魔法使いと弟子 3-2back ▼
魔法使いと弟子 3-2
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今日年越し投下しますね。
そんなに長くは無いですが、
今日の投下で3話が終わります。
TVに飽きたらお付き合いくださいな。
酒の肴話は皆様のオススメの肴なども聞けて良かったです。
やる夫の魔王の道
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ｷﾀﾜｧ
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おお！
私はウニの瓶詰めでチビチビ日本酒やりながら読ませて貰いますね。
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地元で名物にしたいらしい芋フライを買ってきたのでそれを酒の当てにして読ませてもらいまーす。
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やった！！今日買ってきたイカの黄金を肴に日本酒を飲みながら見させてもらいます。
142
皆様珍味ですね（笑）。
23時から投下しますね。
日付をまたぎますが今日はいいですよね？
私も鮭トバ用意しようっと。
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酒のアテだと
ttp://blogs.yahoo.co.jp/boooy2005/63944362.html
炊飯器で簡単に作れるセセリと砂ズリのコンフィ
炊飯器で簡単に作れるチャーシュー
小松菜と揚げのたいたん
鯛・鮃の昆布締め
缶つまシリーズ
こんな感じかなあ
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>>143様。
どれも日本酒に合いそうですね……。
できるものから試してみます。
遅れてしまいました。
皆様今年1年はどんな年だったでしょうか。
私は思うように投下できず、
満足のいく1年だったとはとても言えません。
来年こそは満足できるように頑張れたらと思っています。
そして今年1年お付き合いありがとうございました。
皆様の支えでどうにか続けられました。
感謝でございます。
今回は120レス。
地獄の説明だけで終わりますが一応3話の内容はこれで終わりです。
この世界はどうなっているのか、
地獄の仕組みと現状はどうなのか。
やらない夫が説明します。
投下後には新年が明けていますが
お付き合いくださいましたら幸いです。
では投下しますね。
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| ._,, ‐'''"゛ ＊ | ! .、 ＊'i .! _,,.. -'''"゛
l !ｒ'" | | ＋ ． .l |. ! .,! ＊ _,,.. -‐'''"゛ ＋ｌ
! .! .ﾞく ┼.! ＋ l | .ｌ ＋ｌ l .| ＿_,, -''''"´ ┼.,! | ＋
l ! ＊.｀'-..,, | ! | i │ ＊ ! l ｌi二__ ! .! !
| ! .｀'''-,.! ! ! .| │ .． ! ｌ ＊ .￣￣￣ﾞﾞﾞﾞ''''''''―- ､| .| .!
,! .! 'i ＼, | │ ! l ｌ │ _..‐ﾞ l "
,! .l !＋ ｀''-..,,_ | .| ＊.| .| ゝ ｌ _,,..-'"´ .| ＋
,! ┼| .｝ │ , ,,,./ . | ! | .| │ ._.. -''''" │ ゝ
,! .! .| .| .ゝ _,, ‐=广 .| l ┼ .! .| ＊ _..-''ﾞﾞ.、 ! ＊ ┼
,! ! ′ =二二＿| ! l | ! _.. -''"゛ | | .! _,, ‐'"゛
,! " _,,, -‐''"゛ ! | .l l _,, ‐''" ＋ | .l │ ._.. ‐''ﾞ゛ .|
| . _.. -''''"゛ .,! .． |i " !,,, ┴'"゛ .| l ! ヽｒ'" .! | ｌ
|..-'"´ .＿_＿___,| l ┼.ﾞl ┼. _,.. -'''"｀ ! ! .| ..ｌ, l .!
｀￣￣´ . _,.. -'''″ ! !_.. -''" |、 ＋ l │ ┼ ｀'''ｰ- ＿＿l !
_. -''" .! ′.! ＋ ｀¨¨¨¨¨￣￣￣¨¨¨¨ｰ-､. |! l ￣¨¨
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! .l .| _..-'"゛ | _,,,.. -ｰ'''''"T | ┼
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! .l .ﾋ´ .l .! | l .| l ＋ _,, ‐'"゛
! .! l, ｀ﾞ''ー ＿ｌ .ｌ | .| ,! ._,, ｰ'''"
! .!│ ｀'│ ,! .ゝ _,,.. -''''"゛
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「神の国」
.
150
i__i
∧∧
_ _i_ | Ｕ | ｉ ｒ､ ,
八 ｒｯ _{__}_ i { } i∧ ,ｒ'::ヽ 八
:: 〈 | | 〉 :: i /＾V ／ ,八 ＼ i {二二二二二} ヽ{:/::::〈 | | 〉 ::
. VV 小 {:::Ｎ ∧__{____}__∧ _{}_ ｉ A, l ￣￣￣￣ | ﾊ!::::::|VV
∨ _!___! }:::::::〉 { {_} ｉ ｒ, ｉ __ } （ﾆﾆ）_/＾ﾍ{__},| 匸} 匸} | ｩ､ |ﾉ!:::::{ ∨
,ｨ ,/||ヽ_ ! o V::::::｛ 个／＼,_｛ゝ_{_}__| r|,n | |___／＼| ￣￣￣￣ | ,ｯ ,ﾉ::｝──,ﾉ,‐‐‐ヽ||───
. 爻,,/ﾆ||ﾆﾆ］￣ ￣ ￣｀〈二二〉´---::〈!!〉::}ﾆﾆo八___| | l__￣__,|: {ニ} r:, ! く:｝{:::〈!!〉___く,ﾆニニ}||＿∧＿
林林匸||匸} ! !⌒!⌒! |::日::| 目 目 ||ﾆｿ目_|_ﾉ〈〉:} | | ----|‐‐‐__ {:｡〉,|oﾉ|〈:::| ||目目!}::::::::::::|||＿{__}＿
林林: }_{ !￣ｉ￣i￣i:, :|::八::| ￣目￣|l::::l 目 |::::| |::::〉ｊﾟ ｊ}｡｡ | 〃⌒}}〔:|〕 {ll::::} ［_］||目目ﾉ::::::::::::|}{ 日}{日
森森, {___} i_ _ ' ＿＿__［ ____ ］ｔ───≠─r＝≠==一‐- _｡,i_{{' ||=ニ≠=─-ｧ──t ‐- 、_［__］{ ,}{日
￣￣ｉ￣|￣ｌ´ !＿＿! ___! |__ ｊ -‐ '"´ ￣￣´￣ : : : : : : :｀￣｀＞‐- ｊ ＿ ｊ ‐‐| ＼ ＼木
￣￣ｌ￣|￣ｌ ｊ -‐: ´ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ､ 、ヽ: : : `ヽｊ | ＼ ＼
＿＿l l -‐ ''" : : : : : : : : :' : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ ヽ ＼ : : : :＼|＼|＼ ＼
: : : : : : : : : :´ ,: ´ , :´ : : : : :' : : ,: : : : : : : : : : : ／_／_／: : : : : ＼|＼|＼
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: : : : : : : : : : : : : :' , : : : : : ' : , : : : : : : : : ／_／_／ : : : : : : : : : :＼|｀|
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ': : : : : :／_／_／: : : : : : : : : : : : : ＼
「現世」
.
151
" ./ / ／ ._,..‐、.ゝ ..／゛ 、 'ｉ, .ｌ. '． l / ／ ./'-_
.'ﾞ .'´_.. -ｰ'″.､ ｀' ,ﾉ″.'-,、 ｀'-..,_.ゝ ｌ ′ ‘ < ／ ._,／. " ー−
|￣|￣ヽ .ﾞ' ` ￣ .゛.‐''-､_ : 二_‘ ｀゛ _,,,, ‐''｀-､､ __─────、
− : ''｀ﾞﾂー-i―-＿＿_ -‐''ﾞ / .,/_,, ‐‐ .i / ． .´｀''〜 ..、
-'"｀''― .＿, __,..、 ¬── `ｰ ... ..,,'"- ,l,,,l,,'＼ ｀ _,,-" '-ヽ ″ .lﾞ ./ ,／ . ／ ,． ヽ
｀゛ ` 丶 ． .ｉ . ´￣ﾞﾞ￣/＞ ..,,__;;‐ .__二,ﾞﾆ彡-‐''" .＼.
.__＿ ------＿＿_、 '''' .` ‐ : ￣､ﾞ.ﾞ.'￣ﾞﾞ'"ﾞ´． ヽ '． ゝ .` ゛
.., . i' .｀ﾞ'''''-.._ ． ―ｰ
..′ / ,ﾉ ,/ .． ｀ヽ. ,, -───,_. ,, ｰ- ＿＿＿
ｌ, ′ .,./ . ／ ,／゛. ／ /.ﾞ'､ ,.. -―ー−'''｀ﾞﾞ´ , ； .｀￣｀"''ｰ..,、 ￣´
｀ .ﾞ‐ ゛ ".ｰ''ﾞﾞ..-'',ﾞ,, -" .､ﾞ'`' ／ ､ ｌ ； t | .| | ./ ,- .｀ﾞ'''‐､
.＿_ .＿_＿＿ ｰ''"､ ` ー- _./ '､、 .＼ ＼ ! .! .! !/ ,／ .,..-" _..． .ヽ
． ￣ﾞ￣ 、． .'､ ." .． ._＿. -―‐'''"゛ .'ｰ., ＼ ,.`'-､´ .｀ ´,,.. -‐'',ﾞ． .,ﾉ. ＼
゛ ｀ " ゛″ .-- ._／^゛ 、 、! .i .｀'ｰ.､~ﾞ'¬ .ー￣ﾞ,ﾞ,, '''"゛ ゝ
: ． ‐''' ...-ｰ￣￣ . ／ ､. ｌ ヽ .! ./ :! i‐ ﾞ~'''―ー. -.〜―.''''''″.-. "
., , ._, / i ､、 ＼ ＼ ヽ .l..ゝ ! / ,／ ,,,-'" ,.. ﾞﾐ-゛ .゛ .__、＿
.｀''― - .、 'ﾞ.r' `'､, ｀'ｰ ..,,ﾞ'‐ﾞ'. ゛ ,,,.. -‐'',ﾞ.. -‐'″ ／ ､
.! .i ． .｀'''､ ″| ｀'';;- ,,,,.＿_ '.,ﾞﾆ‐' l, ヽ ―
│ ! .／ . ／ .,! ｀'-、 .‘ ! ゝ .l .! ｀i^"''―ｰ¬―';;.¬'¬''/ﾞﾞ.ｌ .ヽ .′ ＿ ..,,_
'"゛._,,,..-''ﾞ､. ﾞ'' ‘ " ゝ ! ! ′ ′ ´゛
----‐'ﾞﾞﾞ￣ 丶 ＿＿． ． _,,.. -―''''''''¬―ｰ- ..,,_
..′ ゛ '''."¬ｰ' : ''' _、 .-'"゛ ､ .! .! .l i' .,, ﾞ＼,
_,,＿ -ｰ''''''￣￣''――- ..,_ ＿ ＿／.,-,,ﾞヽ､ヽ .ゝ l :! ./ .../ ,..;; ／ ＼、
.／゛ .. '､ l、 .l .． .,． . ｀'､ ヾ ｒ .｀''/￣¬―--――ｰ'''"､ ﾞ‐.゛
/ i、 .＼ ｀'-、 ｌ ゝ l ./ .／.,／,． ヽ 、 − " ′ﾞ ` ‐ ″
. " .ﾉ /''ｰﾆｯui,,ﾞ＿_、 _____,,....ﾆ--‐ｒ'". ‐´ _＿,.... -―￣￣￣￣¬ｰ..＿_
.゛ ! .′.! ￣~| ヽ ′ﾞ' ﾞ ... -‐'´ 、 .； .l l .、 .´'''ｰ ..、 ヽ
.- .'' ． ,,ん,, ヽ,、 ヽ .! ! / / / / ）i
￣´´"''-＿＿ .' ／ ｀''ｰ ＿_ﾞ;; .ﾞ‐ " .` .ヾ .'" .／ .;;,ﾞ.. ｒ'".､`‐
「地獄」
.
152
, '⌒ヽ、 ／￣￣＼
/ ,. -ヽ .／ ノ ＼ ＼ 物凄く大雑把に分けて
＿＿ | ､ ﾉ__ .| （●）（●） | 世界はこの3つがある。
／´ ｀ヽ.＿/ `ｰ／´ ヽ.|_ （__人__） .|
/ ＼ / / ｀ヽ ｀ ⌒´ | このうち生物が存在するのは現世だけ。
{ ,. y′ / /ヽ ﾉ
丶. _ .. -‐ ﾍ ／ / / } / それくらいは特定の神を信仰しているわけではなくても
ヽ / / l ヽ 大抵の生物が何となく保有している知識だろうと思う。
｀ ｰ､ .ﾉ .. |
ヽ.＿_ ／ ... |
丶--―‐--'´
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! /
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ そうですね。
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ !
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ | 私も父にそう教わりましたし。
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
153
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） お父さんから教えられたということは、
. | （__人__） サンリア大陸で信仰されていた宗派だろうな。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 絶対神を置く一神教。
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
_,_ ＿＿_
{Yﾌヽ . "´￣ ￣ ‐- . r=z､
＿_ゞ::Tﾘ ＼い))
／ヽ_／7￣:!ミニ ´ ヽ二＞
￣7メ､/|｀ヽl / ヽ ＼
／ﾑ才' | ／ / ,.: .:/:ハ '. ‘， ’.
／／ ／ ´ .:′.:| l :|.:|.:|: :| __ }l| :l } | }
_／／ ／ ／ { .::!:! l :|.:|.:|: :| {i^i)ﾊ/: :ｲ ,} 八
.／ ／ ／ 八: :l|:| 「{丁|下ミx /{{伝幵ﾘ : :' :/＼＼
. ／ ／ .:: Nﾄﾄヾ斧芋ミ、 ヽノ{::(Y必7}: :/イ| ＼
／ .::: 从 乂zｿ Vﾐ辷ｲ／ :|:|
／ ／ ,/込::. "¨¨` ゝゞ=zｌ{ :|:| はい、そうです。
／ / ヽ:. _ ､_ﾉ/:|: :|:|
. ／ /: : :r〜ﾆ＞〜.､ ‘ ′ ／: :|: :|:| 他にも信仰されている教えってあるのですか？
／ : : /しﾍこヽ. . .(_,ｒヘー＜二ﾌ ｌ: :|:|
／: : : : : ＼ : : : : ￣廴ﾄ､ ゝ/⌒Ｙ: : ':. .:八
r〜イー:―:-.､_／:_:_: : : : : : :ヽヽ/ : ／: : : :':.. / ＼
{(: : : ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :j心{｢ﾄ､`ー…:´￣￣:二ヽ
. 〉￣ヽ: : :_:_: : : : : : : : : : : : : :廴辷彡’: : : : : : : : : : : : :
154
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 無数にあるだろ。
| （ ●）（●
| （__人__） それは他の神に対する信仰だったり、
. | ﾉ 多数の神が存在することになっている教えだったり、
| ∩ ノ ⊃ 太陽信仰や自然崇拝や自然現象を神格化したもの。
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │ 付喪神なんて概念を持っている民族も居るな。
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
,. '"´ ￣￣￣` ､
.／ ＼
, ' /| `､
./ /! //lll/ /! ﾞ、
' /lll_/ｌlｌ||llllllllllｌlｌ|lllll|lll| !
ｌ /川|ｌ｀ｌｌ| llllll||| 'ｌ｢ﾞlｌ|lｌｌﾄl l|ll l l ll |
! |l|l|?ヽ| llll| ｌ,ｨｉ|= |､ｌ|ll i llllll lllll |
! l川|（0j! ゛|〃 i（O）!|ll li |lllllｌ llllｌ|
サンリア大陸では唯一の宗派があるのみでしたが、 |lヾlll|￣ 、 ｀ ‐-‐' |ll llll|llllllｌ lllll!
この大陸ではその違いによる争いなども発生していたようですね。 .∨ヽl、 r ､ |ll llll|川川 lｌｌ|.
｜川_＼ ､ ; イ!ll lｌｌ|川川 lll|::
現にいくつかの国々で今でも争っています。 / ／ﾆ三丶 ´-=ﾆ´ ┤ｌｌ lll|―-- ｌl_ｌ!::
/∧｛ { { {_{_{ { { { { { {.| 川lｌ| ,.∧'¨ ￣
../川∧／///ﾞ! { { { { { {| 川l／
,川ll／ﾌ77ｧx.〈_}=-‐ｧ''ﾞ/ l,/
lll／‐'-' ' ' ///〉::://,､.' l /
/ : : ｌ:::/:l,､,.| l｜
155
／￣￣ ＼
そうだな。 __ノ ｀⌒ ＼
（●).（● ) |
何をもって善とするか、 （__人___） |
何をもって悪とするか。 , =二ニﾆヽ､ |
/ 二 ヽ､`,┘ ﾄ、
その教えが異なるのだから / -､ }、j┘ ｲ ⌒ヽ
生き方そのものの対立になってしまう。 / /{_/＿ ,／ }
/ ノ∧ ｨ }
まあそれはしかたの無いことなんだ。 . | | / i | |
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/ ……いずれも違ってはいないからですか。
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:|
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:|
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
156
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） そう。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 何故なら神は複数存在するから。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
,,..--ー―- .､
,／´ ζ ,,..､｀>´ｲっ,..__＿＿
,- ｀ゝ､/､／ ; ; ; ;; ｀＼ノ三へ＜´.
__.. ..,,... ヽゞ/ l ､ヽ ､ il ｀Ｋ´｀＼､
｀￣フ=-／/ / /l li || | | | ヾ｀ヽへ≧-､.
／´〃ノ/ l| | |ﾊ__||=- ﾄ´lﾍ￣´| | || ヽ ｀ヽ､ヽ､
／,,_ /／´/ | |l´|ハ_|ilヽソ､=i|-=､| |l ||ﾊ ｀、 ＼｀ 、
／／´ ´ | ﾊ i|ヽ l| ヾ Ｖ {r-=､ｿﾉ| |ノ ヽ ヽ ｀ヽヽ
;／／ |/ ヽ 入ﾄ､ =＝= ｀??へi | ＼＼ ｀>ヽ
大勢いらっしゃるのですか。 < ( >/ V ﾉト ｀ ヽ/ i| |l ヽヽ /ヽ >
ヽ i ／ / ´ﾉ il｀ ヽ -- ／=, | l |ヾ ヾ、 / /
私はずっと1番偉い神様はお1人かと……。 ヽヽ ／ / / / ｲ ヽ ＞ ､ _ , ／r/〃l | | ヾ ＼ / ;/
ゝヽ／ ／/ / ／ il )> ヾ=-ゞ<ｒ´/ /ﾌ入 ;トフー-- 、 ヽ / /
ノ )／／ / ／ r-ー-〃-ヽ､λ )( // ´/￣ヽ｀ r / >´/
／／／ / / _-"ー- -ﾌ=入ソ／ ＜ ､_＿ノﾉ<／ ／＼
,,..;;:,‐´ / ／ // / /＼ ＞ 〃 >＞＜< (// > /＼ ＼
157
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） そりゃあ薔薇水晶は一神教を教えられているんだから、
| （__人__） 絶対神が存在するという認識になってしまうだろう。
| ｀ ⌒´）
| } だが大勢というわけでもない。
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／.
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
数名なのでしょうか。 |.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
|i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
158
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼ 神というのは法則や概念といった理そのものだから
| （●）（●） .| 数名という表現も何となくしっくりこないが……。
! （__人__） |
, っ ｀⌒´ | 人格神としたほうが分かりやすいからそうするか。
/ ミ） /
./ ノゝ / 6名か7名くらいのはずだ。
i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
ﾄ､ﾄ､,ｨ
|ヽ!y´l
＜二二二＼!j/-―‐-- ､,_
,､ｨ'´,ｨ'´／ / ｀`ヽ､
,､ｨｸ".／/.／|.／ i ｀ヽ､ ﾄ,ｲﾉ!_
／／ ./ .'´ ´ | | | ヾ´_ノﾆﾆゝ
／／ / l l l .| | ヽﾄ､
／／ / | .l .ll .ll i .|! ヽ ＼
/ / ./ i | i! l l l.l.l l! l l l .| .i i!ﾄ､ゝ
. 〈 〈＿. / | |! l!ll ヽ! ヽ ll lヽ .l .l l lヽヽ
ゝ―､｀十‐-､ l l! l `ﾔ又ｮｭi! i! ヽ l（( l l l. ＼＼
￣`ｰ､ 〉 l .l l | ゞﾋ.i.ﾝ` ヽ!.)）. l i ﾄ､!. ＼＼
/ ／／ l .// l l `´ ﾄｲ`fﾍ,//! / .| ヽヽ
. /／／ // ./ / ﾚ弋ﾝ"/ .|/ .j j! 先生でもはっきりとはしないのですか。
,ｨ=´ｨ'´ .／/`j// ´ ﾄゞ"´ ./ l .l
.r‐〈〈――---､ ／`ｰ､.//ヽ, ｀' （(! | .| ./ /
.|: : ﾍ.V: :_,ｨ-､: :`ヽ: : : : ://:ﾉ: ｲｰ､ _ , ＜´ )) l l ／／
..l: : : 〉〉: : : : ゝ_,,､:`､: :.://: `´｀´:ヽ´｀ｨ--.､,_ | .l l __,､-'´ｨ´
. l: :.//: : : : : : : : :`ｰ､:.//: :rﾆﾄｲﾄ､: '´: : : : :r'￣`!l l l ￣￣ヽヽ
l://: : : : : : : :: : : :.:ﾉ//: : .ﾄ从ﾝﾘ: : : : :.r-'´: : :ﾘ l i!. l ヽヽ
//: : : : : : : : : : : :.､//: : : :`ヾｲ": : : :.,ｨ': : : : :.ﾉ l .l.l. l ヽヽ
159
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
.| （ ●）（● ） | はっきりとしないどころか全然知らないだろ。
.| （__人__） │
| ｀⌒ ´ | これはうちの魔王様から聞いた話なんだ。
.| |
r､ r､ヽ / あ、だから「魔王様曰く」と付け加えておく。
ヽヾ 三 |:l1.ヽ /
＼>ヽ |｀ ｝ > < 全くのでたらめかもしれないから。
ﾍ lノ `'ｿ ヽ
/´ /,1 | |
＼ ノ .｜ | |
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| やはりそういうかたなのですね。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..| お爺様が言っていたとおりです。
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
160
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） ああ、大嘘吐きだ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ともかく、魔王様曰く神と呼ばれる存在はそれくらいで、
. | ｎｌ^l^l 無数の宗派もつきつめればいずれかの神の法則にいきあたる。
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く ……らしい。
/ ヽ ＼
rtz -―z ゞソ
ﾄﾐｿ／ ｰ=彡∧二≧
≪二i≧ミ= ＼ |:l:|＼＼
∠Y／７ ヽ |:l:| ＼＼
／／ / ! | | l:ﾊ ∨ ＼
. ／／ .′ | ＿| .:| l | | |
/ | .| {ｆ＾)} .:|:. .:!从 l! !
/ / .l !＼:. ＼l|7 >‐十士| /| |
. / / ! l├-ミ:.. l|lf::::rくﾄﾐｨ､/ﾚ}从
/ / |从从ト{テﾐ､:. ｌ| ＼ヽ_Y,./ノl/ / ／
./ ￣ ‐ ､ | .:∧弋ツ ヽl! ヾ=＝く7 ∧:.. / /
例外は？ ..￣￣￣￣ヽ＼ | /.:ﾊ ､ ､_ノ| l ヽ:. / /
} / ｌ'.:/ ヽ -_- ＿_| |:.. / ム
// ′＿ ＞ (: : : | |∧ ￣¨
〃 / /: : :￣￣:.ヽ⌒V⌒ヽ: :.| ｌ:./ヽ
／´ / {＿ : : : : : _:_V7)_r〜’ ∧ 丶＿,＼
／ / / : : ): : : : /く:>ｲｨ:)7: : / : ヽ.＿＿＿
. ／/ ／ {: : :.(: : : : :.｀ヽYイﾘ'一: : : : : : : : : : : :
./ / ／ .:ヽ: : :｀ーz_r〜ﾐ辷}: 、: : : : :{: : : : : : : :＼
{ 〈 ／ .:／ .:〉: : ／:./: : : :.Vヽ:_＼:. : : :ヽ: :＼: : : : : :
161
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） 無い。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
=≦≫''´￣｀ヽ ヽ
￣ / _ | | ,
_ -=≦≫'⌒ヽ. ／´| ﾊ :. |: | ::| ヽ
三三＞'´ / / __ |i/::i|::.|::|::: jl.斗-,ﾊ: | ',
￣ .::| √￣｀|::::ﾒ|:::|::|:::|/:| |:/ |:::. | i
. ::| | ,'/｜ ﾚ' jｌ∧|:::::::l| |x=ﾐ|:::l |/.::| |
: ::| |.:仏斗―=ミ ﾘ ｜: ::ﾘ んﾍ V:/ .:::|:.
: ::| l: |/ / ,. ､ﾊ ヽ | :::/ { {} } j/| .:::八| 数千年から数万年かけての文明実験。
-{ .:|ｉ 〈 { ｛ {} }..} l :/ v仏〃::|:::/ ﾉ＼
.:{ ∧ / :八 ﾍ.乂_ー‐夕 j/ . ／ |l::|/ ´￣￣｀ 、 お爺様にはそう伝えられたようですね。
人 ｛ ∨::::::::::＼＼ ￣￣ } 八| ／
:::: ＼ ::::::::::::::个ー ∧:::＼ / ', 一番良い点をとった神が
:::::::::::｀ ｰ∨::::::::::::.、 ／｀ .ｲ 丶:::::＼ | しばらくの間一番偉い神となる、とも。
::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::＼ ／ノ ',:::::::::ヽ | ﾉ
::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::≧=- .. _ ∠ ﾉ:::::::::::::::. ﾚ′
:::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::＼ イ::::::::::::::::::::. |
:::::::::::::::::::::/ 丶 ::::::::::::::::::::＼ ‐- ＜ _〉::::::::::::::::::| |
162
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● そうそう、競技の王者みたいなもの。
| （__人__）
. | ﾉ 自身の法則で生きる生物が増えれば増えるほど、
| ∩ ノ ⊃ そして繁栄すればするほど点数は高くなる。
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │ こんな単純な理ではないが、
＼ “ ／_＿_| | 分かりやすく言うとそんな感じらしいだろ。
. ＼／ ＿＿＿ /
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/ 宗派が広がれば広がるほど、ですね。
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/ では私やお爺様のように
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ 「神々の存在」は信じるが信仰はしていない人々。
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:| そして存在そのものを否定しているような人々は
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:| その対象からは外れるのでしょうか。
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
163
／￣￣＼
外れない。 _ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
.（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
何故なら信仰されていることじゃなくて、 .（__人__） .|./ /
その理で生きていることが条件だからだ。 .i⌒ ´ .r−､ |/ ／
{ ヽ, ',. .,/ :/',
現世で生きている以上、 .ヽ .| l_/_, -‐､',
全ての理から外れることなんて不可能だ。 ..ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
´ ｀
／ ＼
, ′ ヽ
汽_彡'⌒ ｌ | :| :i
√ミ=彡 //|:.:ﾊ ,.:| :| :|、 ヽ ',
j | :|/ |/ !//| :|ヽ:!ﾊ∧ ハ ｉ
| :l | :厂｀ ト､ |/'｜/:厶斗-l: ｉV .:::ｌ/|
| :l | .:/＿_/＿/ j/:/ __ﾉ__j/| |::::::|:::|
| .::|:.V :|丁匸灯 |/ イ匸}丁八|::::∧:|
l:|:::|::: V|弋辷ノ 弋辷ﾂ/:::::／ j八
. ｌ:|:::l:::: 八"" , ""厶イ | つまりは私が生きて何か行動を起こすたびに
. |:|:::l::|:::::个ｕ , - ， ｜::::::|＞､ いずれかの神の点数になるということですか。
｢￣￣|:::::::｢｀＞- _{ ﾉ _,∠|::::::::| 〉
|. |:::::::|＼ ￣￣ |::::::::| _｛｀ヽ
八 |:::::::| ｀ ＜ ￣ |::::::::| }
／ |:::::::| ｀ ー=ﾆ二...|::::::::| ∧
（ ! :::::| ,＞ ´￣｀Ｙ´￣｀ ト､ ::| ／ ',
. 〉´￣￣｀｜:::::|／ | ＼ 人
/ !::／ ｜ ＼ニ7´ ヽ
164
／￣￣＼
／ _ノ ＼ そう、加点にもなるし減点にもなる。
| （ ●）（●）
. | （__人__） ちなみに君や新城さんには、
| ｀ ⌒´ﾉ サンリア大陸での善悪の概念が染み付いている。
. | }
. ヽ } サンリア大陸で信仰されていた神の理で生きていると言ってもいいんじゃないか。
ヽ ノ
.> <
| |
| |
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
そうなるのですか……。 .ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
自分の知らないところで |.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
自分の行動が評価されるというのは . |i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
何とも言えない気分になりますね。 .|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
165
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 俺もそう思ったこともあるが……。
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 「人を殺すことは絶対に悪いことだ」という概念そのものに
. | } 文句言っても何にもならないだろ。
. ヽ }
ヽ ノ 「信念によっては殺人も許される」という理や、
i⌒＼ ,__(‐- ､ 「戦争等によるものと個人的な私憤によるものでは異なる」
l ＼ 巛ー─;＼ といった理の神の勢力に移るだけのことだと言われて納得した。
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
/!／ | ! | i l │ || 'i |`ｰ`-
!/ | |/ | ﾉ ,.| || __ } l |ヽ
／ ﾚ′ │ ﾊ |j_＿ .,ﾊ|| f⌒ｲ__ﾉ l |＼＼
,.／ | l | ｨ '!´| ゝ -ノ |ヽl /r|-__ ﾉ,ﾉ ＼＼
ヽヽ ヽ Vゝ≧≡ミﾘ､ ヽ人Y⌒ﾌァ ＼＼
ﾊ Nヽ! 丶 ゝ,rｨj ゝr'´_ﾌ ＼ヽ
/ 'ヽﾊ! ` ´ 弋f｢ | | '
/ ! !l || 入| | , | なるほど……。
./ / |ﾑ|| Ｕ ハ. | ／ ,
/ / |ヽ||. ___ ∧l || _／ ／ 理とはそういったことですか。
./ / ﾉ‐.||ヽ＿ ´ / |ヽ.| ＜´_￣´
' /ﾍ-||‐､＼￣ヽ´＼r- ‐､´| ヾ '. ＼ヽ
＿＿／_ 入__.ﾉl ヽ￣￣ヽ__ ヽ,∠_人 | ＼＼
166
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 理解しようとか抗おうとかそんな存在じゃない。
. | （__人__） 何せ天地や生命を創造して無にすることが可能なんだから。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | ｎｌ^l^l だから知るのはいいが気にしないこと。
. ヽ | ﾉ というのが魔王様の意見だろ。
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| 確かにそうかもしれませんね。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
167
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼ さて。
| （●）（●） |
| （__人／,〉.| 加点減点のことに触れたが、
{ ´フ´ ./._ } 減点に関してはどの神々でも共通している。
ヽ .／,二ニソ}
_ヽ/ ,-― ､}ﾉ 個人として生きている間に
／:;:{' ノｰﾍJ:;:;ヽ 加点のほうが多かった生き物は神の国に帰れる。
／:;:;:;:;:;| _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! / 加点は良いこと。
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ ! 減点は悪いことですか？
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ |
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
168
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● ……あくまで神々の法則上減点となること、な。
| （__人__）
. | ﾉ ただ、大多数の人々が悪いことだと考えているものは
| ∩ ノ ⊃ 減点になると理解してもらっていい。
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
そして減点が多かった場合は、 ..|.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
地獄行きということでしょうか。 .|i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
169
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） そう。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 地獄で減点分を清算するための罰をうけるんだ。
. | }
. ヽ } ちゃんと自分の犯した罪を省みて、
ヽ ノ 汚れた部分を浄化してやっと神の国に行ける。
.> <
| |
| |
ｒｔｧｘ＜ ＞ｘｔ}-‐= ミ
／「三彡' ＼＜〉__ ＞
∠ =ｧ' / ヽ ＼_
/ ,/ / , 不「￣
. 厶ィ7.: / / ｌ i ト ` .
// { | i ' / ｨ /l l } l | ＼＼
. // ﾊ ! i|-┼- ､ｉ { //厶ｲ/ // ; , .:| '. '
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯 ｨ/{「r7/}/ｒ},イ //!{ / /
彡' / / 从{ヾ{代zrｿ`ヾ? 込ヾｖｿ/ / 厶' / ／／
/ / / ∧ ドヽ￣ ` ==彡ｨｸ/ j／／ ……その罰とはどういったことでしょうか。
. / / , / /{圦 ' /ｊ/ '／
／ ' 〃, / /、_＼ ￣ ／ , ／ｨ′
／ ／ / / / jハ＜`ト _ ＜ｨ７′/ // /
. ／ / / ' / rtﾍ ｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ { {/ _
⌒＾＞ｘ,/ ' / 〉: : ＼ ＼ 斗彡/ : 〈 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :
170
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 自分がおこなった減点の対象となることを
| （ ●）（●） ひたすら延々とやられるんだ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 例えば人を騙したことを清算するには、
. | } 同じ減点を清算しなければならない人達のところに放り込まれて、
. ヽ } 騙し騙され時を過ごす。
ヽ ノ
.> < 騙して傷つけて殺したり騙されて傷ついて殺されたり。
| | 地獄では殺されても時をおけば復活するからもう滅茶苦茶だ。
| |
/!／ | ! | i l │ || 'i |`ｰ`-
!/ | |/ | ﾉ ,.| || __ } l |ヽ
／ ﾚ′ │ ﾊ |j_＿ .,ﾊ|| f⌒ｲ__ﾉ l |＼＼
,.／ | l | ｨ '!´| ゝ -ノ |ヽl /r|-__ ﾉ,ﾉ ＼＼
ヽヽ ヽ Vゝ≧≡ミﾘ､ ヽ人Y⌒ﾌァ ＼＼
ﾊ Nヽ! 丶 ゝ,rｨj ゝr'´_ﾌ ＼ヽ
/ 'ヽﾊ! ` ´ 弋f｢ | | '
/ ! !l || 入| | , | ゾッとしますね……。
./ / |ﾑ|| Ｕ ハ. | ／ ,
/ / |ヽ||. ___ ∧l || _／ ／
./ / ﾉ‐.||ヽ＿ ´ / |ヽ.| ＜´_￣´
' /ﾍ-||‐､＼￣ヽ´＼r- ‐､´| ヾ '. ＼ヽ
＿＿／_ 入__.ﾉl ヽ￣￣ヽ__ ヽ,∠_人 | ＼＼
171
. / ヽ
/ / / / -〜ｲ､＿＿__,.ｨ､
;' ! /...:::::/ |::.. / ! /. ト､//////∧
| | /|:::::::/ !:::::::/::::.. ! /::::: ⌒＼|､ ーl-ﾊ￣‘，
| | ! {__:/ {:::::/:::::::. :::: |:::..:..:ﾊ::::::. ::: |､＼＿＿,..ｨ∧
|.::|...|:. |::l::|::: |´|:::|｀ヽ.|:::ハ::::!:::::::::!::::l__!- ､|_:::....:::| ＼///|////
|:::|:::|::ﾘ/::{!::::| ?__ |:::{ !: |:::::::::|イl:::| {:::｀::::::| | { ￣ ｀
|:::|:::|::::::{::::::: |イﾑ,::-ミ､ l:::i:::::::: | リ＿ ∨::::::::| |i |
{:::|:::|:::::::',:::::::| {::{::o: 仆 ?:i:::::: |,イﾑ:,::-:､ヽ::::: ! / j |
?::::?:::::､::::|､弋zこ:ソ ??::| {::{:::o:::}::?::| j!-､ |
?::::?:::::＼! ｀ ー ' ?| 弋::ー::ソ ?:/ j!-, } !
从::::＼::::::::＼ , ＼ ｀ 二ﾆ ' /::ｲ j! // {
……やらない夫さんも罰を？ ＼! }＼:::::::ミ､ ｀ /イ j!,／ |
/:::::::::｀ヾ､ _ ／イ:: j!:::|:::::: |
/::::::::::::::::::::＼ ｀ ＿,.. -- /::::/ j!:: !:: |::::..
. /::::::/:::::::::::::::::::＞､ ／´ /::::/ |:::::.. |:::::::...
,::::::/:::::::::::::::／ ｀¨／ /::::/ j:::::::::::::::!:::::::::
/::::/::::::,. イ , イ￣´ __,..- /::::/:::::........|!:::::::::::::::,:::::::::
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ）
.| （__人） ……。
| rつ
.| (（三）
ヽ ( <
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
172
.／￣￣＼
.／ ＼
| ー ‐ i ……俺の最大の罪は堕天したこと。
| （ ●） （ ●）
| （__人__） これからどれだけ善行を積もうと、
| `⌒´i 俺は絶対に神の国に戻れない。
ヽ. ﾉ
ヽ ノ 例え共に時を過ごしたいと思う人がそこに居てもな……。
.> <
| |
| |
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / / l ′ ヽ ‘
/ :/:: / .:′| :| '. '.
.:′ ′ :| | :| | | }
{! :l:」 __i :| | :| | | .: |
.:| .:| | i :｢ iﾄ､ :| l '⌒Yヽ! | :}
:八 :! .:l寸芋ミ､八 :| | ノ| :! |
/ :/ :|:.ゝﾄ从 ﾟf ri;/:ﾄﾞ､ ヽ{＼{ (‐_」__j :! ,′
:/ :/ : :|: l :! 乂/ソ Y７;r〜L从 /
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` {:.V⌒ﾌ:ｧ
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉 }:.乂彡′イ
..:／ : :/ : :|､::::. └y′! :| ……。
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ | :|
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. ｀ ィ | :| :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :| :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :| :|
￣￣: : :ヽ＼: : :＼: : .:ヽ./⌒フ:: : : :! | :| :|
: : : : :｀ヽ: : : ｀: : : : : : : :ゝ＜¨ﾌ: : : :! | :| :|
: : : : : : : : : : : : : : : :￣｀ヽ)-く}:_:_;. .:! | :| :|
:.:.:. : : : : : : : : : : : : : : :ヽ:{.Yフf¨7-…┴‐ ミ :|
173
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| 要らぬ事を聞いてすみませんでした。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒） いや、自分で選んだことだしな。
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ただ向こうも会いたいと思ってくれているなら
,| } ひたすら申し訳ないとしか言えないな。
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
174
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） まあ要するに、
. | （__人__） 地獄というところは現世で減点となる行為をしてきた生物達の
| ｀ ⌒´ﾉ 更正施設であり治療施設なんだ。
. | }
. ヽ } 死んですぐに神の国に戻れるような人々はすぐにそこへ、
ヽ ノ 治療や更正が必要な人々は地獄で猛省してから。
.> <
| | そしてまた現世へ生まれるらしいな。
| |
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! /
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ 転生ですか……。
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ !
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ | 死んでも終わりではない？
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
175
／￣￣＼
／ ノ ヽ､＼
. | （●）（●）| そういうことらしい。
. | （＿人_）│
| ｀ ⌒´ | 少なくとも俺はその地獄から来ているわけで、
| | そこから神の国に帰った者達も沢山見てきた。
. ヽ /
ヽ / 何度も来ている者もな……。
.> <
| |
| |
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
転生を繰り返しているのなら、 ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
記憶はどうなっているのでしょうか。 .| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
|.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
死後の世界や前世の記憶を |i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
持っている人など見たことがありませんが……。 |ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
176
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 現世に居る間は忘れている。
| （__人__）
. | ﾉ いや、忘れているというより封印されていると言ったほうが正しいか。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ 神の国に帰れば取り戻すらしいだろ。
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
,,..--ー―- .､
,／´ ζ ,,..､｀>´ｲっ,..__＿＿
,- ｀ゝ､/､／ ; ; ; ;; ｀＼ノ三へ＜´.
__.. ..,,... ヽゞ/ l ､ヽ ､ il ｀Ｋ´｀＼､
｀￣フ=-／/ / /l li || | | | ヾ｀ヽへ≧-､.
／´〃ノ/ l| | |ﾊ__||=- ﾄ´lﾍ￣´| | || ヽ ｀ヽ､ヽ､
／,,_ /／´/ | |l´|ハ_|ilヽソ､=i|-=､| |l ||ﾊ ｀、 ＼｀ 、
／／´ ´ | ﾊ i|ヽ l| ヾ Ｖ {r-=､ｿﾉ| |ノ ヽ ヽ ｀ヽヽ
;／／ |/ ヽ 入ﾄ､ =＝= ｀??へi | ＼＼ ｀>ヽ
そしてまた忘れて生まれてくるのですか？ < ( >/ V ﾉト ｀ ヽ/ i| |l ヽヽ /ヽ >
ヽ i ／ / ´ﾉ il｀ ヽ -- ／=, | l |ヾ ヾ、 / /
いったい何のために……。 ヽヽ ／ / / / ｲ ヽ ＞ ､ _ , ／r/〃l | | ヾ ＼ / ;/
ゝヽ／ ／/ / ／ il )> ヾ=-ゞ<ｒ´/ /ﾌ入 ;トフー-- 、 ヽ / /
ノ )／／ / ／ r-ー-〃-ヽ､λ )( // ´/￣ヽ｀ r / >´/
／／／ / / _-"ー- -ﾌ=入ソ／ ＜ ､_＿ノﾉ<／ ／＼
,,..;;:,‐´ / ／ // / /＼ ＞ 〃 >＞＜< (// > /＼ ＼
177
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） それは知らない。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 魔王様に聞いてみても答えてくれないんだ。
. | ｎｌ^l^l
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
. / ヽ
/ / / / -〜ｲ､＿＿__,.ｨ､
;' ! /...:::::/ |::.. / ! /. ト､//////∧
| | /|:::::::/ !:::::::/::::.. ! /::::: ⌒＼|､ ーl-ﾊ￣‘，
| | ! {__:/ {:::::/:::::::. :::: |:::..:..:ﾊ::::::. ::: |､＼＿＿,..ｨ∧
|.::|...|:. |::l::|::: |´|:::|｀ヽ.|:::ハ::::!:::::::::!::::l__!- ､|_:::....:::| ＼///|////
|:::|:::|::ﾘ/::{!::::| ?__ |:::{ !: |:::::::::|イl:::| {:::｀::::::| | { ￣ ｀
|:::|:::|::::::{::::::: |イﾑ,::-ミ､ l:::i:::::::: | リ＿ ∨::::::::| |i |
{:::|:::|:::::::',:::::::| {::{::o: 仆 ?:i:::::: |,イﾑ:,::-:､ヽ::::: ! / j |
?::::?:::::､::::|､弋zこ:ソ ??::| {::{:::o:::}::?::| j!-､ |
?::::?:::::＼! ｀ ー ' ?| 弋::ー::ソ ?:/ j!-, } !
从::::＼::::::::＼ , ＼ ｀ 二ﾆ ' /::ｲ j! // {
ここまで語っていてそれを教えてくれないということは、 ...＼! }＼:::::::ミ､ ｀ /イ j!,／ |
何か特別な事情がおありなのでしょうか。 ./:::::::::｀ヾ､ _ ／イ:: j!:::|:::::: |
/::::::::::::::::::::＼ ｀ ＿,.. -- /::::/ j!:: !:: |::::..
. /::::::/:::::::::::::::::::＞､ ／´ /::::/ |:::::.. |:::::::...
,::::::/:::::::::::::::／ ｀¨／ /::::/ j:::::::::::::::!:::::::::
/::::/::::::,. イ , イ￣´ __,..- /::::/:::::........|!:::::::::::::::,:::::::::
178
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） .| どうなんだろうな……。
! （__人__） |
, っ ｀⌒´ | そもそも神の国の事自体
/ ミ） / 魔王様の創作話かもしれないからなぁ。
./ ノゝ /
i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
/: :: : : : :::: /: : : ::/.: ; : : :|: .:: : : : : : ::: : :|: : : : :l. : : : : l:::. : : : :|.: : : : : : :
／/: .::: . :::::::/ : : .::/: .:|. : : | .:::: : : : : :.:::: : |:: : : |. |:. : : : |:::::. : : : |: : :i: : : :
／ /:: ;:::::::: ::::::/: : .:::::l .:::|､: : :|.:::i::: : _: : .::l::. :|::: : :|:::|::. : l : |::::::. : | :| : : |:.: : :
' .l: l :::i::: ::::::l |: .:::::::| ::;|::;:＼|:::::|r'´ヾi .:::l|:: :|:::: : |:::|:::::. :|: :|::::::: .:|: |: : : :|: : :
.| l| :::|::::::::::| | .:::::::;l.:::l|:::|:. :|＼ﾄ:: : :/.:::/|::::l|::::: l|:λ:::. |:. :|::::::: :|:: | : : : |::. :
.|:l.| :::|l::::::::| |ﾞ.:‐-:A,,|_|::|:::.|l::::l|＼ /:::/ |::/.|:::::/.|/ |:::: l::::|::::::::::|:::;l: : : : :|::::.
l| l:::::|.|:::::::|l| :::::/ .|:| ﾞ|ト:､|::| |::::.ﾞﾄ:/ |/,,|=:/‐|゛'''|:‐:|-:|､:::::::l|:::l: : : : : :|:::
. ﾞ .l::::|λ::::l':|:::::lヾ=l|,=-l､l:|､| |:::::λﾞrl'´ |７_''=≡''|-/|/|:::::::/.|:/:. : : : : : |:
ﾍ:|l :〉::::::l|::::| ﾍ ﾞ{: : il ヾ､ |::/ ﾞ{､､,,}/:l ﾞl´{lソ}/}､ ﾞ}:::::ｲ |/::::. : : : : : |
〉 ハ:::::|l:::|ﾞl ﾞ ゞ: :': :ﾉ.ﾞ ﾞ' ﾍ｀ﾞl､ ﾍ ﾞi,}ﾆ'ソ/ ﾉ|:/ |./: :::::::. : : : : :
./:/: : ヾlﾍ:|::|. ﾞ´￣｀ ＼ ヾ､ヾ二'_ﾉ／'´ |.': : :::::::::. : : : :
//: : ..::::/ .::::l , ヽ､.＿,>.ｨ'ﾞ＼ ||.: : ::::::::::.. : : :
/': : : .::::/ .::::::ﾍ ヽ ,, ,}l ＼ -|:|: : ::::::::::::.. : :
信じるも信じないも聞く者次第と……。 /': : : .:::/: .:::::::::::丶 ﾞ''-‐'' ., |.ﾞ´|:|: : ::::::::::::::.. :
/ : : : .:/ : .:::::::::::::::::::＼ ー- ､ ／--‐''|:|: : ::::::::::::::::..
./ : : : .:/: : .:::::::::::::::::::::::::〈.ヽ､ ,.イ : : .::::::::_|:.| : ::::::::::::::::
､_,. -'‐'''ﾞ´￣￣｀ﾞ''‐-.､_:::::::::::,rヘ. :ﾞlヽ. __,, -‐ ‐-'ｧ:'' : ..::::／,ハ::| : :::::::::::::::
ヽ,｀ヽ : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ､く;;;:::::＼ﾍ-｀'''ヾi´:: : : ;／ : ,r''´￣｀ﾞ`ﾆ=l:ﾍ: ::::::::::::::
ノ ﾍ: : : : : : : : : : : : : : : -‐ﾞヽ: : ;;;l:＼ : : l:: : :/::::: :／:::::: : :／::::::::ﾍ::ﾍ:::::::::::::
,,.-''ﾞ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ ゝ､:ﾍ : |: :/::::: /::::::: : :／::::::::::::::::ﾍ::ﾍ::::::::::
179
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 全てがでたらめというわけでもなさそうなんだけどな。
| （__人__）
. | ﾉ それはやはり俺が地獄という存在をこの目で見て、
| ∩ ノ ⊃ また、そこの仕組みを知っているからだ。
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/ 今までの話を補完するような何かがありますか？
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:|
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:|
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
180
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ああ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 加点減点の話がまさにそうなんだ。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
_,_ ＿＿_
{Yﾌヽ . "´￣ ￣ ‐- . r=z､
＿_ゞ::Tﾘ ＼い))
／ヽ_／7￣:!ミニ ´ ヽ二＞
￣7メ､/|｀ヽl / ヽ ＼
／ﾑ才' | ／ / ,.: .:/:ハ '. ‘， ’.
／／ ／ ´ .:′.:| l :|.:|.:|: :| __ }l| :l } | }
_／／ ／ ／ { .::!:! l :|.:|.:|: :| {i^i)ﾊ/: :ｲ ,} 八
.／ ／ ／ 八: :l|:| 「{丁|下ミx /{{伝幵ﾘ : :' :/＼＼
. ／ ／ .:: Nﾄﾄヾ斧芋ミ、 ヽノ{::(Y必7}: :/イ| ＼
／ .::: 从 乂zｿ Vﾐ辷ｲ／ :|:|
／ ／ ,/込::. "¨¨` ゝゞ=zｌ{ :|:| そこへ行く基準となるだけではないのですか？
／ / ヽ:. _ ､_ﾉ/:|: :|:|
. ／ /: : :r〜ﾆ＞〜.､ ‘ ′ ／: :|: :|:|
／ : : /しﾍこヽ. . .(_,ｒヘー＜二ﾌ ｌ: :|:|
／: : : : : ＼ : : : : ￣廴ﾄ､ ゝ/⌒Ｙ: : ':. .:八
r〜イー:―:-.､_／:_:_: : : : : : :ヽヽ/ : ／: : : :':.. / ＼
{(: : : ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :j心{｢ﾄ､`ー…:´￣￣:二ヽ
. 〉￣ヽ: : :_:_: : : : : : : : : : : : : :廴辷彡’: : : : : : : : : : : : :
181
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） それは個人の話だろ。
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ 理として見た場合、
| ,.<))／´二⊃ 現世で減点となる現象が発生すると
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃ 地獄の魔王と呼ばれる存在の力となっているんだ。
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
/::::::::/ . :/ .:::::/|::::::/ヽ|:.:.:.|:. :. :. : :/'|: /|::|: : :.}: : : : : |:|
.::::::::::′ . : ｌ.:::::://|:::/ l::::;ﾊ:. :. : :/ |/u|∧: :ハ: : : :/ |
. :::::::::::i . : : : !::::/⌒|/｀ヽ |:/ l.: .:.:/ ,.斗‐ ト､∨::::ｉ : :/ ! |
i:::::::::::|: : : : :l::/ ,ｨ行不ﾊ ' j.: :/ /,ｨ行坏, Yｉ::::|: /::::|:.|
|::::::ｘ┤:. :.:.:.|′{'つ////} !:/ｕ {'つ///} |::::l/:::::::|::|
l::::,′.!::::::::::jl .弋辷r少′ /::::::. 弋辷少′ j::/:::::::|::|::|
l::::{ j::::::::::八 ` ｰ ― ' ｉ:::: ｀ ー― ' //::::::::::|八| えっ？
|::人 !:::::::::::::|＼ u ｌー ―＜| ｕ //j::::::::::::!
|::::::::｀|::::::::::::::! u. l | ／7:::|::::::::::ｉ| それってそうなるような法則を
l:::/￣|::::::::::::::ト l ｜ __,厶-|::::::::::ｌ｢ヽ 神々が設定したということですよね？
|/ - |::::::::::::::| ＞― ┴ --‐=ﾆ二´￣ ｜::::::::ｌ|-┴ ､
イ⌒' |::::::::::::::| ｀丶. |::::::::::ｌ| ハ 何故ですか？
|::::::::::::::| ＼|::::::::::ｌ| 人
182
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） それも分からない。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ その疑問は何故現世があるのか。
. | } 何故生物は転生を繰り返しているのか。
. ヽ }
ヽ ノ その類の話みたいだな。
.> < 教えてくれない。
| |
| |
． -──-
, ´ `ヽ
／ ＼
/ ｉ ＼ ＼
/ / ｌ ＼ ヽ ヽ ',
/ ,' ｉ ｌ ヽ ' , ', ヽ ｉ
,' ｉ || | ヽ ヽ ｉ ', ｌ
ｉ ｌ | | |ヽ ｉヽ ＼ ｌ | |
| | ﾄｰ ､ | ＼ |ノ＼ ヽ | | |
ｌ ! ,ｨ＿__?| ヽ |,ｲ_.＿_ ., ヽ| | |
|ﾊ ', ｆｉ.ｕ i} | ヽ ｆｉ.ｕ ﾘ} , | | |
′ﾘ| i ゝゞ=〃 ゞ='≦ ! | |
むむむ……。 | 八 ､. ｌ | |
__| |ゝ ＿＿ u { | |_
さっぱり理解できない。 . ｛｛} | ＞､ ／ | {彡彡彡}＼
__{｛｛;| {｛｛ ミ≧､ イ彡｛{ |彡彡ﾁへミヽ
{｛｛｛ } }ﾐゞ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛ } }彡／ ＼ﾐヽ
／｀＼{{ {｛｛ミヾ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;ﾉ ﾉ／ ヽミ＼
183
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
ともかく、 .（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
魔王達はそれぞれ司る分野において （__人__） .|./ /
現世の生物が減点となればなるほど .i⌒ ´ .r−､ |/ ／
どんどんと力をつけていく。 { ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
ｒｔｧｘ＜ ＞ｘｔ}-‐= ミ
／「三彡' ＼＜〉__ ＞
∠ =ｧ' / ヽ ＼_
/ ,/ / , 不「￣
. 厶ィ7.: / / ｌ i ト ` .
// { | i ' / ｨ /l l } l | ＼＼
. // ﾊ ! i|-┼- ､ｉ { //厶ｲ/ // ; , .:| '. '
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯 ｨ/{「r7/}/ｒ},イ //!{ / /
彡' / / 从{ヾ{代zrｿ`ヾ? 込ヾｖｿ/ / 厶' / ／／
/ / / ∧ ドヽ￣ ` ==彡ｨｸ/ j／／ その分野は分かりますか？
. / / , / /{圦 ' /ｊ/ '／
／ ' 〃, / /、_＼ ￣ ／ , ／ｨ′
／ ／ / / / jハ＜`ト _ ＜ｨ７′/ // /
. ／ / / ' / rtﾍ ｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ { {/ _
⌒＾＞ｘ,/ ' / 〉: : ＼ ＼ 斗彡/ : 〈 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :
184
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● ああ、分かる。
| （__人__）
. | ﾉ 身近な例で言うと「人を騙すこと」。
| ∩ ノ ⊃ これがうちの魔王様の力の元だ。
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │ 人に嫉妬したり嘲笑したりすることも他の魔王の力に。
＼ “ ／_＿_| | 恨みも強い力になるな。
. ＼／ ＿＿＿ /
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/ 暴力や殺人もですか？
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:|
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:|
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
185
, '⌒ヽ、 ／￣￣＼
/ ,. -ヽ .／ ノ ＼ ＼ それはその根底にあるものによる。
＿＿ | ､ ﾉ__ .| （●）（●） |
／´ ｀ヽ.＿/ `ｰ／´ ヽ.|_ （__人__） .| 嫉妬による殺人ならば嫉妬を司る魔王へ。
/ ＼ / / ｀ヽ ｀ ⌒´ | 恨みもそう。
{ ,. y′ / /ヽ ﾉ
丶. _ .. -‐ ﾍ ／ / / } / 人を騙した末に相手が傷ついたり死んだ場合は虚偽となり、
ヽ / / l ヽ 怠惰や色欲が原因ならそれぞれを司る魔王の力となるんだ。
｀ ｰ､ .ﾉ .. |
ヽ.＿_ ／ ... |
丶--―‐--'´
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! /
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ ! （私の場合は「恨み」になったのかな……）
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ |
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
186
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） これは何も実際に行動に移さずとも
. | （__人__） 心に秘めているだけで力になるんだ。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } それによって引き起こされる影響の度合いによって力となる量は違うけどな。
. ヽ }
ヽ ノ ただの詐欺と詐欺によって死人が発生した場合とは
.> < やはり減点の量は全く違う。
| |
| |
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| 思っているだけでもですか……。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
187
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） そう定められているようだ。
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ そして減点となる事とは別の現象を力としている魔王が存在する。
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
,. '"´ ￣￣￣` ､
.／ ＼
, ' /| `､
./ /! //lll/ /! ﾞ、
' /lll_/ｌlｌ||llllllllllｌlｌ|lllll|lll| !
ｌ /川|ｌ｀ｌｌ| llllll||| 'ｌ｢ﾞlｌ|lｌｌﾄl l|ll l l ll |
! |l|l|?ヽ| llll| ｌ,ｨｉ|= |､ｌ|ll i llllll lllll |
! l川|（0j! ゛|〃 i（O）!|ll li |lllllｌ llllｌ|
|lヾlll|￣ 、 ｀ ‐-‐' |ll llll|llllllｌ lllll!
死神ですね。 ∨ヽl、 r ､ |ll llll|川川 lｌｌ|.
｜川_＼ ､ ; イ!ll lｌｌ|川川 lll|::
/ ／ﾆ三丶 ´-=ﾆ´ ┤ｌｌ lll|―-- ｌl_ｌ!::
/∧｛ { { {_{_{ { { { { { {.| 川lｌ| ,.∧'¨ ￣
../川∧／///ﾞ! { { { { { {| 川l／
,川ll／ﾌ77ｧx.〈_}=-‐ｧ''ﾞ/ l,/
lll／‐'-' ' ' ///〉::://,､.' l /
/ : : ｌ:::/:l,､,.| l｜
188
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ） そう。
.| （__人）
| rつ 地獄最古の魔王である死神。
.| (（三）
ヽ ( < この魔王は生物の死を力の元としている。
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! /
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ ! 地獄に落ちるような人々の死が力となるのですか？
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ |
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
189
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
違う。 .（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
（__人__） .|./ /
それらを問わず、 i⌒ ´ .r−､ |/ ／
現世の生物の死が力になる。 { ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
/::::::::/ . :/ .:::::/|::::::/ヽ|:.:.:.|:. :. :. : :/'|: /|::|: : :.}: : : : : |:|
.::::::::::′ . : ｌ.:::::://|:::/ l::::;ﾊ:. :. : :/ |/u|∧: :ハ: : : :/ |
. :::::::::::i . : : : !::::/⌒|/｀ヽ |:/ l.: .:.:/ ,.斗‐ ト､∨::::ｉ : :/ ! |
i:::::::::::|: : : : :l::/ ,ｨ行不ﾊ ' j.: :/ /,ｨ行坏, Yｉ::::|: /::::|:.|
|::::::ｘ┤:. :.:.:.|′{'つ////} !:/ｕ {'つ///} |::::l/:::::::|::|
l::::,′.!::::::::::jl .弋辷r少′ /::::::. 弋辷少′ j::/:::::::|::|::|
l::::{ j::::::::::八 ` ｰ ― ' ｉ:::: ｀ ー― ' //::::::::::|八| それって……。
|::人 !:::::::::::::|＼ u ｌー ―＜| ｕ //j::::::::::::!
|::::::::｀|::::::::::::::! u. l | ／7:::|::::::::::ｉ| 際限がありませんよね。
l:::/￣|::::::::::::::ト l ｜ __,厶-|::::::::::ｌ｢ヽ
|/ - |::::::::::::::| ＞― ┴ --‐=ﾆ二´￣ ｜::::::::ｌ|-┴ ､
イ⌒' |::::::::::::::| ｀丶. |::::::::::ｌ| ハ
|::::::::::::::| ＼|::::::::::ｌ| 人
190
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） そうなんだ。
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ だから性質が悪いんだよ……。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
_,_ ＿＿_
{Yﾌヽ . "´￣ ￣ ‐- . r=z､
＿_ゞ::Tﾘ ＼い))
／ヽ_／7￣:!ミニ ´ ヽ二＞
￣7メ､/|｀ヽl / ヽ ＼
／ﾑ才' | ／ / ,.: .:/:ハ '. ‘， ’.
／／ ／ ´ .:′.:| l :|.:|.:|: :| __ }l| :l } | }
_／／ ／ ／ { .::!:! l :|.:|.:|: :| {i^i)ﾊ/: :ｲ ,} 八
.／ ／ ／ 八: :l|:| 「{丁|下ミx /{{伝幵ﾘ : :' :/＼＼
. ／ ／ .:: Nﾄﾄヾ斧芋ミ、 ヽノ{::(Y必7}: :/イ| ＼ ……。
／ .::: 从 乂zｿ Vﾐ辷ｲ／ :|:|
／ ／ ,/込::. "¨¨` ゝゞ=zｌ{ :|:| ちょっと待ってください。
／ / ヽ:. _ ､_ﾉ/:|: :|:|
. ／ /: : :r〜ﾆ＞〜.､ ‘ ′ ／: :|: :|:| それならば死神は
／ : : /しﾍこヽ. . .(_,ｒヘー＜二ﾌ ｌ: :|:| 他の魔王達とは一線を画す存在ではないのですか？
／: : : : : ＼ : : : : ￣廴ﾄ､ ゝ/⌒Ｙ: : ':. .:八
r〜イー:―:-.､_／:_:_: : : : : : :ヽヽ/ : ／: : : :':.. / ＼
{(: : : ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :j心{｢ﾄ､`ー…:´￣￣:二ヽ
. 〉￣ヽ: : :_:_: : : : : : : : : : : : : :廴辷彡’: : : : : : : : : : : : :
192
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● おっ。
| （__人__）
. | ﾉ よく気付いたな。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
ヽ
ｰ=彡ﾐ彡
:i |ｰ=ﾊ彡ﾐ彡ﾐ；
:l | ;ﾄ､ | ﾊ
:| |、 ﾄ ､ ﾘ斗=ミi| : : |: : ；
i| 、l: ＼:＼＼ ｲ{J}ﾘ| : : |:.:.:.|
i|: 八 斗=ミ＼ ゞシ:|:! : |:.:.:.|
i|ヽ: :ヾ代ｯﾘ 从: :|:.:.:.|
……どういうことでしょうか。 .八: ゝ: 込、 -‐ 、ｲ ﾉ:イ: :.:；
ﾘ |、 ／ | |r|ー=ミ: : |
. l／ | |i ｰ=ﾐ ＼
/ ¨ ＼
. /
193
/: :: : : : :::: /: : : ::/.: ; : : :|: .:: : : : : : ::: : :|: : : : :l. : : : : l:::. : : : :|.: : : : : : :
／/: .::: . :::::::/ : : .::/: .:|. : : | .:::: : : : : :.:::: : |:: : : |. |:. : : : |:::::. : : : |: : :i: : : :
／ /:: ;:::::::: ::::::/: : .:::::l .:::|､: : :|.:::i::: : _: : .::l::. :|::: : :|:::|::. : l : |::::::. : | :| : : |:.: : :
' .l: l :::i::: ::::::l |: .:::::::| ::;|::;:＼|:::::|r'´ヾi .:::l|:: :|:::: : |:::|:::::. :|: :|::::::: .:|: |: : : :|: : :
.| l| :::|::::::::::| | .:::::::;l.:::l|:::|:. :|＼ﾄ:: : :/.:::/|::::l|::::: l|:λ:::. |:. :|::::::: :|:: | : : : |::. :
.|:l.| :::|l::::::::| |ﾞ.:‐-:A,,|_|::|:::.|l::::l|＼ /:::/ |::/.|:::::/.|/ |:::: l::::|::::::::::|:::;l: : : : :|::::.
l| l:::::|.|:::::::|l| :::::/ .|:| ﾞ|ト:､|::| |::::.ﾞﾄ:/ |/,,|=:/‐|゛'''|:‐:|-:|､:::::::l|:::l: : : : : :|:::
. ﾞ .l::::|λ::::l':|:::::lヾ=l|,=-l､l:|､| |:::::λﾞrl'´ |７_''=≡''|-/|/|:::::::/.|:/:. : : : : : |:
ﾍ:|l :〉::::::l|::::| ﾍ ﾞ{: : il ヾ､ |::/ ﾞ{､､,,}/:l ﾞl´{lソ}/}､ ﾞ}:::::ｲ |/::::. : : : : : |
〉 ハ:::::|l:::|ﾞl ﾞ ゞ: :': :ﾉ.ﾞ ﾞ' ﾍ｀ﾞl､ ﾍ ﾞi,}ﾆ'ソ/ ﾉ|:/ |./: :::::::. : : : : :
./:/: : ヾlﾍ:|::|. ﾞ´￣｀ ＼ ヾ､ヾ二'_ﾉ／'´ |.': : :::::::::. : : : :
//: : ..::::/ .::::l , ヽ､.＿,>.ｨ'ﾞ＼ ||.: : ::::::::::.. : : :
/': : : .::::/ .::::::ﾍ ヽ ,, ,}l ＼ -|:|: : ::::::::::::.. : :
生物の死が力となるのであれば、 ./': : : .:::/: .:::::::::::丶 ﾞ''-‐'' ., |.ﾞ´|:|: : ::::::::::::::.. :
この世界に生物が増えれば増えるほど ./ : : : .:/ : .:::::::::::::::::::＼ ー- ､ ／--‐''|:|: : ::::::::::::::::..
得られる量が多くなるということですよね。 ..../ : : : .:/: : .:::::::::::::::::::::::::〈.ヽ､ ,.イ : : .::::::::_|:.| : ::::::::::::::::
､_,. -'‐'''ﾞ´￣￣｀ﾞ''‐-.､_:::::::::::,rヘ. :ﾞlヽ. __,, -‐ ‐-'ｧ:'' : ..::::／,ハ::| : :::::::::::::::
ヽ,｀ヽ : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ､く;;;:::::＼ﾍ-｀'''ヾi´:: : : ;／ : ,r''´￣｀ﾞ`ﾆ=l:ﾍ: ::::::::::::::
ノ ﾍ: : : : : : : : : : : : : : : -‐ﾞヽ: : ;;;l:＼ : : l:: : :/::::: :／:::::: : :／::::::::ﾍ::ﾍ:::::::::::::
,,.-''ﾞ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ ゝ､:ﾍ : |: :/::::: /::::::: : :／::::::::::::::::ﾍ::ﾍ::::::::::
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ）
.| （__人） そして短命であればあるほどにな。
| rつ
.| (（三）
ヽ ( <
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
195
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
あ、本当ですわぁ。 ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
他の魔王達は |.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
生物が長く生きて悪事を働いたほうが . |i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
得られる力の量は増えますものね。 |ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 生物が増えれば増えるほど得られる力の量が増えるのは
. | （__人__） 他の魔王達にも共通することなんだけどな。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 割合が同じであれば分母が増えるほど分子も増える。
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
196
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
ただ力の元になる減点が増えるということは、 .（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
現世の環境は悪くなるということだ。 （__人__） .|./ /
i⌒ ´ .r−､ |/ ／
当然寿命は短くなるし出生率も下がる。 .{ ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
j .:! l! | l≧ト廴_l! ﾊ l |＿_ l/ ｝ |
/ .: } |l l! ﾊ l!ﾍ j[`,=、 | ｌ|⌒j!:/ ﾊ j
,' .: | | ! l| i|lヾYﾃ≠ﾐx l| ! /|r=''/ :/l/ ′/
,' j | | ﾚ' ゞﾏ {っl! } ﾍ jl/ﾚ' /テﾆﾐ/::j / /
,' .′ｌ |:. ´¨ ｰ′ " 〃r〜ｧﾏ/ ,j /
,' /=､| |::. {!:.ﾄﾐ-ﾌ | ／ﾚﾄ、 そうなると結果的に得られる力の量は減ってしまう。
. ' /`ー! !:::. ゞ=ィ¨ /ﾚ′ ＼＼
' /:ｉ:ｉ:i:ｉ| |::::::.. _ ´ ﾊ | ＼＼ 死神にはそうした矛盾が存在しない。
/:ｉ:ｉ:i:,r| lト､::::::.. ｀ ／ }! ! 〉 }
／:i:i:≦-| |ﾞ`ﾄ〜ｰx::.. _イ: j | /〃 例え生物が全て神の国へ帰っても、
:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i＼:| |≒＼ `ｰ､::. _ イ乂ﾌ:: ハ ! /〃 死神の力だけは得られるようになっているのですね。
197
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 死神の力だけは理そのものなんだ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ その名が示すとおり、
. | } 地獄が創造されたときに併せて創られた
. ヽ } 死を司る神なのではないかと俺は勝手に考えている。
ヽ ノ
.> <
| |
| |
． -──-
, ´ `ヽ
／ ＼
/ ｉ ＼ ＼
/ / ｌ ＼ ヽ ヽ ',
/ ,' ｉ ｌ ヽ ' , ', ヽ ｉ
,' ｉ || | ヽ ヽ ｉ ', ｌ
ｉ ｌ | | |ヽ ｉヽ ＼ ｌ | |
| | ﾄｰ ､ | ＼ |ノ＼ ヽ | | |
ｌ ! ,ｨ＿__?| ヽ |,ｲ_.＿_ ., ヽ| | |
|ﾊ ', ｆｉ.ｕ i} | ヽ ｆｉ.ｕ ﾘ} , | | |
神ですか……。 ′ﾘ| i ゝゞ=〃 ゞ='≦ ! | |
| 八 ､. ｌ | |
ですが他の神々とは違う気がします。 __| |ゝ ＿＿ u { | |_
｛｛} | ＞､ ／ | {彡彡彡}＼
嫌な印象しかありません。 __{｛｛;| {｛｛ ミ≧､ イ彡｛{ |彡彡ﾁへミヽ
{｛｛｛ } }ﾐゞ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛ } }彡／ ＼ﾐヽ
／｀＼{{ {｛｛ミヾ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;ﾉ ﾉ／ ヽミ＼
198
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒) 所詮魔王だしな。
. | u （__人__)
| |r┬|} ただ他の魔王とは力を得る条件が異なるということは
| | | |} 話を進める上で理解しておいて欲しい。
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! / 分かりました。
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ ! ……とは言っても話の内容そのものが
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ | 私の理解の範疇を超えていますが……。
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
199
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● いいんだよ、なんとなくで。
| （__人__）
. | ﾉ 理解した上で何かして欲しいというわけじゃないから。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
f::､!::ヽ,. ''"´ ヾ ＼ ＼
ヽ::ヽ:ﾉ イ l::. ` ヽ
≡, `´/:!` ー //.! . |:::: ヽ､
／ /:' ! ':::::! ' ' , |::::: !::. l＼
':l ! '::::::! | |: i |::::: |:: !｀`
|:!/ i::::: ! |! ! |! , |ﾊ::::: r=,､:: ! ヽ
l/ l:::::::! |l l ﾊ _＿|ﾊi! ,!:::, ﾊ:! , !ｲl ＼＼
, ':: !::. |从,.ィ|´!,. _!`ﾘ' 'i:: /ﾘj_ﾒ_ ,ﾘ ﾘ ＼＼
/ |::ﾊ:::､ |´l!ヽ ヾヽ/ fr'_::フｧ ＼＼
!::: ヽ::N ヾ≧≡ﾉﾐ l{_::>:_< ＼＼
' ,ハ::ヽ|` ヽﾘ´ l ＼＼
/ :: |::! !! ｲ:|! ' ' )
. .:/ ::! |,ﾉ !! ' ! | ／ ／ ……はい。
.:::' 'ヒ_ヽ - - / | | ／ ／
:::/ .::l :::ハl ':::| | | ,__ '_ ／
::/ ::√ `ヽ!rー--､-、 _＿ ..ｲ ::::| | ,ﾊ ＼ ＼
:::/ :::/>'´~｀.!L __＿_ ＼rーァ :::|:::::::! l '. ＼ ＼
::::::ノ ::/ ヽ___ノ/... ` ､_ _ノ´ フﾉヽ, !.. ヽ i ＼ ヽ
'´ ￣￣￣ `ヽ―／ /- ､:::::.､ ヽr ' :::/::::::: ! ヽl )ノ
＼ ,/::ヽ ￣ヽ j､::::/,.. -─- ､ | ／
200
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） それでな。
| （__人__）
| ｀ ⌒´） 今まで力、力と言ってきたが
| } 魔王達はその力を消費して国力を維持しているんだ。
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／.
,. '"´ ￣￣￣` ､
.／ ＼
, ' /| `､
./ /! //lll/ /! ﾞ、
' /lll_/ｌlｌ||llllllllllｌlｌ|lllll|lll| !
ｌ /川|ｌ｀ｌｌ| llllll||| 'ｌ｢ﾞlｌ|lｌｌﾄl l|ll l l ll |
! |l|l|?ヽ| llll| ｌ,ｨｉ|= |､ｌ|ll i llllll lllll |
! l川|（0j! ゛|〃 i（O）!|ll li |lllllｌ llllｌ|
|lヾlll|￣ 、 ｀ ‐-‐' |ll llll|llllllｌ lllll!
消費？ .∨ヽl、 r ､ |ll llll|川川 lｌｌ|.
｜川_＼ ､ ; イ!ll lｌｌ|川川 lll|::
/ ／ﾆ三丶 ´-=ﾆ´ ┤ｌｌ lll|―-- ｌl_ｌ!::
/∧｛ { { {_{_{ { { { { { {.| 川lｌ| ,.∧'¨ ￣
../川∧／///ﾞ! { { { { { {| 川l／
,川ll／ﾌ77ｧx.〈_}=-‐ｧ''ﾞ/ l,/
lll／‐'-' ' ' ///〉::://,､.' l /
/ : : ｌ:::/:l,､,.| l｜
201
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 地獄は元々何も無いんだ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ だから物資を創りだし、
. | } 維持していくには魔王の力を消費しなければならないんだ。
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
,,..--ー―- .､
,／´ ζ ,,..､｀>´ｲっ,..__＿＿
,- ｀ゝ､/､／ ; ; ; ;; ｀＼ノ三へ＜´.
__.. ..,,... ヽゞ/ l ､ヽ ､ il ｀Ｋ´｀＼､
｀￣フ=-／/ / /l li || | | | ヾ｀ヽへ≧-､.
／´〃ノ/ l| | |ﾊ__||=- ﾄ´lﾍ￣´| | || ヽ ｀ヽ､ヽ､
／,,_ /／´/ | |l´|ハ_|ilヽソ､=i|-=､| |l ||ﾊ ｀、 ＼｀ 、
／／´ ´ | ﾊ i|ヽ l| ヾ Ｖ {r-=､ｿﾉ| |ノ ヽ ヽ ｀ヽヽ
;／／ |/ ヽ 入ﾄ､ =＝= ｀??へi | ＼＼ ｀>ヽ
< ( >/ V ﾉト ｀ ヽ/ i| |l ヽヽ /ヽ >
この世界のお金のようなものですか？ ヽ i ／ / ´ﾉ il｀ ヽ -- ／=, | l |ヾ ヾ、 / /
ヽヽ ／ / / / ｲ ヽ ＞ ､ _ , ／r/〃l | | ヾ ＼ / ;/
ゝヽ／ ／/ / ／ il )> ヾ=-ゞ<ｒ´/ /ﾌ入 ;トフー-- 、 ヽ / /
ノ )／／ / ／ r-ー-〃-ヽ､λ )( // ´/￣ヽ｀ r / >´/
／／／ / / _-"ー- -ﾌ=入ソ／ ＜ ､_＿ノﾉ<／ ／＼
,,..;;:,‐´ / ／ // / /＼ ＞ 〃 >＞＜< (// > /＼ ＼
202
／￣￣＼
ああ。 _ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
.（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
但し作ったもの購入したものにも常に維持費がかかるんだ。 .（__人__） .|./ /
i⌒ ´ .r−､ |/ ／
払えなければ消滅する。 { ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.| この世の生物が悪事を働けば働くほど
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| 魔王の力で地獄が豊かになっていくのですね。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..| なんだかなぁ……。
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
203
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） 悪事じゃなくて減点な。
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ 俺は嘘を吐くこと全てが悪い事だとは思わない。
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃ それに豊かというのも違うと思う。
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉 現世のほうがよっぽど豊かだよ。
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
そうなのですか。 | |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
|.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
手に入らないものもあるのでしょうか。 . |i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
204
／￣￣＼
／ _ノ ＼ いや……。
| （ ●）（●）
. | u. （__人__） 基本的には何でもできるらしいんだが、
| ｀ ⌒´ﾉ 現世で恵みと思われるようなものを作り出して維持するには
. | } やたらと力を消費するらしいんだ。
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
_,_ ＿＿_
{Yﾌヽ . "´￣ ￣ ‐- . r=z､
＿_ゞ::Tﾘ ＼い))
／ヽ_／7￣:!ミニ ´ ヽ二＞
￣7メ､/|｀ヽl / ヽ ＼
／ﾑ才' | ／ / ,.: .:/:ハ '. ‘， ’.
／／ ／ ´ .:′.:| l :|.:|.:|: :| __ }l| :l } | }
_／／ ／ ／ { .::!:! l :|.:|.:|: :| {i^i)ﾊ/: :ｲ ,} 八
.／ ／ ／ 八: :l|:| 「{丁|下ミx /{{伝幵ﾘ : :' :/＼＼
. ／ ／ .:: Nﾄﾄヾ斧芋ミ、 ヽノ{::(Y必7}: :/イ| ＼
／ .::: 从 乂zｿ Vﾐ辷ｲ／ :|:| 恵みと聞けば大地の恵みが思い浮かびますが……。
／ ／ ,/込::. "¨¨` ゝゞ=zｌ{ :|:|
／ / ヽ:. _ ､_ﾉ/:|: :|:| 食べ物なども当てはまりますか？
. ／ /: : :r〜ﾆ＞〜.､ ‘ ′ ／: :|: :|:|
／ : : /しﾍこヽ. . .(_,ｒヘー＜二ﾌ ｌ: :|:|
／: : : : : ＼ : : : : ￣廴ﾄ､ ゝ/⌒Ｙ: : ':. .:八
r〜イー:―:-.､_／:_:_: : : : : : :ヽヽ/ : ／: : : :':.. / ＼
{(: : : ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :j心{｢ﾄ､`ー…:´￣￣:二ヽ
. 〉￣ヽ: : :_:_: : : : : : : : : : : : : :廴辷彡’: : : : : : : : : : : : :
205
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 当てはまる。
. | （__人__） というか植物全般は特にそう。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 暖かい布団とかさ。
. ヽ } 火とかも燃えるものを維持するのにやたらと消費するらしいんだ。
ヽ ノ
.> <
| |
| |
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/ ではほとんど存在しないのでしょうか。
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:|
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:|
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
206
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ずっと戦争中だからな。
| （ ー）（ー） そんな余裕無いんだ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 俺もここに来るまでは、
. | ｎｌ^l^l 100年くらい何も食べてないしまともに寝てない。
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
＿_ , __ _
. rv、 , ´￣ ｀Y彡 ｀ヽ、' , ／ ?{
｣Ｙヘ ∠ ─‐-ミ|{彡´￣ ￣｀＼/ /∠ィ
ヽ ヽ ＼/ -＝ 二ミ八二 ─ 二ﾆﾐＬ.ィ≦二、
∠二≧､厶- _ 彡''″ ` ー ＝一''´ 〈丶 ｀ く
. ＜_／ ／〉´￣ ,′ハ ', ' ヽ ヽ ', ＼ ＼
／ ／ / / ′ ｉ i| | | i| l ', ｉ l ＼ ＼
／ ／ ' ' ｌ | | i| | | i| l i |｜ｉ ?l ｌ ＼ ヽ
. ／ ／ | i | i| | | i| ﾄ､j j| l i |｜| ｜| iｌ ヽ iヽ
／ ／ , | ｉ | i| | |_,| | ﾄ､_l ⊥⊥Ｌｌ ！| ｉﾊ j 〉
〈 Y , l i |_ 斗匕仁! リ ｛ ,ィ≠ミ､Ｙ , ,i| l / /
. ､ ヽ ; l ﾄ、i |ｌヾﾉ ヽ Yr?}り } / /i| l , / /
ヽ ＼ l l ＼ ﾊ. ｧ==＝''" ヽニﾆイ'! イ l| l ; / /
ヽ ＼ l li ﾍ .:::::::::: ! .:::::::::: | l lｉ l ; / / ……それは耐えられません。
ヽ ＼ l iｌ ｌ＼ij ｀ _ ／:| l ｌ ｉ l / /
} 〉 l i l l f＞ ￣‐ イﾌ :_|l l ｉ ｌ〈 〈
/ / ! _i__l l__）ゝ-､`__ー ' 厂: : :ﾉ:l l:-┴- ､l ヽ.＼
. / / .l ／: : : : ｌ l〈:::::::::: :￣ア´: ; -‐': :l l: : : : : : :＼}／｝
/ / ,ｲ: : : : : : : :l ｌ:`ー'⌒): ｀ヽ_ﾉ: : : : l l: : : : : : : : / /
/ / /: : : : : : : : : : l ｌ: : : : : :＞'´: : : : : l ｌ: : : : : : : :/ /!
207
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒) もう死んでるから必要は無いんだけどな。
. | u （__人__)
| |r┬|} ずたずたに切り裂かれても復活する世界だし、
| | | |} 戦争も士気とか関係無い。
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ だから俺今ちょっと贅沢な休息中でもある。
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.| 見た限り贅沢をしているようには見えませんが……。
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..|
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..| それでもそう思えてしまうほどなのですね。
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
211
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） .| 贅沢だよ。
! （__人__） |
, っ ｀⌒´ | だけどうちの魔王様はその贅沢な品を……、
/ ミ） / 特に甘味料を沢山作ってさぁ……。
./ ノゝ /
i ﾚ'´ ヽ 調理できる人にお菓子を作らせるんだよな。
| |／| | |
. ＿＿
.／::::::. ＼
独り占めするわけじゃないからまだいいけど、 /::::::ヽ;;: ＼
おかげで物資も土地も不足しまくって . （:::::（::::冫 |
みんな殺されまくっているから部下から叱られてばっかりなんだよ……。 . （:人;;;） . |
r‐-;::::::. . |
だけど殺されてもどうせ復活するから （三））:::::.. . |
甘いもののほうがいいと喜ぶ兵達も多くて……。 >::::ﾉ:::::::::. /
/::: / ヽ;::::::::: /
あっちにいると皆感覚が壊れる。 /::::/ ⌒ヾ:::::::::::.〈
（;;;;__ゝ:;;:::::＼／:::::）
. |＼::::::::::::;;:1
. |:::::＼;;／:::|
212
＿ __ ＿ __
__ , ． "´ ´ ｀ rく ＿＿＿
← ､__ﾄ-!ヽ=ﾆ＝ ＝彡ゞ＜￣＜_´
／三三>ｧ / ､ .∧ `ト- →
￣/／ / / ,, l! i! ヾ ', ?＼》ヾ＼
ﾑ／/ / 〃 || }i } | | ﾊ ハ 丶 ヽ
〃/l l| ＿_ji ! li j ,' } ハ ＼ヽ
. 〃/ l! l i l| ｀ヽ!l､l"⌒i! |l |｜l / l/ ﾊ 丶＼
〃/ { l ! l! i_!｣Ll｣_ `ト i|､ 孑士ﾅﾅﾉﾉ从/ハ 〉 }
〃/ ﾍ l! l! 云-‐-､ヽ ,ﾍ{:::{､Yﾘｲj::}|ﾚ′ ハ /／
{Ｌ{..__ l| ヾﾚ仆从 ,r=≠ﾐ. V′ ヾト-ｒｧ/ ﾊ ． .// 本に書かれているとおりの人物なのですね。
`¬7メ、/ |ﾍ , `ーｲj/ l| .∨/
}ﾊ 、 〃T ､ _ _ , ／ i l| y ∧
ﾉﾉ }i! l| . i＾i.,ゝ、..／ﾝ′ ,ィ＞､_l l| { ｛ハ
／ ∠⊥⊥ ｜{. ,／／ノ＾〉､´/ ﾙ. l| ≧ニニﾆミ ､
／ ／. { У.／シ ／〉..ﾞヽ. r､/ l| lr'´￣｀ ー - ､＿_ ） ）
／／ ハ ＿ _ , ﾊ ¨´.／ .ｲ . | | { { Y´ ′ __, - '/ﾚ' /
/〃,' { し〜 ､ _ 〉 ｲ l `v′ヽ､∨ ノ / / /
`≒=､ ﾊ ｉ ノ ヽ } ,r〜´ / ｛ ｛＿
/ . ＼＼ﾍ. ! l! |＼ /ー‐ ' ´ ノ ≒ ､｀ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） あれは正確だよ。
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 妙なところを詳しく書いてあったりするし。
. | }
. ヽ } 俺の寝室に水銀燈が忍び込んできて
ヽ ノ 技術書を読む話とか誰に聞いて誰が書いたんだ？
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
214
-― ‐-
´ ｀ ､
／ ／ ＼
／ .::/ .|:. ヽ
/ .:/.:::/:/ :| .::/:|::|:.| __ｰ ､ .
. / / /.:/.:::/:/'|.::| .:/ |:|::|::|､ :|ﾊ.＼ ＼_,ﾊ
〃 ,' /.:/: :/:/ヽ|:::|:::ｌ |:|∧| ｌヽ|:::|/| ＼ l
{ / /: :/l/ ｌ/|i::| |:|〃| |:::八|:::l `¬:|
/ 八.:::::!:::;.斗=ミ､|. |l::l 圦 |/ i::::| | l |:|
｛ /:＼|::l|......... 八| ≠＝ミ、| ::|: /| l |:|
私でございます。 /::|::::::Ｎ|:::::::::: , .......... | ::|/|´）:Ｎ:|
. /.::::!::::::|::j＼ ::::::::::: | ::::::|ｲ.:八:l
最初お爺様が書かれたものは、 /.::::::|:::::::ｌ人 ｀ ー‐ | ::::::l:j/:::::::|
堅い伝記のようで味気なかったものですから。.. /.: : :::l::::::::|:::::丶 イ|::::::├‐┐::!
/.:::::::｢ |:::::: |￣｀ ＞-‐……‐-＜｣＞ |::::::::| ,..⊥::|
. /.::::::::_凵:::::: | ／ ） |::::::::| ｀ヽ、
/.:::::::｢ |:::::: l／ _ ∠. _ |::::::::| ＼
.: ::::::厂 |::::, ′ . ´ ｀ ､ :| ＼
/.:::::::厶 -―|:/ ／ ＼―＜´￣￣｀〈
.:::::::/ / ／ ＼ ',
: : / / ／ ＼
: :,' / （ ＼ |
:::{ / ＼ ＼ |
＿＿
.,／,-､ ＼
／ ﾉ:/ ﾉfヽ.. ＼
| /:/ /...| | |
l ﾚ ./..ノ .,''´} i ……まあいいんだけどな。
l ' ´ .〃 / |
ヽ. . 〈 .ﾉ
＼.,_ ._ﾉ /
/ / ヽ
./ / |
i .／ . |
215
´ ｀
／ ＼
, ′ ヽ
汽_彡'⌒ ｌ | :| :i
√ミ=彡 //|:.:ﾊ ,.:| :| :|、 ヽ ',
j | :|/ |/ !//| :|ヽ:!ﾊ∧ ハ ｉ
| :l | :厂｀ ト､ |/'｜/:厶斗-l: ｉV .:::ｌ/|
| :l | .:/＿_/＿/ j/:/ __ﾉ__j/| |::::::|:::|
| .::|:.V :|丁匸灯 |/ イ匸}丁八|::::∧:| ……あれ？
l:|:::|::: V|弋辷ノ 弋辷ﾂ/:::::／ j八
. ｌ:|:::l:::: 八"" , ""厶イ | 力を得る手段が説明のとおりであれば、
. |:|:::l::|:::::个ｕ , - ， ｜::::::|＞､ 戦争をする意味など無いのではありませんか？
｢￣￣|:::::::｢｀＞- _{ ﾉ _,∠|::::::::| 〉
|. |:::::::|＼ ￣￣ |::::::::| _｛｀ヽ
八 |:::::::| ｀ ＜ ￣ |::::::::| }
／ |:::::::| ｀ ー=ﾆ二...|::::::::| ∧
（ ! :::::| ,＞ ´￣｀Ｙ´￣｀ ト､ ::| ／ ',
. 〉´￣￣｀｜:::::|／ | ＼ 人
/ !::／ ｜ ＼ニ7´ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 意味なんて無い。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ただの魔王達の暇つぶしだよ。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
216
´ ｀
／ ＼
, ′ ヽ
汽_彡'⌒ ｌ | :| :i
√ミ=彡 //|:.:ﾊ ,.:| :| :|、 ヽ ',
j | :|/ |/ !//| :|ヽ:!ﾊ∧ ハ ｉ
| :l | : ト､ |/' ｜/: l: ｉV .:::ｌ/|
| :l | .:/ j/:/ _j/| |::::::|:::|
| .::|:.V :| ＝≡≡ ≡≡ 八|:::::::|
l:|:::|::: V| /:::::／
. ｌ:|:::l:::: 八 U ｀ 厶イ| ……暇つぶしで戦争を。
. |:|:::l::|:::::个 _ ィ|::::::|＞､
｢￣￣|:::::::｢｀＞- _ _, ／ノ|::::::::| 〉
|. |:::::::|＼ ￣￣ |::::::::| _｛｀ヽ
八 |:::::::| ｀ ＜ ￣ |::::::::| }
／ |:::::::| ｀ ー=ﾆ二.. .|::::::::| ∧
（ ! :::::| ,＞ ´￣｀Ｙ´￣｀ ト､ |:::::::| ／ ',
. 〉´￣￣｀｜:::::|／ | ＼ 人
/ !::／ ｜ ＼ニ7´ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 力を得ようと思っても、
| （ ー）（ー） 基本的に地獄から現世へは介入できないんだ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ それに地獄へ来るような輩は好戦的な奴が多くてな。
. | ｎｌ^l^l
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
217
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 魔王達も配下の兵達を巧く煽っているんだ。
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 欲を司る魔王は戦果をあげた者に褒美を与えたり、
. | } 恨みを司る魔王は自分達が苦しいのは敵のせいだと洗脳したりさ。
. ヽ }
ヽ ノ うちは好戦的ではないんだが、
i⌒＼ ,__(‐- ､ 死神のところが攻めてくるからしかたなくな……。
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
．-― ,. - ―- ､
_＿_rf:!z, ´ ｀yf:!勾､
≦三才ゞｲ 弋乏ｿ三三≫
≪二ll二》 / ′ } ヽ ' 彡V＼＼
. ／／/／./ / { | | ', ＼|＼ヽ
/ / " | ! ! .:| .:ﾄ､ ﾊ:. |:. } | | ヽ＼
′ ｌ l .:十士十 `メ十士十 ﾘ | ＼ヽ
/ 八N从テ气ゝﾉ∨《く刋:7? .| ＼＼
/ .:∧ 込ｿ ヾゝﾚ:/ノﾊ | ＼＼
相手をしなければ良いのでは？ .. / .: ﾊ ′ `¨メ辷ｿ .| ＼＼
/ .: / .:ゝ、 ‐‐ u /::ｉ::::::. 八 ﾑｲ
. / .: / .: .:∠＞ .._ ィ7不>:::::.. ＼ /／
′r―-､ .: .:入≒ｚ､≦丕一'7::::::::::.._ -――z､ //
/ r{￣: : : :｀￣￣` 不Ｙ¨￣’: :￣｀￣: : : :_:_:√｝＼. //
{ ゝ､:_:_: : : : : : : :f{泌} : : : : : : :_:_:_: : :／: : : : :7 /X
. ﾊ: : :`ーｖ_:_:_: ;ィ´￣く: : : : : ／: : ｀￣ : : : : : / // ﾊ
.:}=-: ／: : : : :ゝヽ_ノ｛`ー''": : : : : : : : : : : : / { ゝ l
三》‐ 7: : : : : : : :｀￣ヾ: : : : : : : :>‐: : : :＝=く＿ ＼＼!
/: : :{: : : : : : : : : : : : :＼ : : : : : :}:才: : : ∧＼l三≫＼＼
./: : : :ヽ: : : : : : : : : : : : : :} : : : : :ﾘ : : : : / /＼,!￣ |＼＼
218
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） .| 護らなければやりたい放題やられるんだぞ？
! （__人__） |
, っ ｀⌒´ | いくら復活するとはいえ痛いものは痛いんだ。
/ ミ） /
./ ノゝ / 非戦闘員にも容赦しないからなあいつら……。
i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
/!／ | ! | i l │ || 'i |`ｰ`-
!/ | |/ | ﾉ ,.| || __ } l |ヽ
／ ﾚ′ │ ﾊ |j_＿ .,ﾊ|| f⌒ｲ__ﾉ l |＼＼
,.／ | l | ｨ '!´| ゝ -ノ |ヽl /r|-__ ﾉ,ﾉ ＼＼
ヽヽ ヽ Vゝ≧≡ミﾘ､ ヽ人Y⌒ﾌァ ＼＼
ﾊ Nヽ! 丶 ゝ,rｨj ゝr'´_ﾌ ＼ヽ
/ 'ヽﾊ! ` ´ 弋f｢ | | '
/ ! !l || 入| | , | 防衛戦争があるのは現世でもそうですね。
./ / |ﾑ|| Ｕ ハ. | ／ ,
/ / |ヽ||. ___ ∧l || _／ ／ 浅はかでした。
./ / ﾉ‐.||ヽ＿ ´ / |ヽ.| ＜´_￣´
' /ﾍ-||‐､＼￣ヽ´＼r- ‐､´| ヾ '. ＼ヽ
＿＿／_ 入__.ﾉl ヽ￣￣ヽ__ ヽ,∠_人 | ＼＼
219
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● それと土地だな。
| （__人__）
. | ﾉ 地獄の住人はどんどん増えている。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ 広げ続けないと狭いんだよ。
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
． -──-
, ´ `ヽ
／ ＼
/ ｉ ＼ ＼
/ / ｌ ＼ ヽ ヽ ',
/ ,' ｉ ｌ ヽ ' , ', ヽ ｉ
,' ｉ || | ヽ ヽ ｉ ', ｌ
ｉ ｌ | | |ヽ ｉヽ ＼ ｌ | |
| | ﾄｰ ､ | ＼ |ノ＼ ヽ | | |
ｌ ! ,ｨ＿__?| ヽ |,ｲ_.＿_ ., ヽ| | |
|ﾊ ', ｆｉ.ｕ i} | ヽ ｆｉ.ｕ ﾘ} , | | |
′ﾘ| i ゝゞ=〃 ゞ='≦ ! | |
| 八 ､. ｌ | |
増えているのですか……。 __| |ゝ ＿＿ u { | |_
｛｛} | ＞､ ／ | {彡彡彡}＼
__{｛｛;| {｛｛ ミ≧､ イ彡｛{ |彡彡ﾁへミヽ
{｛｛｛ } }ﾐゞ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛ } }彡／ ＼ﾐヽ
／｀＼{{ {｛｛ミヾ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;ﾉ ﾉ／ ヽミ＼
220
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 増えている。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ここ1000年くらいは特に激増していっている。
. | ｎｌ^l^l
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.| ……なんとなく分かります。
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..|
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..| 昔のほうが人々は純朴でした。
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
221
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） こっちに居て感じられるくらいか……。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ともかくそれが原因で地獄の勢力図が変わってきているんだ。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
ｒｔｧｘ＜ ＞ｘｔ}-‐= ミ
／「三彡' ＼＜〉__ ＞
∠ =ｧ' / ヽ ＼_
/ ,/ / , 不「￣
. 厶ィ7.: / / ｌ i ト ` .
// { | i ' / ｨ /l l } l | ＼＼
. // ﾊ ! i|-┼- ､ｉ { //厶ｲ/ // ; , .:| '. '
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯 ｨ/{「r7/}/ｒ},イ //!{ / /
彡' / / 从{ヾ{代zrｿ`ヾ? 込ヾｖｿ/ / 厶' / ／／
/ / / ∧ ドヽ￣ ` ==彡ｨｸ/ j／／ 地獄に行く人々が増えるということは、
. / / , / /{圦 ' /ｊ/ '／ それだけ生きているうちに減点となることをしている人々が
／ ' 〃, / /、_＼ ￣ ／ , ／ｨ′ 増えているということですよね。
／ ／ / / / jハ＜`ト _ ＜ｨ７′/ // /
. ／ / / ' / rtﾍ ｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ { {/ _ 相対的に死神の力が弱まっているのですね。
⌒＾＞ｘ,/ ' / 〉: : ＼ ＼ 斗彡/ : 〈 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :
222
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ） 察しがいいな。
.| （__人）
| rつ そのとおり。
.| (（三）
ヽ ( < 生物の数も寿命も少しずつ増えてきている。
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ 死ぬ数も増えているが、
( ＼ ／ / __＿) 1個の生命が減点となる行為をする数が多くなるほど
|＼ '' ／| 相対的に死ぬことで得られる力は減るんだ。
| ＼_／ |
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
なるほど。 .|.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
|i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
223
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 元々死神の力は他の魔王とは比較できないほどだったらしいんだが、
| （__人__） その差がほとんど無くなるくらいまで切迫してきている。
| ｀ ⌒´）
| } さらに輪をかけて死神の力が弱くなることが起きた。
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／.
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! /
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ ……何かに力を使いすぎたのですか？
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ !
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ |
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
224
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
力を分け与えてしまったんだ。 .（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
（__人__） .|./ /
昔世界に1億の死霊を発生させた男に。 .i⌒ ´ .r−､ |/ ／
{ ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| ……ああ、あの。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
225
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 何百万という生物を殺し、
| （__人__） その力を死霊を動かすために使い
. | ﾉ さらに操ることすら可能にした。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ 死神はほんの少し能力を付与したつもりだったみたいだが、
(. ＼ ／ .／_ノ │ 力の移譲になってしまったんだ。
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
／￣￣ ＼
__ノ ｀⌒ ＼
結果その人物も生物の死によって力が得られるようになった。 （●).（● ) |
（__人___） |
元々10得られたものが、 , =二ニﾆヽ､ |
死神には5くらいしか入らなくなってしまったんだ。 ./ 二 ヽ､`,┘ ﾄ、
/ -､ }、j┘ ｲ ⌒ヽ
/ /{_/＿ ,／ }
/ ノ∧ ｨ }
| | / i | |
226
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） 言い忘れていたが、
| （__人__） 魔王の力というのは新しい魔王が誕生するたびに
| ｀⌒´ﾉ 細分化していくんだ。
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃ うちの魔王様は割と新参で、
ヽ､ｌ ´ヽ〉 元々は他の魔王が持っていた得る力が流れてきたらしい。
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
ｒｔｧｘ＜ ＞ｘｔ}-‐= ミ
／「三彡' ＼＜〉__ ＞
∠ =ｧ' / ヽ ＼_
/ ,/ / , 不「￣
. 厶ィ7.: / / ｌ i ト ` .
// { | i ' / ｨ /l l } l | ＼＼
. // ﾊ ! i|-┼- ､ｉ { //厶ｲ/ // ; , .:| '. '
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯 ｨ/{「r7/}/ｒ},イ //!{ / /
彡' / / 从{ヾ{代zrｿ`ヾ? 込ヾｖｿ/ / 厶' / ／／
/ / / ∧ ドヽ￣ ` ==彡ｨｸ/ j／／ 魔王は増えていく……。
. / / , / /{圦 ' /ｊ/ '／
／ ' 〃, / /、_＼ ￣ ／ , ／ｨ′
／ ／ / / / jハ＜`ト _ ＜ｨ７′/ // /
. ／ / / ' / rtﾍ ｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ { {/ _
⌒＾＞ｘ,/ ' / 〉: : ＼ ＼ 斗彡/ : 〈 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :
227
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 減る場合もある。
| （__人__）
. | ﾉ あまりに弱くなると吸収されたりもするんだ。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ もっともそれはとても長い周期で、
(. ＼ ／ .／_ノ │ ここ数万年増えたり減ったりはしていないそうだが。
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
. / ヽ
/ / / / -〜ｲ､＿＿__,.ｨ､
;' ! /...:::::/ |::.. / ! /. ト､//////∧
| | /|:::::::/ !:::::::/::::.. ! /::::: ⌒＼|､ ーl-ﾊ￣‘，
| | ! {__:/ {:::::/:::::::. :::: |:::..:..:ﾊ::::::. ::: |､＼＿＿,..ｨ∧
|.::|...|:. |::l::|::: |´|:::|｀ヽ.|:::ハ::::!:::::::::!::::l__!- ､|_:::....:::| ＼///|////
|:::|:::|::ﾘ/::{!::::| ?__ |:::{ !: |:::::::::|イl:::| {:::｀::::::| | { ￣ ｀
|:::|:::|::::::{::::::: |イﾑ,::-ミ､ l:::i:::::::: | リ＿ ∨::::::::| |i |
{:::|:::|:::::::',:::::::| {::{::o: 仆 ?:i:::::: |,イﾑ:,::-:､ヽ::::: ! / j |
?::::?:::::､::::|､弋zこ:ソ ??::| {::{:::o:::}::?::| j!-､ |
?::::?:::::＼! ｀ ー ' ?| 弋::ー::ソ ?:/ j!-, } !
気の遠くなる話です。 .从::::＼::::::::＼ , ＼ ｀ 二ﾆ ' /::ｲ j! // {
＼! }＼:::::::ミ､ ｀ /イ j!,／ |
ではその数万年に1度の事例が ./:::::::::｀ヾ､ _ ／イ:: j!:::|:::::: |
近く起きそうなのですね。 ./::::::::::::::::::::＼ ｀ ＿,.. -- /::::/ j!:: !:: |::::..
. /::::::/:::::::::::::::::::＞､ ／´ /::::/ |:::::.. |:::::::...
,::::::/:::::::::::::::／ ｀¨／ /::::/ j:::::::::::::::!:::::::::
/::::/::::::,. イ , イ￣´ __,..- /::::/:::::........|!:::::::::::::::,:::::::::
228
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ああ、起こそうとしている。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 今は死神の力が分かれた状態。
. | }
. ヽ } その力を新しく死の神となろうとしている男に完全に移してしまおうとしているんだ。
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ .ヽ、＼ 死に対して得られる力が相対的に減ってしまったことと、
| （●）（●） | その減った量のさらに半分に近い量が他の者に流れている。
. | （__人__） .|
| . '´ｎ｀' .ﾉ 今まで余裕をみせてきた死神に、
.ヽ . | | } ここ数千年で焦りが生じてきている。
ヽ.. ﾉ .ュノ
/ { ..ﾆj､
|. | "ﾂ ＼
|. | .l |ヽ、二⌒)
229
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
死神は力を取り戻す機会をうかがっているはず。 .（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
（__人__） .|./ /
うちの魔王様はとある魔王と協力して、 i⌒ ´ .r−､ |/ ／
ずっと死神が動き出す瞬間を探っていた。 { ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| ……まさかこの時代の現世に？
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..| もしかして本が……。
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
230
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● そう、完璧な時期なんだ。
| （__人__）
. | ﾉ 本のせいで呪いの力を知った者が
| ∩ ノ ⊃ その力を使って大量の虐殺を行えば
／ .／ ＿ノ 地獄の規律として責任は魔王様に押し付けられる上に
(. ＼ ／ .／_ノ │ 大量の力を得ることができる。
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
． -──-
, ´ `ヽ
／ ＼
/ ｉ ＼ ＼
/ / ｌ ＼ ヽ ヽ ',
/ ,' ｉ ｌ ヽ ' , ', ヽ ｉ
,' ｉ || | ヽ ヽ ｉ ', ｌ
ｉ ｌ | | |ヽ ｉヽ ＼ ｌ | |
| | ﾄｰ ､ | ＼ |ノ＼ ヽ | | |
ｌ ! ,ｨ＿__?| ヽ |,ｲ_.＿_ ., ヽ| | |
|ﾊ ', ｆｉ.ｕ i} | ヽ ｆｉ.ｕ ﾘ} , | | |
′ﾘ| i ゝゞ=〃 ゞ='≦ ! | |
うっ……。 | 八 ､. ｌ | |
__| |ゝ ＿＿ u { | |_
すみません。 .｛｛} | ＞､ ／ | {彡彡彡}＼
__{｛｛;| {｛｛ ミ≧､ イ彡｛{ |彡彡ﾁへミヽ
{｛｛｛ } }ﾐゞ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛ } }彡／ ＼ﾐヽ
／｀＼{{ {｛｛ミヾ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;ﾉ ﾉ／ ヽミ＼
231
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 謝らないでくれ。
. | （__人__） 最初に言ったが監視者の役目は完遂してくれたと皆考えている。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 逆に魔王様がここに来て感謝の言葉を述べるべきだと皆が言ったくらいだ。
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| そうおっしゃっていただけると気が楽になります。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
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. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
232
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ただその筋書きどおりに事を進められると
. | u. （__人__） かなり悲惨なことになるのは確かなんだ。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } あの当時のように、
. ヽ } この大陸に生きる生物が100分の1くらいまで減らされる。
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
/!／ | ! | i l │ || 'i |`ｰ`-
!/ | |/ | ﾉ ,.| || __ } l |ヽ
／ ﾚ′ │ ﾊ |j_＿ .,ﾊ|| f⌒ｲ__ﾉ l |＼＼
,.／ | l | ｨ '!´| ゝ -ノ |ヽl /r|-__ ﾉ,ﾉ ＼＼
ヽヽ ヽ Vゝ≧≡ミﾘ､ ヽ人Y⌒ﾌァ ＼＼
ﾊ Nヽ! 丶 ゝ,rｨj ゝr'´_ﾌ ＼ヽ
/ 'ヽﾊ! ` ´ 弋f｢ | | '
/ ! !l || 入| | , | それは……。
./ / |ﾑ|| u _, ハ| | ／ ,
/ / |ヽ|| ij. '‐´ ∧l || _／ ／ ……酷いですね。
./ / ﾉ‐.||ヽ＿ ´ / |ヽ.| ＜´_￣´
' /ﾍ-||‐､＼￣ヽ´＼r- ‐､´| ヾ '. ＼ヽ
＿＿／_ 入__.ﾉl ヽ￣￣ヽ__ ヽ,∠_人 | ＼＼
'´ ￣ ｀'ヽ／/`ｰ- .､ ヽ `| ／ ＼ │ j ノ
233
, '⌒ヽ、 ／￣￣＼
/ ,. -ヽ .／ ノ ＼ ＼ だけどな……。
＿＿ | ､ ﾉ__ .| （●）（●） |
／´ ｀ヽ.＿/ `ｰ／´ ヽ.|_ （__人__） .| 呪いという力があることを知っても、
/ ＼ / / ｀ヽ ｀ ⌒´ | その方法はもうすでに失われているんだ。
{ ,. y′ / /ヽ ﾉ
丶. _ .. -‐ ﾍ ／ / / } / だから呪いのやり方か
ヽ / / l ヽ 別の何かを伝えるはずなんだ。
｀ ｰ､ .ﾉ .. |
ヽ.＿_ ／ ... |
丶--―‐--'´
/ .::::::::/.::::::::/ .::::::::/.:∧::::::.ｌ、. .::i ﾊ
/ .::::::::::/|.::::::::,ｉ .:::::::::'::::ｉ l:::::::|ﾊ::..::::l | i
.:::::: .::::::::::/ｉ:jﾊ:::/ !:::::::::::|::::|__j:::::::|_ ,:::::::|:: | |
.:::::::: .:::::::::/斗l 七 l::::::::::::l::::| |::::::厂|::::: |:::. | |
ｉ::::::::: .::::::::::′ |:|/|:ｉ | ::::::::::l::::| |:::/ /!::::,'|:::::. | |
|::::::::: .::::::::ﾊ{ _｣:j_,|:| ∨ ::::::lヽ| |/ __,」_/ |:::::::.｜ |
|::::::::.l:::::::::{ィ'?.⌒外､ ､ ::::| | ,.ｨ行⌒圷ﾐ|:::::::::.l :|
|:::::::::l::::::::.', { う':::::ﾘ} ＼| { う':::::ﾘ} |::::::::::ﾄ､ :!
l:::::〈 |::::::::∧戈辷少′ ＼ 戈辷少′|::::::::::| ﾘ ! あの本を読んだ誰かに、ですか……。
|:::::::::|::::::::::::.＼ l /|::::::::::l/ |
人:::::::|::::::::|＼:::::. 〃;|::::::::::|:::. | 世に出ている数はそんなに多くはありませんが、
. ,＞ |::::::::ト､_＼| -‐ ‐- ／ｱ^i|::::::::::|:::: | それでも全ての人を監視するのは難しいのでは……。
/ ｜::::::| ⌒'ー―- .. ＿＿＿__,∠ -‐|::::::::::| ⌒ヽ
{ |::::::::| ＼ |::::::::::| i
. /⌒ヽ. |::::::::| 丶 ＼ |::::::::::| |
/ |::::::::| ＼ ＼ .|::::::::::| 人
. / |::::::::| ＼ ＼ |::::::::::| ヽ
/___ .|::::::::| 丶 ＼ |::::::::::| '
. / ￣ミ ＜|::::::::| ｀' |::::::::::| ',
{ ＼ |::::::::ト |::::::::::ト . ＿＿_j
234
／￣￣＼
いや。 _ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
.（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
いきなり大量の人間の命を奪ったりはしない。 .（__人__） .|./ /
i⌒ ´ .r−､ |/ ／
必ず予兆があるはずだ。 { ヽ, ',. .,/ :/',
.ヽ .| l_/_, -‐､',
周囲に不審な死人が出る。 .ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
そしてある程度魔法に造詣がある者に限られる。 .| ヽ Ｌ| r= |
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/ なるほど……。
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ それならば対象を絞ることができそうですね。
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:|
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:|
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
235
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） できそうだろ？
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ そして今回こそは何としても阻止したいんだ。
. | }
. ヽ } あんな地獄を現世に出現させるような事はもう絶対にさせたくない。
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） ……というわけで情報を集めているんだが、
. | （__人__） 今のところそんな不審な死は無いみたいだろ。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | ｎｌ^l^l
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
236
_,_ ＿＿_
{Yﾌヽ . "´￣ ￣ ‐- . r=z､
＿_ゞ::Tﾘ ＼い))
／ヽ_／7￣:!ミニ ´ ヽ二＞
￣7メ､/|｀ヽl / ヽ ＼
／ﾑ才' | ／ / ,.: .:/:ハ '. ‘， ’.
／／ ／ ´ .:′.:| l :|.:|.:|: :| __ }l| :l } | }
_／／ ／ ／ { .::!:! l :|.:|.:|: :| {i^i)ﾊ/: :ｲ ,} 八
.／ ／ ／ 八: :l|:| 「{丁|下ミx /{{伝幵ﾘ : :' :/＼＼
. ／ ／ .:: Nﾄﾄヾ斧芋ミ、 ヽノ{::(Y必7}: :/イ| ＼
／ .::: 从 乂zｿ Vﾐ辷ｲ／ :|:|
／ ／ ,/込::. "¨¨` ゝゞ=zｌ{ :|:| 先生の見立てでは
／ / ヽ:. _ ､_ﾉ/:|: :|:| それが近いうちに起こると……。
. ／ /: : :r〜ﾆ＞〜.､ ‘ ′ ／: :|: :|:|
／ : : /しﾍこヽ. . .(_,ｒヘー＜二ﾌ ｌ: :|:|
／: : : : : ＼ : : : : ￣廴ﾄ､ ゝ/⌒Ｙ: : ':. .:八
r〜イー:―:-.､_／:_:_: : : : : : :ヽヽ/ : ／: : : :':.. / ＼
{(: : : ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :j心{｢ﾄ､`ー…:´￣￣:二ヽ
. 〉￣ヽ: : :_:_: : : : : : : : : : : : : :廴辷彡’: : : : : : : : : : : : :
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 間違いないはずだ。
| （__人__）
. | ﾉ というのも、
| ∩ ノ ⊃ 死神がこの2年間ほどで
／ .／ ＿ノ 数度現世と地獄を行き来していることを確認している。
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
237
, '⌒ヽ、 ／￣￣＼
/ ,. -ヽ .／ ノ ＼ ＼
＿＿ | ､ ﾉ__ .| （●）（●） | 地獄と現世を繋ぐ門を開けるのは
／´ ｀ヽ.＿/ `ｰ／´ ヽ.|_ （__人__） .| とても大量の力を消費するんだ。
/ ＼ / / ｀ヽ ｀ ⌒´ |
{ ,. y′ / /ヽ ﾉ 魔王なら行き来は可能といっても
丶. _ .. -‐ ﾍ ／ / / } / 頻繁に現れないのはそういった理由だろ。
ヽ / / l ヽ
｀ ｰ､ .ﾉ .. |
ヽ.＿_ ／ ... |
丶--―‐--'´
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） | しかし死神は減ってしまった貴重な力を
| （__人／,〉.| 門を開けるために何度も消費している。
{ ´フ´ ./._ }
ヽ .／,二ニソ} もう既に誰かと接触している可能性が高い。
_ヽ/ ,-― ､}ﾉ
／:;:{' ノｰﾍJ:;:;ヽ
／:;:;:;:;:;| _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／
238
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） 前回は死神が呪いを伝えた人物がすぐに地獄へ行ったこと。
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ そしてその呪いを発見した人物が不老の呪いを開発して身を隠したこと。
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃ それを知る得る魔王様が不介入の規律違反で封印されていて、
ヽ､ｌ ´ヽ〉 不老の呪いの発動を見逃したことが300年後の悲劇に繋がった。
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
=≦≫''´￣｀ヽ ヽ
￣ / _ | | ,
_ -=≦≫'⌒ヽ. ／´| ﾊ :. |: | ::| ヽ
三三＞'´ / / __ |i/::i|::.|::|::: jl.斗-,ﾊ: | ',
￣ .::| √￣｀|::::ﾒ|:::|::|:::|/:| |:/ |:::. | i
. ::| | ,'/｜ ﾚ' jｌ∧|:::::::l| |x=ﾐ|:::l |/.::| |
: ::| |.:仏斗―=ミ ﾘ ｜: ::ﾘ んﾍ V:/ .:::|:.
: ::| l: |/ / ,. ､ﾊ ヽ | :::/ { {} } j/| .:::八|
-{ .:|ｉ 〈 { ｛ {} }..} l :/ v仏〃::|:::/ ﾉ＼
.:{ ∧ / :八 ﾍ.乂_ー‐夕 j/ . ／ |l::|/ ´￣￣｀ 、
人 ｛ ∨::::::::::＼＼ ￣￣ } 八| ／ 今回は事前の予測も調査も準備もしている。
:::: ＼ ::::::::::::::个ー ∧:::＼ / ',
:::::::::::｀ ｰ∨::::::::::::.、 ／｀ .ｲ 丶:::::＼ | 最初の小さな予兆を見逃さず防ぐということですね。
::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::＼ ／ノ ',:::::::::ヽ | ﾉ
::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::≧=- .. _ ∠ ﾉ:::::::::::::::. ﾚ′
:::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::＼ イ::::::::::::::::::::. |
:::::::::::::::::::::/ 丶 ::::::::::::::::::::＼ ‐- ＜ _〉::::::::::::::::::| |
239
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） できればそれも未然に防ぎたいけどな。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 予兆が現れるということは
. | ｎｌ^l^l その時点でいくらかの命は犠牲になっているということだから。
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.|
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..| ……そうですね。
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..|
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
240
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ） 俺は接触を発見次第死神を地獄に追い返す。
.| （__人）
| rつ その後死神の力を無力化する手はずはあちらで整えている。
.| (（三）
ヽ ( < 俺の任務さえ成功すれば俺達の勝ちなんだ。
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ そして呪いも何の効力も無くなる。
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
＿＿
／ _ﾉ＼
/ （一）
| （__人） ……できる限り早く発見したいものだろ。
| ｌ
. | |
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
|. |
241
ｒｔｧｘ＜ ＞ｘｔ}-‐= ミ
／「三彡' ＼＜〉__ ＞
∠ =ｧ' / ヽ ＼_
/ ,/ / , 不「￣
. 厶ィ7.: / / ｌ i ト ` .
// { | i ' / ｨ /l l } l | ＼＼
. // ﾊ ! i|-┼- ､ｉ { //厶ｲ/ // ; , .:| '. '
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯 ｨ/{「r7/}/ｒ},イ //!{ / /
彡' / / 从{ヾ{代zrｿ`ヾ? 込ヾｖｿ/ / 厶' / ／／
/ / / ∧ ドヽ￣ ` ==彡ｨｸ/ j／／ ……。
. / / , / /{圦 ' /ｊ/ '／
／ ' 〃, / /、_＼ ￣ ／ , ／ｨ′
／ ／ / / / jハ＜`ト _ ＜ｨ７′/ // /
. ／ / / ' / rtﾍ ｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ { {/ _
⌒＾＞ｘ,/ ' / 〉: : ＼ ＼ 斗彡/ : 〈 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
/ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
| |ｉ. | ! /／/ /／/／/ | ! ヒ 〉i {
凡その目星はつけられているのでしょうか。 .|.|| | ゝ, _ | ,′ .jｒ.ノ ｌ
|i | | | ヽ ｀ ｉ/ ,′ !
|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
242
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 魔法使い組合の誰かが一番怪しいと考えている。
| （__人__）
. | ﾉ 次に魔法使いから魔法の知識を得ている権力者。
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ 特に何らかの紛争が起きている地域の権力者かな。
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| | 権力や地位を求めている人物だと誘導しやすいからな。
. ＼／ ＿＿＿ /
. ／.::::::::::/.:::. ／ ＼
/.:::::::::::::/.:::::::::. ／／.:. .::::::::／ ヽ
. /.:::::::::::::/.:::::::::::/／.:::::::::::::::／.::::::::/.::::::.:.. ',
/.:::::::::::_/.:::::::::::/.:::／ヽ／／.:::::::::::/.:::::::::ミ:::..
. /.:::::::〃/.:::::::::::/:x≦==ミX. /.::::::／.:::::/::{{:::.｀ヽ|
/.:::::::::::|/.:::::::::::::i/{{ ん:心ﾊ /.:::／.:::::::.ｲ::::::ミ::::::::|
. /.::::::::::::/.::::::::::::::::|八弋ゞ:ﾝ /'／.::::::::∠_|::::::::::::｀Ｖ
/.::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ｀ ｰ ／.:::::::／二,/.:::::::::::::/
::::::::::::::::|:::::::::::::::::::| ￣￣ んﾊ》.:::::::::::::/ ……なるほど。
:::::::::::___|:::::::::::::::::::| ,弋ﾝ/.:::::／l:/
.:::::::_///|:::::::::::::::::::|＼,-―-､ _ .ィ/.::イ ﾉ 分かりました。
:::::/ 〉〉ｉ |:::::::::::::::::::|､/ ＼＜／.:::::::|
::/ // ﾉ |_::::::::::::::::/´i く:::::::::/l:|
;'￣￣／ ﾉ.::::::::: /// ＼/ .l:|
/ )/ /|::::::／) // ＼ﾘ
. ￣＼/. |／／ // |
Ｘ ／:::{// |
＼二⊃ ＼
243
, ´::::::::::::::::::::: ‐-|￣￣ ｀`ヽ､
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
/=､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
/三ニミﾐ≠彡"::::::::::::::::::::::::::::V
,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
i::::::::::::::::i:::::::::::::::i:::::::::/:::::::::::::::::::::V
.i::::::::::::::::i::::::::::::::::i::::::/::i::::::/:::::::::::::::V
i::::::::::::r‐i:::::::::::::::::!:::/--i:::/i:::::::::::::／V
.i::::::::::::i::::i::::::::::::::::i!/ﾆﾆ､i/ i::::::::::／i:::::V
i::::::::::::::ヽi::::::::::::::::i!{ o }jヾ .i:::::／ｲ示::::::V お爺様はまだ遠くを回られていて数年ほど戻りません。
::::::::::::::::::::i:::::::::::::::iゝ-=' i／ i{ ﾂ:::::::::::V
/::::::::::::::::::::::i::::::::::::::i ､ ﾉ::::::::::::iV 代わりに私に監視者としての最後の役目として
/:::::::::::::::::::::/=V:::::::::::i ､ ／:::::::::::::i. V 情報の収集に協力させてください。
/:::::::::::::::::::::/ >>V:::::::::iヽ､ ￣ ／___::::::::::::::i V
./::::::::::::::::::::::/>>>>V::::::::i>>>>>>>>>--ヽ:::::::::i V
::::::::::::::::::::::::/＿_ .>>V:::::ﾍ>>>>>>>>>>>/::::::::ﾍ___∧
::::::::::::::::::::::/<<<<<<>>＞::::::::V V
:::::::::::::::::::/<<<<<＞--V::::::>-'´ |´i|>>>/:::::::::::V V
:::::::::::::::::/＞‐ﾆ二ヽ､< ／´ | .i|>>ﾉ:::::::::::::::V ∧
:::::::::::::::/i´ ヽ､ ／ | .i|>>ﾉヽ::::::::::::::V i
:::::::::::::/ i ／ ｜.i|￣iヽ V:::::::::::V
:::::::::::/ .i / ｜i| .i i V:::::::::::V
:::::::::/>.i / | i| i ﾉ､ V::::::::::V
_,_ ＿＿_
{Yﾌヽ . "´￣ ￣ ‐- . r=z､
＿_ゞ::Tﾘ ＼い))
／ヽ_／7￣:!ミニ ´ ヽ二＞
￣7メ､/|｀ヽl / ヽ ＼
／ﾑ才' | ／ / ,.: .:/:ハ '. ‘， ’.
／／ ／ ´ .:′.:| l :|.:|.:|: :| __ }l| :l } | }
_／／ ／ ／ { .::!:! l :|.:|.:|: :| {i^i)ﾊ/: :ｲ ,} 八
.／ ／ ／ 八: :l|:| 「{丁|下ミx /{{伝幵ﾘ : :' :/＼＼
. ／ ／ .:: Nﾄﾄヾ斧芋ミ、 ヽノ{::(Y必7}: :/イ| ＼
／ .::: 从 乂zｿ Vﾐ辷ｲ／ :|:| ……私も。
／ ／ ,/込::. "¨¨` ゝゞ=zｌ{ :|:|
／ / ヽ:. _ ､_ﾉ/:|: :|:| 歴史を知るべき王家の末裔として、
. ／ /: : :r〜ﾆ＞〜.､ ‘ ′ ／: :|: :|:| 街での情報収集くらいは手伝わせてください。
／ : : /しﾍこヽ. . .(_,ｒヘー＜二ﾌ ｌ: :|:|
／: : : : : ＼ : : : : ￣廴ﾄ､ ゝ/⌒Ｙ: : ':. .:八
r〜イー:―:-.､_／:_:_: : : : : : :ヽヽ/ : ／: : : :':.. / ＼
{(: : : ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :j心{｢ﾄ､`ー…:´￣￣:二ヽ
. 〉￣ヽ: : :_:_: : : : : : : : : : : : : :廴辷彡’: : : : : : : : : : : : :
244
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒） 本当は首を突っ込むなと言わなければいけない立場なんだが、
| （__人__） 早期発見には人手があったほうがいいな。
| ｀ ⌒´ﾉ
,| } よろしくお願いするだろ。
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
,． ' ´￣｀ ` 、
／ ＼
／ ｰ=≡ミ彡＼
〃 / ∧
/ ,' | ｉ ∧
/ / | ｌ | ヽ ∧
/ ,' ｉ |. | {. | | ヽ ',
. ｌ ｉ. |{-十-､ |､. ﾄ,=卞￣｀＼ ｰ≡ﾐ彡',
{ ｌ ||,/ ! |ヽ . |ヽ |.＼.|ヽ＼. ヽ ヽ
| ! ,ィ云ェ､ ＼.| ＼,|z芸云ェ､ ヽ ', ヽ
', ｌ ｆｉ ｃ ｉ} ヽ､ ｲ.ｆ'ｉ ｃ. ﾘヽﾄ､ヽ ｉ ヽ
. ｉ | ',ヾ＝=' ゞ.==＝'"ｌ ',ヽ ｌ ヽ
ﾘ ! 八/／/ ﾉ ／/ / } ｉ ﾄ |ヽ､ ＼
はい。 . ｌ | ゝ ｨ| } |ヽ |＼＼ ヽ
}.| |Ｌ＼ ｀ ´ ／ | | | ヽ. |＼＼＼ ＼
/ | ｛｛｛｛｛＞、／ ｀ヽ､≦｛｛｛｛｛/｛｛{ｉ |｛｛｛｛｛}＼ ＼
/ |｛｛｛｛｛｛｛／ ＼｛｛｛｛｛｛｛｛｛ｌ |｛｛｛｛≧ ＼ ＼
. { .ﾉ｛｛｛｛｛｛/ ヽ｛｛｛｛｛｛｛｛| |彡" `ヾ ＼ ＼
245
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 但し死神と接触してしまうと大変なので
. | （__人__） 情報を得たら俺に報告してそれ以上は関与しないこと。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 特に薔薇水晶。
. ヽ } 相手は本物の魔王だからな。
ヽ ノ ｍm 興味があっても絶対に近付こうとするな。
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
,,..--ー―- .､
,／´ ζ ,,..､｀>´ｲっ,..__＿＿
,- ｀ゝ､/､／ ; ; ; ;; ｀＼ノ三へ＜´.
__.. ..,,... ヽゞ/ l ､ヽ ､ il ｀Ｋ´｀＼､
｀￣フ=-／/ / /l li || | | | ヾ｀ヽへ≧-､.
／´〃ノ/ l| | |ﾊ__||=- ﾄ´lﾍ￣´| | || ヽ ｀ヽ､ヽ､
／,,_ /／´/ | |l´|ハ_|ilヽソ､=i|-=､| |l ||ﾊ ｀、 ＼｀ 、
／／´ ´ | ﾊ i|ヽ l| ヾ Ｖ {r-=､ｿﾉ| |ノ ヽ ヽ ｀ヽヽ
;／／ |/ ヽ 入ﾄ､ =＝= ｀??へi | ＼＼ ｀>ヽ
< ( >/ V ﾉト ｀ ヽ/ i| |l ヽヽ /ヽ >
はい。 .ヽ i ／ / ´ﾉ il｀ ヽ -- ／=, | l |ヾ ヾ、 / /
ヽヽ ／ / / / ｲ ヽ ＞ ､ _ , ／r/〃l | | ヾ ＼ / ;/
ゝヽ／ ／/ / ／ il )> ヾ=-ゞ<ｒ´/ /ﾌ入 ;トフー-- 、 ヽ / /
ノ )／／ / ／ r-ー-〃-ヽ､λ )( // ´/￣ヽ｀ r / >´/
／／／ / / _-"ー- -ﾌ=入ソ／ ＜ ､_＿ノﾉ<／ ／＼
,,..;;:,‐´ / ／ // / /＼ ＞ 〃 >＞＜< (// > /＼ ＼
246
ヽ
ｰ=彡ﾐ彡
:i |ｰ=ﾊ彡ﾐ彡ﾐ；
:l | ;ﾄ､ | ﾊ
:| |、 ﾄ ､ ﾘ斗=ミi| : : |: : ；
i| 、l: ＼:＼＼ ｲ{J}ﾘ| : : |:.:.:.|
i|: 八 斗=ミ＼ ゞシ:|:! : |:.:.:.|
i|ヽ: :ヾ代ｯﾘ 从: :|:.:.:.|
ですが、少し疑問ですわぁ。 .八: ゝ: 込、 -‐ 、ｲ ﾉ:イ: :.:；
ﾘ |、 ／ | |r|ー=ミ: : |
. l／ | |i ｰ=ﾐ ＼
/ ¨ ＼
. /
＿_ ━┓
／ 〜＼ ┏┛
／ ノ (●)＼ ・
. ｜ (.／) ⌒）＼ ん？
. ｜ （__ノ￣ ＼
＼ | 何がだろうか。
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
248
,. '"´ ￣￣￣` ､
.／ ＼
, ' /| `､
./ /! //lll/ /! ﾞ、
' /lll_/ｌlｌ||llllllllllｌlｌ|lllll|lll| !
ｌ /川|ｌ｀ｌｌ| llllll||| 'ｌ｢ﾞlｌ|lｌｌﾄl l|ll l l ll |
! |l|l|?ヽ| llll| ｌ,ｨｉ|= |､ｌ|ll i llllll lllll |
死が力となるから大勢の命を消すことは理解できます。 . ! l川|（0j! ゛|〃 i（O）!|ll li |lllllｌ llllｌ|
|lヾlll|￣ 、 ｀ ‐-‐' |ll llll|llllllｌ lllll!
しかし、命が減ってしまうということは、 ∨ヽl、 r ､ |ll llll|川川 lｌｌ|.
それだけ後に亡くなる命も減るということで ｜川_＼ ､ ; イ!ll lｌｌ|川川 lll|::
力の前借にしかならないのではないでしょうか。 / ／ﾆ三丶 ´-=ﾆ´ ┤ｌｌ lll|―-- ｌl_ｌ!::
/∧｛ { { {_{_{ { { { { { {.| 川lｌ| ,.∧'¨ ￣
../川∧／///ﾞ! { { { { { {| 川l／
,川ll／ﾌ77ｧx.〈_}=-‐ｧ''ﾞ/ l,/
lll／‐'-' ' ' ///〉::://,､.' l /
/ : : ｌ:::/:l,､,.| l｜
/ヽ/メ|＼ミ＝==/ ｀￣ ＼
./／=彡|ノ:! ミヽ
′／ ∧:::| ー =
イ /: ∨ / l| :′ ヽ ‘，
/ :/:: / l| | ', '.
.:′ ′ :| :ｌ| l| :! | | :|
{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
/ :/ :|:.ゝﾄ从 {っ::!:抃ﾐ Ｖ八从f=≠ミ从 |
:/ :/ : :|: l :! V辷ソ ｀ {:.:./:!:rf>ｫｲ :}
.:/ :/ : :/|: l :! ´¨¨` V{:::::Y:彡}! /
:′ .:/ : :/ :|ﾚ从 〉{:.ゝｲrﾍﾉ从ﾚ ……恐らくは、
..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ ! 量を増やすつもりなのではなく
:／ : : :/⌒f({ヽrヘ:. - ､ (_,ノ | 相対的な力の価値を上げるつもりなのではないでしょうか。
: : : : :/:＞ｲ⌒ヽ. . .）:.. :: ィ | :|
: : : :// : : :ヽ: くr〜ｧ＞ヘr〜＜}: : :! | :|
: : :/ :｀＞=ミ:＼ヽ:廴;_. . ({／.／: : .:! | :|
249
／￣￣＼
そうだな。 _ノ ヽ、 ＼ ,.:┐
.（ ●）（ ●） ..| ／ ｜
生物が少なくなれば減点となる行為も当然減る。 . （__人__） .|./ /
i⌒ ´ .r−､ |/ ／
他の魔王達も得られる力の量が減る中、 { ヽ, ',. .,/ :/',
前借できる分死神の力は周囲と比べて強くなるんだ。 ..ヽ .| l_/_, -‐､',
.ヽ . | / , -−'i|
/ { V , -−ﾍ
| ヽ Ｌ| r= |
. _,. -――‐- 、
／ ､＼
／ , , :i 、 ヽ ヽ
/ / /.::/::::|:.. ヽ:...、::......; |
l:: /::l:/!:,ｲ:|:::ﾄ､::::!:::::ヽ:::::..|
! :| ::::l-匕lﾄ､', ヾﾄ､:::::|、:: ::.|
｜::| ::{ｯｷﾘﾐ、` ,ｨ',竺ﾐ､::|::.|
| fi} :::l､(:fJ:}` '(fJ:} ,!::|::.| あっ。
| ゞ :::| ｀¨¨´ ､ ｀¨¨´|:::|.:..|
. |.:..|::::| ､ u ｲ:|.::::..| そのとおりですね。
|.:..| :l.|!:i＞ 、￣ イ:/:|//|.:..|
|.:..| ::: !｛｛｛｛｛｛｛｝｝｝｝}} :::::|.:.:|
|:.::::| ,，/:.W}.}.}.}.}.}ﾊwW:l>::|::::|
‐''''ﾞﾞﾞ:. :{:. :. :V／:.WWW:i .::::|
. ,／´ :. :. :. :. :.!:. :／:. :. :WwWi:. :. :. :｀丶、
i:. :.ヽi :. :. :. У:. :. :. :, :.WwWl:. :/:. :. :. :.',
l:. :. :.:|:. :. :. /:. :. :. :./:. :.wWw:l:/:. :. :. :. :. }
. |:. :. :. i:. :. :/:. :. :. :./:. :. :. :. :. :/:. /:. :. :. :.,'
250
／￣￣＼
／ _ノ ＼ その間に弱い魔王の力を吸収していくつもりなんだろうな。
| （ ー）（ー）
. | （__人__） ……全く命を何だと思っているのか。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | ｎｌ^l^l いや、何とも思っていないからこそか……。
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
__ , -―=＝=--=＝=‐- 、 __
く必}廴__ _, ＿ .. ≧ｆ必}ｱ三ﾆ=
-=ニ三竺勹 ￣￣ 「 ｀ヽ ヽメ≧≒=-
,ｲ必ナ / ,, / ; | ､ Ｙ＾ヾ＼
厶斗/ / 〃 l| ! | 、 ', ｌ ヾ ヽ.
〃/ / || l| i| | ! |! : ｜? ヽ ヽ
〃/ / ! ! ヽ、l| ｌ| }ｉ| | |‖ ! ｉ : ｊ ! 〉 }
〃/ ,′| | ?｀ヽ、 ｊｊﾊ|| ! }i|| |?ｉ ｉ : ハ /
{Ｌ{..__,′ { { {_ｊ_ｊ_Ｌ≧ｘl|{ ｊ}、ｊｉ|| |｜| | }l ,′ . / /
. `¬7メ、､ ＼ N≧ト廴从メ≪卅ﾅﾅﾉﾉ从ﾊ ∨/
,′}ﾊ i ｉ l}{戈::::!:::} ヽ≧≪ｊ乂i| |ハ / / 酷い方達の揃った世界ですね。
,′ﾉﾉ }i i 从 ￣ `~ﾌﾉ| ｉ| ? y /ハ
,'／ ／ ｉ l/ｊ ｌ|ヽ、 ' ｀ナ| ｉ| ｉ / / ハ そんな所へは戻らずに
r ､／ ／ | ｉ ｉ?l| ｊ}＞｡､´ ｀ ィァ｜ ｉ| ? { ｛ / ハ この世界に留まっては如何でしょう。
| ｌ ／..__｣..⊥ /?l| ｀ヽ≒ ｀Y´ｱ≠ア? ｉ| ｉ _≧ニﾆミ､
｜ !' ﾊ ｀ヽ ｊ| __ノ＾ヽ`'〜'ﾞ^≠ﾍ、ｊ__ｊ|_ノ´ / ）ﾒ
| l､ { ヽ､ _ ‐- ､,≧zく -‐ ｆ´}//∧
/ i ＼ ） ￣ _ 二ﾆ= {ｆ必) } =ﾆ二￣ ／ // ハ
/ / ヽ ヽ ￣ { ／^}ﾞ¬{ﾍ、｀ヽ、 /￣ // / ﾊ
／ ┴─‐ ､ﾉ/⌒j ヽー＜ イヽノヽ､ フ¬ー ′ ｛｛＿ ハ
/ ｰ―‐-､/ / /｀‐-､ ￣ヽ/ﾊｒ'´￣ ﾊ､＿,. 彡≒､｀ヽ/ ∧
|f ｀￣￣￣〉ｲ / ハ Ｙ_ / ハ´ =ﾍ. 〉 } / ∧
ノ } ￣￣￣7' / / ハ ｀ヽ / / ハ V ／ / ハ
251
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● 用も無いのに残っていたら、
| （__人__） 俺が不介入の規律を破ったことで罰せられるだろ。
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃ あっ、そうだ。
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │ ……えーと、名前。
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
. -‐……‐-ミ
, . . ´: : : : : : : : : : : : :｀: : . 、
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :丶
. ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
. /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ﾊ
.彡ミ＝彡' : : : : : : : : : : , : : : : : : : : : : : : :.ﾍ、
. : : : : : : : : : , : : : : : : :.:.::/.|: : :.:|: : : : : : : : : : : l＼
.彡ミ＝=彡´: : : : : : : : :/ /: : :/|: : : :.}: : : : : : : }
. |: : : : : : : : : : : : :|: : : ｀升-廴/ .| : : : |!: :|: : |: : :|
|: : : : : : : : : : : :.:|: : :.:/./:.:.／` |: : : :|!__.l:_:_|: : :|
|: : : : : : : : : : : : | 斗=＝云ﾐ、 |: : ./´!:/: :/: : .′
{: : : : : : :.:.::|: : :.:|'∨f:.o｀Y :} } ,|: :/,xｬｧ ,ｲ|: :.ﾘ
. : : : : : : : :.|: : :.:|!'乂 ｰ '"ノ ′ ﾚ' fo:::｝,从!:./ 私ですか？
. ∨: : : : : :.|:.:ﾍ:.| ｀￣ ゝ ' /|: ﾚ′
∨: : : : : |: : :ﾍ WXW ｀XW: :|乂＿, 本に書いてある字で、
|: : ,r＜ |: : :込、 { ｱ ｲ : | 読み方は祖母と同じですわ。
|: : | | : : | ＞ ＿＿ ＜ 二二￣ヽ
|: r|! l| : : | 二ニﾆ |
|/二ニ l| : : | |
|! ,l| : : | ｰ==ﾆﾆ ノ
252
＿＿
／ノ ヽ＼
／.（○）（○）＼ ……えっ？
|. u. （__人__） |
. | | じゃあ君もつらら？
| |
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
| . |
__,,,､--──-､､_
,,＜ ＞､
／ ＼
／ ＼
/ ヽ
/ / / / ﾍ
,' / / / | | | |
| ,' / | ,'..... .| ,'.', ', .. ..| | . |
| ,' ,'-- ;.',:.:.:/| | ', ',:.:. :.| | :. :. : :::|
|::.:.:.:::::::| |:| |::::| .|:|___.',:.:.:',:: : |: . .:|:::::. :::::::::::::|
|ﾘ:::::::::人_ .ﾘ .',:::| .ﾘ ___ ',:::::|',:::|::: :::|:::::: :::::::::::::|
ﾘ',:::::::::|丈ｧ-ラ ',:| ＿___ヽ::ゝ`|:::::::|::__::::::::::::::,'
はいそうです。 ___Ｙ:::::ﾍ二"´ 丈ソ""フ .|:::::::|' ）::::::::,'
<..´......',::::::::|〃〃 ￣"" |:::::::| 丿:::／ヽ
ですのでやらない夫さんが祖母の事を 〉... ...}::::::人 〃〃 丿::::::|ィ:::／.........＼
「つららちゃん」「つららちゃん」と言う度に、 ／......../:::::/......ヽ ─-- .／Ｙ::::::/,,／....................）
自分を呼ばれているようでむずむずします。 ﾍ.....／::／.................｀ ====....＜......./:::::/:/......................../:::＼
Ｙ:::／...＞､_二``──--､､__......（:::::（Ｙ__,,,.......--＜（:::::::::::Ｙ
／:／ ｀`ヽ､................_,,､-──-､__|:::::::::|........＿＿_......|::::::::::::|
／´/:／ ￣￣￣｀>'"´ |:::::::::|ィ'" ｀`ヽ:::::::::ヽ
./ // / . |:::::::::|＼__ ＼:::::::',
253
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒) そうだったのか……。
. | u （__人__)
| |r┬|} でもずっと君と呼ぶのもどうかと思うので、
| | | |} やっぱりつららちゃんと呼ばせてもらおうかな。
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
,． ' ´￣｀ ` 、
／ ＼
／ ｰ=≡ミ彡＼
〃 / ∧
/ ,' | ｉ ∧
/ / | ｌ | ヽ ∧
/ ,' ｉ |. | {. | | ヽ ',
. ｌ ｉ. |{-十-､ |､. ﾄ,=卞￣｀＼ ｰ≡ﾐ彡',
{ ｌ ||,/ ! |ヽ . |ヽ |.＼.|ヽ＼. ヽ ヽ
| ! ,ィ云ェ､ ＼.| ＼,|z芸云ェ､ ヽ ', ヽ
', ｌ ｆｉ ｃ ｉ} ヽ､ ｲ.ｆ'ｉ ｃ. ﾘヽﾄ､ヽ ｉ ヽ
. ｉ | ',ヾ＝=' ゞ.==＝'"ｌ ',ヽ ｌ ヽ
大丈夫です。 ﾘ ! 八/／/ ﾉ ／/ / } ｉ ﾄ |ヽ､ ＼
ｌ | ゝ ｨ| } |ヽ |＼＼ ヽ
嫌ではありません。 .}.| |Ｌ＼ ｀ ´ ／ | | | ヽ. |＼＼＼ ＼
/ | ｛｛｛｛｛＞、／ ｀ヽ､≦｛｛｛｛｛/｛｛{ｉ |｛｛｛｛｛}＼ ＼
/ |｛｛｛｛｛｛｛／ ＼｛｛｛｛｛｛｛｛｛ｌ |｛｛｛｛≧ ＼ ＼
. { .ﾉ｛｛｛｛｛｛/ ヽ｛｛｛｛｛｛｛｛| |彡" `ヾ ＼ ＼
254
.| l| :::|::::::::::| | .:::::::;l.:::l|:::|:. :|＼ﾄ:: : :/.:::/|::::l|::::: l|:λ:::. |:. :|::::::: :|:: | : : : |::. :
.|:l.| :::|l::::::::| |ﾞ.:‐-:A,,|_|::|:::.|l::::l|＼ /:::/ |::/.|:::::/.|/ |:::: l::::|::::::::::|:::;l: : : : :|::::.
l| l:::::|.|:::::::|l| :::::/ .|:| ﾞ|ト:､|::| |::::.ﾞﾄ:/ |/,,|=:/‐|゛'''|:‐:|-:|､:::::::l|:::l: : : : : :|:::
. ﾞ .l::::|λ::::l':|:::::lヾ=l|,=-l､l:|､| |:::::λﾞrl'´ |７_''=≡''|-/|/|:::::::/.|:/:. : : : : : |:
ﾍ:|l :〉::::::l|::::| ﾍ , - ､ヾ:、 |::/ ﾞ{､､,,}/:l ﾞl´{lソ}/}､ ﾞ}:::::ｲ |/::::. : : : : : |
〉 ハ:::::|l:::|ﾞl V: :j､:':. ﾞ' ﾍ｀ﾞl､ ﾍ ﾞi,}ﾆ'ソ/ ﾉ|:/ |./: :::::::. : : : : :
./:/: : ヾlﾍ:|::|. ｀ ￣ ＾ ＼ ヾ､ヾ二'_ﾉ／'´ |.': : :::::::::. : : : :
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/': : : .::::/ .::::::ﾍ /// ヽ /// ,, ,}l ＼ -|:|: : ::::::::::::.. : :
……。 ./': : : .:::/: .:::::::::::丶 _ ﾞ''-‐'' ., |ﾞ´|:|: : ::::::::::::::.. :
/ : : : .:/ : .:::::::::::::::::::＼ ｀ ／--‐'|:|: : ::::::::::::::::..
./ : : : .:/: : .:::::::::::::::::::::::::〈.ヽ､ ,.イ : : .:::::::|:.| : ::::::::::::::::
､_,. -'‐'''ﾞ´￣￣｀ﾞ''‐-.､_:::::::::::,rヘ. :ﾞlヽ. __,, -‐ ‐-'ｧ:'' : ..:::／,ハ::| : :::::::::::::::
ヽ,｀ヽ : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ､く;;;:::::＼ﾍ-｀'''ヾi´:: : : ;／ : ,r''´￣｀ﾞ`ﾆ=l:ﾍ: ::::::::::::::
ノ ﾍ: : : : : : : : : : : : : : : -‐ﾞヽ: : ;;;l:＼ : : l:: : :/::::: :／:::::: : :／::::::::ﾍ::ﾍ:::::::::::::
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） つららちゃん。
. | （__人__）. ｒｍ､
| ｀ ⌒´ﾉｒ川 || 悪いんだけどお願いがあるんだ。
. | },.! ノ'
. ヽ ｒ / .|
ヽ ノノ ﾉ
/ ／ .／
| ／
| i´
255
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） この薔薇水晶を弟子にしてやってくれないかな。
| （__人__）
| ｀ ⌒´） 筋がいいし立派な魔法使いになれると思うんだ。
| }
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／.
,. '"´ ￣￣￣` ､
.／ ＼
, ' /| `､
./ /! //lll/ /! ﾞ、
' /lll_/ｌlｌ||llllllllllｌlｌ|lllll|lll| !
ｌ /川|ｌ｀ｌｌ| llllll||| 'ｌ｢ﾞlｌ|lｌｌﾄl l|ll l l ll |
! |l|l|?ヽ| llll| ｌ,ｨｉ|= |､ｌ|ll i llllll lllll |
! l川|（0j! ゛|〃 i（O）!|ll li |lllllｌ llllｌ|
えっ？ .|lヾlll|￣ 、 ｀ ‐-‐' |ll llll|llllllｌ lllll!
∨ヽl、 r ､ |ll llll|川川 lｌｌ|.
ですが……。 ｜川_＼ ､ ; イ!ll lｌｌ|川川 lll|::
/ ／ﾆ三丶 ´-=ﾆ´ ┤ｌｌ lll|―-- ｌl_ｌ!::
/∧｛ { { {_{_{ { { { { { {.| 川lｌ| ,.∧'¨ ￣
../川∧／///ﾞ! { { { { { {| 川l／
,川ll／ﾌ77ｧx.〈_}=-‐ｧ''ﾞ/ l,/
lll／‐'-' ' ' ///〉::://,､.' l /
/ : : ｌ:::/:l,､,.| l｜
256
＿
＿ .．-‐- ､f::!y ．-‐ ― ､ - ―‐ ､f:Y7-‐・ ≪
¨ 二ニ＝=≫ｲミ=＝ ＝=彡ﾏニ二彳
￣￣￣￣ﾌ, / ﾊ＼＼
／/ / ./ ,′ ﾊ ﾍ. ＼＼
／, ｲ { ﾊ/{ | ＿ :l| | ! ﾊ ', ＼＼
／／ .! lｌ | l| ＼ l| ⌒i! ! ! l| } |. ＼＼
／／ | .|l :l|≧トx`ﾄ､ l} |斗也l lj l| ＼＼
.｛X_ ＿_ j N?≠ﾐxヾ }メ≦≠zxl从ﾘ l| ﾑｲ
. ｀￣7〃 .ﾊ ﾊヾ弋ｿ ∨f卮}〃:::. ﾊ /〃
. / / / .::ﾄﾍ :i ゞ=ﾒ/ｦi:::::. ﾊ. /〃 ……約束を破るつもりですか？
/ / / .:::::::ﾃﾍ /‐ｭi::::::. , /〃
. / / / .::.:::rt〜z＞ ´ ｀ ＜_r‐ｲ7:::::. ∨ /
/ / / .::.::::::Vテ7~￣｀ヽr─‐ｲr'"/::::::::.. / /
{.ﾑ 宀‐- ､_::::::::::＼:`ー―z `Y´￣: ｲ､::::::::::... / /ーｚ､
＼＼: : : : : ￣｀´￣: : : : : :.し': : : :／: ｀ｰ―‐{ ｨ: : : :ハ
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） .| 聞き分けろよ。
! （__人__） |
, っ ｀⌒´ | 俺はこの街や周辺の地域が大丈夫だと確信したら、
/ ミ） / 紛争中の国に移る。
./ ノゝ /
i ﾚ'´ ヽ 危ないだろ？
| |／| | |
257
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ） そして事が終わったら地獄に戻らなければいけないんだ。
.| （__人）
| rつ 魔法使い組合の事を考えると、
.| (（三） 身を護れるようになるまでは
ヽ ( < つららちゃんや新城さんの元に居たほうがいいだろ。
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
/!／ | ! | i l │ || 'i |`ｰ`-
!/ | |/ | ﾉ ,.| || __ } l |ヽ
／ ﾚ′ │ ﾊ |j_＿ .,ﾊ|| f⌒ｲ__ﾉ l |＼＼
,.／ | l | ｨ '!´| ゝ -ノ |ヽl /r|-__ ﾉ,ﾉ ＼＼
ヽヽ ヽ Vゝ≧≡ミﾘ､ ヽ人Y⌒ﾌァ ＼＼
ﾊ Nヽ! 丶 ゝ,rｨj ゝr'´_ﾌ ＼ヽ
/ 'ヽﾊ! ` ´ 弋f｢ | | '
/ ! !l || 入| | , |
./ / |ﾑ|| Ｕ ハ. | ／ , ……。
/ / |ヽ||. ___ ∧l || _／ ／
./ / ﾉ‐.||ヽ＿ ´ / |ヽ.| ＜´_￣´
' /ﾍ-||‐､＼￣ヽ´＼r- ‐､´| ヾ '. ＼ヽ
＿＿／_ 入__.ﾉl ヽ￣￣ヽ__ ヽ,∠_人 | ＼＼
258
=≦≫''´￣｀ヽ ヽ
￣ / _ | | ,
_ -=≦≫'⌒ヽ. ／´| ﾊ :. |: | ::| ヽ
三三＞'´ / / __ |i/::i|::.|::|::: jl.斗-,ﾊ: | ',
￣ .::| √￣｀|::::ﾒ|:::|::|:::|/:| |:/ |:::. | i
. ::| | ,'/｜ ﾚ' jｌ∧|:::::::l| |x=ﾐ|:::l |/.::| |
: ::| |.:仏斗―=ミ ﾘ ｜: ::ﾘ んﾍ V:/ .:::|:.
: ::| l: |/ / ,. ､ﾊ ヽ | :::/ { {} } j/| .:::八|
-{ .:|ｉ 〈 { ｛ {} }..} l :/ v仏〃::|:::/ ﾉ＼
.:{ ∧ / :八 ﾍ.乂_ー‐夕 j/ . ／ |l::|/ ´￣￣｀ 、
人 ｛ ∨::::::::::＼＼ ￣￣ } 八| ／
:::: ＼ ::::::::::::::个ー ∧:::＼ / ', ……。
:::::::::::｀ ｰ∨::::::::::::.、 ／｀ .ｲ 丶:::::＼ |
::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::＼ ／ノ ',:::::::::ヽ | ﾉ
::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::≧=- .. _ ∠ ﾉ:::::::::::::::. ﾚ′
:::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::＼ イ::::::::::::::::::::. |
:::::::::::::::::::::/ 丶 ::::::::::::::::::::＼ ‐- ＜ _〉::::::::::::::::::| |
::::::::|:: | !:::::ハ ｰ-!::!|､..|_ ﾊ::::| |!:: /'|:::: / | !
::::::::| | !::::| |:::: |:: | 「 `| ヽ::|! ﾊ::: / |::___ / !
::::::::| | !::::| |:::l !|: !|__ ゝ ! |::|＼ ! l: / !'⌒ヾ / '
::::::::| | !::::| |:::l! | !` ＞lﾄ! ､＼| | | | ' ! ,__ノ / /:::|! ' /
/::! ! l∨ ゞ! | ヾ! l/_ヽ!::!::ヽ!l＼!| 'f'' ___ / /:::: |! ,
::/ |::i ,' ヾ! _| ﾚハ/ヽ∨l / !_／ヽ｀メ:::::::: ' ./ /
: |:: | ゝ､ __./ ｨ !/j／＜_.|::: / / /
' |:: |:::: |!|: | !フ ﾚ! / / .'
/:: |:: |:::: |!|: :Vトｰく/ ／j/／
ｰ:::|:: |::::: Vﾊフ:::丁ノ "´ヽヽ' では先生が戻られる事になればそうさせてください。
ｰ...|:: |:::::: ／レ<|::: | ＼＼
ゝ_j::: ! ::::::: ､_jノ::: |. ＼＼ それまでは約束どおり弟子でいさせてください。
＿:|:: |_:::::::::: - 、 ｲ |::: |. ＼＼
ヽ::|:: ﾄ､＼ :::::::.. _ ／ |/!::: |. ＼＼
:::: |:: | ＼ー⌒＼_ ::... イ / |::: | ヽ ＼
:::: |:: |＼ ＼ ＼ー-.､ ／:::::::! / .!: | ヽ ＼
:::: |:: |＼＼ ,--､ ＼ ヽｰ─く :::::::::::! / !: ! / ﾉ
:::: |:: | ＼￣::::::V ＼| ／ ＼::: /. !: | / /
259
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | u. （__人__） そうは言ってもなぁ……。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
． -──-
, ,´ ｀ヽ､
／ , ′ / ヽ､ ＼
ニ パ ,' / ,′ ,' | ヽ ヽ ､ ァ ア ア ア
/ / /{ ｉ ｉ | ヽ ', ', ヽ
,' ヽｌ /|ｌ || '´￣｀丶 ｉ i
,' ｉ ,′/ | /ｌ| {ｉ | ＼ヽｌ ', ｌ i
,' ｉ ｉ ｲ圻芸|,′|ｌ | | ィ示云ミ､| } | |
ｉ ｌ | １ｆ u ｉ} ヽ |〃 7〃= ヾ. | ! | |
ﾊ | | ｉゝ､ゞ少 ` { ｉ' u ｉ.ﾘ| ｉ |
ｌ ﾘ八| ￣ 〈､ ヽ .ゞ==≦.! ｌ |⌒､
私も、 | |ｉ. | ! r‐ | ! ヒ 〉i {
やらない夫さんが戻られるまでは |.|| | ゝ, { 7 | ,′ .jｒ.ノ ｌ
先生であり続けたほうがいいと思いますわ。 |i | | | ヽ ! / ｉ/ ,′ !
|ｌ ! ｌ | |＼ ＿＿＿ ィ≦/ /| 八
|ｌ ヽ | !-‐‐,≧彡{｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /ミﾐ≧=? ヽヽ､
|ｌ ヽ| ｌ ハ｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛;/ ｲ|｛｛｛｛｛｛｛｛≧ ヽ｀丶､
|／ | | { ',｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛/ /| |｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛｛} ＼ ＼
／ | ｌ ｌ ｉ｛｛｛｛｛彡ヲ/ /ﾐ;| ｌ r⌒ヽ､ノ⌒ヽ､ ヽ, ヽ
, ′ || ! ｌ￣/ミミミ/ /〃;| ｌ `ヽ ｀ヽ､） ヽ ＼
/ |ｌ ｉ |/ミミミﾐ/ /≦ |.| ） ／ ーヘ ＼ ヽ ヽ
/ ｌｌ ! ｌミミミﾐ/ /＜ ( |.ｌ⌒´ ／ ヽ ヽ ＼ ヽ,
/ ヽ | |ミミﾐ;/ /≦ ) || ／／ ＼ ヽ ヽ ｉ
/ ｌ |ミミ/ /ヽ (⌒′ヽ／ ＼ ヽ ヽ ﾘ
260
＿＿
.,／,-､ ＼
／ ﾉ:/ ﾉfヽ.. ＼
| /:/ /...| | |
l ﾚ ./..ノ .,''´} i ……つららちゃんまで。
l ' ´ .〃 / |
ヽ. . 〈 .ﾉ
＼.,_ ._ﾉ /
/ / ヽ
./ / |
i .／ . |
´ ｀ヽ
／ ＼
/ ___ ＼
. '::. .:: / /::: ＼＼ ヽ
. / .:::: .::::: ／/::/ィ:: ::::/:: ー‐､ ＼＼.,
. / .:::::::i .::::::// /./__/::/ |:::. ..::/{::::: :: ＼＼__ヽハ
.′::::::::i::...::::://ィ / /::/｀ヽ::::::::::/八::::. :::|::. ヽ__ ｀ヽ i
|i }:::::::::i::::::::// }/ }ノ |:::::::.′__ヽ:::. .:::|::::.:i::::i ＼__}
}ノ:::::::::i:::::::j/ ___ |:::::/ ´ ,::::::::|::::::i::::} .::i
}:::::::::::|::::::|ィ´.ィf７心ヽ. }／ ,::::::}::::::|ノ :: .:::::i
. /::::}:::::::|::::::| V {:::{_::::j::}} ..ィ云弍::::jﾊ::::}::. .:: .:::::::.'
厶ｨﾊ:::::::}::::::i .乂辷ノ′ ィf7心､｀ヽ}ノ::::..:::::..:::::::::′ まだやらない夫さんに教わりたいことがあるから
}:::八:::::| ¨¨ {:::{_:::::j::}ノ 〉:::::::.′::::::::/ そう言っているのだと思います。
∨:::::ヽ{ """ ' 乂辷ノ′/::::::::/:::::::::::/
' }:::::::ヽ. ､ ¨¨ /:::::／ ::::::::::.′ それなのに無理して離れたら
′:|:::::::::::ト､ ー """ 厶イ::::::::::}::::/ 生涯後悔として残ってしまいますわぁ。
/ |:::::::::::|:::::::. ／::::::|:::::::::::|::.′
__/__...ィ|:::::::::::|＿__}ヽ. __ ..ィ＿＿__|:::::::::::|/
f′ |:::::::::::| ¨¨¨｀≧z＜¨¨ |:::::::::::|ヽ
} |:::::::::::|: : : : . |:::::::::::| |
ノ＿_＿＿_|:::::::::::|: : : : : . . : : : : : : : : : ::|:::::::::::| |
／ |:::::::::::|｀ヽ..__ . : : : : : : : : : : ::|:::::::::::|__}＿
. / |:::::::::::| ｀ー―-､__ ___ ... ィ|:::::::::::| ヽ
/ |:::::::::::| ｀ー―-､__＞'¨¨¨ |:::::::::::| }
261
＜ 二‐ ､ー-_/ , / / l ヽ_ﾆ―＜_
／:::::_/::::_/ ./ / ,' ! ! ! ', ヽ :＼::::__`‐-､
∠ィ-,‐'´l／/ ./ ｜ .| l | ｌ ! !､::_ヽ_､￣｀`
／.／ / l !l| l! l,ｲ ∩ | ,l ,l !l | l !l ヽ`ｰ ､_
. ／ / | l | ! 斗l┼'ト、ll ', .`乂/|ﾉ廾ﾅﾉｲ.!｜｜ l ! ヽ､ ｀ー-､
. / / ,!',! ｌ | |ヾl !l ﾚ' ヽ ヽﾉ/'´r'イΞﾄlｨﾉ|ﾉ / !/ ｜ `i /
,' ! ,' ´ヽ|`ヽ! ｘ=＝=､ ヽ)〈ﾍ'lｙ''/'|/l ﾉ' ! ,' ／
ヽ ､_.ヽ / .｜ ,l l .:.::::::::::: `ヾ='<´＼|｜ ! / ／ そうですそうです。
＼ヽ / | !〈| ′ ､ﾉ' /l | レ' ／
)ヽ l l'ー､ ､ ___, /,r|｜ ／.,ｨ' そのとおりです。
／ 〉 | | |＼ ／| ! | / / ',
_／ ／ | l| ! _r‐ヽ､ _, -'ヽ､_|. l｜〈 ＼ ',
._, -' ,, -'" / l l.| .Κ._ ヽ.__`ｰィ'"冫 __,∠ l ! `‐ ､_`ー─ ----
‐''´ / l !.| く :::`:´::::::l___ 'ｙ-, -': : : _＞ |.l ｀',￣￣￣
,' ＿＿_.l .! ! l｀`,ー､ ::/ ／⌒ヽ ＜ｰ| l.l _＿__L
. ┌―'匸__ ￣｀`ヽ､_,-'´ :::Y ,／⌒ヾ) ::: `‐-､__|└' ´￣ ` ｰ／
! ヽ_ __ ` ｜ l´⌒｜: `ｰ--､:_ /
ｌ :l. ｀ー ｰ- `| l_つ ! :ヽ､ ／ / ／
! `ｰ--､ ／ , ! ,j :l ノｰ' ー ' / /
ヽ::::: :::ﾝ--‐-､__､ j ,ﾊ､ :V｀'ー--<´::: / / ::::
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 分かった分かった。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ じゃあ俺が戻ることになったら、
. | ｎｌ^l^l その時は新城さんやつららちゃんの元に行くんだぞ。
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く 約束だろ。
/ ヽ ＼
262
ヽ､::::::＼!＼ ＿＿＿
＿ ＞‐-, ＜´＿＿ ｀ヽ ＿＿
＜´::＿::／／ ／ ＿＿｀ 、
＿ ノ/ ／ ／/ ／ ヽ、ヽノｌ＿_
-― ＿￣ -― ´／ / / ′ ＼ Ｖ´＜＿
― ／／ / / / / 丶 V´ヽ
／// / ′ / l l ｌ l ヽ !＼ ＼
／ l/| l ! ! ! /l ｌ l ! l l ! ! l、
／ l/! ! l ｀/ト l ! /l ! / ! l l ｌ ｌ ﾄ ヽ
＼ ｌ/! ｌ /_l_ !｀ヽl ト､ !〃ヽ ∧ / ! ｌ l ! ヽ＼
>､ >､!∧! !ヽ!ヽ! lヽ/{!/＿!/!_/ ! ! ! !
／ ヽ／ ／//l ヽ ー＝ミ、 ﾚ′!V´,r=_-‐､ヽ ! / / / !l
＿＿ 」〉 ／ ／ / i ､! ///// j∧〈:i´r=ミ:〉/l/ /! /! / !
二＿／/ / ∧_| Vl/ト彡l//／ ｌ/ l/ ! 分かりました。
|＞､:::::::｀ヽ、 / / / ﾊ ′ ヾ二 メ/l/ !
::::::::/.::::＿_::::＼/ / |/ ヽ、 ` - ､＿ノ /ﾉｌ / ! そのときにはよろしくお願いしますね。
:::::::::￣::::::＼｀ヽ:＼ ｌ >､ ￣∠ ノl/ l l つららさん。
::::::::::::::::::::::::::∨.:::::::＼! ＜´＿ ＼ ＿ -‐__ ´ //.::::′ ! l
:::::::::::::::::::::::::::::ｌ:::::::::::::::ヽ＜´:::＼｀ヽ ＿ ｀V´ ｀ヽ:::::/ｌ:. !
::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ＿:::::::::￣::::::::ハ::::::＼）_ノヽ-―く::::/::l:::.. ! l
:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::｀ヽ、::::／.::::ヽ:::::r=ﾍ、＿＿ノ::/.::::!::::.. l l
＿
,. '"´ .: : : : ｀`ヽ､
,〃 .:.:.:.:.:.l.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ
〃..:.:.:.::l.::.:.l.:.:l.:l:l:l::::::::::::.:.',
l |.: l. l::::l.:.:.:l.:. !::l:l:l::l.:.:::::::.:.',
l |.: l:〒ﾒ､.: !. :l TlTﾒ､:!.:.:.:.:.!
N:.:.r＝ﾐヽNヽl,r＝ﾐ.:.:ﾄ､.:.:.:l
l/: :l , l.:1 ).:.:.l 歓迎しますわぁ。
l.:.:小 r─┐ ﾉl.:.ﾚ'.:.:.:.|
〃.:.:l.:.＼ ヽ_ノ _,. ｲ.:l.:.l.:.:i.:l.:|
,〃{ { { { { { { { { { { { { {.:.lヽl.:l.:|
,. ｲ ＜´~~~~~｀`ヽ＼{ { { {:::|{ { {N
く ｀ヽ ｀`ヽ ヽ ＼＼「|::|｀`ヽ{|
(/入 ぃ ヽ ＼/::|~~~l_ L
,′ 丁 い L_ ＿ ＿ 1ﾘ~~~l 〉
{ ｀ヽ､ い L_ ＿ ＿1~~~~l,. ｲ
！ ､ い | ,. -─┐ﾆﾆ1/ 〉
！ / ＼. _い "´ ﾚ}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ｀ヽ
.} / ,. ィ´ ﾚ1,,,.,,.,,,..,,.,.,,. ｀`丶､
ﾘ / / ﾚ' T¨¨¨¨ T`ヽj! i 1
{ / 〉 lj lj lj i 1
！ / lj lj lj i 1
ﾄ､ l lj lj lj i 1
| ヽ / l lj lj lj l 1
ﾄ､＼＼ __,. ィ´ / .lj lj lj l 1
263
, ´::::::::::::::::::::: ‐-|￣￣ ｀`ヽ､
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
/=､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
/三ニミﾐ≠彡"::::::::::::::::::::::::::::V
,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
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.i::::::::::::::::i::::::::::::::::i::::::/::i::::::/:::::::::::::::V
i::::::::::::r‐i:::::::::::::::::!:::/--i:::/i:::::::::::::／V
.i::::::::::::i::::i::::::::::::::::i!/ﾆﾆ､i/ i::::::::::／i:::::V
i::::::::::::::ヽi::::::::::::::::i!{ o }jヾ .i:::::／ｲ示::::::V それでは。
::::::::::::::::::::i:::::::::::::::iゝ-=' i／ i{ ﾂ:::::::::::V
/::::::::::::::::::::::i::::::::::::::i ､ ﾉ::::::::::::iV 話も一段落したようですので
/:::::::::::::::::::::/=V:::::::::::i ､ ／:::::::::::::i. V 私はひとまずここで退散いたしますね。
/:::::::::::::::::::::/ >>V:::::::::iヽ､ ￣ ／___::::::::::::::i V
./::::::::::::::::::::::/>>>>V::::::::i>>>>>>>>>--ヽ:::::::::i V 越冬のための食料を買いに街まで行く途中だったのです。
::::::::::::::::::::::::/＿_ .>>V:::::ﾍ>>>>>>>>>>>/::::::::ﾍ___∧
::::::::::::::::::::::/<<<<<<>>＞::::::::V V
:::::::::::::::::::/<<<<<＞--V::::::>-'´ |´i|>>>/:::::::::::V V
:::::::::::::::::/＞‐ﾆ二ヽ､< ／´ | .i|>>ﾉ:::::::::::::::V ∧
:::::::::::::::/i´ ヽ､ ／ | .i|>>ﾉヽ::::::::::::::V i
:::::::::::::/ i ／ ｜.i|￣iヽ V:::::::::::V
:::::::::::/ .i / ｜i| .i i V:::::::::::V
:::::::::/>.i / | i| i ﾉ､ V::::::::::V
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒） ああ、ありがとう。
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 情報よろしく頼むだろ。
,| }
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
264
-― ‐-
´ ｀ ､
／ ／ ＼
／ .::/ .|:. ヽ
/ .:/.:::/:/ :| .::/:|::|:.| __ｰ ､ .
. / / /.:/.:::/:/'|.::| .:/ |:|::|::|､ :|ﾊ.＼ ＼_,ﾊ
〃 ,' /.:/: :/:/ヽ|:::|:::ｌ |:|∧| ｌヽ|:::|/| ＼ l
{ / /: :/l/ ｌ/|i::| |:|〃| |:::八|:::l `¬:|
/ 八.:::::!:::;.斗=ミ､|. |l::l 圦 |/ i::::| | l |:|
｛ /:＼|::l|......... 八| ≠＝ミ、| ::|: /| l |:|
はい。 /::|::::::Ｎ|:::::::::: , .......... | ::|/|´）:Ｎ:|
. /.::::!::::::|::j＼ ::::::::::: | ::::::|ｲ.:八:l
近日中にまたここを訪ねますわ。 /.::::::|:::::::ｌ人 ｀ ー‐ | ::::::l:j/:::::::|
. /.: : :::l::::::::|:::::丶 イ|::::::├‐┐::!
それでは失礼します。 /.:::::::｢ |:::::: |￣｀ ＞-‐……‐-＜｣＞ |::::::::| ,..⊥::|
. /.::::::::_凵:::::: | ／ ） |::::::::| ｀ヽ、
/.:::::::｢ |:::::: l／ _ ∠. _ |::::::::| ＼
.: ::::::厂 |::::, ′ . ´ ｀ ､ :| ＼
/.:::::::厶 -―|:/ ／ ＼―＜´￣￣｀〈
.:::::::/ / ／ ＼ ',
ｒｔｧｘ＜ ＞ｘｔ}-‐= ミ
／「三彡' ＼＜〉__ ＞
∠ =ｧ' / ヽ ＼_
/ ,/ / , 不「￣
. 厶ィ7.: / / ｌ i ト ` .
// { | i ' / ｨ /l l } l | ＼＼
. // ﾊ ! i|-┼- ､ｉ { //厶ｲ/ // ; , .:| '. '
. ／.′/ ∧ﾄｘ！∧从ハ! ｨ/{「r7/}/ｒ},イ //!{ / /
彡' / / 从{ヾ{ =弌ﾐ.`ヾ? 込ヾｖｿ/ / 厶' / ／／
/ / / ∧ ドヽ ` ==彡ｨｸ/ j／／ またです。
. / / , / /{圦 ' /ｊ/ '／
／ ' 〃, / /、_＼ ｀ ´ ／ , ／ｨ′
／ ／ / / / jハ＜`ト _ ＜ｨ７′/ // /
. ／ / / ' / rtﾍ ｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ { {/ _
⌒＾＞ｘ,/ ' / 〉: : ＼ ＼ 斗彡/ : 〈 ｘ≦: :
ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气 く: : : : :
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⌒, ' ／o三｡三゜＼ヽ ﾟ o" 。
, ' ／三三三三三｡＼ヽ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ ゜
⌒, ' ／｡三三.三゜三｡三三＼ヽ ﾟ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ヽ o" O"
, ' ／三三三｡三三三三三ﾟ三＼ヽ "⌒ " o ⌒ 。 ⌒ヽ . ､┃,
, ' ／三｡三三三三三｡三三三三三＼ヽ"" ⌒ ⌒ ⌒ ヽ。 ｡.. ヽ┃/
' ／o三三三三三o三三三三三三三三＼ヽ｡ ｡ ⌒ ヽ⌒ ⌒⌒ヽ ヽ｡ .┃/_/
~ ）三｡三三l）｡三三三゜三o三）三三三三＼ヽ＝＝＝＝＝＝＝'ヽ ヽ ヽ 。ヽ .＼ヽ┃__/_/
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）三三三｡|lｌ | | | |.o ||l |三｡三三） ｡. |l￣|￣ｌ| || .|| || . ||⌒⌒⌒_||ヽ__┃_/__／
）三｡三三|lｌ | | o.| 。| ||l |.三三ﾟ三） ゜ ｡|l￣|￣ｌ| | | | ..|| ｡ .||ヽ__┃_/__／
）三三｡三|lｌ | | | |◎||l |三ﾟ 〔日） ￣￣￣。 ｡..|| _ __ || ┃
）｡三三三|lｌ |。 | |ﾟ ｡| ||l |｡三三||゜） 。 ゜ ｡ ｡||__）ヽ）ヽ.|| ^^_⌒⌒
）三三｡三|lｌ |＿|＿|＿|＿||l |三三｡||_.） o ||ﾟ.｡.ノ__ノ||| ./::::ヽ ⌒
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{! ll ー|=||ミハ :| ＿,r :! ! :|
.:| :l|从八从 ヽ! | ⌒7 :| | :|
:八 :! :l|?斧刈从| :ｌ| {! 从 :! :|
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..:／ : :/ : :|､::::. ゞ=/¨ ! 私達も食料やその他物資の買出しに行かないと……。
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