梓「ムギ先輩に感謝の気持ちを示すです」back

梓「ムギ先輩に感謝の気持ちを示すです」


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1:
紬(今日は祝日だけど部室に集まってみんなで練習!)
紬(お休みの日なのにみんなと会えるなんてちょっとお得な気分)
紬(うん、約束の時間の10分前に到着。みんなはもう来てるのかしら?)
ガラッ
紬「おはよー」
唯「あ、ムギちゃんおはよう」
律「お、来たか」
澪「おはよう、ムギ」
梓「おはようございます、ムギ先輩」
紬「あれ、もうみんな来てたんだ」
紬「ごめんね、すぐにお茶を用意するから」
梓「いえ、ムギ先輩は座っていてください」
紬「え…」
10:
澪「あぁ、今日は私がお茶をいれようと思うんだ」
紬「澪ちゃんが?」
澪「いいかな、ムギ」
紬「それじゃあお願いしちゃおうかしら」
澪「うん。任された」
紬(ちょっとびっくりしちゃった)
紬(澪ちゃん…秘密の特訓でもしてたのかしら)
紬(うふふ、飲んでみるのがちょっぴり楽しみね)
澪「はい、どうぞ…」
紬「ありがとう」
澪「…」ドキドキ
紬「あ、あの澪ちゃん」
澪「な、なに? あ、紅茶から変な匂いでもした?」
12:
紬「そうじゃないけど、あまりジッと見られてると飲みにくいかな」
澪「あ、そうだよな」
紬(みんなもそこはかとなくこっちを見てるし)
紬(なにかあるのかしら…)
紬(梓ちゃんの誕生日は終わっちゃったし、唯ちゃんの誕生日はまだ先だし)
紬(サプライズするようなイベントなんて特になかったと思うけど)
紬(…とりあえず飲んでみましょう)
紬「…」ゴクゴク
紬「うん、美味しいわ?」
澪「ほっ…良かった」
梓「よかったですね澪先輩」
唯「うんうん」
15:
ゆいたそ?
16:
紬「えっと…説明してもらってもいいかな?」
律「あ、実は…」
梓「ムギ先輩、今日がなんの日か知ってますか」
律(台詞を奪われた…!?)
紬「勤労感謝の日よね?」
梓「はい。だからみんなでムギ先輩を労おうという話になったんです」
紬「えっと…勤労感謝の日って普段働いてるお父さんお母さんを労う日じゃないの?」
唯「ムギちゃんはいつも私達のためにお茶をいれてくれてるでしょ」
紬「それは、私が好きでやってるだけだから…」
律「細かいことはいいんだよ」
澪「うんうん。私達がムギのために何かしたいと思ったんだ」
紬「そっか。それで澪ちゃんがお茶をいれてくれたのね」
澪「うん」
紬「澪ちゃん、どうもありがとう」ダキッ
澪「む、むぎ//」
18:
映画みたくなってきた
19:
紬「でも、こんな上手にいれられるようになるまで大変だったでしょ?」
澪「そ、そんなことないぞ」
律「いや、あっただろ」
澪「お、おい、律」
律「私が何度苦いお茶を飲まされたことか…」
紬「そうなんだ?」
澪「うん…//」
紬「澪ちゃん、本当にありがとう。あ、おかわりもらっていい?」
澪「もちろん!」
唯「あ、澪ちゃん、私もおかわりー!」
梓「もう…唯先輩はもうちょっと空気を…あ、でも私もおかわりお願いします」
澪「うん、ちょっとまってくれ」
22:
???
唯「じゃあ次は私の出番かな」
紬「唯ちゃんも何かしてくれるんだ?」
唯「うん。もちろんだよー。…私が一番ムギちゃんにお世話になってると思うし」
澪「いやいや、私のほうが」
梓「いいえ、一番お世話になってるのは私です!」
律「おい、そこ争うところか?」
紬「それで唯ちゃんは何をしてくれるのかしら?」
唯「それはね…」
23:
???
紬「………………んっ…」
唯「ここはどうかな、ムギちゃん」
紬「…っ……はふっ……やっ、だめ、唯ちゃん、そこは弱いから…あんっ…」
唯「じゃあこっちは」
紬「ひゃぅ…唯ちゃん、もっと優しく」
唯「こう?」
紬「うくっ……ひゃっ…ゆ、ゆいちゃん、それ以上やられたらおかしくなっちゃう!」
唯「うんうん。ここがいいみたいだね?」
紬「んっ……くっ……」
26:
澪「なんだか変な気分になってきた//」
梓「奇遇ですね、私もです//」
律「ただのマッサージなんだがな」
紬「あ、唯ちゃん、そこ、そこがいいのぉぉぉぉ」
唯「ここだね、ムギちゃん……ムギちゃん……」
紬「………っ………はぁ……はぁ……はぁ……」
唯「しばらくやすもっか」
紬「…………うん」
唯「どうだった、ムギちゃん?」
紬「とってもよかったわ?//」
唯「それはよかったよ?」
28:
紬「でも唯ちゃんってこんなにマッサージ上手だった?」
唯「憂から教えてもらったんだ。いつもお父さんや和ちゃんにやってるマッサージ方法」
紬「憂ちゃん直伝なんだ」
唯「うん」
紬「あ、ちょっと凝りがとれた気がするわ」
唯「やっぱりムギちゃん肩凝ってたんだ」
律「いつもお茶いれてもらってるもんな」
紬「う、ううん。肩が凝ってるのはそういうのじゃないんだけど」
唯・律・梓「?」
紬「えっとね…」
澪「…!」
澪「そろそろマッサージの続きをしたらどうだ? 次もあるんだし」
紬「え、ええ。続きをお願いできるかしら」
唯「う?ん、なにかごまかされた気がするけど…。まぁ、いっか」
31:
紬(澪ちゃん、ナイスフォローをありがとう)
澪(いいって、わかってる。胸が大きいと肩が凝るんだよなぁ)
紬(ええ、でもそんなことを3人の前でいったら嫌味っぽくなっちゃうから)
澪(うんうん)
???
唯「これくらいでいいかな」
紬「唯ちゃんありがとう。いろんなところが楽になったわ?」
澪「よかったな、ムギ」
唯「ムギちゃん、マッサージして欲しかったらいつでも言ってね」
紬「唯ちゃん、いいの?」
唯「ムギちゃんが元気じゃないと私も元気でないから」
梓「よかったですね、ムギ先輩」
紬「うん!」
澪「うんうん」
紬「あれ、そういえばさっきからりっちゃんがいないような…」
32:
律「じゃ?ん」
紬「あ、りっちゃん。手に持ってるのは…」
律「あぁ、りっちゃん特製ホットサンドだ」
紬「いっぱいあるのね」
律「うん。いろんな具のを作ってみた。…中にはハズレもあるぞ」
澪「おい」
律「じゃあみんな一個ずつとってくれ」
唯「うん」
梓「まぁしょうがないですね」
紬「ふふ、楽しそう」
澪「仕方ないな…」
33:
紬・唯・律・澪・梓「いただきまーす」パクッ
紬「あれ? これは…沢庵?」
律「お、見事紬にあたったか」
紬「沢庵と人参と牛蒡を炒めて入れてあるのかしら?」
律「うん」
紬「ちょっと変わった組み合わせだけど優しい味で美味しいわ?」
律「実は自信作なんだ。ちょっと変わってるけど美味しいだろ」
紬「うん! そういえばりっちゃんのは?」
律「これはオーソドックスにハムとチーズ。一口食べるか?」
紬「いいの!」
律「あぁ、もちろんだ」
35:
梓「私のは…カレーですね。普通に美味しいです」
澪「私はかにかまマヨかな。これも美味しい」
唯「……うえっ」
紬「あれ、唯ちゃん?」
律「あぁ、唯のがハズレだったか」
梓「何をいれたんですか?」
律「メントス」
澪「えっ」
律「メントスを砕いていれた」
唯「気持ち悪い…口がすーすーするよー」
紬「りっちゃん…」ポキポキ
澪「りーつー…」ポキポキ
律「いやー、遊び心も必要かなーと思ってさ」アセアセ
ポカッ!
36:
???
梓「さて、では真打ち登場といきましょうか」
紬「あ、最後は梓ちゃんなんだ」
律「そういえば梓が持ってきたソレなんだ?」
澪「やけに大きいけど…」
梓「ちょっとまってください。今広げますから」
唯「これは…」
律「布団…だな」
紬「お布団!?」
梓「はい。合宿の時お布団で寝たのが楽しかったとムギ先輩が以前言ってましたから、用意してみました」
律「でも、ここで寝るのは流石に…」
紬「わぁ…あったかい」
澪「既に入ってるし」
37:
梓「じゃあ、私もおじゃましますね」
紬「梓ちゃんも?」
梓「はい。添い寝サービスです」
紬「やったぁ!」
梓「では布団の中でガールズトークでも…って寝てる?」
紬「zzz」
唯・律・澪「はやっ!」
 
 
 
 
 
38:
?5時間後?
紬「あれ、ここは…部室?」
梓「むにゅむにゅ…あ、起きましたか」
紬「あら、梓ちゃん?」
梓「おはようございます、ムギ先輩」
紬「そっか…そういえばみんなは?」
梓「唯先輩は憂と一緒に和先輩を労うからって帰りました」
紬「ふふ、2人でマッサージしてあげるのかしら」
梓「律先輩と澪先輩はさっきまでいたんですが、私が寝てる間に帰っちゃったみたいです」
紬「じゃあ2人だけだね」
梓「はい」
紬「そろそろ布団から出…」ブルッ
39:
梓「どうしました?」
紬「思った以上に寒かったの…」
梓「澪先輩が暖房を消していきましたから」
紬「ぅぅ?、布団から出られない」
梓「じゃあ出なくていいです」
紬「梓ちゃん?」
梓「まだ3時過ぎですし、もうちょっとゆっくりしていきましょう」
紬「そうね」
梓「…」
紬「…」
梓「…」
紬「…ふふ」
41:
梓「どうしました?」
紬「あのね、とっても嬉しいなって思ったの」
梓「今日のこと、ですか?」
紬「ええ、澪ちゃんが私のためにお茶の練習をしてくれて…」
紬「唯ちゃんが憂ちゃん直伝のマッサージをしてくれて…」
紬「それからりっちゃんが出来立てのホットサンドを食べさせてくれて…」
紬「梓ちゃんがこういうふうに添い寝してくれて…」ナデナデ
梓「…あ」
紬「私はとっても幸せものだなって…」
梓「…ちょっと泣いてますか?」
紬「うん…嬉しくて」
梓「そうですか…」フキフキ
紬「ありがとう、梓ちゃん」
42:
梓「いいえ、お礼をいうのは私達のほうです」
紬「えっと…」
梓「いつもいつも本当にありがとうございます」
梓「ムギ先輩のお茶がなかったら…こんなに軽音部は楽しくならなかったと思います」
梓「…最初は反発もしちゃいましたが」
紬「ふふ、あったね」
梓「…あの時はすいませんでした」
紬「いいよ、気にしてないから」
梓「…やっぱりムギ先輩お茶あってこその軽音部だと今では思ってます」
梓「だからお願いします…」
紬「なぁに?」
梓「これからも毎日私のために紅茶をいれてくださいね、ムギ先輩」
紬「ん」
おしまいっ!
43:

44:

いい話だった
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