照「どうして処女じゃないんだ!」back

照「どうして処女じゃないんだ!」


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1:
あのインターハイから早5年。
相変わらず、父と母の仲は険悪だ。
しかし、私たちももう両親の諍いに巻き込まれるほど子供ではない。
咲が高校を卒業したのを期に、私たちは二人きりで会うようになった。
昔は、仲の良かった妹だ。
息苦しい両親の存在が無い安堵感。
両親に隠れて会っているという背徳感。
それも手伝って、私たちは驚くほど短い時間で親密さを取り戻した。
月に2回ほどの密会。
そう、いつも通りの、少し刺激的でなによりも穏やかな時間。
3:
照「じゃなかったの…?」
ホテル ドラゴン&ドラゴン
休憩 5000円
宿泊 10000円
咲「ね?入ろ?」
照「でも、ここは…」
咲「……」ジワアッ
照「っ!そうだよね、咲も歩き疲れたよね?」
照「別にやましいことは無いし、入ろうか」
咲「……」コクン
4:
ーホテル受付ー
照(うわ…部屋ってこんなに種類があるんだ…)
咲「……」ソワソワ
照「なにか、希望ある?」
咲「…なんでもいいよ」
照(なんでもいいが一番困る…)
照(でも、ここは私が姉としての余裕を見せないと)
照「じゃあ、ここで」ポチッ
咲「うん」
5:
ーホテルの部屋ー
照(部屋、適当に選んだけどこれは…)
照(なんだろう、ムーディというかアダルティというか)
照(…まずい。姉妹で入るところじゃなかった)
照「えっと、暗いね?」
咲「…そうだね」
照「大丈夫?」
咲「うん」
照「……」
6:
咲「お姉ちゃん、暑くない?」
照「えっ、どうだろ?」
咲「あはは、自分のことなのに分からないの?」
照「…うん」
咲「変なのー」ペタッ
照「ひぁっ」ビビクン
咲「やっぱり暑そう」
照「そ、そうかな」
咲「服、脱がせてあげるよ」サワッ
照「!!いいよ自分で脱ぐ」
9:
咲「でも…」スルッ
照「ちょ、咲、どこ触って…」
照(まずい)
咲「やっぱり汗かいてるよ」スルスル?
照「ぅあっ」
照(まずいまずいまずいまずいまずい)
咲「お姉ちゃん…」
照(この雰囲気はまずい!)
照「咲」ギュッ
咲「んっ」
11:
咲さんかわいい?
12:
照「ダメだよ。こんなことしちゃ」
咲「…へ?」
照「咲は冗談のつもりなのかもしれないけど」
照「こんなところで、そんな態度とったら何されても文句言えないよ?」
咲「……」
照「咲は、無防備すぎ」
咲「…されもいいから、してるんだよ?」ボソッ
照「え」
咲「ううん。されたいから、してるの」ギュッ
照「咲…?」
咲「気づいてよ、お姉ちゃん…」ウワメヅカイ
照「!!」
15:
咲「……」フアンゲ
照「…気づいた」グッ
咲「きゃ!」
照「気づいた。私の気持ちに」スルスル
咲「ひゃ…お、お姉ちゃん?」
照「ん」チュ
咲「んむっ」
照(咲に気づかせてもらうなんて、お姉ちゃん失格だな)
咲「ん…んむっ…んんん!」
照(だからせめて)
咲「っはぁ…ん…ぁ…んんっ」
照(今はリードさせて?)
17:
咲「ぷはっ…お、ねえちゃん…」
照「咲…さわるよ?」
咲「う、うん…」
照「……」フニフニ
咲「ひぁっ///」
照「やわらかくて、気持ちいい」フニフニ
咲「うぅ…は、恥ずかしい…」
照「恥ずかしくないよ」ペロッ
咲「ぅあっ///」
照「ん…れろ…んんんっ」モミモミ
咲「ひゃっ…や…それ…」
照「さき…さき…」ギュッ
咲「っ!…んん…」
照「んー…んむっ…っちゅ…」モミモミ
20:
咲「お、お姉ちゃん…」
照「んっ…んんんっ」ギュゥッ
咲「お姉ちゃん!」
照「…なに?」
咲「も、もう少しやさしく…」
照「!!」パッ
照「ご、ごめん!!」
咲「いいよそんなに…」
照「ううん。つい夢中になってて」
照「ごめんね。咲だって初めてなのに、そんな風にされたらこわいよね?」
照「私、お姉ちゃん失格だ…」シュン
咲「大丈夫だよ、気にしてないから」ニコッ
照「咲…」
咲「それに私、初めてじゃないし」
23:
照「…え?」
咲「だからそんなに…」
照「咲は、初めてじゃないの?」
咲「う、うん…」
照「……」
咲「……」
照「そ、そうだよね。咲ももう二十歳だし、初めてのわけないよね」
照「こういうことは、田舎の方が早いっていうし」
照「私が麻雀漬けだったときに、咲はもう大人になってたんだ…」
咲「そ、そんなんじゃ…」
照「お姉ちゃんだからリードしなくちゃ、なんて」
照「リードされるのは私の方ばっかりだね…」
咲「お姉ちゃん…」
照「…どうして」
照「どうして処女じゃないんだ!」
26:
照「どうして処女じゃないんだ!」ガバッ
照「……」ダラダラ
照「夢か…」ホッ
淡「うるさい!!」バタン!
照「あ、あわい…どうしたの?」
淡「どうしたのじゃないよ!テル、うるさい!」
照「ご、ごめん。寝言で」
淡「寝言が隣の部屋まで聞こえてくるってなんなの!!」
照「ごめん…」
淡「白糸台の寮はあれですか!?今流行りの脱法シェアハウスですか!?」
29:
照「本当にごめん…こわい夢をみて」
淡「…へ?今なんて?」
照「こわい夢」
淡「あははは!こわい夢!高校生にもなってこわい夢!」
照「うっ…」
淡「あはは…バカらしくなっちゃった…おやすみテルー」
照「えっ…」
淡「こわい夢なんて、また寝れば忘れるよ。じゃぁねー」パタン
照「なんだったの…」
照「また寝れば…か」
照「……」スヤァ
31:
--------
----
咲「ひっ…」ジワァ
照「……」
咲「ごめんね…ごめんね…」グスグス
照「…咲が悪いわけじゃ、ないけど」
咲「ううん。私が悪いの」
照「違うって」
咲「私はずっとお姉ちゃんのことが好きだったのに、それを、認めたくなくて」
咲「自分を試すようなことをして、本当の気持ちに気づいたの」
咲「きっと、これは、自分に嘘をついた天罰なんだ…」
照「咲…」
35:
咲「ごめんなさい…ごめんなさいお姉ちゃん…」ワァアアン
照「……」ギュッ
咲「!」
照「…ごめんね。謝るのは私の方だった」
咲「お姉ちゃんは、悪くないよぉ…」
照「ううん、悪いのは私」
咲「違うよ、私だよ」
照「ううん、私」
咲「……」
照「……」
咲「…くすっ」
37:
照「じゃあ、お互い様で」
咲「うん!」
照「…ねぇ、咲の初めての人ってどんな人?」
咲「えっ、いいよそんな話」
照「聞きたい」
咲「えー…」
照「教えて」
咲「う、うーん…優しい人?だったかな…?」
照「そっか、よかった」
咲「う、うん…」
40:
照「いくつのとき?」
咲「じ…十四歳…」
照「…早いね」
咲「…ごめんなさい」
照「ううん、責めてないよ。どのくらい付き合ってたの?」
咲「えっ」
照「……」ニコニコ
咲「えーと、付き合ってたわけじゃ…」
照「…ん?」
咲「もう!この話はやめにしよ!」
照「…付き合ってない人と、するの?」
咲「もうこの話はやめって…」
照「答えて」
咲「…うん」
照「そうなんだ…」
44:
中学でセックスとか京ちゃんもやるな・・・
45:
咲「だって、だってお姉ちゃんが振り向いてくれるわけないって!」
照「!!」
咲「…あの時は、そう思ってたから」
照「……」
咲「お姉ちゃんは、私にずっと孤独でいろっていうの…?」
照「っ…」
咲「……」フルフル
照(…最低だ)
照(最低だ。昔の私)
照(あの時、私が咲のそばを離れなかったら、咲は辛い思いをしなくて済んだのに)
照(時間を戻したい)
照(あぁ…どうして)
照「どうして処女じゃないんだ…」
49:
照「どうして処女じゃないんだ…」ガバッ
照「……」
照「また同じ夢…」
尭深「あの?先輩…」カチャッ
照「!?た、尭深か…」
尭深「あの、声、隣まで聞こえてますよ」
照「うっ、また…ごめん」
尭深「もし、勘違いだったら申し訳ないんですけど『処女』がどうのって…」
照「!!い、言ってない!!」
50:
尭深「そうですか…すみませんでした」
照「いい、別に」ダラダラ
尭深「では、おやすみなさい」カチャッ
照「あぁ、おやすみ」
照「びっくりしたぁ…」
照「そんなに聞こえるなんて、やっぱりここ脱法シェアハウスなんじゃ…」
照「……」
照「…寝よう」
照「今度こそは、いい夢が見られますように」スヤァ
53:
--------
----
咲「……」
照「…ごめん。今の、忘れて」
咲「…お姉ちゃん。今度は私がしてあげる」ギュ
照「えっ」
咲「ん…んむっ」チュッ
照「ん…ん…」
咲「ぷはっ…昔の話は、やめよう?」
照「……」
咲「ね?」
照「…うん」
54:
咲「えへへ、はりきっちゃうなぁ」
照「…咲、おじさんくさい」
咲「だって、ずっと、ずぅっとこうしいなって思ってたんだよ?」スルスル
照「…っあ」
咲「お姉ちゃん…」サワッ
照「っ!!咲、そこは…」
咲「わっ…ぬれてる…」ヌルヌル
照「ひぁっ…///」
咲「お姉ちゃんのそんな声、初めてきいた…」ヌプヌプ
照「ぅあっ…さき…本当そこは…」
咲「嬉しいなぁ」ツプッ
照「んんんっ!!」
56:
咲「んっ…お姉ちゃん…」ペロッ
照「!?」
咲「ちゅ…れろっ…んんむっ…」
照「や…さきっ…きたな…」
咲「ちゅ…じゅるるっ…」

照「ーーーー!!!」ビビクン
咲「…っはぁ」ハァハァ
照「はぁ…はぁ…」
咲「…お姉ちゃん、かわいい」ギュウッ
照「……」
咲「大好きだよ、お姉ちゃん」
57:
照「…触らないで」
咲「えっ…」パッ
照「…!ごめん。そんなつもりじゃ…」
咲「う、うん」ホッ
照「咲、上手だね」
咲「ふぇ!?///」
照「…それは、初めての人に教わったの?」
咲「…え?」
照「その人にも、同じことしたの?」
咲「ど、どうしたのお姉ちゃん…?」
59:
照「ごめんね…こんなことが言いたいわけじゃないのに…」
照「気持ちよかったよ、ありがとうって言いたいのに」
照「くだらないことばっかり気になっちゃって…」
照「ごめんね、お姉ちゃん失格だね」
咲「そんな…」
照「本当にごめんなさい…」
照(過去は変えられない。分かってはいるのに)
照(どうして…)
照(どうして処女じゃないんだ!!)
61:
照「どうして処女じゃないんだ!」ガバッ
照「……」
照「もうやだ…」グスン
菫「照!何時だと思ってるんだ!!」バタン!!
照「ひっ…菫…」
菫「廊下を挟んで斜向かいの私の部屋にまで聞こえてくるとは何事だ!!お前は声優の卵か!?あぁん?」
照「ご、ごめんなさい…寝言を言ってたみたいで…」
菫「は?寝言?」
照「はい…」
菫「なるほど、嘘をついている目ではないな…ということはあれか、この寮に欠陥が…まさか脱法シェアハウス!?」
照「そうですそうです、きっとそうです」
64:
菫「しかし、随分と鬼気迫る声だったが、どんな夢を見ていたんだ?」
照「えっ、それは…」
菫「答えろ」
照「実はその…かくかくしかじか」
菫「っ!///お前!そんなAVみたいな夢を…」
照「え、菫ってAVとか見るの?」
菫「へ?」
照「うわぁ…」
菫「なんで私が変態みたいになってるんだよ!!」
照「ひっ…」
65:
菫「…こほん。お前、そんな夢で動揺してちゃ情けないぞ」
照「でも…」
菫「もし、そんなことが本当に起きたらどうするんだ?」
菫「同じ台詞を、実の妹に吐くのか?」
照「それは…」
菫「処女か処女じゃないかにこだわるのはな、自分に自信が無いからだ」
菫「よく考えてみろ、本当に失うのがこわいものはなにか」
菫「そうすれば、経験の回数など気になりはしない」
照「菫…!」
66:
菫「分かったなら、さっさと寝ろ」
照「さすが、AVを見腐ってるだけある…」
菫「見腐ってない!」クワッ
照「ひっ…」
菫「今度、起こしたらただじゃおかないからな」バタン
照「こわい…」
照「…よし、今度こそ」
照「……」スヤァ
68:
--------
----
照「……」
咲「…分かったよ」
照「…なにが?」
咲「今日のことは、忘れて」
照「…は?」
咲「私が、お姉ちゃんと一緒にいて幸せでも」
咲「お姉ちゃんが辛いなら、意味がないよ」
照「え、え、何言ってるの咲…?」
咲「できれば、今までどおり普通の姉妹でいたいけど」
咲「それも辛いなら、もう会わない方がいいかもね…」
照「なにそれ…」
咲「さようなら、お姉ちゃん」
70:
「よく考えてみろ、本当に失うのがこわいものはなにか」
照「!!」
照(そうだ、本当に失うのがこわいものは…)
照「咲!」ギュッ
咲「!?」
照「咲、違う。分かったの」
咲「え、え、なにが?」
照「本当に失うのがこわいものが」
咲「???」
照「私、咲を失うのがこわい」ギュゥッ
咲「!!」
72:
照「私、こわかった。咲に経験があるって知って、もう、お姉ちゃんとして尊敬してもらえなくなるんじゃないかって」
照「私には、なかったから」
照「私は、咲のお姉ちゃんという立場を、咲に尊敬される立場を」
照「失うのがこわかった…」
咲「お姉ちゃん…」
照「でも、本当に失うのがこわいのは咲、咲自身」
照「やっと分かった」
咲「私も…」
照「咲」
咲「は、はい」
照「私の、そばにいて」
咲「…はい」
照「…ありがとう」
咲「…うん」
74:
照「咲」チュ
咲「んっ」
照「さっきの続き、しよう?」
咲「うん!」
照「さき…さき…」レロッ
咲「んっ…おねえちゃ…」
照「…やっぱり咲、上手い」ジトー
咲「ち、ちがうの!それ!」
照「?」
咲「私、お姉ちゃん以外にこんなこと、したことないの!」
照「っ…!///」
咲「だから、だから…」
77:
照「元からの才能なんだね…」
咲「…え?」
照「下手くそなお姉ちゃんでごめんね…」
咲「そ、そんなこと言ってないよー!」
照「もういい、私ネコになる」
咲「な、なに言ってるの///」
照「嘘」サワッ
咲「ひゃっ」
照「最初は様子見。これから打点があがるの」クチュクチュ
咲「んぁっ…ちょ…そんな…」
「グォオオオオオオオ!!」
照「!?なんの音!?」
78:
「グォオオオオオオオ!!」
照「なんの音!?」ガバッ
「グォオオオオオオオ!!」
照「夢じゃない…」
照「一番、いいところで…」
照「…許さない」バタン!
照「淡、尭深、菫…」
淡尭深菫「……」
照「やっぱり、この音の主は…」
淡尭深菫「……」コクン
照「せーの」
淡尭深菫「誠子!うるさい!!」
誠子「…ふぇ?」
カン!
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その人のページをふらっと見たらものすごい数のおめでとうメールが届いてた

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