めぐり「先輩と?」いろは「後輩と!」八幡「勘弁してください」back

めぐり「先輩と?」いろは「後輩と!」八幡「勘弁してください」


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1:
めぐりんといろはすのss書こっかなーと思ってたら乱立し始めてて俺氏涙目
てなわけで具体的な方向性が決まってないままスレ立てに臨んだ次第です
でも失踪は絶対にしない意気込みなんでほんわかめぐりんペースでも進めていくつもりです
ちなみにご都合によりあんなにひどい微笑みのんにはなっておりません
あと以前にこんなssも書いてみたりしてました
小町「お兄ちゃん今日もデート?」八幡「……デートじゃねぇよ」
4:
???奉仕部室???
いろは「うわ、なんですかこの紅茶。生徒会室のより断然美味しいですね」ゴクゴク
雪乃「それはどうも………」
八幡「…で、結局なんの用なんだ?」
いろは「あ、はい。生徒会のお仕事を手伝ってもらおうかと思ったんですよ」
雪乃「ごめんなさい、ここは問題解決の手助けを方針に活動している部であって何でも屋ではないの」
いろは「そうですかー………じゃあ、生徒会活動を成功させたい!これでいいですか?」
結衣「あ、それならいいかも!」
八幡「いいかも!じゃねぇよ……まぁ、確かにそれならOKかもな。どうだ雪ノ下?」
雪乃「……構わないわ。ここ最近重要な案件も回ってきてないし。それで、私達は何をすればいいのかしら?」
いろは「えーと、一人だけでも少しの期間生徒会室に行って手伝ってくれたらいいんです。既にめぐり先輩が手伝ってくれてますし」
八幡「お前、一人既に協力者がいるっていうのにまだ誰か使役する気か……そんなんじゃお前のイメージが落ちんぞ」
いろは「でも出来ないものは出来ないんですよ。だから誰かお願いします!」
八幡「開き直りやがったなこの野郎………んじゃ、俺行くわ」
雪乃「え?」
結衣「え?」
八幡「え?」
36:
すまない いろはすのことを簡潔に説明してくれないか…外見とか外見とか
38:
某スレに貼ってあったやつ
94:
>>38
どっち?
95:
>>94
髪の色薄めな方
10:
八幡「え、なにその反応。俺なんか変な事言ったか?」
雪乃「ええ、あなたにしては恐ろしく変よ。自分から仕事を進んで引き受けるなんて……」
八幡「おい。なんも言い返せない所がさらにむかつくんですけど」
結衣「いや、ほんとにおかしいよ……こんなのヒッキーじゃないよ………誰?」
八幡「ひでぇなお前ら…こっちにだって考えはあるんだよ。雪ノ下は部長だから不定期の出張は引き受けられない。そして由比ヶ浜はアホだから生徒会の仕事には向いてない。消去法で俺ってわけだ。分かるか?」
雪乃「…確かに……存外比企谷くんの考え方は間違いではないわね」
結衣「待ってゆきのん!あたしが外された理由がおかしいんだけど!なんで納得しちゃったの!?」
いろは「……まぁ、とにかくそれをもらってっていいんですか?わたし仕事があるんで早めに帰りたいんですけど」
雪乃「ええどうぞ。これはご自由に」
八幡「お前ら俺を代名詞で呼び合うなよ。せめてもうちょっとかっこよくitとかthisとかでな……やっぱかっこよくねぇや」
いろは「独り言ひどすぎですよ先輩。それより早く行きましょうよ」
八幡「…てかお前俺で納得してんの?」
いろは「や、こっちは元からそのつもりだったんですけどね………」
八幡「は?」
結衣「ちょっといろはちゃんそれってどういう……」
いろは「じゃ、結衣先輩に雪ノ下先輩、借りてきま?す!」ガララ
八幡「あ、お、ちょい引っ張るな痛い痛い!」
結衣「あ!……………あー………いいのゆきのん?」
雪乃「………別に構わないでしょう。どうせ比企谷くんのほうから逃げてくるわよ」
結衣「ま、そだねーあははは………心配」
雪乃「…………」
14:
???生徒会室???
いろは「じゃじゃーん!めぐり先輩、お目当てのもの持ってきましたー!」ガララ
八幡「え、なにこれ人身売買の取引だったの?待ってせめて妹に伝言を」
めぐり「あ、比企谷くんだ!本当に連れてきたんだね!一色さんすご?い」ポワー
八幡(え、なにこのほんわかムード。すげぇ落ち着いてきたんだけど。マイナスイオン出てるんじゃね?)
めぐり「えっとぉ、じゃあ比企谷くんが手伝ってくれるのかな?」
八幡「……まぁ、できる範囲なら」
めぐり「そっか、ありがと!……って、そういえば最近比企谷くんと仕事する機会が多いね」
八幡「そういやそうっすね。最近学校行事が多かったですからね」
めぐり「うんうん……でもそれって、比企谷くんが真面目に手伝ってくれてるって証だよね!えへへ、ちょっと嬉しくなってくるなぁ。比企谷くんとの作業も楽しいし!」
八幡(えー……すげぇ。これが由比ヶ浜の雰囲気ビッチ、一色の隠れビッチに続く天然ビッチってやつか。威力でかすぎんだろ。俺のハートが震えてるよ。燃え尽きるほどヒートだよ)
いろは「…………はい先輩。これ仕事です」ドサ
八幡「……おい。初日から多すぎやせんか?」
いろは「だって皆部活のほうに行って生徒会の仕事をやってくれないんですよ。じゃあわたし達だけでなんとかしないとじゃないですか」
めぐり「あのー……こっちからもよろしく、できるかな……?」
八幡「めぐり先輩が言うなら御安い御用でございます。どんとこいです」
めぐり「ありがと?比企谷くん!」ニコー
いろは「…………」ムッスー
19:
めぐり「えっとぉ、これがこれで?……」ペラッペラッ
八幡「……ほうほう…これはこれは」ペラッペラッ
めぐり「あれ?比企谷くんってあの陰陽屋のドラマ観てるの?意外だなぁ」ペラッペラッ
八幡「……まぁ、妹が観てるんで。最近のは人の心を利用する陰陽屋なり結婚反対を訴える独身貴族なり興味深い内容のドラマが多いですからね」ペラッペラッ
めぐり「…そういえばそうだねー……」ペラッペラッ
いろは「…………あー!せんぱーい!もっとわたしにも構ってくださいよー!」プンスカ
八幡「……んだよ、構ってちゃんかよ」
いろは「そ、そうだ先輩!しりとりしましょうしりとり!はい先輩しりとりの『り』!」
八幡「りんぷ『ん』。アウトな」
いろは「なんですかそれ!もう一回!」
八幡「リター『ン』」
いろは「………もっかい」ムッスー
八幡「りっしんべ『ん』」
いろは「あああああ!!もっかいもっかいもっかーい!!」
八幡「リカちゃ『ん』、リザード『ン』リッチマンプアウーマ『ン』」
いろは「ああああああああああ!!泣きますよ!?大声で泣きますよ!!?」
八幡「やめろ。あと反応の仕方が一々あざとい。なんだよもっかい(膨れ顔)って。ちょっとドキッときたじゃねぇか」
いろは「……なんですかそれ誘ってるんですか下手くそですねごめんなさい」ニヘラッ
八幡(……なんで嬉しそうなんだよ………)
めぐり「……比企谷くん、一回ぐらい乗ってあげたらどうかな?」ボソッ
八幡「………まぁ、一回だけならな」
いろは「本当ですか!?じゃあ『り』からお願いします!」
八幡「りん『ご』」
いろは「ゴリ『ラ』!」
八幡「ラーメンマ『ン』」
いろは「あああああああああああああ!!!」
八幡(……こいつ、由比ヶ浜に通ずるものがあるな……)
23:
いろは「な、なんでよりによってラーメンマンなんですか……てかそれなんですか……」グスッ
八幡「お前ラーメンマン知らないの?まぁそれは置いといて、ちょっとそっちのほうが語感がいいじゃねぇか。ユーモアだよ」
いろは「もっと別の方向にユーモア利かせてくれたっていいじゃないですかー……しかもわざと『マン』付ける事でまた次やっても無駄ですよ宣言してるじゃないですか……」
八幡「お、ばれたか。そういうのは察しがいいな。とにかく終了。諦めろ」
八幡(ちょっと『マン』付けるって言葉が卑猥に聞こえたのは黙っておこう)
めぐり「…なんか一色さんが可哀想に見えてきたな……あ、そうだ!社会分野の単語でしりとりっていうのはどうかな?やって損はないんじゃないかな?」
八幡「お、それ面白そうですね。でも三人とも学年が違うんで中学生レベルにしませんか?」
いろは「……それなら勝てそう!」
めぐり「じゃあスタート!しりとりの『り』から!」
八幡「立憲改新党」
いろは「ええ!?臨時国会かと思ってた……えーと、うーんと……運慶!」
めぐり「じゃ、伊能忠敬かな?」
八幡「韓国併合」
いろは「えええ!!?てっきり関東ロームかと……えー、んー…………あ!浮世絵!」
めぐり「ふふっ、じゃあ永仁の徳政令」
八幡「EU」
いろは「もおぉぉぉぉぉぉ!!せんぱいのばかぁ!!!」グスッ
八幡(………だからあざといんだっつーの)
42:
めぐり「一色さん………大丈夫?」
いろは「……この先輩ひどいです」
八幡「おいおいひどくなんてねぇぞ?それにまだ『う』から始まる言葉あるじゃねぇか」
いろは「それにしたってあのやりかたは卑怯です。愚の骨頂です」
八幡「卑怯汚いは敗者の戯言って習ってるんでね」
めぐり「え……それひどい先生だな……」
八幡「…………あ、いやそういう意味じゃないんですよ。さすがにそんな考えの教師なんて………」
八幡(………いたな……そういう大人気ない人………)
いろは「もうしりとりはいいです。いつか絶対先輩なんか弄んでやるんですからね……」
めぐり「うふふ…………ってあれ?もうこんな時間?」
いろは「え?………あ、マジですね。もうすぐ完全下校時刻じゃないですか」
八幡「………おい。まだ全員今日の分のノルマ達成してねぇじゃねぇか……」ドサ
いろは「……まぁ一日目ですからね。うん、明日から頑張りましょう。明日から本気出します」
八幡「それやらないやつの台詞なんだが……」
めぐり「とにかくもう遅いし、仕方ないから今日は帰ろっか」
いろは「そうですね。しょうがないものはしょうがないんですよね」
八幡「……これじゃ俺が来た意味ねぇ………」
めぐり「そんなことないよ?じゃ、比企谷くんまた明日からよろしく!」ニコー
八幡(……やっぱ癒されるなこれ。生徒会全体がめぐりんペースに染まる理由がよく分かるわ)
八幡「………はい。ではお先に」ガララ
いろは「あ、先輩先輩!」
八幡「……ん?」
いろは「……また明日、です!」フリフリ
八幡(……こいつの笑顔には癒されねぇな……癒されるというか……うん、どうでもいいや)
???一日目終了???
50:
???放課後???
八幡「ふあーぁ、ねむ………」
結衣「あ、ヒッキー。今日も生徒会に行くの?」
八幡「ん?ああ由比ヶ浜か。あの手の依頼は依頼者本人が納得するまで続くからな。別に俺はどこにいても変わらねぇし。いっそもう奉仕部に帰ってこないまである」
結衣「え………」
八幡「…………冗談だよ。一色もそのうち使い飽きて俺を返品するだろうしな。そん時まで待て」
結衣「……うん、分かった。ゆきのんにも言っとく」
八幡「ま、雪ノ下なら俺が帰ってこないほうが清々するだろうけどな。んじゃ」スタスタ
結衣「あ……」
結衣「………そんなわけないじゃん。ゆきのんだって、あたしだって……」
結衣「………駄目だ駄目だ!部活頑張らないと!」
結衣「………ヒッキー………」
51:
八幡「うーす。まだ一色だけか」ガララ
いろは「あ、先輩。来たんですか?」
八幡「失礼します」ガララ
いろは「いや先輩そういう意味じゃないですよ。ただ意外でしたから」
八幡「……何が?」
いろは「いや、先輩なら面倒くさがって来ないかと思ってたものですから」
八幡「こんぐらいで逃げ出すなら奉仕部とっくに辞めとるわ。こういうのには耐性が付いちまってな。また一歩エリートぼっち道へ歩みを進めちまった」
いろは「何言ってるんですか先輩。それより書類纏め早くやっちゃいましょう」ドサ
八幡「……誰のせいで仕事が残ってると思ってるんだよ………別に話し掛けてもいいが反応するとは限らないぞ」
いろは「それしないって言ってるのと同じじゃないですか……」
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…本当に黙ってやり始めちゃった……)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…愛想の欠片も感じられない……そんなんですから友達できないんですよ……)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…先輩、無駄にかっこいいのにその態度のせいで……って何考えてるんだろわたし。かっこよくない!全然よくないよ!)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…でも、よく見たらかっこよくなくもないかも……地味に顔整ってるし……)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(腐った目も逆に味を出してて……これがわかる人にはわかる良さってやつかな……ってだから良くないって!逆ってなんなの!?)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…そういえば先輩、わたしのことどう思ってるんだろ……やっぱり腹黒い、とかかな……)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…わたし、別に男たらしとかじゃないんだけどな……ただ寄ってくるだけで)ジー
八幡「……………………」ペラッペラッ
いろは(…先輩からは良く思われたいな……ってだからわたし何考えて)
めぐり「ちょっと遅れちゃった!ごめんね!」ガララ
いろは「うっひゃあ!!」
八幡「……うるせぇよ。お前は材木座かっちゅーの」
52:
めぐり「一色さんどうしたの?」
いろは「いやー、少し考え事をですね……」
八幡「…お前、全然作業進んでねぇじゃねぇか……タダ飯食らえるのは子供の内だけだぞ」
いろは「……先輩って何言ってるのか分かんない事が多いですよね」
八幡「うっせ。あとめぐり先輩の分そこに置いときましたよ」
めぐり「ありがと?比企谷くん!」
いろは「……無駄に手際良いですね」
八幡「まぁな。俺は一年間そこでアルバイトしてた先輩に舌打ちされるレベルの手際の良さを持ってるからな」
いろは「例えが意味不明ですよ……」
めぐり「あ、そういえば比企谷くんって来たんだね」
八幡「え、気付かれてさえなかったんですか。俺のステルスヒッキーがキング・オブ・ヒッキーになる日も遠くないな」
いろは「それただの引きこもりじゃないですか……」
めぐり「ごめん、そうじゃなくてね、比企谷くんが生徒会室のほうに来たのが意外だなーって」
八幡「…さっきも同じような事言われました。俺は仕事は受けたくないんですが、与えられた仕事を放棄するのは俺の理念に反しますから」
めぐり「ふふっ、君ってやっぱり真面目だね。……でもそうじゃなくてね、私は君が奉仕部のほうに行くと思ってたんだ」
八幡「あれです、よくドラマとかで親が『○○するまで帰ってくるな!』とか言ってるじゃないですか。つまりそういうことです」
いろは「どういうことですか……」
めぐり「……奉仕部に行きたくないの?」
いろは「……え、そうなんですか先輩」
八幡「……………」
八幡「……最近あいつらがあまりにも百合百合してるもんだから気まずかっただけですよ」
めぐり「……奉仕部を維持させたのは、比企谷くん自身なのにね……」
八幡「……………………」
いろは(……空気が重い。わたしはこんな空気を作るために先輩を連れてきたんじゃないんだから!わたしらしい方法で空気を盛り上げる!)
53:
いろは「せーんぱい!恋バナしましょう恋バナ!」
八幡「……お前、俺の古傷を抉る気かよ……」
いろは(えー……逆効果……)
めぐり「……古傷って、昔何かあったの?」
八幡「あったもなにも、俺は失恋限定ならエキスパートですよ。失恋ソムリエとも言える」
いろは「なんの自慢にもならないですね……」
八幡「人の失恋話なんか聞いても葬式みたいになっちまうだけだからな。じゃあモノホンの恋のエキスパート(笑)であろう一色はどうなんだよ」
いろは「え、先輩それ聞いちゃいます?いやー先輩キモいですよー」
八幡(自分が聞かせたいだけだろ……)
いろは「あ、といってもわたしも特に何もありませんよ。ただ突発的にこの話題を出しちゃっただけでわたしが話したがりなわけではないです」
八幡「…さりげなく人の心を読むなよ……」
いろは「表情に出てましたから。とにかくわたしは話すことなんてなんもないですよ」
めぐり「……あれ?でもこの前なんか男子三人くらいと楽しそうにおしゃべりしてたよね?」
いろは「……あー、あれですか……あれはただの知り合いです」
八幡(うん、その三人ドンマイ)
いろは「あれはそれぞれサッカー部、野球部、バスケ部のエースなんですよ。浄明寺くんと二階堂くんと長谷くん。一応一年の中では有名なんですよ?でもわたし的には別段かっこよくも面白くもないんですよねー」
八幡「…そういやお前サッカー部は?お前の大好きな葉山くーんがいるぞ」
いろは「うわ、呼び方キモ……サッカー部は別にわたしが抜けてても大丈夫ですよ。てか先輩は好きな人がいるから部活に行くんですか?」
八幡「………ちげぇな。ごめん、確かにそう言われたらそうだな」
いろは「……それに、葉山先輩はもういいんですよ………」
八幡「は?」
いろは「じゃ、次はめぐり先輩の番です!」
めぐり「え、番とかあったんだ……私も特に話すことなんてないよー?」
54:
いろは「またまたー、めぐり先輩もいたんじゃないですか?憧れの先輩とか」
めぐり「うーん、私にとっての憧れははるさんだったからなぁ、男子で憧れる人もいなかったね」
いろは「ん?はるさんって誰ですか?」
八幡「超強化したお前だよ。あれの恐ろしさは半端ない」
めぐり「恐ろしい?はるさんはいい人だよ?」
八幡(…めぐり先輩、翻弄されてるんだろうな……こんなにいい人を弄ぶなんて、はるさんひどい)
八幡(……いや、待てよ?あの陽乃さんが目をつけるって事は、もしかしてめぐり先輩にも恐ろしい一面があるのかもしれない)
いろは「でも先輩めちゃくちゃ可愛いじゃないですか。絶対告られたことありますよね?」
めぐり「えー?可愛いなんて照れるなぁ……まぁ、告白はされた事ある……かな」
いろは「あ、やっぱりそうですか。でもその様子じゃフってますよね?」
めぐり「うん、勉強も生徒会も頑張らないといけなかったしね。それに、皆理由が同じだったし……」
いろは「えーと、同じとは?」
めぐり「私に告白する理由がね、何かを成し得た時の誉めてくれる笑顔やなでなでで好きになったっていう人が多かったんだ。別にそういうつもりじゃないんだけどなぁ……」
八幡(うわー、天然ビッチ。そりゃ陽乃さんも興味持つわ。てかめぐり先輩に撫でられるの?なんだよそれ羨ましすぎんだろ。俺もなでなでされたい。いや、むしろしたい。なでなでしたい)
いろは「…めぐり先輩、意外にすごいですね……わたし、好きでもない人を撫でるなんて無理です」
八幡(うん、だってお前むしろ嫌いなやつひっぱたきそうだからな)
めぐり「………あ!またもうこんな時間になっちゃった!」
いろは「……マジですね………」
八幡「……昨日よりは進んだ、ってとこだな。それにしてもノルマは越えてねぇぞ。しゃべりすぎだしゃべりすぎ」
いろは「しょうがないものはしょうがないです」
八幡「お前本気出すんじゃなかったのかよ……んじゃお先に」ガララ
めぐり「うん!お疲れ様でした!」
いろは「先輩また明日でーす」
八幡(……また明日、か)
???二日目終了???
104:
八幡「うーす………まだ誰も来てないか」ガララ
めぐり「……………」
八幡「…あ、めぐり先輩いたんですか」
めぐり「……………」
八幡「……顔あげたらどうですか?」
めぐり「……………」
八幡「…………めぐり先輩?」
めぐり「……………」
八幡「ちょ、めぐり先輩大丈夫ですか!?」
めぐり「……………むにゃ……」
八幡「……………」
八幡(……は、恥ずかしい……)
八幡(めぐり先輩寝てたのかよ……寝てるなら寝てるって言ってくれよ……)
八幡(…てかめぐり先輩って学校で寝る人なのか。真面目なイメージがあったから意外だな。思わず早とちりしてしまった)
八幡(………しかし、なんだ……なんというか、何かに気付いてはいけないような感じがする……)
八幡「……………」
めぐり「……………」スヤスヤ
八幡(…………な、なんだこのシチュエーションは……)
八幡(説明しよう!我らがヒーロー、ハチマンはとても可愛い先輩、メグリンが無防備にお昼寝している個室に一人迷い込んでしまった!一対一のこの状況!さぁ、どうするハチマン!!)
八幡(……そんなヒーローが日曜の朝に出てきたら一日中壁殴っとるわ)
八幡(……ってそうじゃねぇよ。俺にはもっと言うべきことがあるだろ。この状況に最も適した台詞といえばこれだな)
八幡「………これなんてエロゲ?」
105:
八幡(あれか、これが据え膳食わぬはなんとやらってやつか。いやめぐり先輩が誘ってるわけではないから違うか)
八幡(てかまずこんなに美味しそうな料理を据えるような高級料亭には俺は行けねぇよ。金持ちっぽい葉山が行くような所だよなこれ。うん、やっぱりこういうのは葉山にお任せだな。なんの話だよ。てか美味しそうな料理って俺変態かよ。まず大前提で俺の膳に据えてくれる人いねぇよ)
めぐり「………んんっ……」モジモジ
八幡(……………一旦落ち着こう。ほら冷静になって観察してうわぁ寝てるのにほわほわしてて超可愛いスピーッって効果音が似合ってそうだなやべぇテンション上がってきたこんな無防備でまったくけしからんもう駄目だこりゃ)
八幡(………退室しよう。この部屋にいたら俺の理性(通称理性の化け物ちゃん)が爆死しかねん。それにこの状況を他人に見られては絶対に変質者扱いされる。俺が)
八幡(ここは一旦退いてめぐり先輩が起きるか一色が来るかのタイミングを見計らって戻って来るのが得策だな。よっしゃ思い立ったが吉日ってことで)
いろは「すいませーんなんやかんやあって遅れましたー……」ガララ
八幡「……………」ダラダラ
めぐり「……んん……むにゃ…」スピー
いろは「…先輩。110と119ってどっちがいいと思います?」
八幡「どっちも違う。俺は性犯罪者でもキチガイでもない」
いろは「じゃあこの状況はなんですか?気持ち良さそうに寝てて……事後?」
八幡「なんの事後だよ……あ、やっぱ言わなくていいからマジで。とりあえず弁解させてもらうと、俺が来たときには既にめぐり先輩は寝ててだな」
めぐり「……ん……ふふっひきがやくぅん……」
八幡「」
いろは「」
106:
八幡「……………俺って手にかかる奴らしいからな。夢の中でお説教中かなこりゃ、あははははは」
いろは「ま、まぁそうですねめぐり先輩は責任感強いから先輩をどうにかしないとって思ってるんでしょうねーあははははは……は……」
八幡「……………起こしてください」
いろは「……はい…………めぐりせんぱーい?」
めぐり「…………ん、あれ、二人とも……」
八幡「……起きましたか」
いろは「…なんで寝てたんですか?」
めぐり「……いつのまにか寝ちゃってたんだ私……私、お昼寝が趣味で特技なんだ」
八幡(なんて可愛らしい趣味と特技なんだ……俺なんて人間観察が趣味で特技だぞ。それ俺が悪いのか)
いろは「へー、たしかにそう言われるとどこでも寝てそうなイメージが沸いてきますね」
めぐり「うん、昨日もちょっと色々とまとめててよく眠れなかったんだ。それで寝ちゃったみたい」
いろは「……忙しいって、『例』のやつですか」
めぐり「……うん、『あの件』だよ」
八幡「なんで二人とも深刻そうなんだよ。あれだろ、球技大会。クラス毎に何をやりたいかアンケートってやつ」
めぐり「そうそう。アンケート集計が大変でね?、他の生徒会員にも手伝ってもらってるんだけど、なんせこの学校は生徒が多いからね」
いろは「ひぇー、大変そう。せ?んぱい、これからも助けてくださいね?」
八幡「効かねぇよ。それにアンケート結果なんて見なくても大体予想は付くけどな。サッカー、ドッジ、バスケの順。ですよね?」
めぐり「……すごい、まだ集計途中だけど暫定順位では合ってるよ」
八幡「皆で楽しむ球技として無難な種目はその3つに限ります。そんでこの学校のサッカー部にはある葉山がいるもんだからあいつのサッカーしてる姿が見たいって男女問わず多くの表が集まるわけです。んで球技大会のおなじみであるドッジが二位、次いで大人数で対した危険や小道具もなくやりやすいバスケが三位になるっていう簡単な推理ですよ」
いろは「へー……先輩すごいですね。普通にびっくりしました」
八幡「なんだその言い方。……集計手伝います」
いろは「あ、わたしもやりまーす」
めぐり「ありがと、比企谷くんに一色さん。じゃ、パパッと終わらせちゃおー!」
いろは「おー!!」
八幡(……今日は真面目にできそうだな)
107:
????????????????????
めぐり「……こっちの分の集計終了!二人はどうかな?」
八幡「俺は終わってます」
いろは「え、先輩たち早すぎです!わたしまだ……」
めぐり「こういう仕事もやっていけばそのうち慣れるよ。でも今日は私が手伝ってあげよう!」
いろは「ありがとうございます?。あ。先輩は今日はもう帰っていいですよ」
八幡「ん、いいのか?じゃあ遠慮なく。今日は色々と疲れたからな」
八幡(………まさか、めぐり先輩があそこまでの天然ビッチだったとは……)
八幡「ではお先に失礼します」ガララ
いろは「お疲れでーす」
めぐり「……ねぇ比企谷くん」
八幡「……ん、なんでしょう」
めぐり「違うね。奉仕部にいるときと」
八幡「……なんの話ですか?」
めぐり「三日間一緒に仕事してきて思ったの。顔が全然違うんだ。一体何が違うんだろうね?」
八幡「……結局何が言いたいんですか?」
めぐり「その『何か』に、比企谷くん自身に早く気付いてほしいな……って」
八幡「……………」
めぐり「……ごめんね、止めちゃって。じゃあお疲れ様!」
八幡「……………」ガララ
めぐり「……………」
いろは「……めぐり先輩」
めぐり「ん?何かな?」
いろは「めぐり先輩、予想以上に先輩が好きなんですね」
めぐり「うえぇぇぇぇ!!!?」
いろは「めぐり先輩、寝言で先輩の名前を言ってたんですよ」
めぐり「え…………ほんと?」
いろは「はい。正直びっくりしました。ずごく」
めぐり「……気になってしょうがないんだ、比企谷くんのことが」
いろは「ゾッコンですか?」
めぐり「わ、わかんない……これが恋なのかも分かんないんだ」
めぐり「……でも……すごく気になるんだ、彼のことが」
いろは「……まだ時間ありますし……やっちゃいません?ガールズトーク」
めぐり「……うん、全部教えてあげる。私の気持ち。……ただ」
いろは「ただ?」
めぐり「私だけ正直に話すって言うのは平等じゃないよね?」
いろは「おお、めぐり先輩意外と怖ーい」
いろは「………はい、話します。わたしの気持ちも、ここに先輩を連れてきた理由も」
???三日目終了???
121:
八幡「うーす」ガララ
めぐり「あ、比企谷くんこんにちは」
いろは「せんぱーい遅いですー」
八幡「いや別に手伝いだし遅くてもいいじゃねぇか」
いろは「え、先輩やめたいんですか?」
八幡「……お前が依頼終了の意志表示をした時が終わりだ」
いろは「じゃ、まだまだ頼んじゃいます。………なんならずっと一緒に」
八幡「………それは勘弁して頂けませんかね……」
めぐり「……そうだ、比企谷くんも来た所だし紅茶淹れよっか」
八幡「や、そんな気を遣わなくてもいいんですよ」
めぐり「別に気を遣ってなんかないよ?むしろ私のわがまま。ちょっと比企谷くんに飲んでもらいたくてね……」
八幡(なにそれ照れちゃう……ってそうじゃねぇよ。なんで俺なんだ?一色で充分だと思うんだがな)
いろは「……先輩、女の善意を断る男はモテませんよ?」
八幡「善意に応えてもモテなかった男がここにいるんですが……まぁ、たしかにめぐり先輩の善意に応えないなんてありえねぇな。ではありがたく」
めぐり「ふふっ、ありがと」
八幡(……なんで俺が礼を言われてるんだ……)
いろは「…先輩って鈍感ですよね。最低です。下巣の極みです」
八幡「鈍感じゃねぇよ。俺は誰よりも人の反応に敏感だぞ。下巣の極みは羽瀬川さんだろ。ちなみに上条さんは命懸けてるだけマシだと思う。熱膨張だけどな」
いろは「何言ってるんですか……」
123:
めぐり「はい、どうぞ」コト
八幡「ありがとうございます。………ってこれは」
いろは「うわ美味しっ。なんかすごく美味しくなってないですか?」
めぐり「うん、ちょっとある人のを参考にね……」
八幡(……雪ノ下の淹れる紅茶を真似たのか。多分同じ味のを買ってきたんだな。でも雪ノ下の紅茶とは少し味が違うな。あいつの量配分の絶妙さは異常だし……なんて事は口が裂けても言えないが)
八幡(………雪ノ下……)
いろは「先輩、女の前で他の女の事を考える男は万死に値しますよ」
八幡「ちょっと罪重くねぇか?……てか別に考えてねぇよ。俺は小町と戸塚の事しか考えてない」
いろは「いや誰なんですかそれ」
八幡「は?お前この二人知らないとか千葉にいて楽しいのかよ。小町は俺の妹で戸塚は戸塚だ」
いろは「いや先輩の妹とか知るわけないじゃないですか……でも戸塚先輩なら思い出しました。テニスの王子様ですよね。あの人一年女子の中でもすごくモテてますよ。友達なんですか?いやありえませんね」
八幡「なんなのお前。俺の心をわざと傷付けるのやめてくんない?てか女に戸塚に魅力が分かるっていうのか?それこそありえんな」
いろは「いや、戸塚先輩男じやないですか……先輩ってソッチ系の人だったんですか……」
八幡「男は男、女は女、戸塚は戸塚だろ。何言ってんだよお前」
いろは「それこっちのセリフなんですけど……」
めぐり「……二人とも仲良いね」
いろは「え、あ、めぐり先輩すいません」
八幡「いやいや俺と一色とか葉山と材木座並にないですよ」
めぐり「ごめん、ざいもくざって誰かな?」
八幡「あれです、体育祭の棒倒しの時にやたらはしゃいでいたメガネデブ」
めぐり「…………なんでだろ……思い出せない……」
八幡「思い出さないほうが身の為ですよ。まぁ何が言いたかったのかというと、俺と一色が仲良いなんてありえないって事です」
めぐり「……それ本気で言ってるのかなぁ……比企谷くんだし本気だよね」
いろは「………先輩のばーか」
124:
八幡「……さて、作業始めますか」
めぐり「そうだね。今日も頑張ろう!」
いろは「……なんか眠くなってきました……」
めぐり「あ、それは分かるかも。なんか落ち着いてきちゃった……」
いろは「めぐり先輩もですかー………先輩も一緒に寝ません?」
八幡「黙れビッチ。お前の誘いになんか乗るか。てか仕事しろ仕事」
めぐり「仕事は大事だよねー……」
いろは「えー、じゃあ先輩なんか面白い話してください」
八幡「いじめかよ……まぁできる範囲なら」
いろは「じゃあお願いしまーす」
八幡「おう。まずは『授業中女子とたまたま目が合った時の相手の反応または台詞八万連発』」
いろは「あ、やっぱいいです」
めぐり「八万通りも覚えてるんだね……」
八幡「その1、『ねーどうしよーどうやって断ろー』……誰がお前を好きだと言った」
いろは「……女はそういう生き物ですから」
めぐり「でもそういう勘違いは可哀想だな……」
八幡「その2、『うわ見られた、やだーなんか呪われそー』……たった今お前を呪うと誓ったわ」
いろは「それ先輩の目のせいですよね」
めぐり「……人それぞれだしいいんじゃないかな……」
八幡「……めぐり先輩そんな頑張ってフォローしなくていいんですよ。あと一色お前泣かすぞ」
いろは「うわ先輩ひどーい。……ねむーい……」ゴシゴシ
めぐり「……うん……そうだね……」ウツラウツラ
八幡「……その3、『うわキモーイ、あいつの前で寝たら襲われそーう』」
めぐり「……………」スピー
いろは「………ぐー………」
八幡(めぐり先輩マジで寝ちゃったよ……てかなんで一色は狸寝入りしてんだよ……俺の話聞かなかったのかよ……)
129:
いろは「………んん……あれ、わたしほんとに寝ちゃってた……」
めぐり「あ、一色さんおはよー」
八幡「おはよーじゃなくてですね……」
いろは「……先輩、手出さなかったんですか……根性無し」
八幡「いや当たり前だろ。全くビッチの考える事は分かんねぇな」
いろは「さっきから誰がビッチですか。わたしこう見えて純情です」
八幡「モテてたから葉山に手を出そうとしてるやつのどこが純情だよ。嘘はいかんよ嘘は」
いろは「だから葉山先輩はもういいって……もういいです」
めぐり「そういえばもうこんな時間なんだよね……」
いろは「……え、わたし達そんな寝てたんですか。先輩なんで手出さなかったんですか」
八幡「だから普通出さねぇって……仕事もやらずにぐーすかと、羨ましい……んじゃお先に」ガタッ
めぐり「うん、お疲れ様」
いろは「ヘタレ先輩また明日で?す」
八幡「……うっせ」ガララ
めぐり「……一色さん、自分の分の書類見てごらん?」
いろは「え?……全部終わってる」
めぐり「私のも終わってたんだ。やっぱり比企谷くんは優しいよね」
いろは「……や、優しくても結局イケメンじゃなきゃモテませんから」
めぐり「大丈夫だよ、比企谷くんの優しさを知ってるのは少数だから。じゃあ私も帰るね」
いろは「……あ、はいお疲れ様です」
めぐり「うん、お疲れ様!」ガララ
いろは「………ほんと無駄に優しいんですから、あのヘタレ先輩」
いろは「……………」
いろは「……えへへ、ありがと先輩」
???四日目終了???
150:
八幡「うーす」ガララ
めぐり「あ、比企谷くんこんにちは?」サッサッ
いろは「ヘタレ先輩やっはろ?」サッサッ
八幡「お前まだそのネタひっぱんのかよ……てか二人して箒持って、どうしたんすか」
めぐり「ほら、今日は金曜日でしょ?週末ぐらいお掃除しないとね」
いろは「はい、先輩も早く手伝ってください」つ箒
八幡「へーいへい。ここ意外と綺麗な気がするんだけどな」サッサッ
いろは「だって使ってる人が綺麗ですから」
八幡「ほー、さいですか。あと一色これ落ちてんぞ」スッ
いろは「……あ、ヘアピンが……」
八幡「使ってる人がそんなんで大丈夫かよ」
いろは「余計なお世話ですよ。……って、このヘアピンわたしのじゃないですね」
めぐり「あ、それ私のだ。ごめんね」
いろは「……先輩、使ってる人がなんでしたっけ?」
八幡「あれだ、綺麗な人にこういうギャップがあるからこそ魅力があるってもんだ」
いろは「手の平返すの早すぎですよ。わたしのときと言ってることまるで違うじゃないですか」
八幡「そりゃあお前みたいなやつに『あ?ヘアピン落としちゃった?も?わたしってばか?わ?い?い?』ってやられても微塵も心に響かないからな」
いろは「先輩キモいですよ。あとわたしそこまで媚びてませんから」
八幡「はっ、嘘をつけ。お前どうせクラスの男子に『わたしってマジ純情だからぁ?男の人とかに迫られたらマジ緊張しちゃってヤバイの?』とか言ってお持ち帰りされたと見せかけて途中で主導権握るとかやってるんだろ」
いろは「先輩はわたしをなんだと思ってるんですか!わたしそこまでひどくないです!」
八幡(じゃあどこまでひどいんだか……)
めぐり「二人とも口ばっか動かさないで手も動かしてねー」サッサッ
いろは「あ、ごめんなさい」
八幡「……すいません」
いろは「……………」
いろは「……先輩、めぐり先輩はどうだと思います?」ボソッ
八幡「は?あれこそ本物の純粋な女の子だろ。少なくとも俺の耳に顔近づけてるようなビッチのお前とは大違いだ」ボソッ
いろは「……………」ササッ
155:
いろは「……もう、先輩ってば気にしすぎで逆にキモいですよ。で、どう思います?」ボソッ
八幡「結局近づけんのかよ……だから言ったろ、めぐり先輩はとても純粋なお方だ。何処も汚れてはおらぬ。そして汚れてはいけぬ。だからお前帰れ」ボソッ
いろは「先輩さっきからひどいですよ。泣きますよ?大声で泣きますよ?」ボソッ
八幡「お前その脅し文句好きだな……まぁ泣くな泣くな」ボソッ
いろは「なんだかんだで先輩も負けてるじゃないですか。もう先輩ったらツンデレですね」ボソッ
八幡「うるせぇよ。これは出張ツンデレサービスだよ。てかそんなことはどうでもいいんだよ」ボソッ
いろは「あ、そうでした。めぐり先輩もああ見えて裏があるかもしれないじゃないですか。いや?裏のある女子ほど怖いものはないですよ?」ボソッ
八幡「まさにお前の事だと思うんだが……てかめぐり先輩に裏とかあるわけねぇよ。断じてない」ボソッ
いろは「なんで言い切れるんですか?もしめぐり先輩に裏があったら先輩はどうするつもりなんですか?」ボソッ
八幡「そりゃあもう女子恐怖症を越えて人間不信になっちまうな。女なんかこの世から消えてなくなっちまえ一生独身の童貞でええわコノヤローってなる」ボソッ
いろは「……………」
いろは「……ま、やっぱめぐり先輩に裏なんてあるわけないですよね。うん、ないない」ボソッ
八幡「は?」
めぐり「もう!二人とも掃除してくれるかな!」プンスカ
八幡「……あ、すいません」サッサッ
いろは「気をつけまーす」サッサッ
いろは「……ねぇ先輩」ボソッ
八幡「ん、なんだよ」ボソッ
いろは「一生独身の童貞は恥ずかしいですから、ちゃんと女の子は信じたほうがいいですよ」ボソッ
八幡「……余計なお世話だっつーの」ボソッ
157:
めぐり「よーし、掃除終わり!綺麗になったね!」
いろは「おー、なかなか綺麗ですね。いい感じです」
八幡「…だって俺が一番背高いからって窓なり壁なり拭かされまくったからな……」
いろは「はいはいその節に関しましては誠に感謝しております今後とも何卒宜しくお願い致します」
八幡「棒読みかよ……ってかさりげなく来週も押し付けようとすんな」
いろは「え、だって依頼者のわたしが取り消さない限りこの依頼は続くんですよね?なんなら掃除だけを依頼にしてもいいんですけど」
八幡「だから俺らは何でも屋じゃねぇんだって……そう考えたら生徒会の成功と掃除関係無くねぇか」
めぐり「環境の万全は意識の万全、成功にも繋がると思わないかな?」ニコッ
八幡「………そうですね……」
八幡(……もしかしたら本当にめぐり先輩にも裏があるのかもしれない……)
めぐり「……さて、時間もちょうどいい所だね」
いろは「あれ、わたし達そんなに掃除してたんですか」
八幡「めぐり先輩の終了合図もすっかり恒例になってますね」
めぐり「ふふっ、そういえばそうだね……ねぇ比企谷くん」
八幡「はい、なんでしょう」
めぐり「……もう、比企谷くんが来てから一週間も過ぎたね」
八幡「…そういやそうっすね」
いろは「へー、もうそんなに過ぎてたんですか」
めぐり「うんうん、あっという間だったな、この一週間」
八幡「え、もしかして俺辞められるんですか」
めぐり「いや、そうじゃないんだけどね……いずれ、ここを去る時が来るから」
八幡「まぁそうでしょうけど、一色が依頼を取り消さない限りは」
めぐり「必ず、来るから」
八幡「………はい」
めぐり「……だから、そのときまでよろしく!あと今までお疲れ様です!これが言いたかったんだ」
八幡「………はあ」
いろは「じゃあわたしからも言っておきましょう。今までお疲れ様です。そしてこれからもよろしくです!」
八幡「………おう」
八幡(………この二人、分かんねぇな)
160:
八幡「………うげっ」
雪乃「……顔を見るなりその声は何かしら」
八幡「あー、……奉仕部もちょうど終わったのか?」
雪乃「ええ、部の活動が終わる時間なんて大体同じようなものでしょう」
八幡「そうだな……」
雪乃「……あなた、しっかりと生徒会の手伝いはしているのね」
八幡「…まぁな、与えられた仕事だし」
雪乃「仕事自体、あなたが自分の意思で受けたものでしょう?」
八幡「………そういやそうだったな」
雪乃「……由比ヶ浜さんは寂しそうよ」
八幡「まるで自分は寂しくないみたいな言い方すんのはやめろ。分かってるけどな」
雪乃「……全然分かってないじゃない」
八幡「……は?」
雪乃「気にしないで。独り言よ。それともあなたは女子の独り言に聞き耳を立てるような変態なのかしら」
八幡「ちげぇよ。女子の独り言聞いてダメージ受けんのこっちのほうだしな」
雪乃「そう……」
八幡「……んじゃな」
雪乃「ええ……これからも頑張って」
八幡「…………え?」
雪乃「奉仕部部長としての一言よ。用がないなら去ってちょうだい」
八幡「そうか……じゃ」
雪乃「ええ、さようなら」
八幡「……………」スタスタ
八幡(……俺は、何がしたいんだろうな)
???五日目終了???
175:
八幡「今日も一日社畜だ社畜ゥ?……何言ってんだ俺」
結衣「………ヒッキー」
八幡「……ん、由比ヶ浜か」
結衣「…今週も、生徒会?」
八幡「ああ。早いとこ一色が満足してくれるといいんだがな」
結衣「……逃げようとは思わないの?」
八幡「思わねぇな。受けた仕事はやりきる。俺の中の数少ないプライドだよ」
結衣「……そっか」
八幡「おう。もういいか」スタスタ
結衣「………先週、ゆきのんと会ったよね」
八幡「……なんで知ってるんだよ。やっぱ女子の情報伝達スピードハンパねぇな。もういっそ打倒eo光として正式に電波化しろよ。スマホ繋がりやすさもソフトバンクなんか軽く超えちまえってんだ」
結衣「あたしはふざけてないの。この事はゆきのんから聞いた。わざわざあたしのために」
八幡「……そうか」
結衣「……ゆきのん、どんな顔してた?」
八幡「はぁ?何言ってんだお前」
結衣「……ゆきのんはヒッキーの顔を見てどんな顔をしたの?ヒッキーの言葉を聞いて、姿を見て、どんな顔をしたの!?ねぇ!!」
八幡「……俺はいちいち女子の顔色窺うような性癖は持ち合わせてないんでね。まぁ俺の姿を見たんだから嫌そうな顔したんじゃないか?」
結衣「ヒッキー!!」
八幡「じゃあな」スタスタ
結衣「ちょっとヒッキーってば!……なんで……?」
結衣「……やだよ……ゆきのんのあんな顔を見るのも……あたしがあんな顔をするのも……もうやなのに………」
結衣「……なんで…?ヒッキーはあたし達の事が嫌いなの……?」
八幡「……………」
八幡「……思い込みが激しいんだよ、あのアホ…先入観とか憶測とかで物を考えんなっつーの」
八幡「………本当、バカみてぇだな」
176:
八幡「………ん?」
いろは「……………」ソロー
八幡「……何やってんだお前?」
いろは「うわうわうわ!……って先輩じゃないですかーもー」
八幡「なんだよその語尾。牛かよ」
いろは「ち、違うんです。生徒会室の中にちょっと面倒くさいのが……」
八幡「……面倒くさいの?」
いろは「はい。ちょっと行ってきてもらえないですか……?」
八幡(……このシチュエーション、ただならぬデジャヴ感)
八幡(蘇るは春頃の記憶。扉を開けると飛んでくるのは眩い光、舞い躍る紙吹雪。そしてその中心に嘲笑うかの如く君臨していたのは……うっ、頭が……)
八幡(……あんな思い、一色にさせるのはあまりにも酷だ。いいぜ、汚れ仕事、受けてやろうじゃねぇか!)ガララ
???「お、いろはちゃん来たーっ?……って、えっ誰……?」
???「……先輩っぽいなこの人……」
???「落ち着け。生徒会の人なんじゃないのか?」
八幡(……これは、材木座とは別ベクトルのうざさを感じる……あれだ、戸部だ)
八幡(……そして最後の一人。あれは……小物版葉山の香り!)
八幡「……なんだお前ら。場所間違ってねぇか?」
???「いや、ここで合ってるはずなんですけど」
???「そーそー!いろはちゃん知らねいろはちゃん!」
???「サッカー部マネージャーで生徒会長の一色いろはです」
八幡「はぁ、この様子なら一色ならまだ来てねぇな。あと二人目のてめぇタメ口聞くな。で、誰」
???「……そうですね。自己紹介も無しにすいません」
浄明寺「いろはと同じクラスでサッカー部の浄明寺です」
二階堂「オレは野球部でいろはちゃんと同じクラスの二階堂でーす!」
長谷「……同じくいろはと同じクラスのバスケ部、長谷です」
八幡(……どっかで聞いた名前だな)
180:
八幡(…………あ、あれだ。先週一色の言ってた奴らか)
八幡(……つまり、負けゲーに挑み続けてる三人組ってわけか。うん、このままじゃあまりにも可哀想だしせめてもの情けで俺がこいつらに愛着の湧くグループ名つけてやろう。余分三兄弟でいいや)
八幡「余分三兄弟、一色になんの用だ」
二階堂「ちょ、その呼び方ひどくないっスか?」
八幡「サッカー部のお前は人生甘く考えてそうだから糖分。野球部のお前は汗臭そうだから塩分。バスケ部のお前は存在が死亡しかけてるから脂肪。よって余分三兄弟だ。文句あるか?」
浄明寺「……なんなんだこの人は……」
長谷「…聞き捨てならない」
二階堂「文句しか思い付かないんスけど……なめてるんスか?」
八幡「おーおー偉そうな態度。ならドンと殴ってこいよ。部活全体の問題になんぞ?先輩に迷惑でもかけるつもりか?」
二階堂「…ひ、卑怯っスね……」
浄明寺「……そういえば、先輩こそどういう立場なんですか?言いたい事ばかり言ってますけど」
八幡「お前が一番まともに会話できそうだな。実を言うと俺は生徒会の人間ではない」
二階堂「………は?」
長谷「…意味が分からない」
浄明寺「ではどういう立場で……」
八幡「俺は生徒会の人間ではないが、奉仕部っちゅう部活の部員として生徒会活動を手伝ってるんだよ」
二階堂「え、奉仕部っスか?奉仕部って言えば……」
長谷「…雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩のいる部活」
二階堂「だっしょ!?スゲーじゃんこの人見直した!」
浄明寺「……落ち着け二階堂」
八幡(お前に見直される筋合いねーよ)
八幡(……しかし、今の反応……もしや……)
八幡(…やっぱこいつらは劣化葉山に劣化戸部に劣化大和&大岡に過ぎない)
八幡(……一色がこいつらの事を面倒くさいと思ってんのなら、解決させてやる事はできるな)
八幡「……お前らがここに来た理由は大体目星がついてる。そこのサッカー部は一色をサッカー部に連れ戻しに来た。んでそこの二人は友達(笑)だからついてきたってわけか」
浄明寺「理解が早くて助かります」
二階堂「え、この人意外と頭よさげじゃね?じゃね?」
長谷「…たしかに」
八幡「なら話は早い。本人と話し合ってくれ。ほれ一色、いつまでも隠れてないで出てこい」
いろは「…………ちょ、先輩どういうつもりですか?」
192:
二階堂「お、いろはちゃんいたんじゃん!」
長谷「…なぜ隠れてた」
浄明寺「……はぁ、まったくいろははなんでこう……」
いろは「あはは、ちょっとビックリしちゃってね?………」
いろは「……先輩、困るんですけど。先週の話覚えてません?」ボソッ
八幡「覚えてる。だからお前のためにこいつらを二日で玉砕させてやる」ボソッ
いろは「え、まじですかそんなことできるんですか」ボソッ
浄明寺「……二人で会話されても困るんですけど」
二階堂「内緒バナシとかマジうらやまっ!」
長谷「…仲良いのか」
いろは「いやそうじゃなくてっていうかなんというか………」
八幡「まぁ、一色は色々と抜けてる所があるから代わりに俺が一色の行動について説明するわ」
いろは「ちょ、先輩それどういう意味ですか?というか勝手な事は」ボソッ
八幡「悪いようにはしない。黙って頷いてろ」ボソッ
いろは「…………は、はい」ボソッ
八幡「……一色はサッカー部に行きたがってる。活動中にもよくその事は言ってるからな」
浄明寺「……そうですか」
二階堂「えー、じゃあ行ったらいいじゃんかー!いろはちゃん意外とシャイ?」
いろは「あははは……」
いろは(………うっざ)
八幡(……顔に出てるぞ一色。よく雪ノ下がその表情してるからよく分かる)
八幡「だがな、この通り手伝いが必要になるほど生徒会の仕事が込み合ってるんだよ。しかも一色は生徒会長になりたて。荷が重すぎる」
二階堂「へーいろはちゃん頑張ってるんかー」
いろは「まぁねー、わたしのこと馬鹿にしてたでしょー。二階堂くんのほうがよっぽど馬鹿だっちゅーの」
二階堂「へへっ、てへぺろ」
八幡(……勘違いを重ねている。なんと哀れ。俺が引導を渡してやるよ)
八幡(………そろそろくるはずなんだがな……)
めぐり「ごめーん遅れちゃったー!ってわぁ、お客さんがいっぱい!」
八幡(よっしゃナイスタイミング。ヒーローがおもむろにカウントダウンを始めて0と同時に仲間が駆けつけてくる時並の正確さだ)
199:
二階堂「あーっ!この人あれっしょ、あの人っしょ!」
長谷「……前生徒会長、城廻先輩」
二階堂「それそれ!うっわスゲーなんかスッゲー」
めぐり「……あの、比企谷くん?」ボソッ
八幡「ありがとうございますめぐり先輩。あなたのおかげで脂肪と塩分、豚の塩焼きみてぇなもんの撲滅は確実なものとなりました」ボソッ
めぐり「……え、ええと……何言ってるのかな?」ボソッ
浄明寺「すみません、勝手に入室してしまいまして」
めぐり「あ、私はいいよ?もう生徒会長じゃないし」
八幡「さて、めぐり先輩も帰ってきたことだし、こっちもそろそろ生徒会の仕事に取りかからないといけないんでね、帰れ」
浄明寺「待ってください、本題が……」
八幡「あー、それは気にすんな。お前らにはまた明日来てもらう」
いろは「えっ」
二階堂「ちょ、いろはちゃんなにその反応」
八幡「絶対来い。そんときにお前らには一色に告白してもらう。お前ら一色のことが好きなんだろ」
いろは「…………えっ?」
めぐり「ええええええええ!!!??」
二階堂「えっ、何ゆってるんスかマジで、えっマジで、えっ?」
長谷「……………意味不明」
浄明寺「……分かりました」
二階堂「え、ちょ、浄明寺クン?」
八幡「話が早くて何よりだ。じゃあ今日はもうお前らの部活も始まるだろうしさっさと散れ」
浄明寺「………帰るぞ二人とも」スタスタ
二階堂「浄明寺クーン?もしもーし?」
長谷「…どういうつもりだ……!」
八幡「はいはいじゃあな余分三兄弟。健闘を祈ってやるよ」ピシャッ
八幡「………舞台は整った」
めぐり「……あのー……どういう状況だったのかな……」
いろは「せぇぇぇんぱぁぁぁぁぁぁいどぉぉぉいうつもりですかぁぁぁぁぁぁ!!!!?」
八幡「うるせぇな。むしろ感謝しろよ。お前の荷を軽くしてやったんだからな」
いろは「何言ってるんですか明日わたしどうやって過ごせばいいんですかぁ!?」
八幡「じゃあお前は今の状況が居心地良いってのか?」
いろは「……っ、それは……」
八幡「どうせ悪いんなら吹っ切れてもらったほうがマシだろ。それにお前は明日『浄明寺』を振るだけでいいんだ」
いろは「……え、他の二人は?」
八幡「……あいつらは、試す価値もない」
200:
いろは「えっと、全員試す価値ないと思うんですけどなんで二人に絞ったんですか?」
八幡「お前さらっとひでぇ事言うな……あの二人はな、『一色いろは』のことが好きなわけじゃないんだ」
いろは「はいぃ?」
八幡「なんだよその返事右京さんかよ。いやな、あいつら二人が興味あるのはお前なんかじゃなく、可愛い娘なんだよ」
いろは「えー……なんかムカつくんですけど」
八幡「お前は見なかったか?『奉仕部』の単語が出てきた時やめぐり先輩が入ってきた時の反応を。本当に好きな人の前であんな反応普通するかよ」
いろは「………なるほど」
八幡「だからあいつらは自分のクラスの中で一番可愛かったのであろうお前を狙った。そんだけの事なんだ」
いろは「なにそれサイテー!わたしをなんだと思ってるんだ!」
八幡「………人の事言えた立場かよお前」
いろは「……そういえば先輩、さっきからわたしのこと可愛いって言い過ぎです」
八幡「……そっちのほうが説明が楽だからだよ………ああクソッ、そんなんだから変に付きまとわれるんだよお前は……」
いろは「えへへっ、誉め言葉と受け取っておきます。で、浄明寺くんはなんなんですか?」
八幡「……あいつだけはおそらく本気だ。奉仕部やめぐり先輩でも反応しなかった。まぁ同じサッカー部だし分からなくもない」
いろは「じゃあわたしは浄明寺くんをフったらいいんですね?」
八幡「ああ。そして安心しろ。俺のコンセプトに従えば、三人のうち二人は勝手に玉砕し、あとの一人もその場に合った台詞を台本を読むように言ってやるだけで全て終わる。んで、その計画には……めぐり先輩も協力してもらいます」
めぐり「え?私も必要?」
八幡「はい。別にやらなくてもいいんですが……なんなら現実をしかと味わってもらいたいんでね」
いろは「お願いします。やるなら徹底的にです」
八幡「……お前も薄情な奴だな……んじゃ、説明する……………」
八幡「…………以上、終わりだ」
めぐり「……なんか、騙すみたいでちょっと嫌だな……」
いろは「いいんですよめぐり先輩。全部あいつらが悪いんです」
八幡「………まぁ、気に病むことはないですよ。別に騙してもない、ただあいつらが自分の意思で動くだけですから」
めぐり「……うん、分かったよ」
八幡「…そういやもう完全下校時刻か……生徒会が忙しいからって追い出したのに活動一つもしてねぇな」
いろは「そうですねー……では明日、よろしくお願いします」
めぐり「うん、また明日!」
八幡「……レッツパーリー、というわけか」
201:
八幡(……自分の言葉に引っ掛かる)
八幡(どうせ居心地が悪いのなら、吹っ切れたほうがいい)
八幡(……腹立たしい)
八幡(自分が『あの場所』にいる時、果たして本当に吹っ切れたほうが気が楽なのか、まず俺にとって『あの場所』は本当に居心地が悪いのか)
八幡(そんな事に疑問を抱く、自分が腹立たしかった)
???六日目終了???
341:
八幡「……………」
いろは「……先輩」
八幡「……なんだ」
いろは「…いつまで待ってればいいんですか?」
八幡「もう少しだ。あいつらの警戒が薄れる時間帯を狙う」
いろは「そうですか………」
八幡「……………」
いろは「……先輩」
八幡「……なんだ」
いろは「…寒いです」
八幡「そうか。俺はMAXコーヒーがあるから大丈夫だ。ただのコーヒーも『つめた?い』から『あったか?い』に変わる季節だしな。なんだよあの言い方ムカつくんだけど」
いろは「先輩だけズルいですよ……というかなんでこんなとこで待たないといけないんですか?」
八幡「いやここじゃなくてもいいんだけどな。ここは俺にとってのベストプレイスなんだよ」
いろは「…へー……」
八幡「……………」
いろは「……先輩」
八幡「……なんだ」
いろは「……………恥ずかしいです」
八幡「……何が?」
いろは「…………放課後に二人で座ってるとか、ちょっと………」
八幡「………んだよ。お前はこんぐらい序の口なんじゃねぇのか」
いろは「……そうじゃなくてですね……」
八幡「……………じゃ、もう行くか」
いろは「………もう少し座っときましょう」
八幡「………お前今自分で嫌がってたよな……」
いろは「そうですけど、やっぱり待つのも作戦の内ですしね。動かざること山の如し、ですから」
八幡「……お前らは寄って集って林みたいだけどな。動かないとか言ってたら材木座になるぞ」
いろは「……誰か知りませんけど、先輩って材木座って人大好きですね」
八幡「ああ大好きだ。好き過ぎて逆に憎くてもう死んでほしいまである」
いろは「そうですか………」
八幡「……………」
いろは「………さむ………」ブルブル
八幡「……これやるよ。飲み止しだけど」つMAXコーヒー
いろは「あ、ありがとうございま……」
八幡「………どうした?」
いろは「……先輩、やらしいです」
八幡「……あー……小町ん時の癖が出た……」
いろは「……………」
八幡「……………」
八幡(……や、やりづれぇ………)
342:
ミスった
八幡(……や、やりずれぇ………)

八幡(……や、やりづれぇ………)
347:
???生徒会室???
めぐり「……すぴー………」
長谷「…城廻先輩が寝てる」
二階堂「…………ちょ、これマジヤバくね?」
浄明寺「起こすのもなんか失礼だし、そっとしておいたらいいんじゃないか?」
二階堂「……いやー、つってもなんつーかさー……」
浄明寺「…なんだ?」
二階堂「……もうこれ、犯していいんじゃね?」
浄明寺「………何を言ってるんだお前は?」
二階堂「……いやだってこの状況ってもうあれじゃんかー、あれあれ」
長谷「…据え膳食わぬは男の恥」
二階堂「マジそれっ!だっしょ!?」
浄明寺「くだらない……問題になっても知らないぞ。俺は黙っていろはを待っとく」
二階堂「うわー浄明寺クンここでなんもしないとかマジ浄明寺クンだわー……」
長谷「……………」
二階堂「……じゃーいっちゃいましょーか……」
いろは「………何やってるの?」ガララ
二階堂「おわ、あ、い、いろはちゃん……」
長谷「…このタイミングで……」
浄明寺「……だから言ったのにな……」
いろは「……めぐり先輩に何しようとしてたの?ニヤニヤしながら触ろうとして」
二階堂「…いや、これはちょっとアレでー……」
長谷「…誤解だ……」
めぐり「……すぴー………」
八幡(……めぐり先輩、マジで寝てる……もう少し遅れてたらどうするつもりだったんだあの人は……)
八幡(……とりあえず、『可愛い女子に見境のない』というあの二人の本性をめぐり先輩の天然ビッチっぷりをわざと利用して丸裸にすることで、一色本人に見られ幻滅されたと思わせる作戦、題して『すやすやめぐりんマジ魔性の女大作戦』成功だな)
350:
めくり「………あれ、本当に寝ちゃってた……って、もう皆いる」
八幡「おはようございますめぐり先輩。そしてようお前ら、女に告白するまでの時間潰しに他の女レイプしようとするとかとんだエロ猿だな。どう思う一色?」
めぐり「ええええええ!!?れ、れい……」
いろは「……最悪。気分が悪いです」
二階堂「………そりゃー………」
長谷「…言い訳できない……」
八幡「振られたみたいだな。じゃあ残るはそこで一人律儀に待ってた道明寺だけか」
いろは「先輩、それ花より男子です」
浄明寺「………では、」
八幡「………ま、告白しても無駄だと思うけどな。一色は葉山が好きなんだし」
二階堂「……な、葉山ってあの葉山先輩?」
長谷「…サッカー部の完璧なイケメン」
浄明寺「……………」
八幡(さて、ここで葉山の名前を出して、断る理由も『葉山が好きだから』にすれば、最強のイケメン相手に浄明寺は諦めざるを得ない。題して『好きな人いるなら仕方ないかー※ただし葉山に限る大作戦』の実行だ)
八幡「ああ。お前らが葉山に勝てる所なんて一つもねぇんだし、ただの面食い共は下がっとけ」
二階堂「………面食いって、結局いろはちゃんも同じじゃねぇか」
八幡「……ん?」
二階堂「葉山先輩が好きとか、そんなの面食いに決まってんじゃんか!」
長谷「…結局、全部顔」
二階堂「大体可愛くなきゃいろはちゃんのことなんか好きになんねぇから!!」
いろは「……なっ………」
八幡(………うっわー、こりゃひでぇ)
八幡(……一色の事も擁護できないが、こいつらはもっと擁護できねぇ)
八幡「……お前ら、勘違いしてんな。葉山は顔だけじゃねぇぞ」
二階堂「は?」
八幡「…………良い奴だよ、あいつ」
八幡(……これは別に葉山を侮辱してほしくない訳でもツンデレな訳でもない。ただこんな事されちゃ作戦に支障が出るから仕方なく葉山の事を庇ってやってるように見せて俺があいつらの相手をしてやってるだけだ。決してツンデレではない)
358:
浄明寺「……お前らちょっと黙れ。先輩、もういいですか?」
八幡「おう。お好きにどうぞ」
浄明寺「………葉山先輩が良い人なのも、いろはが葉山先輩のことを好きなのも知ってる」
いろは「………え?そうなの?」
浄明寺「……それでも俺はいろはが好きだ。いろはは優しい人だから」
いろは「……ねぇ、さっきの二階堂くんの話聞かなかったの?」
浄明寺「あいつは分かってない。いろはは優しくない人に見せているだけだ。皆の知らない所で、いろはは優しいんだ」
いろは(…すごい本格的な告白……)
八幡(…一色が優しい、か…………変な奴だな)
浄明寺「俺はいろはの顔だけが好きなんじゃない。一色いろはが好きなんだ。だから………俺と、付き合ってくれ」
八幡(………まぁ、こいつは頑張れば葉山になれるな。………だけど、やっぱこいつらはどこまでも劣化葉山グループだな)
八幡(……葉山達はもっと臆病だ。だから、関係が壊れる事を極端に怖がる。アホの戸部でさえ告白一つに色々と悩み考え葛藤するほどだ)
八幡(だから、あいつらはこんな関係が壊れるような告白なんか絶対しない。そういう意味では、こいつらはいつまでも劣化葉山グループに過ぎない)
八幡(……さて、ここで一色が「葉山先輩が好きだから付き合えない」と言えば全部終了だな)
いろは「…………………先輩」
八幡「…………んあ、俺か?いや早く返事をしてやれよ」
いろは「………葉山先輩は優しいですよね」
八幡「そうだな。だから早く返事を」
いろは「……………先輩だって、十分優しいですよ」
八幡「………いやお前何言って」
いろは「ごめんね浄明寺くん。わたしは………この先輩のことが好きなんだ」
浄明寺「え?」
二階堂「え?」
長谷「…え?」
めぐり「え?」
八幡「え?え?え?え?え?え?え?え?え?え?えええぇぇ??」
367:
浄明寺「…………葉山先輩じゃなくて、か?」
二階堂「……ちょ……頭痛くなってきたわ……」
長谷「…この先輩が………」
めぐり「……一色さん………」
八幡「………おい一色。作戦と違うじゃねぇか。どういうつもりだ」
二階堂「………作戦?今作戦っつった!」
八幡「こまけぇこたぁどうでもいいんだよ!一色、これはなんだ!なんで嘘をつく!?」
いろは「先輩はちょっと黙っててください。わたしは浄明寺くんに言ったんで」
浄明寺「………なるほど。分かった」
二階堂「ちょ、浄明寺クンこれは分かっちゃダメっしょ」
浄明寺「いいんだ。よく分かった。とりあえずもう部活に行こう」ガララ
二階堂「え、ちょい浄明寺クン待てって!」ダッ
長谷「…どういうことだ……」スタスタ
めぐり「…………二人とも、私、今日はもう帰るね。ちゃんとお話するんだよ」ガララ
八幡「めぐりせんぱ…………なんだこれは」
いろは「告白です」
八幡「ちげぇだろ。なぜ俺の名前を出した。葉山を使えば相手は納得がいくし好かれて当たり前なんだから噂にもならない。第一嘘もついてない。なんの問題もないだろ」
いろは「あの三人は先輩の名前を知らないから、噂にはならないですよ。それに浄明寺くんは納得しました」
八幡「……それでもなぁ………」
いろは「それにわたし、嘘なんてついてません」
八幡「………それこそ嘘だ。俺を騙そうったって百年早い。だからこんな訳の分からん真似はやめろ」
いろは「…………はぁ。先輩、わたしも今日は帰りますね」スタッ
八幡「おい待て、まだ言いたい事が山程」
いろは「先輩は優しすぎです。ずるいです」
八幡「……何言ってんだよ……待てよ……」
いろは「………ありがとうございました、比企谷先輩」
八幡「っ………」
いろは「ではまた………さようなら」ガララ
八幡「……………」
八幡(………なんでこうなる)
八幡(なんで俺から『居場所』を取るんだ)
八幡(……なんで、俺に居心地の良い『居場所』をくれないんだ)
いろは「……………」
いろは(……比企谷先輩、めぐり先輩、ごめんなさい)
???七日目終了???
484:
いろは「………はぁ……」
いろは(………これで、良かったのかな……)
???一週間前???
いろは『……わたしの先輩への気持ちなんですが、めぐり先輩と同じようなものですね』
めぐり『そうなの?』
いろは『はい。目を奪われるわけでも、癇に障るわけでもないんです。なんか、気になるんです。葉山先輩とはまた違った感覚で』
めぐり『そっか………たしかに私と同じかもしれないね』
いろは『はい。それで、なんか自分が分からなくなってきちゃいまして』
めぐり『え?』
いろは『はっきりしないんです、自分の気持ちが。もやもやして、うずうずして、どきどきして、もう訳が分かんないんです。こんな事初めてなんですよ』
めぐり『へぇ………』ニヤニヤ
いろは『いやなんでちょっと笑ってるんですか。……それで、この気持ちにはっきり白黒着けたいんです。一体、わたしにとって先輩が何なのか』
めぐり『……それで、比企谷くんをここに連れてきたんだね』
いろは『はい。先輩と一緒に過ごして、わたし自身の気持ちを探るんです』
めぐり『なるほどね……それで、もし一色さんが比企谷くんのことが好き、っていう結論になったらどうするつもりなのかな?』
いろは『…………言うんですか、それ………』
めぐり『……私、比企谷くんを奉仕部に帰さなきゃ、って思ってるんだ』
いろは『………え?』
めぐり『だって今の比企谷くん、元気が無いから。奉仕部にいる時の比企谷くんが一番生き生きしてるから』
いろは『……………』
めぐり『だから、帰らしてあげるんだ。比企谷くんの「居場所」に』
いろは『……でも先輩、奉仕部が嫌そうだったですよね』
めぐり『うん。だからいざとなったら私が比企谷くんに柄にもなくお説教なんかしちゃうかも』
いろは『……めぐり先輩が、お説教ですか………』
めぐり『……そんな言い方しないでくれるかな。それでね、私が比企谷くんを無理矢理帰らすのもいいんだけど、もし一色さんが比企谷くんのことが好きなら、やっぱり一色さんが決着を着けないと、と思ったの』
いろは『……そうですか……』
めぐり『……まあ、比企谷くんは好意を向けられても、いや、向けられたからこそすぐに逃げちゃうと思うんだけどね』
いろは『え、じゃあわたしどうしたらいいんですか』
いろは(……本当に、これでいいのかな……)
488:
いろは「………はぁ………」
めぐり「ごめんね、待たせちゃった」ガララ
いろは「……あ、めぐり先輩こんにちは。……って」
八幡「……………」
いろは「………比企谷先輩」
めぐり「帰ろうとしてるから連れてきちゃった」
八幡「………あの、帰っていいすか」
めぐり「駄目。今日は大事な仕事をしてもらうから」
いろは「……仕事、ですか………」
めぐり「うん。ちょっとそれを手伝ってもらいに行こうと思って」
八幡「……!手伝って………」
八幡「……すいません帰ります急用があるんで」
めぐり「待って。急用なんてないよね?…………お願い、来て」
八幡「………分かりました。俺先行ってます」ガララ
いろは「………めぐり先輩、何をするつもりですか?」
めぐり「……一色さんが頑張ってくれたから、比企谷くんに自覚してもらうんだ」
いろは「……じゃあ、もう比企谷先輩は……」
めぐり「……うん」
いろは「……………嫌です」
めぐり「………え?」
いろは「……わたし、嫌な奴ですよね」ガララ
めぐり「……あ、一色さん……」
めぐり「……そんなことないよ」
めぐり「………一番嫌な奴なのは、私だよ……」
489:
雪乃「……………」ペラッ
結衣「……………」カチカチ
八幡「……………」ガララ
雪乃「……誰かしら?入る時はノックを…………!」
結衣「どうしたのゆきのん………ってヒッキー!!?」
八幡「……………」
結衣「……終わったの?生徒会の仕事が終わったの!?」
八幡「……………」
雪乃「……何か言ったらどうなのかしら?」
結衣「でも戻ってきたんだよね!?じゃあ……」
いろは「………結衣先輩……」
結衣「………あ、いろはちゃん……」
めぐり「ごめんねいきなり。ちょっと生徒会の仕事で手伝ってもらいたい事があって」
雪乃「……依頼、ですか」
めぐり「うん、そうなるね」
結衣「……じゃあ、ヒッキーは……」
八幡「………生徒会の仕事だ」
結衣「………っ、そっか」
めぐり「……でも!比企谷くんは元は奉仕部なんだし、奉仕部側に座りなよ!」
八幡「…………はぁ」ガタッ
結衣「……なんか、ヒッキーとこうやって並んで座るの久しぶりだな」
八幡「…………そうか」
雪乃「……………」
いろは「……………」
めぐり「……でね!手伝ってほしい事なんだけど、球技大会の競技決めなんだ」
雪乃「………と、言うと?」
めぐり「あのね、先日希望競技のアンケートを取ったら、サッカー、ドッジボール、バスケの順に票が集まったんだ」
八幡「…………俺の予測、当たったな」ボソッ
結衣「え、ヒッキー予測してたの?すごい!」
八幡「うおっ………まぁな」
雪乃「……由比ヶ浜さん、話を遮らないで」
結衣「あ、ごめんついつい……」
めぐり「……それでね、その上位3つから何が良いかを話し合おう!って思ったんだ」
八幡「………すいません、それ他の生徒会員を集めてやったら良かったんじゃないですか?」
めぐり「………あ……ま、まぁ皆忙しいからね!部活とか!」
雪乃「……奉仕部が忙しくないという事ですか」
めぐり「……え?あ、そうじゃなくてー……」
めぐり(………どうしよう、思い付きで来ちゃったから………)
491:
雪乃「……まぁ、たしかに他に案件が回って来てないですし、時間も労力も持て余してるので、手伝いましょう」
八幡「……いや、お前言うほど労力ねぇじゃねぇかよ」
雪乃「…………何か言ったかしら?」
八幡「…………ん、なんでもない」
めぐり「……よし!じゃあ話し合おっか!どう思う?」
八幡「………いきなり投げやりですね……」
いろは「………あー、じゃあわたしサッカーがいいです。それが一番マシです」
雪乃「……これもまた適当ね……」
結衣「あ、でもあたしもサッカーがいい!一番得意だし!」
八幡「そうか。それで葉山は上手かったか?」
結衣「えー?とべっちと取り合いしてる時とかもうなんか動きがよくわかんなかった……ってなんで知ってんの!?ヒッキーキモい!」
八幡「……いや、お前がサッカーする機会とかそれぐらいかと思ってな」
雪乃「……それで、比企谷くんは何が良いと思うの?私は何をやっても構わないのだけれど」
八幡「さりげなく自慢かよ。……んー、俺はバスケかな」
結衣「え、なんで?ヒッキーバスケ得意なの?」
八幡「そりゃあもうバリッバリの技術を持ってるぞ。何せ俺はミスディレクションを使えるんだからな。まぁイグナイトパスもバニシングドライブもできないんだけどな。パス来ねぇし。ミスディレクション強すぎだろ。キセキ的に考えて俺マジシックスマン」
結衣「………何言ってんの?」
八幡「……あ……黒子のバスケ知らなかったのか……海老名さんから腐教済みかと思ったんだが……」
雪乃「………それで引かれヶ谷くん、なぜ他の2つを切り捨てたのかしら」
八幡「勝手に俺の名前を受動態にするな。いやサッカーとか完全にずっと葉山のターンじゃん。そんなの大会じゃなくてパフォーマンスだっつーの。んでドッジボールなんだが、個人的に嫌だ」
結衣「え?なんで?ヒッキー狙われなさそうでいいじゃん」
八幡「………甘いな由比ヶ浜。お前は誰にも狙われずに最後の一人に残った時に『あれ、こいつ当てないといけないのか……』っていう表情を向けられた事があるのか?お前はリア充達が攻防を繰り返してる時に前の奴が避けたボールが当たって『……え、なんか違うのに当たった……』っていう表情を浮かべられた事があるのか?」
結衣「…………ごめんヒッキー」
雪乃「………完全に私情ね……」
いろは「…………仲良すぎです」ボソッ
めぐり「…だね。……でも、やっぱり比企谷くんは奉仕部にいるべきだよ」ボソッ
いろは「……………」
493:
めぐり「………よし!じゃあ球技大会の競技はバスケで決定!これでいいかな?」
結衣「はい!……なんかそうしないとヒッキーがかわいそうだし……」
八幡「……理由俺かよ……」
雪乃「私もこれといって異論はありません。強いて言うならば比企谷くんの思い通りにいった事だけが心残りです」
八幡「おい」
いろは「………わたしもOKです」
めぐり「………うん、じゃ、雪ノ下さんに由比ヶ浜さん、ありがとうございました!」
いろは「……………」ペコリ
雪乃「例には及びません」
結衣「うん!なんか楽しかったし!」
八幡「……………」スタッ
結衣「あれ?ヒッキーどこ行くの?」
八幡「………どこって、生徒会室だよ。荷物もあそこにあるしな」
結衣「………あ、そっか……そうだったね……」
雪乃「……では、お疲れ様でした」
めぐり「うん!お疲れ様!」ガララ
いろは「……あ、ありがとうございましたー」スタスタ
八幡「……………」スタスタ
結衣「じゃねー……………はぁ」
雪乃「……どうしたのかしら、溜め息なんかついて」
結衣「………いや、やっぱヒッキーはヒッキーだなーって」
雪乃「……………そう。そうね」
めぐり「………さて、比企谷くん」
八幡「……なんですか」
めぐり「どうだった?久しぶりの奉仕部は」
八幡「………なんも変わり無かったですよ………いつも通り、居心地が悪かったです」
めぐり「………そうか……」
いろは「……………」
八幡「……んじゃ、もう上がらしてもらいます」ガララ
めぐり「……うん。お疲れ様」
いろは「…………わたしも、帰ります」スタスタ
めぐり「………うん!皆お疲れ様でした!」
めぐり「……………」
494:
めぐり「……………」スタスタ
???「……お、君がそんな表情をするなんて珍しいな」
めぐり「………あ、こんにちは、平塚先生」
平塚「ああ。何か悩み事かね?もしかして内の比企谷か?」
めぐり「……………」
平塚「………ま、まさか本当にビンゴだとはな……彼が生徒会に行っているのは雪ノ下から聞いていたのだがね……」
めぐり「…………あの、比企谷くんを奉仕部に戻らしてあげたいんです」
平塚「……ほう。奇遇だな、私も今ちょうどその事について考えていたのだよ」
めぐり「……そうですか」
平塚「………それにしても、意外だな……君はてっきり比企谷を戻したくないのだと思っていたよ」
めぐり「……え、いや、そういうわけじゃ………そういうわけには、いかないんです」
平塚「……………」
めぐり「……私、嫌な奴なんです。比企谷くんと一緒にいたい一色さんから比企谷くんを切り離して、比企谷くんが居心地が悪いと言っている奉仕部に無理矢理帰らせようとしているんですから」
平塚「………ははっ、それは杞憂だよ。君は何一つ嫌な事などしていないよ」
めぐり「……え?」
平塚「比企谷はこっちが切り離さなくても無理矢理自分から関係を断ち切ろうとする。それに、彼にとって居心地の良い場所なんて無いのも同然なのだからな」
めぐり「……………」
平塚「……彼は極度の小心者なのだよ。一々考え悩んで葛藤する。彼はおそらく葉山辺りを臆病だと思っているのだろうが、大差ないよ」
めぐり「………比企谷くんが……」
平塚「彼だけじゃない。奉仕部の全員がそうだよ。……だからこそ面白いんだ、彼らを見ていると」
めぐり「………あの」
平塚「うん?」
めぐり「……平塚先生が、比企谷くんを説得してくれませんか?私じゃ説得力ありませんし……」
平塚「ああ。元よりそのつもりだよ。任せてくれ。最悪私のシェルブリッドが火を吹く」
めぐり「………はい」
平塚「まぁ、彼に必要なのは説得力じゃなくて自分で気付かせる事なんだがね。そこは教師としてしっかりとしてやる」
めぐり「はい。ありがとうございます!…………ちなみに、先生」
平塚「なんだ?まだ他にあるのかい?」
めぐり「…………シェルブリッドってなんですか?」
平塚「…………なっ………」
めぐり「………あ、やっぱいいです!ありがとうございました!」ペコリ
平塚「…………あ、ああ、気を付けろよ……」
平塚「……………」
平塚「………カラオケでReckless fire歌おう」
???八日目終了???
516:
八幡「……………」スタスタ
平塚「おい比企谷、奉仕部室も生徒会室も逆方向だぞ」
八幡「…………うわ、平塚先生ですか」
平塚「最近、生徒会の仕事を手伝っているらしいな。感心したよ」
八幡「………あの、帰っていいすか」
平塚「そんなに居心地の良い場所へ行きたいのか?」
八幡「……そりゃ当たり前でしょう。自分から居心地の悪い所へ望んで行くとか浄土真宗の教えに反しますから」
平塚「……君は馬鹿だな………」
八幡「……いや、俺は先生の担当している国語で好成績を納めているんですよ。俺の事馬鹿って言っていいのは数学の教師だけです」
平塚「………学校に君にとっての居心地の良い場所なんてあるはすがないだろう。学校自体が人と共存して成長を促す場なのだからな」
八幡「……ええ、知ってますよ。だから今から家に帰ろうと思ってるんですけど」
平塚「だから、君の行くべき所は居心地の良い場所じゃない。君がいたい場所だよ」
八幡「……………」
八幡「……だからこそ、小町のいる家庭へ帰ろうとしてるんですが」
平塚「……………君は、本当に面倒な生徒だよ……」
八幡「はい?」
平塚「俺の拳が真っ赤に燃える!お前を倒せと轟き叫ぶ!」グワッ
八幡「え、ちょ、先生待ってくださいなんなんですかもう!!」
平塚「……私のゴッドフィンガーを喰らいたくないのなら、奉仕部に行くんだ。その前に生徒会室に行ってあの二人とケリを着けてくるんだよ」
八幡「…………はい?」
平塚「いいから行けっ!!炸裂!ゴッドォォォ」
八幡「分かりました!行ってきますから!!」
平塚「………自分の心に訴えておくんだな。君は『自分から進んで居心地の悪い場所へ行った』のではなく、『平塚静に脅されて渋々居心地の悪い場所へ行った』のだと。そうすれば、自分に失望する事もないだろう」
八幡「…………言われなくても、始めからそう思ってますよ」スタスタ
平塚「………はぁ………」
平塚「……孤独体質の更正。まだ夢のまた夢だな」
517:
八幡「すみません」ガララ
いろは「…………え?比企谷先輩?」
めぐり「……どうしたの?」
八幡「……一色、依頼終了の意思表示をしてくれないか」
いろは「……えっ………」
めぐり「………奉仕部に、戻るんだね」
八幡「はい。受けた依頼の放棄はしたくないですから、終了させてもらいに」
いろは「……………」
めぐり「……一色さん…………」
いろは「………嫌だ」
八幡「……は?」
いろは「嫌だ、って言ったらどうするんですか」
八幡「………俺がゴッドフィンガーを喰らう」
いろは「………はい?」
八幡「いやな、俺奉仕部に行かないと平塚先生にボッコボッコにされてやんよってなるんだよ。だから人の命を救うつもりで頼む」
めぐり(………平塚先生、やりかたがちょっと横暴じゃないですか……?)
いろは「………じゃ、比企谷先輩はわたしが嫌いなわけじゃないんですね?」
八幡「いや、苦手だ」
いろは「ちょっとひどくありませんか!?………でも、まぁ許してあげます。しょうがないので妥協点を低くしてあげましょう」
八幡「いやお前どの立場から喋ってんだよ」
いろは「………比企谷先輩、お手伝いありがとうございました!これにて依頼を………取り消させていただきます!」
八幡「…………おう。ありがとな」
いろは「………では……」
八幡「………………あー、そうだ一色」
いろは「はい、なんでしょう」
八幡「お前、葉山に纏わり付いとけよ。サッカー部にもちゃんと行け。お前を生徒会長にした意味がなくなんだろ。……それとあと1つ」
八幡「…………その呼び方やめろ。媚びないお前とか可愛くない小町でもない。モテてる奴を狙って男に媚を売る。それで初めて俺の苦手な一色いろはだろ」
いろは「…………っ」
いろは「………なんで、そういう事言っちゃうんですか……」
八幡「………あとめぐり先輩。またお世話になってしまってすいません。俺みたいな人間にも分け隔て無く接してくれてありがとうございました」
八幡「………指定校推薦、もう決まったみたいですけど、大学でもそのほんわかめぐりんアトモスフィアで男達の癒しになってあげてください」
めぐり「……よく分かんないけど、なんでそういうお別れみたいな言い方するのかなぁ……」
八幡「………では、お世話になりました」ガララ
めぐり「……うん、お疲れ様」
いろは「………せーんぱい!寂しくなったらまた来ていいんですよ?」
八幡「…………寂しかねぇよ」
518:
いろは「…………どうしようめぐり先輩。わたし泣きそうです。これがフられたってやつなんですかね」
めぐり「………でも、これで良かったんだよ。これが比企谷くんにとって、一番」
いろは「…………めぐり先輩って、実はわたしより先輩のこと好きですよね?」
めぐり「……え、えええぇぇぇぇぇ!!?」
いろは「だってめぐり先輩、先輩のことを大事に考えて奉仕部にいたほうが良いっていう結論を出したんですから。わたしよりよっぽど先輩のこと考えてますよ」
めぐり「…………ふふっ、そうだね。……うん。今なら言える。私、比企谷くんのことが好きだったんだ」
いろは「………なんかこっちが聞いてて恥ずかしいです」
めぐり「……クラスメート三人の前で思いっきり告白したのは誰なのかな?」
いろは「…………………まぁ、あれは先輩が作戦って思ってますし」
めぐり「……でも、想いが伝えられるって良いよ。私も告白しとけば良かったのかな……」
いろは「………足音が聞こえますね」
めぐり「……平塚先生かな?」
八幡「あー、カバン持って行くの忘れてた………」ガララ
いろは「……………」
めぐり「……………」
八幡「……あ、すいませんね。では」
めぐり「比企谷くん!私、君のことが好きだよ!」
いろは「あ、めぐり先輩ずるいです!わたしも!わたしも先輩のこと好きですよ!大好きです!!」
八幡「……………」
八幡「………女ってこえーな」ガラララピシャ!
めぐり「…………うー、言っちゃった………」
めぐり「…………うん、すっきりした!」
いろは「顔真っ赤ですけどね」
めぐり「…………言わないで。それに一色さんも人の事言えないよ」
いろは「………ははは……そういえばめぐり先輩、奉仕部ってなんかネットで活動してましたよね?」
めぐり「………え?あ、うん、お悩み相談メールっていうのがあるよ。私も使った事があるし」
いろは「……よし!」
めぐり「………?」
519:
雪乃「……………」ペラッ
結衣「……………」カチカチ
八幡「……………」ガララ
雪乃「……なぜ最近はノックをしない人が多いのかしら………!」
結衣「……え?ゆきのんヒッキーなの?ってほんとにヒッキーだ!!」
八幡「……やかましいな。俺だって奉仕部部員だっつーの」
雪乃「…………で、なんの用なの?」
八幡「………えー……やっぱり俺部員じゃねぇのか……仕事終わらして来たのに歓迎されねぇって、やっぱり世界は残酷だな」
結衣「………え?終わらしてってことは……」
八幡「……生徒会からの依頼終了って事だ」
結衣「…………よ、良かった………」
八幡「……生徒会活動って勇者の冒険なのか……?」
雪乃「……とりあえずお疲れ様。紅茶を淹れてあげるわ」
八幡「………え、どうしたのお前。この二週間でメガシンカでもしたのか………いやしてないな。変わってねぇし」
雪乃「……そこはかとなく馬鹿にされた気がするのだけれど………どうぞ」
八幡「おう、あんがと…………ああ、この味だ」
雪乃「?何か?」
八幡「……いや、こっちの話だ」
結衣「………あ、そういえばゆきのん、ヒッキーが帰ってきたっていうことは……」
雪乃「……そういえばそうだったわね……比企谷くん」
八幡「ん?」
雪乃「あなたが帰ってきて本当に良かった。心から感謝するわ」
結衣「うん!ほんとヒッキー、ありがと!」
八幡「………え、なに?お前ら本当にどうしたの?」
雪乃「ふふっ、これを見てちょうだい」カタカタ
八幡「あん?パソコンか?」
総武高校奉仕部お悩み相談メール
未読 25件
○/× 16:00 剣豪将軍さん
○/× 17:00 剣豪将軍さん
○/× 18:00 剣豪将軍さん
○/△ 16:00 剣豪将軍さん
○/△ 17:00 剣豪将軍さん
○/△ 18:00 剣豪将軍さん
……………
雪乃「……剣豪将軍さんからのラブコールよ」
結衣「……ヒッキー、どうにかして」
八幡「………お前ら、何も変わってねぇな………」
520:
八幡(……ああくそ!これは並のスパムメールよりよっぽどタチがわりぃ!!先週の月曜日に4件送ってから、毎日ジャストの時間に3件ずつ……なんて野郎だ、材木座俺のこと好きすぎでしょ)
八幡(しかもなんだよ最後らへんの『八幡、悩みがあるのなら我が聞いてしんぜよう!』って。お悩み相談所の人の悩みを聞こうとするとか前代未聞だわ)
八幡(んーと、『ふぇぇ……剣豪将軍さんが気持ち悪いよぉ……』っと……ん?新着メール?なんだよこのクソ忙しい時に……)
『先輩の大好きな生徒会長さんのお悩み』
『せんぱーい、金曜日の掃除の時にこれからもよろしくおねがいしますって言ったじゃないですかー。ま、先輩がどうしてもって言うなら週2で来させてあげてもいいですよ?』
八幡(………二人とも見てねぇよな?)
雪乃「……………」ペラッ
結衣「……………」カチカチ
八幡(………ふぅ。なんだよ最近スパム流行ってんのかよ。相談の欠片もしねぇぞこのメール。見てるの俺じゃなかったらどうするつもりだったんだよ)
八幡(……………)
『奉仕部からの回答』
『お前が素直で可愛くなったら考えてやらんこともなきにしもあらずかもしれんな』
いろは「………めぐり先輩、これどう思います?」
めぐり「……なんというか、比企谷くんらしいね」
いろは「………もう、これだからツンデレは困るんですよ………」
いろは「……………」
八幡(……『半年ROMりやがれ』。これでOKか……ってまた来た。なんで返信してくるんだよ……)
522:
『先輩が大好きな生徒会長さんのお悩み』
『なんですかそれ誘ってるんですか。
待ってますよ』
八幡(……………)
八幡(……見事可愛くない小町に返り咲いた、ってわけか)
?fin?
526:
お疲れ様!楽しかった
528:
乙です
面白かった
529:
乙です
53

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