
P「ほぅ……」どぞーん
高木「よし分かった!僭越ながら、この高木順二郎。問題解決に協力しようじゃないか!」
律子「え?」
P「え?………そ、そんな!たださえご迷惑を……」
高木「水臭い事を言うな、我々は同じ職場の仲間だろう?」
P「社長……」
律子「そうですね……それに、おかしな空気のまま仕事させられるの、私だって嫌ですから」
P「律子……そうか、ごめん」
律子「謝罪は後です。それより」
高木「うむ。音無君と何があったのか……話してごらん」
P「は、はい」
P「実はですね……今日……」
14:
――朝
P「おはようございまーす」
小鳥「あ、おはようございます!プロデューサーさん!」
P「相変わらず早いですね、音無さん」
小鳥「いつも通り、です♪」
P「毎日朝早くから……ありがとうございます」にっこり
小鳥「そんな///……プロデューサーさんこそ、今日はこんなに早くどうしたんですか?」
P「俺ですか?俺は、その………」
小鳥「?」
P「……最近、ちょっと忙しかったじゃないですか。全然事務所にも来れなかったし」
小鳥「ちょっとどころじゃなく忙しかったと思いますよ。無理しないで下さいね?」
P「はい……まぁ、それでですね……」
P「音無さんとも会えなかったですから………」
小鳥「え…?」
P「音無さんと二人きりの時間が欲しいなぁ…と思いまして……///」
小鳥「…………」
小鳥「っ/////」ぼんっ
15:
小鳥「ふ、ふた……あの……」
P「っ……////」
小鳥「うぅ……////」
P「………////」
小鳥「………////」
P「……こ、こんなの迷惑でしたよね!す、すみません調子のっt」
ぎゅっ
小鳥「…………////」
P「お、音無さん……?」
小鳥「………嬉しいです」
P「え?」
小鳥「あたしも……おんなじこと、思ってましたから……///」
P「音無さん……」
ぎゅっ
高木「話を聞くに、いい雰囲気じゃないか」
律子「今日早かったの、そんな理由だったんですか……爆発しろ」
P「律子!?」
高木「まぁまぁ……それで?」
P「はい……問題はその後だったんです」
16:
小鳥「さっ!仕事しましょ仕事////」
P「そ、そうですね////」
小鳥「???♪」カタカタカタカタ
P「…………」カタカタカタカタ
P「あの、音無さん」カタカタ
小鳥「なんですか?」カタカタ
P「今夜って、何か予定あったりしますか?」カタカタ
小鳥「いいえーありませんよ」カタカタ
P「でしたら、一緒に食事なんてどうです?」カタカタ
小鳥「はい、良いですよ」カタカタ
P「…………」カタカタ
小鳥「…………」カタカタ
小鳥「えぇ!?」
P「うわっ!?」
17:
P「ど、どうしたんですか?」
小鳥「いや、だってお食事って……」
P「やっぱり、ダメでしたか?」
小鳥「そうじゃなくて!きゅ、急に言われたらびっくりするじゃないですか!」
P「すみません……でも、行きたかったんです。音無さんと」
小鳥「う………」
小鳥「……プロデューサーさんはずるいです……」
P「ず、ずるいですか?」
小鳥「楽しみにしてますね」にっこり
P「っ!は、はい!」
小鳥「ふふっ///」
高木・律子「「ほぉ????ん?」」によによ
P「うぐっ……///」
律子「ささっ、良いですから続き続き」わくわく
高木「そのあとに事件が起きるわけだね?」わくわく
P「アンタら……」
19:
prrrrrrr
小鳥「はい、765プロダクションです」
P「よし、こんなもんか」
P「……美希のやつ、遅いな……」
小鳥「えぇ、少々お待ち下さい……プロデューサーさん」
P「はい?」
小鳥「先月、美希ちゃんのグラビアで―――」
P「あぁ、○○さんですね。代わります」
P「電話代わりました……はい、そうですPです……お久しぶりです」
小鳥「さて、と……続きをやらなくっt」
ガチャッ
美希「おっはようございまーす」
小鳥「あら、美希ちゃん。おはよう♪」こそこそ
美希「あ、小t……ハニー電話中?」こそこそ
小鳥「えぇ、だから静かにね」こそこそ
美希「ガッテン承知なの!」こそこそ
20:
P「え、本当ですか!!」
小鳥・美希「「!!」」
P「はい、喜んでお受けします!……はいっ……」
小鳥「何かお仕事決まったのかしら……」
美希「さすがハニーなの!」
P「そうですね是非…………え、今夜ですか?」
小鳥「……今夜?」ぴくっ
美希「どうしたの小鳥?」
小鳥「何でもないわ………仕事じゃ、仕方ないかぁ……」
美希「??」
P「えぇ…予定ですか?大丈夫です!大した用事は入ってないですから!」
小鳥「大した……」ぴしっ
美希「ハニーすごく嬉しそうなの」
小鳥「…………」ぴしっ
美希「……小鳥?」
21:
P「はい、それではまた……失礼します」
P「よしっ!」
美希「ハーーニーー!!!」ばっ
P「うおっ、美希!?」
美希「えっへへービックリした?」
P「あぁ、したよ。いつの間に来てたんだ?」
美希「ハニーがお電話中に来たの。ねぇねぇそれより!何のお電話だったの?」
P「え、あ…そうだ喜べ美希!美希に新しい仕事が決まったぞ!」
美希「ホント!?」
P「本当だ!この前、一緒に仕事した――――」
美希「あ!あの――――」
小鳥「…………」ゆら?
P「っっ!」ぞくぞくぞくっ
小鳥「お仕事決まったみたいですね……おめでとうございます」
P「え、えぇ……」
小鳥「それで、今夜は先方さんとお食事ですか」
P「はい、今夜……………あ」
小鳥「良かったですね、『大した用事』も無いことですし」
P「あ、あのそれは……」
小鳥「そろそろ美希ちゃんを送ってく時間じゃないですかー?」
P「え?そ、そうだ…美希っ」
美希「ミキはいつでも準備オッケーなの!」ぎゅっ
P「お、おい美希やめろっ」
小鳥「っ」
22:
P「ったく………あの、音無さ」
小鳥「あたし仕事に戻ります」
P「…………」
美希「ほら、ハニー!早く行こっ」
P「ちょ、ちょっと美希」
小鳥「…………」つーん
美希「ハニーてばぁ」
P「………トホホ」
高木・律子「「あ?………」」
律子「やっちゃいましたね……」
高木「それはいかんよキミぃ……」
P「うぅぅ……分かってはいるんですけど……」
P「仕事関係ですから……仕方ないじゃないですか」
高木「うーん……」
律子「はぁ………プロデューサー。何で小鳥さんがあんなに不機嫌になってるか、分かってますか?」
P「だから、仕事で約束が潰れたから……」
律子「それは当たり前です。それもですけど、問題は――」
“P「えぇ…予定ですか?大丈夫です!大した用事は入ってないですから!」”
律子「――これです」
P「これが……?」
23:
律子「良いですか?そんな風に言ったら」
小鳥『あたしとの約束はどうでもいい事だったんですね……』
小鳥『くすん……』ぴよぉ……
律子「普通、こう思ってもおかしくないです」
P「俺……あの時、咄嗟に……」
律子「ましてや、自分よりずっと若い子とイチャイチャしながら……」
P「そんな!イチャついてなんか――」
律子「説得力ないですよ」
P「うぐっ」
律子「とにかく、小鳥さんを怒らせてしまった事に変わりないんですから。どうにかしないと」
P「そうだよなぁ……」
高木「ふむ」
25:
高木「ところでキミ、先方との食事の件は今日じゃなかったかい?」
律子「そういえば。どうしてここにいるんです?」
P「どうしてって………向こうの都合で、少し早い時間になったんですよ。だから6時半頃には終わって、事務所の方に向かってました」
高木「それで、帰ってきてからこの状態と……そういう事だね?」
P「はい……」
高木「だったら話は簡単じゃないか」
P・律子「「え?」」
高木「幸い、時間はまだ9時を少し回った位のものだ。大丈夫だろう」
律子「社長、まさか――」
高木「今からでも遅くない。音無君を誘って、食事に行けばいい!」ばぼーん
律子「やっぱり」
27:
P「い、今からですか?でもまだ仕事も――」
高木「それは、どうしても今日中に済ませなければいけない案件かな?」
P「そういう訳では……ありませんが」
高木「別にキミが今日遅くまで残る必要はないだろう」
律子「どうしてもって言うなら、代わりに私がやっといてあげても良いですし?貸一つですね」
P「り、律子まで……」
高木「いいかい?……この世の中は常に物事を取捨選択しなければならない」
高木「何を優先して、何を切り捨てなければならないのか」
高木「仕事も勿論大切だ。だが今、優先すべきは仕事ではなく―――」
高木「――キミの可愛い恋人だ。違うかね?」
P「しゃちょう……」ぶわっ
律子(さすが、やりますね社長)
高木(彼が雰囲気に飲まれやすいタイプで助かったよ)
28:
P「俺、もう一度……音無さん誘ってみます」
P「嫌だって言われるかもしれませんけど、駄目で元々です!」
高木「イイぞ!その意気だ!」
P「それで……律子には本当に悪いんだけど……」
律子「やっとくのは、この書類のチェックだけですか?」
P「律子……」じーん
律子「さっきも言いましたけど、貸一つですよ」
P「ありがとう律子!」がしっ
律子「へぁ!?」
P「このお礼は、貸一つなんて言わずいくらでもする!本当にありがとうな!」きりっ
律子「わ、分かりました!分かりましたから手を……///」
P「あ、ご、ごめん!」
律子「もう……さっきまであんなに落ち込んでたのに、テンションについてけませんよ……///」
高木(彼も中々、罪作りな男だねぇ)によによ
29:
@小鳥
小鳥「…………」カタカタカタカタ
小鳥「………遅いなぁ、二人とも」
小鳥「社長室に入ってから、もう30分くらい………まさかっ!」もわもわもわ?ん
――――――――――
P『律子っ!』
バタンッ
律子『だ、ダメですよプロデューサー!何考えてるんですか!』
P『何って……律子とナニする事しか考えてないよ』がばっ
律子『ぁんっ、本当にダメです、こんな……///』
P『いいだろ律子……律子も俺の事だけ考えてくれ……んっ』
律子『ぷ、ぷろりゅーさー……んっ』
いや?ん
――――――――――
小鳥「そ、そんなイヤラシイ!」ピヨー!
小鳥「神聖なる職場でなんてこと!」ピヨーー!
小鳥「…………」
30:
小鳥「…………」
“P『音無さんと二人きりの時間が欲しいなぁ…と思いまして……///』”
小鳥「はぁ……本当に嬉しかったな」
小鳥(照れてるプロデューサーさんもカッコよかったし……///)
“P『すみません……でも、行きたかったんです。音無さんと』”
小鳥「あたしだって、そうですよ」
小鳥(プロデューサーさんとお食事なんて久しぶり……)
小鳥「…………」
“P『えぇ…予定ですか?大丈夫です!大した用事は入ってないですから!』”
小鳥「分かってるくせに……プロデューサーさん、わざと言ったんじゃないって」
小鳥(分かってるくせに、めちゃくちゃ気にして、不貞腐れて……)
小鳥「あーあ」
ぽてん
小鳥「………あたしって嫌な女だなぁ」
小鳥「………だからこの年になるまで恋人も出来なかったんだわ。きっとそう」
小鳥「…………」
小鳥「……ぐすっ……Pさぁん……」
44:
P「じゃ、じゃあ、行きますよ!」
律子「はい」
高木「幸運を祈るよ」
P(今回の事は、俺の方に非がある)
P(何とかして小鳥さんに―――)ぐっ
律子「……本当に大丈夫ですかね?」
高木「案ずるより生むが易し、だよ」
45:
ガチャッ
小鳥「ふぇ?」
つかつかつか
P「音無さん!」
小鳥「っ………なんですか」
がしっ
小鳥「ぴよっ!?」
P「……音無さん。俺と……俺と」
P「食事行きませんか」ぼーん
小鳥「い、行きませんかって……だって、プロデューサーさん予定が……」
P「…………」じ?
小鳥「…………っ」
小鳥「…………い、嫌、です」
P「ぐっはぁ!」
律子「もうちょっと良い誘い方あったでしょうに……」
高木「はは……しかし、これはどうしたもんかねぇ」
46:
P「くっ………」
小鳥「…………」
小鳥(な、何断ってるのあたし!?)
P「ダメかぁ……」
小鳥(せっかく、またPさんが誘ってくれたのに……)
P「だが……しかし……」
小鳥(……なんでこうも意地っ張りなのかしら……うぅ)
P「えぇい!ままよ!」
小鳥「っ!?」ぴよっ!?
P「音無さん!どうしてもダメですか?もう一度……俺にチャンスを下さい!」
小鳥「…………」
47:
P「俺の心無い一言で、音無さんの事を傷つけてしまいました……本当にごめんなさい」
P「でも朝に、あなたに言った事は本当だから。だから!」
P「謝罪の意味も込めて……もう一度、俺の誘いに乗ってくれませんか?」
P「お願いします!」ばっ
小鳥「…………」
P「…………」
小鳥「………ですよ」
P「え……?」
小鳥「いい、ですよって、言いました……///」
小鳥(あんなに真剣に言われたら……断れるわけないじゃないですかぁ///)
P「ほ、本当ですか!?」
小鳥「こんな事、嘘で言ったりしませんよ!」
P「いぃやったっぁ!」ぎゃるーん
小鳥「ちょ、ちょっとプロデューサーさん!声が大きいです!」
小鳥(こんなに喜ばれると……こっちが恥ずかしい////)
高木「よくやった!」
律子「……ふふっ」
高木「?どうしたかね?」
律子「いえ、何でも」
律子(良かったですね。プロデューサー殿!)
48:
P「時間も時間ですし、早行きましょう!」
小鳥「待って下さい!あたし、まだ仕事が――」
P「明日に回しましょう、俺も手伝いますから!」
小鳥「そんなっ、悪いですよ!」
P「音無さん!」
小鳥「ひゃいっ!」
P「仕事も大事ですけど、俺は今何よりもあなたを――小鳥さんを大事にしたい」
小鳥「えぇ!?」ぴよぉぉ!?
小鳥(今、あたしのこと名前で……)
P「小鳥さん」
小鳥「……わ、分かりました」
小鳥「よろしくお願いします///」
P「はいっ!」ぎゅっ
小鳥(////////)
49:
バタンッ
律子「………行きましたか」
高木「決まってからは早かったね。さすが敏腕プロデューサーだ!」
律子「あれでもう少し、女性関係に鋭ければ良いんですけど」
高木「まぁまぁ、そう言ってやらんでくれ」
律子「はいはい………さてと」
カチャッ
律子「さっさと仕事終わらせて、私も帰ろうっと」
カチャッ
高木「ふっふふ?ん♪」
律子「………社長、何してるんです?」
高木「何って、仕事だよ?」
律子「いや、それは見て分かりますけど……」
高木「一人でやるより、二人でやった方が早く終わるだろう?……パソコンで事務仕事なんて久しぶりだ」わくわく
律子「……ありがとうございます」
高木「なんのことかなー」
律子「ふふっ」
50:
高木「あ?いむれでぃ……………あ」カタカタカ、
律子「あ?」カタカタカタカタ
高木「いやいや何でもない!何でもない!」
律子「パソコン壊したとかやめて下さいよ?」
高木「もちろんだよ!」
パソ画面――――
『いいだろ律子……律子も俺の事だけ考えてくれ……んっ』
『ぷ、ぷろりゅーさー……んっ』
高木「…………」
高木(ちゃんと仕事してくれ……音無君……)
55:
@居酒屋
P「…………」
小鳥「…………」
P「……すみません。予約とかしてなかったんで……あの」
小鳥「いえ……」
小鳥(まぁ、こんな所だろうと思ってましたけど……)
P「その代わり今日は、全部俺がおごりますから!遠慮しないで頼んじゃってください!」
小鳥「…………」
P「っ……」うるうる
小鳥「……分かりました。でも、プロデューサーさんも一緒に……ね?」
P「はい……ありがとうございます!」
小鳥「いえいえ。だってプロデューサーさんのおごりですもんね」
P「そうですよ、じゃんじゃんいっちゃってください!」
小鳥「ふふっ♪」
小鳥(お酒が入れば、少しは素直になれるかな)
56:
P・小鳥「「かんぱーい!」」
P「……っはぁ!旨い!」
小鳥「んくっ、んくっ………ごくっ……」
P「そ、そんな急ピッチで飲んで大丈夫ですか?」
小鳥「…ぷはぁっ!大丈夫です!」
小鳥「今日はもう飲み明かしますからね。ほら、プロデューサーさんも!」
P「うおっ、分かりました!飲みます、飲みますから!」
小鳥「ふぃぃ?……」ぐびぐび
P(やっぱり、今日の事まだ怒ってるみたいだなぁ……)
P「よ、よし。俺も――」
57:
三十分後
小鳥「……ひっく」ぴよ?ん
P「あの、小鳥さん……」
小鳥「なんれすかぁ!?」
P「いえ……さすがにちょっと飲み過ぎでは……?」
小鳥「いいんれす!今日はPさんと一緒に朝まで飲み明かすんれす!」ぐびっ
P「あぁ、また……」
小鳥「まだなにかぁ?」
P「めっそうもございません」
小鳥「うぃ?……ひっく」
P(典型的な酔っぱらいになってるな……)
58:
小鳥「はぁ……ひっく」
P「大丈夫です、か……これ、水です」
小鳥「ありがとうござい、ます」
小鳥「…………」
小鳥(はぁ……何やってるんだろうあたし)
P「短時間で随分…ひっく…飲みましたね」
小鳥(お酒飲めば少しは素直にって……)
小鳥(ただ一人でヤケ酒呷ってるだけじゃない……)
P「こんなに飲んだの、久しぶりですよ…はは」
小鳥(どうしていつもこう、なのかな……)
小鳥(うぅ……)
P「明日に響きそ……小鳥さん?」
小鳥(うぅ……ごめんなさい……Pさん……)
P「聞こえますか……小鳥さん?」
小鳥「……ふぇ……」
P「ふぇ?」
小鳥「……うぅ、ごめん、なさい……Pさん……うぇぇん」ぐすっ
P「えぇ!?どうしたんですか!?ちょっと!!」
小鳥「うぇぇえん、ごべんなざいぃぃ」
P「何がですか?ちょっと、泣き止んでください!」
59:
P「大丈夫ですか?」
小鳥「……はい」
P「良かった……」
小鳥「…………」
P(あのまま泣き止む様子がなかったから、居酒屋を出て近くの公園まで連れてきたけど……)
小鳥「…………」ぎゅっ
P(何も喋らずに、俺の腕を抱いてうつむいている……)
P(一体どうすれば………)
小鳥「…………」
P(………まったく、俺はいっつもこうだ)
P(せっかく、小鳥さんと恋人同士になれたってのに……はぁ……)
小鳥「………さん」
P「……はい?」
小鳥「P、さん……」
ぎゅっ
小鳥「あ、あの…………お話したいことが」
P「っ…………はい」
P(話したい事………か)
60:
P「良いですよ……ちゃんと聞きますから、話して下さい」
小鳥「はい……」
小鳥(今日のあたし……最低だった)
小鳥(Pさんに迷惑いっぱい掛けて………)
小鳥(……きっと嫌な思いさせちゃった)
P「ふぅ………」
小鳥(だから、ちゃんと伝えなきゃ……)
小鳥(正直な気持ち……)
小鳥「Pさん」
P「はい」
小鳥「………好きです」
P「………え?」
小鳥「あたしは……Pさんの事が、好きです」
P「…………」
P「ぐふっ」がくっ
小鳥「え、Pさん!?」
61:
小鳥「ど、どうしたんですか?」
P「い、いえ……その」
小鳥「ごめんなさい……急に何言ってるんだって……」
P「違います。そうじゃなくて――」
P(むしろその逆ですよ)
P「てっきり、別れを告げられるかと………」
小鳥「なっ……!」
P「だから、そうじゃなくて良かったって……」
P(どはぁ……緊張した……心臓にわr)
小鳥「ばかっ」どん
ぎゅっ
P「おっと!?」
小鳥「Pさんのばかっ!」
P「え、え?」
小鳥「そんな事、言うわけ無いじゃないですかっ!」
P「でも……」
小鳥「でもじゃないです!………うぇぇえん!」
P「こ、小鳥さん……」
P(また泣かせてしまった……)
小鳥「うぇぇぇえん!ぐしゅっ」
63:
小鳥「……ぐすっ……」
P「落ち着き……ました?」
小鳥「はい……また失礼しました」
P「良いんですよ」なでなで
小鳥「んっ……」
小鳥(何回みっともない姿を晒せば気が済むのあたしってば……)
P「よーしよし」
小鳥「…………」
小鳥(ちゃんと言わなきゃ)
小鳥「あたし……怖かったんです」
P「なにがですか?」
小鳥「Pさんに……嫌われちゃったんじゃないかって……」
P「はは、小鳥さんもですか」
小鳥「わ、笑わないでください!……ホントに怖かったんですから」
P「そうですか…………でも」
ぎゅっ
小鳥「ふみゅっ」
P「それこそ有り得ませんよ」
小鳥「?」
P「俺が、小鳥さんの事嫌いになるなんて……絶対に、有り得ないです」
P「絶対に、です」
小鳥「Pさん……///」
小鳥(嬉しい……////)
64:
小鳥「えへへっ……Pさぁん……///」すりすり
P「急に甘えんぼになりましたね」
小鳥「……ダメ、ですか?」うるうる
P「っ……ダメじゃないですよ、もちろん」
小鳥「それじゃぁ遠慮なく……ふふっ///」
P(かわいい…………じゃなくて)
小鳥「??♪」
P(どうやら機嫌は、治ったみたいだな……)
P「…………」
P(小鳥さんが、怖い思いしながら必死に気持ちを伝えてくれたんだ……)
P(俺だって、きちんと伝えないと……)
小鳥「えへへぇ///」
P「小鳥さん」
小鳥「ふぁ、はい!」
P「好きです」
小鳥「………///」ぽわわ?ん
小鳥「っ!?//////////」ぴよぉっ!?
67:
小鳥「な、なんですか急に!?」
小鳥(心臓が止まるかと……)
P「いえ……せっかく、小鳥さんが言ってくれたので」
P「俺も好きだって事、ちゃんと言わないと……って思いまして」にっこり
小鳥「うっ……/////」
ぼふっ
P「……ことりさーん」つんつん
小鳥「???」ふりふり
P「まぁ、良いですけどね」ぎゅっ
小鳥(Pさんったら、反則です……)
小鳥(……恥ずかしくて、顔見れないじゃないですかぁっ)ぎゅっ
68:
小鳥「????!!」ぐりぐり
P(小鳥さんが俺の胸に顔を押し付けている)
小鳥「ぴよ????!!」
P(ちらりと見えた彼女の耳が真っ赤になっているのを見て、なんだか心が落ち着いた)
P(……本当に可愛らしい人だ)
P「……小鳥」
小鳥「??………」
小鳥「えぇ!?///」がばっ
P(驚いてる驚いてる……)
P(さてと……)
小鳥「い、いま呼び捨て……ぴよぉ……////」
P「あのですね――」
P「自分で言うのもアレですけど………俺って鈍い人間です」
P「特に、女の人と付き合うのなんか、小鳥が初めてだし……」
P「もしかしたら、この先も……今日みたいに、小鳥を傷つけちゃうことがあるかもしれない」
P「そんな情けない男だけど………だけど!」
P「小鳥を好きな気持ちは誰にも負けない……その事だけは、誇れると思ってる」
P「だから……これからも宜しくお願いします。小鳥」
小鳥「…………」
P「…………」
小鳥「Pざぁぁぁん」ぶわっ
P「うわっと!!」
69:
小鳥「あたじ、もう三十路になるおばさんですよ!?」
P「関係ありません。俺にとってはこれ以上なく素敵で可愛らしい人です」
小鳥「そのくせに今まで彼氏出来たことない、売れ残り女ですよ!?」
P「他の奴らの目が節穴だっただけですよ」
小鳥「今日みたいに、ちょっとした事で拗ねちゃうめんどくさいヤツなんですよ!?」
P「今日のは俺が悪いんです。今度からはこんな思いさせないように気をつけます」
小鳥「っ……なのに……なのになんで!」
小鳥「そんな風に言ってくれるんですか!」ぽろぽろ
ぎゅっ
小鳥「ふぁっ」
P「当たり前でしょう?」
小鳥「ふぇ?」
P「言ったじゃないですか……」
P「あなたの事が、世界中の誰よりも好きだから、ですよ」
小鳥「っ!」
小鳥「あたしだってあたしだって!」
小鳥「Pさんのこと大好きだもんっ!!!」
小鳥「誰よりも好きだもん!!!」
P「……ありがとうございます」にっこり
70:
小鳥「うぅ……あたし大声で、恥ずかしい……///」
P「照れてる小鳥さんも、好きです俺」
小鳥「い、いじわるしないでくださいっ!」
P「……こういう事する俺は、嫌いですか?」
小鳥「………嫌いじゃないです/////」ぷいっ
P「ははっ………小鳥」
小鳥「な、なんですkんむっ……」
P「……ちゅっ……」
小鳥「んっちゅっ………ぷはぁ/////」
小鳥「きゅ、急になにするんですか!」
P「仲直りのキスです。小鳥さん、前に言っていたでしょう?」
小鳥『ケンカしたって、最後はキスで仲直りです!……きゃーーー恥ずかしーーーー!!////』
P「どうですか?」
小鳥「…………」
P「ダメでしたか……?」
小鳥「……もっと」
P「へ?」
小鳥「……もっともっと、いっぱいして下さい////」
P「…………」
P「喜んで」ぎゅっ
小鳥「きゃっ…うふふっ/////」
71:
――翌朝
律子「……はぁ」
律子(結局、結構な時間まで残っちゃって……まだ体に疲れが残ってる……)
カランカラン
律子「ん?」
高木「…………」こそこそ
律子「……何してるんです社長」
高木「うおっ!?……なんだ律子君か。びっくりさせないでくれたまえ……」
律子「なんだとはなんですか……もう一度聞きます。何してるんですか?」
高木「……まぁ、取り敢えず見てもらえれば一発で分かるよ」おいでおいで
律子「?」すたすた
高木「ほら」
律子「え?………あぁ、そういう事ですか」
74:
小鳥「うふふっ……Pさぁん♪」
P「はい、なんですか小鳥さん?」
小鳥「なんでもないでーす、えへへ///」
P「……まったく」なでなで
小鳥「あ……えへへへへへへへ////」ぴよぉ♪
律子「雨降って地固まる、ですか」
高木「いやぁ、良かった良かった!これで我が事務所も安泰だ」
律子「大袈裟ですよ……でも……」
高木「ん?」
律子「いえ、何でも」
律子(本当に良かったですね……二人とも)
75:
高木「……さ、我々も行こうか」
律子「そうですね。昨日の借りを早返してもらわないと」
高木「おぉ、怖い怖い……」
律子「頼もしいと言ってください」
小鳥「ほら早くぅ……おはようのキスですよ?」
P「わ、分かりましたから……んっ」
小鳥「ちゅっ……えへへへへ////」
P「っ……//////」
律子「はいそこまでーー」ばばーん
P・小鳥「「なっ!?/////」」
高木「いやいや、仲良きことは美しきかな。だね」にやにや
P・小鳥「「………///////」」ぷしゅー
律子「ほら、照れてる暇ありませんよ。昨日の分もしっかり働いてください!」
律子「………キスなんてしてる暇があったら、ね」にやにや
P・小鳥「「り、律子(さぁん)!!」」
律子「ふふっ」
高木「はっはっは」
P・小鳥「「…………」」
P「ははっ」
小鳥「えへへっ♪」
高木「ともあれ今日も、我が765プロは平和だ!はっはっはっは!」
おわり
76:
これで終わりです。ピヨちゃん可愛いよ!
765プロでは、P、小鳥、律子、社長の絡みが好きなので、趣味全開で行きました。
取り敢えず、また何かネタが浮かんだらPと小鳥やりたいと思います。ではさらば。
77:

可愛いぴよちゃんだった
78:

正統派の小鳥さんSSで素晴らしい!
8

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