拓海「暇だな・・・・・・」back ▼
拓海「暇だな・・・・・・」
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1：
拓海「プロジェクトDのラストバトルからずいぶん経ったな・・・」
拓海「あの後、仕事が忙しくなって、みんなと会ってないしな」
拓海「そうだ・・・久しぶりにスタンドに行って、樹に会ってくるか！！」
拓海「親父！！ ハチロク使うぜ！！」 ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ
6：
スタンド
祐一（店長）「おう、拓海じゃないか！！ 久しぶりだな！！」
拓海「どうも、ご無沙汰してます！！ 樹は？」
祐一「ああ、樹なら今日は休みだよ。彼女とデートでも行ってるんじゃないかな？」
拓海「か、彼女？あいつが？」
祐一「あれ、知らなかったのか？
結構可愛い彼女でさ、何度かスタンドにも来たことらあるんだよ。」
8：
拓海「へ、へぇ・・・・そうだったんですか・・・
（あいつ、ぜんぜん連絡ないと思ったら・・・・）」
拓海「あれ、ところで池谷先輩は？ 休みですか？」
祐一「拓海は聞いてなかったのか？あいつなら
日産のディーラーに就職したよ！」
拓海「ええ！！ それはまた・・・」
祐一「あいつ整備士の資格取りに行っててな、ずっと勉強してたんだ。
めでたく資格が取れて、俺の知り合いがいるディーラーに
就職が決まったよ。」
9：
拓海「そ、そうだったんですか・・・・」
祐一「その様子だと、結婚したことも知らないみたいだな。」
拓海「「け、結婚！！！ あの池谷さんが・・・・？」
祐一「ああ、めでたく真子ちゃんと結婚したよ」
祐一「ちょうどファミレスの横の日産に居るから、
よかったら顔出してみたらどうだ？」
拓海「そ、そうですね！ 会いに行ってきます」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
11：
日産
池谷「よぉ、拓海じゃないか！！ 久しぶりだな」
拓海「ご無沙汰してます。スタンドに行ったら
ここで働いてるって聞いて」
池谷「ま、まだまだ新米だから大変だよ。
結婚して金もいるしな」
拓海「ところで先輩のシルビアは？」
池谷「ああ、売ったよ
今はあそこに止まってる・・・ほら、黒のセレナさ」
14：
拓海「ええ、もう走らないんですか？」
池谷「ああ、俺も真子も十分走りきったしな。
子供も欲しいし、これからはああいう車が必要さ」
池谷「もっとも、余裕ができればZでも欲しいけどな」
拓海「そ、そうなんですね。」
池谷「おっと、お客さんが呼んでるや。じゃぁな！
また家に遊びに来てくれよな！ 真子も喜ぶよ！」
拓海「分かりました。急にお邪魔してすみません」
15：
拓海「池谷さんが走り屋卒業か・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「相変わらず樹は電話に出ないな・・・・」
拓海「よし、今日はちょっとバトルした峠にドライブがてら
行ってみるか！！」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ
17：
妙義山
拓海「久しぶりだなここも・・・・・」
拓海「ん、車が上ってくる・・・・２台か・・・」
クオォォォォオォォーン ゴォォォォォォォォォ
拓海「あ、あれは・・・・！！」
19：
駐車場
中里「やっぱりお前だったか・・・」
拓海「ど、どうもです・・・それにしても２人とも車変えたんですね」
慎吾「ま、おれのNSXは中古だがな・・・」
中里「俺も走り屋はもう卒業・・・・っていいたいところだがやっぱり
ファミリーカーは好かんからな。このR35GT-Rにした」
慎吾「ナイトキッズなんてもう解散に近いしな。この峠も静かなもんさ」
中里「もっとも、俺たちも飛ばすと言ってももうそんなにバトルに興味はないしな。」
拓海「そ、そうなんですね・・・・」
20：
拓海「まさかあの貧乏チームの２人がいい車に乗ってるなんて・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「次は赤城山にでも行ってみるか・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「もっとも、啓介さんはプロのレーサーになるべくアメリカに行ってるし・・・」
拓海「涼介さんも医者の仕事とかでいないだろうな・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛ
22：
赤城山
拓海「静かだ・・・・」
拓海「そりゃ昼間だから走り屋なんていないか・・・・・ん？」
クオォォォォォン ブシャァァァ！！！
拓海「Ｓ１４！！！ あのセンスのない走り・・・！！」
25：
ケンタ「よぉ、藤原じゃないか！！ 久しぶりだな！！」
拓海「ど、どうもです・・Ｓ１４まだ乗ってたんですね」
ケンタ「ああ、嫁には内緒でだけどな。もっとも家では
マーチで子育て奮闘パパになってるけどな！！」
拓海「ええ、そうなんですか・・・」
ケンタ「啓介さんはアメリカ・・・涼介さんも実家の病院継ぐらしいから
もうレッドサンズも解散だよ。」
26：
拓海「・・・・・・・・・・・・」
ケンタ「藤原もさっさと結婚して、家庭を持ったらどうだ？」
拓海「そ、そうですね・・・」
ケンタ「いつまでもハチロクってわけにもいかんだろ？世間的にも」
拓海「・・・・・・・・・・・」
29：
拓海「レッドサンズも解散か・・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「みんなもう走ってないのか・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「・・・・秋名でも流してくるかな・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ
31：
秋名
拓海「やっぱりここは変わらないな・・・・」
拓海「今は配達行ってないから本当に久しぶりだ・・・」
拓海「・・・ん？あそこのミニバン、なんか変だな・・・・」
拓海「妙に・・・揺れているような・・・・」
拓海「なんかおかしいのかな？」ﾃｸﾃｸ
33：
・・・・・めぇ・・・ ・・・・ちゃう・・・・
拓海「ん？」ﾉｿﾞｷ
なつき「だめぇ・・・・壊れちゃうう・・・・」
御木「だめだ・・・・おれも・・・・いきそうだ・・・・」
拓海「な・・・・」
なつき「ふ、藤原く・・・ん？」
御木「どうしたなつき？」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ
35：
拓海「な・・・・な・・・・」
なつき「やだぁ・・・藤原君がのぞいてるよぉ・・・」
御木「そりゃ傑作だ・・・・ようし・・・・」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ
御木「見てる前で、中田氏フィニッシュだぁぁぁぁぁぁｌ！！！！」ﾄﾞﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭ
なつき「あああぁぁぁっぁ妊娠しちゃうぅぅぅぅぅぅ」ﾄﾞｸﾄﾞｸ
拓海「な・・・・・なんで・・・・・？」ｼｺｼｺｼｺ
36：
拓海「くそ・・・・くそ・・・・！！」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「やっぱり・・・・とんだビッチだったぜあいつは・・・」
拓海「くそ・・・くそ・・・・」ｷｷｨｨｨ
拓海「そうだ・・・・美佳ちゃんはどうしてるだろう・・・」ﾋﾟﾛﾋﾟﾛﾋﾟﾛ
38：
拓海「も、もしもし・・・？美佳ちゃん？」
マネージャー「どちら様でしょうか？」
拓海「あ・・、あの・・・藤原と申しますが・・・」
ﾏﾈ「どういったご関係で？」
40：
拓海「あ、あの・・・・彼氏ですが・・・・」
マネ「はぁ・・・・どこで番号聞いたのか知りませんが、
あなたみたいな電話多いんですよ。本当に困る。
もう電話かけてこないでください。」ﾌﾟﾁ
拓海「そ、そんな・・・・・」
拓海「くそ・・・・くそ・・・・・」
拓海「あの女・・・・海に連れて行った恩や、
表紙のトップにしてやった恩を忘れやがって・・・・」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ
41：
ﾋﾟﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
拓海「あ、樹からだ！」ﾋﾟｯ
樹「ごめんごめん、着信もらってたみたいなんだけど気が付かなくて！！」
拓海「ああ、久々に会いたいなって思ってさ・・・」
樹「・・・・・そっか。まぁ、家にいるから来るなら来いよ」
拓海「分かった（なんか冷たいような・・・）」
42：
樹の家
樹「久しぶりだな」
拓海「この車・・・・親父さんのか？」
樹「いや、俺のだよ。ヴェルファイヤ。無理して買ったよ。」
拓海「お、お前の８５は・・・？」
樹「あんなもんとっくにスクラップだよ。」
拓海「な、なんで・・・・お前、アルベルはトーションビームだからダメだとか
ぼろカス言ってたじゃないか！！」
44：
樹「確かに・・・・そんな時もあったな。」
拓海「それに・・・・８５だってターボつけたりして大事にしてたじゃないか！！」
樹「なぁ拓海・・・・・お前、いつまでそのハチロク乗るつもりだ？」
拓海「いつまでって・・・・・走れる限りは・・・・」
樹「お前は幸い、そのハチロクはいろんな人から支援してもらって
チューンやら維持をできてるんだ。」
拓海「た、確かに・・・・」
46：
樹「だがな・・・・世間一般の人間は、自分でみんな金を出してメンテしてる。
ましてスポーツタイプの車となると金がかかる。」
樹「俺たちはレーサーか？ 走り屋？ なんのメリットがある？」
拓海「メリットって・・・・」
樹「峠をく走る・・・それになんの意味がある？」
樹「高い金をかけて車を改造し、ガソリンをまき散らして
タイヤを消しゴムのように削り、寿命まで削ってる・・・」
47：
樹「そうしている間にも、世間一般の人は
貯金をし、彼女や彼氏、子供たちと旅行に出かけたり・・・」
拓海「・・・・・・・・・・・・・」
樹「お金に余裕があれば、スポーツカーを買って、
走りを楽しめばいい。」
樹「でも、それと走り屋とはまた別だ。
百害あって一利なし・・・・それが走り屋だよ」
48：
樹「俺もうすぐ結婚するんだ・・・・・」
樹「子供も生まれる。今日も病院に付き添ってたんだ」
樹「拓海、所詮走り屋なんて、
一般の生活を放棄したクズのすることだ。お前も気付け。
ま、命があっただけでもよしとするかな」
樹「お前も彼女を作って家庭を持て。結婚とか考えたら
ハチロクなんて乗ってられんぞ。」
拓海「・・・・・・・・・・・・・」
51：
樹「これからはばBBQやらキャンプで楽しもうぜ！！
お前もアルファードとか買ってよ！！
池谷先輩とか健治さんとかも誘ってさ！！な！」
拓海「そ、そうだな・・・・」
樹「お前もいい人見つけてさ！！
茂木とかいたじゃん？連絡とってみろよ。
あとゴルフの女の子とか！！」
拓海「そ、そうだな・・・ハハ・・・・」
52：
拓海「走り屋は百害あって一利なし・・・・・か」
拓海「確かに・・・・あいつの言う通りかもしれないな・・・・」
拓海「もともとこのハチロクは配達用だしな・・・・」
拓海「俺も・・・・普通の車買うか・・・・・」
54：
次の日
店員「いらっしゃいませ」
拓海「あ・・・・あの・・・・」
店員「どうしました？」
拓海「み、見積もりをお願いしいのですが・・・」
店員「新車の見積もりですね？ ご希望の車種は？」
5
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