【閲覧注意】後味の悪い話『星新一』back

【閲覧注意】後味の悪い話『星新一』


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1:
星新一「末路」
いつかビッグになってやるぜ!が口癖だが何もしない青年、ある日芸能マネージャーに拾われてワイドショーの1コーナーに出させてもらう。
世間の矛盾やちょっとした不満をあげつらいこき下ろす台本を与えられた青年、アドリブを交えて台本以上にうまくやった。
青年は庶民派天才毒舌芸人として有名になった。
マネージャーはラジオとテレビの冠番組を取ってきて、青年は天狗になった。
当初の契約、主にギャラに不満な青年、契約更新を申し出たマネージャーから独立する。
マネージャー、ろくに引き留めもしない。
482:
マネージャーのマンションに居候していたのでとりあえずホテルに期日を決めずに泊まるが、数日後支配人が、以前から長期の予約が入っているからと退出を求める。
青年、あっさり承知して他のホテルに予約の電話をかけるがどこも満室。
偽名で予約しても、フロントで断られる。
そういえばホテル業界をネタにした事もあったな、今は充電期間だがまたゴールデンタイムに復帰したら覚えてろよ、と思って不動産屋で賃貸を探してもうまくいかない。
「あなた様のようなセレブが千三つ屋風情に何の御用で?」
タクシーは乗車拒否。
「どうせ私どもは雲助駕籠かきでございますよ」
483:
評判のいい歯医者でいい加減な治療をされる。
レストランでは無視される。
マネージャーに頭を下げてみたが鼻で笑われる。
あの芸風は敵を作りやすいし旬は短い。
顔出しのリスクも考えずにこちらのシナリオに乗っかってくれるバカのおかげで稼がせてもらった。もう用はない。
警察に行けば被害妄想で片付けられ、人権派弁護士に泣きつけば
「三百代言に今さら何を仰るのです」
と鼻で笑われる。
顔を変えてくれ、と美容外科に泣きついても叩き出される。
しぶしぶ手術を引き受けた医者は、手術中に何があっても文句をつけない、という誓約書を求めた。
484:
麻酔が効くのを待ちながら青年は思った。
…ひょっとこみたいな顔にされるのかな、それとも手術中に「自然死」かな。
…検死、ダメだ駄目だネタにしたんだっけ。葬儀屋も葬式仏教もネタにしたな、そーいえば。
…神も仏もバカにしたな、閻魔様も三途の川の渡し守も…人生オワタwwww
535:
小学生の頃に体験した話なんですが、個人的に後味悪いというか、嫌な話というか…。
遠足で班に分かれてバーベキューをやるという話になって、
家庭科室から必要な食器や調理器具を持ってきた(食材は自分達で用意)。
使った食器と調理器具は家庭科室で洗う事になってたんだけど、
何故か班の6人中5人が洗いの方に。本来拭いて片づける人も必要なんだけど、
自分1人しか残ってないから自動的に自分がやる事になった。
洗った食器やらを片っ端から拭いて片づけていったんだけど、問題はこの後だった。
536:
「疲れたなぁ」と帰りの会の支度をしてたんだけど、同じ班の男の子が突然ドン!!と生ごみが大量に入った袋を机に投げ出した。
え?と思っていると「さっきお前サボってただろ。罰として生ごみは全部お前が持ち帰れ!」と言われた。
こっちはサボってなんかいないし、ちゃんと片づけをしていた。
当時泣き虫だった自分は泣きじゃくりながら抗議していると、
先生がやってきて男の子を諌め(何のやりとりをしていたのか覚えてません。ごめんなさい)、結局生ごみは班の人達で分けて持ち帰る事になった。
537:
でも次の日登校すると、自分のネームプレート(薄い磁石で出来たやつ)が
黒板の真ん中に貼りだされており、班の男の子達がそれに向かって
「死ね」と言いながらグーパンしていたのを今でも鮮明に覚えている。
この事があって、いつの間に広まったのか
『自分の都合が悪くなるとすぐ泣く女』と同学年の中で嫌がられるようになった。
一方的に「お前はサボった」といって生ごみを押し付けたのは向こうなのに…。
538:
ほうれんそうって大事ね
562:
痴漢に遭った人や、女性にとっては後味悪いんじゃないかという話。
JRの埼京線は痴漢で有名、その上そこにいる痴漢は
グループを組んで犯行に及んでいる場合が多いらしい。
グループ内で壁役、痴漢役、そして証言役等、担当を幾つかに分けていて、
もし痴漢役が事務所に連れていかれても証言役の人が
「私は見てましたが、この人は痴漢じゃありませんよ。触っていませんでした」
と言うので、目撃者がいるとして女性の勘違いと処理される様にするそうだ。
563:
今でこそ痴漢の冤罪などが騒がれてるけど、この話を聞いた後から
「本当に痴漢に遭った人もいて、もしかしたらその手口の被害者なんじゃないか?」
「そうだとしたら、その人は冤罪を生み出そうとした人間として社会から冷遇されてるんじゃないか?」
となんともいえない気分になる…。
583:
ゲーム『テイルズオブシンフォニア』の、序盤のイベント。
主人公のロイドは、イセリアという村で神子の幼なじみコレットや、親友のジーニアスたちと暮らしていたが、
ある日コレットは神託を受け、滅びつつある世界を再生するための旅に出て行ってしまう。
彼女を追いかけて旅をするのが、序盤の大体の流れ。
ロイドたちの住む世界「シルヴァラント」は
かつて古代大戦のおり、ディザイアンと呼ばれる邪悪な種族が世界を荒らし回っていた。
勇者ミトスは、そのディザイアンを封印し世界を救った。
だが四千年が経った今、再び封印されたはずのディザイアンが世界に現れ
暴虐の限りを尽くし、人々は震え上がっているという状況。
ロイドの親友ジーニアスは、コレットが旅に出る前日、近くにある人間牧場の友だちに会いに行くと言う。
人間牧場とは、ディザイアンたちが人間を拉致し、人体実験を行っている場所。
イセリアの村人たちは、ディザイアンたちと不可侵条約を結び、手出しをしない代わりに
村を襲ったりしないよう約束していた。
コレットが神託を受けたので、もうすぐディザイアンから救われると教えてあげたいというジーニアスに、
「一人では危険だ」とロイドもついていく。
584:
人間牧場の柵を隔てて出会ったのは、マーブルという名前の老婆だった。
彼女の手にむきだしのエクスフィアがはめられているのを見たロイドは驚く。
エクスフィアとは、人間の身体能力を向上させる石だが、
「要の紋」という制御装置がないエクスフィアは体を蝕む。
そして要の紋を作る技術はドワーフしか持っていないため、
自身の義父であるドワーフ、ダイクに作ってもらうというロイド。
しかし、話をしている最中にディザイアンの看守が現れ、マーブルを奥へ連れて行ってしまう。
高台に登ってマーブルを見つけた二人は、彼女が鞭打たれているのを見て助けたいと考える。
ジーニアスは高いところから魔法で撃ち、ロイドは囮になってディザイアンをおびきだす。
最後に崖から飛び降りたロイドは、何メートルも下の地面に軽々と着地して走り去った。
それを見ていた人間牧場の主であるディザイアン、フォシテスは、「あの跳躍…」と意味ありげな一言を発する。
村へ帰ったロイドとジーニアスだが、
すぐにディザイアンの群れがイセリアを襲ってきた。
不可侵条約を結んでいるにも関わらず、家を燃やし抵抗する人々を無残に殺していく。
崖からの跳躍を見て、ロイドがエクスフィアを装備していると確信したフォシテスは
彼を連れ去るためこの虐殺を起こしたのだった。
急いで出て来たロイドとジーニアスの前にフォシテスが現れた。
585:
その背後から巨大な化け物が現れる。
どろどろに溶けた丸い頭部と、蜘蛛のような小さな目。
巨大な体についた異常に長い手足が地面を這いずり回り、長い鈎爪が手先についている。
何も分からぬまま、襲い掛かってくる化物と戦い動きを止める二人だが、
戦闘が終わった直後、化物が突如フォシテスを抱え込んだ。
『逃げなさい…ジーニアス…ロイド…』
目の前の化物が発した声に二人は驚く。
それは確かにマーブルの声だった。
そこで種明かしがされる。
あの後マーブルはエクスフィアを取り外された。
要の紋のないエクスフィアを取り外すと、
体内の生命エネルギーが暴走し、このように化物となってしまうという。
ロイドたちとの戦いで自我を何とか取り戻したマーブルは、
渾身の力でフォシテスを押さえつける。
『ジーニアス…孫ができたみたいで楽しかったわ…ありがとう…』
その言葉を最後に、マーブルは自爆した。
地面に転がったエクスフィアを拾い上げ、
ジーニアスは絶叫し泣き崩れる。
不可侵条約を結んでいたイセリアを、虐殺の現場にした二人は大罪人として
村を追放され、コレットの後を追って危険な旅へと出て行くのだった。
________________________
587:
マーブルの本当の孫と娘はその後登場するんだけど、
婆さんが死んだのを知った後の反応とか、
このイベントだけで終わらないのがまた…
あと、このロイドの行動は後々自分で反省している(村を巻き込んだこと)
続編ではマーブルの一件などを持ち出し、「好きになれないが認めている」と村長が言ったり、
村人たちはロイドを許しているようなのだが、本人にはやっぱり一生の後悔になっているらしい。
ロイド自体行動が結構子供だから、
この一件はある意味ロイドの成長イベントみたいなもんで、
メタ的に仕方ないと見ることも出来るんだけど。
あんまり後味悪くないか、ごめん
648:
じゃあ何かで読んだ話
女性向け週刊誌で自分が体験した怖い話が特集されていた。
大抵は金縛りにあったとか夜道を歩いていてすれ違ったはずの人が振り返るといなかったとか
まあありがちな話が多かった。
その中で唯一印象に残っているのが婚約中だった投稿者が
何だったかの理由で(もっといい相手が見つかったからだったかも)
急に結婚したくなくなり婚約者に一方的に破談を申し入れ婚約者は自殺。
しばらくして急に婚約者からもらった指輪がぎりぎりと締め付け外れなくなる。
肉に食い込み血が流れ、消防を呼んでどうにか指輪を切断してもらう。
投稿者は元婚約者の呪いなんでしょうか…と締めていたが
一方的に破談して相手を自殺に追い込んでおいてそれだけかい!と思って後味悪かった。
649:
婚約破棄したんなら指輪外せよw
724:
高橋葉介「夢幻紳士」から「幽霊船」
このシリーズの主人公、夢幻麻実也はオカルト的能力を持つ美青年。
客船で旅行中の麻実也、甲板で夜風に吹かれていると幼女の水死体の幽霊を見た。
幼女の指差す先には、初老の紳士が佇んでいる。
「美しい月夜ですね…なのになぜ浮かぬ顔をしていらっしゃるのです」
麻実也が水を向けると、紳士は訥々と語った。
紳士は学者で、随分年下の美しい妻を娶り幸せだった。
しかし、妻と若く美男の弟子が近づきすぎるようだと疑心暗鬼になった頃、妻が妊娠した。
子供を持つのを諦めていたので喜んでもいいはずだが、妻と弟子が密通していると思い気が晴れない。
725:
娘は妻に似て美しく育ったが、紳士には似ていない。
弟子に似ているのでは?と思い、他人行儀になる。
妻は紳士の冷たさをなじった。
妻が一人で出掛け、紳士がずっと書斎にこもっていた日、庭で遊んでいた娘が古井戸に落ちて死んだ。
娘の声が聞こえたはずだ、貴方はずっと娘に冷たかった、娘を見殺しにしたのだ、と泣き叫んだ妻は実家に帰った。
紳士は仕事に没頭する性質で、娘の声は本当に聞いていなかった。
しかし、妻の貞操を疑う卑しい心が娘の助けを求める声をシャットアウトしたのではないか?
娘はたった五歳で死んだのだ。
自問自答する紳士を置いて甲板を歩くと、若い男の水死体の幽霊を見た。
726:
水死体の指差す先には若い酔っぱらいがいる。
麻実也が水を向けると、青年は訥々と語った。
青年はとある名家の使用人の息子で、同い年の嫡男Aの遊び相手だった。
Aは成績優秀、容姿端麗、頭脳明晰、温厚かつ明朗な性格で心が広く、そのせいで青年は劣等感に苦しんだ。
青年は頭がよかったので、A父の厚意でAと同じ大学に行かせて貰っていた。それがまた青年を苦しめた。
Aはカフェーの女給に憧れて、店に入り浸り匿名で下手くそな詩を送りつけるようになった。
だが、育ちがいいので口説くでもなくセクハラするでもない。
青年から見ればつまらぬ女だが、Aは女神のように崇拝している。
727:
青年はAの気の迷いを晴らしてやろうと、金で女給を口説き、寝た。
そして、拾円札(舞台は戦前)で喜んで裸になるような女は高潔な君に相応しくない、御尊父が悲しむ。と友情から忠告した。
Aは入水自殺した。遺書はなかった。
卑しい使用人根性が前途有望なAを死なせてしまったのだ。
酔っぱらいを置いて甲板を歩くと、寂しげな美少女がいた。
麻実也が水を向けると、彼女は訥々と語った。
彼女の母は妾だった。
父と母が相次いで死に、途方にくれていたら父の本妻が彼女を引き取ってくれた。
本当の母子のように助け合って行こうねえ、と言った本妻を、彼女は仏様のようだと思った。
728:
本妻は使用人を全員辞めさせ、主人が死んでしまったから節約しないとね、と言って彼女をこき使った。
来客に茶を出せば、
「ホラあれが妾の子ですよお恥ずかしい。行く所がないと言うから置いてやっているのにあたしが死ねばいいと思ってるんですよ」
と憎々しげに吐き捨て、客が縁談を持ってくれば、妾の子では先方に失礼だからと全部断る。
「いつまで居座るつもりなんだい、母親を見習って馬鹿な男でもくわえ込んで駆け落ちなさいな」
母親まで馬鹿にされた彼女は、睡眠薬を常用して寝ている本妻の顔に濡らした和紙を貼り、金を盗んで家を飛び出した。
彼女が語り終えた時、船底で爆発が起こった。
729:
海に落ちた麻実也は彼女に手を伸ばしたが、届かなかった。
紳士は娘の、酔っぱらいはAの幽霊に抱きつかれて海底に沈んだ。
麻実也は救助されて病院に収容された。
翌朝、病院の庭に出た麻実也の前を、意地悪そうな老婆に付き添われた美少女が通り掛かった。
「家出なんてひどいじゃないか、心配させないどくれ」
「お前の浅はかな考えなんかとっくにお見通しさ、あたしゃあの日、わざと睡眠薬を飲まなかったんだ…今まで通り二人仲よく暮らして行こうじゃないか、これからもずっとね」
呆然とした美少女を抱きかかえるように寄り添う老婆は、実に楽しそうに彼女の耳に囁いていた。
734:
>>729
これ読んだ事ある
最後の老婆は麻実也の目には骸骨に見えてたような気がする
美少女が老婆を殺したのに化けてまで美少女を苦しめるのかと後味悪かった
739:
>>729
回帰編(リメイク版)は個人的にもっと後味悪い。
船が沈む辺りまではほぼ同じだけど、気がつくと少女と魔実也は船の残骸に乗って海を漂っていた。
「船はとっくに沈んでいたんですよ」と言う魔実也。
しかし、少女には本妻の幽霊が見える。
私を連れて行こうとしている、と怯える少女に魔実也は言う。
「あれはあなたの意識が作り上げた“影”だ。あなたは人を殺してなどいない」
そして本妻(の影)の声が聞こえる。
>「お前の浅はかな考えなんかとっくにお見通しさ、あたしゃあの日、わざと睡眠薬を飲まなかったんだ…
>今まで通り二人仲よく暮らして行こうじゃないか、これからもずっとね」
少女は悲鳴を上げ、魔実也の制止を振り切って海に飛び込む。
「生きてあの家に帰るくらいなら、これ(本妻の影)と一緒に海に沈む方がよっぽどましだわ!」
紳士は娘の霊に、酔っぱらいはAの霊に、少女は本妻の影に抱きつかれ海の底に沈んでいった。
ひょっとしたら本妻はやはり殺されていて、
少女が魔実也の説得(罪の意識を軽くする為に“殺していない”事にしようとした)で
生き延びようとしているのを邪魔してあの世に引きずり込んだのでは…?
そんな感じがして、更に後味悪かった。
本妻が生きてたら「あの家」に帰らざるを得ない。
死んでいたら幽霊に取り憑かれて永遠に逃れられない。
結局、本妻が生きてても死んでても、少女にとってはどっちも地獄なんだよな…
767:
既出だったらゴメン。
実話が元になっている映画「ディアブラザー」
ー無実の罪で捕まった兄を助けるべく、
子供を育てながら猛勉強し、凄まじい努力で弁護士を目指す妹。
何年もかかって司法試験に合格し、証拠集めに奔走。
無実を証明し兄が塀の外へ出られたのは実に18年後の事だったー
ストーリーはそこで終わり。
長い年月はかかってしまったけど、めでたしめでたし、素晴らしい兄妹愛じゃった…
…と続けて特典映像に収められてた監督と妹(演じた女優ではなく実在の弁護士になった妹さん)
の対談を見てたらどうも違和感。
まず、なぜそこに話の主でもある兄が居ないのかが不思議だったし。
対談が進むにつれ、実はお兄さんは出所からわずか半年後、交通事故に遭い亡くなっていた事がわかったorz
運命ってなんなんだ…とか、この特典観てない人にとってはハッピーエンドのまま終わってんのか…とかもやもや。
その後アンビリだか丸見えだかで、元になった実話を紹介していたけど、
それも兄が亡くなった事については全く触れず、
良かったね?みたいな雰囲気でまとまっていた。解せん。
768:
まだ司会が紳助だった頃の行列ができる法律相談所であったドッキリ企画
次長課長の河本準一が仕掛け人でオリラジの藤森とトータルテンボスの藤田が騙される
内容は、河本がお金に困っているふうにして、可愛がっている後輩に「いくらなら貸してくれる?」
と貸してくれる金額を尋ねる内容
トータルテンボス藤田は「200万とか300万ならなんとか」と答えたのに対してオリラジ藤森は「15万なら」
と明らかに少なく番組で「ケチ」と避難される
(他にも芸人が同様のドッキリに掛かるが100万単位の大金を提示する)
売れてる芸人の感覚からしたら少ないのだろうが、15万は大金だし
何より「お金を貸すのが当たり前」で藤森をドケチ扱いするのが雰囲気が嫌だった
法律の番組なんだから借金トラブルなんてのもよくあるんだからこんなドッキリはするなよっと
借金なんて断ったほうがいいという考えの私からは、お金貸さない(少額しか貸さない)=ケチって内容と
今の河本の状態とか含め後味悪い
784:
高橋葉介「もののけ草紙・弐」から「幻の航海」
この巻の主人公は「手の目」と呼ばれる、酒席に侍る女芸人。
主な芸は催眠術と幻覚と千里眼。
「手の目」は、数話前に知り合った財閥の若当主、見鬼(みき)聡に連れられて豪華客船で旅行中。
(知り合った当時はまだ少年と少女で、先代の当主は跡取りを決めかねていた。「手の目」の活躍で聡が次期当主に決まり、この話はその数年後)
美人だが下品な女、芸人あがりのお妾というか若当主は独身だから一応恋人か、何にせよいい見物だ、しっ聞こえるじゃないか、芸人なんぞどうでもいいが財閥当主の機嫌を損ねるのはまずい、
などと上品な船客はやかましい。
785:
「手の目」が甲板で夜風に吹かれていると、一等船客の少女が彼女を海に突き落とそうと突進してきた。
(お嬢ちゃん、聡さんに惚れていなすったか)
(だけどこんな事しちゃいけねェ、あたしゃ化けて出るよ)
(あんたが風呂に入ったら、鱗だらけの手を伸ばして水の中に引きずり込むよ)
(あたしゃ馬鹿でかい人魚になって夜空に貼り付いてやるよ)
(そしてあんたを指さして、人殺し!と叫ぶよ)
…「手の目」に抱き止められた少女は、彼女が見せた幻覚から覚めた。
「手の目」は嫉妬と後悔と自己嫌悪で泣く少女に、お互い恋愛感情はない、と説明してやったが少女は納得してないようだ。
786:
聡の「見てはいけないモノ」が見えてしまう特異体質を「手の目」が封じてやっているだけで、「手の目」の方は生まれて初めて誰かに必要と思われているのが嬉しくてズルズルと一緒に居るだけなのだが、心霊体質ではない少女には理解できない。
原因不明の爆発が起こり、船は沈没した。
少女は聡と同じ救命ボートに引き上げられた。
聡は彼女にプロポーズした。
二人は結婚し、幸せに暮らした。
(私は幸せだわ、聡さんは優しい)
(望みは何でも叶う、夢のような生活…?)
(…夢だわ、これは夢。あの人が見せている、ただの夢なのよ!)
少女は海に浮かんだ衣装箪笥の上で夢から覚めた。隣に「手の目」がいる。
787:
パニックを起こして泣きわめく彼女を「手の目」が引き上げ、でもあんまりうるさいので眠らせて夢を見せていたのだった。
聡はもう救命ボートに救助された、と教えられた少女は、波間に浮いていた棒で「手の目」の脳天を殴って海に突き落とした。
「あなたさえいなければ!聡さんはきっと私を見てくれる!」
という悪夢から少女は目覚めた。
救助船の船室に寝かされていて、「手の目」と聡が見守っている。
衰弱した少女は聡よりも「手の目」を見て、彼女が助かった事を喜んだ。
そして、「手の目」を殺そうとした事を二人に詫びながら静かに死んだ。
ずっと謝りたかった、最期に会えてよかった、と言いながら。
788:
『死んだのかい?』
「ああ」
『じゃあ僕も用済みってわけだ』
「ああ」
『だって僕の姿は、君が創った幻にすぎないのだから』
「勝手にしな、とっとと消えやがれ」
聡(の幻影)は青ぶくれの水死体に戻り、消えた。
船室の幻も消え、波間に浮かぶ衣装箪笥の上には少女の死体と「手の目」だけがあった。
「まったくどいつもこいつも…消えちまえ、あたしは平気さ…元から一人だもの…また一人に戻るだけ…」
遠くに救助船が見える。
「手の目」は少女の死体の肩を抱くように寄り添い、読者から顔は見えない。顔を隠して泣いているようでもある。
805:
>>788
ごめん読解力がなくてどういうことなのかわからない…
いつから聡は水死体になってたの?少女が手の目を殺そうとしたのはどの段階まで現実なの?
809:
>>805
えぇー・・・
救命ボートに乗れたのは嘘で、本当は爆発で助からなかった(爆死ではなく水死)んでしょ
殺そうとしたのは最初の看板から突き落とそうとした時だけなんだけど、あとは見せられた夢でしょ
790:
獣の奏者
序盤で主人公の母親が、罪を着せられて処刑されかけるんだが、
(処刑方法は石を縛りつけて池に沈め、巨大な蛇みたいな獣に
引き裂かせるというもの)
幼い主人公が重い短刀を持って必死に泳いで母親を助けにいく。
ふたりでなんとか縄を切って逃げようとするんだが、すでに
獣に囲まれていて、このまま喰われるしかない状況。
そのとき、母親は指笛を吹いて獣たちを操り、主人公を獣に
乗せて逃がす。母親の姿は獣に飲まれて消えてしまう。
のちのち、主人公が「どうして母さんはわたしと一緒に逃げて
くれなかったんだろう」ということを思い悩み、実は母親は
獣を操る技術を持つが、災いを招くからとその技術を封じて
生きている一族の一員だったことから、「わたしと生きること
よりも掟に殉じて死ぬことが大事だったのだろうか」と考えている。
だが、主人公は知ることはないが、池に投げ込まれる前にすでに
母親は獣を呼び寄せるために腹を深く刺されており、もう命は
わずかだった。だから、娘を守るためだけに指笛を吹いて
戒めを破ったのだ。
主人公が永遠に知ることはないってところが後味悪い
794:
>>790
しかも、本来なら母親は死ぬ必要は無かったって事が、後になって判明するのが更に後味が悪い。
主人公は色々とあって、獣(この国では重要な兵器)の医者になり、王の側近に。
国王夫婦に母親の事を話したら、武人上がりの国王が
「あの罪(母親は重要な兵器である、獣を死なせた責任をとらされた)の処罰は、責任者の片腕を切り落とすってのが、法で決まっている」
「何で、勝手に死刑にしたんだ?」
で、調べてみたら。やっぱり本来は片腕切り落とし程度だったんだけど。
主人公の故郷は田舎だったもんで、その地方の支配を任された役人が、勝手に厳罰化。
何時の間にか、死刑にまでエスカレート。
主人公の話しを聞いた王が、調査を入れたものの。
当時の担当者は既に亡くなっていて、今更責任は問えない状態に。
結局、王が改めて「死刑じゃなく、片腕切り落としの刑」の布告を出し、徹底させるしかなかった。
810:
映画「生きない」
観光バスツアーの振りをした、実は事故を装って自殺しようという、自殺ツアーの話
借金苦で自殺しようとする者や、大病でもうすぐ死ぬ者、運転手とバスガイドは不倫関係で心中しようとしている。
ツアー客の一人が出発の前に精神病院に入ってしまって
たまたま、そのツアーのチケットを見つけた参加者の姪の美つきもやって来てしまう。
もちろん美つきは自殺する気など無い、
自殺決行までは普通に観光をするのだが、人生最後の夜だからと羽目を外し過ぎたツアー客がトラブルを起こし
そのことでツアー客と主催者が口論してる最中にツアーの本当の目的が美つきに知られてしまう
はじめからカムフラージュで自殺願望の無い人間を巻き込もうとしていた主催者が睡眠薬を盛って
美つきを眠らせ自殺のポイントまで向かう
目を覚ました美つきが抵抗するなか、病を患っていたツアー客の容態が急変
ツアー客が一丸となって彼を助ける為、少しでも意識を保たせようとしりとりを始める。
しかしバスガイドが「赤ちゃん」と答えしりとりが途絶え、そこで病の客も事切れてしまう。
バスガイドは「赤ちゃん・・・赤ちゃん・・・」と呟きながらお腹を抑え、妊娠していることを告白し
崖から飛び降りる寸前に運転手がブレーキを踏み自殺は未遂に終わる
ツアー客達は美つきをに励まされ、もう一度生きようと決意を固める
そんな彼らを尻目に添乗員は悪態をつきながらその場を離れる
そして生きようと決心した乗客たちを載せ、バスは新たな希望へと走りだしていった。
そして画面が変わり楽しそうなツアー客の写真をバックにラジオのニュースが流れる
そのニュースは観光バスと大型トラックの正面衝突で観光バスの乗客乗員全員が死亡したことを告げていた。
既出かな。
813:
>>810
主催者=添乗員
読み返してみたらごっちゃになってた、すいません。
838:
長文注意ですが、同じく特撮の「仮面ライダーフォーゼ」から一つ、第5話「友・情・裏・表」と第6話「電・撃・一・途」。
まず簡単な設定を言うと、フォーゼの敵怪人は、主人公たちの通う高校の生徒が特殊な「スイッチ」により変身したもので、学校を牛耳る悪の組織はある目的のため
「キャプテンのせいで雑用に甘んじているアメフト部員」だの、「学園の人気者を蹴落として自分がその位置に立ちたい取り巻き」だのと言った生徒の心に付け込んでスイッチを渡す。
それに対し、主人公(仮面ライダー)と仲間たちは「仮面ライダー部」を結成し、怪人の起こした事件を捜査、解決する。
序盤は主に、一癖も二癖もある生徒たちと主人公がぶつかリ合い、友情をはぐくんで仮面ライダー部の部員が増えていく、というのがメインで、その中の、情報通のチャラ男(後輩)が仲間になる際の話。
ある日主人公とチャラ男が話していると、チャラ男を憎々しげに睨む一人の男子生徒が現れる。
「許してくれ」と言うチャラ男に対し、男子生徒は「恨むなら自分を恨め」と言って怪人に変身し、チャラ男に襲い掛かってきた。これに対し主人公は仮面ライダーに変身し、一旦は怪人を追い返す。
そして後日、主人公の前にあの男子生徒が現れた。男子生徒は主人公に、「あんたもあいつに利用されているだけだ」と言ってチャラ男を憎む理由を話す。
男子生徒の名は新田と言い、チャラ男は新田のことを友達と呼んでいた。新田自身もそうだと思っており、ある日チャラ男が不良に絡まれていた時も、身を挺してチャラ男を助けた。
その結果怪我のせいで所属するフェンシング部のインターハイにも出られなくなってしまったが、友達を救えたのならそれでいいと思っていた。
839:
しかし、新田はチャラ男がチャラ男仲間にこう言っていることを聞いてしまう。
「アイツいちいち親友ヅラしてきてウザかったけど、役に立ってラッキーだったぜ!」
チャラ男にとって、新田は都合のいいガードマンくらいにしか思われていなかったのだ。そしてチャラ男に恨みを募らせる新田に、悪の組織はスイッチを渡したのだった。
結局、見捨てておけない主人公は怪人を倒し怪人に監禁されていたチャラ男を助け出すのだが、(倒すといってもスイッチを消滅させるだけで、変身者の命に別状はない。)
何が一番後味悪いかって、チャラ男の自業自得にもかかわらず彼自身が全く反省していない。
それどころか、ライダーに敗れ変身の解けた新田(グロッキー状態)に「よくもやってくれたな!」と殴りかかろうとして主人公に止められる始末。
その上話の最後で平気で仮面ライダー部に入部するし、とにかく新田が浮かばれなかった。
まあフォローとしては、その後チャラ男は自分勝手ながらも要所要所で男を見せるし、後の劇場版ではちゃんと新田と和解するんだけど、それまでは新田がどうなったか分からなかったからどうも、ね。
848:
>>839
序盤は後味悪いのばっかりだったよな。
最初の敵も確かアメフト部で虐められていた奴だったし
842:
上のほうに出ていた「獣の奏者」のラスト
その世界では巨大トカゲが戦争用の騎獣兼兵器として用いられている。
しかし王獣と呼ばれる巨大な空飛ぶラブ犬みたいなのがそのトカゲを戦闘不能にできる。
主人公のエリンは人の言う事をきかない野生の王獣を操ることができる特別な能力の持ち主であるため、権力者にそれを利用されそうになる。
物語の終盤には結婚し一子を設けていたエリンだがまたしても戦争に巻き込まれ、
王獣に乗って戦うが、所詮は人に支配されない獣、エリンの制御を振りきって暴れまくる。
エリンは責任をとり飛行中に王獣の動きを止める笛を吹いて
諸共に落下し、王獣は死亡、自分も数日後に息を引き取った。
あれだけ誰よりも王獣の自然のままの姿を重んじていたエリンが
人間の都合で王獣を戦争に駆りだした挙句墜落死させるというのが勝手すぎる。
851:
後味悪いと思うかどうかわからないけど、
星新一の「ノックの音が」ってショートショート集から「夢の大金」
町はずれの小さな家に住む山田庄造という老人(70近い)がいた。
庄造は身寄りがなく、子に恵まれず妻にも先立たれ、退職金は詐欺師にすべて奪われた。
もう金もなく大家から立ち退きを請求され、しかも最近は決まって大金に手を伸ばして、でも届かないという夢ばかり見る。
できることなら働きたいが年齢と持病から勤め先も見つからず、自殺を決意。
本当に最後の金で安いウイスキーと半紙を買ってきて、辞世の句を書こうとしたところにノックの音が響いた。
夜の10時、借金取りや立ち退きの催促にしては遅すぎる。不審に思いながらも庄造が向かうと、宅配だと名乗って二人の男が入ってきた。
聞くと、その男たちはかつて役所で働いていたが、それから刑務所に入り、最近刑期を終えてきたのだという。
庄造は強盗だと思い、ここには盗むものなどないと言って追い返そうとするが、男たちはそれを聞いて笑うばかりで話が通じない。
庄造は腹が立って殴りかかったが、返り討ちに遭い気絶したふりをして様子をうかがうことにした。
二人の男は床を開け、地面を掘り始めた。その会話から、庄造は少しずつ事情を知っていった。
この男たちはかつて勤めていた役所で受け取っていた賄賂や横領した公金を少しずつ貯め、大きな貯金箱に入れてここに隠したのだ。
逮捕されてからもそのありかは絶対に吐こうとせず、また男たちは実の兄弟のため仲間割れやチームワークの乱れも生じず、完璧な計画だった。
そして刑期を終えた今、その金を掘り出しに来たのだ。
男たちは安全装置(雑誌を詰めた石油缶で、誰かが掘ってもこれが目的物と勘違いしてあきらめるだろうというもの)を取り出し、
さらに深く掘ってついに大金のケースを取り出した。
刑務所で償ったのだから金は名実ともに俺たちのもの、気がかりは老人だが騒いだところで信用されまい、と喜ぶ男たち。
庄造も、夢に大金が出たのはあれのせいだったのかと思わず胸をときめかせた。
852:
目的を達し、感激した男たちは喉が渇いたと言って、庄造のウイスキーを手に取った。
それを見た庄造は痛みをこらえて立ち上がり、「それは私のだ」と二人を阻止した。
そのウイスキーには自殺用の毒を既にとかしていたのである。飲まれたら自分が死ねない。しかも二人の死体が転がるのも困る。
しかし、調子に乗っている男たちは取り合わず、またも強引に止めようとした庄造を突き飛ばした。
庄造が痛みをこらえやっと体を起こしたときには、二人は既に死んでいた。
ウイスキーのビンはすでに空で、自殺はもうできない。しかし警察に向かっても、男たちが言ったように信じてはもらえまい。
しばらく考えて、庄造はあることを思いつく。
男たちが掘った穴に二人の死体とビンを埋め、男たちの用意した安全装置も埋めて、元通りに床を戻した。
緊張のせいか神経痛も気にならず、作業はスムーズに進んだ。
全ては元通りになった。
ただ違うのは、夢に見たあの大金が実際に目の前にあり、手で触ることができる。
庄造はいずれ発覚し、逮捕されるだろうということを覚悟し、
この大金で高級老人ホームに入って二人の冥福を祈りながら待つことにした。
「しかし、死体が発見され、なぞのとけるのが、わたしの生きているうちに間にあうだろうか」
男たちは自業自得な部分もあるだろうけど、その死の寸前に
「俺たちは明日ヨーロッパに高飛びするんだ。わかるかい?はるか西にあるんだよ」って笑ってるセリフが入って 、
死の後地の文で「明日を待つことなくはるか西の浄土へ旅立っていた」
「罪は刑務所で償ったし、死ぬ寸前があんな楽しそうだったのだから極楽行きだろう」って茶化してるのがなんとも
872:
昨日に続いて星新一「ノックの音が」から「現代の人生」
夜10時ごろ、小さなアパートに住む27歳の男、
山下友彦はベッドに転がっていたがある悩みから眠れずにいた。
そこにノックの音が何度も鳴り響くが、知っている人なら名を告げるはずだし、
今は誰にも会いたくないので友彦は応答しなかった。
しばらくしてから、何者かが窓ガラスを破って入ってきた。
入ってきた男は友彦を見て困惑するが、すぐに落ち着いて金目のものを出すように告げた。
男の指示に従って友彦はカーテンを閉め、電気をつけると男の手にはナイフがあった。
友彦がうろたえて「そんなものは見たくない。早くしまってくれ」と言うと、
男は抵抗できないよう友彦を縛ることを条件にナイフをしまった。
男はどうやら慣れているらしく、手際よく部屋を探っていた。
友彦は男に黙っているよう言われたが、好奇心から男についていくつか質問した。
男の手口は、明かりのついていない部屋を狙って、
最初のノックで反応があれば適当にごまかし、無ければ窓から侵入するというもの。
万一失敗したらどうするのかと聞くと、「そんなこと考えたら何もできない」という。
自信に満ち溢れた男を友彦が羨むと、男は憐れむような口調になり、
「あんたはくよくよしすぎるようだが、それはよくない。
現代に必要なのは強い神経、そして自信と行動あるのみだ」と告げる。
そして男の方から何にそんな悩んでいるのか聞くと、友彦は女のことだという。
将来性も金もないからと振られた話を始め、興奮してきた友彦に苛立った男は話を戻した。
874:
男が探ったところ、友彦の部屋に金になりそうなものは全くない。
友彦が金の万年筆と質札ぐらいしかないというと、男は「最低だ」と吐き捨てる。
伏せている写真立てに目を向けると、「忘れてた、それは銀だ。持っていっていい。中の写真は捨ててくれ」と友彦は言う。
男はそれすらも値打ちはないといい、その写真を確認して、
写っている女を見て「確かに冷たい感じがする」と言った。
友彦がその女のことをまた話そうとすると、男は自分と同じぐらいの年齢なのに過去に囚われてばかりの友彦に歯がゆくなり、自分の生き方を教える。
過去は悔やんでもどうしようもない。また明日は明日だ。
考えることは今日という一日だけでいい。
そのかわり、全能力を注ぎ後悔しないように今日を楽しむのだ。
それが現代の生き方なのだと。
その話を聞いた友彦は少し明るくなり、希望が出てきたと語った。
そこにまたノックの音が響く。男の指示で友彦が返事をすると、警察だという。
男はなぜばれたのかとあわてるが、既に外にも警官が張っており、逃げ場はない。
友彦は自分がごまかすからタンスの中に隠れるよう提案するが、男はそのまま引き渡すつもりだろうと信用しない。
そこで逆に、友彦が隠れて男が友彦として応対するという提案をし、男もそれに賛成した。
友彦は拘束を解かれ、タンスの中に入った。男は玄関へと向かう。
ごめんなさい、二つに分けるつもりでしたが後半が長すぎたのでもう一つ続きます
876:
男は笑いながら、その信条通り自信にあふれた表情で自然に応対した。
だが、警官は顔をしかめ「とぼけても無駄だ」と言った。逮捕しに来たのは男ではなく、友彦の方だったのだ。
警官が言うには、海岸にナイフで殺された女の死体が流れ着き、その身元を調べると友彦がつきまとっていた相手だったという。
予想外の事態に慌て、男は「俺は友彦ではない」と言うが、
自分の正体を明かすわけにもいかず、そのまま取り押さえられてしまう。
その際、友彦を脅すのに使ったナイフが落ち、警官はそれを凶器と断定。
これなら家宅捜査の必要もないだろうとして帰っていった。
静けさを取り戻した部屋で、友彦はタンスの中から出てきた。
友彦の悩みは、つきまとっていた女に冷たくされ、衝動的に殺してしまい、
自首する決心がつかなかったことだったのだ。
だが、男に現代の生き方を教えられた友彦は、見違えるほど明るくなり、
逃げられるだけ逃げて人生を楽しむことにすると決意し、外へ飛び出していった。
875:
高橋葉介「夢幻外伝」から「水妖」
主人公の夢幻魔美也はオカルト的能力を持つ美青年。
ある日魔実也は旧友Aに頼まれて、喫茶店で婚約者A子に会った。
A子も、旧友の夢幻君と一度会うようにAに頼まれていた。
A子が言うには、Aは川面をじっと、思い詰めたような顔で見つめていたそうだ。
入水でもするんじゃないかと心配になったA子がお節介を承知で
「あのゥ…川の中に、何か見えるんですか」
と訊ねると、Aはぎょっとしたような顔でA子を見て、名前を聞いた。
そこから交際が始まったそうだ。
それを聞いた魔美也は、笑みを浮かべて語った。
…Aは夢の中で美しい女の顔を見た。
877:
毎晩夢に現れたその顔は、ある朝起き抜けに汲んだコップの水の上にも現れた。
Aはなんとなくそれを飲み干し、それから女の顔の幻覚は風呂だろうと水溜まりだろうと構わず現れるようになった。
その顔は、A子さん…貴女と同じ顔をしていたのですよ。
「まあ…道理であの時、あたしの顔を見てぎょっとしたわけだ」
どうです、それでも貴女はAと結婚しますか。確かに資産家だが幻覚を見るような男ですよ。
「ええ。だってあの人が結婚を申し込んでくれたんですもの。断る理由なんてありゃしませんからね」
面会を終えた魔実也はAに忠告した。
彼女は確かに生身の人間、妖怪変化の類いではない。
878:
ただし、彼女と二人で水場に行ってはいけない。
例えば新婚旅行。彼女は高原の保養地を選ぶだろう。
そして君を湖でのボート遊びに誘うだろう。
彼女の夢は資産家の未亡人だ。
君が見た幻覚は、泳げない君が湖底に沈むのを見下ろす顔だ。
それでも君は、彼女と結婚するのかね。
「構わんさ、彼女は僕の運命の女だ」
一ヶ月後、逃亡生活を送っていたAは魔実也を呼び出した。
新婚旅行はA子の望みで高原の保養地に決まった。
A子がボート遊びをしたがるので、Aはコーヒーに睡眠薬を盛って飲ませた。
湖の真ん中まで漕いだ所でA子は眠った。
Aは眠るA子を湖に沈めた。
879:
沈みゆくA子の顔は、幻覚と同じく美しかった。
…外国に逃げるのなら手を貸すが。
「いや結構。自首するから付き添ってくれたまえ」
A子が君を殺そうとした証拠はない。君は新妻殺しの凶悪犯として死刑になる。
「構わんさ、彼女は僕の運命の女だ」
A子がオールを振り上げてAの後頭部を狙うシーンや睡眠薬が効いてオールを握ったまま倒れるシーンがあるけど、Aの説明を絵にしただけだから真相は不明。湖の真ん中だから目撃者もいないし。
第一、魔実也だって完璧超人ではないから予言が正解とも限らない、という後味の悪さ。
892:
丸井諒子の短編集「竜の学校は山の上」内
『進学天使』(初出は同人誌らしい)
天使みたいに翼が生えた少女と、ふつうの少年の話。どちらも中学生。
少女は翼を使って空を飛ぶことができる。しかし、ふつうに
生きていれば加齢で筋肉が衰えていくとともに飛べなくなってしまう。
周囲はそれを惜しんでいて、母親は飛びつづけるための訓練を積める
アメリカへ留学するように少女にすすめている。
けれど、本人は「英語も喋れない、友達とはなれるのはさびしい、
飛ぶこともそんなに好きってわけじゃない」と乗り気ではない。
少年は少女から相談を受けて、「それならそう言うべき、
自分の人生なんだから好きにしないと後悔する」とアドバイスする。
それを聞いた少女は喜んで、母親ともう一度話し合い、渋る
母親に「自分の人生だから自分の好きにする」と言った。
少年は、少女が翼が生えているというだけでふつうに
生きられないなんておかしい、可哀相だ、と考えている。
そんなある日、クラスの女子が卒業文集につけるDVDを、少女に
空から撮ってもらおう! と言いだした。少年は制止するが、
少女は気楽に請け負う。「嫌なら俺から言っておく」と言う
少年に、少女は大丈夫だよ、と笑いながらも、
「でも、そんなふうに気にかけてくれることがすごく嬉しいな…」と
はにかむ。
893:
少女は自転車で助走をつけ、空へ飛び立つ。はじめて
空を飛ぶ少女を見た少年は圧倒され、飛行撮影が終わり
家路についたあとも、地上や地上から見る空の狭さ、日本の狭さを
噛みしめている。そこへ少女が追いつき、進学についての話をするが、
少年は気もそぞろ。しかし、少女が「一緒の高校にいきたいな…」
という段になって、少年は、前はあんなこと言ったけどやっぱり
おまえは留学するべきだ、飛べなくなるなんて勿体ないと言いだす。
少女は「なんでそんなこと言うの? わたし、別に飛べなくなったって、
君のことが好きで、一緒の高校にいきたいって…」と言うが、少年は
驚き、「そんな、つまんない理由で?」
教室で、クラスの女子が少年に「あの子がすごく落ち込んでたけど
あんたなんか言ったの?」と訊く。少年は「留学しろって言った」
「なんか、理解のつもりが足引っぱってただけだって気づいたから」
クラスの女子は怪訝そうな顔をする。
場面は戻り、少女視点で空へ飛び立つところ。自転車をこぐ足、飛びたって
見える校庭、校舎、屋上にクラスメイトたちがいる。そのなかにいる少年は
目を見開いて驚いている。街を見おろす絵に少女の笑い声が響いて終わり。
966:
ゲーム「エルシャダイ」のサリエルの話。
人間の恋愛の美しさに興味を持ち、天界を捨てて堕天使になったサリエル。
地上に降りて人間の女性を次々とナンパ。
堕天した影響でガリガリなゴス男になったけど、
堕天使の叡智とカリスマで若い娘も老婆もサリエルに惹かれていく。
そこに現れたのが天界から派遣された主人公。
堕天使と人間の間に生まれた子供(見た目ファンシーだけど凶暴化したら地上を火の海にするくらいヤバい)が増えぬように、
また「サリエルに母も姉も嫁さんも奪われた」と嘆く男のためにサリエルを倒しに来た。
「あまり気乗りはしない」と言いつつも愛のために戦うサリエル。
サリエルに愛された女性の幽霊も彼を守ろうと主人公に襲いかかるも、
次々と主人公は振り払っていく。
ついにサリエルは「この身を捨てても俺は戦う!」
と主人公より主人公らしいセリフを吐いてモンスター化してしまう。
モンスター化により主人公を追い詰めるサリエル。
しかし脳筋系の大天使が主人公に加勢。
サリエルは主人公と大天使にフルボッコにされて封印されてしまう。
「俺はただ、愛されたかったんだ」
サリエルは最期まで自分を気遣う女性たちを想いながら封印された。
確かにサリエルは他の男の女までもを奪った奴だけど、
最期まで全ての女性を分け隔てなく愛していた。
(「もう愛される歳じゃない」という老婆にさえ手を差し伸べる愛情)
人間との間にできた子供たちも「凶暴化させて地上を支配しよう」という手段に使わず、愛情を注いでいた。
(子供たちはサリエルが提供した遊び場でのびのびと戯れていた)
だからサリエルが封印されるとき「こいつ神様が言うほど凶悪じゃなくね?こいつ封印するの?」となんともいえない気持ちになった。
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