撫子「2013の技を持つ男・・・?」back

撫子「2013の技を持つ男・・・?」


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1:
撫子「撫子だよっ!!」
五代「うわっ、ビックリした! おどかさないでよ」
撫子「ごめんね!」
4:
撫子「せっかく神様になったのに、誰も来なくて寂しかったんだっ!お兄さん、撫子の話相手になってよ!お兄さんは撫子の信者第1号だね!」
五代「おっ、その呼び方懐かしいなぁ・・・。まぁ俺は第4号なんだけどね」
撫子「・・・?お兄さんの前に3人もお客さんいたかなぁ・・・?」
五代「あ、いやいや。こっちの話だよ。気にしないで」
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5:
撫子「ところでお兄さん、このお金・・・」
五代「あぁ、それはキューバのお金だけど・・・、やっぱり日本のお金だけじゃないと駄目かな?」
撫子「ううん!その気持ちだけでも撫子は十分嬉しいよ!」ペーソ♪ペーソ♪
撫子「お兄さんは海外の人なの?」
五代「いやいや。世界中をね、旅してるんだ。・・・おっとそうだ。はい、俺こういうモンです」
撫子「これ名刺っていうんだよね!撫子知ってるよ!えーっと・・・、『2013の技を持つ男』?」
五代「五代雄介です!よろしく!」グッ!
6:
五代「撫子ちゃんっていうんだ。いい名前だね」
撫子「そうかな!?ありがとう!でもお兄さんもすごいね!2013個も技を持ってるなんて!すごいな!撫子、感心しちゃうな!」
五代「少し前まで2000個だったんだけどね」
7:
ほう
8:
撫子「撫子はね、今、3月になるのをずーっと待ってるんだ!」
五代「へぇ、3月に何かあるの?」
撫子「言っていいのかな・・・!言っちゃおうかな・・・!」
五代「もったいぶるね」
撫子「その頃になったら、なんと!」
五代「なんと!」
撫子「撫子、好きな人をぶっ殺せるの!」ニッコリ!
五代「・・・・・・?」
9:
五代「好きな人を・・・殺す?」
撫子「うん!撫子はね、暦お兄ちゃんが大好きなの・・・だから殺すんだ!ぶっ殺すんだ!!」
五代「・・・どうして、好きなのに殺しちゃうの?」
撫子「撫子はね、暦お兄ちゃんが好きだったんだけど、暦お兄ちゃんには彼女がいたの。」
五代「・・・そっか、失恋しちゃったんだ」
撫子「うん。でも撫子はもう片想いでいいんだ!だから暦お兄ちゃんと、その彼女の何とかさんって人と、ロリ奴隷さんを殺すの!」
10:
五代「それで・・・君は本当にいいの?」
撫子「うん!だって好きな人を殺して永遠の片想いになれるなら、それは両想いより素敵なことじゃない!?」
五代「そっかぁ・・・。俺にはちょっと難しいかな」
撫子「じゃあ、今度は五代さんのお話聞かせて!冒険家なんだよね!?撫子、面白いお話が聞きたいなったら聞きたいなー!」
五代「・・・俺も昔、君によく似た奴に会った事があるんだ」
撫子「えー!?撫子の他にも神様になった女の子がいたのー!?」
15:
五代「女の子でもないし、神様でもないよ。でも真っ白で、強くて、そして笑ってた」
撫子「へー・・・。どうして?どうしてその子は笑ってたの?」
五代「・・・彼は暴力が好きだったんじゃないかな。いや、もしかしたら暴力しか知らなかったのかもしれない。撫子ちゃんはさ、さっき俺に話しかけてきてくれたよね」
撫子「うん!」
五代「彼にとってそういうコミュニケーションの手段が暴力だったんだ。俺は彼と喧嘩して一度負けたことがあるんだけど・・・」
撫子「負けちゃったの!?」
五代「うん。その時に言われたんだ」
五代「『どうしたの?もっと強くなって、もっと僕を笑顔にしてよ』って」
撫子「・・・・・・(何だろ、今の言葉すごくゾっとした・・・。私神様になったのに・・・)」
16:
五代「君がまだ小さい頃はさ。覚えてないかもしれないけど、そんな奴らがその辺に沢山いたんだ」
撫子「へーそうなんだー・・・。撫子は人間だった時の事あんまり覚えてないんだ!でも知らなかったな!ねぇ、そいつらって人間なの!?」
五代「見た目は人間と同じだったけど、考え方は人間と全然違うんだ。だから悲しいけど、絶対理解し合えないし、色んな人たちがそいつらのせいでつらい目にあってたんだ」
五代「ねぇ、撫子ちゃん」
17:
五代「暦お兄ちゃんが死んだら、きっと悲しむ人がいっぱいいるよ」
撫子「そんなの関係ないよ!撫子が笑顔になれればそれでいいんだ!撫子はね、今まで心の底から笑った事なんて無いんだ!だから撫子にも笑顔になれる権利、少しはあってもいいんじゃないかな!」
五代「本当に?」
撫子「うん!この間も暦お兄ちゃんがお話しよーって来たんだけど、暦お兄ちゃんを殺すのは3月だから。帰ってって言ってるのに、あんまりしつこいからボコボコにしたんだ!その時本当に楽しかったもん!」
五代「嫌な感じがしなかった?」
撫子「えっ・・・?」
18:
五代「暦お兄ちゃんを痛めつけてる時、暦お兄ちゃんが痛がってる時、嫌な感じがしたんじゃない?」
撫子「し・・・、しないよ。だって撫子は・・・神様だもん・・・」
五代「そっか、でも撫子ちゃんは撫子ちゃんだろ?あいつ等とは違うよ。信者第1号ができた時も、お賽銭をもらった時も、撫子ちゃんすごくいい笑顔してたよ。暦お兄ちゃんも笑顔になれる方法で解決できたらさ、きっと撫子ちゃんもっと笑顔になれるんじゃないかな?」
撫子「でも殺すのが一番ラクだし、簡単だよ!」
19:
五代「撫子ちゃんにとってはそうかもしれないけどさ、誰かに暴力を振るったらさ、こう、またこう、ってずーっと続いちゃうだろ?それってきっとすごい辛いと思うよ」
撫子「うーん・・・!それってすごく綺麗事じゃないかな!」
五代「そうだよ」
撫子「えっ!否定しないの!?オーマイゴッド!神だけに」
五代「でも、だからこそ現実にしたいんじゃない。本当は綺麗事が一番良いんだから」
20:
撫子「五代さん、撫子の邪魔するんだね・・・」シュルシュルシュル・・・
五代「ごめんね。撫子ちゃんがその暦お兄ちゃんをどうしても殺したいのなら、俺は邪魔するよ」
撫子「何ソレ・・・。もういいや、五代さんなんて死んじゃえ!」ブワッ
21:
五代「もうこれ以上誰かの涙は見たくない」
五代「みんなに笑顔でいてほしんだ」
五代「もちろん、君にも」
五代「だから見てて・・・」
五代「俺の・・・!変身・・・!」
22:
ブワッ
撫子「きゃっ!な、何?何なの!?」
撫子「・・・誰?」
クウガ「・・・」
撫子「もしかして・・・五代さん?」
撫子(真っ黒でトゲトゲ・・・。悪魔みたい・・・)
23:
撫子「ふ、ふん!撫子は神様だよ!悪魔程度じゃ撫子には勝てないよ!」
クウガ「・・・」
撫子「やっちゃえー!」シャー!
クウガ「・・・!」ニューーン!ガキィン!
撫子「えぇっ!お兄さんの棘が伸びてウネウネしてる!?キモッ!」
撫子「でも、じゃあ数を増やせばいいんだ!撫子ってば頭いーな!いーな!いけっ!!」
クウガ「・・・」スッ・・・
キィィィィン・・・ボワァッ!
撫子「熱いんだよっ!?今度は何!?」
撫子「何で!?蛇が急に燃えちゃった!?」
24:
君を連れて行こう
悲しみのない未来まで
君がくれた笑顔だけ
ポケットにしまって
僕は…青空になる
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25:
クウガ「撫子ちゃん」
撫子「うるさい!お兄さんの説教なんて聞きたくないよ!」
撫子「撫子は他の道を探すのも、その道を歩くのももう面倒なんだよ!」
撫子「例えそこが暗くて汚くて土砂降りの道でも・・・」
撫子「撫子に残された道はもうそんな道しかないの!」
撫子「というか、撫子が選ぶ道はきっとどんな道でも土砂降りになっちゃうの・・・!」
撫子「明るい道なんて無いの!だって」
撫子「撫子の心はずっと・・・」
撫子「雨雲なんだもん・・・!」
26:
クウガ「その雨だって絶対止むよ」
クウガ「そしたら青空になる」
クウガ「今だってこの雪を降らせてるこの雲の向こうには」
クウガ「どこまでも青空が広がってるんだ」
がしっ
撫子「・・・?」
クウガ「見せたいものがあるんだ」
撫子「えっ・・・きゃっ!」
シュン!
27:
撫子「・・・」
クウガ「もう目を開けても大丈夫だよ」
撫子「?・・・・・・えっ!?ここドコ!?海!?」
クウガ「キューバだよ」
28:
撫子「綺麗・・・」
クウガ「海も綺麗だし、何より見てよこの青空。吸い込まれちゃいそうじゃない?」
撫子「うん・・・」
クウガ「多分、暦お兄ちゃんの事だけじゃなくて色々あったんだよね。撫子ちゃん」
クウガ「周りの目とか・・・さ」
クウガ「確かに、あー!何もかもめんどせー!ってなる気持ちわかるよ」
29:
クウガ「そういうお荷物はたまには降ろしてみたら?」
クウガ「その荷物を枕にして、深呼吸でもしてさ」
クウガ「そうすればきっと・・・青空になれるさ」
撫子「うん・・・うん・・・」ボロボロ
30:
五代「じゃあさ、撫子ちゃんも何か技を習得してみたらどうかな?」
撫子「技・・・?」
五代「うん。俺の大好きな先生がさ、『誰かの笑顔のために頑張れるってすごい素敵な事じゃないか?』って言ってくれたんだけど」
五代「その言葉に感動してさぁ俺、だから2000の技できるようになろうって思ったんだ。あっ、今は2013個か」
撫子「でも撫子、何もできないよ・・・」
五代「何でもいいんだよ、ジャグリングでもドラムでも・・・笑顔でもいいんじゃない?」
撫子「・・・じゃあ・・・・・・」
31:
30分後
暦「千石ー!いないのかぁ!千石ー!」
暦「僕の話を聞いてくれないかぁ!」
シュン!
忍「!!主様後ろじゃ!」
暦「・・・何っ!?だ、誰だ!」
32:
クウガ「・・・」スッ・・・
五代「ふぅ・・・」
暦「(怪物の姿から人の姿に・・・?ってそんな事よりも!)」
暦「千石!」
暦「大丈夫か!千石!・・・あなた、千石に一体何を!」
五代「多分もう大丈夫だと思う。体の中にあったっていう変なお札?みたいなのだけ内側からこう・・・燃やしちゃった!メラメラっと・・・」
暦「燃やしたって・・・!千石は大丈夫なんですか!?」
33:
五代「大丈夫だって。サムズアップもしてたし」
暦「サムズアップ?」
五代「満足できる行動をとった人だけができるポーズだよ。撫子ちゃんは自分の決心に満足してるってことだよ」
暦「あ、あの・・・何だか千石を助けてもらったみたいで・・・ありがとうございます」
五代「俺はほとんど何もしてないよ。撫子ちゃんが自分で自分の居場所を見つけただけだから」
34:
五代「と、いうことで俺はそろそろ行くよ。撫子ちゃんをよろしくね。」
暦「ちょ、ちょっと待ってください!あなたは、一体何者なんですか?さっきの姿とか・・・千石を説得するとか・・・」
五代「大した事じゃないよ!」
五代「だって俺、クウガだもん!」グッ!
end
35:
はい終わりです
劇中では使われなかった能力がいくつか使われてますが、そこはご愛嬌ということで
37:
平成ライダーの主人公の中で説得出来そうなの何人いるかな?
38:
もう寝たかもしれんが>>1乙
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