1:
-765プロ-
美希「あはっ☆実はそれウソなの」
響 「嘘!?う、うぎゃー!また騙されたぞ?!!」ワーン
P 「.......」
小鳥「どうしたんですか、プロデューサーさん。響ちゃんをそんなに見つめて」
P 「いや....こうしてみていると響って本当に」
小鳥「本当に?」
P 「ちょろいですね」
小鳥「あぁ.....」
4:
P 「こうしてみてると、一日一回は誰かに騙されている気がします」
小鳥「たしかに響ちゃんはちょっと騙されやすいというか」
小鳥「純粋な所がありますからね」
P 「ええ、だからこそ心配になってしまって.....」
P 「東京は怖い所ですから、やけに高い壺を買わされたりとか」
P 「変な宗教に勧誘されてはまってしまったりとか」
小鳥「誰か怖い人に怪しいクスリを飲まされたりとかですね!」
P 「えぇ.......本当に心配です」
小鳥「そうですねぇ.....」
小鳥「......!」ティン
小鳥「なら、こっそり訓練をするっていうのはどうですか?」
P 「訓練?」
7:
小鳥「ええ。響ちゃんが無垢で純粋な天使だから人にだまされてしまうというのであれば」
小鳥「プロデューサーさんが響ちゃんをダマすとかで、訓練をしてあげれば」
小鳥「この世の汚さを知って、少しは疑り深くなるんじゃないでしょうか」
P 「そ、それはそれで罪悪感があるんですが.....」
小鳥「なにいってるんですか!響ちゃんの安全のためですよ!」
P 「響のため....!そうですね、わかりました!!俺、響をダマそうと思います!」
小鳥(プロデューサーさんもたいがいね)
P 「小鳥さん!それで....具体的には何をすればいいと思いますか?」
小鳥「そうですねぇ.....>>10とかどうですか?」
10:
宗教勧誘
15:
小鳥「そうですねぇ.....宗教勧誘とかどうですか?」
P 「しゅ、宗教勧誘ですか......!?小鳥さん、いきなりガチですね」
小鳥「響ちゃんのためですから、手は抜けません!」
小鳥「さぁ、プロデューサーさん!さっそく響ちゃんを勧誘してきてください!!」バシッ
P 「は、はい!!わかりました、行ってきます!!」スッ
P 「おーい!響ー?」
響 「んー?なんだーぷろでゅーさー?」
16:
響 「自分になにか用事か??」テクテク
P 「えっと、たいしたことじゃないんだけどな......」
P 「あー、その、なんだ?」チラッチラッ
小鳥(なにこっちみてるんですかプロデューサーさん!)
小鳥(ガンバですよ!ガンバ!!)
P (そんなこといっても...)
響 「どうしたんだ?なんか様子がヘンだぞ?」ジッ
P (ええい!もうどうとでもなれだ!)
P 「いや、たいしたことじゃないんだけどさ」
P 「響は宗教って、興味あるか?」
響 「宗教?」
19:
響 「特に信仰してる宗教はないけど....なんで?」
P 「いや、たいしたことじゃないんだけどさ」
P 「最近、ちょっと宗教にハマっててな」
P 「そのおかげで、色々と新たな道が見えてきたって思うんだ」
響 「ええっ!それ大丈夫なのか?」
響 「そういうのって、なんか怪しいイメージがあるぞ?」
P 「いや、意外とそんなことはないぞ?」
小鳥(プロデューサーさん!キョどりすぎてなんか怪しいですよ!)
小鳥(何回”たいしたことじゃない”って言うつもりですか!)
22:
P 「最初は俺も警戒してたんだけどな」
P 「話を聴くうちに、教祖様の話に引きこまれていってさ」
響 「ふんふん」フム
P 「教祖様はとても苦労なされたんだが、その中で神の力に目覚めたとおっしゃっていた」
P 「その教祖様が清めてくださった水を飲むと、なんだか身体の中の不浄が清められていくんだ」
響 「ん?水?」
P 「ああ、これがその水だ」チャポン
P 「この水を飲み続けるだけで、身体は健康に」
P 「心は清らかな気持ちで満たされるんだ」
響 「ぷ......プロデューサー?」
25:
響 「それ、本当に怪しいと思うんだけど.......本当にだいじょうぶなのか?」
P 「大丈夫?何を言ってるんだ響」
P 「この水を飲んでさえいれば、心配なんてまったく無用なんだ」
P 「この水さえあれば、お前達を絶対にトップアイドルにできる!そう感じてさえいる」
P 「この水さえあれば、俺の人生は順風満帆だ」
響 「ぷ、プロデューサー!!よくわからないけど、たぶんそれ騙されてるぞ!!!」
響 「そんな宗教すぐやめるさー!」
P 「やめる?なぜだ?」
30:
響 「だって....だってそれ、絶対変な宗教だよ!」
P 「そんなことはない!教祖様は神の力を持っている!!」ダンッ
響 「ひっ!」ビクッ
P 「そうだ、響!!お前もこの水を飲んでみないか!?」グイッ
P 「この水が飲めば、響のトップアイドルへの道はより確実なものになるに違いない!」
響 「プロデューサー、こ...こわいぞ......」ガタガタ
P 「そうだ!それがいい!!」
P 「さぁさぁさぁ!!!」グイグイ
響 「ひぃ....」ブルブル
小鳥(プロデューサーさん、迫真の演技ね....!って、あら?)
小鳥(だれかが事務所にきたみたい)
タンタンタン
ガチャ
貴音「おはようございます」
響 「た、たかね!!!」
33:
(アカン)
37:
響 「たかねええええぇ!!」ビエエ-
貴音「おや響、おはようございます」
響 「う゛ん、おはよ゛うたかね゛ぇ」ヒシッ
貴音「ど、どうしたのです響、そのように抱きつかれては照れてしまいます」ナデ
響 「うぅ、貴音....ぷろでゅーさーが....ぷろでゅーさーが...」
響 「ぷろでゅーさーがあぁぁ......」ウルウル
P 「よ!貴音おはよう!!」
貴音「あなた様、おはようございます」ニコ
響 「......え?」
41:
P 「貴音、調子はどうだ?」
貴音「ええ、最近はみそらぁめんの魅力を再発見いたしまして」
貴音「毎日みそらぁめんを食べるのが楽しみでなりません」
P 「そ、そうか....ラーメンばかり食べるのもいいが、栄養には気をつけろよ?」
P 「身体は大事にしないとな」
貴音「はい、わかっております」
響 「あれ?いつものプロデューサー?」
貴音「はて、いつものぷろでゅうさぁとは...」
P 「......」
P 「そうだ貴音、のど渇いてないか?」
貴音「のど、ですか?言われて見れば少し渇いているような....」
P 「そうか、ちょうどよかった、これ飲むか?」チャポン
響 「っ!...だめっ!!」パシッ
貴音「響!?」
44:
P 「おいおい、何するんだ響」
響 「だめだ貴音!プロデューサーはあやしい宗教に毒されてるんだ!!!」
響 「不用意に近づいたら危険だぞ!」
貴音「しゅ、宗教?」
響 「そうだぞ!さっきも自分に、教祖さまが清めた水を飲まないか?とかって迫ってきたんだ!」
響 「貴音が来なかったら、どうなっていたかわからないぞ....!!」
P 「......」
貴音「まさか......にわかには信じられませんっ」
響 「嘘じゃないんだ!ほら、このペットボトルがその証拠だぞ!」ズイッ
貴音「こ、これは.............」
貴音「ふふっ」
響 「!?」
48:
響 「た、貴音!?」
貴音「ふふっ......なるほど、そういうことでしたか」
P 「ああ、そういうことだ」
響 「ど、どうしたんだ貴音!?」
貴音「ふふふ....」ナデ
響 「!」ハッ
響 「まさか..........」ゾク
響 「貴音もすでにプロデューサーと同じ宗教に......!?」ガクガク
貴音「ふふ、違いますよ、響」
貴音「ペットボトルのラベルをよく見てください」
響 「ら、ラベル.......?」クル
『ドッキリ 大成功ドリンク 水』
響 「!?」
54:
響 「は.......はぁ?」
響 「.......はぁ!?ドッキリ!!?」
P・小鳥「「いえーい!大成功?」」ブイ
小鳥「ふふふ、響ちゃんかわいかったわよ!」
小鳥「ビデオにもバッチリおさめたておいたから安心して!」
響 「 」
P 「おれが宗教にはまったかと思ったか?」
P 「安心しろ、俺は怪しい宗教にはまったりなんかしないさ」
響 「........」
P 「響?」
響 「............う」
P 「う?」
響 「うぎゃー!!!また騙されたぞーーー!!!!!」ウワーン
貴音「ああっ!待ってください響!!」
P (なんかちょっと違う感じになったけど、訓練にはなっただろう!!)グッ
57:
-翌日-
P 「いやぁ、昨日は大成功でしたね」
小鳥「ええ、プロデューサーさんも迫真の演技でした」
P 「そうですか?はは、お世辞でもうれしいです」
小鳥「いえ、お世辞なんかじゃありませんって」
小鳥「さてプロデューサーさん、今日はどんな感じでいきましょうか?」
P 「えっ、今日?もしかして、今日もやるんですか?」
小鳥「あたりまえです!昨日の一回で終わりにしたら、本当にタダのドッキリになっちゃうじゃないですか!」
小鳥「何回も繰り返して初めて、訓練の成果が出るんですよ!」
P 「な.....なるほど!確かにそのとおりです!!」
P 「よし、今日も頑張りましょう!!」
小鳥(やっぱりプロデューサーさんも相当ちょろいです!)
P 「.....で、どうしましょう?」
小鳥「うーん.....今日は>>60なんていいんじゃないでしょうか」
60:
マルチ商法
62:
あのさぁ
68:
小鳥「うーん.....今日はマルチ商法なんていいんじゃないでしょうか」
P 「こ、小鳥さん、本当にガチですね...」
小鳥「当たり前です、響ちゃんに世間の厳しさを教えてあげるんですから!!」
小鳥「厳しいくらいがちょうどいいんです!!」
P 「小鳥さん.......そうですね!」
P 「甘く考えてた俺が間違ってました!!さっそく行ってきます!!」
小鳥「はい!頑張ってください!」ビデオセット
P 「お、おーい、響??」
響 「ん??」
74:
響 「なぁにプロデューサー?」テクテク
P 「いやぁ、たいしたことじゃないんだけどな」
P (考えろ俺......マルチ商法......考えろ......!)
P (ティン!)
P 「いやぁ響!俺、実はすごいことを発見したんだ!!」
響 「ん?たいしたことじゃないのか、すごいのか.....どっちなんだ?」
P 「すごいことだ!!」
響 「へー、よかったな!プロデューサー!!」
P 「ああ、ありがとう響。......どんな発見をしたか知りたいか?」
響 「うん!知りたい!」
P 「本当に知りたいか?」
響 「本当に知りたい!」
P 「本当の本当に?」
響 「本当の本当に!!もープロデューサー!焦らさないでおしえてよー!!」
79:
P 「実はな......ちょっと耳貸せ」
響 「ん、わかった」ススッ
P 「実はな」コショコショ
響 「うひゃっ、プロデューサー、耳に息かけないで!くすぐったいぞ!」ゾクゾク
P 「仕方ないだろ、我慢してくれ。ほら、耳かして」
響 「うぅ?、しょうがないな」ススッ
P 「........実はな、響......俺」コショコショ
P 「簡単に儲かるいい話を見つけたんだ」
響 「ふむふむ......は?」
82:
響 「プロデューサー、なんだって?」
P 「だから、簡単に儲かるいい話を見つけたんだって」
響 「ね、ねぇ、プロデューサー!」
P 「お、何だ響?さっそく興味を持ったのか?」
響 「そんなわけないだろ!どう考えてもこれ昨日と同じパターンじゃないか!!」
響 「さすがに二日連続では騙されないぞ!!!」
P 「.........ちょっと待て、よく考えてみてくれ響」
響 「......どういうことだ?」
P 「二日連続でドッキリしたって騙されない」
P 「そんなの誰だってわかる」
P 「それなのに、俺があえて二日連続で響にドッキリを仕掛けるわけじゃないか」
響 「......ん、んん??」
P 「今回は本物だよ」
響 「...........そう......なの.....か?」
小鳥(ちょろい!ちょろすぎるわ響ちゃん!)
87:
響 「いや、でもやっぱりちょっと怪しいと思うぞ」
P 「そうかもな。まぁとりあえず話を聞いてみて、それから判断してみないか?」
響 「プロデューサーがそういうなら....でも、ホントに聞くだけだからね!」
P 「ああ。....まぁとは言っても、そんなに特別なことをするわけじゃないんだ」
P 「営業活動の一環、見たいな感じかな」
響 「営業?営業なら自分結構得意だぞ!」
P 「ああ、だから響ならかなり稼げるかもしれない」
P 「俺の友人はこれで成功してフロリダに城を買ったって言ってたし、稼げる人は相当稼げるらしいんだ」
響 「城!?すごい!!」
88:
(ちょろい)
93:
P 「まぁこれは極端な例だけどな」
P 「普通はちょっとしたお小遣い程度だな。響の家族のご飯代くらいにはなると思うが」
響 「へ?、ハム蔵たちのご飯代だけでもだいぶ助かるぞ」
響 「みんなが城を買ったって言ってたら嘘だって思うけど、それくらいならなんか信憑性があるね」フフン
P 「だろう?」
響 「それで、どんなことをするんだ?」
P 「ああ、肝心の内容がまだだったな」
P 「やることは簡単でな、みんなで物を売るっていうだけなんだ」
響 「ん? それだけなのか?」
P 「簡単に言うとな」
94:
ドキドキ…
99:
響 「ふーん、それなら自分にもできそう!」
P 「響ならかわいいからすぐに売り上げトップになれるさ」
響 「自分完璧だからな!それぐらい当然さー!」
P 「ハハハ」
P 「えーっとな、売るのはこの浄水器なんだけど」ゴト
響 「ん?なんかよく見るやつだな。事務所でも使ってるよね」
P 「まずは響にコレを買って貰って、しばらく使ってもらう」
響 「えっ、自分が買うのか!?」
P 「ああ、商品を売るにはその商品のよさを自分が知らないと売り込めないだろ?」
響 「たしかに....」フム
P 「それに、この分のお金は何人かに営業すればすぐに取り返せるから気にしなくても大丈夫だ」
響 「へ?、必要経費ってやつだな」
P 「さすが響。飲み込みがいいな」
響 「えへへ.....」テレ
104:
P 「話を続けるぞ」
響 「うん」
P 「で、浄水器をしばらく使ったら、今度は浄水器をみんなに売ってもらう」
響 「営業だ!」
P 「そうだ。これは知り合いでもいい、誰かの家に訪問してもいい」
P 「とにかく浄水器を売り込むことが大切なんだ」
響 「営業は足で稼げ!だな!律子が前に言ってたぞ!」
P 「既にそんなことまで知ってるとは.....本当に響は億万長者になってしまうかもしれないな」
響 「いやー!おだてても何もでないぞ!!」テレ
P 「まぁとにかく、響なら何人かはすぐに売れるだろうから、すぐに黒字になるとおもう」
P 「仕入れも自分でやる必要があるが、物自体はこっちが手配するから、響は仕入れに必要なお金を用意してくれるだけでいい」
響 「なるほど」
110:
(アカン)
114:
P 「とにかくまずはやってみることが大事だろう」
P 「お金は後でいいから、とりあえずこの浄水器をうちに取り付けてみてくれ」ゴト
響 「うん!わかった!!」
響 「お金は明日にでも持ってくるね!!」
響 「よーし、やってやるぞー!!」メラメラ
P 「..................」
117:
P 「...............あ、そうだ」
P 「響は普段から頑張ってるから、特別におまけでこれもつけてあげるよ」ゴソ
響 「ん、この箱は?」
P 「響へのプレゼントさ」
P 「ほら、あけてみてくれ」
響 「うん!ありがとう!!」
響 「なんだろうなー」ゴソゴソ
パカ
『ドッキリ 大 成 功!!!』