あと1か月ちょっとで卒業だし俺の高校生活の恋愛を少し語らせてくれback

あと1か月ちょっとで卒業だし俺の高校生活の恋愛を少し語らせてくれ


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1:
チラ裏話ですまないが、少し話させてほしい
2:
俺が初めてその子を見たのは、高校の入学式の次の日のHRだったかな
ともかく、自己紹介のときだった。
その子は背がとても低くて黒髪のショートカットがよく似合う女の子だった。
顔は吉木りさと石原さとみを足して二で割ったような感じで、だけどとにかく小さくて細くて華奢だった。
ちなみに、半端なく可愛い。
名前は吉木さんにしとく
自己紹介の内容は、「みなさんの迷惑にならないよう頑張りますので3年間よろしくお願いします」
みたいなこと言ってたかな。
あと、中学ではソフトテニスやってたって言ってた。
4:
その自己紹介や、ペコリと頭を下げていそいそと机に向かうしぐさを見て、ものすごい低姿勢な子
だなぁーなんてそんとき思った。
彼女の目はすごくまっすぐで、その自己紹介ひとつに対しての一生懸命さがなんとなく伝わってきた。
たかが自己紹介なのにな。
で、なんでだかはわからないけど、この子は俺の知らないことをいっぱい知ってる、俺にないものをいっぱい
持ってるなって直感したんだ
ホントにばかみたいな話だけどなw
7:
ひと目見て俺は吉木さんのことが気になった。話してみたいって思ったんだ。
純粋にただ素直に、彼女のことがもっとよく知りたいって思った。
あの頃の俺はこれからの高校生活になんの不安も抱いていない、ただのガキだった。
高校生活が本格的にスタートしての、最初の一週間やそこらなんてのは、どこも一緒だろう
自分の今後のクラス内での立ち位置が左右される大事な時期だからね
早くクラスに溶け込まんとみんな躍起になってて、俺も彼女とは関わる暇なんてなかった。
ようやくクラスになじんできた4月の中盤頃だったかな
ある日、俺らの男子グループの中で、昼休みにあるゲームが行われることになった。
指スマで負けた奴が、クラスの中の気になる女子のメアドを聞くという罰ゲームのような遊びだ。
指スマってのはあれね、「いっせーのwwwいちwww」とかやるやつね
高校時代そういうことやったことある奴いるよね
9:
で、俺はというとこういうときの運は本当に強い。いい意味でか悪い意味でかはこの時の俺は知る由も
なかったわけだが、お約束通り俺はその指スマで無残に負けた。
つまり、罰ゲームを受けることになってしまった。
放課後までに、気になる女子のメアドをゲットする。
俺は、気になる女子といえば、吉木さんしかいないわけで。
だけど一度も話したこともない女子にいきなりメアド聞くなんてそんなリア充じみたことは到底出来る気がし
なかった。
11:
その昼休みが終わってから、ずっと緊張しっぱなしだった。
休み時間とか、彼女に声をかけようともくろむも、いかんせん
彼女はものすごい集中した表情で机に向かって予習?のようなことをしていて
とても話しかけづらかった。
しかも吉木さんはなにがすごいって、授業が終わった途端、机の上の消しカスをすべてゴミ箱に毎時間捨てに
行って、そのあとすぐに自分の席について予習を始める超絶優等生だった。
消しカスをゴミ箱に捨てに行く生徒とか見たことねーよってびっくりしてた。
14:
気がつけばもう放課後になり、クラスの連中もまばらに下校し始めた。
さすがにそのころには俺の決心も固まり、あとは彼女と二人きりになれればって感じだった。
吉木さんがかばんを持って席を立ったので、俺も後に続いた。
俺たちは、下駄箱で、二人きりになった。
俺氏心臓バクバク。でも行くなら今しかない
意を決して俺は吉木さんに声をかけた
俺「あの、吉木さん・・・?」
吉木「は、はい?」
俺「あー、えっと吉木さんってテニス部入らないの?」
吉木「えと・・・硬式テニス部に入ろうと思ってます・・・」
俺「そうなんだ!俺は軟式かな。」(俺氏小学校の頃からテニスやってる)
吉木「そうなんですか」
俺「あ、あのさ、吉木さん。もしよかったら、メアド交換しない?」
吉木「えっ?・・・あ、いいですよ」
俺「マジ!?ありがとう!」
15:
こんな感じだったと思う。
今思い出すと、明らかに脈絡がなさすぎる。不審者レベルだろww
彼女は俺に話しかけられた時は少し戸惑ってた様に見えたけど、メアド交換する時に笑顔で「ありがとうござ
います、じゃあ後でメールしますね」
って言ってくれて、それがなんだか嬉しかったし、ちょっぴり恥ずかしかった。
そんなこんなで俺は吉木さんのメアドを手に入れてしまった。
たぶん全部の始まりはここだったなって今になってみると思う。
俺はウキウキしながらその日部活に向かった。
16:
それからというもの、俺と吉木さんは毎日のようにメールのやり取りをした。
あの頃はまだガラケーが主流でさ。俺も吉木さんもガラケーだったもんだから、ものすごい長文のメールを
毎日毎日何度もやり取りした。
ライン世代の今の高校生は分からないだろうなあ
あのメールの着信を待つドキドキ感とか、彼女から来たメールを開いたとき、ズラッと可愛らしい絵文字付き
でつづられた長文が目に飛び込んでくる嬉しさとか。
メール内容は、ホントにくだらない些細なことでさ。
その日あったことだとか、課題の内容についてだとか、お互いの中学時代の恋話とか、そんなこと。
聞けば、吉木さんは生まれて初めて用のないメールをしたらしい。
高校に入って一番最初にメアド聞いてくれた男子が自分だということが俺は嬉しかった。
罰ゲームも受けてみるもんだな。
17:
彼女は、学校でもメールでも、なんだかやたら謝る人だった。なにかあればすぐ「ごめんね。」っていうよう
な人だったんだ
でも、それと同じくらい「ありがとう」もたくさん言っていた。
俺は彼女のメールや会話が大好きだった。本当にいっぱいの優しい気持ちが言葉の一つ一つに含まれているみたいでこっちもとても優しい気持ちになった
天使みたいな子だなって、思った。
彼女とメールするのは、一晩で100件を超すことなんかザラにあったし、
彼女のメールは一回が最低でも5行以上と、長文だった。
俺は学校でも彼女とよく話せるようになっていたし、俺は彼女の事が好きになり始めた。
18:
しばらくして、文化祭の時期がやってきた。
文化祭の出し物の役割を決める話し合いがあって、
俺は犯人探しみたいな出し物の係挙手をした。他の人も何人か手を挙げた。
吉木さんもそれに手を挙げていた。
しかし定員が一人だけオーバーしていて、じゃんけんで負けた一人が抜けるってなった。
まあ当たり前だよな。
そこでも俺の悪運だか幸運だかはしらない補正がかかって、じゃんけんで、俺と吉木さんは二人とも負け、
どちらかが抜けなくてはならない状況になってしまった。
正直吉木さんと同じ出し物に出れるかも知れないってウキウキしてた半面、どちらかが抜けなくてはいけなく
なるこの状況に落胆した。
まあでも俺はそこまでその出し物に出たかったわけではなかったので、吉木さんにゆずることにした。
19:
俺「あ、じゃあおれいいよ。吉木さん、でなよ」
吉木「え?そんなのだめです、私友達に合わせてこれ選んだだけなので、俺くんが出てください!!」
俺「いやwwホントに俺は大丈夫だから。それに他にもやりたいなって思ってたやつあったし」
吉木「そんなこと言わないでください!その他の出し物も出れなかったらどうするんですか!?」
俺「あ?、そんときは文化祭無職かな?ww」
吉木「そんなの本当にダメですよ!私が辞めればいい話しですから!」
お互いの譲り合いになかなか終止符が打たれず、でもここまで女子に言われて俺も引き下がることはできず、
結果的に俺が抜けることになった。
譲り合いにフィーバーしすぎて、吉木さんは「私のせいで・・・」と半分涙目になったり
して、クラスの連中から変な目で見られてしまった。
20:
でもそのあとメールでものすごくお礼を言われた。
なんでも、その出し物に出る女の子グループからあぶれちゃうと、他にはまだなかいい女子がいなかったらし
い。
彼女と同じ出し物の準備ができないのは残念だったけど、
彼女が望んだ出し物に出れて本当によかったと思う。
21:
文化祭が本格的に近付いてきた。
文化祭前の学校の雰囲気っていいよな。
暗くなるまでどの教室にも明かりがついて、生徒たちみんながひたむきに創作活動に取り組んでて。
俺はクラスの装飾係になったので、割と早く仕事も片付き、家に帰ろうと準備していた。
でもその時教室を見ると一人で黙々と出し物の看板を作ってる吉木さんの姿があった。
お世辞にも一人で終わりそうというレベルの進度には見えなかったし、それでもがんばる彼女の姿が
すごくけなげで印象的だったんだ。
22:
俺「吉木さん、手伝おうか?」
吉木「え・・・?あ、大丈夫ですよ?迷惑かけちゃいますし・・・」
俺「いやそれあきらかに一人じゃ大変そうだし、手伝うよ。」
半ば強引だったが、俺は彼女の向かい側に座って、看板製作を手伝った。
俺「ピンクはここでいいんだよね?」
吉木「はい、そうです。赤、使いますか?」
俺「お、ありがと」
吉木「あの・・・」
俺「ん?」
ま「俺くん、手伝ってくれて本当にありがとうです。あの時も出し物譲ってもらっちゃったりして・・・
俺くんにはいつも迷惑かけてばかりです。本当、ごめんね?」
俺「いいっていいって。俺も暇だしさww」
ありがとうですって言いまわしがなんだか面白くて吹き出してしまったのを今でも覚えてる。
なぜだかいつも敬語だったんだ、彼女は。
23:
遅くまでかかって作業も何とか終わり、そんとき教室に残ってたのは、俺、吉木さん、リア充、リス子(顔が
リスっぽい)の4人だった。
俺はクラスメートのリア充と、吉木さんは、リス子(第一印象がリスっぽい)と帰ろうとしていた。
そんとき、俺の隣にいたリア充が、こういった
リア充「なあ、この後4人でマックでも寄ってかねー?」
俺「!?」(リア充まじグッド!!お前マジサイコーだわ)
リス子「いいねえ!!いくいく!吉木っちょもいくっしょ?」
吉木「あのぅ・・・私なんかがご一緒して迷惑にならないでしょうか・・・?」
リス子「ちょwww吉木っちょオドオドしすぎwww」
吉木「す、すいません・・・」
俺「大丈夫だよ!せっかくだからいこ!」
吉木「はい!」
24:
彼女は俺に向けて満面の笑みを浮かべてくれた。
多少文化祭テンション効果もあったのだろう。
こうしてリア充のおかげで、俺ら四人は駅近くのマックに寄ることになった。
ごく自然に吉木さんと帰れるわけだ。
こういうことが平然と言えるからリア充はリアルが充実してるんだな。
リア充はなぜだか道中、ずっとリス子の隣にいて、リス子としゃべっていた。
そのおかげで俺はずっと吉木さんの隣に入れた。ポジションってホント大事だよね。
今思えばこの時はもうリア充は知ってたんだな、俺が吉木さんのこと気になってるって。
マックでは、そのときポテトがどのサイズ選んでも150円っていうやつがやってて
ジュースとポテトのLを頼み、4人でポテトをトレーにだして食べた。
25:
吉木さんは
「こうしてクラスメートと帰り道に寄り道して帰るの、私夢だったんです」
と目を輝かせながら言っていた。
吉木さんは、世間知らずで、どこか抜けていて、いつもビクビクしていて、
だけど、どんなことでもひたむきで、一生懸命で、頭ん中花畑でも咲いてるんじゃねーのかってくらい、天使
のように優しい子だった。
26:
マックの後の帰り道、俺は思い切って隣にいる吉木さんの頭を撫でた。
だって、本当に撫でたくなるようなサイズなんだもん。
どういう脈絡で撫でたかは覚えてない。
一瞬ビクッ!ってして、頬を赤らめながら上目づかいにほほ笑んでくれた。
吉木「頭撫でられるの私・・・好きです」
俺「吉木さんはちっちゃいからねw よくいろんな人が撫でてくれるでしょ」
吉木「ちっちゃくないです!!!俺くんなんかしりません」
俺「ごめんてごめんてwww」
その帰り道で彼女とたくさんの話をした。
進路の事や、将来の夢。気になってる人とかいるの?とか聞いたらいるって言ってた。
もしそれが俺だったらなぁって何度考えたことか。
二人で並んで帰った駅までの道は本当に早く感じられた。
27:
文化祭は本当に楽しかった。
吉木さんの衣装はとても可愛らしくて、すごく似合ってて、思わず見惚れてしまった。
後夜祭のバンド演奏を見てる時、図らずも隣には吉木さんが居て、
バンド演奏のときってすごく密着するじゃん
ギュウギュウ詰めになりながらものすごい二人ともすごく距離が近くて。
彼女の顔の近さに俺はバンドどころじゃなかった
バンド演奏見て興奮気味にピョンピョン小さな体を跳ねさせている彼女の横顔は、
言葉にできないくらいキラキラしてて、愛しかった。
「ああ・・・俺はこの子のことが好きなんだな」ってはっきり感じた。
本能的に、この子が欲しいって思った。
28:
早く告白したい、
俺のこの想いをを彼女に伝えたい、そう思うようになった。
文化祭が終わってからも、吉木さんとのメールのやり取りは続き、そろそろ告白しようかな?
なんて淡い期待を持ち始めた、そんな7月のある日のことだった。
29:
リア充「おい俺、お前、吉木ちゃんのこと狙ってっぺ?www」
俺「いや、別に狙ってるとかそんなんじゃないって」
クラスの連中からしたら明らかに俺と吉木さんは仲が良すぎたし、そう思われてて当然だった。
しかし、それを誰かにバラスのは嫌だった。
誰にも言わないからなんて言葉ほど当てにならないものはない。
30:
リア充「正直に言えってww俺スゲーこと知ってんだよ。お前のメリットにもなる」
俺「へぇ・・・」
メリットという言葉にちょっとした期待を持ってしまった俺を誰が殴ってほしい。
吉木さんが俺のことを好きとかそういう類の話かなって思っても仕方なくないか
この場合、メリットなんて単語使われたら誰だって反応しちゃうと思うんだ。
リア充「で、どうなんだよwww正直なところは・・・?」
俺「好き・・・かな」
リア充「だよなwwwやっぱりwwww」
リア充が俺の肩にポンと手を置いた、俺はこの瞬間を絶対に忘れることはない。
リア充「お前、吉木ちゃん諦めろwwwww」
俺「は?」
リア充「吉木ちゃん、松岡と付き合い始めたwwww」
31:
書きためてくる
誰も見てなかったら落としてくれといて構わない
32:
見てる
33:
見てる気になる
34:
ありがとう
遅くて悪い
35:
耳を疑った
吉木さんが、松岡と?なぜ?聞いてねーぞ。
松岡ってのは、クラスメートの一人ね。俺も多少仲良かった。
俺「いや、冗談だろ?」
リア充「や、ガチ」
俺「松岡にちょっと聞いてくる」
リア充「待て俺も行くわ」
俺は廊下にいた松岡のもとへ向かった。
正直、何が何だかわからなかった。第一、松岡と彼女がクラスでしゃべっているところを俺は見たことが無い
そんなの信じられなかったんだ
36:
俺「松岡」
松「どうした?俺」
俺「お前、吉木さんと付き合ってるのか・・・?」
松「そうだけど?ww何で知ってるしwww」
俺「それは・・・」
リア充「俺が教えてやったんだよwwwwwwwwwwwこいつ真菜ちゃんに気があるみたいだからさwwwwwきちんと教えてやったwwwwwww」
俺「おい、おまっそれは」
松「まwwwwじwwwかwwwww ごめんな、俺wwwwwww」
二人に本気で殺意が湧いた
同時に、言い表しようのない悔しさが込み上げてきた。
ただとにかく信じられなかったし、信じたくなかった。
俺はその場から逃げ出し、次の授業を無欠しトイレで泣いていた
その日は早退し、午後中家にこもった。
38:
本当に悔しかった。
悪い冗談なのではないかと、夢なんじゃないかと何度も思った。
せめて最後の確認と、俺は震える手で、吉木さんにメールを打った。
俺「吉木さんて・・・松岡と付き合いはじめたの?」
吉木「そうですよ? どうして知ってるんですか??」
俺はケータイを投げた。
そして家のトイレで吐いた。
40:
後から聞いた話、彼女は松原に告白されて、2週間近く悩んだ末、断れずオッケーしたらしい。
俺は彼女と連絡をあまりとらないようになった
学校でも、よくおはようとか話しかけられたりしたけど、
あまり長く関わらないようにしてた。
彼女とかかわってしまうとどうしてもむなしくなるから。はっきりとした恋愛感情を持ってしまった
自分は、彼女のことをまっすぐに見ることはできなかった。
よく休み時間に彼女と松岡はクラスの連中に弄られた。カップル的なノリでね
リア充「おいwwww松岡wwww吉木ちゃんとキスしろよwwwwwww」
みんな「キースwwwwwwwキースwwwwwww」
俺はそのキスコールや松岡たちへの煽りが耳を塞ぎたいくらい辛かった
彼女たちの話題がクラス内で揚がるたびに胸がズキズキと痛んだ。
彼女は何があってもそのキスは拒んだ
それだけが本当に救いだった
俺はクラスのやつらが嫌いになった。
41:
松岡と付き合っている時も彼女は俺によくしてくれた。
彼女は本当に優しい人なんだ
松岡がクラスのいじめられっ子のチョイ池沼をいじめてる時とか
彼女はそれを必死に止めてた
彼女は誰に対しても平等で、分け隔てなく接していた
本当に優しい心の持ち主でいい子だったんだよ
それがまた、苦しかった
夏休みに一緒に数人でカラオケに誘われたこともあったけど断った
いけばよかったと思う。松岡もいなかったし
42:
松岡と彼女は別れなかった
彼女への思いはそれでも募るばかりで
別れて欲しいとか、そういうことを思って彼女を見てしまう自分がすごく嫌になった
どうしようもないくらい、彼女のことが好きになっていたんだ。
なんだかんだ時期は飛ぶけど
年も明け、もうすぐクラス替えという時期に差し掛かった。
俺は、他校の友人とカラオケに行ったかえりに駅に行った
そこで、吉木さんとバッタリ遭遇した
ちなみにトイレ前
43:
俺「あ、吉木さん・・・」
吉木「俺くん・・・」
俺「どうしたの?こんなとこで?一人?」
吉木「そうですよ、遊びに行ってた帰りなんです。俺君は?」
俺「まあ、俺もそんなとこ」
吉木「そうなんですか」
俺「うん!じゃ、またね!」
吉木「えっ・・・あ・・・バイバイ」
吉木さんはホームに降りて行った
44:
友人には見られてたので、「あのかわいい子誰だよ?」
とか、茶化された。
彼女の姿をまともに見たのは、本当に久しぶりだった。
このとき俺は無性に彼女としゃべりたくなった。
学校では彼氏やら周りやらがいて距離を置いていたけど今は違う
彼女は、一人きりだから。
「俺、ちょっといってくるわ!」
45:
友人にそれだけ言い残して、彼女の降りて行ったホームへダッシュした
ホームへ降りると、吉木さんはホームの席にポツンと一人座っていた
俺「吉木さん・・・」
吉木「俺くん・・・?」
俺「あのさ・・・もしよかったらなんだけど、一緒に電車乗ってもいい?」
吉木「え・・・?ご一緒していいんですか?」
俺「いやww全然かまわないっていうか・・・俺が頼んでるんだしねwww」
吉木「ありがとう!」
47:
ご一緒とかそういう単語聞いて、ああ、吉木さんだなぁってしみじみと感じた。
本当に話すのは久しぶりだったんだなと実感した。
電車はすぐにやって来た
俺と彼女は一緒に電車に乗って、たくさん話した
すごく楽しかった
彼女とこうやって楽しく話す事が出来るのが久しぶりすぎて、嬉しかった
49:
俺「吉木さんはなんで吊皮をつかまないの?」
吉木「慣れてますから」
俺「つかめばいいのに、危ないよ?」
吉木「背伸びしないと届かないんですよ・・・」
顔を赤らめた吉木さんはホントに可愛かった
同時に、あ、俺やっぱこの子の事好きなんだなって思った。
そして、どうしようもなく悲しくなった。
次の駅に着くのは一瞬のようだった
50:
その日がきっかけだったのかもしれない
俺と彼女は再び前みたいにもしかしたら前以上にメールをしたりするようになった
学校でもいっぱい話した
電話もしたりした
なんだか、2人の間に出来た溝が埋まっていくような感じだった
51:
そして、1年生も終わりが近づき、打ち上げの話がクラスで出始めた。
俺は打ち上げにはいかないことに決めていた。
全員参加だったけど、部活もあったし
なによりクラスのやつらがそんなに好きじゃなかったから
松岡と吉木さんがクラスの連中に煽られるのは目に見えてる。
そんなとき、彼女からメールが来たんだ
54:
吉木「俺くんは打ち上げいきますか?」
俺「うーん、俺はパスかな。俺が行っても別にかわんないっしょ(笑)」
吉木「私は行きますよ。そんな、行かないんですか?もし遠慮とかそういうのだったら、そんなの駄目だよ?」
俺「いや、フツーに部活あるしさww疲れちゃう」
吉木「私は、俺くんに打ち上げに来て欲しいです!!」
俺「うーん...ま、考えとくよ」
55:
こんな感じだった
この時は絶対行かないつもりだったし
吉木さんは何度も俺をメールで説得してたけど、毎回お茶を濁すようにしかしなかった。
吉木さんのやさしさは、きっと俺だけに向けられたものじゃないから。
彼女はみんなに平等でみんなに優しくて、そして誰のことも見ていない。
なんとなくそんな気がした
まあ、そんなこんなで打ち上げ当日
部活は7時に終わり、さあ帰ろうとケータイを見た
クラス会は6時開始だから行ってももう無駄だろうと思ってた
ケータイには、すごい数の着信と1件のメールがきてた
送り主は、全部吉木さんだった
59:
俺っち恋心とか抱いたことがないっす
60:
これメール本文ね
保存してたから残ってる
「何度も
電話しちゃってごめんね
もしメールに気付いたら
イヤじゃなかったら
折り返してもらえると
うれしいです
怒ってるかな? 」
もういいや...
クラス会行こうそんで、そのあと吉木さんに気持ちを伝えて
すっぱり嫌われて全部終わりにしよう
俺はそう決心したんだ
62:
大急ぎでジャージから制服に着替えて俺はすぐさま学校を出ると、
吉木さんに電話した
1コール目で出てくれた
吉木「もしもし!?」
俺「もしもし。打ち上げ、終わっちゃった?」
吉木「ううん!まだやってますよ。みんな俺くんが来ないってさみしがってたよ!!」
俺「そっか。あのさ・・・俺行くわ」
吉木「本当!?ありがとう!!よかったあ!!じゃあ、近くに着たら電話して!!迎えに行くからさ」
俺「わかった、そんじゃ....」
63:
その時電話の向こうから雑音やら吉木さんの「やめて!!」って声やらが聞こえて
声の主が変わった
松岡「いようwwwwwwwww俺wwwwwww楽しんでるぜえwwwww」
俺はケータイをきった
65:
松岡うぜえええええ
66:
松岡うぜぇw
68:
松岡が出てきたのには腹が立ったがそんなのはどうでもよかった
俺はダッシュでファミレスに向かった
ファミレス近くまで来ると、 吉木さんらしき人影が、外でこちらに
手を振っていた
もちろん隣にはあの忌々しい松岡が立っていたんだけど
俺「ハァハァ...遅くなって悪い...」
松岡「みんな盛り上がってるぜwwwwww早く入るべwwwwwww」
俺「ああ」
69:
店に入るとき、俺は吉木さんと目が合ったそのとき吉木さんの唇が「大丈夫?」
と動いてるの見て、気使ってくれてるんだなって思った。
打ち上げになんとか合流できた俺は適当に飯を食べたり、友達とダベったりした
吉木さんは終始俺に気を使ってくれて
本当に嬉しかった
そして俺は、クラス会の最中に
こっそり真菜さんにメールを送った
「クラス会が終わったら伝えたいことがある。
こっそり会えない?」
70:
吉木「うん。大丈夫だよ?」
俺「わかった。今日は本当にありがとう。
終わったら、場所決めて落ち合おう」
吉木「わかりました。連絡お願いしますね?」
俺「了解です。電車とか大丈夫?」
吉木「大丈夫だよ!!心配しないで」
俺たちは打ち上げで盛り上がってる最中テーブルの下でひそかにメールのやり取りをしていた。
71:
店を出てから、クラスの連中で近くの公園にたまる事になった
思いのほか打ち上げは長引き、9時をまわっていた
写真を撮ったりだのなんだのした後、打ち上げはそこで完全にお開きとなった。
公園でもやはり松岡へのキスコールが
響いたが、吉木さんはそれでもしなかった
松岡が彼女に「送るよwwww」と言っていて心配になったが、吉木さんはそれを何回も断ってくれた
涙が出そうになった
72:
全員が公園を後にしたのち、吉木さんは俺に電話をかけて来た
吉木「もしもし、どうすればいいかな?」
俺「さっきの公園わかる?あそこでまた落ち合おう」
吉木「わかりました」
俺は公園へ向かった
緊張はピークだったし、心臓とか灰とか吐き出しそうなくらいバクバクいってた
公園に戻ると、真菜さんは階段のところに
立っていた
彼女と目が合い、俺は近くのベンチに座った
吉木「...隣いいですか?」
俺「うん...どうぞ」
彼女は俺の隣に座った
思いのほか凄く近く感じて動揺しまくった
ああ、これから俺...告白すんのか、なんてどこか冷静な自分もいたりしたかもしれない
3月も終わりだというのに外は夜の公園は真冬のように寒くて、緊張だか、寒さだかわからないけど
歯がガチガチになってた。
73:
俺は少しずつ世間話を始めた。 今日は本当にありがとうとか、クラス離れちゃうね、とかそんな本当に
たわいもない話。
この日は終業式式前日だったから
10分くらい話しただろうかな
俺は覚悟を決めた
74:
「俺、吉木さんのことが好きです。友達としてじゃなくて、恋愛的に、女の子として、吉木さんが好きです」
彼女は真剣なまなざしで俺の話を聞いてくれていた。
こんな言い方をしたのには理由があって、彼女はものすごく鈍感だったということと
メールとかで「私俺くんのこと好きですよ」とかなんとか言いあってたからだ。
もちろん友達としてだけど。
75:
ふおおおお
76:
おお
78:
吉木「え...?本当?」
俺「うん、マジで。ていうか、ずっと前から好きだった。」
吉木「うそ...」
俺「吉木さんに彼氏がいるのは分かってるし、こんなの許されない事もわかってる。
嫌だったら、なにも言わないでいいから。 俺の話しを....その、聞いて欲しい」
吉木「うん...」
俺は吉木さんにはじめて見たときから
気になってた事、いっぱい話せてもらえて嬉しかった事
松岡と付き合ってしまって苦しかったこと
それでもどうしようもないくらい君が好きだったこと
自分の気持ちを全部彼女に伝えた
82:
途中沈黙も何度も何秒もあって、
その度に吉木さんが
「ゆっくりでいいよ...」とか
「私も嬉しい」
とか言ってくれて
本当に救われたし、嬉しかった
俺「俺...吉木さんとクラス離れたくないよ...もっといっぱい吉木さんとしゃべったり、メールしたり、会ったりしたかった」
吉木「うちも、俺くんとクラス離れたくないです。俺くんに、気持ちをうち開けられてびっくりしたけど、すごく、すごく嬉しかったよ?ありがとう」
85:
1時間は話してたと思う
それでも俺はこの時間が永遠に続けばいいなとか、そんなことばかりかんがえながら
一つ一つ言葉を吉木さんに紡いで行った
俺「俺、悔しくて」
吉木「うん」
俺「なんで・・・なんで松原なの!?」
俺は言ってはいけないことを言ってしまったと思い、ここでたしかボロ泣きした
吉木さんも俺の袖をキュッと掴んで
涙してた
86:
しばらく沈黙が流れた
聞こえるのは俺と吉木さんが鼻をすする
音だけだった
俺「吉木さん...ごめんね、迷惑だよね」
吉木「ううん...大丈夫。言いたいことあるならいっていいですから」
俺「吉木さん、一つだけいい?嫌だったら、嫌って言って」
吉木「うん」
俺「...ギュッてしていい?」
吉木さんはなにも言わず頷いた
92:
俺は横の吉木さんを見つめた
泣きはらして真っ赤になってる彼女の顔がものすごく愛おしかった
ホントに
俺は吉木さんの小さい体をゆっくり抱きしめた
人生で初めて女の子を抱きしめた瞬間だった
女の子特有のふわっと甘い匂いがした
2人ともすごく震えてたし
俺はホントにこの子が大事だと思った
93:
俺は抱きしめながら言った
俺「今までありがとう。吉木さんのことが大好きです。本当にありがとう。」
ここで2人でまた大泣きした
吉木さんのしゃくりあげる声を聞いて
胸がすごく苦しくなった
10秒くらいたって
俺は吉木さんから離れようとした
でも、そのとき吉木さんは俺の両腕を
ぎゅっと掴んだ
97:
吉木「『今までありがとう』なんですか? もうしゃべったりしてくれないんですか?
もう仲良くしてもらえないんですか?」
俺「俺だって、吉木さんと仲良くしたいし、もっといっぱいしゃべったりしたいよでも、ダメだよ。吉木さんが俺の気持ちを知っちゃった以上、仲良くするなんてしちゃいけないと思う」
吉木「なんでそんな悲しいこというんですか?クラスの離れたからって、それっきりさよならなんて寂しすぎるよ」
俺「仕方ないよ。吉木さんには彼氏がいるし、俺は吉木さんに近づきすぎたよ。もうダメだって」
2人でこんな感じに反発しながら
ベンチでわんわん泣いてた
98:
あああああああああああすきだなああああああああ
100:
その後、俺たちは結論も出せないまま
駅まで一緒に帰った
終業式の日、俺は吉木さんに一通の長文メールを
送った。これで最後にするつもりだったから、
今までありがとう、ずっと大好きでした的な文面で送った
数時間後、彼女から、返信がきた
101:
こんな娘に出会いたい
102:
これ返信内容そのまま
「 メールくれてありがとう
俺くんは
助けてもらった って
言ったけど
なにもできなかったし
なにもあげれなかったよ?
打ち上げも来てほしいからわがまま言っちゃった
だけだし…
それに気付かないうちに
いっぱい俺くんを
傷つけちゃった
ごめんね…
でも、こんな
いやでダメなやつと
もっとしゃべりたかった、
遊びたかった なんて
言ってくれて
大事な人って
大好きって言ってくれて
本当にうれしかった。
私は
幸せものだって思う
ほんと、ありがとう。
これからも、私は
メールや電話をしたい
話したりしたいし
仲良くしたいんだ
私のわがままだから
ほんとにごめん。
俺くん、
ほんとうにほんとうに
ありがとう。
俺くんが
言ってくれたこと
全部すごくうれしかった
ありがとね。 」
103:
うわあぁぁぁぁぁぁ
104:
スタンディングオベーション
106:
こんな恋をしてみたかったな
109:
俺はメールを見てまた泣いた。
吉木さんはどこまでも優しい。
だけど、その優しさは、違う。俺に向けたものじゃない。
俺は、松岡に敵わなかった。本当に悔しかった。
彼女は、俺のことを、恋人とは見てくれないということを俺は知っていた。
知っていたはずなのに、やっぱり悔しい
111:
一年生はそんなこんなで終わりです
二年生から書きためてないので書いてくる
114:
二年編三年編あるのか?
大恋愛しすぎだろ…
115:
俺、これから頑張るは
117:
春休みも終わり、俺たちは高校二年生になった。
俺と吉木さんは、これまで以上に友好的な関係を築いていた。
松岡に悪いと思いながらも、電話やメールをしていたし、ときどき、あっちから松岡の
愚痴を言われることもあった。
四月には、吉木さんの誕生日もあって、お祝いを口実に、長電話したりできた。
松岡のことはやっぱり悔しいけど、なんといっても、気持ちを伝えたのにも関わらず、
気持ち悪がらずに接してくれる彼女は本当に優しかった。
四月の終盤、あるうわさが元1年のクラスメートだった奴らから流れ始めた。
「吉木さんと松岡、別れるらしい・・・」
120:
その噂を聞いて心が跳ねる自分が居たのもまた事実だった。
松岡は部活が忙しく、彼女に対して冷めていたらしい。
吉木さんに対して「部活で集中してるから、あんまり構われるとイライラする」
とかなんとかいっていたらしい。
吉木さんは、本当に優しい子なのに
吉木さんは本気で松岡のことを好きでいるのに。
俺は心底松岡に腹が立った
126:
5月のある日、晩飯を食べようとしてた時吉木さんからいきなりメールが来た
「1年の男子のライングループなんか書いてないですか?」
俺は言われるがまま1年の頃の男子のライングル―プを覗いてみた。
そこには想像を絶する内容が書いてあった
松岡「わかれるわ」
友人A「マジかよ。吉木さんかわいいのに、もったいない」
友人B「別れる前にやっとけよ??wwww」
松岡「もうしたわ」
みんな「!!??」
松岡「新しい女でもひっかけるかな」
137:
ってそういえばガラケ時代じゃないのか
一年もせずに良くもまぁ普及したなおいw
142:
>>137
ガラケーのときもラインはあったよ
138:
晩飯の途中だったけど、
俺は飯を食べきれずに吐いた。
吉木さんから、鬼のように電話が来た。
吉木「もしもし?俺くん?」
俺「吉木さん・・・・?」
吉木「ね、ラインなんて書いてあるんですか今?友達からすごく大丈夫?って連絡来るんだけど」
俺「・・・言えない」
吉木「お願いです。教えて」
俺「無理です」
俺は電話しながらまた泣いた
145:
どうあがいても、松岡はクズだった。
クズでしかなかった。俺の中で、どこかあいつにかなわないところがあるから、俺は
吉木さんに選んでもらえないのだという諦めがつけた。
だけど、松岡の性根は本当に腐っていて。
クラスのラインで、みんなが好奇心でする質問にすべて答えていた。
こんなクズに、俺はずっと負け続けていたのかと、心底絶望した。
154:
吉木さんには散々ラインの内容を聞かれ続けたが、
俺は絶対に言わなかった。
しばらくして、吉木さんは松岡に振られた
捨てられたってのが正しいかもしれない。
そして、最大の不幸が、振られた後に、吉木さんはほかの男子に頼んで、そのときのグループラインを
見させてもらってしまったことだ。
吉木さんは、男性不信気味になってしまった。
仕方のないことだと思う。本当に吉木さんは、松岡のことが好きだったんだ。
157:
振られたのは5月だったかな
振られた後の一週間ぐらい、毎日電話でわんわんお互い泣きあった。
俺じゃ埋められないことも承知だったけど、
俺は毎日彼女にメールして、電話して、彼女のよりどころであろうと努めた
早く松岡を忘れて、自分のところに来てほしいという下心があったからだ
159:
松岡に振られて一カ月くらいしたとき
俺は再び彼女に告白した。
電話だった。
だけど、俺は見事にきっぱりと振られた。
「まだ松岡の好きなの・・・ごめんなさい、俺くん」
俺はやけになってそのまま電話をブチり、
彼女と絶交することに決めた。
もうやってらんねーよってなるよ、さすがに
163:
だけどさ、人間って忘れる生き物なんだよな
俺らどっちもバカでさ、絶交してから一ヶ月くらいしてから、どっちからか
連絡しちゃわけ。
お互い相談とか悩みとか毎日のように打ち明けあってた仲だったから、
俺はもう彼女なしじゃ生きていけなくなってて
依存みたいなものだった
絶交して復縁してから、
また毎日電話して(電話ってのはスカイプね)
夜もどっちかが寝てもつなぎっぱなしで
朝つなぎっぱなしの電話で「おはよう」って言いあう。
そんな毎日を繰り返してた
164:
ラブラブじゃないか
165:
毎日毎日電話して一緒に寝て、朝起きる
そんなぬるま湯みたいな関係に終止符が撃たれたのは、案外と早かった。
ある日を境に、吉木さんがスカイプに入らなくなった。
それがなぜだか俺には全く見当もつかず、不安な夜を何度も過ごした。
嫌われてしまったのか・・・
もう必要とされなくなったのか・・・
そんな不安が頭の中をぐるぐる回り続けた。
そして電話しなくなって数日がたったある日、部活内で聞いてしまった
「吉木ちゃん、本山とつきあいはじめたらしーな」
168:
1が不憫すぎて…
169:
それ聞いたのは、8月だったかな確か。
俺はもう何が何だかわけがわからなくなって、その日の夜
すぐに「スカイプ待ってる」ってメールした。
彼女はスカイプに入ってくれて、俺はすぐさま問いただした
俺「吉木さん、彼氏できたんだって・・・?」
吉木「・・・はい」
177:
さすがに、キレたよ
何の情報もないまま彼女をとられる。
またしても・・・。
だってさ、松岡と別れた後俺告った時、松岡のこと好きっていってたじゃん
だからおれ今まで告白できずにいたんだ。
ちょっとぼーっとしてると、横からかっさらわれてしまう。
このときの俺はもう心底疲れ果てて、
電話で彼女に本気で怒鳴った。
180:
俺「どうして・・・!?どうして俺じゃダメなの!俺ずっと君のこと見てるんだよ!?」
吉木「ごめんなさいいい・・・ごめんなさいい」
俺は怒鳴りながら泣いてて、彼女は大泣きでで何を言ってるのか支離滅裂だった。
もう疲れたよ、ずっと好きでした
さようなら
これが2回目の絶交だった
182:
夏にこの経験をして、俺はもう1年の頃のような
純粋な恋愛などというものは、できなくなってしまったように思う。
なかなか、きれいな話じゃないけれど
こっからさきも長いです。眠くて文章が丁寧じゃなくなってるけど許してください
185:
縁を切ってから、数か月
俺は彼女のことを視界にも入れないようにと
できる限り考えないようにと努力し続けた。
そして、決心した
それは本当にきれいじゃない選択だったのだけれど。
彼女を作って絶対に幸せになってやると
188:
12月になり高校二度目の冬が来た。
俺はここで、決心通り彼女ができる。
同じ部活の人で、菜緒ちゃんという。
部活が同じだったから、大会とかで、話したり、メールしたりして
仲良くなってるうちに、だんだんひかれて行って
この人いいなってそう思えた。
12月の中盤、俺は部活終わりに菜緒ちゃんを正門前に呼び出し、
一緒に下校した。
寒空の下、俺は菜緒ちゃんに、駅前の道路で告白した。
返事はあっさりと「こんなわたしでよければ、よろしくおねがいします」
だった
191:
菜緒ちゃんは背が低く、ベリーショートのスポーツ好きな女の子だ。
付き合い始めて、数か月なんて、どうしていいのか分からず、ただ一緒に下校したり、
その辺の道を散歩したりしていた
ちょっと風呂入ってくる
212:
菜緒ちゃんと過ごす日々は本当に楽しくて、毎日毎日菜緒ちゃんの新しい一面が見える度に、菜緒ちゃんのことが好きになって
付き合いはじめて、2か月くらいたった
部活終わりのテニスコート脇でで、2人で寝そべって星を眺めいた。
青春てこんな感じなんだなーってしみじみと思った。
そして、そこではじめて人生ではじめてのキスをした。
菜緒ちゃんは
「初めてチューしたのが俺君でよかった」っていってくれた。
菜緒ちゃんのこと、大切にしようってそう思えた。
彼女が作りたくて告白した菜緒ちゃんだったけど
ちゃんと好きだと思っていたし、好きだった。
214:
クリスマスも、バレンタインも、ホワイトデーも、恋人らしいことをしながら
彼女ができた二年の冬はこうして終わり
ついにいよいよ三年になる。
三年になると部活もいよいよ引退の時期で、ものすごく忙しくなってきた。
そのせいで、菜緒ちゃんと会える時間がかなり減った。
会えない時間が多いせいで喧嘩になったり、なんだりしたけど、何だかんだうまくやれてた。
ただそれも、部活が終わってから夏が来て崩れることになる。
215:
7月のある日のことだった。
いつものようにパソコンを開くと、あるはずのない着信履歴がそこにあった。
吉木さんだった。
俺はすぐさま電話をかけ直した。
吉木さんの着信履歴を見た瞬間、すべてが吹っ飛んだような感覚が包まれた。
彼女の声がまた聞きたいって思ってしまったんだ。
結局彼女は電話に出ず、次の日にようやく連絡が来た。
なんでも、最近すこし塞ぎこんでて、拠り所がほしかったらしい
そこで俺たちはまた、仲直りしてしまったんだ。
俺にはそのとき菜緒ちゃんがいる。あっちにも、本山がいる。
だけど、俺は毎日のように菜緒ちゃんではなく、吉木さんに電話を掛けるようになった。
吉木さんの声が聞きたい。
吉木さんとかかわりたい
吉木さんと、仲良くなりたい。
216:
俺の菜緒ちゃんへ向けられていたはずの気持ちはすべて吉木さんへと向かっていった。
2人とも、お互いの恋人には内緒で、毎晩電話を繰り返した。
夏休みになり、ついに俺たちは遊ぶ約束まで取り付けてしまう。
菜緒ちゃんにはすごく申し訳ない罪悪感でいっぱいだったが、吉木さんは友達だと、自分にしつこく言い聞かせた。
ちなみに俺んちで遊ぶことになった。
2人で俺の部屋で密着して青鬼をやってた。
俺らはどっちもゲーマーでさ。
菜緒とゃんとは普段こんな遊びはしないなあなんて思いながらゲームしてた。
青鬼が出てくる度に悲鳴をあげる吉木さんが本当に本当にかわいくて、
ずっととなりにいれたらいいのにななんて邪な考えが頭をちらついた。
何事もなくゲームしたりお茶したりして、家を出た後、帰り道にあのときの公園によることになった。
217:
思えばこれが分岐点だった。
吉木「なつかしいですねここ。いつぶりだろう」
俺「1年の終わりの三月だから…ちょうど一年半だ!」
吉木「もうそんなになるんですねぇ」
吉木さんと、あのときと同じベンチに座って、他愛のないはなしをした。
吉木「あのさ、私、本山くんと別れたんです」
俺「は!?」
俺「そ、そうなんだ…」
またしても期待で胸がふわっと浮いた。
219:
だけど…
吉木「それでね、また松岡くんに告白しようと思うんです」
俺「」
何を考えてるのかホントにわからない
この女は本当にわからない
吉木さんの言い分はこうだった
本山くんと付き合ってるときも、松岡くんのことがわすれられなくて、ついこのあいだ、それをちゃんと本山くんに打ち明けて、きっぱりわかれたそうだった。
俺「また捨てられるかもしれないのに?」
吉木「うん」
俺「またずたぼろにされるまで散々されてポイかもだよ?」
吉木「でも、好きなの。自分でも頭おかしいって思うけど、好きなんです。」
吉木「都合のいい女でもいいからそばにいたいっておもっちゃうんです」
225:
本当に意味がわからなかった。
もう松岡の何がいいのかとか、そんなベクトルの話じゃなく、この子も俺と同じだ。
依存してるんだ。
そう思った。俺がふとした拍子に吉木さんのことを思い出すように
彼女もまた、松岡が心の奥底にいるんだと。
その話を聞いて、俺は一年の頃持っていた、プラトニックな感情がよみがえってきた。
あの頃の悔しさが、せつなさが、歯がゆさ再びこみあげてきた。
吉木「もう・・・いこっか」
そういって彼女はベンチを立ちあがり、
俺はおもいきり彼女の背中に抱きついた。
226:
一分くらい抱きしめてたと思う
その間俺はずっと、好き、好きなんだよ、彼女の耳に連呼していた。
吉木「ちょっ、ちょっちょちょ。あwfdj」」
俺「なんで、松岡なんだよ!どうしていっつもいつもいつもあいつなんだよ!」
吉木「駄目ですよ俺君には菜緒ちゃんが」
俺「なんで俺じゃだめなんだよ!!!」
227:
吉木「ごめんね。でも好きなの。いろんな人犠牲にして、選んだ道だから、
ちゃんとやり遂げたいんです」
吉木「もう決めたから・・・」
彼女の頭をなでると、彼女は今まで見たことのないくらい切なくてやりきれない表情を浮かべた
そのあと、雨が降ってきて、二人でびしょぬれになりながら、駅まで帰った。
二人とも傘を持ってたのに、吉木さんが「私、今は雨にあたりたい気分です」といってたので
傘は差さなかった。
彼女が告白するのは8月4日だと聞いた
229:
俺には菜緒ちゃんがいるのに、吉木さんと一線を越えてしまった
俺はその日、ものすごい罪悪感に駆られ、吉木さんに
「菜緒ちゃんと別れます」とメールを送ってから、
菜緒ちゃんに別れを切り出した。
吉木さんのことは言わずに、お互いこれから受験だからという
当たり障りのない理由で別れた。
235:
8月4日が過ぎて、吉木さんにメールで聞いてみた結果、
結局のところ2日前に告白して振られたそうだった。
ここで松岡がオッケー出さなかったことだけが
俺にとって唯一の救いだった。
276:
夏休みの終わりごろ、俺は再び吉木さんに告白しようと
俺は意を決して、吉木さんに電話した。
しかし吉木さんは電話には出てくれず、仕方なくメールで告白することになった。
返事はこうだった
吉木「今までいっぱい迷惑かけてつらい思いさせてばかりで本当にごめんね。
 でも、私が俺くんと付き合うことは、たぶんないと思う」
277:
この一言で目が覚めた気がした。
ああ、そっか、俺が松岡に勝てないんじゃなくて、最初っから俺は土俵に立ててはいいなかったのだと。
勝負になんてなっていなかった、彼女の恋人候補圏内にハナっから入っていなかったのだと。
吉木さんは俺だから付き合えないんだと。
俺みたいなキモヲタがなに勘違いしてあんな高嶺の花に手を出そうとしていたんだろうか。
さすがにここまで言われて、忘れられないほうがおかしい。
今度こそ、吉木さんとは縁を切った。俺からすっぱりと。
279:
夏休みが明けてからというもの俺は、すがるように菜緒ちゃんと連絡を取り続けた。
菜緒ちゃんはまだ俺のことが好きだったみたいで、
俺も菜緒ちゃんが一番の心のよりどころとなりつつあった。
9月を終えたころには、俺たちはまた恋人関係へと戻っていた。
お互い部活も終わっていたので、ふつうの高校生のように一緒に下校したり、休日にはデートしたり
するようになった。
やがてキス以上のことも多少するような関係になり始めた。古い言い方だけど、ABCでいったらBまで。
菜緒ちゃんは、本気で俺のことを愛してくれていたと思う。
菜緒ちゃんのことは確かに好きだった。本当にいい子で、こんないい彼女が持てて幸せだって何度も思った。
だけど、やっぱり俺は違ったのかもしれない。
心の中のどこかで、ずっとずっと吉木さんの影を追ってて、
学校で吉木さんとすれ違いざまに目が合うと、「ああ、もう気軽に話しかけられないんだな」
なんてズキズキ心が痛んだ。
吉木さんは俺の中で大きくなりすぎていたんだ。
280:
3年生の11月ごろ、菜緒ちゃんも本格的に受験勉強が忙しく、なかなか会えない日が続いた。
俺はというと10月にAOで受験が終わっていたので、彼女に会えずさみしい想いをつのらせていた。
きっかけは本当に些細なことだった
自分でもバカだなって思う。
ある日、夢を見たんだ。
10年後だか20年後だかわからないけど、俺にも吉木さんにも奥さんと旦那さんがいて。
二人は喫茶店かどこかで再開するんだけど、
吉木さんの姿はやつれててものすごく変わり果てていて、ズタボロだった。
そんで、お互い「今、しあわせ?」って聞きあうんだ。
吉木さんは、死んだ目を無理やり引きつらせて笑顔を作りながら
「とってもしあわせ」って答えるんだ。
281:
そんなのまっぴらごめんだって思った。
たかが夢だろって思うかもしれないけど、その夢をみた翌日
俺はずっと考え続けた。絶対俺は吉木さんに手が届くことはない。
だけど、どうしようもなくもどかしかった。
なんでもいいから、卒業までに、もう一度彼女に想いを告げようと思った。
たとえその時、菜緒ちゃんが俺の彼女だったとしても。
282:
好きな人映画に誘って軽く断られた俺が通りますよっと
283:
俺はその日の放課後、吉木さんに仲直りしようとラインを送った。
あ、さすがにもう二人ともスマホになってたわw
吉木さんはやっぱり優しくてずるい。
「俺くんと話せないのいつもつらかったんです」
そう言われた。
284:
吉木さんと以前のように一晩中スカイプをするような仲に戻るのに、そんなに
時間はかからなかった。
来る日も来る日も、俺は吉木さんのオンライン表示を待つようになっていった。
学校がある日も、授業の合間に一日中ラインをし続けた。
さすがに3度目の復縁で、お互いに本当にバカみたいに求めあってたように思う。
菜緒ちゃんの電話よりも、吉木さんの電話を優先して出るようになるころには、
俺の家でゲームして遊ぶような仲になっていた。
俺たちは本気で友達として電話したり遊んだりしていたんだ。
傍から見たらただの浮気だろうけど、他の誰もわからない、ぬるま湯みたいで秘密な関係だった。
286:
これは良スレ
287:
帰り道に暗い河原を二人で通ったとき
俺「ここ出るらしいよ」
吉木「ホントそういうのやめてください!」
俺「うわああ!!でたあ!!」俺氏走る
吉木「ひゃあああ!!待って行かないで!」ギュっ
俺「ご、ごめん・・・冗談だってば」
吉木「俺くんのばかぁ・・・・」
吉木さんに軽く抱きつかれてしまった。
彼女特有の甘い香りが、鼻の奥をかすめた。懐かしい匂いだった。
289:
吉木さんとは、友達として遊んでるんだ。
何度もそう言い聞かせた。
けど、吉木さんが隣にいるだけで、世界はまるで違く見えたんだ。
ただ一緒に道を歩いているだけで、バカみたいに笑いあってるだけで、それだけで楽しかった。
吉木さんの表情、仕草、匂い、声、全部が全部違ったんだ。
他の女の子とは違うって、そう思ってしまった。
ほかの女の子にはこんな感情は抱けないと思った。
290:
二回目に俺の家で遊んだ帰り道、俺たちはまたあの公園に向かってしまった。
もう12月に入っていて、外はすっかり冬の寒さだというのに、
吉木さんはその時とても薄着だった。
辺りはもう真っ暗だった。
バカだったなと、今でも思う。
俺の隣に腰かけている吉木さんは寒さでガチガチに震えていた。
さすがに寒さで震えている女の子を、見過ごすわけにはいかなかった。
俺は、コートを脱いで、二人で密着してくるまった。
吉木さんの抵抗はなかった。
顔と顔の距離はお互いの吐息がかかるほどで、ただとにかく友達だと、これは友達として
やっているんだと
俺は頭の中で何度もそう復唱した。
291:
二人で一つのカイロを握りしめあった。彼女の指先は小さくて、冷たかった。
寒さのせいだったかなぜだかは分からない。
次第に二人は、頭を撫であったり、頬を触りあったりしていた。
吉木さんの頭を撫でたのはこれで何回目だろうか。
彼女の髪は真っ黒でつやつやで、いつもの甘い香りがした。
髪を撫でていた指が耳に触れた時、彼女は「ひゃん」と小さく悲鳴を上げた。
何だろうなと思って、耳を撫でてみると、ビクンビクンと彼女の身体は小さく跳ねて
「耳、ダメです・・・」とか「いじわるぅ・・・」とか
小さく言っていた。
彼女の反応が可愛くて、彼女の初めて見たその表情がまた見たくて、
俺は吉木さんの耳を触ったり、吐息をかけたり、少しなめてみたりした
完全に調子に乗ってた
やがて吉木さんの吐息が熱を帯びてきて、頬が熱く赤くなってきて、「さすがにやりすぎたな」
って思った時に、俺は吉木さんに押し倒された。
292:
書き方がよくなかったけど、なにも起こらないよw
吉木「嫌いに・・・・ならないでぇ・・・」
俺「吉木さん・・・?」
吉木「捨てないで・・・」
吉木「お願いだから捨てないで・・・」
こんな感じのことを馬乗りになった吉木さんに言われた。
吉木さんは過呼吸になるほど、おお泣きした。
俺はなんとなく、松岡が吉木さんに何をしてきたか見えた気がした。
294:
がんばれ
295:
この時、俺はわかってしまったんだ。
全部違う、全然違うって。
吉木さんと菜緒ちゃんに対する気持ちはまるで違う。
菜緒ちゃんのことは好きだ。本当に大好きだ。
それはきっと青春の1ページとしての好きで、結婚するような好きではないということ。
俺は今、目の前の女の子を一生かけて守り抜きたいと思っているということ。
この子が、やっぱりほしいと思った。本能的に。
それに俺は気づいてしまった。
そのあと吉木さんは泣き出してしまい、それを何とか慰めてから
ものすごく謝罪されながら二人で駅まで帰った。
297:
感動系のまとめに載るやつだなコレ
良スレすぎて涙出てきた….
298:
俺は、その夜、再び菜緒ちゃんと別れた
本当にサイテーだったが、吉木さんのことは伏せた。
菜緒ちゃんは一晩中何度も何度も俺のケータイに着信を入れ続けた。
俺は一度も出ることはなかった。
俺も菜緒ちゃんのことを思い出して一晩中泣いた。
なんだかんだいっても8ヶ月くらい付き合ってた彼女だ。
罪悪感でいっぱいいっぱいだった
300:
吉木さんとその週の終わりに、二人で同人誌の即売会にいった。
前から約束していたし、二人とも割とオタ気質があったので、地方イベだったが
なかなか規模の大きなそのイベントは楽しむことができた。
その帰り道に、俺たちは駅前のイルミネーションを見て、
俺は吉木さんに菜緒ちゃんと別れたことを告げた。
吉木さんはすごく驚いていた。
301:
吉木さんとは毎日のように電話して、以前よりももっともっと深い話をしたり、二人で画面共有で
ゲームをしたりして過ごした。
12月の中盤、俺は吉木さんをクリスマスイブの食事に誘った
そこで告白しようと考えていた。
しかし、それは断られることになる。
俺は、もうむしゃくしゃして、電話で言ってしまった。
俺「クリスマスだめなの・・・?」
吉木「イブはだってほらあれじゃないですか、恋人たちの日じゃないですか。だから食事なら違う日はどうでしょう?」
俺「そんなんさ、俺、どう頑張ってもだめじゃん」
吉木「え・・・?」
俺「俺はいつもそうやって土俵にも上がれないまま君をほかの男に取られ続けるんじゃん!!」
俺は泣きながら怒鳴った。
あからさまなフラグ回避には慣れてたはずなのに、やっぱりまた振られるのかと思って
とてつもなく悲しくなった。
302:
吉木さんとは毎日のように電話して、以前よりももっともっと深い話をしたり、二人で画面共有で
ゲームをしたりして過ごした。
12月の中盤、俺は吉木さんをクリスマスイブの食事に誘った
そこで告白しようと考えていた。
しかし、それは断られることになる。
俺は、もうむしゃくしゃして、電話で言ってしまった。
俺「クリスマスだめなの・・・?」
吉木「イブはだってほらあれじゃないですか、恋人たちの日じゃないですか。だから食事なら違う日はどうでしょう?」
俺「そんなんさ、俺、どう頑張ってもだめじゃん」
吉木「え・・・?」
俺「俺はいつもそうやって土俵にも上がれないまま君をほかの男に取られ続けるんじゃん!!」
俺は泣きながら怒鳴った。
あからさまなフラグ回避には慣れてたはずなのに、やっぱりまた振られるのかと思って
とてつもなく悲しくなった。
303:
吉木さんとは毎日のように電話して、以前よりももっともっと深い話をしたり、二人で画面共有で
ゲームをしたりして過ごした。
12月の中盤、俺は吉木さんをクリスマスイブの食事に誘った
そこで告白しようと考えていた。
しかし、それは断られることになる。
俺は、もうむしゃくしゃして、電話で言ってしまった。
俺「クリスマスだめなの・・・?」
吉木「イブはだってほらあれじゃないですか、恋人たちの日じゃないですか。だから食事なら違う日はどうでしょう?」
俺「そんなんさ、俺、どう頑張ってもだめじゃん」
吉木「え・・・?」
俺「俺はいつもそうやって土俵にも上がれないまま君をほかの男に取られ続けるんじゃん!!」
俺は泣きながら怒鳴った。
あからさまなフラグ回避には慣れてたはずなのに、やっぱりまた振られるのかと思って
とてつもなく悲しくなった。
310:
計画倒れになってしまったので俺は電話で投げやりに告白した。
もう何度目の告白だかなんて分からなかった
しかし、今回ばかりは結果は違った。
俺「俺はずっと吉木さんが好きなんです」
吉木「ちょっと落ち着いて。ちょっとだけ・・・考えさせてください」
俺「!?」
吉木「今週の金曜日に言うので、それまで待ってくれませんか」
311:
初めて保留という結果をもらえた。
その日は月曜日だったので、残り期間は4日間。
俺の人生の中で一番大切だった4日間だと今でも思う。
312:
はああぁぁぁぁあよおぉぉぉぉぉおお
313:
四日間俺が心がけたことは、毎日彼女に好きと言い続けること。
ストーカーかってくらいに。
気持ち悪がられるかもしれないが、それで嫌われるならそれまでだ。
もうすぐ卒業というのもあったのかもしれない。
もう二度と彼女に俺の気持ちを伝えることができなくなるくらいなら、たとえ振られてもこの4日間で俺の
すべての気持ちを彼女に伝えきってしまおうと思った。
この保留期間は、俺にとっていわば判決待ちの被告のような気分だった。
クラスの違う彼女とは接点もないので、放課後、無理やりにでも彼女との時間を作るようにした。
この四日間死ぬ気でやりきらないと一生後悔するって思った。
315:
初日は確か、お互いまっすぐ家に帰ってから、スカイプしながら二人でゲーム実況を見ていた。
二日目以降は毎日彼女が家に来て、一緒にゲームをした。たしか、マリカとGTA4だった。
三日目、俺は学校を早退し、美容室に行き、「明日返事が来るので、とにかくカッコ良くしてください」
といってカットしてもらった
そのあと、吉木さんと再び家でゲームをした。
316:
そして運命の四日目、12月13日の金曜日だった。
こんな大事な日がジェイソンかよww
学校の授業中はずっとそわそわしてて、授業とかなんでこんなバカげたことしてるんだろって気さえした。
だんだんと緊張が増してきて、放課後になるころには緊張を通り越して頭が真っ白になってた。
この日のことは多分一生忘れないと思う。
318:
その日、連日通り家で、ゲームをした後、あの公園に寄ることになった
ああ、やっぱ返事がくるならここだよなって思った。
いつものベンチに腰掛け、いつものように、あのころと同じように、
俺たちは今までのことを振り返って話していた。
俺はもうこの時には決心が固まっていた。
少し、沈黙があって、俺は彼女の両手を握りしめ、真正面から吉木さんを見つめた。
吉木さんは顔を赤らめて一瞬目をそらしたが、少しずつ、俺の目に視線を向けてくれた。
なぜだろうか、今までの告白の中で一番緊張したかもしれない
322:
俺「俺、吉木さんのこと、初めて見たときから、ずっとずっと好きでした。いつも優しくて、どんなことにも
いつも一生懸命な吉木さんのことが、俺、大好きです。」
俺「俺と・・・恋人になってください」
言いきった。最後まで目を見つめて言いきれた。どんな結果が帰ってきても満足だった。
嘘です。これで振られたら自殺してやろうと思ってた。
327:
彼女はゆっくりと言葉を紡ぎ始めた
吉木「俺くんて、テニス部に入らないんですか?」
俺「え?」
吉木「メアド交換して下さい」
それは、一年生の時のあの昇降口で、俺が一番最初に彼女に声をかけた時のセリフだった。
俺「それって・・・どういう・・・?」
吉木「こんな私でよければ、ですが。よろしくおねがいします・・・」
そういって彼女はぺこりと頭を下げた。
一年生の一番最初の自己紹介のときの彼女となぜだかダブった。
329:
うっひょおおおおおおおおお
330:
おおおおおおお
331:
なんも言えなかった。その時の感情なんて今文章にしようとしてもできっこない。
たった2か月前の話なのにねw
俺は彼女を力いっぱい抱きしめて、そのあと
ゆっくり、アリが歩くくらいゆっくり顔を彼女に近づけて、
吉木さんと初めて、キスをした。
俺の三年間の愛情すべて込めて小さなその唇にキスした。
何度も、何度も優しくキスをした。
彼女は耳元で「大好き」とささやいてくれた。
俺の三年間の、苦悩、嫉妬、辛酸、そういったものがすべて彼女の優しさで溶けていくみたいだった。
334:
そんなこんなで、俺たちは付き合うことになりました
そのあと吉木さんは俺のメアド削除してたらしく、一年の時みたいに赤外線で交換しました
336:
>>334
おめでとーう
335:
おういえあ!(゚∀゚)
337:
ここまで>>1のスペックないけど
簡単で良いから書いてほしいわ
誰似とか、身長体重ぐらいまで
347:
>>337
誰に似てるとかは言われたことない
180cm 62kg ソフトテニス部だよ
顔は中の下だと思いたい
339:
おめでとおおおおおおおお
341:
おお!おお!いいねえほんとに
344:
みてくれてありがとう
そのあとも色々と学校で俺らのことが噂されたり、
吉木さんが、本山に嫌がらせを受けたりといろんなトラブルに
あったけど、今は何事もなく幸せに過ごしています
以上で終わりです
みんなみてくれてありがとな
346:
1乙!
俺も頑張る!!
348:
>>1乙!!面白かった
俺もそんな恋愛してみたい
353:
おめでとー
俺も高校でテニス入ろうとしてるけど、普通によさそうでよかった
最後になんでもいいから高校においてのアドバイスほしい
同じ中学から4人しか受けないために知り合いいなくなるから、緊張してる
358:
>>353
サッカーやっとけサッカー
後バスケ。これだけできりゃ友達にはこまらない
恋愛に関して言えば、取られたくない女がいたら誰よりも先に思いを告げろ
取られてから泣いても遅い
354:
お幸せに!
357:
大学は一緒の所なの?
359:
>>357
結構近い
吉木が独り暮らしかもだからいっぱい遊びに行く予定
365:
吉木さんが>>1と付き合うことを拒み続けてた理由はなんなの?
すっげぇモヤモヤするんだけど
375:
>>365
そうそう
後から聞いた話なんだが
吉木さんはなんか俺のことが大事過ぎて彼氏にできなかったらしい
吉木さんの中では親友>>>>彼氏で
俺は一年の時からずっと親友として見てたから、彼氏なんていう低俗なものに
したくなかったらしい
彼氏に散々ひどい目にあわされてたからね
385:
>>375
なるほど
すっきりしたわこれで寝れる
374:
乙!
まじいいはなしだった!
38

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