守護霊に守られた話を貼っていく・・・back

守護霊に守られた話を貼っていく・・・


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マタギさんにはかなわないだろうけど、俺の守護霊の話を聞いてくれ
友人が霊感があるという人と会わせてくれた。
その人が開口一番にこういった。
「君の守護霊すごいね」
話を聞くと、青いローブを見にまとった骸骨で、
大きな鎌を持っているそうで…
…どう考えても死神じゃないかそれ?
その二人と映画を見て時間を潰してから、
廃墟へ肝試しにいく算段だった。
その廃墟でその人が突然笑いだした。
話を聞くと、悪霊が突然俺達の方に向かってきたらしい。
悪霊:死ねぇぇ!!
守護霊:お前がな!!
という漫画みたいな展開が起きていたそうで。
悪霊の外見はきも過ぎて教えないとのことだったが、
俺の守護霊に真っ二つにされたらしい。
そのあとどっかから持ち出してきた棺桶に
その悪霊を詰め込んで片付けていたそうな。
…やっぱ死神じゃね?

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:40:31.01 ID:DW56VMNU0
468
ゴルゴマタギの話をさせてもらったものだけど
霊能力者に会う機会に恵まれたので、ゴルゴ憑きの友人と
もう一人とで会いにいき、マタギの正体を聞こうとした。
まずもう一人の友人の守護霊を見てもらうと、
「…あなたの遠い昔のご先祖さんだね。優しそうな目をした男の人だよ」
といわれた。
では次にメインのそいつを見てもらった。
「ひっ!!」
と霊能力者さんビビった。まあ当然だろう。
「…あなた凄い強い守護霊がついてるね…眉毛が太いマタギさんで…」
そこまでいったとき、破裂音がした。
俺達がびっくりしていると、霊能力者さんが
「…あんたの守護霊が怒ってる。今空撃ちした…悪いけど今日は帰ってください」
あれか、やっぱり正体を知るのは死亡フラグなのか。
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:46:09.57 ID:DW56VMNU0
710
動物繋がりで、思い出した。ネットで無料診断してくれる占いサイトがある。
自分の守護をしてくれるワンコを教えてくれるFlushが中々重くてうざいが、
ワンコを愛してやまないが、飼えない俺は僅かな癒しでもと
根気よくその診断で自分の守護わんこを選び出されるのを待ち侘びた。
そして、重い画面からようやく結論が導きだされて、
俺の守護わんこはミニチュアピンシャーと知れた。
カワイイわんこ画像に癒されながら、でもちみこいわんこよりも
実は大型犬好きだったりする。
ミニチュアピンシャーかぁ、出来たらドーベルマンが良いなぁ。
耳もしっぽも切ってないでかいでかい、忠実な真面目わんこ。
ほしいな、来てほしいマジで来てくれ!
とわんこ愛が高まりたまらなくなった時、サイドから、どんってなんかに突き飛ばされ椅子から落ちた。
びっくりして見遣れば、真っ黒でしなやかな体型の大きな大きなドーベルマン。
肉眼で見てるが肉眼にはない感覚でマジマジと凝視した。
は?
はぁ?
と、咄嗟の反応が出来ないでいたら、フンってドーベルマンが顔寄せてきた。
あわあわしてたら見えなくなった。
でも、いるなってのは何となく思っていて、それから数ヶ月過ぎた頃に、色々あって霊能者に会う機会があった。
その霊能者は俺に犬を飼ったことがあるか尋ねてきた。
残念ながら環境と体質で犬を飼えない俺は、一度も飼ったことがないと霊能者に伝えたら、難しい顔して考え込んだ。
「ご主人様!ご主人様!てピッタリそばによりそうおっきい黒い犬がいるのよ」
霊能者は飼ったことがある他界したかつてのペットだと思ったらしい。
ツヅク
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:46:50.86 ID:DW56VMNU0
712
ツヅキ
俺も言われて考えて思いあたると言うと、ネットでした占いの時の出来事だ。
まさかなー。幻覚とまでは言わないが、すっかり体験ごと忘れてた。
でも、まさかなー。と思っていたら霊能者が細かくみえる犬について説明してきた。
短い艶のある黒い犬。尻尾が細長い。外国の犬で耳が半ば垂れ。
「ドーベルマンですか?」
「ドーベルマン?ドーベルマンって耳が立ってない?
それに見たことあるドーベルマンよりフタマワリは大きいわ」
会話したら確信が深まった。
霊能者にはネットの占いの事を話してみて驚いていたが、何らかの縁で来た特別な犬だろうから大事にと言われた。
見えないのに?触れないのに!?言われるまでももふもふして遊びたい!!
と内心で叫んでたら、名前をつけてあげたら良いと言われた。
安易だが黒いから、逆にシロ。シマリがないのでシロガネ、みたいな名前を言ってみたら。
「あら、立派な首輪がついたわ」と霊能者。
これからも俺のそばで尽くしてくれると言う。
生身じゃないから触れないもどかしさのまますっかり忘れてたが、今も居てくれてるのだろうか?
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:49:10.04 ID:DW56VMNU0
あまりにも私の周りで不運が続いていた。
記憶にあるうちでは、飼っていた犬が車にはねられて死んだのが最初。
姉が会社をクビになる。兄が離婚する。父が倒れる。祖父が死ぬ。私も車にひかれて入院。
些細なことを挙げればきりがない。いくらなんでもツイてなさすぎる。
見舞いに来てくれた大学の友人が、私を見るなり「憑かれてるね?」と一言。
その友人は霊感があるらしく、私のすぐ隣りにドス黒いのが見えるという。
「でもね」
友人が続ける。
「あんた守られてるよ。あんたに憑いてるのと、あんたの守護霊が闘ってる。
 その守護霊いなかったら、とっくに死んでるよ」
守護霊と聞いたとき、母のことだと思った。
私が小学5年生のときに病死してしまった母。もうおぼろげな記憶しかないが、優しかった母。
死んでも私を守ってくれてるんだ。
退院した後、本当に久しぶりに母の墓参りに行った。
最後に墓参りに来たのは三年以上前だったか。
墓に線香を立てて、
お母さん、守ってくれてありがとう。どうか、私たちのことを守ってください。
それから、私の周りで不運なことが起こらなくなった。
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:49:56.88 ID:DW56VMNU0
>>11続き
見舞いに来てくれた大学の友人に会うと、
「お?、守護霊さんがやっつけたみたいだね」
「ホント!?…お母さん、ありがとう」
そう言ったとたん、その友人がギョッとした。
「…あんた、見えてたの?」
「見えないけど、守護霊って私のお母さんでしょ」
友人は少し黙っていたが、私に本当のことを教えてくれた。
「あんたに憑いてたのは、あんたの母親だよ。そして、守護霊は犬だね」
誰も仏壇の前で手をあわせず、誰も墓参りに来なくて、なりたくもない悪霊になってしまった母。
それから私は毎日線香をあげ、月に一度必ず墓参りに行っている。
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:49:12.49 ID:rN5fbt160
自己解決した
正直これはひどいと思う
519 :本当にあった怖い名無し:2007/07/30(月) 03:05:45 ID:nPtLezk/0
Aさんは、夜遅く帰宅した時は、必ずクローゼット、風呂場、ベッドの下をチェックします。
『何か』が隠れてないか確認する為です。
Bさんは、夜遅く帰宅した時は、決してクローゼット、風呂の蓋、ベランダへの窓を開けない。
『誰か』が隠れているのを見つけてしまうのが怖いからです。
私は、部屋に入ると、息を潜めてどこかに隠れます。
帰宅して部屋を確認して回る『彼女(彼)』を、確認せずに寝てしまう『彼女(彼)』を待ち構えているためです。
包丁片手に。そうやって、来るべき者を待っていたのです。
すると前方から、なんと形容すればいいやら、例えるなら暗黒の騎士とでも言おう存在が突進してきました。
私は無我夢中で彼女を突き飛ばし、「斬るなら俺を斬れ!!!俺の命で済むなら・・・安い物ッ!!」
と無意識の内に叫んでいたそうです(彼女・談)
突然私の身体から光のモヤみたいなものが飛び出し、うーん、これも形容しづらいんですけど、
白き翼をたたえた騎士、とでもいうような形に成りました。
白の騎士は暗黒の騎士を光りの剣のようなもので断ち切り、私に向き直り
「真の勇気、しかと見届けた」と呟き、消えさりました。
5年経った今でも、はっきりと覚えています。
あれは私の守護精霊のようなモノだったのでしょうか?
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:52:49.34 ID:DW56VMNU0
>>12なんかわろたw
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:54:35.88 ID:RXG+v0M7O
初めて見るやつばっかだ
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:29:09.55 ID:O0xF0g470
772 本当にあった怖い名無し sage 2005/07/26(火) 18:17:06 ID:amlXWpEo0
着物の少女
 毎年夏、俺は両親に連れられて祖母の家に遊びに行っていた。
俺の祖母の家のある町は、今でこそ都心に通う人のベッドタウンとしてそれなりに発展しているが、二十年ほど前は、隣の家との間隔が数十メートルあるのがざらで、田んぼと畑と雑木林ばかりが広がるかなりの田舎だった。
同年代の子があまりいなくて、俺は祖母の家に行くと、いつも自然の中を一人で駆け回っていた。それなりに楽しかったのだが、飽きることもままあった。
 小学校に上がる前の夏のこと。俺は相変わらず一人で遊んでいたが、やはり飽きてしまっていつもは行かなかった山の方へ行ってみることにした。祖母や親に、山の方は危ないから言っちゃダメと言われていて、それまで行かなかったのだが、退屈にはかなわなかった。
 家から歩いて歩いて山の中に入ると、ちょっとひんやりしていて薄暗く、怖い感じがした。それでもさらに歩いていこうとすると、声をかけられた。
「一人で行っちゃだめだよ」
 いつから居たのか、少し進んだ山道の脇に、僕と同じくらいの背丈で髪を適当に伸ばした女の子が立っていた。その子は着物姿で、幼心に変わった子だなと思った。
「なんで駄目なの?」
「危ないからだよ。山の中は一人で行っちゃ駄目だよ。帰らなきゃ」
「嫌だよ。せっかくここまで来たんだもん。戻ってもつまらないし」
 俺はその子が止めるのを無視していこうとしたが、通りすぎようとしたときに手をつかまれてしまった。その子の手は妙に冷たかった。
「……なら、私が遊んであげるから。ね? 山に行っちゃ駄目」
「えー……うん。わかった……」
 元々一人遊びに飽きて山に入ろうと思い立ったので、女の子が遊んでくれると言うなら無理に行く必要もなかった。
 その日から、俺とその女の子は毎日遊んだ。いつも、出会った山道のあたりで遊んでいたので、鬼ごっことか木登りとかがほとんどだった。たまに女の子がお手玉とかまりとかを持って来て、俺に教え込んで遊んだ。
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:29:52.64 ID:O0xF0g470
774 本当にあった怖い名無し sage 2005/07/26(火) 18:18:04 ID:amlXWpEo0
「健ちゃん、最近何して遊んでんだ?」
「山の近くで女の子と遊んでる」
「女の子? どこの子だ?」
「わかんない。着物着てるよ。かわいいよ」
「どこの子だろうなあ……名前はなんつうんだ?」
「……教えてくれない」
 実際その子は一度も名前を教えてくれなかった。祖母も親も、その子がどこの子かわからないようだった。とりあえず村のどっかの家の子だろうと言っていた。
 その夏は女の子と何度も遊んだけど、お盆を過ぎて帰らなきゃならなくなった。
「僕明日帰るんだ」
「そうなんだ……」
「あのさ、名前教えてよ。どこに住んでるの? また冬におばあちゃんちに来たら、遊びに行くから」
女の子は困ったような何とも言えない顔をしてうつむいていたが、何度も頼むと口を開いてくれた。
「……名前は○○。でも約束して。絶対誰にも私の名前は言わないでね。……遊びたくなったら、ここに来て名前を呼んでくれればいいから」
「……わかった」
 年末に祖母の家に来た時も、僕はやはり山に行った。名前を呼ぶと、本当に女の子は来てくれた。冬でも着物姿で寒そうだったが、本人は気にしていないようだった。
「どこに住んでるの?」「今度僕のおばあちゃんちに遊びに来ない?」などと聞いてみたが、相変わらず首を横に振るだけだった。
 そんな風に、祖母のうちに行った時、俺はその女の子と何度も遊んで、それが楽しみで春も夏も冬も、祖母の家に長く居るようになった。
 女の子と遊び始めて三年目、俺が小二の夏のことだった。
「多分、もう遊べなくなる……」
 いつものように遊びに行くと、女の子が突然言い出した。
「何で?」
「ここに居なくなるから」
「えー、やだよ……」
 引越しか何かで居なくなるのかなと思った。自分が嫌がったところでどうにかなるものでもないとさすがにわかっていたが、それでもごねずには居られなかった。
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:30:44.58 ID:O0xF0g470
775 本当にあった怖い名無し sage 2005/07/26(火) 18:19:16 ID:amlXWpEo0
「どこに行っちゃうの?」
「わからないけど。でも明日からは来ないでね……もうさよなら」
 本当にいきなりの別れだったので、俺はもうわめきまくりで、女の子の前なのに泣き出してしまった。女の子は俺をなだめるために色々言っていた。俺はとにかく、また遊びたい、さよならは嫌だと言い続けた。そのうち女の子もつうっと涙を流した。
「……ありがとう。私、嬉しいよ。でも、今日はもう帰ってね。もう暗いし、危ないからね」
「嫌だ。帰ったら、もう会えないんでしょ?」
「……そうだね……。あなたと一緒もいいのかもね」
「え?」
「大丈夫。多分また会えるよ……」
 俺はさとされて家路についた。途中何度も振り向いた。着物の女の子は、ずっとこちらを見ているようだった。
 その日、祖母の家に帰ったらすぐに、疲れて寝に入ってしまった。そして俺は、その夜から五日間、高熱に苦しむことになった。この五日間のことは、俺はほとんど覚えていない。
一時は四十度を越える熱が続き、本当に危なくなって、隣の町の病院に運ばれ入院したが、熱は全然下がらなかったらしい。しかし五日目を過ぎると、あっさり平熱に戻っていたという。
 その後、祖母の家に戻ると、驚いたことに俺が女の子と遊んでいた山の麓は、木が切られ山は削られ、宅地造成の工事が始まっていた。俺は驚き焦り、祖母と両親に山にまでつれて行ってくれと頼んだが、病み上がりなのでつれていってもらえなかった。
 それ以来俺は女の子と会うことはなかったが、たまに夢に見るようになった。
 数年後聞いた話に、宅地造成の工事をやった時、麓の斜面から小さく古びた社が出てきたらしいというものがあった。工事で削った土や石が降ったせいか、半壊していたという。何を奉っていたのかも誰も知らなかったらしい。
その社があったのは俺が女の子と遊んでいた山道を少し奥に入ったところで、ひょっとして自分が遊んでいたのは……と思ってしまった。
 実際変な話がいくつかある。
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:31:28.23 ID:O0xF0g470
776 本当にあった怖い名無し sage 2005/07/26(火) 18:20:40 ID:amlXWpEo0
俺の高校に自称霊感少女がいたのだが、そいつに一度、
「あんた、凄いのつけてるね」
と言われたことがあった。
「凄いのってなんだよ?」
「……わかんない。けど、守護霊とかなのかな? わからないや。でも、怪我とか病気とかあまりしないでしょ?」
確かにあの高熱以来、ほぼ完全に無病息災だった。
 さらにこの前、親戚の小さな子(五才)と遊んでいたら、その子がカラーボールを使ってお手玉を始めた。俺にもやってみろと言う風にねだるのでやってみると、対抗するかのようにいくつもボールを使ってお手玉をした。何度も楽しそうにお手玉をした。
あんまり見事だったので後でその子の親に、
「いやー、凄いよ。教えたの? あんな何個も、俺だってできないよ」
と言うと、親はきょとんとして、「教えてないけど……」と答えた。
もう一度その子にやらせてみようとすると、何度試してみてもできなかった。
「昼間みたいにやってみて」
「? なにそれ?」
と言う感じで、昼のことをおぼえてすらいなかった。
何と言うか、そのお手玉さばきは、思い返すとあの女の子に似ていた気がしてたまらない。
今もたまに夢に見るし、あの最後の言葉もあるし、ひょっとしてあの子は本当に俺にくっついてるのかなと思ったりする。ちなみに女の子の名前は、なぜか俺も思い出せなくなってしまっている。
不気味とかそういうのはなく、ただ懐かしい感じがするのみである。
以上、まとまらないが、思い出を書いてみた。
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:34:09.78 ID:jUPkxJn/0
もし守護霊がいたら情けないところとか汚いところとか見られちゃってるわけだろ?
嫌だな
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:38:56.08 ID:O0xF0g470
>>44
小学生の頃にじいちゃんが死んだ時、ばあちゃんが泣きながら
「いつでも見守っててくれるよ」と言われてしばらくオ○ニーが恐かった
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:54:40.17 ID:DW56VMNU0
62 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 05:56:54.08 ID:UI2AIrGB0
子供の頃に変なものを見た。
○家は遠縁で実際は血が繋がってないんだけど、親同士の仲がいいので、
俺は夏休みになると毎年○家に何泊かしていた。
俺はその頃4歳くらいだった。
昼過ぎに遊び疲れて仏間の隣の部屋で寝ていると、側でポタッポタッって音がする。
で、なんかカリカリというか、ズルズルというか、何かが動いている気配がした。
でも眠かったからシカトしていたら、ほっぺたに何かが触れた。
手ではらって見てみると、虫みたいだった。
白くて大きな幼虫みたいなのが、畳の上でウゴウゴしている。
男児って虫好きだから、大物ヤッターってなってすぐさま拾ってみた。
でも、なんか先端のほうに堅い部分があるから変で、
寝ぼけ眼で「ん?」ってよく見ると、それは虫などではなく人の指だった。
血の気がまったくないのか真っ白で、ほっそりとしていて女性のものだと思う。
でも、床を這ってるからか、爪のあたりは割れてたり黒っぽいものがつまっていて汚い。
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:55:10.56 ID:DW56VMNU0
63 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:02:24.40 ID:UI2AIrGB0
「ウワッ!」ってなって投げ捨てたけど、なんと指は畳の上に立ち上がった。
んで、ピョコピョコ飛んだり、ぶんぶん横に揺れたりして、コミカルな動きをする。
馬鹿ガキだった俺は「ウッヒョーイ!」ってなったね。
よく覚えてないけど、なんか質問すると、指は頷くみたいに曲がって応答してくれる。
これはオカンたちにも見せなくては!っと引っ掴んで持っていったら、移動中に手の中から消えてしまった。
トトロでメイがマックロクロスケ逃がしたときみたいなもんだった。
親に言っても「どうせ寝ぼけてたんでしょ」とか言われてスゲー悔しかった。
で、俺はフィンガーさん(仮名)をなんとしてでも捕まえてやると心に決めて、捜索することにした。
すると、あっさりさっきの部屋で見つかるフィンガーさん。
つーか、キノコみたいに部屋の壁に生えていたw
摘み取って、今度こそとガン見したまま持っていこうとした。
でも、部屋から出ようとすると、なぜかフィンガーさんはニュルンと手から飛び出て元の部屋に戻ってしまう。
必死になった俺は、かなりの時間をかけていろんな場所から持ち出しに挑戦してみた。
襖からは駄目。窓は俺の背では越えられない。
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:55:47.67 ID:DW56VMNU0
64 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:04:58.61 ID:UI2AIrGB0
どうしようか考えていると、フィンガーさんが襖がある壁の角のほうに這って行った。
畳の上で跳ねているので側の壁を見てみると、土壁の古い屋敷だったので壁と壁の間に隙間ができている。
でもさすがに指は通りそうにない隙間だったが、幼児の俺はフィンガーさんを思い切りその隙間に差し込んだったww
フィンガーさんはかなりの時間モゾモゾして、なんとか壁ぬけに成功。
廊下に出て、床に落ちていたフィンガーさんを回収した。
これで俺を馬鹿にしたオカンを見返せる!と、フィンガーさんを連れて行こうとすると、
廊下でまたニュルンと手から逃げられた。
慌ててもう一回捕まえようとすると、
いままで友好的?だったフィンガーさんがいきなり飛びかかってきて、頬を引っ掻いた。
驚きと痛さで俺号泣。だってほとんど垂直に刺さったみたいだったもん。
泣き声に驚いて、誰かが廊下の奥から駆けつけてくる。
すると、まだ俺の肩にいたフィンガーさんが、慰めるように怪我してない頬を撫でてくれた。
そうこうしているうちにオカンと家の人到着。
で、オカンの顔を見たら、なんか知らんが急に眠たくなってぶっ倒れる俺。
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:56:19.56 ID:DW56VMNU0
65 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:07:22.06 ID:UI2AIrGB0
次に目が覚めた時には自分の家で、翌日になっていた。
予定ではもう少し○家にお泊りするはずだったけど、子供なので不思議に思わなかった。
それ以降、一度もその家には行かなかったけど、特に好きでもなかったから気にせず。
で、俺が大学生になった頃だ。
俺はサークルの後輩A子に一目惚れした。
喪だったけど、とにかく好きだったので猛アタックしたけど、とにかく逃げられる。
告白して断られるとかではなく、会いに行こうとするともうA子がいないんだ。
なんとか会えても、ひきつった顔で逃げ腰で、もう告白どころじゃない。
喪だからアタック方法間違えちゃって、気持ち悪がられたかなと俺涙目。
そのうちA子はサークルにも来なくなっちゃった。
友人を通じて、
「悪気はなかった、もう関わらないようにするから、俺のせいでサークル止めるとかはしないでくれ」って伝えて、
なんとかA子も顔出すようになった。
その一年後くらい。長期休み中に、サークルで恒例の旅行をすることになった。
歴史系サークルだったもので、主に城とか神社巡りw
でも歴史が好きなやつ半分、ただの旅行サークルとしてキャッキャしたいやつ半分だったので、温度差が酷い。
とある史跡を見て回っている途中に、キャッキャ組がはぐれてしまった。
携帯に電話しても、計画的犯行なのか誰も出ない。
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:57:16.27 ID:DW56VMNU0
66 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:09:03.24 ID:UI2AIrGB0
仕方がないので、時間を決めて、真面目組もばらけていないやつを探すことになった。
サボって遊びたいなら、たぶん簡単に見つからない場所にいるんだろうなと思ったので、
俺は敷地の中でも人気がないほうへ行ってみた。
生垣の角を曲がったら、好きだったA子と鉢合わせ。俺、心の中で号泣。
サークルには普通に来るようになったけど、いまだにA子からは避けられてたからね。
アウアウしていると、側から野太い悲鳴が聞こえてきた。
駆けつけると、石碑の側でサークルのやつ数人が地面にへたり込んでいる。
やつらの視線の先を見て、俺はビビったね。
女の上半身をさらに半分にしたようなやつが、地面でウゴウゴしている。
なんつーの、綺麗に刃物で切った感じじゃなく、轢かれて壊れたマネキンみたいなのだった。
胴体は胸のあたりまでしかなく、顔は割れたみたいに顎までしかなくて、左腕も肩近くで崩れている。
恐すぎて、喉からヒッって音しか出なかったよ。
サークルのやつらは完全に腰を抜かしてた。
すると、女の上半身が唯一ちゃんとある右手を使って這い、こっちに来ようとし出した。
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:57:52.40 ID:DW56VMNU0
67 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:10:08.01 ID:UI2AIrGB0
凍りついたまま、逃げようかどうしようか迷う俺。
そうだ、A子だけは連れて逃げなきゃ!とか考えていたら、急にA子に腕をガシッと掴まれた。
凄い勢いでサークルのやつらの前に連れてこられる。
抵抗しようと踏ん張ろうとしたら、A子に背中突き飛ばされて女の上半身の前に倒れこんだ。
いくら嫌いだからって、この仕打ちはないだろwww
と思ってマジ泣きしそうになったら、急に眼の前の女上半身の動きが止まった。
短い胴で立ち上がって、ピョコピョコ飛んだりくねくねしたり。
「へっ?」って思っているうちに、女は穴に潜り込んだモグラみたいに地面にひゅっと吸い込まれて消えちまった。
消えた地面には穴なんかなかったけどね。
次に気がついたのは、その地域の病院のベッドの上だった。
どうやらあの後、A子以外は全員気を失って、救急車で運ばれたらしい。
幸い、目が覚めると全員すんなり返されました。
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:58:32.28 ID:DW56VMNU0

69 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:15:43.28 ID:UI2AIrGB0
その後、A子と二人きりの時に話を聞かされた。
彼女は先祖がシャーマンつーの?巫女さんみたいなのだそうで、霊とか見える人らしい。
ただし、そんなに力は強くないと言っていた。
その彼女いわく、俺はやばいものに守られている。
憑かれているんじゃなく、守られているんだそうだ。
なので、並みの悪霊くらいじゃ太刀打ちできないらしく、
あの場を切り抜けられるのはこれしかないと、俺を霊の前に突き飛ばしたんだそうだ。
A子もテンパっていたらしく、あのときのことは謝罪された。
あと、サークルで俺を避けまくっていたのは、
俺を守っているやばいものがどうにもA子の体質に合わず、
俺自身が嫌いだから避けてたとかそういうことじゃないと言われた。
守られているったって、俺はこれまでの人生で、
なにか特別良いことがあったわけでも、九死に一生を得たことがあるわけでもない。
そう言ったが、A子は「そういう意味で守られているわけじゃない」と言う。
あと、なんか頬っぺたに印をつけられてると言われた。
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 22:59:36.69 ID:DW56VMNU0
70 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:17:13.22 ID:UI2AIrGB0
そこでハッとして、幼児期に会ったフィンガーさんのことを思い出した。
つーか、それまでなぜかフィンガーさんのことをすっかり忘れていたんだ。
多分気を失って、実家で目が覚めた時にはもう忘れていたと思う。
じゃなきゃあんな体験、親に話してただろうし。
すでに長期休み中なので、俺は急いで実家に帰った。
それでオカンに○家のことを聞いてみたんだが、なんだがゴニョゴニョ言って話が通じない。
それで仕方なく、先日あった事件のことと、フィンガーさんの話を全部した。
女の上半身の話では、何寝言言ってるのって感じだったんだが、
フィンガーさんの話に入ると、明らかにオカンの顔が強張った。肩まで跳ねてたし。
話し終えると、しばらく沈黙していたオカンがやっと口を開いた。
○家で俺が倒れた後、散々な目にあったらしい。
最初は、俺が倒れたので屋敷の人間は全員心配してくれた。
ところが、オカンがそういえばついさっき俺が変なことを言っていたと内容をこぼしたら、自体は一変。
変な指を見たって言っていたと教えたら、屋敷の奥さんが慌ててどこかに走っていき、その後大騒ぎになった。
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:00:09.30 ID:DW56VMNU0
71 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:19:41.63 ID:UI2AIrGB0
奥さんは、仕事中のはずの自分の旦那や爺ちゃんにまで電話して、すぐ帰ってくるようにと言った。
それが終わると、なんてことをしてくれたんだとオカンに詰め寄る。
息子が意識をなくしてるこんなときに、何意味不明のことを言ってるんだとオカン大爆発。
叩いてもなにしても俺が起きないから、救急車を呼ぼうとしたら、「無駄だ」と止められたそうだ。
その後、物凄いスピードで帰ってきた○家の旦那たちがそろうと、
オカンは仏間で家の人間に取り囲まれ、事情を説明されたそうだ。
○家には、仏間の隣にワラズマという部屋があるらしい。
なんでも何百年も前からあって、絶対に入ってはいけないんだとか。
ただ、いくつかある規則をきっちり守っていると、そのワラズマは家に富と幸福をもたらすんだとさ。
たしかに○家は裕福だった。
屋敷は結構田舎の山ん中にあるんだけど、大きな日本家屋の平屋で、大河ドラマとかに出てきそうな感じ。
で、幼い俺が、その入ってはいけない部屋に入ったっていうんだな。
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:00:47.80 ID:DW56VMNU0
72 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:23:46.28 ID:UI2AIrGB0
で、オカンはますます切れた。
だって、仏間の隣に部屋なんてなかったっていうんだ。
オカンも子供の頃から○家に来ていたので、間違うはずがない。
仏間は四方を廊下で囲まれている。廊下をはさんだ隣の部屋はどこも普通の部屋。
そう言って怒ったら、よく思い出してみろって言われたそうだ。
廊下にある仏間の壁、不自然じゃないかってさ。
確認してみると、部屋の中から見る仏間の広さと、廊下からみた仏間の壁の広さがあきらかに合わない。
廊下の壁のほうが、やけに広かったらしい。
どうやらそのワラズマ、たしかに仏間の横にあり、四方をすべて壁に囲まれているらしかった。
だからオカンはいままで気がつかなかったんだ。
でも、そんな部屋じゃ息子が入れるはずないじゃないかと言ったが、
倒れる前に言っていた内容と、直後に壁に穴が開いていたのがその証拠とか言って、取り合ってくれなかったそうだ。
でも変だよな。
たしかに昔のことすぎて細かい記憶はあやふやだけど、俺がフィンガーさんを見つけた部屋は普通の部屋だったぞ?
日の光が入って明るいかったし、内装も普通。
そして、ちゃんと襖があって、たしか開いていたはずだ。
じゃなきゃ、いくら俺が小さくても、
他人の家の一度も入ったことがない閉まった部屋に、入り込んで寝たりなんてしない。
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:01:20.93 ID:DW56VMNU0
73 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:26:26.25 ID:UI2AIrGB0
ともかく、これから忙しいからとか言われ、オカンと俺は屋敷を放り出されたらしい。
まあ、実際は隣町の大きな病院まで送ってくれて、お詫びと見舞いだとかで、なんかたくさん持たされたらしいけど。
他のことで手一杯で、帰ってきてから調べてみたら、
渡された物の中には鏡とか、数珠だとか、灰とか、変なものも混じってたらしい。
一番驚いたのは、底に現金が入ったパンパンの茶封筒が入っていたことだそうだ。
困って翌日電話すると、『迷惑をかけたからそのお詫びだ』って言われたみたい。
意味不明な物は、ワラズマを開けちゃった人にはあれを贈るのがしきたりとのこと。
そこまでしてくれなくても、俺は病院で大丈夫と言われ、いまはもう元気に遊んでいると話したら、驚かれたそうだ。
オカンに、いまその○家の人たちはどうしてるのか尋ねたら、
苦い顔して、しばらくしてポソッと、事業に失敗して一家離散したって言われた。
「ちょ、え、それって俺のせい?」って言ったらマッハで頭をはたかれて、「そんなわけあるか」と怒られた。
さすがにオカンも気になって調べたらしいんだけど、
大昔から金持だったから○家はザル経営をしていて元から危うく、普通にバブルが弾けた煽りを食らっただけみたい。
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:02:39.78 ID:DW56VMNU0
74 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:28:43.69 ID:UI2AIrGB0
ついでに、その時もらった謎グッズと金どうしたのって聞いたら、
謎グッズはしばらくして捨てて、金のことは教えてもらえんかったwww
オカンはその事件以来、すっかり○家とは交流を断ってしまったらしい。
でも、今回のことと絶対関係があると思ったから、親戚を頼り、俺はなんとかして○家の一人と連絡をつけた。
会って一言目で、「キミが生きてるとは思ってなかった」と言われたよ。
それから、ワラズマのことを教えてもらった。
とはいえ、その人は四男だったから、すべてを教えられていたわけじゃないみたい。
ワラズマは、それ自体が神様なんだそうだ。
でも、その中にいるのは、神聖とは真逆のすごく悪いものらしい。
日本人って、よく怨霊になった人とか祀りたてちゃう癖があるよね。
藤原道真が天満宮の神様になってたり、平将門が祀られてたり。それのミニチュア版らしい。
ただ恐ろしいのが、そうそう神様にできそうな怨霊なんていないので、人工的に作るんだそうだ。
詳しい作り方はその人も知らなかったけど。
ただ、よりたくさんの材料を使ったほうがよく、
自分に敵対する人や、恨みを持つ人を使ったほうが効き目が凄いらしい。
上記みたいに濁して言われたけど、意味がわかったとき、俺は心底震えたね。
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:03:49.51 ID:DW56VMNU0
75 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:32:26.67 ID:UI2AIrGB0
あと、ワラズマは『割らず間』と『童間(ワラシマ)』の意味じゃないかって。
最初のほうはわかるが、後ろは意味がわからない。
フィンガーさんは絶対成人女性の指だったし。
で、その人が覚えているワラズマの規則は、
・必ずその家の仏間の隣に作らなくてはならない。
・四方を廊下で囲み、そこは人の通行を制限してはならない。
・むしろ客人には、その廊下を通ってもらったほうが良い。
・ただし、ワラズマのことは、家の者以外に話してはいけない。
・あと、部屋には出入り口を二つないし、三つ作らなくてはならない。
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:04:37.44 ID:DW56VMNU0
76 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:34:18.19 ID:UI2AIrGB0
最後の変だよね。
尋ねてみたら、ワラズマは本来一代、よくて二代くらいにしか効かないものらしい。
けれど○家は元からお金持ちだったので、高名な行者に金を積んで頼み込み、
特別長く効くワラズマを作ってもらったんだって。
本来のワラズマは、障子や窓などで塞いであっても、出入り口をいくつも作って、
かつ客人にその周囲を歩いてもらわなければならない。
でも、部屋に入られたら術は切れ、中から怨霊が飛び出すという。
効き目は凄いが、かなりリスキーな代物だった。
どうやらその行者は、ワラズマ作りが専門つーくらい慣れた人だったらしく、
俺が考えた最強ワラズマ()を○家に作ってやったらしい。
本来の形と違い、○家のワラズマの四方が壁で塞がれていたのはそのせい。
で、もうわかってるだろうけど、普通ワラズマを開封した人間は、誰だろうとすぐ死ぬものなんだって。
なにせ怨霊入りの部屋を開封して、何十年も閉じ込められていた恨みパワーをもろに浴びるんだもの。
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:05:10.23 ID:DW56VMNU0
77 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:35:46.97 ID:UI2AIrGB0
なんで俺は生きてるのかってことと、
フィンガーさんは最後に俺の頬に突き刺さったが、それまでは優しい霊?だったぞと尋ねた。
すると、○家のワラズマは特別なので、中に何が入っているかは、作った当初から行者以外は誰も知らなかったそうで、
開けたのが行者オリジナルだったからじゃないかと言われた。
でも強力なはずなのに俺が何事もなく生き残るとか、わけわからんよな。
あと、とりあえずこれだけは弁解しなくてはと、
あの部屋には襖があり、最初から開いていたと言ったら、
「四方が壁の部屋にキミが入れた時点で、なんとなくわかっていた。
 きっともう、うちのワラズマも寿命だったんだ」と言われたよ。
それに、人間の恨みがどれほど恐ろしものなのかは身にしみてわかったから、俺のことを恨む気にはなれないって、
遠い眼をして微笑んでた。
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:05:43.88 ID:DW56VMNU0
78 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:37:04.26 ID:UI2AIrGB0
○家はバブルが弾けて会社が潰れ、負債を抱えて一家離散したんだが、
四男さんは離散した後、兄弟や家族がどうなったか知らないと言っていた。
家族が離散したのは、少しでも降りかかる禍を分散させるために、意図的にそうしたらしい。
手紙や電話でも、繋がったとみなされ連鎖するので、いまでも誰とも連絡は取り合っていないそうだ。
そう話してくれた四男さんは、仕事中の事故で両足と左腕がなかった。
障害者になり、自分だけではどうしようもなくなり、
○家とは直接血が繋がらない、ワラズマの恩恵を受けていない親戚に助けを求めたから、俺は彼を見つけられたみたい。
迷ったが、俺はA子に知ったことを全部報告した。
親には話しづらく、かと言って自分の胸だけに留めるには重すぎた。
A子は実家のほうにワラズマのことを尋ねてくれたんだが、
彼女の先祖は行者ではないし、よくわからんけど祓うタイプの巫女ではないらしく、
そういうものは世の中にいくつも実在するという返事がもらえただけで、それ以上の新しい情報は得られなかった。
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:06:17.54 ID:DW56VMNU0
79 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:37:55.36 ID:UI2AIrGB0
で、最後に彼女が教えてくれたんだが、俺の頬につけられたフィンガーさんの印。
これは別に、ワラズマみたいに富や名声を与えてくれるものではなく、
大事故からでも生還できるというものでもないらしい。
『何があってもこいつだけは祟らない』という目印らしい。
ただし、弱い悪霊除けくらいにはなるとのこと。
あと、旅行先で出会った女の上半身。
あれはフィンガーさんかもしれない。
恐すぎて指先なんて見てなかったが、A子に押されて俺が目の前に飛び出した後のクネクネした動きが、
子供の時に会ったフィンガーさんの動きに激似だったような気がする。
ということは、彼女は少しづつ元の人の姿に戻っているんだろうかって話したら、
A子に「私はあの上半身、いろんな人間の指の集合体みたいに見えた」って言われてまたビビった。
フィンガーさんは確かに指一本だったはずなのに。
って思ったけど、必死で思い返すと、
あの部屋で寝ていたときに、最初に聞いた何かが落ちるような音、複数だったような気がするんだよな。
夢うつつだったし、自信はないんだけど。
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:06:53.84 ID:DW56VMNU0
80 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:38:53.25 ID:UI2AIrGB0
で、これを書こうと思ったきっかけなんだけど、
二,三日前に、駅の構内でフィンガーさんを見かけたからなんだ。
仕事の外回り中、電車の中から外をなんとはなしに眺めていたら、ホームにいた人の肩に止まっている指を一本見た。
電車が走り出す頃には、指は肩から落ちて、ホームのコンクリートの床を尺取虫みたいに這ってた。
周囲の人は誰も気がつかないみたいだった。
ただ、遠目からだけど、凄い太かったんで、あれは絶対男性の指だと思う。
ひょっとして、フィンガーさんの仲間はたくさんいるんだろうか?
それともあれは、フィンガーさん集合体の部品だったんだろうか。
ちなみに、俺の職場は都心だ。
でも、○家はぜんぜん違う場所だったよ。
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:07:24.52 ID:DW56VMNU0
82 :本当にあった怖い名無し:2012/01/14(土) 06:42:37.45 ID:UI2AIrGB0
以上で俺の話は終わりです。
投稿してみたら思ったよりも長い話だったようで申し訳ない。
あの事件以来、最近までオカルト的なものから逃げ続けてきたので、
似たような話やフィンガーさんやワラズマについて、なんか情報があれば教えてほしい。
116 :82:2012/01/14(土) 21:14:11.46 ID:UI2AIrGB0
ごめん、もう一回だけ。
ちょっとまだ混乱している。今日もフィンガーさんを見かけた。
普通に繁華街の床を這ってた。短くて細めだから、たぶん女性の親指。
迷ったけど追いかけようとしたら、スゲー頬っぺたが痛くなって、恐くなって止めた。
俺、この前までオカルトっぽいものって、書きこんだ二回しか見たことなかった。
なのに、ここ一週間で二回も見てる。
まだ頬っぺた微妙に痛い。もしかして、あの話、書きこんじゃ駄目だったかも。
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:14:48.38 ID:jUPkxJn/0
こええなおい
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:17:37.49 ID:sifa1e+t0
守護霊系はあんま怖くないからすきだ
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:22:29.44 ID:fmUL94u80
いい話だ
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:22:35.49 ID:OPsbBzp70
こういうの見ると俺にも守護霊っているのかなって思う
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:35:55.74 ID:IDLcOsQW0
フィンガーさん初めて見た
話の筋は王道パターンだけど後味があって面白いな
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/20(月) 23:45:23.77 ID:sifa1e+t0
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