女「はやく今月分の恋人料金払って」back

女「はやく今月分の恋人料金払って」


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1:
2月25日 (月)
男「もう少しだけ待って!バイト代が入ったら必ず払うから…」
女「はぁ、使えないわね。今月中に払えなかったら解約よ」
男「わかった…」
女「じゃあ私帰るから」
男「え!今日はデートの約束してた日じゃ…」
女「本来の支払い期限は昨日なんだから今は恋人でもなんでもないの。用もないのに話しかけないで」
女「それにこの契約のすべての権限は私が持ってるの。私が解約したいって思ったらいつでもできるんだから口答えしないで」
男「そんな…」
女「ぐちぐちうるさいわね。じゃお金はよろしく」
妹のおかげでモテすぎてヤバい。 初回版
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3:
ここまでして恋人いらんだろ
4:
友「女さん行っちゃったな」
男「はぁ…」
友「今月も1万払うのか?」
男「それは先月までの話だ。今月からは5万」
友「5万!?おまえそんなバカだったのか!」
男「友達から恋人にランクが上がったからいいんだよ」
友「(目がキラキラしとる…)」
6:
 
友「友達料金が1万で恋人料金が5万か。中々なぼったくりシステムだ」
男「そんなことない!女さんよりかわいい人を俺は見たことない!」
友「性格に難が…。女さんの妹とは大違いだ」
男「あー。バイト先が一緒なんだっけ」
友「そそ」
友「つーか友達コースの内容はどんな感じだったんだ?」
男「学校であれば適度に話しかけてもいい権利と」
友「まずそれがおかしい」
男「約週一のデートだな」
友「約?」
男「女さんが行きたい時にだけ財布代わりに俺が着いていくんだよ。頻度は週一くらい」
友「それはあまりにも…」
男「好きな人と出かけられるなら何でもうれしいだろ」
友「そうなのかね」
7:
>友「5万!?おまえそんなバカだったのか!」
なんかわろた
9:
 
友「一ヶ月5万円の恋人コースはどんなメニューなんだ」
男「友達コース+メール、電話が可能になったくらいだな」
友「…メールと電話が追加されただけ?」
男「まぁそうだな。ほとんど返事なんてこないけど」
友「今すぐにでも解約してほしい」
男「俺は楽しい」
友「もう何も言うまい」
男「友は正真正銘の彼女持ちだからわかると思ってたんだけどな」
友「俺は年上相手だからいろいろ勝手が違うんだよたぶん」
男「年上だったのか。初めて知った」
友「言ってなかったけ」
男「まず何も教えてくれないし」
友「恥ずかしいんだよ」
11:
 
翌日 夜
コンビニ
男「イラッシャセー」
男「ポイントカードはお持ちですか」
男「アリザース」
男「イラッシャセー」
………
……

男「ふぅ…」ゴホゴホ
店長「悪いねーバックレた人の分まで入ってもらって」
男「少し疲れましたけど大丈夫です!がんばります!」
店長「助かるよ。時給アップも考えておこう」
男「ほんとですか!ありがとうございます!」
12:
 
男「(よし、終わった…。電話も完了したし一段落だ)」ゴホゴホ
男「(しかも今日だけで1万は稼げたな)」
男「(でも最近頭くらくらするんだよな)」ゴホゴホ
男「(なんか風邪っぽい)」
男「(女さんとデートしてたら風邪うつして大変だったかもしれんな。助かった)」
男「(まぁそんなことより…)」
男「(はやくデート行って女さんと手つないでみたい!)」ニヤニヤ
幼女「あの人ひとりで笑ってるよーこわーい」
幼女母「見ちゃいけません!」
14:
 
翌日
男「38℃ぴったり…」ゴホゴホ
男「バイトもあるし今日は学校休むか」
男「メールしないとな」
男『女さん。今日は休むよ。払えなくてごめん!』
女『明日までに払えなかったら解約』
男『必ず払う!』
16:
………
……

男「…随分寝たな」ゴホゴホ
男「そろそろ行かないと」
男「オハザマース」
店員「ザース」
男「シャッセー」
店員「セー」
男「アザマシター」
店員「シター」
17:
店員「んじゃお先失礼します」
男「あいよ」ゴホゴホ
店長「男くん大丈夫?」
男「はい。それより店長にお願いが…」
店長「前借りしたいの?」
男「…その通りです。顔に出てましたか…」
店長「前借りって形はできないから俺が個人的に貸そう」
21:
 
男「……」ポロポロ
店長「泣くほど困ってたんだな。いくら貸してほしいんだ」
男「…3万ほど」
店長「どーせ遠慮して言ってるんだろ。倍貸すよ。返せるとき返せ」
男「ありがとうございます!」
店長「はいこれ」ペラ
男「ありがとうございます!すぐ返します!」
店長「いつでもいい。無理して体壊すなよ」
23:
こんな優しい店長いたら一生働ける
25:
男「ただいまー」
男「(店長のおかげで助かった…)」ゴホゴホ
男「(明日のためにすぐ寝ないと)」
男「(そうだ。女さんにメールしとこう)」
男『一日ゆっくり寝たから明日は学校行ける。今日は心配かけてごめん!』
男「…これでよし、と」
男「(そうだ)」
男「(〆切近づいてるしあの応募しとくか)」カチカチ
男「(…これ、怪しいくらいに高額だな)」カチカチ
27:
翌日
男「はい!今月分!」
女「ちゃんとあるわね」
男「遅くなってごめん!次からきっちりする!」
女「まぁいいわ。今日は食べたいものあるの。行くわよ」
男「ごめん、今日は遠慮したいんだ」
女「……あっそ」
男「風邪うつしたくないんだ。まだ治ってなくて…」
女「別に聞いてない。話しかけないで」スタスタ
男「女さんごめん!また次行きたい時誘って!」
男「(どうにかして埋め合わせしないと…)」
30:
男「あー。好感度下がりまくったな」
友「正直下がるほど好感度があったとは思えない」
男「まぁそれを言われると」ゴホゴホ
友「大分疲れてるな。大丈夫か?」
男「平気平気。今日から新しいバイト始めるし」
友「ん?コンビニはクビなったのか?」
男「いや掛け持ちしようと」
友「…頑張りすぎてなんか怖い」
男「高時給だったから飛びついてみた。軽作業」
友「!」
友「あれは軽じゃねーんだって…。どっかで休み作って身体休めろよ?」
男「そうだな。家で寝てからバイト行くか…」ゴホゴホ
友「おー、そうした方がいい」
友「(…軽作業か)」カチカチ
31:
女「(……なにあいつ)」
女「(期間限定のスイーツ食べたかったのに!)」
女「(今日までのだから食べられないじゃない!)」
女「(ひとりでこの行列に並ぶのは……60分待ちか)」
女「(全部あいつのせいじゃない!)」イライラ
幼女「あの人ひとりで怒ってるよーこわーい」
幼女母「見ちゃいけません!」
33:
バイト現場
社員「(あの子か…?)」
社員「あなたが男君?」
男「……はい」テキパキ
男「……」ゴホゴホ
男「……」テキパキ
社員「随分手際いいね」
男「どうもです」テキパキ
男「……」ゴホゴホ
男「……」テキパキ
社員「これ日給ね。じゃまた明日も頼むよ」
男「はい」
男「……」
34:
昔の女ならこのお金を結婚資金とかに貯金してたんだよな
今の女は本当にクズ系多すぎ
36:
>>34
貯金本当にしないよな
39:
>>34
ただの恋人のお金で結婚資金の貯金って怖いな
結婚してくれること前提やん
38:
 
………
……

男「(フラフラする…)」
男「(なんか身体は熱いし…)」ゴホゴホ
男「(明日女さんと一緒に登校したらうつすかも…)」
男「(あとでメールしとこう)」
男「(……そうだ。早く行かないと)」
40:
 
翌日
男「女さん!」
女「なに?一緒に昼ご飯は料金追加よ」
男「ううん、女さんも友達と食べたいだろうし」
女「ふん。そりゃそうよ」
男「だから今日はおいしいデザートの差し入れ」パカー
女「!」
女「これって昨日までの限定フルーツロールケーキじゃない!」
男「喜んでくれたみたいでよかった」
女「…そこまで感激したわけじゃないけどね。貰っておいてあげるわ」
男「じゃあ俺は戻るよ」ゴホゴホ
女「はいはい」
44:
 
女友「今の男くんだよね。どしたの?それとこの高そうなケーキも」
女「ATMがいるって前話したでしょ。ケーキは貢ぎもの」モグモグ
女友「それ男くんのことだったんだ。なんで普通に付き合わないの?」
女「変なこと言わないで。釣り合ってないでしょ」モグモグ
女友「別に顔も悪くないし今見ただけで愛情溢れてるのわかったし」
女「私の気持ちはどうなるのよ」モグモグ
女友「…ふーん。じゃあ男くん狙っちゃおうかな」
女「冗談やめてよ。せっかくのフルーツロールケーキがおいしくなくなる」モグモグ
女友「私本気だけど?」
女「……」
女「じゃあ応援してあげるわ」モグモグ
女友「ほんとになんとも思ってないの?びっくり」
女「そんなカマかけに動じないくらいには」モグモグ
女友「(こんな態度だと誰かにとられるな…)」
50:
 
女友「前から思ってたけど女って潔癖だよね」
女「どういうこと?」
女友「異性に対してよ」
女「そう?今までもあいつ以外に付き合ってたことあるけど」
女友「今までも全部設定とかだったじゃん!」
女「当たり前じゃない。本気では無理よ」
女友「それなんでなの?」
女「だって釣り合う人がいないし、男はみんな考えることがやらしいのよ。たぶん」
女友「全員がそうってわけじゃないと思うけどなー」
女「とりあえず今まで会ってきた中だと金づるくらいにしか思ってないわね」
女友「ひどい話だ」
51:
 
女友「キスもさせてあげないの?」
女「そんなのいくら積まれても断るわね」
女「まず手つなぐのもしてこなかったわ」
女友「やっぱ潔癖じゃん」
女「そうかしら」
女友「いい女になろうと思ったらそれくらいはこなせないとだめだと思うけどね」
女「……ふーん」
女友「つなごうとした時に緊張してぎこちなくなるかもよ」
女「なるわけないでしょ」
女「それに…」
女友「それに、なに?」
女「…ううん。なんでもない」
女友「なにその気になる言い回し」
54:
 
友「今日マラソンかよ。寒くて死ねるな」
男「たしかに…」
男「今日もバイトだから疲れたくないのに」ゴホゴホ
友「どんだけバイト入ってんだ。最近毎日じゃないか?」
男「そうだな。今で7連勤くらいか」
友「働きすぎ」
男「今回は偶然そうなっただけだって」
友「男もがんばるねー」
男「女さんのこと大好きだからな」ゴホゴホ
友「……困ったくらいに一途だ」
男「とりあえず行くか。置いてかれる」ゴホゴホ
58:
 
………
……

男「……」ゼェゼェ
男「……」ゴホゴホ
男「……」ゼェゼェ
男「……」ゴホゴホ
男「……ふーー」
男「(もうだめだ…)」バタッ
友「!」
友「おい!しっかりしろ!」
………
……
60:
 
女友「聞いて!さっきマラソンで男くん倒れちゃったらしい!」
女「……ふーん」
女友「はやく保健室行ってあげようよ!」
女「なんで私が…」
女友「じゃあATMが故障しないためにでもいいから!」
女「めんどくさいけど仕方ないか…」
61:
 
ガラガラ
友「!」
女友「あ、友くん」
友「女友さんと女さん、来てくれたんだ」
女友「うん。心配だったし」
女「私は別に心配なんかしてないけど」
友「でもちょうどよかった」
女友「?」
友「男が入れてたバイト今から代わりに行くからちょっとの間見ててあげてくれ」
女友「そうなんだ。じゃあ起きるまでここにいるよ」
友「ありがとう。行ってくる」
ガラガラ
62:
5万で好きな子と付き合えるなら余裕だわ
10万でもいい
64:
>>62
好きな相手に貢がせられるようになったらいいとは思わんかね?
65:
 
男「……すぅすぅ」
女「ねー、いつまでいるつもり?」
女友「言ったでしょ。起きるまでって」
女「もういいんじゃないの?」
女友「あなたの彼氏なんだから心配しなさいって」
女「だからATMだって…。まぁ言いたいこともあるから待とうかしら」
66:
 
男「……!!」ガバッ
女友「わ、起きた!」
男「(うぅ…やばいやばいどこだ…すごい寝てたような…時計時計とりあえずバイト…バイト遅刻する!)」ゴホゴホ
女友「男くん大丈夫?」
男「……あれ、女友さん、ここ保健室か、なんでここに、今何時だ、はやく行かないと」ゴホゴホ
女「なに混乱してんのよ」
男「お、女さん!なんでここに…」
女友「マラソンで倒れたって聞いて来たんだー。横になってなよ」
男「そうだった。マラソンの途中で…」
女友「あとバイトは友くんが代わってくれたみたいだよ」
男「…助かった。お礼言わないと」
68:
 
………
……

男「少し楽になってきような」ゴホゴホ
女友「じゃああとは若いお二人で話してもらいますかね。んじゃね」
女「待ってよ別に二人で話すことなんか…」
ガラガラ
男「…行っちゃった」
女「はぁ…」
71:
 
男「わざわざ来てくれてありがとう女さん。しんどいけどうれしい」
女「連れられてきただけよ。別に心配してない」
男「好きだから。それでもうれしい」ゴホゴホ
女「はぁ…」
女「最近デートしてないから食べたい物とかたまってるの。はやく治してよね」
男「女さんそんなに俺とデートしたかったんだ!」
女「そこだけ切り取らないで気持ち悪い。私は別に他の人でもいいのよ」
男「……」
男「そっか。でもはやく治す」
男「土日寝て休むから月曜にデート行こう」
女「わかったわ。でも風邪治ってなかったら行かないからね」
男「よし!絶対治る!」
74:
 
男「ただいまー」
男「(店長に土日行けないって連絡しないと…)」プルルル
男「もしもし店長ですか」
店長「あぁ男くん」
男「急ですみません、土日どちらかだけでもバイト休ませてほしいです」ゴホゴホ
店長「シフトは大丈夫だから土日どっちも休んでいいよ。ゆっくり休みな」
男「!」
男「ありがとうございます!では失礼します!」ガチャリ
男「(店長の物分かりが良すぎる。びっくりした…)」
男「(友にもお礼言わないとな。メールしとくか)」
75:
 
翌日
男「久しぶりに学校もバイトもないな…」
男「飯食ってずっと寝とこう」
男「……」zz
男「……」zz
男「……」zz
78:
 
妹「姉ちゃん姉ちゃん」
女「何?」
妹「今度のATM君はどんな人なの?」
女「前に話した男って奴よ?」
妹「あれーまだその人なんだ。結構長いね。珍しい」
女「そうかしら」
妹「だって今までみんなすぐやめてたじゃん」
女「まぁちょっと我慢強い奴なのかもね」
妹「へー。今一か月いくらなの?」
女「5万よ」
妹「うわぁ」
妹「家族ながら引いちゃう」
79:
 
女「そう?」
妹「かわいそうだし、いい人なら奪っちゃおうかな」
女「あんたもそんなこと言うのね」
妹「?」
女「女友も同じようなこと言ってたわ」
妹「ふーん」
妹「じゃあやっぱりかっこいいんだ」
女「ないない」
妹「今度観察しよう」
81:
 
翌日
男「もう一日半くらいは寝てるな」
男「今日も張り切って寝よう。腰が痛くなるまで」
男「……」zz
男「……」zz
男「……」zz
男「……」zz
83:
 
妹「姉ちゃん姉ちゃん」
女「今日は何」カチカチ
妹「男さんってどんな服装が好みなの?」
女「知らないわよ」カチカチ
妹「えー。彼女なのに?」
女「そうだと思うなら奪うためのアドバイスを彼女に求めるのもおかしいでしょ」
妹「まぁたしかに。てか止めないんだね」
女「男に情はないからね」カチカチ
妹「ふーん」
女「ただし奪ったなら妹から月5万徴収し続けるわ」カチカチ
妹「なんと!」
女「冗談よ」
妹「姉ちゃんが言うと怖いんだよね」
妹「……(一人じゃ難しいかな。試しに聞いてみよう)」カチカチ
84:
 
男「……」パチクリ
男「かなり寝たな…」
男「(そういや前に応募してたのどうなってるか確認しよう)」カチカチ
男「……」カチカチ
男「……!」
男「通ってる!」
男「(倍率高かったし半分あきらめてたけど…)」
男「(これで少しの間は金銭面の心配いらないな。なぜかここは相場よりかなり良いし)」
男「(これからはコンビニのシフト減らすか。軽作業は次の4連勤でもうやめよう)」
男「(あと店長にも相談だな…)」
85:
 
翌日
妹「姉ちゃん行ってらー」
女「行ってきます」ガチャ
男「!」
男「女さんおはよう」
女「治ったんだ」
男「ばっちり。一緒に登校するの久しぶりな気がする」
女「滞納と風邪のせいで」
男「…すみません」
女「私は別に望んでないから謝られてもね」
男「いつか惚れさせてみせる!」
妹「あの人が男さんね。なるほど」
89:
 
友「よー」
男「おはよ。バイトの件は助かった」
友「ひとつ貸しだからな」
男「おう。なんでも言ってくれ」
友「とびきりのを考えておこう」
男「あ、女さんは譲れないからな」
友「そこは心配しなくても大丈夫」
90:
 
放課後
男「やっと終わった。あとに楽しみがあるとなぜか長く感じる」
女「私はすっと流れたわ」
男「……」
男「今日はどこに行きましょう」
女「クレープが食べたい」
男「どこかお店知ってるの?」
女「まぁね。お店って感じはあんまりしなさそうだけど」
男「?」
女「着いたらわかるわ」
男「じゃ行こうか」
女「遠いからバスで行くわよ」
男「おっけー」
91:
やっぱり世の中顔と金か…
92:
 
バス内
女「そろそろ着くはず」
男「了解。休日だと混んでるの?」
女「さぁ。最近できたみたいだからよく知らないの」
女「クレープ好きだし行ってみたいのよ」
男「好きなんだ。メモしておこう」
女「なんでメモなんか…」
>○○二丁目、□□にお越しの方はお降りください
女「ここよ」
男「おーけー。俺がまとめて払うよ」
97:
 
男「ん?ここの近く?」
女「そのはずなんだけど…」
男「何にもないね。まさか潰れたとか?」
女「目撃情報は出てたのに」
男「目撃?」
女「車で移動販売してるのよ。この時間帯はここにいるってせっかく昨日調べたのに…」
男「店じゃないってそういうことか」
女「食べたかった…」イライラ
98:
この女イライラしっぱなしだな万年生理か
101:
ライトノベルにありそうな設定だな
102:
 
男「また次のデートの時に行かない?」
男「今回は俺がエスコートするから」
女「……」イライラ
男「本屋近くにあるし行こうよ。女さん好きだよね」
女「…そうね」イライラ
男「(日頃のメモが役立った…!)」
本屋
女「じゃ私適当に見てるから」スタスタ
男「わかった」
男「(そしてこういう時は迂闊についていかないほうがいいことも把握済み)」
105:
 
30分後
女「(むかつくけど本屋って選択は良かったわ。すぐ近くにある喫茶店より時間つぶせるし)」
女「(ほとんど回ったしあんまチェックしないとこも見たいわね)」
女「(…なにこの本)」
<彼氏を依存させる1000の手法>
女「(彼氏を意のままに操りたい女性必見…)」フムフム
女「(こういう本って売れるのかしら)」
女「(まぁちょっと読んでみよう。利用できるかもしれないし)」
【尊敬する相手から褒美を与えられたとき喜びを感じます】
【しかし飴は多すぎてはいけません。褒美の割合は少ない方がよいでしょう】
【彼がお金を出してくれたときなどが有効な使い時です】
【同じ単語を2回繰り返して発したりしているときや】
【上の空であわあわ言っているときはドキドキしている証拠です】
【相手の言動に注目しておきましょう】
111:
 
女「……」
【褒美とは彼が望む小さなことで構いません】
【小さくても褒美がもらえるなら、また褒美をもらおうと、よりあなたへ尽くします】
女「(理科の実験で習ったような気がするわ)」
女「(男が望むこと…。惚れさせるとか言ってたけどそれは無理だし)」
女「(直接聞こう)」
女「いた」
男「女さんもう回ったの?どっか違うとこ行きたい?」
女「まだ本屋で見たいのもあるんだけど」
男「?」
女「今私になにかしてほしいことない?」
男「し、してほしいこと?」
114:
 
女「うろたえてないで答えてよ」
男「えーと…」
女「はやく。設定は恋人なんだからそれ踏まえてもいいわよ」
男「設定…」
女「言い回しにショック受けなくていいの」
男「手つないでデートしたい!恋人だし!」
女「設定上はね」
男「……」
女「意外と普通ね。わかったわ」
男「え、いいの!」
女「いや別に聞いただけだから」
男「……そうすか」
男「(ぬか喜びしてしまった…)」
118:
 
1時間後 カラオケ
男「(女さんがストレス発散にカラオケ使うこともリサーチ済み!)」
女「先歌っていいわよ」
男「どうも」
女「カラオケ好きなの知ってたわけ?」
男「うん。女さんのこと好きだから」
女「やめてよ気持ち悪い」
男「ご、ごめん」
女「まったく…」
120:
 
20分後
男「てか女さん本屋で何も買わなかったけどよかったの?」
男「あの質問の後もなんか熱心に見てたみたいだけど」
女「え、覗いてたの?」
男「覗いてはないよ!ずっと同じとこにいたから」
女「そ。見てなかったらいいわ」
女「(内容薄いし、買う気が起きなかったんだけどね)」
女「(30分以上立ち読みしたからほぼマスターしたかもしれないわ)」
122:
 
1時間後
男「もうそろそろ時間みたいだ。あと一曲歌う?」
女「いいわ」
男「じゃあ俺もいいかな」
男「会計してくるよ。先出てて」
女「わかったわ」
女「(ここが一番重要なポイントね)」
男「(会計すごい混んでるな)」
男「(ちょっと時間かかりそうだ)」
男「(待たせすぎて外で不機嫌になってないといいな…)」
124:
 
店外
女「(男が出てきたらお礼言ってその後に手をつなぐと効果があるわけね)」
女「……」
女「……」
女「(ていうかこんな簡単に手つないでいいのかしら。初めてなのに…)」
女「(まぁいい女になりたいし、ATMをフル活用させるために男を依存させたいからね)」
女「(他意はないわ)」
女「(それに女友が言ってたけど別に緊張もしないし余裕ね)」
126:
 
女「(それにしても遅いわね)」
女「……」
女「(変に待ってると少し緊張してきたような気もしてきたわね)」
女「(でもそんな一大決心ってわけでもないし平気平気)」
女「(つ、つなぐだけつなぐだけ…)」
店員「お会計1800円です」
男「じゃ2000円で」
店員「ありがとうございます。200円のお返しです」
男「ども」
129:
 
男「あ、いた。ちょっと混んでて遅くなった」
女「(ATMのためATMのため。緊張してないしてない。将来のための練習練習…」ブツブツ
男「どうしたの?」
女「!」
男「一人でしゃべってたみたいだけど」
女「……め」
女「目つぶって!はやく!」
男「ひっ。ごめんなさいごめんなさい」
女「そ、それでいいわ」
男「……」
女「……いつもありがと」
男「……」
女「……」ギュッ
男「!!!!!」
130:
えんだああああああああああああああああああああああああああああ
131:
いやああああああああああああ
135:
 
女「(で、できた。やった!)」ギュ-
男「ててててててて」
女「ふふ。もしかして焦ってるの?これくらいのことで情けないわね」ギュ-
女「ただ手つないであげてるだけなのに」ギュ-
男「だ、だって今までこんなこと」
女「サービスよサービス」ギュ-
男「今まで頑張ってきた甲斐があった!目あけてもいいの?」
女「もういいわよ。でも変なことしたら離すからね」ギュ-
男「も、もちろん!」
女「でも遅いからもう帰るわよ。バス停までね」ギュ-
男「なんか嬉しすぎて泣きそう」
女「大げさねー」ギュ-
138:
 
バス停
女「はい、ここまでね」パッ
男「うぅ」
女「女々しいわねまったく」
男「ありがとう。幸せすぎる」
女「はいはい」
142:
 
妹「なんか姉ちゃん帰ってきてから機嫌よくない?」
女「気のせいよ」
妹「うーん。なんとなく顔も緩んでるような」
女「ないない」
妹「デート楽しかったの?もしかして私に奪われないように頑張っちゃったの?」ニヤニヤ
女「そんなことしてない」
妹「ムキになっちゃってー」
女「……」
妹「姉ちゃん怒ってる」ニヤニヤ
女「ふん」
148:
 
翌日
妹「姉ちゃん行ってら」
女「行ってきまーす」ガチャ
男「おはよう女さん!」ニコニコ
女「はいはい。朝からうるっさいわね」
男「ごめんごめん」ニコニコ
女「ニヤニヤしないで」
男「うぅ」ニコニコ
女「落ち込みながら笑わないで」
女「どんだけ嬉しかったのよまったく」
男「言い表せないくらい」ニコニコ
女「はぁ…」
女「次のデートは来週の木曜日ね。わかった?」
男「オーケー」
151:
 
男「おはよ友」
友「えらい上機嫌だな」
男「そりゃな。聞いてくれよ昨日の話」
クドクドクドクド
男「つまり一歩どころか百歩くらい前進したんだよ」
友「手つなぐくらいと思うが今までの態度考えると確かに百歩は進んでるな」
友「よかったな。頑張りが報われて」
男「おう!」
154:
 
コンビニ
男「おざーす」
店長「もう風邪は平気なのか」
男「はい!」
男「6万円お返しします。ありがとうございました!」
店長「いいんだよ別に。頼られたらうれしいんだ」
男「これからはもっと張り切って働きます!」
店長「そうか。それと前に言ってた件だが大丈夫だ。新人も育ったしシフトは問題ない」
男「ほんとですか!よかった…」
156:
 
居酒屋
妹「あ、友さん!おはようございます!」
友「うん。メールで俺のシフト聞いたのはなんか用事あるから?」
妹「ちょっと聞きたいことがありまして」
妹「友さんって私の姉と同じ高校で同じ学年ですよね?」
友「そうだよ。君の一つ上。まぁクラスは別々なんだけど」
妹「クラスは別なんですね。姉の彼氏の男さんって人知り合いですか?」
友「あぁ。知ってるよ。友達だ」
妹「ほんとですか!」
妹「とりあえず姉がひどいことばっかりしてるみたいですみません」
友「いやいや男は喜んでるから大丈夫だよ」
妹「洗脳ですね完全に」
159:
 
妹「本題なんですけど、男さんの好きな服装とか細かい好みって聞けたりしませんか?」
友「服装とかねー。直接聞きたいけど俺が聞いても全部事細かに教えるかどうか…」
友「この質問は女さんからの極秘任務とかなの?」
妹「……」
妹「んー。まぁそんな感じですね」
友「あ」
友「今ならうまく聞けるかもしれないな」
妹「いけそうならお願いしたいです」
友「いいよ。引き受けよう」カチカチ
妹「ありがとうございます!」
友「じゃあ終わったら伝えるからアドレス交換しようか」
妹「はい、お願いします」
162:
翌日 バイト現場
男「……」テキパキ
男「……」テキパキ
社員「……」フムフム
翌日 バイト現場
男「……」テキパキ
男「……」テキパキ
社員「……」フムフム
165:
 
翌日 バイト現場
男「……」テキパキ
男「……」テキパキ
社員「……」フムフム
翌日 バイト現場
男「……」テキパキ
男「……」テキパキ
社員「……」フムフム
166:
エンドレスエイト方式
171:
 
男「ふー」
社員「おつかれさま」
社員「4日連続だったんだね」
男「はい。いっぱい稼ぎにきました」
社員「元気ならいいんだ」
男「風邪ならすっかり治しました!」
社員「いやそうことじゃなくてね」
男「?」
社員「代わりに来てくれた友君が言ってたんだ」
社員「男は悪女にはまりすぎて大変なことになってるって」
男「!」
男「おしゃべり…」
175:
 
社員「ちなみにどんな子なの?その設定上の彼女は」
男「(そんなことまで…!)」
男「かわいい女の子です」
社員「そうなんだ。今度デートしようよ」
男「な、なんでそうなるんですか」
社員「話聞いてあげようと思って」
男「話ですか?女さんのこと褒めるだけで終わると思いますけど」
社員「それならそれでいいよ。日給は使わせないから安心して」
社員「じゃ明日ここ来てよ」
男「コンビニのバイトあるんで夕方からでいいですか?」
社員「バイトここだけじゃなかったんだ」
社員「かまわないよ。何時にする?」
男「じゃあ17時に来ます」
社員「オーケー」
182:
 
翌日
女「出かけてくるわ」
妹「どこ行くの?一緒に行くー」
女「一人で行きたいの。また今度ね」
妹「えー。どこ行くかだけ教えてよ」
女「内緒」
妹「デートだー」
女「違うわよ」
妹「ちぇー。服でも買ってもらおうかと思ったのに」
183:
この男簡単に宗教にハマりそうだな
186:
 
本屋
女「(謎の本買いに行くのはさすがに妹に見せられないし…)」
女「(まだあの本あるかしら)」
女「……」ウロウロ
女「(あったあった)」
<彼氏を依存させる1000の手法>
女「(あんまり冊数ないし売れてないんだきっと)」
女「(今日は店も混んでるし早く買って帰ろう)」
女「(あ、そうだ)」
192:
 
社員「おー来た来た」
男「すんません。ちょっと遅れました」
社員「いいよいいよ。乗って」
男「失礼します」
社員「かしこまらなくていいのに」
男「そういうわけには…」
社員「堅苦しいよー男君」
男「そうですか?どこ行きます?」
社員「ま、ちょっと座ってなよ」
193:
15分後
社員「ここ。行きつけの喫茶店なんだ」ガチャ
店員「いらっしゃいませ」
店員「ご注文お決まりになればお呼びくださいませ」
社員「今頼むよ。アイスコーヒー2つで。飲めるよね?」
男「はい」
店員「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
社員「こんなとこには遊びにこないかな?」
男「ほとんど来たことないですが前に近くには来ました」
社員「そうなんだ」
男「カラオケとか本屋とかクレープ食べに」
社員「あー。最近よく見かけるね。おいしかった?」
男「いや、その時は食べられなかったんです」
195:
 
社員「そうなんだ。今日もしいたら寄っていこうかな」
男「そうですね」
社員「じゃあ早聞かせてよ」
社員「女さんのどこに惚れてるか」
男「そうですねー。まず女さんは高圧的な態度なんですよ」
男「常に上から目線というか。強気というか」
社員「なるほど。女の子にいじめられたいんだ」
男「そういうわけでは…。とにかくかわいいんですよ」
社員「ふーん。服装の好みとかはあるの?」
男「女さんのしてる服装を好きになるんで」
社員「ベタ惚れだね。他にもいろいろ教えてよ」
男「いいですよ。ちょっと語りたくなってきました」
社員「そりゃ助かる」
196:
 
クドクドクドクド
クドクドクドクド
クドクドクドクド
クドクドクドクド
男「だからなんで理解できないんですか!」
社員「いやちょっとごめん。熱すぎて」
男「まったく…」
社員「あ、あのクレープ屋さん来たから店出てクールダウンしよう」
男「そうですね。まだまだ話しますけどね」
社員「…はは」
198:
 
クレープ屋
社員「まぁ今からは笑ってにこやかに話してよ。さっきのだと威圧感がすごい」
社員「楽しい思い出とかでもいいからさ」
男「まぁそれなら笑って話せますね」
社員「(助かった…)」
199:
 
女「(せっかくここまで来たんだしクレープ屋来てるか見に行こうかしら)」スタスタ
女「(バスの中でじっくりあの本読もう)」スタスタ
女「(もう手までつないだんだから恐れることはないわね。ふふふ)」スタスタ
女「(あ、車ある!)」スタスタ
女「(どうしよう。買って食べようか次のデートで食べるか…)」
女「(うーん…)」
女「!」
女「(あれ男だ)」
女「(一人でなにやってんのかしら…?)」
女「(……!)」
女「(ちがう!誰かと一緒にいる…!)」
女「(年上に見えるけど…)」
女「(楽しそうに笑ってるし…)」
女「……」
202:
 
翌日
妹「ね、姉ちゃん」
女「……」
妹「行ってきまーす」
女「……」ニコ
女「こんなに早く家出るなんて珍しいわね」
妹「あはは、そうだっけ」ガチャ
妹「(な、なんか不敵な笑み浮かべてるし怖い!一緒にいられない!)」スタスタ
205:
 
女「(天敵に睨まれた動物みたい…。家族ながらかわいいわね)」
女「(機嫌いいのに何を勘違いしてるんだか)」
女「行ってきます」ガチャ
男「あ、おはよ」
女「……」
男「お、女さん?」
女「……昨日」
男「?」
女「昨日なにしてたのよ」
男「!」
209:
 
男「(もしかしてどこかで見てたのか…!)」
女「ねぇ、はやく教えてよ」
男「いやあの人は対して親しい人でもなくて…」
女「…そっか。親しくもないのにデートするのね」
男「そ、そういうわけじゃなくて!」
女「……はぁ」
女「明後日のデートでいっぱい私を楽しませるまで許してあげないから!わかった?」
男「は、はい!」ビシッ
211:
 
女「おっはよー」
女友「えらい上機嫌ね」
女「なにから説明しようかしら」
女「言ってなかったけど先週の月曜にデートして手つないだの」
女友「そうなんだ。男君積極的になったね」シミジミ
女「いや、したのは私から」
女友「!」
女友「どういう心境の変化なの」
女「私は謎の本の効果を試してるだけよ」
女友「謎の本?」
214:
 
女「…っていう本があって買ったのよ」
女友「ふーん。なんだか危なげな本ね」
女「ま、楽しそうだからやってやろうと思って」
女友「その本の通りに手つないだりしてるってわけか」
女「そうよ。だからドキドキもしなかったし緊張なんて全くなかったわ」
女友「(絶対嘘だな。つなぐ間際になって慌てたに違いない)」
女「他の女とデートしたり浮気の兆候が出た時の対処法みたいなのをさっきやってみたのよ。迫真の演技ができたわ」
女友「え、男君他の女の子と遊んでるの?それにびっくりなんだけど」
女「さぁ。でも現場を見たときも私は落ち着いてたわよ」
女友「少しくらい内心焦ってたんじゃないのー?」ニヤニヤ
女「ないない」
215:
 
女「これで忠誠心が増えたらあの本もさらに信頼できるわ」
女友「あんまりのめり込まないようにね」
女「わかってるわよ」
217:
 
男「どうしよう」
友「なんだなんだ」
男「明後日のデートで女さんを楽しませないと大変なことになる!」
友「それは困ったな」
男「今日のバイト絶対集中できん」
友「(あ、そうだ)」
友「(妹さんにメールしないといけなかったな。こんな情報を女さんは求めてたのか…?)」
友「(まぁ極秘に男のこと調べるなんて絶対惚れてるだろ。男はかなり焦ってるけど)」
219:
三日後 放課後
女「じゃあ行くわよ」
男「は、はい…」
女「いやなの?」
男「そんなことはないです!」
女「なんで敬語なのよまったく」
女「クレープも食べに行きたいんだけど今日は映画見に行くわよ」
男「うん」
222:
 
映画館
女「平日だからか空いてるわね。助かったわ」
男「そうだね。何観たい?」
女「甘々の恋愛映画よ。男子受けは悪いかもしれないけど我慢してね」
男「女さんと一緒なら何でも楽しいよ」
女「はいはい」
223:
 
上映中
女「……」
男「……」ポロポロ
女「!」
女「(な、泣いてる!)」
女「(たしかに感動のシーンだけど男共はこんなの嫌いなんじゃないのかしら…)」
224:
 
男「楽しかった。なんか泣いちゃった」
女「あ、ありがと」
男「!!」
女「いちいちびっくりしないでよ」
女「私も楽しかったから前の浮気は許してあげる」ギュッ
男「!!」
女「同じ反応しかできないの?」ギュ-
男「な、慣れなくて」アセアセ
女「しょうがないわね」ギュ-
225:
俺つばのタカシくんだな
http://www.amazon.co.jp/dp/B00GIBTARY/
228:
 
男「もう何にも怖くない!」
女「いきなりどうしたのよ」
男「女さんのためなら何でもできそうだ!」
女「そ」
女「(あの本すごいわね。信者になりそう)」ギュ-
男「…そうだ、これ受け取って」
女「なによこれ」
男「一か月前にもらったからそのお返しに…」
257:
 
女「ただいま」
妹「姉ちゃんおかえり」ニヤニヤ
女「なによニヤニヤして」
妹「今日もデートの帰りは機嫌よさそうだと思ってねー」
女「そんなことないわよ」
妹「そうかな?これからは嫉妬していくかもよー」
女「しないったら」
妹「認めればいいのに」
妹「(いや、もしかして姉ちゃんは…)」
妹「(……ふふ。こうなりゃ本気出すしかないね)」
262:
 
自室
女「(今日はかなり自然に手つなげた!)」モグモグ
女「(いい女に近づいてる証拠ね。男はどうでもいいけど)」モグモグ
女「(でも男がますます忠誠を誓っていく様は見てて楽しいわ)」モグモグ
女「(妹は嫉妬するとか言ってたけどするわけないじゃない)」モグモグ
女「(金づる兼踏み台なんだから)」モグモグ
女「(これおいしいわね)」
263:
 
翌日
女「行ってきます」
妹「今日はあたしも一緒に行く!」
女「ま、いいけど」ガチャ
男「あ、おはよ女さん」
妹「おはよーございます男さん!」
男「?」
男「あぁ、女さんの妹か」
妹「妹って呼んでください」
男「うん。よろしく妹ちゃん」
女「……」
267:
 
妹「男さん。今度デートしてください!」
男「!」
男「いや妹ちゃんのお姉さんと付き合ってるからね」
妹「それ設定でしょー?」
男「なんで知ってるの…」
女「妹には隠してないのよ」
男「…そうなんだ」
妹「お願い!」
男「でも…」
女「あたしが許可するわ」
妹「やたー!」
269:
 
二日後
男「遅くなってごめん妹ちゃん」
妹「いえいえ、バイトがあったんですからしょうがないですよ」
男「優しいねありがとう。どこ行きたい?」
妹「そうですねー、今日はツタヤに行きたいです!」
男「今日は?」
妹「言ってませんでしたか?デートは今日だけじゃないですよ」
男「そうなんだ。ていうかほんとに女さんは本当に俺のことどうでもいいのかな」
妹「まぁまぁ。私といるんですから姉ちゃんの話は抜きです!」ギュッ
男「!」
男「(…これがふつうなのか)」
271:
 
ツタヤ
妹「こっちです!」
男「何借りたいの?」
妹「ホラーですよ!」
男「好きなんだこういうの」
男「女さんも観るの?」
妹「……あんまり姉ちゃんは観ないですかねー」
妹「てゆーかさっきも姉ちゃんの話はナシって言ったのに!」
男「あぁごめんごめん」
妹「もう!」
妹「じゃあこれ借りますね!」
男「俺が払うよ。外で待ってて」
妹「そんないいですって!」
男「遠慮しなくていいよ」
276:
 
妹「あ、ありがとうございます」
男「じゃあ次はどこ行く?」
妹「え?男さんの家ですよ。DVD借りたんですから」
男「…まじすか」
妹「まじす」
自宅
男「どうぞ。散らかってますが」
妹「うちよりよっぽど片付いてますよ」
男「じゃあ見ようか」
妹「恋人みたいにくっついて観ていいですか?いいですよね」
男「(自問自答…)」
男「(強引さとかは女さんっぽいとこあるな…)」
279:
鑑賞中
妹「キャー」ダキッ
男「!」
妹「男さん怖いです、抱きしめてください」ウルウル
男「……」ポロポロ
妹「(な、泣いてる!)」
妹「もー!」ギュッ
………
……

妹「今日は楽しかったです!また明日もデートします!」
男「断定なんだね」
妹「はい!それでは!」
281:
 
妹「ただいまー」ニヤニヤ
女「おかえり」
女「…その顔好きね」
妹「自然と出るんだよ」
女「じゃあなおさら大変」
妹「今日は男さんの家行っちゃったー」ニヤニヤ
女「!」
女「ふーん。そうなんだ」
妹「あれー。気にしてないのー?」ニヤニヤ
女「別に関係ないわ」
妹「嫉妬してくれるとうれしいんだけどな」
妹「映画怖かったから男さんに抱きついちゃったんだ」
女「!」
285:
 
女「……」
女「ふーん」
妹「あれ。ダメージないの?姉ちゃん」
女「私は別に執着してないもの」
妹「そうなんだー。明日もデートだから次はキスだね」
女「!!」
妹「だめなのー?」ニヤニヤ
女「自分ができるならいいんじゃない?」
妹「じゃあ明日を楽しみに待っててねー」
288:
 
翌日
女「(妹…)」
女「(ほんとに…)」
女「(ほんとにするのかな)」
女「……」
女「(ま、してもしなくても関係ないけどね)」
291:
 
妹「たっだいまー!」
女「!」
妹「姉ちゃん姉ちゃん」
女「…なによ」
296:
 
 
 
 
 
妹「ヤっちゃった//」
 
 
 
 
 
308:
 
女「……」
女「……」
女「……え」
女「……う、うそ」
女「……冗談、でしょ」ポロポロ
311:
 
女「な、なんで、泣い、てるのよ、私は」ポロポロ
女「うぅ…」グスッ
女「…ここまで、され、ないと」グスッ
女「気付かない、なん、て」ポロポロ
女「…も、もう遅い、のに」ポロポロ
313:
やったああああああああああこれで男は幸せになれるんだあああああああああああwwwwwwwwwww
318:
 
妹「(?白状する)」
妹「(?追撃する)」
妹「(?珍しいからまだ眺める)」
妹「(?その他)」
妹「?で」
女「?」グスッ
妹「姉ちゃんごめん。嘘なんだ」
女「…な、なにが」ポロポロ
妹「キスもなにもしてないよ。リアリティ追求のために手つないだのと抱きついたのはその通りなんだけど」
323:
 
女「……」
女「……」
女「う、うぅ」グスッ
女「よかったぁ」ポロポロ
女「あ、ありがとう、いもうと」グスッ
妹「(混乱しすぎて感謝し始めた)」
327:
 
30分後
妹「姉ちゃん落ち着いた?」
女「う、うん」
妹「(しおらしいままだし)」
妹「ごめんね変な嘘ついて」
女「もしかして私に自覚させるためにしたの?」
妹「うん。遊ぶ前から奪う気はなかったよ。姉ちゃんに早く気付いてもらいたくていろいろ試したけどね」
妹「(友さんとかにいろいろ協力してもらったのになー。でもこれなら姉ちゃんにプラスに働くし友さんには嘘ついてないことになるかな)」
妹「(…いや、ならないな)」
妹「それに」
妹「きっとまわりの人もなんとなくわかってたかもよ」
女「そうかしら…」
女「明日からどうしよう。どんな顔して会えばいいのかわかんない」
332:
 
妹「いつも通りでもいいし」
妹「今ならデレたとこも見せれるんじゃない?」
女「デレ…」
女「やり方わかんないし…」
妹「会えばどうとでもなるよ。男さんは姉ちゃんのこと好きなんだから」
女「そ、そっか」ニコ
妹「姉ちゃんかわいい」
339:
 
翌日
女「一緒に行く?」
妹「ううん。もう邪魔しないよ」
女「そう。ありがと」
妹「(あーあ。私の前だとほとんど前と変わらなくなっちゃった)」
女「行ってきます」ガチャ
男「おはよ女さん!」
女「う、うん!おはよう」
男「どうしたの女さん」
男「なんか口調に違和感が…」
女「そうかしら?いつも通りよ」
男「それならいいけど…」
344:
 
女友「へー。そんなことがあったんだ」
女「もしかして女友も私の深層心理的なのに気づいてたの?」
女友「そんなことないよ。家族だから妹ちゃんは気づいたんじゃない?」
女「そうかな」
女友「なんとなく口調に違和感が…」
女「そうかしら。男にも言われたわね」
女友「んで、これからどうするの?気持ちに気付けたんなら行動起こすの?」
女「終業式の日に恋人コースの契約を解約する」
女友「もう明日じゃん」
女「うん。今日でもよかったんだけど」
女友「そういやあの本はどうするの?謎の本」
女「まだ全部試せなかったんだけど。…効果的なキスのタイミングとか」
女「自分で考えてやってくからもう頼らないわ」
女友「それはいいかもね」
345:
女と結婚したい
346:
まだ5万払ってたのか・・・
348:
 
翌日 放課後
男「女さんちょっといい?」
女「!」
女「な、なに?まだこころのじゅんびが」
男「?」
男「明日から10日間病院行くからその間はデート行けないんだ。ごめん」
女「ど、どうしたの?もしかして入院するの?」
男「そうじゃないよ。治験受けに行くんだ。泊まり込みで」
女「そうなんだ。じゃあ待ってるわね」
358:
 
女友「んで、言うタイミングなくなって結局言えてないの?」
女「そうね…」
女友「あーかわいそ男君」
女「うぅ…」
女友「女かわいい」
女友「夜にでも行ってきなよ病院。邪魔しない程度なら大丈夫でしょ」
女「そうかな…」
369:
 
女「ちょっといい?」
友「ん?女さんなに?」
女「男が治験で行ってる病院知ってたら教えてほしいんだけど」
友「あぁ知ってるよ。直接聞かなかったの?」
女「…こっそり行きたくて」
友「そうなんだ。〇〇駅の近くの大きい病院あるのわかる?」
女「そこなら知ってる」
友「そこに併設してる別棟に集まってやってるはず」
女「わかった。ありがとう」
友「いえいえ」
友「(こっそり行くなんてもう普通の恋人だと思うけど)」
友「(極秘任務がうまく行ったのかな。彼女にがんばってもらった甲斐があった)」
友「(これで二人は大丈夫だな)」
376:
 
夜 病院
女「あ、いた!」
男「!」
男「な、なんでここに!?」
女「…来ちゃった」ニコッ
男「薬飲んだ後は暇だしすごい嬉しいけど」
女「ふふ。びっくりした?」
男「そりゃ今もそうだよ」
男「あ、もしかして病院にいる期間に支払い期限来るからその催促…?」
女「その話なんだけどね…」
382:
 
女「解消したいんだ。この関係」
男「え」
男「な、なんで!」
男「ダメなとこあったら無くすから!」
女「ふふ。最初に言ったでしょ」
女「私がこの契約の権限すべてもってるから口答えはできないの」
女「もう今から何の関係もない二人だからね」
男「…そんな!」
女「遮らないで言わせてよ」
女「今からは男と普通の恋人同士になりたいの」
女「だから私と付き合ってください。お願いします」
388:
 
男「!!!」
男「ど、どういうことどういうことと」
女「当たり前だけど手つないだときより焦ってるわね」
男「ととととととと」
女「3秒以内にまともな返事がなかったらさっきの告白は取り下げるわ」
男「こちらこそよろしくお願いします!!!」
女「できるじゃない。えらいえらい」ナデナデ
男「……」
男「……うぅ」グスッ
女「また泣いてるの?」
男「とにかくうれしくてわけわんなくて…」
女「私も人のこと言えないけど泣いてばっかりね」
男「そうかな」グスッ
397:
 
女「お金も返したいの。普通の恋人になるから。今までの分計算できるはずだし…」
男「いや、いいよそれは。女さんがかわいくなるために使ってくれたんだから」
女「(食べてばっかりって言ったら落ち込むかしら…)」
女「ありがと。でも次のデートからは私がおごるからね。今までの分を返していくから」
男「そっか。楽しみにしとくよ」
女「今日はこれを言いにきただけだからもう帰るわね。時間も遅いし」
男「うん。下まで送ってくよ」
女「いいわよ。別に。送り狼は怖いの」ニコッ
男「そっか。じゃあおやすみ」
男「(………普通は治験中の面会なんて無理なはず。コネでもあるのか)」
男「(それか病院側が杜撰なだけか…)」
男「(もしそうならこんなところの治験なんて受けるべきじゃなかったのか…)」
男「(ちょっと怖くなってきたな…。身分偽ってまで自分から受けといて言うのもおかしいか)」
男「(まぁ正直嬉しすぎてこんなことどうでもいいんだけど)」
407:
 
女「(ふー。緊張した。いつも通りに話せたかしら。気抜くとデレそうで自分でもびっくりしたわ)」
女「(ふふ。あと何回ここ来てあげようかしら)」
女「(男喜んでくれるかなぁ)」
翌日
女「やっほー」
翌日
女「元気してる?」
翌日
女「遅くなってごめんね」
翌日
女「毎日来て迷惑じゃない?」
408:
わっふるわっふる
409:
これは(アカン)
411:
瞼が重いぜ…
417:
 
女「ただいま」
妹「おかえりー」
妹「姉ちゃん毎日毎日よく行くねほんとに」
女「彼女なんだから当たり前でしょ」
妹「あぁ、ちゃんと言ったんだ姉ちゃんえらいね」
女「そうよ。もう泣かないし男にもデレたりしないわ」
妹「あれかわいいのにもったいないなー」
妹「男さんもきっと喜ぶよー」カチカチ
429:
 
翌日
女「家にいても暇なのよ」
翌日
女「もう一週間もいるのね。しんどくないの?」
翌日
女「今日も来てあげたわよ」
翌日
女「朝から会えるなんて嬉しいでしょ?」
翌日
女「今日でやっと最後ね」
439:
 
翌日
女「…おはよ」
妹「どしたの」
女「男からメールの返事が来なかったのよ」
女「せっかくデート誘ったのに」
妹「だから疲れてるんだって」
妹「治験で10日って結構な期間だし」
女「…そうかしら」
妹「まぁ一生遊べなくなるわけじゃないんだしさ」
女「そりゃそうだけど」
女「(一生…)」
449:
 
翌日
女「………」
女「おはよう」
妹「どしたの」
女「返事がずっとないのよ」
妹「…それは心配だね」
女「何かあったのかしら…」
女「連絡できないようなことが…」
457:
 

女「あ、メール」
女「男から!」
男『大事な話があるから明日会いたい』
女「だ、大事な話…」
女「嫌な予感がする…。気のせいだといいけど」
461:
生きてはいるんだな…ゴクリ
465:
 
翌日
男「毎日会ってたから3日ぶりでも久しぶりな気がするね」
女「そうね。連絡くれなかったのは疲れてたの?」
男「……」
男「まぁそれもあるけど」
男「自分でも驚いて話せないことがあって」
女「ど、どういうこと?」
男「……」
男「……」
男「投薬」
男「採血」
男「修復度検査」
男「免疫検査」
480:
 
女「な、なに?」
男「治験の内容だよ」
男「これ見て」
女「!」
女「すごい金額じゃない。これ全部治験のバイト代なの?」
男「正確には協力費とか謝礼金とか呼ばれるんだけど」
男「50万ある」
女「…すごっ」
男「一般的には一泊2万円が相場なんだ。あまり公にはされないけど」
男「今回受けた治験は1泊あたり5万円」
男「いろんな要因があるけど基本的には危険性の大きさを示すものだと言ってもいいかもしれない」
女「……ね、ねぇそれってどういう」
男「死亡例だってあるんだ」
女「!」
491:
 
女「…お、男しんじゃうの?」
男「……」
男「半年」
男「余命半年だってさ」
女「!!」
女「う、うそ…!!」
男「……」
男「(あと何回こんな顔見られるんだろうな…)」
518:
 
女「……」ポロポロ
女「だから、だからいや、だったのに」ポロポロ
女「本気で好きに、なったら、くるしいの、わかってたのに」グスッ
男「……」
女「……」
女「……!」
女「ち、ちがう!私のせいだ!」ポロポロ
女「私が、恋人料金なんか、男に出させてた、から」ポロポロ
女「治験なんて、させた私が悪いんだ」グスッ
女「ごめんなさいごめんなさい」ポロポロ
女「わ、私がころしたんだ、すきなのに、だいすきなのにころした」グスッ
男「……」
532:
 
女「わ、わたしも」
女「おとこと、一緒に、いく、死ぬから、ゆるして」ポロポロ
男「……」
男「(…俺にも覚悟が必要みたいだな)」
女「うぅ…」グスッ
男「泣かないで女さん」
女「だ、だって、ぜんぶわたしの、せいだから」ポロポロ
男「……治験は俺が望んで受けたんだ」
女「……」グスッ
男「今日中に女さんに打ち明けたかったんだ」
男「……今日しか打ち明けられないってほうが正しいかも」
女「ど、どこかに、入院するの?もう一生おとこと会えなくなるの?」ポロポロ
541:
 
男「今日が4月1日だからかな」
女「?」ポロポロ
女「……!」
女「う、うそだったんだ」
女「よかった、よかったぁ」ポロポロ
女「あ、ありがとう、おとこ」グスッ
男「(混乱しすぎて感謝し始めた)」
544:
なんかデジャヴだぞww
561:
 
男「(殴られるくらいは覚悟してたんだけどな)」
女「び、びっくり、した」ポロポロ
男「ごめん女さん。こんなに思ってくれてるとは」
女「すきなの、だいすきなのおとこが」グスッ
女「もうぜったい、はなさない」ギュッ
幼女「あそこの人ふたりで泣きながらキスしてるよーこわーい」
幼女母「……」
幼女母「あれは今後のために見ときなさい」
幼女母「夫のクレープ屋は順調だし、次は<彼女を依存させる1000の手法>でも書こうかしら」
幼女「?」
おわり
562:
なんだそれええええええええええええええええええええええええんだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
578:
 
後日
女「……」ジー
女「……」ジー
店員「男さん」
男「ん?」
店員「すっごい威圧感で見つめてくるお客さんがいるんですけど」
男「好かれてるんじゃないのか?」
店員「同性に好かれても…。ていうか眼光が鋭すぎます」
男「それは申し訳ない」
587:
 
社員「あれ、なんか大金入ったからバイト一つに絞るって言ってなかったっけ?」
男「……」テキパキ
男「……」テキパキ
男「そうしたかったんですけどコンビニのバイトはクビになりました」テキパキ
社員「真面目なイメージあるけどなぁ。バックレでもしたの?」
男「俺がシフトに入ると眼光鋭い客が物も買わずに他の店員を睨みつけるからです」テキパキ
社員「…そりゃ災難だ」
男「手放すのは惜しいけど店に損害が出るって店長に泣きながら言われました」
社員「……」
社員「こうやって話してるけど私は大丈夫なの?」
男「夜道には気を付けてください」テキパキ
社員「(…クビにしようかな)」
591:
デレ具合いいな
595:
 
女友「で、男君バイトなくなったんだ」
男「そうだね。十分謝ってくれたからもういいんだけど」
女友「へー。女が恋愛に消極的だった理由がなんとなくわかった気がする」
女友「(こうなってしまう自覚はなかっただろうけど)」
女「……」ギュ-
女「ごめんね私のせいで」
女「で、でも男と離れたくなくて…」ギュ-
女「他の人といるの見てたら嫉妬して…」
女「わるい子でごめんなさい、だいすきだから許して」ギュ-
男「女さんかわいい」
603:
 
女「ただいま」
妹「姉ちゃんおかえり」
女「聞いたよ、男にあの嘘つけって言ったの妹なんだってね」
妹「あらら、ばれたのか」
女「……」ジー
妹「うっ、鋭い眼光…!」
女「ふざけないで」
妹「ごめんごめん。でも男さんからお礼のメール来たよ。さらに可愛くなったって!」
女「……メール?」ジー
女「ふーん。メールしてるんだ。私の彼氏と。私の大好きな人と」ジー
妹「で、でも姉ちゃんも可愛くなったって男さんに思われてよかったじゃん!それでおあいこ!」アセアセ
女「……」ジー
妹「もうこれ以上はやりとりしないから!姉ちゃん許して!」
609:
 
友「聞いたぜ、よかったな男」
男「ありがとう。頑張ってきて良かった」
友「まぁ俺はこうなるってわかってたけどな。随分前から」
友「(なんたって俺と彼女が影の立役者なんだからな)」
男「そうか。いろんな勘違いをしてるような気がするが」
友「ないない」
友「ていうか俺とこうやって喋るのはいいんだよな?」
男「そりゃな。さすがn」
女「……」ジー
友「!」
男「!」
女「冗談よ」ギュ-
友「(結局抱きつくのはデフォなんだな)」
616:
 
クレープ屋
女「私バイトすることにしたの!」モグモグ
男「そうなんだ。急にどうして?」モグモグ
女「だって結婚するにはもっとお金がいるでしょ?」
男「え」
男「ま、まだ俺は結婚できる年齢じゃないし、考えるの早くない?」
女「……」
女「……」ウルウル
女「だ、だめ?結婚してくれないの?」
男「そんなことないよ!できるならしたい!」
女「や、やった!だいすき!」ギュッ
男「女さんかわいい」
619:
 
数年後
少女「男さんこんにちは!」ニコッ
男「え、だれ」
少女「えー。数年前は幼女だった私ですよ!」
男「…わかりません」
少女「じゃあこれで思い出させてあげます」ヌギヌギ
男「!」
少女「ここ触られたら気持ちいいんですよね?」ナデナデ
男「うぅああ」
少女「いってください、気持ちいいってちゃんと私の目を見て言ってください」ペロペロ
男「あぁ、ああ気持ちいい、で、すっ」ビクッ
少女「えらいですね。よしよし」シコシコ
男「も、もうイきそう…!!」
少女「ふふ。私の顔見ながらイってくださいね」シコシコ
620:
!?
624:
なん・・・だと・・・!?
625:
ファ!?
630:
 
男「…っていう夢を見たんだよ」
女「!」
女「わ、私がやる!今からやってあげるからそんな夢忘れて!」
女「はやく脱いで!」
女「うぅ…ぜったいそいつより気持ちよくさせてあげるからね!」
女「ふふ。限界までイかせるから今日は大学行かせないもん!」
男「……」
男「……」
男「<彼女を依存させる1000の手法>って本の効果すごいな…」
女「?」
おわり
632:
ビックリしてパンツ吹き飛んだわ
633:
幼女犯してくる
636:
男が腹黒くなってんなww
655:
乙乙
女ちゃん可愛すぎるだろ……
66

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