桜田ジュンの革新『愚者は二度死ぬ』back

桜田ジュンの革新『愚者は二度死ぬ』


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821 :
雛苺「雛苺!」シュパパッ
翠星石「翠星石!」ビシィッ
三人『我らローゼンおもてなし隊!』ドジャァーーーン
ジュン「…これから寝ようって時に何を大声出してるんだよ」
真紅「聞こえなかったのジュン? 私達はローゼンおてもやん隊」
ジュン「おもてなしって言ってたじゃねぇか」
翠星石「ずばり、チビ人間に健やかで伸びやかな睡眠を提供するために結成されたエリート部隊ですぅ」
雛苺「ヒナ達エリートなのよー」
ジュン「ああ、そう」
822 :
翠星石「槐のヤローも、『俺に任せろ』的に自信満々だったですが、とんだ口だけ番長ですぅ」
ジュン「槐先生は良くしてくれてるよ。お前らがその治療効果を相殺してくるんじゃあないか」
真紅「だまらっしゃいジュン。輸血だ食膳だといった肉体的なアプローチではもはや限界。
  ここは精神的なアプローチが必要とされるステージなのだわ」
ジュン「それで?」
雛苺「だから、さっきから言っているとおり、ヒナ達はジュンに快適な睡眠を約束するの」
翠星石「健全な精神を育むことによって、チビ人間の肉体も健全化するはずですぅ」
ジュン「……」
823 :
  そこでしばらくの間、寝泊りをしてもらおうと思っている」
ジュン「な!? ゲ、ゲストハウスだとぉ!」
翠星石「し、真紅!? いきなりそんな荒療治を施すのですか?」
雛苺「あやややや、ヒナ達そこまでするとは聞いていなかったのぉ?」
真紅「覚悟は良くて、ジュン!?」
ジュン「ゲ、ゲストハウスと言えば基本、相部屋で…キッチン、トイレ、風呂も当然共用
  さらにはリビングで他の宿泊者とのコミュニケーションも活発に行われるという宿泊施設の一形態…!」
真紅「ふふふ、よく知っているじゃない。そう、ゲストハウスとは旅慣れ、人馴れしたリア充どもが蠢く魔窟!」
翠星石「そ、そんなところにチビ人間を放り込んだりしたら死んじまうですよ真紅!」
雛苺「ピラニアの水槽にグッピーを入れるようなものなのよ!」
824 :
  その身に宿すことができるはず。そのためにも、特に長期宿泊者ばかりで
  既にコミュニティが程よく出来上がっているゲストハウスにジュンを新参者として送るわ!」
ジュン「なっ!?」
翠星石「なんですとー!」
雛苺「ぶち込みすぎなのよ真紅!!」
翠星石「波紋初心者のジョセフにいきなり地獄昇柱を課したリサリサ先生もびっくりですぅ!」
真紅「さあ、出発なさいジュン! 宿は既にネットで予約しておいたから!」
ジュン「う…うあああっ!」ガクガクブルブル
雛苺「ジュンが言葉もなく震えているの!」
翠星石「こ、このままでは旅立つ前にチビ人間の精神が崩壊してしまうですぅ」
825 :
雛苺「ジュン! しっかりしてなのー!」
真紅「…ふ、やはりジュンにはゲストハウスはまだ早かったようね」
翠星石「真紅?」
真紅「実を言うとさっきの台詞は嘘。予約なんか取っていないわ」
雛苺「!?」
真紅「ジュンの覚悟がどれほどのものか、今時点でのそれを確かめてみただけ」
ジュン「……」
翠星石「び、びっくりさせるなですよ、もう…」
826 :
ジュン「……」
雛苺「うぃ! 先ずはジュンのためにやさしくヒナ達が体を張るの」
ジュン「…それで、本当は何をしてくれるってんだ?」
真紅「ジュンの健やかなる眠りのために私達を好きにしていいわ」
翠星石「真紅!? なんとド直球な発言を!?」
ジュン「好きに? 本当なのか?」
真紅「ええ、抱いてもいいのよ?」
ジュン「そうか…」スッ
真紅「ジュン…」
雛苺「ジュ、ジュンが真紅を抱き上げたのー!」
翠星石「きゃーっ! こ、このままベッドインですか! ついに二人は一線を…!?」
827 :
真紅「…て、あれ? ここベッドじゃなくて私の鞄?」
ジュン「そこでゆっくり寝てろ。朝まで出てくるな」パタン
真紅「ちょっ!? ジュン? ジューン!?」もがもが
ジュン「翠星石、雛苺。まだ石化したまんまの金糸雀を物置から持ってきてくれ。重石として鞄の上に乗せる」
翠星石「わ、分かったですぅ…」
雛苺「うぃ…」
ジュン「それが済んだらお前達も静かに鞄で寝てくれよな」
雛苺「で、でもヒナ達はジュンのために何かしてあげたいの!」
ジュン「僕のためを思うなら静かに大人しく寝ててください、マジで」
雛苺「みゅみゅ…」ショボーン
翠星石「くっ! ローゼンおもらし隊は一夜にして解散ですかっ」
828 :
翠星石「や?あ、チビ人間、今宵もいい夜ですねぇ」
ジュン「…? ここは夢、僕の夢の中か? 翠星石お前が夢の扉を開いたのか?」
翠星石「そうです。翠星石と蒼星石が、ですぅ」
ジュン「おい! あれほど僕のためを思うなら静かに眠らせてくれと頼んだはずだろ!
  それを蒼星石まで巻き込んで…! て、蒼星石が見あたらないな?」
翠星石「こ、今度は真紅のおふざけではなくマジな内容なのです!
  そして蒼星石はもう一人の大事なゲストをお迎えに行っているですぅ」
ジュン「もう一人?」
翠星石「ま、それはおいおい分かるです。ほら行くですよ」
ジュン「行くって、どこへ?」
翠星石「チビ人間のチビ樹のところへですぅ!」
ジュン「!」
翠星石「いやぁ?、随分と久しぶりじゃあねえですか?ぁ? あれの様子を見に行くのも」
829 :
薔薇水晶「それは私から説明します…桜田ジュン」ひょこっ
翠星石「むむ、薔薇水晶?」
ジュン「薔薇水晶まで僕の夢の中に?」
翠星石「お前の登場はもっと後のはずですよ」
薔薇水晶「翠星石があまりにも遅いので道に迷っているかと思いまして」
翠星石「チビ人間の偏狭な心の世界で迷うわけがねーだろーがですぅ」
薔薇水晶「そうですか、それは失礼。が、鳥海皆人に残されている時間も少ないので」
ジュン「鳥海!? どういうことだ? まさか蒼星石が迎えに行っているもう一人って?」
翠星石「ええ、そうです。そいつは鳥海皆人、例の偽者ヤローです」
830 :
薔薇水晶「『二人目の鳥海皆人』も『時間切れ』で崩壊した…と伝えたのは私でしたね」
ジュン「ウソをついていたのか!?」
薔薇水晶「それに対する答えはイエスでもありノーでもあります」
ジュン「それってどういう意味…?」
翠星石「……」
薔薇水晶「先ほども言いましたとおり、時間が惜しい。説明は道すがら」
831 :
   ロゼリオン化が心の樹にどのような影響を与えているか確認するのを怠っていた」
ジュン「何も変わってないんじゃないの? 僕自身、何の自覚も…」
翠星石「そういう無自覚な異変だからこそ、心の樹を見る必要があるのです」
ジュン「まあ、そっちの理由はどうでもいい。それと鳥海の件がどう関わってくるっていうんだ?」
薔薇水晶「…『二人目の鳥海皆人』、彼も雪華綺晶の孤独から生まれました」
翠星石「アリスゲームを経ても、まだ白薔薇の心に闇が残っていたからですね」
薔薇水晶「そういう黒い感情は容易に消えはしません。薄れはすれども…消滅はしない、私とて…」
832 :
薔薇水晶「そうです。雪華綺晶も私達も『二人目の鳥海皆人』が、自分が『そうである』と
   気付かないように、一から接してきました。雪華綺晶が一人目と同じ記憶を与え
   あの二人目は自分が、それの延長線上にいると信じていた」
翠星石「水銀燈のマスターの生き損ないの夢が醒めて
  崩れゆく世界の中で、自分も崩れた時の記憶だけは継承させずに…でしたよね」
薔薇水晶「はい。それで順調に歯車は回っていました。『人形を作る人形』の存在に対してだけは
   非常に厳しい態度をとるお父様ですら、鳥海皆人が人間として生きようとする限り
   彼の後押しをしました。アレニエ達の再製にも助言を与えた…」
翠星石「昔、蒼星石にメカ真紅(※)を壊させた時と比べると、激甘な判断ですぅ。
  大体、『人形を作る人形』がダメって言うなら雪華綺晶は…」
薔薇水晶「ベス…いえ、メカ真紅への処遇も、お父様にとっては苦渋の決断。
   そして雪華綺晶はそもそも実体をもたず、人形という範疇に収まらない存在」
ジュン「……」
※蒼星石とメカ真紅と薔薇水晶とベス参照
833 :
ジュン「しかし?」
鳥海「続きは僕が自分で話すよ、薔薇水晶お姉さま」
ジュン「と、鳥海!?」
蒼星石「やあ、ジュン君。待ってたよ」
翠星石「蒼星石」
薔薇水晶「もう着いてしまいましたか…桜田ジュンの樹に。説明はまだ半分も終わっていませんのに」
蒼星石「それぐらいでちょうどいい。全部話されてしまうと僕達の出番がなくなる」
薔薇水晶「でも、時間が…」
鳥海「それぐらいは機械仕掛けの神も大目に見てくれるはずさ」
ジュン「鳥海! お前、鳥海なんだよな!? よく無事で…っ!」
鳥海「いや、無事じゃない。僕の実体は既に砕けた。今、ここにいるのは残留思念みたいなものだ」
ジュン「ッ!?」
834 :
ジュン「僕の?」
鳥海「ああ。自分の心の樹を見てみろ」スッ
ジュン「あれは! リンゴ? リンゴか!? 僕の樹に赤いリンゴが…それも二つ!?」
蒼星石「あれがジュン君の喉と心臓のロゼリオン腫瘍の、心の樹における顕現だ」
薔薇水晶「まるで生命の実と知恵の実のようですね」
翠星石「そんないいモンじゃあねえですよ。あんなのさっさと、もぎとって…」
蒼星石「それは君達がここに来る前に既に僕が試した。が、すぐに同じ木の実が出来てくる。
  この精神深度での心の樹に対するケアではジュン君のロゼリオン化は治せない」
ジュン「そ、そんな! 折角…」
鳥海「できないことが分かった、それも充分な収穫だろ? ジュン?」
ジュン「……」
835 :
ジュン「ああ。そういうこともあったような…(※)」
※金糸雀と六体のてるてるぼうず参照
鳥海「心の樹には三つめを吊るすなよ。あの心の樹、三つのリンゴは支えられそうにない」
ジュン「……」
蒼星石「鳥海君の見立ては、僕の目から見ても正しいと思う」
翠星石「そうですか? あと一つぐらい増えても大差ないような…」
鳥海「俺さ、あの七夕の時の願い事『ジュンになれますように』って書いてたんだぜ」
ジュン「…鳥海」
鳥海「ホント、成長しねーよな。なんで、まだあんな願いを。自分の本当の気持ちでもないのに。
  あれはただ、『一人目の鳥海皆人』の願望、記憶の残りカスだった」
ジュン「鳥海、お前」
836 :
  …いや、違うな。一人目の鳥海皆人がどうやって死んだのかを」
蒼星石「……」
鳥海「それを知らなければ…、自分が雪華綺晶に作られた人形だってことを知らなければ
  僕はまだ、現実世界でジュンと居られたのかもしれない」
ジュン「な、なんで突然に、そんなこと思い出したんだよ!?」
鳥海「僕の目を覚まさせてくれたのは真紅だ」
ジュン「真紅が?」
鳥海「彼女は僕に希望と絶望をくれた。素敵なプレゼントでね」コトッ
ジュン「それは…オルゴール!?」
鳥海「中の曲は聞くだけで死にたくなるドナドナ。これをクリスマスプレゼントで渡されて以来
  僕はたまに、自分の腕や足が砂のように崩れていく悪夢を見るようになった(※)」
※真紅、サンタになる。参照
837 :
薔薇水晶「いいえ違います。真紅はとても優しい。夢という手段でもって
   少しずつ鳥海皆人に、彼の属する世界の真実を知らせようとしていた」
翠星石「ほ、本当ですか…?」
鳥海「そう。悪夢だがそれは事実、現実にあったこと」
蒼星石「雪華綺晶も努力して、記憶の継承には細心の注意を払っていたようだが流石にそこまで万能ではない。
  二人目の鳥海君の心の奥底には、一人目の最期の記憶も受け継がれてしまっていた。
  彼はその記憶を闇に埋め、忘れたまま生きることもできたが、敢えて厳しい光の道を選んだ」
鳥海「結果、僕は真実の重みに潰された、砂の愚者だ。けど、それで満足している。幸福とはこのことだ。
  お母さま…雪華綺晶や槐先生の『何も知らせない方が僕の幸せにつながる』という配慮もよく分かる。
  皆、僕のことを思ってくれていた。嬉しいよ、本当」
838 :
鳥海「これは奇跡だと僕は受け取った。自分の限界を知った僕の人形としての肉体は砕けたが
  機械仕掛けの神様が、ちょっぴりだけ僕にジュンと話すことを許してくれた奇跡だ」
ジュン「…?」
薔薇水晶「二人目の鳥海皆人のことを真に案じていた桜田ジュン…
   あなたの精神の光の象徴である心の樹の前でなら告白できる時間が彼に残されていたのです」
翠星石「伝説の樹の前で告白てやつですか…ときメモBLって感じですぅね」
蒼星石「愛の告白じゃあなくて、真実の告白だよ翠星石。あと、こうしてジュン君の
  心の樹の異常を実際に教えてくれたのは彼だ。彼が最後の力を振り絞り雪華綺晶に伝えた」
翠星石「わ、分かってるですってば」
ジュン「どういう風に説明されても僕は納得できない!」
839 :
ジュン「!?」
鳥海「一人目の鳥海皆人は、それができなかった。でも僕はそれができた」
ジュン「お、おい!?」
鳥海「お母さま…雪華綺晶は、三人目の鳥海を生み出すかもしれない。あの人も悲しい人だから」
薔薇水晶「……」
鳥海「でも、それはきっと違う鳥海皆人。また同じ記憶を継承したとしても
  それはきっと…今、ジュンにサヨナラを言う俺とは違うんだ」
ジュン「ちょっ、待てよ! サヨナラを言うなら、まだ他にも…!」
蒼星石「あまりに大勢が集まると、か弱い状態の鳥海君の魂の伝言が濁る」
翠星石「他の奴らはチビ人間のために、遠慮してくれてるってことです」
ジュン「し、真紅や雪華綺晶まで、いないんだぞ!?」
薔薇水晶「真紅は、結果として鳥海皆人消滅の遠因を作ってしまった責任を感じています」
蒼星石「そして雪華綺晶も」
翠星石「そもそも、チビ人間が置いたカナチビの置物が重くて真紅は鞄から出られねーです」
ジュン「いや、でも! だ、だったら、だからこそ…っ!」
840 :
  僕自身になれた。一人目の鳥海皆人でもなく、ローゼンを継いだ桜田ジュンにでもなく、僕そのものに」
ジュン「ぼ、僕はローゼンを継いでなんか…」
鳥海「そうなのか? 一人目の僕が最期に見たジュンは堂々と輝いていた」
ジュン「鳥海」
鳥海「…忘れるなよ」
ジュン「も、勿論だろ! だって、お前は僕の…ッ」
鳥海「はは、俺のことはどうでもいいんだって。それよりほら、三つめのリンゴはやばいって話」
ジュン「あ、ああっ! それもちゃんと覚えてるから…だから鳥海!」
鳥海「そうか。なら、いいんだ…。ジュン、ありがとう。ずっと楽しか―――」スゥウウ
ジュン「と、鳥海!? 鳥海! 消えたのか? おい、どこに!? 話はまだ半分…ッ!」
841 :
ジュン「…!」
蒼星石「最期まで…いい人だったね。ジュン君のこと心配してた」
翠星石「けど、バカヤローですよ。結局、言えてねーじゃねーですか…最期のサヨナラって…やつを」
薔薇水晶「いいえ、彼は桜田ジュンに素敵なサヨナラを残しました」
翠星石「…?」
蒼星石「二人目の鳥海皆人、彼自身の心だ」
薔薇水晶「そしてそれは桜田ジュンの中で…桜田ジュンを正しい光の道へと歩ませる歯車となる」
842 :

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