幼エルフ「ねえ、おじちゃん」オーク「ん?」back

幼エルフ「ねえ、おじちゃん」オーク「ん?」


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1:
幼エルフ「おじちゃんはなんで毛むくじゃらなの?」
オーク「気付いたらこうなっていたのさ」
幼エルフ「おじちゃんのお鼻はどうして大きいの?」
オーク「それも、いつの間にかこうなっていたんだ」
幼エルフ「おじちゃんはエルフじゃないのに、どうしてエルフしか知らないおまじないをたくさん知ってるの?」
オーク「おじちゃんは昔、エルフだったからさ」
エルフを狩るモノたち2(2) (メテオCOMICS)
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3:
幼エルフ「おじちゃんはエルフだったのに、どうして毛むくじゃらの大きいお鼻になったの?」
オーク「さぁ…。でも思い当たることがある。昔、とても悪いことをした」
幼エルフ「なにをしたの?」
オーク「昔、俺は君の住んでいる里で暮らしていた。そこで、とても悪いことをしたんだ。それで里に居られなくなって、姿もこうなってしまった」
幼エルフ「おじちゃんはどこに住んでるの?」
オーク「この先に谷があるだろう。君たちが『暗がり谷』と呼んでいるところだ。その谷の底に住んでいるんだ」
幼エルフ「おじちゃんはどうしてここに毎日いるの?」
オーク「ここに狩に来ているのさ。狩がひと段落して休んでいると、いつも君がやって来るだろう?だからここにいつもいるんだ」
5:
オーク「おっと、そろそろ帰らないと陽が沈んでしまうぞ」
幼エルフ「えー?やだ!もっといろいろ教えてよ!」
オーク「また明日ここに来ればいい」
幼エルフ「ぶー!……わかったよ」
オーク「そうだ、帰る前にこれを持って帰ってくれ」
幼エルフ「わあ!きれい!」
オーク「これを君のお母さんに渡してくれないか?ここで拾ったと言って」
幼エルフ「あたしにはくれないの?」
オーク「もっと大きくなったらひとつあげよう。それまではお預けだ」
幼エルフ「わかった!」
6:
………
幼エルフ「ただいま!」
母エルフ「おかえりなさい」
幼エルフ「あのね、お母さん、これ」
母エルフ「……!幼、これ、どうしたの?」
幼エルフ「あのね、えっとね、拾ったの」
母エルフ「どこで?」
幼エルフ「えっとね、森の出口のところ」
母エルフ「……そんなところに……」
幼エルフ「……?」
7:
………
次の日も、おじちゃんはいつもの場所に座っていた。
わたしの姿を認めると、お母さんに昨日の綺麗な珠を渡したら、何と言ったかを尋ねてきた。
どうしたのかと尋ね、その後は何かを考えているようだったと答えたら、おじちゃんは少しの間黙り込んで、もう帰りなさいと言った。何故かと訊きたかったけれど、それがいけないことのような気がして、「それじゃ、また明日」とだけ声をかけて、その後は黙って従った。
それからは、次の日、また次の日と、わたしはいつもの場所に行ったけれど、おじちゃんはいなかった。
そうして一週間が過ぎた。
9:
その日もわたしは、いつもの場所でおじちゃんを待った。
今日も来ないかもしれないと、不安な気持ちで待った。
日が傾き始めた頃、おじちゃんはやってきた。今までに見たことのない真剣な顔で、真っ直ぐわたしを見つめて。
今までどこに行っていたのか問い詰めようかと思っていたのだけれど、おじちゃんの思い詰めたような目を見て、おじちゃんがわたしになんて言うのかを、待つことにした。
10:
オーク「君のお母さんは、母エルフという名前だろう?」
幼エルフ「うん、そうだよ」
オーク「そうか。今日は、君に本当のことを教えようと思って来たんだ」
オーク「君のお父さんは、君が産まれる前に死んでしまった。そうだね?」
幼エルフ「うん。事故でね」
オーク「事故で……か。まあいいだろう」
オーク「早本題に入るとしよう」
母エルフ「その必要は無いわ」
11:
オーク「……母エルフか」
母エルフ「その子を離しなさい!」
幼エルフ「おかあさん!?どうしてここに!?」
母エルフ「幼エルフの後を着いて来ただけよ。こっちへ来なさい!その薄汚い男から離れて!」
オーク「……母エルフ、ほんの少しでいい。少しの間だけ、幼エルフと話をさせてくれないか?」
母エルフ「あなたは、私からまた大切な人を奪うつもり!?」
オーク「……」
母エルフ「あなたは、エルフを、私の夫を……」
オーク「わかった!……この子は君の許へ戻そう。さあ、幼エルフ。お母さんのところへ行きなさい」
12:
幼エルフ「でも……おじちゃん」
オーク「良いんだ。行きなさい」
おじちゃんはそう言って、わたしの背中を優しく押した。
母エルフ「……二度とこの子に近づかないで」
オーク「ああ、約束するよ」
幼エルフ「おじちゃん……」
母エルフ「幼エルフ、行くわよ」
それが、おじちゃんを見た最後だった。大きなおじちゃんの背中が、なんだかやけに小さく見えた。
お母さんは、おじちゃんとの間に何があったのか、一切教えてくれなかった。ただただ、あの男とは会ってはいけないと、きつく言い含められただけだった。
13:
父ではないのか
14:
そして、月日が流れた。私は、エルフ軍の魔術師になった。
魔法の素質はもともとあったらしい。父も軍の魔術師として活躍していたそうだ。けれど、私が使える魔法の大半は、おじちゃんと会って話しているうちに、おまじないのいくつかとして教わったものだった。
それもあって、私はおじちゃんのことを長い間忘れられなかった。
一度だけ、おじちゃんの姿を見たような気がしたことがある。
私が軍の訓練生だった時に、宿舎が火事に見舞われ、全焼してしまった時、私は運悪く脱出口を塞がれてしまい、煙に囲まれてしまった。煙を吸い込んで薄れゆく意識の中、何か大きなものが部屋の中に飛び込んで来るのが見えた。
その直後、完全に意識を失ってしまったため、何が飛び込んで来たのかわからないけれど、気がついたら私は医務室のベッドに寝かされていた。後で話を聞いたところ、私は宿舎の中庭の、火や煙が届かないところで倒れていたのだそうだ。
今思うと、あれはきっとおじちゃんだったのだろうと思う。
15:
ある日、220歳の誕生日を迎えた私は、久々に休暇を取り、実家へと帰った。母は私を歓迎してくれ、ご馳走を振舞ってくれた。腹も満たされ、さて眠ろうと久々の自室のベッドに潜り込んだが、なかなか寝付けなかった。
ふいに、おじちゃんのことを思い出した。彼は、今何をしているのだろうか?そもそも生きているのだろうか?
そんなことを考えていたら、窓際からゴソゴソと物音がした。
人間A「おい、本当にこんなところに上玉のエルフが居るのか?」
19:
人間B「もうこんなところに来ちまった以上、信じるしかないだろう」
人間A「当たりなら大儲け、外れなら骨折り損のくたびれもうけってやつか」
人間B「とにかく、入るぞ」
ガチャン!
幼エルフ「誰!?」
人間A「おっと、いたな」
人間B「すげえ!マジで上玉だぜ!」
幼エルフ「とにかく、不審者には違い無いわね。私の魔法を見せてあげるわ。『飛んでいけ』!」
バシュン!
人間A「おうすげえ!平気平気!」
20:
俺のパンツ飛んで行った
23:
幼エルフ「え……?」
人間B「さすが、人間様の叡智は素晴らしいなぁ。魔力を吸収する革鎧なんて、お前らエルフはまだ知らねえだろう?」
幼エルフ「くっ、ならば剣で…」
人間A「おっとエルフ風情が人間様に剣で対抗できると思ってるの?」
ガチャン!
人間B「さあ、剣もどっかに飛んで行っちまったなぁ!」
29:
人間A「もういい加減諦めて貰おうか?こっちも商売だ。手荒なことはしたくねえんだよ」
人間B「それとも下にいる母ちゃんもご一緒して貰おうか?ヒャヒャヒャ!」
幼エルフ「……」
人間A「そうそう、そうやっておとなしくしてりゃ良いん……なんだ?外が騒がしいな」
人間B「篝火があちこちに……まさか、俺たちのことがバレちまったんじゃ無いだろうな」
30:
人間A「声が聞こえるぞ、なんて言ってるんだ?」
エルフA「オークだ!オークが出たぞ!」
エルフB「囲め!囲んで矢を撃ち込め!」
エルフC「こっちだ!逃がすな!」
人間B「オークが出たんだとさ。いい感じだぞ。この混乱に乗じてこの女連れてズラかろうぜ」
幼エルフ「……オーク……?」
32:
220年で幼いのか
34:
>>32
人間で言えば成人して少し経ったくらいだけど便宜上幼エルフのままにした
………
人間A「おい!動くな」
幼エルフ「おじちゃん!!」
私が叫ぶと同時に、大きな大きな何者かが、窓を突き破って飛び込んで来た。
オーク「幼エルフ!」
人間A「ひ……ひぃ!オークだぁ!!」
人間B「に……に……逃げ」
逃げようとする人間たちの頭を、おじちゃんは左右の手で一つずつ掴み、そのまま握り潰した。
35:
彼は、私に駆け寄り抱き上げた。
オーク「幼エルフ!大丈夫か?人間が君の村に向かうのを見つけて、心配になって使い魔に見張らせていたんだが、案の定こういうことか」
幼エルフ「え……えぇ、それより、貴方……」
彼の姿を見てみると背中には何本もの矢が刺さっていた。
オーク「大丈夫……と言いたいところだが、一本か二本、刺さりどころが悪かったようだ」
36:
ふぇぇ
37:
>>36
おまえが言ってもかわいくねえよ
ふぇぇ
42:
>>37
おま(ry
ふぇぇ
38:
彼は、私を立たせると、自分はバタリと倒れた。
幼エルフ「オークさん!?」
オーク「……最後に会った時、君に話そうとしていたことを、せっかくだから、今から話そうか」
幼エルフ「喋らないで!手当てをしますから!」
オーク「いいんだ。それよりも聞いてくれないか」
昔……今から丁度220年前のことだ。
俺はこの里で暮らしていた。
俺には親友がいた。エルフ父という名前だった。
43:
俺とエルフ父とはいつも行動を共にしていた。良いことも、悪いことも、いつも二人で分かち合っていた。
ある日、エルフ父に恋人ができた。その恋人の名前はエルフ母。俺は、エルフ父に愛する人ができたことを喜んだ。親友が愛した人と仲良くなりたいと思ったから、エルフ父に対するように、エルフ母に接した。
いよいよエルフ父が彼女と結婚することになった。仲良くしていた二人が結婚するというのは、何だか俺だけが除け者にされたような気がしてほんの少しだけ戸惑ったが、それでもやはり嬉しかった。
そうして結婚前夜がやって来た。
その夜、俺とエルフ父は、独身最後の夜を二人でささやかに祝った。
45:
そして、ことは起きた。
エルフ父の家に、人間の強盗が押し入ったんだ。
抵抗しようとしたエルフ父は、人間の凶刃に倒れた。
無二の親友が何にも代え難い幸せの最中、急転直下殺された。
それを目の前で見せられた俺の怒りはどのくらいだったと思う?
こんな姿になってしまうくらいだったんだ。
49:
入り方的に赤ずきんちゃんをトレースして幼エルフをオークが食べるもんだと思ってたのにふぇぇ…
50:
俺は怒りに任せ、人間たちを殴った。綿菓子を引き千切るように、身体はバラバラになって部屋中を飛び回った。
それでも俺の怒りは収まらなかった。
人間たちの亡骸を残らず食べてしまった。
困ったのは、俺が親友の亡骸を抱きかかえてオイオイ泣いているのを、里の人たちに見つけられたことだ。
親友を殺した真犯人は俺が食ってしまった。
そして俺がエルフ母とも仲が良かったのは、里の人達も知っていた。
そうして里の人達が導き出した答えは、俺が嫉妬の余りに親友を殺したというものだった。
59:
唯一救いだったのは、エルフ母が俺のような姿にならず、気丈でいてくれたことくらいか。
エルフ父は腹をひと突きされたわりに、部屋中には赤い血が飛び散って、食ったとはいえ人間の耳の端くらいは残っていたかもしれないんだが、俺の言い訳は当然のように通らない。オークの出現で、皆混乱していたんだろうな。
挙句、皆して攻撃魔法の詠唱を始めたもんだから、俺は里から逃げ出さざるを得なくなった。
そうして俺は、暗がり谷の底で暮らすことになったんだ。
64:
………
俺は、皆からの恨みを背負うことにした。人間がエルフ父を殺したといくら言い張っても、その証拠が俺の自業自得とはいえ、なくなってしまった以上、エルフ母は何を恨めばいいのかわからなくなってしまう。
それに行き場を無くした恨みが、エルフ母をオークに変えてしまうかもしれない。
だから、俺を恨んで貰いたい。そう思ったんだ。
そう思って暮らしていた時、君に出会った。
どこだったか、森の出口から少し行ったあたり、ああ、大きな切り株があった所だ。そこで君が泣いていたんだ。
どうしたのかと尋ねたら、切り株の根に転んで、膝を擦りむいたと答えたんだっけ。
君は俺に色々尋ねて来たね。どこに住んでいるのかとか、どこで産まれたのかとか、谷の底には何がいるのかとか。
さっき俺は、皆の恨みを背負うことにしたと言った。けど、直接の因縁が薄い君には、本当のことを知って貰いたかった。いつまでも孤独なんてのは、流石にごめんだから。だからあの時、本当のことを話そうと思ったんだ。こんなに長い中断が入るとは思ってもみなかったけれど。
66:
幼エルフ←ヴァルヴレイヴかと思った
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DNJL27U/
67:
幼エルフ「わかりました!今はもう何も言わないで!」
オーク「ああ……君に渡そうと思っていたものがある。これだ」
幼エルフ「これは……?」
オーク「君が大きくなったらあげると約束しただろう。暗がり谷の底でしか取れない、赤い宝石。君のお父さんが、暗がり谷で取って来て、お母さんに贈ったものだ。それよりも少し大きいよ」
幼エルフ「オークさん……」
オーク「きっと君に似合うさ。君もお母さんによく似て綺麗だから」
エルフ長老「幼エルフ!」
77:
幼エルフ「長老!この方の手当てを!早く!」
長老「何をバカなことを言っておるのだ!」
幼エルフ「えっ……?」
長老「此奴はお前の父親を殺した犯人じゃ!」
幼エルフ「長老!誤解です!この方は、この方は……っ!」
長老「ボヤボヤするな!さっさと止めを刺せ!」
幼エルフ「この方は、私を助けてくれたんです!」
長老「なんじゃと……?」
幼エルフ「ここに人間の死体が二つあります!この人達は私を攫おうとしたんです!そこに助けに来てくれたんです!」
長老「……」
幼エルフ「さっき、私に本当のことを話してくれました。私の父を殺したのも、この方ではありません!人間の強盗です!」
長老「……誰がそんなことを信じる?わしらはこの目で見たんじゃ!エルフ父を絞め殺したこの男の狂った眼を!たとえ今お前がこいつに助けられたとしても、過去の罪は死を以ってしか贖えん!」
78:
幼エルフ「……そんな……」
長老「とにかく殺せ!」
エルフA「そうだそうだ!」
エルフB「こんな奴がこの里の近くにいたんじゃ、安心していられねえんだ!」
幼エルフ「……お母さん?」
エルフ母「……幼エルフ、そいつを殺して」
怒号が一方的にぶつけられる中、瀕死の彼は他の人には聞こえない小さな声で、私に言った。
オーク「いいんだ、止めを刺してくれ。それで全部、終わりだ」
79:
おいおいママンまで信じてくれないのかよ
80:
オークみたいな見た目の俺も悲しいぜ
81:
エルフのほうがよっぽど醜く見え
83:
オーク「最期に……君の顔をよく見せてくれ。この目に……焼き付けておくんだ」
彼は私の頭に手を置いて、まじまじと見つめた。
オーク「綺麗だ……お母さんにも……似ている……が……お父さん……にも……よく似てる……」
気が付いたら、私は彼にくちづけしていた。彼の姿が、一瞬元のエルフの姿に戻ったような気がした。
長老「何をしておる!殺せ!!」
オーク「お別れ……だ……」
そして私は、長老から受け取った短刀を、頭の上に振り上げた。
87:
私は里の英雄になった。220年に渡る因縁に決着をつけた者として。
今、私は軍の魔術師として活動している。
仕事は忙しいけれど、月に一回は必ず休暇を取り、里に帰ることにしている。
森の出口から少し行ったあたりの、大きな切り株近くにある小さな手作り墓の手入れをするためだ。
墓標は入れていない。何かの拍子に里の人が見つけたら、悪趣味なイタズラとして片付けられてしまうだろうから。
91:
私はその墓に、様々なことを話す。仕事のこと、日常のこと、人には言えない悩み事まで。
彼が私の聞いたことに一々答えてくれたように、真面目な顔をして。
柔らかな光がいつも降り注いでいる森の出口で、私は墓の手入れをしている。
-おしまい-
93:
悲しすぎる
95:
俺ならエルフ村滅ぼしてオーク助けるな
102:
パンツ喰われたまま逝っちまったよ…ふぇえ…
9

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