モバP「お弁当つくるひと」亜里沙「お弁当箱あらうひと」back

モバP「お弁当つくるひと」亜里沙「お弁当箱あらうひと」


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1:
ちひろ「あら、プロデューサーさん。お弁当ですか?」
P「ええ、ここのところなんだかんだで、自分のお弁当は食べられなかったですからね」
P「やっぱり自炊を始めたからには自分で食べないと」
ちひろ「ここのところお弁当攻めでしたからね。羨ましい」
P「俺の胃袋はひとつしかないんです」
ちひろ「またまたそんなこと言っちゃって」
P「はっはっはっ、吐くほどスタドリを飲めば気持ちが分かると思いますけど」
ちひろ(目がマジだ)
2:
すまない。某「モバP「自炊始めたんですよ」ちひろ「へえ」」の亜里沙エンドなんだ。
先駆者には謝っても謝りきれない。
3:
ちひろ「ま、まあ、それで、今日はどんなお弁当何ですか?」
P「ええまあ、ちょっと揚げ物系を排して、カツオの時雨煮とほうれん草の和物です」
ちひろ「本格的ですね」
P(煮汁にカツオをぶっこんだだけなんだけどなぁ)
P「まあ、大したもんじゃないっすよ」 カパッ
『ごちそうさまでしたウサ ウサコ』
P「」
ちひろ「ほう、今回は搦め手ですね」
4:
P「ウサっ、ウサっ、ウサコっ!?」
亜里沙「(Pちゃんのお弁当、大変おいしかったウサー)」コソコソ
P「おう、褒めるのはいいから返せっ!?」
亜里沙「(ちゃんと分量を守った丁寧な仕事だったウサ)」
亜里沙「(好みを言えば、もう少し生姜の量を増やしてほしかったウサ)」
P「冷静に評価しないで!」
ちひろ「お弁当も作れるとかどこの完璧超人なんですか」
亜里沙「(ただし、彩りが地味で、詰め方が甘いウサ)」
P「自分で食べるからどうでもいいじゃない!」
5:
亜里沙「るるるー、あなたお弁当つくるひとー♪」 ススス
亜里沙「わたし、お弁当箱あらうひとー♪」
P「あ……! そういえば、食べた後、きっちり洗ってあった!」
ちひろ「そこなんですか」
亜里沙「はいPくん、代わりのお弁当ですよぉ」サッ
P「ぐわあーっ、眩しい」 ぺかー
ちひろ「何が眩しいんですか」
P「俺のお弁当より鮮やかだった……」
亜里沙「栗ご飯に小松菜と人参のナムル、だし巻き卵、白身魚のポン酢がけですよっ」
亜里沙「お新香も詰めときました」
P「完敗だ……」
6:
ちひろ「いやー、でも、こんなに品目を作ったら時間がかかるんじゃ……?」
P「栗ご飯を除けば大して時間がかからないっすよ」
P「これならお弁当用に繰り越しても朝にも回せるし」
亜里沙「ささっ、どうぞ。お茶も入りました」
P「うう……はい……」
P「ん」ムグムグ
P「う、う」
ちひろ「はい」
P「うまいぞぉー!!」
亜里沙「(勝ったウサ)」
7:
P「クソぉ、俺は事務所のレンジでごはんをチンする前提で作ったのに」
P「ちゃんとご飯が冷えてもおいしいお弁当になっている……」
ちひろ「ああ、なるほど」
P「亜里沙さん……俺は自炊初心者とはいえ、悔しいっ」
亜里沙「(千里の道も一歩からウサ)」
P「ウサコちゃん……」
亜里沙「先生も、学生の頃は一杯失敗してがんばったんですよぉ」
亜里沙「それに、まだまだ未熟ですから」
P「そうだったのか」
ちひろ「なんですかねこれ」
8:
――しばらくして。
P「ふー。ごちそうさまでした」
亜里沙「お粗末さまでした」
亜里沙「(ウサ!)」
P「えーっと、そうだ、お弁当洗わないと」
亜里沙「あ、先生が洗いますよ」
P「いやいや、ここは、せっかくお弁当を交換したことになるわけで」
亜里沙「あ……」
亜里沙「えへへ、はいっ」
P「ん、んん。あなたお弁当つくるひとー」
P「わたしお弁当箱あらうひとー♪」
ちひろ「キモイ」
9:
P「でも、お弁当って洗うのが大変ですよね」ジャー
亜里沙「え?」
P「お弁当っていうか、食事っていうか……」
P「食器を流し台に突っ込むだけで、ちゃんと毎日洗い物をしたことがなかったので」
P「お弁当作ってから、これを毎日って思うとげんなり状態で……」
亜里沙「そうよねぇ」
P「なんか、どうせまた明日使うのに洗うんかい! みたいな空しさが」
亜里沙「世のお母さんたちは大変なんですよ」
P「毎日繰り返すと辛いっすわ」
亜里沙「ふふ、でも、こうして二人だと、楽しいでしょっ」
P「……うん。はい」
10:
亜里沙「同じことの繰り返しってね、大事なことなの」
亜里沙「手洗いもうがいも、それこそ、歌やダンスのレッスンも」
亜里沙「繰り返さないと身につかないでしょう?」
P「んー、洗い物とかはね。結局汚すのに元に戻さないといけないのがなぁ」
亜里沙「元に戻すんじゃなくって、キレイにするのよっ」
亜里沙「ほら、キュッキュッきゅー」
P「おう、キレイキレイ」
亜里沙「はい、よく出来ました♪」
P「やったー」
11:
亜里沙「それにしても……」
P「ど、どうしました」
亜里沙「もしかして、Pくん、普段から洗い物を貯めこんでいるんじゃ……」
P「うっ」ギクッ
亜里沙「Pくん?」
P「いやその……し、仕事がイソガシイ……」
亜里沙「ダメですよぉ、面倒がっちゃ」
P「そうですけど……」
亜里沙「……よし」
P「はい?」
亜里沙「先生が住み込みしてあげますっ」
P「えええー!?」
12:
――P宅。
P「住み込みはアカンて。アイドルなんだし」
亜里沙「だから、せめて一回くらいは指導しないと」
P「お、おかしいな、保育士さんはハウスキーパーの資格も込みでしたっけ」
亜里沙「おじゃましまーす♪」
P「うわあー、普通に入っちゃらめぇー」
亜里沙「(ぐふっ、汚いウサ!)」
P「ああ、全然片付いてないんです」
亜里沙「片付いてないというより片付けてない、ですねぇ」
P「……はい」
13:
亜里沙「なるほど、洗濯はしても棚にしまわない」
P「はい」
亜里沙「洗い物はするけど、水切りカゴに満杯にしたまま」
P「そうです」
亜里沙「仕事の書類は机の上に積み上げっぱなし」
P「ごめんなさい」
亜里沙「……ふう」
P「A型です」
亜里沙「知ってます♪」
亜里沙「さ、明日はお休みですから、今夜にまとめてやっつけしちゃいましょう!」
P「あーっ!(えっちなグラビアがバレる!)」
亜里沙「えっちなのは大体把握してますからねぇ」
P「ひいっ」
14:
亜里沙「使わないものは捨てちゃいましょうねぇ」
P「ヤダヤダ! この雑誌は初めて自分でグラビア仕事を取った時のなんだい!」
亜里沙「事務所に資料として取っておけばいいじゃないですか」
P「ちひろさんが許さない」
亜里沙「ああ……」
P「記念品だから!」
亜里沙「記念品を床に置かない」
P「ハイ、ソノトオリデス」
亜里沙「洗い物はすぐ整理する」
P「毎日整理するのが大変なんだもん!」
亜里沙「毎日アイドルを呼ぶつもりでやりましょう☆」
P「何その変態プロデューサー」
15:
亜里沙「えっちな本(巨乳)」
P「はい」
亜里沙「えっちな本(爆乳)」
P「ええ」
亜里沙「えっちな本(貧乳)」
P「うん」
亜里沙「……」
P「いやその」
亜里沙「えっちな本(触手)」
P「ええと」
亜里沙「えっちな本(性転換)」
P「ちゃうねん」
亜里沙「とりあえず破いちゃいますねー♪」グッ
P「はうあーっ!」
17:
亜里沙「冗談ですけど、Pくん……性癖は選んだ方が……」
P「何にでも対応できるように」
亜里沙「(ついていけないのはこっちウサ!)」
P「本当にそうですね」
亜里沙「もう?、あっ、人形姦……?」
P「ウサコは使ってない」
亜里沙「何なら使ってるのかなぁ??」
P「……」
18:
亜里沙「はぁーい、そういうわけで、これはもう、一晩じゃおわり、そうに、ないですね」
P「……ふぁい」
亜里沙「なので、夜ご飯にしましょうっ」
P「あい」
亜里沙「Pくん、つくる?」
P「……そうですね」
P「ふふっ、初級自炊ストの力を見せてやりますよ」
亜里沙「わ?」パチパチ
P「じゃ、えーと、早レシピを……」
亜里沙「ホントに初級者なのね」
19:
――しばらくして。
P「作ってやりましたよ! 鶏肉が余ってたので照り焼きと、れんこんの酢きんぴらと野菜汁!」
亜里沙「盛り付け方がまだまだですっ♪」
亜里沙「照り焼きはちゃんと冷めてから切らないと……」
P「くっ、そんにゃ余裕はないにゃ!」
亜里沙「ちょっとずつ覚えて行けばいいのよ」
P「ぐふっ、俺がいつもアイドルに言ってる……」
亜里沙「……うん」モグモグ
亜里沙「おいしい!」ムグムグ
P「っし!」
亜里沙「味付けはちゃんと出来てます」
P「ですよね?」
亜里沙「レシピ持ってウロウロしたりしてなければ合格点」
P「ぐぬぬ」
20:
亜里沙「もう、包丁持ちながら首っ引きになっちゃ、危ないんですからね」
P「お母さんみたいなこと言わんでください」
亜里沙「あ、お漬物とか、そういうのが足りない」
P「うう……漬物は苦手なんどす……」
亜里沙「ささっ、Pくんも食べて食べて?」
P「あい、いただきまーす」
亜里沙「(ウサコも満足ウサ!)」
P「ウサコは何食ってんだ」
21:
亜里沙「ごちそうさまでした」
P「ごちそうさまです」
亜里沙「じゃ、先生おかたづけしますね」
P「あ、いや、自分のやつだし、自分で……」
亜里沙「だ?め、座ってて」
P「お客様は亜里沙さんなんですけど」
亜里沙「ふふ、あなたお料理つくるひと?」
亜里沙「わたし、お皿をあらうひと?♪」
P「うむむ」
22:
亜里沙「?♪」
P(それにしても……)
亜里沙「ふんふふふー」
P(洗い物してる女の人ってエロいな)
亜里沙「ふぅ、ふぅ、ふーん♪」
P(腰振られるとさらにエロく)
P「うむ」
P「うむ」
『(興奮しすぎちゃダメウサ)』
P「!?」
23:
亜里沙「はい、終わりましたよっ」
P「いま、なにか、あの」
亜里沙「……Pくん、いいですか」
亜里沙「こうやって、同じことを繰り返して、成長していくんですよぉ」
P「あ、はい」
亜里沙「同じ失敗を繰り返しても、ちょっとずつ、変えていけばいいんですっ」
P「そうだな」
亜里沙「ふふ、えらい、えらい」ナデナデ
P「ん……」
P(まあいいか)
24:
P「亜里沙さんも、いつもありがとう」
亜里沙「へ?」
P「なんだかんだ、年少組のレッスンに付き合ったり……引率したり……」
亜里沙「あ、ああ、そんなの、いいのよっ」
P「えらいえらい」ナデナデ
亜里沙「あ……」
P「よしよし」ナデナデ
亜里沙「ん、ふぅ」モジモジ
P「はい」ナデナデ
亜里沙「……えへへ」
25:
――翌日。
ちひろ「で、二人して出社して、どこまで行ったんですか?」
P「ああ、包丁の研ぎ方から、食器のしまい方まで教えられましたよ……」
ちひろ「なんか寝不足ですね。まさか一晩中……?」
P「せやな。家事指導をな」
ちひろ「……お弁当つくってきたんですか?」
P「もちろん。二人してな」
ちひろ「ふ?ん」
P「ふわぁ」
P「今夜はどっちがどっちかねぇ」
P「つくるひとも、あらうひとも、大変なんだよな……」
亜里沙「Pくーん♪」
P「はーい、お昼にしましょうかー」
亜里沙「おー♪」
26:
やった! 嫁エンドだ!
嫁ってかお母さんみたいな感じだけど!
3

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