八幡「やはり俺達の青春ラブコメは正しかった」back

八幡「やはり俺達の青春ラブコメは正しかった」


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雪ノ下「比企谷君、最近の私を見て何か感じないかしら」
八幡「…はっ?なんだって?」
雪ノ下「貴方、腐敗系主人公から難聴系主人公に方向転換したのかしら」
八幡「ふざけるな。俺をあんなリア充を目指しているようなダメ人間と一緒にするな」
雪ノ下「客観的に言えば他人との接触を不要とするヒキコモリ君の方がダメ人間だと思うのだけれど」
2: 以下、
八幡「おい、人の名前を勝手に改名するな」
雪ノ下「あら、貴方に最適の名前だと思ったのだけれど…腐れ谷君の方が良かったかしら」
八幡「何そのトラウマ製造機的な名前は。谷以外俺の要素が無いじゃねえか」
雪ノ下「腐敗した生ゴミのような臭いがするわ」
八幡「いやそれは嘘ですよね?嘘だと言って下さい」
3: 以下、
雪ノ下「…前置きが長くなりすぎたわ。比企谷君、最近私変わったと思わないかしら」
八幡「お前はいつも変わってるぞ」
雪ノ下「比企谷君、貴方の冗談非常に笑えないからそこから飛び降りて潰れたヒキガエル君になって貰ってもいいかしら」
八幡「怖えよ…目が座ってるぞ雪ノ下」
雪ノ下「…貴方に聞いた私が馬鹿だったわ。これからは貴方をいないものとして丁重に扱うわ」
八幡「それ事象に対処するための扱いじゃなくてただのイジメじゃないですか」
雪ノ下「…あら、今生ゴミの臭いがしたわ」
八幡「止めてください存在を認識しないまでならまだしも臭いとか言われるの超キツいです」
4: 以下、
由比ヶ浜「ねえヒッキー、ゆきのんって何か変わったと思う?」
八幡「何だよ突然」
由比ヶ浜「今朝ね、ゆきのんとばったり会ったんだけどその時ゆきのんが『私、変わったかしら』って言ってきたの…」
八幡「雪ノ下のモノマネ全然似てないぞ。やはりお前には清楚キャラは無理があったな」
由比ヶ浜「ナニソレ今全然関係ないじゃん!ヒッキーのバカ!私真剣に悩んでるんだよ!ゆきのんが何か困ってることがあったら力になりたいの…」
八幡「…まあそういう気持ちはお前等にとっては大事かも知れないけどな、俺はそんな心配するだけ無駄だと思うぞ」
5: 以下、
由比ヶ浜「へっ?どうして?友達が友達の心配するなんて当然じゃん!」
八幡「そりゃそうだろうな。だからそれは否定しない。でもことアイツに関しては肯定できんな」
由比ヶ浜「…どうして」
八幡「アイツはもともと俺たちなんかとは格が違うんだ。アイツが悩むなら余程の事だろうし、それさえもアイツは克服するだろう。そして、アイツの性格上他者が口を差し挟めばそれだけ口をつぐむだろう」
由比ヶ浜「…まあ、確かにゆきのんにはそういう所あるかもね…」
6: 以下、
八幡「…だがまあ、文化祭以降はその傾向も緩和されつつあると思うぞ。だから、もしアイツが1人でこなせないと考えたらきっと周囲の親しい人物に相談を持ちかけるかもな」
由比ヶ浜「…そっか。そうだよね。…ホント、ヒッキーってゆきのんの事よく理解してるね」
八幡「それは違うぞ」
由比ヶ浜「へっ?だってゆきのんの事についてすっごく説得力ある事話してたじゃん…」
八幡「正直な所、俺はアイツの事を理解出来ているとは考えてはいないし、この先も無理だろう。さっきも言ったろ。俺達とアイツじゃ格が違うと」
由比ヶ浜「あーもーヒッキーの言ってること何か難しくて頭痛くなってきたー!」
八幡「…今ので俺とお前の格が違うことにも気が付いたわ」
7: 以下、
八幡「…今日由比ヶ浜は?」
雪ノ下「由比ヶ浜さんなら、今日は三浦さん達と出かけると言っていたわ」
八幡「あぁ、そうだったのか」
雪ノ下「…貴方、クラスが同じだと言うのにそんな事も由比ヶ浜さんに教えてもらえなかったのかしら。そうだとしたらついに貴方をいないものとして扱う事に成功したのね」
八幡「違うわ…違いますよね?」
8: 以下、
雪ノ下「さあ…由比ヶ浜さんに見捨てられたら貴方一生生への渇望を知ることなく死ぬんでしょうね」
八幡「なんだよそれまるで由比ヶ浜が俺に生きる喜びを与えてくれるみたいじゃねえか」
雪ノ下「…そうね。そんな事無かったかも知れないわね。言い過ぎたわ」
八幡「…そんな事より由比ヶ浜に心配事は相談したのかよ。アイツ、お前の事心配してたぞ」
雪ノ下「…ごめんなさい、何の事だかわらないのだけれど」
9: 以下、
八幡「覚えてないのかよ…何日か前に由比ヶ浜から相談を受けたんだよ。お前から変な質問されたって」
雪ノ下「…思い出したわ…そう…由比ヶ浜さんにはいらぬ心配をかけてしまったわね」
八幡「何だ、もう解決したのか」
雪ノ下「いえ、まだ解決したわけではないのだけれど…半分解決済というか…むしろ大変なのはこれからというか…」
八幡「随分はぐらかすな…まあ、その、何だ…由比ヶ浜が結構心配してたぞ。お前には前科があるからな。根詰め過ぎて体壊す前にアイツぐらいには相談したらどうだ」
10: 以下、
雪ノ下「相談するほどの事では…いえ、そうね。そうするわ」
八幡「ああ。そうしてもらえると助かる」
雪ノ下「…そう。貴方って本当に回りくどいやり方が好きなのね」
八幡「…ほっとけ」
11: 以下、
由比ヶ浜「ヒッキー!」
八幡「何だよ、あんまり平常時に話しかけてくるなよ。変な勘ぐりされるぞ」
由比ヶ浜「へっ?何それ?まあそんな事より、この前のゆきのんの話、あれ何でもないから!絶対ゆきのんに聞いちゃだめだよ!」
八幡「何だ。相談されたのか」
由比ヶ浜「そうそう!でもそんなに深刻な事じゃ無かったよ。ヒッキーがこの前あんな事言うから結構心配だったんだから!」
八幡「そうだな。的外れな意見してすみませんでした」
由比ヶ浜「なんか引っかかる言い方だけど…まいっか。アタシとゆきのんの仲もだいぶ進展しちゃってますね!」
八幡「…だな」
13: 以下、
小町「それじゃーお兄ちゃんいっくよー」
八幡「ホントに行くのか?たまの休みぐらいゆっくりさせてくれよ」
小町「親父臭いなーうちのごみいちゃんは」
八幡「俺はおまえと違って学校での気苦労が絶えないんだよ」
小町「ないわー流石にそれはないわー。お兄ちゃんボッチの癖してそれはないよ」
八幡「うるせーな。ボッチにはボッチなりの気苦労ってもんがあるんだよ」
小町「はいはい。そんなボッチのお兄ちゃんの為に小町がお兄ちゃんの社会復帰を手伝ってあげるよ。あっ、今の小町的にポイント高い!」
八幡「その余計な気遣い、お兄ちゃん的にポイント低ーい」
14: 以下、
小町「それにしてもかーくんの首輪が壊れちゃうなんてねぇ。あの首輪買ったのそんなに前だった?」
八幡「さぁな。逐一首輪を買った日を覚えてるわけないだろ。そんな事覚えてる暇があったら英単語の1つでも覚える方がよっぽど有意義だ」
小町「理屈っぽいなーそんな言い方してると由依さんや雪乃さんに嫌われちゃうよ?」
八幡「由比ヶ浜はともかく、雪ノ下は絶賛俺の事大嫌いだぞ」
小町「…それ本気で言ってる?小町はお兄ちゃんの将来が心配ですよ。でも大丈夫!そんなだめいちゃんでも小町はお兄ちゃんを見捨てないよ!あっ、今の小町的にポイント高い!」
八幡「本当か小町。お兄ちゃんを養ってくれるのか」
小町「…流石にこのシスコンぶりは本気で心配だよお兄ちゃん…」
15: 以下、
小町「あれ…?ねえお兄ちゃん、あの後ろ姿って…」
八幡「…いや、知らない人だな」
小町「いや、どう見ても雪乃さんだよね」
八幡「仮にそうだとしても絶対話しかけるなよ」
小町「どんだけ会いたくないの…」
16: 以下、
八幡「ただでさえ学校で小言を言われてるんだ。ガラスのハートのお兄ちゃんが唯一安らぎを得られる休日にまでアイツの嫌味で口撃されたら総武線止めちゃう可能性あるからな」
小町「大丈夫大丈夫!三杉君だって手術で治ったんだからお兄ちゃんもロボトミーぐらいすればそんなの平気になるよ!」
八幡「小町はもしかしてお兄ちゃんの事嫌いなのか?」
小町「雪乃さーん!」
八幡「おい!…アイツ…最悪だ…」
17: 以下、
雪ノ下「小町さん…?それに…えっとごめんなさい、どなたかしら?」
八幡「そういう小さなイジメの積み重ねが自殺に繋がると思うんだよな俺は」
小町「お兄ちゃんがイジメぐらいで死ぬならとっくに小町が殺してるよ?」
八幡「そうか小町、何か欲しいものがあるんだな。言ってみなさい。お兄ちゃん生命削る覚悟あるから」
小町「ガラスのハートのお兄ちゃんが生命削っても邪魔な硝子細工が残るだけだから平気だよ!」
18: 以下、
雪ノ下「ガラスのハート…?貴方が?」
八幡「…なんだよ、何か不満か」
雪ノ下「…特に無いけれど」
八幡「言っておくがな、俺はお前の嫌味で常日頃から心にダメージを負っているんだからな」
雪ノ下「あら、そうだったの。てっきり人の心を無くした貴方はそういった当たり前の感情を有していないのだと思っていたわ。ごめんなさい、これからは貴方の琴線に触れないようしっかり無視するようにするわ」
八幡「その発想が既に俺の琴線をズタズタに引き裂いてますよ?」
19: 以下、
小町「…おおっと、お兄ちゃん!小町大事な用を思い出したから、首輪買っといてね!そうだなー出来れば女性目線の首輪が欲しいんだよねー!それじゃあね!うーん、兄思いの妹だなー小町はー」
八幡「はぁ?おい小町!アイツ…最悪だ…」
雪ノ下「元気な子ね。小町さんは」
八幡「ああ。そして可愛くてお兄ちゃん思いで料理上手でお兄ちゃん思いで可愛い妹だ」
雪ノ下「…」
八幡「なんだその目は」
雪ノ下「いえ、貴方って本当に気持ち悪い人なんだと再認識してしまって」
八幡「そいつはどうも」
20: 以下、
雪ノ下「それよりも、貴方がペットショップに来るなんてね。完全に誤算だったわ。首輪を買うとか小町さんは言ってたけど、マゾ谷君はそっちの趣味があったのね」
八幡「そうそう。小町とのプレイの為に必要な首輪を…っておい」
雪ノ下「そう。とりあえず児童相談所に電話しておくから。次会うときは朝刊の社会面ね」
八幡「それ会ったって言わないから。というか、そんな事するわけ無いだろ」
雪ノ下「貴方ならあり得るかと思ってしまったわ」
八幡「…」
21: 以下、
雪ノ下「話を戻すけど、どうして首輪を?」
八幡「かまくらに付けてた首輪が壊れちまってな。それで首輪を買いに来たんだよ。そういうお前は何しに来たんだよ」
雪ノ下「私は…」
八幡「…あー…そうだ、小町もああ言ってたし、首輪選んでもらうか」
雪ノ下「えっ?私が?」
22: 以下、
八幡「ああ。俺服とか選ぶの苦手なんだ。その、まあなんだ、一応そういうのはお前なら任せても良さそうだしな」
雪ノ下「かまくらの首輪…そうね。奉仕部の一員として、貴方の依頼、引き受けましょう」
八幡「…悪いな」
雪ノ下「他ならぬ小町さんの為ですから」
八幡「あっ、そういう事ですか…」
24: 以下、
雪ノ下「…これがいいかしら…でもこっちも…」
八幡「随分と熱心だな」
雪ノ下「…そうかしら?別にいつもと変わらないと思うのだけれど」
八幡「それならそれでいいんだけどよ。それで首輪は決まったのか」
雪ノ下「そうね…今のところ、この黒の首輪か赤の首輪のどちらかにしようかと考えているわ。貴方はどちらがいいと思う?」
25: 以下、
八幡「そうだな…俺はこっちの赤い方かな」
雪ノ下「そう。じゃあこちらにしようかしら」
八幡「…なんかこれって、アレだな」
雪ノ下「えっ…?」
八幡「あっ、いや…なんでもない」
雪ノ下「変な人ね。貴方は。それにしても、貴方にも一応見る目はあるのね。私もこっちの方がいいと思っていたわ。きっと似合うわね」
八幡「…」
26: 以下、
雪ノ下「…貴方にそんなに見つめられているとその部分から腐っていきそうね」
八幡「へっ?あ、いやそのあの…そ、そんなに見つめてたか?」
雪ノ下「ええ、ずっと」
八幡「そりゃ…すまんな」
雪ノ下「気にしていないわ。存在していないものを気にしても仕方がないわ」
八幡「もしかして軽くディスられてますかね」
雪ノ下「仮定ではなく確定よ」
八幡「さいですか…」
27: 以下、
八幡「この前はどうもな」
雪ノ下「あら、貴方に感謝されるような事をした覚えはないけれど」
八幡「それならそれでまあいいんだけどな」
由比ヶ浜「へっ?ナニナニ?何かあったの?」
八幡「日曜日に雪ノ下にたまたま会ってな。その時にかまくらの首輪を選んでもらったんだよ。小町も似合うって言って喜んでたぜ」
雪ノ下「そう。それはよかったわ」
由比ヶ浜「何それ…まるでデー」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、それ以上の発言は私を廃人にするおそれがあるわ」
八幡「どんだけ強力な言霊だよ」
29: 以下、
八幡「…流石に毎週毎週いないか。まさかキャットフードが切れるとはな。てか、こんな高いキャットフードじゃなくてもいいんじゃないか?俺の昼飯より高いじゃないか」
雪乃「何をぶつぶつ言っているの貴方は」
八幡「これはこれは雪ノ下さんではないですか…なんでここに」
雪乃「それはこっちのセリフよ。もしかしてストーキングでもしているのかしら」
八幡「そんな訳ないだろ。キャットフードを買いに来たんだよ。かまくらのキャットフードはここのコレじゃないと駄目だってうるさいんだ」
雪乃「…そう」
30: 以下、
八幡「お前こそ毎週毎週ペットショップに通ってるのか?」
雪乃「私がどこで何をしようと私の自由よ。貴方にとやかく言われる筋合いはないわ」
八幡「まあそうだな。それにしても本当に好きなんだな」
雪乃「ええ、大好きよ」
八幡「…」
雪乃「何かしら」
八幡「あ、いや…なんでもない」
31: 以下、
「あー、雨降ってきた」
「ホントだーサイアク、傘持ってきて無いわー」
八幡「参ったな…天気悪いかなぁとは思ってたが…」
雪乃「間抜けヅラ君は傘を忘れたのかしら」
八幡「もはや語感の良さだけで選んでるだろそれ。そういうお前は持ってきたのか」
32: 以下、
雪乃「当然だわ。あれだけ天気が悪かったのだから、最低限の用意ぐらいするわ」
八幡「下準備が悪くてスイマセンねえ」
雪乃「私は先に帰らせて貰うわね。じゃあね。ズブ濡れ谷君」
八幡「…」
雪乃「…」
八幡「で、いつ出るんだ?」
雪乃「あ、貴方が先に出たら私も行くわ」
33: 以下、
八幡「まさか雪ノ下雪乃さんともあろうお方があれだけ自信ありげに語ったんだ。まさか」
雪乃「まさか?まさかとは何かしら。まさか私が傘を忘れたとでも?当然持っているわ。ええ、当然。でもこの傘は、その、人に見せる傘ではないのよ。この傘は一人用なの」
八幡「一人用の傘ってなんだよ。じゃあ後ろ向いてるからどうぞお先に」
雪乃「…」
八幡「…ふぅ。雪ノ下」
雪乃「な、何かしら」
八幡「ちょっとこれ持ってろ」
雪乃「け、携帯?え!?ちょ、ちょっと!?」
八幡「すぐ戻る」
34: 以下、
雪乃「ズブ濡れよ、貴方」
八幡「ああ。お望み通りズブ濡れ谷なってやったんだよ」
雪乃「全く、わさわざ傘を買いに行かなくても」
八幡「誰かさんは体が弱いしな。風邪でもひかれたら大変だからな」
雪乃「…それで貴方が風邪をひいたら…」
八幡「大丈夫だよ…」
雪乃「…比企谷君、私の家に来なさい」
35: 以下、
八幡「…はっ?」
雪乃「勿論本当は貴方みたいな下世話な人間をあげたくはないのだけれど。当然よね。でもその、貴方が私のせいで風邪をひかれても、その、困るから。私の家で乾燥機をかけるから。ここは私の家が近いのだし」
八幡「いやいや、流石に大丈夫だよ。ホントに…ヘックシ!!」
雪乃「…こっちよ」
八幡「…マジか…」
37: 以下、
八幡「まさか、雪ノ下の家の風呂に入るとは…」
八幡「いくらなんでも横暴だろ…まあ着いていく俺も俺だが。てか、乾燥機かけ終わるまで風呂に入ってろって酷くね?」
八幡「…トイレに行きたくなってきたな…風呂場で…いや流石にないな。となると…」
八幡「だ、大丈夫だよな。バッタリ出会わなければ。開ければすぐそこなんだから」
雪乃「比企谷君、タオルを持ってき、た」
八幡「ちちちち、違うぞ雪ノ下これはそのあの、と、トイレに行こうとしてだな」
雪乃「ごごごごごごごめんなさい!」
八幡「…おーう…」
38: 以下、
雪乃「…」
八幡「…」
雪乃「…」
八幡「…あー、そろそろ俺行くわ」
雪乃「え、ええそうね、そうした方がいいわ」
40: 以下、
八幡「…なんか雨強くなってきてないか?」
雪乃「えっ?…そうね。まるで台風ね」
八幡「…ふーまいったな。なんか風のせいで事故があったみたいだ。電車が止まってる」
雪乃「…それなら動くまでいればいいわ」
八幡「へ?いやしかし」
雪乃「豪雨の中駅でもシャワーを浴びる気かしら?」
八幡「…そうさせて頂きます」
43: 以下、
雪乃「全く止む気配が無いわね」
八幡「天気予報によると明日の朝まで続くらしいな。電車もまだ全く動いてないし」
雪乃「ふう…もうこんな時間ね。料理でも作るわ」
八幡「へっ?そこまでしてもらわんでも」
雪乃「別に貴方の為じゃないわ。私のお腹が減ったからそうするだけよ。1人分作るのも2人分作るのもさほど変わらないわ」
八幡「そ、そうか…それなら俺も手伝うよ。何もかもやらせるっていうんじゃ示しがつかない」
雪乃「あら、元々貴方には人に見せるような気概なんかありはしないと思うのだけれど」
八幡「…時と場合によるんだよ」
雪乃「…?」
44: 以下、
八幡「こんなもんでいいか?」
雪乃「そうね。まあ10点は上げてもいいかしら」
八幡「10点満点中?」
雪乃「まさか。1000点満点よ」
八幡「100点ですらないのかよ」
雪乃「ええ」
45: 以下、
八幡「…なんか、こうしてるとさ」
雪乃「何かしら?」
八幡「俺達、夫婦みたいだよな」
雪乃「えっ?っつ!」
八幡「お、おい!?大丈夫か?」
雪乃「あ、貴方が変な事嘯くから指を切ってしまったじゃない!」
八幡「お、俺のせいか?」
雪乃「当然よ…私達が、ふ、夫婦だなんて…そんな…」
八幡「と、とにかく、手当しないと」
雪乃「リビングのテレビの横に救急箱があるわ」
八幡「ああ、わかった」
46: 以下、
八幡「…こんなもんで大丈夫か」
雪乃「ええ…全く、貴方が突拍子もない事を言い出すから…」
八幡「別にそれは…思った事を口にしたまでというか…」
雪乃「…貴方と私が夫婦だなんて」
八幡「…俺は、そうしたいと、考えてたり…」
47: 以下、
雪乃「…えっ?」
八幡「あーいやーそのなんだ…難聴系主人公かお前は!」
雪乃「あ、いえその…突然の事だったからつい…そう、そうだったのね。貴方がそんな風に思っていたなんて驚きだわ」
八幡「俺も驚きだよ。まさか…いや、案外こんなもんかな、昔から俺は」
雪乃「…」
八幡「自分と長くいる人に恋するなんてな…ホント変わらん。悪癖だぜ」
48: 以下、
雪乃「好きだからといって、いきなり夫婦は飛躍し過ぎよ」
八幡「それは反省してます」
雪乃「全く…でも、そうね。悪くないわね。そういうの。好きよ」
八幡「本当か?」
雪乃「ええ」
49: 以下、
八幡「…」
雪乃「…ふふ、想像できないわね。貴方とこんな事するなんて」
八幡「俺も想像できん。この後どうなるか」
雪乃「んっ…強く触りすぎよ、八幡」
八幡「すまん…ゆ、雪乃」
雪乃「興奮してるの?」
八幡「そりゃそうだろ」
雪乃「そうね。さっき見た時とは全然違うもの」
八幡「さっきは顔真っ赤にして飛び出していったくせに…いてて!」
雪乃「今何か言ったかしら?」
51: 以下、
八幡「い、いえ、何も…」
雪乃「…あの時はまだ…準備が出来ていなかっただけよ」
八幡「それじゃあ、今はもう準備できてるのか?」
雪乃「ええ、当然よ。比企谷君は今にも暴発しそうだけど大丈夫かしら」
八幡「た、多分。それじゃあ、するぞ」
雪乃「ええ…っ…」
52: 以下、
八幡「大丈夫か?」
雪乃「この顔で平気そうにみえる?…今にもやめたいぐらいよ…」
八幡「じゃ、じゃあ」
雪乃「気にしなくていいわ。つ、続けて…それに…貴方とこうしていたいの」
八幡「そ、そんなこと言われたら…」
雪乃「えっ、あっ、えっ?」
53: 以下、
八幡「…」
雪乃「…まあ、中に出さなかっただけは評価してもいいけれど…ふふ、ククク…」
八幡「や、やめろ!笑うな!し、仕方ないだろ!あんなこと言われたら!」
雪乃「まさか少し擦っただけで果ててしまうなんてね、早漏谷君?」
八幡「ぐう…こんな屈辱的な事は生まれて何度目かだぜ…」
雪乃「よしよし。これからはちゃんと我慢できる子になりましょうねー」
八幡「ち、ちっくしょー!」
55: 以下、
雪乃「結局止まったままね」
八幡「まあ止まったままでも構わないけどな」
雪乃「あら、随分と図々しい発言ね、三こすり谷君」
八幡「やめろやめてくださいお願いします」
雪乃「ふふ。これからの成長に期待するわ」
56: 以下、
八幡「…由比ヶ浜には、なんて言えばいいんだろうな」
雪乃「…そうね。それは…私の口から」
八幡「そういう訳にはいかんだろ。俺も同席するさ。ここまでなあなあにしてきた俺の責任だ」
雪乃「…わかってくれるわよね?」
八幡「きっとな…そういえば、お前以前自分が変わったかどうか聞いてきたよな?あれってなんだったんだ?」
57: 以下、
雪乃「えっ?あ、あれは…その…」
八幡「…」
雪乃「た、体重が増えていたのよ…それで、周りからみたらどこが太ったのか知りたくて…でも実はそうじゃなくて、胸が大きくなってたのよ…だから、由比ヶ浜さんと一緒に下着を買いに行ったの…」
八幡「そうだったのか。それじゃあこれは少し大きくなってるわけだ」
雪乃「…何か不満かしら」
八幡「何も言ってないだろ!」
雪乃「いいえ、何か言いたげだったわ。憎たらしい…」
58: 以下、
八幡「そんなことないって。充分、その、き、綺麗だぞ」
雪乃「そうやってまた貪る気ね。どれだけ私の体を蹂躙すれば気が済むのかしら」
八幡「恨むなら俺を家にあげた自分を恨め」
雪乃「まさか…ん…自分を褒めてあげたいぐらいだわ。そのおかげでこんなに満たされているのだから…」
59: 以下、
雪乃「由比ヶ浜さん、実は大事な話があるの」
由比ヶ浜「えっ?ナニナニ、どうかしたの?」
雪乃「実は、その、あの…」
八幡「…俺達付き合う事にしたんだ」
由比ヶ浜「えっ…そっかぁ…」
八幡「すまん。由比ヶ浜…」
60: 以下、
由比ヶ浜「ど、どうしてヒッキーが謝るのさ!2人が付き合うなんて良かったじゃん!おめでとヒッキー!ゆきのんみたいな美人さん逃したらヒッキーもう結婚は無理だよ!」
八幡「由比ヶ浜…」
由比ヶ浜「だから…その…ゆきのんのこと、幸せにしてあげないとダメだよ?」
八幡「ああ。わかってる」
雪乃「由比ヶ浜さん…」
由比ヶ浜「ゆきのん、ヒッキーのことよろしくね!捻くれものだけど…きっと…ゆきのんのこと、だ、大事に、大事にしてくれるから…」
雪乃「…ええ、ありがとう、由比ヶ浜さん…」
62: 以下、
八幡「これでよかったんだよ」
雪乃「…」
八幡「…俺は雪乃、お前が好きだ。それに嘘はつけない。」
雪乃「…そうね…八幡。私もそう。貴方を、愛しているわ」
63: 以下、

 わ
 り
64: 以下、

66: 以下、

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真紅、一日署長になれない。

【野球】巨人キャンプに訪れた松井臨時コーチに観客から歓声 原監督、高橋由らと談笑も

【社会】ついに国民番号制の時代が到来

20代女性が『彼氏にしたい男性』の条件ベスト3

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