ナナリー「お兄様、血の臭いがします」ルルーシュ「……!!」back

ナナリー「お兄様、血の臭いがします」ルルーシュ「……!!」


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1:
ナナリー「久しぶりですね。こうしてお兄様と一緒に眠ることができるのは」
ルルーシュ「ナナリー、ほら。もっとくっついたほうがいい。隙間ができると冷えてしまうからな」
ナナリー「はいっ」
ルルーシュ「最近、一緒にいてやれなくて悪いと思っている」
ナナリー「そんな。こうしてお兄様が優しくしてくれるだけで、私は幸せですから」
ルルーシュ「ははっ。そうか。俺もナナリーの傍にいられるだけで幸せだ」
ルルーシュ(だが、俺はもうこの手を血で染めている……。ナナリーを抱きしめることなどできはしない……)
ナナリー「あら……?」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「お兄様、血の臭いがします」
ルルーシュ「……!!」
ルルーシュ(まさか、ナナリー……!!俺に染み付いてしまった血を感じとったのか……!?ならばナナリーの傍に居てやることもできない……俺は……!!)
ナナリー(お兄様……からじゃない。私から臭っている気がする……。えーと、下半身から臭ってきてるような……。どこかで怪我でもしてしまった、とか?)
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6:
ルルーシュ「……ナナリー?」
ナナリー「はい?」
ルルーシュ「やっぱり、自分の部屋で寝ることにする」
ナナリー「え?ど、どうしてですか?」
ルルーシュ「それは……」
ルルーシュ(気づかれてしまう……。俺が殺人鬼に成り下がってしまったことを……。ナナリーが察してしまう前に俺は離れるべきだ……!!)
ナナリー「お兄様、行かないでください。折角、今日という日を楽しみにしていたのに……」
ルルーシュ「すまない、ナナリー。無理なんだ」
ナナリー「せめて、理由だけでも」
ルルーシュ「……おやすみ、ナナリー」
ナナリー「お兄様っ!」
ルルーシュ(ふっ。俺は世界でたった一人の妹にすら近づけなくなったか……。くくく……フフフハハハハハ……。当然の報いだな……!!!)
ナナリー(やっぱり、私から臭ってくる……。血が出てる……?)
7:
C.C.「……ん?」
ルルーシュ「……なんだ?」
C.C.「今日は妹の部屋で寝るんじゃなかったのか?」
ルルーシュ「俺にそんな資格などないことに気が付いた」
C.C.「何を言っている?」
ルルーシュ「もう無理なんだよ、俺は。ナナリーの傍には居られない」
C.C.「お前、実の妹にすら欲情するようになったのか?これだから童貞は……」
ルルーシュ「もう寝る。話しかけるな」
C.C.「ナナリーのやつ、今頃泣いているんじゃないのか?」
ルルーシュ「黙れ、魔女」
C.C.「可哀相なナナリー。昼間、お前と眠れることをどれだけ楽しみにしているのか私に語ってくれていたのにな」
ルルーシュ「……」
C.C.「まぁいい。お前がそう決めたのなら、好きにしろ」
10:
ナナリー「……くさい」
C.C.「ナナリー?」
ナナリー「え?C.C.さん?まだ、いらしたのですか?もう夜も遅いですし、お帰りになったほうが……」
C.C.「そういうわけにもいかなくなった。どうして兄を手放した?」
ナナリー「お兄様が今日は無理だって」
C.C.「何が無理なんだ?」
ナナリー「わかりません。ただ、無理だとだけ……」
C.C.「そうか。災難だったな」
ナナリー「血の臭いがしたからなのかもしれませんね」
C.C.「ほう?血の臭いか。それは大変だな」
ナナリー「この臭いはなんだと思いますか?」
C.C.「……ルルーシュから臭ってきたのではないのか?」
ナナリー「いえ、私からです。それに下着が濡れているような気もしてきて……」
C.C.「悪いが、見せてもらう」
11:
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(ナナリー……。この手でナナリーを感じることができなくとも、構わない。俺はナナリーのために戦い続けるだけだ……!!!)
ルルーシュ「フフフフハハハハハハハハハ!!!!」
C.C.「おい」ゲシッ
ルルーシュ「つっ!?なんだ!?他人の頭を蹴るとはどういう教育を受けてきたんだ、お前は!!!」
C.C.「……お前、ナナリーに何をした?」
ルルーシュ「どういう意味だ?」
C.C.「血だらけになっていたぞ?」
ルルーシュ「なに!?」
C.C.「実の妹に手を下したか?」
ルルーシュ「ナナリーが怪我をしているのか!?どこだ!?どこを怪我している!?」
C.C.「質問しているのは私だ。兄妹で仲がいいのはいいことだが、男なら逃げずに責任を取れ。初めてで驚いたのは分からなくもないが途中で逃げ出すとは……」
ルルーシュ「ナナリー!!!!」
C.C.「あ、おい!!」
15:
ナナリー「……くさぃ」
ルルーシュ「ナナリー!!!」
ナナリー「お兄様」
ルルーシュ「どうした!?怪我をしたのか?!あぁ!!!なんだこれはぁ!!!!血が……!!!」
ナナリー「あの、そんなに酷いのですか?」
ルルーシュ「丁度、股間の部分に血のシミが……」
ナナリー「えぇ!?」
ルルーシュ「待っていろ!!!今、診てやる!!!」ガシッ
ナナリー「あ!?ちょっと待ってください!!!お兄様!!」
ルルーシュ「なんだ!?傷の具合を診ないことには対処ができないだろう!?」ググッ
ナナリー「ダ、ダメです!!お兄様!!やめてください……!!」
ルルーシュ「大丈夫だ!!!俺に任せろ!!!ナナリー!!!」
ナナリー「は、はずかしいですからぁ……!!!」
ルルーシュ「何を恥ずかしがることがある!!!」
17:
>ルルーシュ「何を恥ずかしがることがある!!!」
こいつはwwwwwww
18:
>>17
さすがの童帝力だな
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FMQ7QV8/
20:
ナナリー「で、でも……ひさしぶりだと……ちょっと……!!」
ルルーシュ「ええい!!!俺に身を委ねればいい!!!さぁ!!!いくぞ、ナナリー!!!」
ナナリー「ダメです!!」
C.C.「遂に馬脚を現したか、シスコンめ」ゲシッ
ルルーシュ「ぬぉ!?何をする!!!この一大事に!!!!」
C.C.「何を慌てている?お前が仕出かしたことだろう?」
ルルーシュ「俺が?バカをいうな。俺がナナリーを傷つけるわけがないだろうが!!」ググッ
ナナリー「ふーん……!!」ググッ
ルルーシュ「いい加減、手を離せ!!!ナナリー!!!」
C.C.「手を離すのはお前だ。腐れ外道」
ルルーシュ「なんだと?フフハハハハ。俺が腐れ外道なら、お前は腐れ魔女か?」
C.C.「どうも様子が変だな。ボウヤはここから退室しろ。私がナナリーを診る」
ルルーシュ「何を言っている。俺が診る」
C.C.「妹の恥部を意気揚々と見る兄がこの世に存在していいのかな?」
ルルーシュ「どこを見ている?俺は鬼気迫る形相でナナリーの下着を剥ごうとしているだけだろうが!!!!」
22:
ルルーシュ「……」ズズッ
ルルーシュ「ちっ……。コーヒーの味が分からない……!!ナナリーは無事なんだろうな……!!!」
C.C.「――終わったぞ」
ルルーシュ「遅い!!!ナナリーの怪我はどうなんだ!?」
C.C.「怪我はなかった」
ルルーシュ「C.C.。そんな嘘はこの場にはいらないんだよ。さっさと言え!!!ナナリーに何があった!!!」
C.C.「何もない。いや、あったか」
ルルーシュ「なんだ!?何があった!?」
C.C.「喜べ。ナナリーは、オンナになっただけだ」
ルルーシュ「ナナリーは生まれたときから女だ」
C.C.「そういう意味じゃない。大人の女になったと言っている」
ルルーシュ「大人の……?」
C.C.「いくらボウヤでももう察しがつくだろう?これからはもう一緒に風呂になど入ってやるなよ。いいな?」
ルルーシュ「……待て。相手は誰だ?」
C.C.「は?」
25:
ルルーシュ「いや……お前の言う通り察しはつく……!!ナナリーが体を許す相手など、この世で一人しかいないからな……!!!」
C.C.「お前……」
ルルーシュ「分かっている。俺もその程度の知識はある。なるほどな……あんな場所から血を流すなど……それ以外に考えられない……!!」
C.C.「……」
ルルーシュ「ククク……フフフ……ハハハハ……ハーッハッハッハッハッハ!!!!」
ルルーシュ「おのれスザァァクッ!!!俺に断りもなしにナナリーを……ナナリーをぉぉぉ!!!!」
ルルーシュ「ナナリーをよくも……よくもぉ……!!!」
C.C.「おい。落ち着け」
ルルーシュ「落ち着いていられるかぁ!!!!」
C.C.「……!?」ビクッ
ルルーシュ「奪ってはならないものを奴は俺から奪ったんだぞ!?黙ってなどいられるか!!!!」
C.C.「冷静になれ」
ルルーシュ「俺はいつでも冷静だ……クククク……そうだ、明日はスザクを招いてパーティーでもしようか……」
ルルーシュ「楽しいホームパーティーをなぁ……フフハハハハ!!!!」
C.C.「……勝手にしろ。私は関係ないからな」
26:
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「あ、お兄様?あの、C.C.さんから話は聞きました。これで私も大人の仲間入りだと」
ルルーシュ「……ああ、そうだな」
ナナリー「あ、あと、C.C.さんが仰っていたのですが……こうなってしまったら、同じベッドで寝ることは控えたほうがいいとか……」
ルルーシュ「……」
ナナリー「何故でしょうか?私はお兄様に抱かれて眠りたいです」
ルルーシュ「きっと、相手を意識してしまうからだろうな」
ナナリー「い、意識……って……あの……」
ルルーシュ「安心しろ、ナナリー。すぐに片はつける」
ナナリー「どういう意味ですか?」
ルルーシュ「俺は覚悟を決めた」
ナナリー「覚悟……」
ルルーシュ(この手で……親友を葬る……!!)
ナナリー(もしかしてお兄様、私のことを……一人の女性として……。そんな……でも……)
28:
翌日
咲世子「ナナリーさま!!!」
ナナリー「なんですか?」
咲世子「下着が汚れていますが!?これはもしや……!?」
ナナリー「はい。昨夜、私も大人になりましたっ」
咲世子「ナナリー様……うぅ……」
ナナリー「咲世子さん?」
咲世子「申し訳ありません。ナナリー様のご成長に感動してしまいました」
ナナリー「そんな……」
咲世子「日本ではこういうときお赤飯を炊くのが慣わしですが、どうしますか?」
ナナリー「なんですか、そのオセキハンって?」
咲世子「祝い事の際にですね――」
ルルーシュ「……」
ルルーシュ(ナナリー……辛かっただろう……苦しかっただろう……怖かっただろう……)
ルルーシュ(待っていろ。仇はとってやるからな……)
32:
生徒会室
ミレイ「あー、なんか面白いことなーい?」
シャーリー「面白いことはありませんけど、書類は山のようにあります」
ミレイ「ルルーシュー、やっておいてー」
シャーリー「ルルはまだ来てませんよ。会長がやってください」
ミレイ「こういうのは副会長のしごとー。わたしは関係なーい」
シャーリー「ありますよぉ!!もう、イベントがない時期なんですから仕方ないじゃないですか!!」
ミレイ「はぁーあ、たいくつー」
シャーリー「ちょっと!リヴァルもなんかいってよ!!」
リヴァル「え?いや、まぁ、退屈なのは退屈だしな。うん」
ミレイ「さっすが、リヴァルぅ。私のこと、わかってるぅー」
リヴァル「でへへへ」
シャーリー「はぁ……」
ルルーシュ「遅れて申し訳ありません」
シャーリー「あ、ルルー。もー、おそーい。会長が仕事してくれなくて困ってたの。ルル、お願いね」
35:
ルルーシュ「悪いが、それどころじゃないんだ」
シャーリー「はい?なんでよ」
ルルーシュ「スザクを待っている」
シャーリー「スザクくん?何かあるの?」
ルルーシュ「ああ……」
ミレイ「なになに?ケンカ?」
シャーリー「会長。楽しそうにしないでくださいよ」
ルルーシュ「喧嘩ならどれほどよかったことか……」
リヴァル「どうしたんだよ、ルルーシュ?深刻なことなのか?」
ルルーシュ「……」
リヴァル「話してみろよ?俺たちにできることがあるなら協力してやるからさ」
ルルーシュ「協力だと?お前にだけはそんなことは頼めない」
リヴァル「なんだよ?俺じゃ頼りないってことか?」
ルルーシュ「お前だけは巻き込みたくないんだよ。リヴァル」
リヴァル「ルルーシュ……マジでどうしたんだ?なんか、人殺しでもしそうな雰囲気出してるぞ」
38:
シャーリー「ルル、話してみてよ。一人で抱え込むのはよくないって」
ミレイ「そうよ?頼れるお姉さんがここにいるんだし」
ルルーシュ「シャーリー……会長……」
シャーリー「スザクくんがどうしたの?」
ルルーシュ「いや……話せない……」
シャーリー「でも……」
ルルーシュ「ありがとう、シャーリー。その優しさだけで十分だ」
ミレイ「もしかしてナナリーが絡んでる?」
ルルーシュ「……」
ミレイ「ルルーシュがそこまで真剣になるっていったら、それしかないもの」
ルルーシュ「会長に隠し事はできませんね」
ミレイ「で、ナナリーとスザクがどうかしたの?もしかして……付き合い始めたとか?」
シャーリー「えぇぇ!?ナナちゃんとスザクくんが!?うーん……お似合いのような、ちょっと違うような……」
リヴァル「別にいいんじゃないか、それぐらい。ナナリーも年頃だしさぁ、そろそろ妹離れしたほうが――」
ルルーシュ「黙れ、リヴァル」
39:
リヴァル「ごめん」
ルルーシュ「……俺もスザクにならナナリーを任せてもいいと思っていた」
シャーリー「なら……」
ルルーシュ「だが、奴は……奴は……!!!」バンッ!!!
ミレイ「な、なにがあったの?」
ルルーシュ「奴は……!!!」
スザク「すいません。遅れました」
ルルーシュ「スザァァァァク!!!!!」ガタッ
スザク「ルルーシュ。おはよう。今日も元気だね」
ルルーシュ「お前……おまえぇぇ……!!!!」
シャーリー「ルル!!まって!!まって!!!」
ミレイ「ストッープ!!!」
ルルーシュ「邪魔をしないでください!!!!会長!!!」
スザク「何かあったのかい?」
リヴァル「おい、スザク。ナナリーになにしたんだよ?ルルーシュ、ブチギレだぞ、おい」
41:
スザク「ナナリーに?身に覚えはないけど……」
ルルーシュ「スザク……スザク……!!!!」
シャーリー「ルルー!!おちついてー!!」
ルルーシュ「離せぇぇ!!!シャーリー!!!!」
ミレイ「スザクくん!!とりあえず、ルルーシュに謝ったほうがいいかも!!」
スザク「謝る?何に対してですか?」
ルルーシュ「貴様だけは生かしておけない……ルルーシュ・ヴィ――」
リヴァル「ルルーシュ?お前の勘違いって可能性はないのか?」
ルルーシュ「勘違いなわけがないだろう!!!」
シャーリー「ナナちゃんに何があったの!?」
ルルーシュ「ナナリーは血を流していた……!!!あのナナリーがだ……!!!」
スザク「病気かい?それならお見舞いに行くよ、ルルーシュ」
ルルーシュ「ふざけるなぁ!!!!」
スザク「ふざけていない!!僕はいつだって真面目だ!!」
ミレイ「血を流してたって、どこから!?それによるでしょう!?」
42:
あなたの血はどこから?
私は股から
44:
ルルーシュ「股間からだ……!!!」
リヴァル「ぶふっ?!」
シャーリー「……それって」
ミレイ「ナナリーって14歳よね?まぁ、別に不思議じゃないわよね?私は13歳だったし」
シャーリー「会長!?なにいってるんですかぁ!?」
リヴァル「マジですかぁ!?」
スザク「……」
ルルーシュ「スザァァク!!!!」
シャーリー「ルル、それはスザクくんは関係ないってばぁ」
スザク「ルルーシュ。落ち着いてくれ」
ルルーシュ「まずは謝罪しろ……スザァク!!!」
スザク「どうして僕の所為にする?」
シャーリー「うんうん。スザクくんは関係ないもんね」
スザク「ルルーシュは僕がナナリーに何かをしたと思い込んでいるみたいだけど、ナナリーから僕の名前は出たのか?」
ルルーシュ「あの心優しいナナリーが犯人の名を告げるとでも思っているのか!?えぇ!?」
47:
ルルーシュ「ナナリーは無邪気に微笑んで、今日から大人の仲間入りだと言っていた……」
シャーリー「あははは」
ルルーシュ「だが、心では悲しみにくれていたはずだぁ!!!!スザァク!!!!貴様が……貴様さえ、いなければ……!!!」
スザク「ルルーシュ。待ってくれ。僕は関係ないよ。昨日はずっと基地にいたんだ。ナナリーに何かできるわけがない」
ルルーシュ「謝れ……スザク……」
スザク「ルルーシュ……。君は復讐という名の鬼だね」
ルルーシュ「……」
ミレイ「だからぁ。それってせい――」
ナナリー「ごめんなさい。遅れてしまいました」
シャーリー「あぁ!!ナナちゃん!!いいところに!!こっちこっち」
ナナリー「どうかしたのですか?」
シャーリー「昨日、何があったのかルルに説明してあげて。もう収拾つかないよぉ」
ナナリー「昨日って……そんなの……いえません……」モジモジ
ルルーシュ「当然だ。いえるわけがない……!!そうだ!!!スザク!!!いえるわけがないんだよ!!!!」
スザク「ナナリーが血を流していたことをどうしても僕の所為にしたいのか……。ルルーシュ、君の事は友達だと思っていたのに……」
48:
ルルーシュ「俺もだ。だからこそ、今は憎悪しかない」
スザク「そうか……」
ミレイ「ナナリー、昨日大人になれたんだって?このこのー」
ナナリー「だ、だれからそのことを!?」
シャーリー「ルルが大声でいってたけど」
ナナリー「も、もう!おにいさまぁ!!」
リヴァル「とにかくさ、ナナリー。ルルーシュが酷い勘違いをしているからきちんと説明を――」
スザク「ナナリーが血を流したのは、君に責任があるんじゃないのか?」
ルルーシュ「なに……?」
ミレイ「え?」
シャーリー「スザクくん、何を言い出すの?」
スザク「ルルーシュ。ナナリーを大人にしたのは、君じゃないのか?」
ルルーシュ「お前、頭がおかしいんじゃないか?」
スザク「少し考えればわかることだ。君はナナリーを溺愛している。一時の衝動に負け、手を出した可能性もある」
ルルーシュ「なぁ……!?そ、そんなわけない!!!ありえるわけがないだろう!!!俺がナナリーに手を出すなど!!!!」
50:
スザクはKYだったか。
51:
スザクも馬鹿なのかww
53:
ミレイ「待った。スザクくん?」
スザク「なんですか?」
ミレイ「ナナリーが大人になっていうのはね……」
スザク「誰かに初めてを捧げたということでしょう?僕だって分かります、それぐらいなら」
シャーリー「えぇ……」
リヴァル「ちょっと待ってくれ!!結局、どっちなんだ!?」
ミレイ「あれー?私たちのほうが間違ってるのかなぁ?」
シャーリー「えぇ!?ナナちゃん!?どうなの!?」
ナナリー「どうと言われましても……」
スザク「ルルーシュ。君は自分で犯した罪を認められず、僕になすりつけようとしたんじゃないのかい」
ルルーシュ「スザク。いい度胸だな。この期に及んで責任転嫁か」
スザク「もし君がナナリーに手を出したというなら、許さない」
ルルーシュ「スザク。今、認めればまだ遺言としては格好がつくぞ?ここで情けない命乞いを続けてもあの世で恥になるだけだと思うが?」
ミレイ「ナナリー?どっちなの?あっち?それとも、こっち?」
ナナリー「あの、お兄様とスザクさんはどうして言い争っているのですか?私のことなのはわかりますけど……」
55:
ミレイ「ナナリー?昨日のことを話して。これは一大事よ?」
ナナリー「で、でも……」
シャーリー「このままじゃ、血が流れちゃうよ」
ナナリー「……実は昨日、血が出たんです」
ミレイ「ここから?」
ナナリー「はい」
シャーリー「なーんだ。やっぱり、そうなんじゃないですか。一瞬だけ疑っちゃいましたよ」
ミレイ「それから?」
ナナリー「最初は戸惑いましたが、説明を受けて納得できました。知識としてはありましたので」
ミレイ「そっかぁ。そうよね。ナナリーだって分かるわよね」
シャーリー「ほら、ルル!!勘違いだって!!」
ルルーシュ「スザァァク……!何故だ……何故認めようとしない……!!」
スザク「ルルーシュ、間違った答えで満足できるのか?」
シャーリー「ダメだ……声が届いてない……」
ナナリー「お兄様、スザクさん。やめてください。私のことでケンカなんて……」
58:
スザク「よく思い出すんだ、ルルーシュ!!!」
ルルーシュ「何をだ!!!」
ミレイ「今日をナナリー大人になった記念日ってことにしてパーティーをしまーす!!」
ナナリー「ミレイさんっ!!!」
ミレイ「だいじょーぶ。全生徒に祝ってもらいましょう」
ナナリー「そんなの恥ずかしいです!!」
スザク「ナナリーはいつ、血を流した?」
ルルーシュ「昨日の夜だ」
スザク「そのときの状況はどうだったんだい?」
ルルーシュ「状況だと?」
スザク「ナナリーはどこにいたのか。ナナリーはどうしていたのか」
ルルーシュ「それは……」
スザク「君はナナリーと一緒に寝ていなかったのか?重要なのはそこだけのはずだ」
ルルーシュ「……!?」
リヴァル「おい。ルルーシュ?マジか?」
61:
ルルーシュ「確かに寝て……いたが……だが、あのときは……」
スザク「昨晩、君がどうしていたのか……。ゆっくりと思い出せ」
ルルーシュ「久しぶりにゆっくりできるから……俺はナナリーと……一緒に寝る約束をした……」
シャーリー「ルル……?」
ミレイ「あれ?またわかんなくなってきちゃったけど」
ルルーシュ「ナナリーもそれを楽しみにして……うぅ……!!!」
スザク「それからどうした?」
ルルーシュ「ぬぅ……!!!」
スザク「君は一緒に寝たんだろう!?」
リヴァル「寝たのか!?」
ルルーシュ「そうだ……寝た……」
スザク「……ルルーシュ……君は最低だな……」
ルルーシュ「だが、寝ただけだ……俺は何もしていない……ナナリーにはなにもしていない……はずだ……」
スザク「君がベッドから去ったあと、ナナリーが血を流していることが分かったんじゃないのか?」
ルルーシュ「ぐぅぅ……!!な、なぜそれを……!!」
63:
ミレイ「ちょっと……本当なの……?」
シャーリー「ルル、嘘だよね?」
ナナリー「お兄様、大丈夫ですか?」
ルルーシュ「いや!!!違う!!!俺はナナリーに何もしていない!!!ただ、添い寝をしただけだ!!!!」
スザク「君はそうして都合のいい記憶を作り上げ、僕を貶めようとしただけだ」
ルルーシュ「違う!!!俺はナナリーに何もしてなどいなぁい!!!!」
スザク「そう信じたいだけだろう?」
ルルーシュ「違う……!!!俺は……違う!!!」
ナナリー「お兄様……?」
スザク「ナナリー?」
ナナリー「は、はい?」
スザク「昨日、ルルーシュにされたことを言ってみてくれないか?」
ナナリー「お、お兄様にですか……?」
スザク「辛いことかもしれないけど、ルルーシュのためでもあるし、ナナリーのためでもあるんだ」
ナナリー「昨日は……し、下着を脱がされそうに……なりましたけど……でも、それは……」
72:
リヴァル「ルルーシュ……見損なった……本気で……」
ルルーシュ「……!!!」
スザク「妹に乱暴か……堕ちたね、ルルーシュ。昔の君ならそんなことは絶対にしなかった」
ルルーシュ「そうか……あれは……事に及ぶ前の記憶だったのか……。俺としたことが、混乱して記憶が前後してしまっていたようだな……」
シャーリー「ルル……!!!信じてたのに!!!」
ルルーシュ「シャーリー!!待て!!俺も記憶が曖昧で……!!」
スザク「間違いを犯した直後に怖くなり、記憶に蓋をした結果、君は錯乱状態に陥った」
ルルーシュ「やめろぉ……!!!」
スザク「自分がナナリーを傷つけるわけがない。違う誰かがやったに決まっている。君はそう思い込むことで、過ちから目を背けようとしたんだ」
ルルーシュ「やめろぉぉぉ!!!!!スザァァァク!!!!」
スザク「君はクズだ!!!ルルーシュ!!!」
ミレイ「……ナナリー?今の話は本当なのね?」
ナナリー「え、ええ。でも、あの、それはお兄様が私のことを……」
シャーリー「ルルなんて、もうしらない!!!ナナちゃんと結婚でもなんでもしちゃえばいいのにー!!!」
ルルーシュ「待ってくれ!!!シャーリー!!!」
77:
ミレイ「シャーリーは私がなんとかするから、リヴァルはここにいて」
リヴァル「は、はい」
ルルーシュ「くっ……!!」
ルルーシュ(なんてことだ……!!俺は……この汚れた手で……返り血が染み付いた体で……ナナリーを穢していたのか……!!!)
ルルーシュ(俺がこの世界で唯一守りたかったものを……俺自身の手で壊していた……のかぁ……!!!!俺がぁ……俺がナナリーを……!!!)
ナナリー「お兄様……あの……」
スザク「ルルーシュ。僕は君を軽蔑する」
ルルーシュ「ぐぅぅ……!!!スザクぅぅ……!!!」
スザク「ここから君がどんな答えを出すのか見届ける」
ルルーシュ「うぅぅ……!!」
スザク「間違った結果だけは出さないでくれ」
ルルーシュ「ま、て……スザ……ク……!!俺は……オレはぁぁ……!!!」
スザク「これ以上、僕を失望させないでくれ。友人として、最後のお願いだ」
ルルーシュ「ぬおぉぉぉぉ!!!!!」
ナナリー「あぁ……お兄様……ナナリーはここにいますから……」
80:
リヴァル「ルルーシュ、おまえさぁ……」
ルルーシュ「リヴァル……?」
リヴァル「ナナリーのこと、真剣に考えてるんだよな?」
ルルーシュ「俺はいつだって真剣に……!!」
リヴァル「もう、ただの妹じゃないんだぞ?わかってるのか?」
ルルーシュ「な、に……?」
リヴァル「どうするんだよ?」
ルルーシュ「ど、どうする……だと……?」
リヴァル「俺はその……驚きはしたけど、そういうのも悪くないって思う」
ルルーシュ「……」
リヴァル「兄妹でも、所詮は男と女だし、好きになったんなら止められないだろ」
ルルーシュ「リヴァル、お前……」
リヴァル「勘違いするな。お前がただ欲望に屈したってだけなら、俺はお前とはもう一生口なんてきかない。でも、そうじゃないだろ?それだけ真剣に悩んでるならさ」
ルルーシュ「だが……」
リヴァル「ルルーシュのことは見損なったけど、それでも俺はお前と友達でいたい。だから、もう少し信じさせてくれよ、ルルーシュ・ランペルージのことをさ」
83:
ルルーシュ「見捨てないのか……こんな最低な男を……」
リヴァル「見捨てるのは簡単だろ?そんなのいつだってできる」
ルルーシュ「……」
リヴァル「ほら、ナナリーが待ってるぞ」
ルルーシュ「ナ……ナ、リー……?」
ナナリー「お兄様?大丈夫ですか?」
ルルーシュ「ナナリー……すまない……俺は……俺は……お前のことを……汚してしまった……!!!」
ナナリー「いえ。あの、私はただ恥ずかしかっただけですから、気にしてません」
ルルーシュ「たった一人の肉親に……家族に……妹に……俺は……!!!!」
ナナリー「ごめんなさい、お兄様。あのとき、私が嫌がらなければきっとこんなことにはならなかったはず」
ルルーシュ「ナナリー……」ギュッ
ナナリー「お、お兄様……?」
ルルーシュ「こんな兄……いや、こんな男とでよければ将来のことを考えないか?」
ナナリー「しょ、将来のこと、ですか?」
ルルーシュ「ああ。俺とお前の幸せについてだ」
86:
ナナリー「そんなのお兄様が傍にいてくれるだけで、私は幸せですよ?」
ルルーシュ「ナナ……リー……くっ……うっ……」
ナナリー「お兄様、泣いているのですか?どうして……?」
ルルーシュ「お前の優しさに触れた者は……涙ぐらい流すに決まっているだろう……」
ナナリー「そ、そうですか?」
ルルーシュ「特に血に染まり、穢れた男ならば尚更だ」
ナナリー「お兄様、もしかして昨日のでどこか汚れてしまったのですか?」
ルルーシュ「ああ。汚れたな」
ナナリー「あの、不潔なのできちんと洗ったほうが……」
ルルーシュ「もう浄化されたよ。お前のおかげで」
ナナリー「それならいいんですけど」
ルルーシュ「ナナリー……愛している……」
ナナリー「それは私もですっ。お兄様っ」
ルルーシュ「ナナリー!!!」ギュッ
リヴァル「……ナナリーを幸せにしろよ、ルルーシュ」
93:
ルルーシュ「リヴァル、会長には……」
リヴァル「上手く言っとくって。今はナナリーのほうが大事だろ?」
ルルーシュ「ああ。悪いな、迷惑をかけて」
リヴァル「お前が素直にそういうと気持ち悪い」
ルルーシュ「ふふっ」
リヴァル「また、明日な」
ルルーシュ「そうだな。ナナリー、今日は帰ろう」
ナナリー「でも、授業のほうがまだ」
ルルーシュ「今日は俺の我侭に付き合ってくれないか?今日は時間をかけてナナリーと今後のことを話し合いたい」
ナナリー「今後のことってなんですか?」
ルルーシュ「決まっている。このまま兄妹として生きていくのか、それとも……」
ナナリー「そ、それとも……?」
ルルーシュ「その……正式に……結婚できるように……だな……」
ナナリー「お、おにいさま……!!そ、そんな……私のことを……そ、そこまで想っていたのですか……!?」
ルルーシュ「当たり前だ!!何を今更!!!俺は、真剣にナナリーのことを……その……」
96:
ナナリー「あの、なんと言っていいのか……お兄様……」
ルルーシュ「俺とでは、ダメか?やはり、スザクのほうが……」
ナナリー「そんなことありません!」
ルルーシュ「……!」
ナナリー「あ、いえ……お兄様が私にとっての……その……理想の男性ですから……」
ルルーシュ「ナナリー……」
ナナリー「お兄様……」
リヴァル「もういいから、早く行ってくれ。なんで甘いひと時を見せ付けられないといけないんだよ」
ルルーシュ「あ、わ、悪い……」
ナナリー「ごめんなさい、リヴァルさん。でも、その、人生で一番幸せで……」
リヴァル「もういいって!!」
ルルーシュ「よし、ナナリー。戻るか」
ナナリー「は、はい。行きましょう、お兄様っ」
ルルーシュ「リヴァル、ありがとう」
リヴァル「はいはい」
97:
ルルーシュの部屋
咲世子「できました」
C.C.「何ができたんだ?」
咲世子「C.C.さん。いつ、いらっしゃったのですか?」
C.C.「さっきだよ。で、それはなんだ?」
咲世子「お赤飯です」
C.C.「あまり美味そうには見えないが?」
咲世子「そうですか?上手くできたと思うのですが」
C.C.「どちらにせよ、私好みになるにはチーズが足りないな」
咲世子「お赤飯をピザにすることが憚られます」
C.C.「ふんっ。で、どうして今日に限って妙なものを作った?」
咲世子「今日はナナリー様にとってとても、とても大切な日ですから。正確には昨日なのですが」
C.C.「ナナリーが大人になったから祝うのか」
咲世子「はい。ナナリー様も大変喜んでおられました」
C.C.「ほう?子作りする予定でもあったということかな?」
99:
咲世子「流石にそこまでは考えてらっしゃらないかと……。ですが、可能性はあります」
C.C.「気持ち悪いことはいうなよ?」
咲世子「愛があれば血の繋がりなど些細なことでしょう」
C.C.「言うなと言っただろう」
ナナリー「――ただいま戻りました」
咲世子「ナナリー様?まだ午後の授業が残っているはずでは……?」
ナナリー「サボっちゃいました」
咲世子「何かありましたか?」
ナナリー「はい。その……」
ルルーシュ「咲世子さん。まだ話し合いはしますが……俺たち……」
C.C.「……?」
ナナリー「結婚を前提に付き合うことに決めました」
咲世子「え……」
C.C.「おい、変態ド屑シスコン。説明しろ」
ルルーシュ「説明など不要だろう。今、ナナリーが言った通りなのだからな」
104:
咲世子「ナナリー様……」
ナナリー「ダメ、ですか?」
咲世子「いえ。全力で応援させていただきます」
ナナリー「咲世子さん!!ありがとうございます!!」
咲世子「(ミレイ様……申し訳ありません……)」
ルルーシュ「その忠義に感謝します」
咲世子「いえ。私はミレイ様に仕える身であると同時に、ルルーシュ様とナナリー様と共に生きることを誓っております」
ルルーシュ「ありがとう」
C.C.「ふざけるな」
ルルーシュ「どうした?お前も素直に祝え、魔女」
C.C.「どこの世界に堂々と結婚を宣言する兄妹がいる?」
ルルーシュ「お前の目は飾りか?ここにいるだろう?なぁ、ナナリー?」
ナナリー「はいっ!お兄様!」
C.C.「おい。腐れブラコン。気持ち悪いことをしているという自覚もないか?」
ナナリー「私はお兄様を愛していることに誇りを持っていますから」
107:
C.C.「……どうしてそんな話になったのか、説明しろ。私が納得するまでこの話を進ませはしないからな」
ルルーシュ「何を怒っている?」
C.C.「怒ってない。拗ねているだけだ」
ルルーシュ「そうだな。今朝までは普通の兄妹だった二人が、帰ってくるなり結婚しますでは不思議に感じでも無理はない」
C.C.「不思議しか感じない」
ルルーシュ「昨夜の出来事に端を発する」
C.C.「ナナリーの初潮か」
ルルーシュ「違うな。間違っているぞ」
C.C.「なに?」
ルルーシュ「あれはそんなものではない」
ナナリー「え?」
ルルーシュ「俺がナナリーと……初めて……した……結果だ」
ナナリー「い、いつのまに……!!気づきませんでした……!!」
C.C.「……」
咲世子「このお赤飯の意味がたった今変更になりました。おめでとうございます、ナナリー様」
112:
ナナリー「ど、どうも。でも、記憶にないのは少し残念ですね……。初めては思い出にしたかったのですが……」
咲世子「そうですね。そこは少し不憫でなりません」
ルルーシュ「正直、俺もどうナナリーと体を重ねたのかは覚えていない。恐らく、衝動的に襲ってしまったのだろう」
ナナリー「私も覚えていませんから、衝動的に襲われたのでしょうか?」
ルルーシュ「もしくは、俺に襲われたことがナナリーにとって恐怖でしかなく、記憶を抹消してしまったかだ」
ナナリー「それなら……ありえますね……」
ルルーシュ「俺はこの手でナナリーを穢した。それは俺にとって大きな十字架だ。しかし、ナナリーを深く愛しているのも事実だ」
ルルーシュ「だからこそ、俺は自身の人生をかけてナナリーを幸せにすることを誓った。無論、それが贖罪になるとは思っていない!!!」
ルルーシュ「こうすることしか、道がないだけだ!!!だから!!!俺は!!!」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「ナナリーを一生悲しませない!!!幸福で満たし続ける!!!!」
ルルーシュ「我が覇道!!!ここにあり!!!!」
咲世子「……素敵です」
ナナリー「よろしくお願いします、お兄様」
C.C.「ルルーシュ?よーく考えろ。昨日一日の行動を朝から順に思い出していけ」
115:
ルルーシュ「なんだと?」
C.C.「いいから、思い出せ。お前は誰かに記憶を刷り込まれている」
ルルーシュ「何を言っている?俺は過ちを認めた」
C.C.「夕方からでもいい。お前がナナリーと何を約束した?」
ルルーシュ「一緒に寝ることだ」
C.C.「そのあと、夕食をとり、二時間ほどリビングでゆっくりしたあと、風呂に入り、着替え、二人は寝室に向かったな?」
ルルーシュ「あ、ああ。そうだ」
ナナリー「C.C.さん、よく覚えていますね」
C.C.「そこから何があった?言ってみろ」
ルルーシュ「何も覚えていない。気が付けば俺はナナリーのベッドから去ろうとしていた」
ナナリー「……」
C.C.「ルルーシュ、手を」
ルルーシュ「何をするつもりだ?」
C.C.「消した記憶であっても、お前が本当に体験したことならば思い出させてやろう。――ショックイメージでな」ギュッ
ルルーシュ「バ、バカ!!!やめろ!!!!」
116:
C.C.「……どうだ?」
ルルーシュ「俺は……ナナリーと何もしていない……」
ナナリー「お兄様……」
ルルーシュ「そうだ。ナナリーが急に血の臭いがすると言ったから、俺は動揺してしまっただけで……ナナリーを……」
C.C.「分かっただろう?ナナリーとお前は何もしていない。ただ一緒に寝ようとしたが、お前の気が変わってしまっただけのことだ」
ルルーシュ「ならば……!!!」
C.C.「ナナリー?何故、正直に言わない?」
ナナリー「わ、私も途中からそうなのかなって思い込んでしまって……」
C.C.「まぁ、そもそもの発端はどこかの童貞坊やがナナリーが襲われたと思い込んでしまったことが発端だ。諸悪の根源は誰なのか考えるまでもない」
ルルーシュ「……俺か」
C.C.「そうだ」
ルルーシュ「ククク……フフフ……ハハハハハ……」
咲世子「ルルーシュ様?」
ルルーシュ「なんだ……そうか……よかった……ナナリーは誰にも穢されてなどいなかったのか……よかった……本当に……」
ナナリー「お兄様、あの……結婚は……?」
117:
結婚は乗り気なんだなナナリーw
119:
ルルーシュ「スザクたちに弁解してくる」
C.C.「それがいい」
ナナリー「あの……お兄様……」
ルルーシュ「ナナリー?」
ナナリー「は、はい」
ルルーシュ「悪かった。俺の勝手な思い込みで騒ぎになってしまって」
ナナリー「いえ、それは構わないのですが」
ルルーシュ「馬鹿な兄を許してくれ」
ナナリー「お兄様、そんなことはどうでもいいので、結婚の話を……」
ルルーシュ「咲世子さん。少し出かけてきます」
咲世子「お気をつけて」
ナナリー「あ……あ……」
咲世子「では、本来の意味に戻りましたが、お赤飯でお祝いをしましょう」
C.C.「ピザ赤飯にしてくれ」
ナナリー「おにいさま……」
126:
翌日 生徒会室
シャーリー「もー!!人騒がせなんだからー!!!」
ルルーシュ「だから、悪かったって何度も言っているだろ?」
シャーリー「そんなことじゃ許しません!!」
ルルーシュ「今度、何か償うから、機嫌を直してくれ」
シャーリー「ふーんだっ」
ルルーシュ「やれやれ……」
ミレイ「やれやれって言いたいのはこっちなんだけどなー」
ルルーシュ「申し訳ありませんでした。雑用は全部やりますよ、会長」
ミレイ「そうこなくっちゃ!!はーい、これ全部ねー!!」
ルルーシュ「こ、こんなにですか?」
ミレイ「当然でしょー?」
リヴァル「まぁ、親友が道を踏み外してなくてよかったかな」
スザク「そうだね。僕はルルーシュのことを心から信じていたけど。ルルーシュがナナリーを襲うなんて、ありえないからね」
リヴァル「スザク……おまえ……」
130:
ニーナ「だけど、リヴァルの話を聞いた限りだと、ナナリーとは恋人になるとかならないとかって……」
ルルーシュ「それは……」
カレン「私もきいたなぁー、それ。どうするの、ルルーシュくん?」
ルルーシュ「も、もういいだろう。その話は終わったんだ」
カレン「あ、逃げた」
シャーリー「ちょっと!!血が繋がってないとかなら100歩譲ってもいいけど、ルルとナナちゃんは実の兄妹なんだから!!そんなのダメに決まってるじゃない!!」
カレン「まぁ、そうなんだけどさ。ルルーシュくんの気持ちが嘘だったとは思えないのよねぇ」
ルルーシュ「どういう意味だ?」
カレン「一時の感情だけで真剣に悩めるってことは、土台が出来上がってるんじゃないかなって」
ルルーシュ「……」
シャーリー「やめてー!!!」
カレン「はいはい、わかったから」
シャーリー「ルルとナナちゃんは健全な兄妹なんだからー!!」
スザク「それは間違いないよ」
ニーナ「そうなんだ」
133:
ナナリー「私がどうかしましたか?」
シャーリー「ナナちゃん!!いらっしゃい!!なんでもないよ!!うんうん!!」
ナナリー「そうですか」
ミレイ「はいはい。カレンも手を動かすように」
カレン「わかりました」
ルルーシュ「……」
ナナリー「お兄様、何を話されていたのですか?」
ルルーシュ「何、ただの世間話だ」
カレン「ナナリーはおにいちゃんのことどう想ってるの?」
ナナリー「へ!?」
カレン「どうなの?」
ナナリー「それは……あの……もちろん……」
シャーリー「こらー!!!」
カレン「ごめん。もう訊かないから」
ルルーシュ「はぁ……」
134:
中庭
ナナリー「なんだが、色々訊かれてしまいましたね、お兄様?」
ルルーシュ「そうだな。まぁ、リヴァルの前であれだけのことを言ってしまったからな。多少の追求は致し方ないが」
ナナリー「……あの」
ルルーシュ「どうした?」
ナナリー「お兄様は私のことを……どう想っているでしょうか?」
ルルーシュ「おいおい。ナナリー、あまり困らせないでくれ」
ナナリー「……」
ルルーシュ「勿論、愛している」
ナナリー「妹としてですか?」
ルルーシュ「ナナリー」
ナナリー「聞かせてください……これだけ……」
ルルーシュ「お前の傍にいたいというこの気持ちが、慕情なのかどうかは分からない。だが、お前のことは愛している。これだけは自信を持って言える」
ナナリー「私もお兄様のことは大好きです。それだけは自信をもって言えます」
ルルーシュ「……ありがとう」
136:
ルルーシュ「そろそろ戻るか」
ナナリー「はいっ」
ルルーシュ「……今日も一緒に寝るか?」
ナナリー「いいのですか!?」
ルルーシュ「何を遠慮することがあるんだ?」
ナナリー「また血の臭いがしなければいいのですが」
ルルーシュ「もうあんなことにはならないだろ」
ナナリー「ですね。もし、なったとしたら……そのときは……」
ルルーシュ「もう勘弁してくれ。今度同じようなことがあれば、ナナリーと顔を合わすことすら困難になる」
ナナリー「どうしてですか?」
ルルーシュ「どうしてもだ」
ナナリー「私は別に大丈夫ですよ。まだユフィ姉様と競争は続いてますし、そんなことでは根をあげません」
ルルーシュ「ユフィと競争だと?初耳だな。どんな競争をしているんだ?いや、それとこれと何の関係が……」
ナナリー「関係はありますよ?だって、どちらが早くお兄様と結婚できるか、ですから。うふふ」
ルルーシュ「なっ……!?」
     おしまい
144:
乙面白かった
次は新婚編だな
145:
綺麗に締まってよかった、乙
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