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ほむら「鹿目まどかの消失」


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1:
ほむ「ーーー結局、この時間軸でもまどかを救えなかった。………次こそは、必ず……!」
カチッ
3:
早乙女「はーい、それじゃあ自己紹介いってみよう!」
ほむ「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
ほむ(まどか、今度こそ貴女を…)
ほむ「………?」
ほむ(まどかが、いない……?)
君の銀の庭(初回生産限定盤B)(Blu-ray Disc付)
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4:
マエハドコノガッコウダッタノー?スッゴクキレイナ髪ダヨネー!ワイワイキャッキャッ
ほむ「…」
ほむ(何かがおかしい…)
ほむ(まどかは休みかしら?でも、こんな事は今までで初めてだわ…まさか、既にまどかの身に何か……!?)
「ほら皆ー、転校生困ってるじゃん。一気に質問し過ぎだって」
ほむ「…!」
ほむ(こいつは…)
5:
ほむ「美樹…さやか」ボソ
さや「え?」
さや「もしかしてもうあたしの名前覚えてくれてる?いやー、照れるなぁ」ポリ
ほむ「…」
ほむ(彼女から私に接触してくるなんて珍しいわね…)
6:
さや「ん?何か顔色良くないね。保健室行く?」
ほむ「…いいえ。その必要はないわ」
さや「そう?まだ退院したばっかりなんだし、気分悪くなったらいつでも言ってよ?」ニコッ
ほむ(…この時間軸の美樹さやかは何だか友好的ね。)ホムゥ
ほむ「ええ。…ありがとう」
さや「いいっていいって。こう見えてもこのクラスの?保健係"だからさ!」
ほむ「……っ!?」ガタッ
7:
さや「うわっ!びっくりしたー。そんなに驚く事ないでしょっ」ハハッ
ほむ(………一体どういう事?美樹さやかが保健係?そんなはずは…)
ほむ(…やっぱり、何かがおかしい。この状況は一体……)
9:
ほむ「………」
さや「ねぇ、ちょっと大丈夫?やっぱり保健室に…」
ほむ「っ!触らないで……っ!」パシッ
さや「…っ!」
エー何ー?ドウシタノー?ザワザワ
さや「いっ…たいなぁ…」
さや「あんた、いきなり何なわけ?あたし気に障るような事したかなぁ?」
ほむ「……だって…おかしいじゃない。美樹さやか…貴女が、保健係だなんてそんな…」
10:
さや「はぁ?あたしが保健係の何がおかしいっての?こっちからしたら、あんたの言ってる事の方がおかしいんだけど?」
大丈夫ー?暁美サンドウシチャッタノ…ヒソヒソ
さや「…転校生?」
ほむ「…私の知る限りでは、このクラスの保健係は貴女ではなくまどかだったはずよ」
さや「はぁ?まどか…?」
さや「……まどかって、誰?」
11:
ほむ「……!」
ほむ(一体どうなってるっていうの…?美樹さやかが、まどかを…知らない?)
さや「…仁美、分かる?」
仁美「まどか…さん?さぁ、聞いた事ありませんわねぇ」
ほむ「っ!」
ほむ「……まどかは…まどかよ。貴女達……鹿目まどかを忘れたって言うの………」
仁美「あの…暁美さん?このクラスにはそんな方いらっしゃいませんわ」
仁美「どこか他のクラスと勘違いしているんじゃ…?」
12:
ほむ(そんな…そんなはずは……ないわ…)ガタッ
ほむ「貴方は、鹿目まどかを知ってるでしょう!?」
エ…シ、知ラナイヨ…ビクッ
ほむ「このクラスの保健係は鹿目まどかよね!?」
保健係ハズット美樹サンダヨ…
ザワ…ヒソヒソ…暁美サンドウシチャッタノ?怖イ…。大丈夫ナノ?
ほむ「…っ」
ほむ(何なの…一体何が……どうなっているの)
13:
街中
ほむ(結局、あれから何の進展もないまま放課後になってしまったわ…)
ほむ(鹿目まどかが存在しない時間軸。魔女の仕業か……もしくは…こんな芸当が出来るのは…)
「……ふふっ。帰ったら大きなケーキを焼きましょう。それで、…をびっくりさせるの!」クスクス
ほむ「!」
ほむ「あ、あれは…!」
14:
ほむ「巴マミ!」ダッ
マミ「え?」
ほむ「…っこの街は何かがおかしい!魔女の仕業かも…貴女は何か感じない?そうだ、キュゥべえ…キュゥべえの居場所は知ってるかしら!?」
マミ「え?あの…?」
マミ「…あなたは?……魔女って…何の事…?」
ほむ「…!」
ほむ「と…巴マミ、貴女は……魔法少女の巴マミよね?」
マミ「まほー…しょうじょ?」
15:
ほむ(っ!そんな…巴マミまで)
「マミ、お友達?」
ほむ「!」
マミ「 お 母 さ ん 」
ほむ「…!?」
マミ「ううん?同じ学校ではあるみたいだけど…」
マミ「えーと…どこかで会った事あるかしら?それと、魔法少女って?」
16:
ほむ「どうして…それに巴マミの両親は、事故で…」ボソ
マミ「!」
マミ母「あら、どうして事故の事?マミ、やっぱり知り合いじゃないの?」
マミ「知らない人のはずなんだけど…」
マミ「確かに昔事故にはあったけど、軽い怪我で済んだくらいだし。それより、どうして貴女がその事を知ってるの?」
17:
ほむ(……一体…どうなって……)フラ…
マミ「あの?」
ほむ「っ巴マミ!」
マミ「は、はいっ?」
ほむ「ティロフィナーレという言葉に覚えはない?」
マミ「 」
19:
マミ「ティロ…え?」
ほむ「 」
ほむ「…何でもないわ。忘れて頂戴」
ほむ「親子水入らずの所を邪魔して悪かったわね」ファサッ
マミ「ティロフィナーレ…か」ボソッ
20:
次の日
さや「おはよう転校生。今日は調子どう?また昨日みたいに急に暴れないでよー?」
ほむ「…心配には及ばないわ」ファサッ
ほむ「ところで、一つ確認しておきたいのだけれど…貴女、喋る猫のような生き物を見た事があるかしら?」
さや「 」
さや「やっぱり保健室、行く?」
21:
ほむ「良いから聞いて」
ほむ「それで、その生き物が言うのよ。何でも願いを叶えてあげるよ。…って」
ほむ「美樹さん…貴女なら何を願う?」
さや「…これはまた唐突な」
さや「あたしなら……うーん、迷うなぁ」
22:
ほむ「何でも良いのよ。…そう。例えば、怪我をした知り合いの天才バイオリニストの腕を治してあげたい。とか」
さや「え、あんた恭介の事知ってんの?」
さや「いやまぁ…そりゃあ確かに早く退院して欲しいとは思うけど…」
さや「…でもそんな物に頼るよりさ、自分の力で頑張って乗り越えて欲しい…そしてあたしはそれを全力で応援したい…って、思うかな?」
さや「まぁ、手も順調に回復に向かってるっていうしね!そんなチャンスがあったら、本当にそれを求めてる人に譲るよ」
さや「…って、夢がなさすぎでしたかねー?」アハハハ
23:
ほむ(まどかがいないのなら、こんな時間軸は無かった事にする事も出来る)
ほむ(…戻った所で、その時間軸にまどかが存在しているとは限らないけれど。試してみる価値はあるかもしれない)
ほむ(…でも)
マミ『お母さん』
さや『手も順調に回復してるっていうしね』
ほむ(…………)
24:
結界内
ドンッドンッ
ほむ「こんなにも狂った時間軸でも、魔女との戦いは避けられないのね……っ」
ドオオオンッ………カラン
ほむ(…それにしても)
ほむ「巴マミが魔法少女にならなかったのだとしたら、誰がこの見滝原を守っていたのかしら」
ほむ「他の魔法少女が縄張りにしているようでもなければ、別段魔女が放置されているとも思えない……」
ほむ「インキュベーターも今まで姿を現さないなんて…何かの企みか何かなの…?」
25:
ほむ「…まどか……」
ほむ(……まどか…会いたい………)
26:
次の日
さや「転校生ー!ねー、数学教えてくれない?今日当てられそうなんだわー」アハハ
ほむ「美樹さ、ん…別に構わないけれど。どこかしら?」
さや「 」
ほむ「?…何かしら?」
さや「え?あ、いやー…意外だったからつい。てっきり嫌われてると思ってたしさ」
ほむ「…」
ほむ「私も…貴女とこういう風に、普通のクラスメイトとして話す日が来るとは思ってなかったわ…」ボソッ
さや「え?」
27:
早乙女「あ、暁美さんに、美樹さん…丁度良かった」
さや「和子先生?」
早乙女「2人に聞きたい事があって…どう?暁美さん、クラスには馴染めてる?」
早乙女「言いづらいんだけど、転校初日に美樹さんとケンカしちゃった…って聞いたんだけど…その様子だと仲直り出来たのかな?」
さや「やだなぁ!ケンカなんて大げさですよ。仲直りも何も、別に仲悪いって訳じゃないしね」ハハハ
早乙女「そう?なら別に良いんだけど…」
28:
ほむほむ ほむほむ ほむほむ
29:
さや「あ、でさー、転校生?その例の探してる人って見つかったの?」
さや「えーっと、何だったかな…何とかまどか…だっけ?」
早乙女「え?まどか?」
30:
早乙女「あっ、ごめんなさいね?知ってる名前が出てきたからつい」フフ
早乙女「私の知り合いの娘さんでね、そうそう!丁度あなた達と同じくらいの歳で…名前は、?鹿目まどか"ちゃんっていうんだけど」
ほむ「っ!!」
ほむ「…っ……鹿目まどかを知ってるんですか!?」ガシッ
早乙女「えっ?えっ?暁美さん?」
ほむ「教えて下さいっ!鹿目まどかの事……っ」
ほむ「鹿目まどかは、今どこに……っ?」
31:
早乙女「……確か、最近海外から帰ってきて、今は隣町の風見野の学校に通ってるはずだけど。暁美さん、まどかちゃんと知り合いなの?」
ほむ「…っ」
ほむ「まどか……」
ほむ(やっと…やっと手掛かりを見つけたわ……まどかっ)
32:
ほむ「っ先生!」
ほむ「気分が優れませんので、今日は早退しますっ!」クルッ
早乙女「えっ?ちょっと、暁美さん?えっ?えっ?」
ほむ「……それから、美樹さやか!」
ほむ「ありがとう」
さや「へっ?……お、おー!」
33:
風見野中
ほむ「勢い余って来てしまったのは良いけれど、よく考えたらまどかも授業があるのよね」
ほむ「…」ソワソワ
ほむ「時間停止して乗り込もうかしら」
ほむ「……」ソワソワ
34:
プライベートで仲良くなっていちゃいちゃ
35:
ほむ「…風見野か。そういえば、佐倉杏子はどうしているかしら…」
ほむ「巴マミや美樹さやかと同様に、佐倉杏子も魔法少女になっていないという可能性もあるわね……」
36:
放課後
キーンコーンカーンコーン…ガヤガヤ
ほむ「…やっと放課後ね。生徒達が一斉に下校して行くわ」
ほむ「……ちゃんとまどかを見つけられるかしら」ドキドキ
ほむ(…思えば、魔法少女の巴マミと出会っていないのなら、鹿目まどかが魔法少女になる可能性は一気に下がる訳よね……。だったらいっそ、魔法少女である私と会わない方が良いのかも…)
ほむ(………)
「腹減ったなー。なぁーどっか寄ってこーぜ!」「…ちゃん、さっきもお菓子食べたばかりじゃない」ティヒヒ
ほむ「……あっ」
37:
ほむ「……まどか…」
ほむ(やっと見つけた…っそれに…)
ほむ「…まさか、佐倉杏子まで一緒なんてね」
38:
こういう展開は珍しい
39:
ほむ「まどかっ!」
まど「!……え?」
ほむ「…」
ほむ「……まどか…」
まど「…あ、えっと……」
杏子「おいまどか、知り合いか?こいつ」
ほむ「佐倉杏子」
ほむ「ご家族は元気かしら?お父様はまだ教会で神父を?」
杏子「!何だ?あたしの事も知ってんのかよ…どっかで会ったか?」
40:
ほむ「佐倉杏子。インキュベーター…いえ、貴女にはキュゥべえと言った方が良いかしらね…この言葉に聞き覚えはない?」
杏子「はぁ?インキュ…?からかってんの?」
ほむ「そう…。やっぱり貴女も、魔法少女にはなっていないようね」
まど「魔法…少女…?」
杏子「なぁ…変な奴なんじゃねぇの?まどか、もう行こうぜ」
まど「…で、でも杏子ちゃん…」
杏子「良いからほっときなよ。気味悪りぃ」スタスタ
まど「…う…うん…」チラ
41:
ほむ「!待って!まどか…っ」ポムッ
まど「!……ほむらちゃ…っ」ハッ
杏子「!?…その格好は…コスプレか何かか?」
ほむ「お願い。私の話しを聞いて…っ」ギュッ
まど「!」
杏子「お、おい!離…」
ほむ「まどか、杏子、私から離れないで」カチッ
まど「!」
杏子「!?」
杏子「どういう事だ…おい。周りが…停まった…?」
42:
杏子「おい!あんた一体何なんだ?あたしらに何を…」
………カチッ
ザワザワ
ネェ、今アノ子一瞬変ナ格好シテナカッタ?サァ?気ノセイジャナイ?
杏子「!……白昼夢でも見たってのか?」
ほむ「いいえ、今のは時間停止。私のチカラよ」
ほむ「…まどか」ギュッ
まど「…!」
ほむ「…私ね、未来から来たんだよ。貴女との出会いをやり直したくて…。信じて貰えなくても良い…私の話しを聞いて聞いて欲しいの…っ」
まど「 」
44:
まど「うん……うん。信じるよ」ソッ
ほむ「!」
杏子「まどか!?」
まど「だから…あなたの話し、ちゃんと聞かせて?」
ほむ「……まどか…………ありがとう」
まど「じゃあ、改めて」
まど「私、鹿目まどか。まどかって呼んで」ニコッ
杏子「…まぁ、あんなん見せられたら、信じるっきゃねーんじゃねえの?」スッ
杏子「佐倉杏子だ。………食うかい?」
ほむ「……ええ。暁美ほむらよ。ほむらで良いわ」ニコ
45:
ファーストフード店
ほむ「……という訳で、私は幾度もの時間を繰り返してきた」
杏子「…ふぅん。で、今回だけが唯一のイレギュラーって訳ねぇ。…にわかに信じらんねぇけど、それも本当なんだろうな…」チッ
まど「…杏子ちゃん?」
杏子「いや…」
杏子「それでその、インキュ……キュゥべえってやつが黒幕なのは確かなのか?」
ほむ「さぁ」
杏子「さぁ…って、おい!」ズコッ
ほむ「違うとも言い切れないし、そうだとも言い切れないわ」
ほむ「…限りなく怪しくはあるけれど」
46:
ほむ「…巴マミの事故、上条恭介の怪我、佐倉杏子の…家族の心中。そして、私とクラスメイトになるはずだった鹿目まどか。共通する物は全て?魔法少女になるべき理由だった"という事」
ほむ「これら全てが、何らかの形で書き換えられている」
ほむら「あいつがこんな事をしても特にはならないはず」
杏子「じゃあ、誰なんだよ…」
ほむ「分からないわ。そのインキュベーターだって姿を現さないのだもの」
ほむ「インキュベーターの企みかもしれないし、もしくは別の誰か…」
ほむ「もしかしたら、誰かの願いによって作られた世界なのかもしれないわね」
47:
まど「…世界を、作る……?」
ほむ「厳密に言うなら、誰かが契約をした事により少しのズレが生じた。そしてそのズレによって、今の時間軸に繋がっているのかもしれないわ」
まど「……」
杏子「なぁ……巴マミと美樹さやかって奴らに会ってみねぇ?」
杏子「なーんか難しい事はわっかんねぇけどさ、魔法少女全員集合とか、もしかしたら何か起こるかもしんねぇじゃん?」
ほむ「!」
ほむ「…そうね。もしかしたら」
杏子「そうと決まれば…!」スクッ
まど「え、今から行くの?」
杏子「早い方が良いだろー?案内してよ、ほむら!」
ほむ「!」
48:
テクテクテク
まど「ねぇ…ほむらちゃん。ほむらちゃんは、どうしてそんなに私の為に…?」
ほむ「…」
ほむ「…今のあなたは知らないだろうけど、昔の私は泣き虫で弱くて何も出来ない…何の役にも立たないような子だった。」
ほむ「そんな私に、あなたはいつも優しかった…。友達だって言ってくれた。…あなたはいつだって強くて、優しくて、私の…憧れだったの」
ほむ「今の私があるのは、全部あなたのおかげなの。まどか」
まど「…ほむら…ちゃん」
杏子「…っと、着いたぜ。…こっからが見滝原か」
49:
杏子「早いとこ見つけてとっ捕まえようぜ!」
まど「そんなすぐ見つかるかな…?」
杏子「大丈夫だって!いざとなりゃあ、こっちには"魔法少女様"がついてるんだし?」ニヒヒ
ほむ「佐倉杏子。置いて行くわよ」
杏子「ちょっ!冗談だって!」
まど「杏子ちゃんたら…」ティヒヒ
50:
ほむ「いざとなれば家を知ってるし、大体検討は付いてるわ。そうね…まずは巴マミを探しましょう」
51:
繁華街
ほむ「巴マミは比較的分かりやすい外見よ。ドリルヘアーに中学生らしくない体つき…それが巴マミよ」
まど「えぇっと…ドリル…ドリル…」キョロキョロ
杏子「あっ!」
杏子「あそこ!あのケーキ屋にいるのそうじゃねぇか?」
ほむ「!ビンゴだわ!杏子」
53:
マミ「ティロ?ティロ?ふんふ?ん♪」
まど「あの…巴マミさん?」モジモジ
マミ「ん?あなたは…?」
ほむ『良い?巴マミはこの言葉に弱いはずよ。きっと簡単に付いてきてくれるわ』
まど「(本当に大丈夫かなぁ…)えっと、私、鹿目まどかって言います!あなたと、お友達になりたくって…そのっ」
マミ「!」
マミ「本当に?本当に私とお友達になってくれるの…?」ジワッ
マミ「そうだ!今から家に来ない?美味しいお茶があるの!せっかくだからケーキもホールで買っちゃおうかしら!」キラキラ
まど(うぅ…騙してるみたいで胸が痛いよぉ……!)
54:
まど「あの…実は、一緒に来て欲しい所があって」
マミ「あらっそうなの?ふふっ友達と寄り道なんて初めて!」
ほむ・杏子「…巴マミ!」ブワッ
マミ「あっ?あなたこの間の…ティロフィナーレ!」
ほむ「 」
まど「…ティロ?」
杏子「フィナーレぇ?」
56:
ほむ「…巴マミも確保したし、次は美樹さやかね」
マミ「お友達が増えるわ」フフ
杏子「美樹さやかの場所は検討付いてんのか?」
ほむ「…ええ。おそらく、あそこに…」
57:
病院
さや「恭介、またCD持ってきたよ」
恭介「さやかはレアなCDを見つける天才だね」
ーーーガラッ!
さや「!」
さや「転校生!?」
さや「………と、誰?」
ほむら「説明は後でするわ。それより、一緒に来て欲しい所があるの…良いかしら?」
116:
ホムホーム
ほむ「ーーーと、いう訳よ」
さや「ふぅーん…って、簡単に信じられる訳ないじゃない!」
マミ「美樹さん…でも、見たでしょう?彼女の能力を…」
さや「…うっ……」
杏子「でさー、どうなのほむら?何か変わった?」
ほむ「……特に何か起こった様子はないわね」
まどか「……そっかぁ」
59:
マミ「…それで、暁美さん……。もしこの改変の原因が分かったら、あなたどうするつもりなの?」
マミ「…世界を元に戻すつもり?」
さや「え、その為にあたし達にこんな話しをしてるんじゃないの?」
ほむ「…」
マミ「……それがどういう事か、分かってる…?」
マミ「元の世界に戻すっていう事は、佐倉さんのご家族も、上条君の腕も失う事になるのよ…?」
マミ「…もちろん、私の両親もね……」
60:
ほむ「……っ」
杏子「…」
さや「!…っそんなの駄目っ!」ガタッ
マミ「……私…だって………」
61:
「……………」
杏子「…おいおい。なーに辛気臭くなってんのさ?まだどうなるかなんて分かんないってのに」
杏子「話し聞いてりゃ、今までの時間軸では全員碌な人生じゃなかったんだろ?…って事はさぁ」
杏子「今こうしてる時間って、神様がくれたご褒美かもしんないよ?今までほむらが何度も何度も頑張った分、これからは楽しく過ごしましょーってさ!」
杏子「ワルプルギスの夜だって、案外簡単に倒せてさ!その瞬間ほむらは晴れて魔法少女卒業!楽しい日常が待ってますー!ってね」
杏子「…そういうもんじゃん?最後に愛と正義が勝つストーリーってさ!」
64:
まど「杏子ちゃん…!」
さや「…」
さや「……っ」
さや「……あっははははっ!」
杏子「!?」
さや「いやーっ!まさかあんたの口から愛とか正義とか出てくるなんて!」ププッ
杏子「さやか!てめぇ!バカにすんじゃねぇ!」
さや「ごめんごめんって!」ハハ
さや「でも不思議。あんたと話すのは今日が初めてのはずなのに…こんなやり取り、ちょっと懐かしいって思ったんだよね」クスッ
杏子「なっ…ば…ばかじゃねぇの」
65:
ほむ「…」フッ
ほむ「皆聞いて」
ほむ「…私は、無理に戻すつもりはないわ」
ほむ「話した通り、私の願いはまどかを守る事。…まどかさえ無事でいてくれるなら、まどかが魔法少女にならないのなら、この世界のままでも構わない」
まど「ほむら…ちゃん…」
まど「……」
70:
マミ「じゃあ、話しの続きはまた今度」
まど「おやすみ。ほむらちゃん!」
ほむ「ええ。おやすみなさい」
杏子「やーいやーい!さーやかー!」
さや「こらー!杏子ーあんた!」
72:
消失のストーリーに沿ってて面白いと思ってるから続きはよ
73:
マミ「…でも、魔女とか魔法少女とか…本当はちょっと憧れちゃうなぁ」フフッ
杏子「マミ、そんなもんじゃないってほむらが言ってただろー?」
さや「あれー?杏子?愛と正義が勝つストーリーは?」
杏子「なっ!さやかー!」
まど「………」
76:
マミ「……!あら?何かしらこれ?」
さや「見た事ないけど…」
まど「こ、これ!ほむらちゃんが言ってた魔女の卵じゃ…!」
杏子「!」
77:
さや「…なんか、周りの様子も変じゃない?」
まど「……………っ」ギュッ
まど「み…皆……私………」
ほむ「下がって…」カチッ
ドーン……
まど「ほむらちゃん!」
78:
ほむ「………っ」
ほむ(……………さすがに4人を守りながらだとキツいわね……っ)
マミ「……きゃっ」
ほむ「巴マミ!」ガッ
ほむ「っ!」
81:
ほむ「………こんな雑魚にやられるなんて」
マミ「暁美さん!」
まど「ほむらちゃん!ほむらちゃんしっかりして」
ほむ「……」
ほむ「皆、私に掴まって。一旦引くわ…」
杏子「あいつを放っておくのか!?」
ほむ「今の状況だと皆犬死にするだけよ…」
ほむ「やっぱり、元魔法少女の因果かしら…皆魔女の結界に取り込まれるなんてね」
84:
さや「…………っ…うぐぅっ」
杏子「……ほむら!さやかが魔女に!」
ほむ「!」
ほむ(…………こんな時に!)
まど「……ほ…ほむら…ちゃん?」
ほむ(今までなら、まどかだけを連れて逃げる事も出来た……)
ほむ(………でも)
ほむ「…………参ったわね」
86:
ほむ「佐倉杏子。貴女が1番無事みたいね…」
ほむ「まどかと巴マミを連れて出来るだけ遠くへ避難しなさい」
まど「ほむらちゃん…ほむらちゃん…私も……」
ほむ「大丈夫よ。まどか…美樹さやかは私が助けるから」ニコ
杏子「………おい!ぜってぇあんたも無事で帰ってこいよ…」
ほむ「……………じゃあ、行ってくるわ」
90:
ほむ(…………美樹さやかが捕まったままだと爆発は使えない…っ)
さや「…良いよ……転校…生………」
ほむ「………!」
さや「あんたさ……あのまどかって子が大事なんでしょ?だったら……」
さや「あたしなんて…放っといて良いよ……」
ほむ「美樹さやか…」
さや「ただ一つだけ、大切なものを守り通せば良い………。あれ…?何かこのセリフ…どっかで聞いた事……ある気がするんだよねぇ…」
92:
ほむ「………!」
ほむ「…まどかは大切よ……世界で1番」
ほむ「……なのにっ……私は、まどかとの約束を…まだ一度も果たせてない……っ!」
ほむ「美樹さやか!あなたを助ける。この約束は、絶対に果たす…!」
95:
魔女「&gsgsgd&gdgaammq」バシッ
ほむ「…っ」カチッ
ほむ(時間停止を使っても…魔女から美樹さやかを引き剥がす時に厄介だわ…)
ほむ「……くっ」
ほむ「………!そんなっ!ソウルジェムが…!」ドサッ
ほむ「……………っ…うっ……」
ほむ(せっかく…皆が幸せになったのに……ここでもまどかを守れない……っ)
ほむ「…………」フッ
………………カチン
……シュウウウ
96:
ほむ「!」
ほむ「……グリーフ…シード?………どうして?」
「ほむらちゃん…」
ハッ
ほむ「………まど…か?」
まど「…良かった」ホッ
ほむ「まどか…!何であなた……っ」
まど「…ほむらちゃん」
まど「ごめんね」
98:
ーーーーバシュッ
ーーバシュバシュッ
魔女「&_a_dggjsadSs&G)a!!」
ーーーーシュウウウッ…
ドサッ
さや「………うっ」
杏子「…結界が消えた……」
マミ「…暁美さん達は……?」
99:
ほむ「…まどか」
まど「…秘密がバレちゃったね」
杏子「さやか!おい!さやか!」
まど「……まずは、さやかちゃんとマミさんの怪我を治さないと」
101:
ーーーー
ーー
ほむ「……まどか…説明してくれるかしら?いつから魔法少女に………」
まど「………」
ほむ「……どうして……っ……」
まど「…ほむらちゃん…私が魔法少女って知ったら、ほむらちゃんまた時間を戻すでしょう?…だから黙ってたの」
まど「…ごめんね。騙すような事して……私がもっと早く魔女と戦ってれば、さやかちゃんもマミさんも…ほむらちゃんも怪我しなかったよね…」
ほむ「……そんな事は、もう良いわ」
ほむ「…もしかして、この時間軸との関係が…?」
まど「…」
まど「それが私の願いだったから…」
102:
なんということでしょうか
103:
まど「前に全部話してくれた時から、私の願いは決まったの。」
まど「…私が魔法少女になる度に、ほむらちゃんは何度だって時間を戻して…。その度に一人で頑張っちゃうから……。」
まど「…ほむらちゃん」
まど「一人ぼっちになったら駄目だよ」
ほむ「…」
105:
まど「…私にとって、ほむらちゃんも、さやかちゃんもマミさんも…杏子ちゃんも同じくらい大事だったから」
まど「…マミさんが、1人ぼっちにならない未来」
まど「杏子ちゃんが家族と笑いあえる未来」
まど「さやかちゃんが…上条君と歩める未来」
まど「そして」
まど「ほむらちゃんが…私の為に苦しまない未来」
まど「どれも大事で…とても一つになんて選べなくって…こんな形になっちゃった」
106:
まど「……ほむらちゃん、私と出会ってなかったら、こんなに傷付いて、こんなに辛い思いをする必要はなかったのに……」
まど「…だから、ほむらちゃんと出会わない未来を願いに組み込んだの」
ほむ「…見滝原の魔女を狩っていたのもまどかね……」
まど「てぃひひ…うん。マミさんが魔法少女にならない分、私が頑張らないと」
ほむ「……だからって…あなたが………」
ほむ「あなたは…っいつも自分だけを犠牲にして……っ!勝手に…自分をそんなに粗末にしないで……っ!!」
まど「…ほむらちゃんだって…私の為に自分を犠牲にし過ぎだよ?」
まど「そんなほむらちゃんだから、助けたいって思ったの。…でも、こんな所だってほむらちゃんは私を見つけ出しちゃうんだもん。…びっくりだよ」
108:
ほむ「………」
ほむ「こんな世界も良いなって思ってたわ…」
ほむ「……けれど。私は、貴女を救う為に魔法少女になった……その願いは、今だって変わらない……。貴女とした約束も…この先ずっと忘れる事はない………」
まど「…ほむらちゃん!また時間を戻すの…!?」
まど「…お願いほむらちゃん……もう頑張らないで…っ」
ほむ「これだけは…譲れないわ……」
109:
まど「………」
まど「そっか…」
まど「だったら私も、ほむらちゃんが時間を戻す度に願うよ……ほむらちゃんを救う為の願いを何度だって………」
ほむ「………っさせないわ……」
まど「…………だったら、いつかほむらちゃんは私の敵になるかもしれないね」シュルッ
まど「…このリボン……片方だけ持って行って。…こんな時間軸も、確かにあったんだって…証だから……」
ほむ「………ええ」
111:
まどかリボンマジ神器
http://www.amazon.co.jp/dp/B00G5YVTDM/
112:
ーーーーーー
ーーーー
ーーー
ほむ「……暁美ほむらです。よろしくお願いします。」
ほむ(……まどか…あなたを絶対に救ってみせる……!)
ほむ「…鹿目まどかさん。貴女、このクラスの保健係よね?」
ほむ(……何度繰り返しても……)
ほむ「案内してくれない?保健室。」
ほむ(……あの時交わした約束を………必ず!)
113:
終わり。
支援してくれた人、読んでくれた人ありがとう!
114:
いつものBADエンドか乙
本編もそうだけど、まどかがほむらの本当の思いを理解せずに分かった気になってメガンテ発動しちゃうのも問題なのよね
115:
ほむらの戦いはこれからだ!
ID:kec6BCJ5i先生の次回作にご期待ください乙
11

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