ソーニャ「やすなの不思議なダンジョン?」back

ソーニャ「やすなの不思議なダンジョン?」


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1:
ソーニャ「ん……眠ってたのか」
ソーニャ「というよりどこだここ?」
ソーニャ「えっと、昨日は学校行ったあとやすなとクレープ屋にいって……」
ソーニャ「……駄目だ、そのあとがまったく思い出せない」
ソーニャ「もしかして、別の組織の奴らに監禁されたのか」
ソーニャ「縛られてはいないし、周りの様子を探ってみるか」テクテク
2:
どしたのわさわさwwwwwwwwwwwwww
3:
小やすな「……」ニコニコ
ソーニャ「あれ? あそこにいるのはやすなか?」
ソーニャ「おい、やすな!」タッタッ
小やすな「……」テクテク
ソーニャ「おい、やすな! ここはいったいどこなんd」
小やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
ソーニャ「!?」
4:
ソーニャちゃぁぁぁぁん
5:
ソーニャ「てめえ! いきなりなにしやがる!」ボコッ
ソーニャの攻撃!小やすなに2のダメージ!
小やすな「……」ボコッ
小やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
ソーニャ「くっ! ふざけんなおまえ!」
ソーニャの攻撃!小やすなに2のダメージ!
小やすな「……」スゥ
小やすなを倒した!5の経験値を手に入れた!
ソーニャ「!?」
6:
どう考えてもあぎりさんのせい
7:
ソーニャ「おい、やすな!? やすな!!」
ソーニャ(なんだ今の! 殴ったらやすなが消えた?)
ソーニャ(いや、さっきのは本当にやすなだったのか? なんだか一回り小さかった気が……)
やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
ソーニャ(後ろから殴られた!?)
ソーニャ「いったい誰が……」クルッ
小やすな「……」ニコニコ
11:
ソーニャ「……てめえ! 驚かせやがって!」
ソーニャの攻撃!小やすなに2のダメージ!
ソーニャ「急に消えるからなにかと……おも……」
小やすな1「……」ニコニコ
小やすな2「……」ニコニコ
小やすな3「……」ニコニコ
ソーニャ(……なんだこれ)
小やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
小やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
小やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
ソーニャは目の前が真っ暗になった!
12:
ソーニャ「あれ……ここは……」
あぎり「あ?。目が覚めましたか?」
ソーニャ「あぎり……なんだ、さっきのは夢か」
あぎり「そうですね?。でも、ここも夢のなかですよ?」
ソーニャ「は?」
あぎり「まわりを見てください?。ソーニャの知ってる私の家とは違うでしょ?」
ソーニャ(確かに……なんだ? この昔の民家みたいな家は)
14:
あぎり「ここは『あぎりの宿』です?。ソーニャがダンジョンで倒れると、自動でここに戻ってきます」
ソーニャ「ダンジョン? あのわけがわからない空間のことか?」
あぎり「そうで?す♪ ちなみにあそこの扉から出るとまたダンジョンに行けますよ?」
ソーニャ「ちょっと待ってくれ! わかるように説明してくれないか?」
あぎり「ここは?、ソーニャの夢の世界で?す」
ソーニャ「私の、ゆめ?」
あぎり「そうで?す。実は?、やすなさんに」
あぎり(声真似)『私の初夢はソーニャちゃん尽くしだったのに、ソーニャちゃんは私の夢を見てくれない! ずるい!』
あぎり「っていわれちゃいまして?。そこで私が忍法でソーニャの夢にやすなさんを?」
16:
ソーニャ「おい、なんでそうなる! っていうか、さっき殴りかかってきたぞ、あいつ」
あぎり「うっかり?、忍法『無間地獄落とし』と混じっちゃって?」
ソーニャ「なんだその嫌な響きの術は!」
あぎり「これは?、相手に何度も死の感覚を味わわせる術ですね?」
ソーニャ「ふっざけんな! おまえ!」
あぎり「ごめんなさ?い、ソーニャ。怒らないで?」メソメソ
ソーニャ「って、自分の夢のなかのおまえに怒ってもしかたないか」
ソーニャ「……あれ? どうして私の夢の中のおまえが、私の知らないことを知ってるんだ?」
17:
ソーニャ「おい! あぎり! っていない!?」
ソーニャ「これは手紙と……おにぎり?」
私はそろそろ行きますねー。またダンジョンの中で会うかも♪
ダンジョンの一番奥にいるボスを倒せば、ソーニャは目を覚ますはずです。
何度やられてもここに戻ってくるだけなので、あきらめずに頑張ってください。
餞別におにぎりを置いていきます。
PS いろんなやすなちゃんが見れるので、楽しんでいってね♪
ソーニャ「あいつめ……」
18:
一階 いぬをしのびてさくらさく
ソーニャ「結局ここがなんなのかはよくわからなかったな」
ソーニャ「とりあえず、このダンジョン(?)の奥を目指せばいいのか」
ソーニャ「そんで、やすながそれを邪魔してくる、と」
ソーニャ「よし、そうと決まればさっそく出発だ」
ソーニャ「さっさと目覚めてあぎりとやすなのやつをぶん殴ってやる」
20:
小やすな「……」ニコニコ
ソーニャ「さっきのと同じヤツに出くわした」
ソーニャ「本物のやすなより少し小さいな……弱いってことか?」
ソーニャ「ただ、ここでの私の力は現実とは全然違うみたいだ。こいつと同じか、それより少し強いくらい」
ソーニャ「複数の敵に囲まれないようにしないとな。これは暗殺の基本と同じだ」ザッ
小やすな「!」テクテク
ソーニャ「見つかった!」
ソーニャ「どうやら一体だけらしいが……」
ソーニャ「…………」
ソーニャ「どうしてアイツはその場で足踏みしてるんだ?」
21:
ソーニャ「……」ザッ
小やすな「……」テクテク
ソーニャ「……どうやらこっちが一歩動くと向こうも一歩近づいてくるみたいだな」
ソーニャ「囲まれないよう、上手く通路に誘導して……」テクテク
小やすな「……」テクテク
ソーニャ「喰らえ」ボコッ
ソーニャの攻撃!小やすなに2のダメージ!
小やすな「……」ボコッ
小やすなの攻撃!ソーニャに2のダメージ!
ソーニャの攻撃!小やすなに2のダメージ!小やすなを倒した!5の経験値を手に入れた!
ソーニャ「ふう……今回は一匹だけだったみたいだな」
ソーニャ「よし、ガンガン進もう」
22:
 しーばらくあとかーもね。
ソーニャの攻撃!小やすなに2のダメージ!小やすなを倒した!5の経験値を手に入れた!ソーニャはレベル2になった! パンパカッパッパッパーン
ソーニャ「うお! びっくりした」
ソーニャ「うすうす気づいていたが、どうやらこの世界はTVゲームみたいなものらしいな」
ソーニャ「といっても、やすなの家でやってるのを見たのしか知らないけど」
ソーニャ「あいつめ、『え?ソーニャちゃんゲームやったことないの? じゃあ私がやってるの後ろで見ててよ!』とか言いやがって」
ソーニャ「思い出したらハラが立ってきたぞ。」
23:
ソーニャ「それはともかくとして、レベルアップってことは、もしかして強くなったのか?」
ソーニャ「ちょうどいい、腹いせも兼ねてあそこにいる小やすなで試してみよう」ブンッ
小やすな「……」テクテク
ソーニャ「こっちから近づくんじゃなくて、素振りして近づけば殴られなくてすむんだよな」ボコッ
ソーニャの攻撃!小やすなに5のダメージ!小やすなを倒した!5の経験値を手に入れた!
ソーニャ「おお、ほんとに強くなってる」テクテク
ソーニャ「そして、あそこにあるのはもしかして階段か?」
ソーニャ「とりあえず、降りてみるか」
24:
2階 わざぬんちゃくでくまふうせん
ソーニャ「おお……部屋の感じがなんか違うな」
中やすな「ソーニャチャ!」
ソーニャ「やすなのやつも大きくなってるし」ブンッ
中やすな「ソーニャチャ!」テクテク
ソーニャ「見た目はまんまやすなだけど、鳴き声?しか喋れないんだな」ボコッ
ソーニャの攻撃!中やすなに3のダメージ!
中やすな「ソーニャチャ!」ドンッ
中やすなの攻撃!ソーニャに10のダメージ!
25:
ソーニャ「!? クソッ!」ドゴッ
ソーニャの攻撃!会心の一撃!中やすなに8のダメージ!中やすなを倒した!経験値を10手に入れた!
ソーニャ「おお……運良く助かったか……」
ソーニャ「でも、このままじゃ厳しいっぽいな……もう少しレベルを上げてからくるべきだったか」
ソーニャ「……ん?あいつ、何か落としてるぞ!」
ソーニャはヌンチャクを拾った!
ソーニャ「おお! これは武器か!」
中やすな「ソーニャチャ!」
ソーニャ「おっ、ちょうどいい所に来たな! これの威力を試してやる!」
ソーニャの攻撃!中やすなに3のダメージ!中やすなの攻撃!ソーニャに10のダメージ!
ソーニャ「あれ!? わたしはなんで素手で殴ってるんだ!?ヌンチャクヌンチャク!」
ソーニャはヌンチャクを装備した!中やすなの攻撃!ソーニャに10のダメージ!ソーニャは力尽きた!
26:
あぎり「……ソーニャ、目が覚めましたか??」
ソーニャ「……くそう! くそう!」
あぎり「武器は?、装備しないと効果がないので?気をつけてくださいね?」
ソーニャ「早く言えよ! そういうことは!」
あぎり「ごめんなさーい」シクシク
ソーニャ「あ、ヌンチャクがなくなってる!」
あぎり「一度倒れてしまうと?、レベルや装備は初めに戻ってしまいま?す」
あぎり「フロアも一階からスタートなので?、がんばってくださいね?」
ソーニャ「くそぅ……」
27:
2階 わざぬんちゃくでくまふうせん
ソーニャ「なんとかさっきのところまで戻ってきたぞ!」
ソーニャ「途中で釣竿も拾って、装備してあるからな! 準備は万端だ!」
ソーニャ「それにしても、しなりが効いて死ぬほど痛そうだなこれ」ビュッビュ
中やすな「ソーニャチャ!」
ソーニャ「お。現れたな、やすなめ! かかって来い!」ビュ
ソーニャの攻撃!中やすなに5のダメージ!中やすなの攻撃!ソーニャに10のダメージ!ソーニャの攻撃!中やすなに5のダメージ!中やすなを倒した!経験値を10手に入れた!
ソーニャ「ふう……これでなんとかまともに戦えるぞ」
ソーニャ「よし、先に進もう」
28:
3階 えすぱのろえばあめずもう
ソーニャ「なんだ? なんか今までとフロアの感じが違うな」テクテク
ソーニャ「通路が薄暗い気がする……先が見えないぞ」テクテク
ソーニャ「お、部屋に入れば明るくなるのか。あそこにあるのは……防弾チョッキ!?」
ソーニャ「ありがたいな……たぶん装備すれば防御力が上がるアイテムだろ、あれ」
ソーニャ「さっそく取りに……」カチッ
ソーニャ「……カチッ?」
???「うすー!」
ソーニャはうすの罠を踏んだ!10のダメージを受けた!
ソーニャ「くっそ! なんだ突然! 罠!?」
ソーニャ「そういうのもあるのか……気をつけて進まねば……」
29:
ボールやすな1「……」
ボールやすな2「……」
ソーニャ「……通路からやすなが二人出てきたぞ……」
ソーニャ「でも、とりあえず今は無視して防弾チョッキを……」
ボールやすな1「危ない!」
ソーニャ「!?」
ボールやすなはボールを投げた!ソーニャに5のダメージ!
ボールやすな1「だっさー! よければいいのに!」
ボールやすな2「危ない!」
ボールやすなはボールを投げた!ソーニャに5のダメージ!ソーニャは力尽きた!
ボールやすな2「だっさー! よければいいのに!」
ボールやすな1&2『私だったら華麗に避けてたね!!』
32:
はらたつwwww
33:
あぎり「ぐーてんもるげーん、ソーニャ」
ソーニャ「……くそう! くそう!!!!」
ソーニャ「次! 行ってくる!」
あぎり「あらあら?そんなに急がなくても?」
ソーニャ「あいつにあそこまで馬鹿にされて黙ってられるか!」
34:
一階 いぬをしのびてさくらさく
ソーニャ「威勢よく飛び出してきたはいいものの……」
ソーニャ「ただ闇雲に進んでいくだけじゃ、さっきまでとなにも変わらない」
ソーニャ「ここが現実だったら、私はもう二度も死んでるわけだし」
ソーニャ「もう少し慎重に進むことにしよう。まずはこの階でレベル上げだ」
35:
あぎり「……」ニコニコ
ソーニャ「おい、こんなところでなにしてるんだ」
あぎり「いらっしゃい、ソーニャ?」
ソーニャ「なんだ……?ゴザをひいて、アイテム並べて。お店屋さんごっこか?」
あぎり「ごっこじゃなくて、お店やさんなの?。お願い♪なにか、買っていって?」
ソーニャ「そう言ってもなあ……じゃあ、この手裏剣でももらおうかな」
あぎり「10枚で、5万円です♪」
37:
ソーニャ「高ッ! っていうか私、お金もってないや……」
あぎり「ううん、ソーニャの腰の巾着に、今4万9900円入ってるよ?」
ソーニャ「いつの間に……まあいいや、あと100円あればいいんだな?」
ソーニャ「お、都合よくあんなところに落ちてる……拾うか」デデデッデデー
ソーニャ「……なんだ、今の音」
ソーニャ「おい、あぎり。聞こえたか?」
あぎり「……泥棒はいけませ?ん」
ソーニャ「……あぎり?」
あぎり「泥棒はいけませ?ん。泥棒はいけませ?ん」
ソーニャ「おい、泥棒ってなんだ!? まさかゴザの外に出たからか!?」
あぎり「泥棒はいけませ?ん泥棒はいけませ?ん泥棒はいけませ?ん」
ソーニャ「無表情で迫ってくるな! おい! やめろ!」
あぎりの攻撃! ソーニャに686万のダメージ! ソーニャは目の前が真っ暗になった!
38:
ソーニャ「あぎり! お前ええええ!」
あぎり「あら?ソーニャ。そんなに青筋立てて、なにかあった??」
ソーニャ「『なにかあった??』じゃねえ! ちょっと100円拾いに行っただけだろ!? なんでいきなり殴り殺されなきゃなんないんだ!?」
あぎり「そんなこと言われても?、わたし、お店にいるわたしとは違うわたしなので?」
ソーニャ「違うお前ってなんだよ!?」
39:
そのあとも
ゾンビやすな「血ぃ?吸っちゃうぞ?」
ソーニャ「だからそれは吸血鬼だ!」
 私は、この奇妙なダンジョンを
犬やすな「わふわふ! 桃太郎さん、連れて行ってください!」
ソーニャ「仲間になるやすなもいるのか……」
 何度も死にながら、少しづつ
ロボやすな「ウィーン……ガシャン……ウィーン……」
ソーニャ「ロボっていうか完全にかわいそうな子だろ」
 いろんなやすなを倒しつつ、進んでいった。
40:
十二階 ちょこがねむけてけがしっぷ
ソーニャ「ふう……ようやく十二階か……ここまで来るのは初めてだな」
ソーニャ「さっきの階でやすなっぽくない赤い髪のやつを見つけたけど……面倒だったから階段即降りしちゃったんだよな。なんだったんだろう、あれ」
ソーニャ「ん、またやすながいるな。」
42:
???やすな「……」テクテク
ソーニャ「今度のは見た目じゃちょっと何やすななのかわからないな。とりあえずナイフで攻撃してみるか」ピュッ
???やすな「……え、ソーニャ、ちゃ……」
ソーニャ「……え?」
???やすな「あ、あれ……おかしいな、なんで、血が」
死にやすな「……やだ、ソーニャちゃん……死にたく、ないよぉ……」
44:
ソーニャ「う、うわあああ!」
 いや、なにを焦ってるんだ、私は。ナイフで切れば人は死ぬ、当たり前のことじゃないか。さっきまでの方が変だったんだ。そう、自分に言い聞かせようとしても。
死にやすな1「ソーニャちゃん! なにしてるの?」
死にやすな2「あー、血が付いてる! また……仕事?」
死にやすな3「ソーニャちゃんの血……じゃないよね? よかったー。いや、良くないけど」
ソーニャ「く、来るな、来ないでくれ!」ピュッピュ
死にやすな1「……そっか、それ、私の血なんだね」
死にやすな2「うわあ……やっぱりナイフで切られると、痛いなあ」
死にやすな3「酷いな、ソーニャちゃん。そっちのわたしを殺しちゃって。次はわたし?」
 さっきの、やすなを切り裂いた感触が手を離れない。それで半狂乱になって、またやすなを切りつけて。もう、完全に殺し屋のプライドなんてなくなっていた。
45:
ソーニャ「……うわっ!」ドスン
 そして、せっかくこのダンジョンで身につけた攻略法もすっかり忘れて、がむしゃらに走り回って。気がつけば私は、落とし穴の中にいた。
???やすな「イタタタ……もう、ソーニャちゃん! 重いよ!」
ソーニャ「わ、悪い……じゃなくて!」
???やすな「? どうしたの?ソーニャちゃん」
 どうやら、このやすなは勝手に死んだりはしないらしい。不思議そうな顔でこっちを見てくる。
ソーニャ(いや、さっきのやすなたちだって勝手に死んだわけじゃない……私が、ナイフで切りつけたから……)
 ナイフで敵を切るときは急所を二箇所以上切りつける。それが殺し屋として身につけた、私の習慣だった。私にはわかる。あのやすなたちはもう、助からない。
46:
ソーニャ(ってなにを考えてるんだ、私は! そもそもここは私の夢の中じゃないか! こんなところさっさと出て……)
 そう思って、まずはこの穴を登ろうと、とっかかりになるところを探す。すると
泣きやすな「……ソーニャちゃん、行かないで」
 後ろから、裾を掴まれた。
ソーニャ「……離せよ」
泣きやすな「ソーニャちゃん、また、わたしを殺すの?」
泣きやすな「でも、わたし死んじゃったら……ソーニャちゃんと遊べなくなっちゃうよ」
泣きやすな「だから……ずっと、ここで一緒に暮らそうよ」
 やすなは、そう言って……哀しそうな顔で涙を流し始めた。私は、やすなのそんな表情を初めてみた。
 けれど、私はそんな彼女の首を掻き切った。そうして、踏み台にして落とし穴を駆け上がる。
ソーニャ「……悪いな」
 自分がどうしてそんなことを言ったのかわからなかった。これは、自分の夢で、あれはやすなじゃないはずなのに。
47:
サイレントヒル的な
48:
ラストフロア きるがみーしてべいべする
 階段を降りると
???「待ってたよ、ソーニャちゃん」
 そこに立っていたのは、やすなそっくりの……否、やすなそのものだった。
ソーニャ「もしかして、おまえ、やすななのか?」
やすな「始めに言っておくね。私が、このダンジョンのボス。強さは……いつも私と遊んでるソーニャちゃんなら、よく知ってるよね?私を殺せば、最後の階段が出現するから。それじゃ、初めよっか」
49:
ソーニャ「やすな? おまえ、なにいって」ザッ
思わず、私はやすなに近寄ろうと一歩踏み出した。同時にやすなが一歩近づいてくる。
やすな「……」
ソーニャ「ちょっと待ってくれ! お前は、本物のやすななのか? 今まで倒してきた偽物とは別なのか?」
やすな「……」
ソーニャ「答えてくれ、やすな」
やすな「……そっちが先に動いてくれないと、こっちも動けないんだよね。しょうがないから、答えてあげる」
そのやすなそっくりの誰かは、やれやれ、といった感じで首を振った。その様は、いつもの脳天気なやすなにそっくりだった。ただ、表情の鋭さだけが違っていた。
やすな「私は、あなたの心のなかにいる折部やすな。正確にいえば、その願望」
やすな「あなたは、ここにくるまでなにを見てきた? なにをしてきた?」
ソーニャ「……たくさんのお前だ、やすな」
そして、その死。
50:
やすな「たぶん【泣きやすな】にも遭ったはずだよね? あれも、織部やすなの一つの姿。あなたが人を殺すたび、傷ついていた彼女。」
やすな「この夢の世界にいるってことは、あなたはそんな彼女が存在することに気がついていたっていうことだよね?」
そう。おちゃらけた顔を装いながら。誰よりも。死んだターゲットより、殺した私より、きっとやすなは傷ついていた。
51:
やすな「だけどあなたは知らないふりをしていた。そんな罪悪感が積もり積もったのがこの世界であり、私」
やすな「あなたは心の底では、こう言って貰いたがっている。『殺し屋なんてもうやめようよ、ソーニャちゃん』って。だから、私が言ってあげる」
ソーニャ「…………」
やすな「【死にやすな】にも遭ったかな? あれもあなたの想像の一つ。『もし、やすながターゲットになったら』、あなたがそう考え、真剣に悩んだからこそ彼女は生まれた。一般人である私がターゲットになるなんてありえないのにね」クスクス
ソーニャ「…………私は」
やすな「もうやめて、負けを認めようよ、ソーニャちゃん。大丈夫、ここを抜けなきゃ目が覚めないなんて嘘だから。降参すれば、ちゃんと現実の世界に戻れるよ? ただ、人を殺せなくなるだけ」
やすな「誰かを殺そうとしても、今まで無視してきた良心が、全力であなたの手を止める。だけど、それでいいじゃない」
52:
ソーニャ「……い」
今まで、黙って”やすな”の話を聞いていた私は、口から言葉がこぼれ落ちているのに気づいた。
やすな「うん? よく聞こえなかったよ、ソーニャちゃん。もっかい言って?」
ソーニャ「よくないって……」
ソーニャ「いいわけ無いって、言ったんだ!」
やすな「!?」
私は、前に出そうになる足を必死の思いで抑えこんだ。
ソーニャ「お前は、私の深層心理なんだろう? だったらよくわかってるはずだ。組織は役立たずには容赦がない。もし、私が人を殺せなくなったと知ったら、必ず刺客を送り込んでくるだろう」
やすな「……」
図星だったのか、やすなは口を閉じた。
ソーニャ「その時、やすなのやつが巻き込まれない保証なんてない……だったら、私が罪悪感を押さえ込めばいいだけの話だ」
他の奴らなんて、いくら殺しても知ったものか。私にとって、大事な人間はこの世に一人しかいない。
53:
ソーニャ「……私は、ロシアで生まれた。孤児だった。いろいろあって、組織に拾われた。殺し屋として育てられることになった」
やすな「……」
私は、今まで誰にも話したことがない自分の過去を語りだしていた。以前から、やすなには知っておいて欲しいと思ったからだ。だけど、拒絶されるのが怖くて言い出せずにいた。目の前のやすなは、私の自分勝手な懺悔にぴったりの相手だった。
ソーニャ「あのころはいろいろと酷い目にもあった……やがて私は一人前の殺し屋になり、たくさんの人を殺した」
ソーニャ「そんなある日、変わった任務が来た。日本の高校へ行って、女子高生として潜伏せよ、だなんて。初めは冗談かと思ったよ。でも、組織にしてみれば単にそれが一番都合がよかった、ってことなんだろうな」
 現に、日本に来てからも私は何度も”仕事”をした……にも関わらず、まだ私は生きている。警察にも追手にも捕まることなく、だ。
ソーニャ「……そして、そこで私はお前に出会った。初めは、うっとおしいやつだなって思ったよ。こっちは友達なんて必要としてないってのに、いつまでもまとわりついてきてさ」
ソーニャ「でも……どうせ私が殺し屋だって知れば、離れていくんだろうって、そう思ってた」
ソーニャ「だけどお前は違った。私が殺し屋だって知っても、物怖じせずにちょっかいだしてきてさ」
ソーニャ「うっとおしかったよ。……本当、うっとおしいやつだよ、お前は」
ソーニャ「……だけど」
54:
やすな「……その続きは、現実の私に言ってあげたら?」
ソーニャ「ヤダよ、照れくさい……自分の夢のなかだから、こうして話してるんじゃないか」
やすな「むー。ソーニャちゃんのバーカ。いくじなしー」
ソーニャ「うっせ―! あーもう! こっちが真面目な話してるのに! もう言うのはやめだ!」
やすな「えー。なんでー? ソーニャちゃんのホントの気持ちはひみつなの?」
ソーニャ「そうだよ! 秘密だよ!」
55:
ソーニャ「で、さっきの話の続きだが……たぶん、私が殺し屋を辞めようとしたら、組織が刺客を送ってくるだろうな」
やすな「えー。そんなのいいから、告白してよ告白ー」
ソーニャ「うるさい! 真面目に聞け!……だから、私は殺しをやめるわけにはいかない。お前のバカが治らないみたいにな。私らはずーっと、おバカと殺し屋なんだよ」
やすな「……そっか」
ソーニャ「私は、またやすなとバカをやるためだったら、どんなやつでも殺してやる……たとえお前でも、な」
やすな「ソーニャちゃんは、わたしと遊ぶために私を殺すの?……それって、なんだかすっごくヘン!」
ソーニャ「ああ、変だな。私もそう思うよ……もういいか?」
やすな「……うん、いいよ。私を、殺して。あ、未だに日本語がわからないソーニャちゃんの為に、英語で言ってあげた方がいいかな?」
『ベイビー、プリーズキルミー』
 近づいてきたやすなに、私は、ナイフをゆっくりと突き刺した。
ソーニャ「……だから私はロシア人だってのに……馬鹿だな、お前」
 すると、目の前に光る階段が降りてきた。それを登って行くと……
56:
ソーニャ「……夢、か。そりゃそうだ」
 私は、いくつかある隠れ家のうちの一つで目を覚ました。手早く身支度を済ませると、今日も学校へ向かう。
やすな「ソーニャちゃん、おはよう!……っていつものことなんだから、いい加減攻撃するのやめてよ!」
ソーニャ「お前こそ、いい加減学習しろ……おい、手を貸せ。はめ直してやるから」
やすな「うう……やっぱり夢みたいに上手くいかないなあ……」
ソーニャ「夢?」
57:
 夢、という言葉が気になって、つい反応してしまう。
やすな「うん。たぶん、ゲームやりながら寝ちゃったからだと思うんだけど。変な夢をみたんだよ」
ソーニャ「どんな夢だ?」
やすな「え、ソーニャちゃん私の夢に興味があるの?『されて反応に困る話ナンバーワン』の夢の話題に食いつくなんて、変わってるぅ!」
ソーニャ「うるさい! っていうかわかってるならするなよ」
やすな「それでね、どんな夢かっていうとー、私がたくさん、変な洞窟みたいなところにいるんだよ! それで、ソーニャちゃんに襲いかかるの!」
ソーニャ「……それで?」
やすな「それで、ソーニャちゃんは次々私を倒していくんだけどー、ボス私が仇をとって、ソーニャちゃんをギタンギタンのめったんめったんに懲らしめるの!」
ソーニャ「ほう……それはいい夢だったな」ギリギリ
やすな「痛い痛い! ソーニャちゃん、夢の話だよ夢の話! ムキにならないで!」
58:
ソーニャ「まったく……」
やすな「ねえねえ、ソーニャちゃんはどんな夢を見たの?」
ソーニャ「私か? 私は……」
59:
ソーニャ「夢なんて見ずに眠ったよ。ぐっすりな」
やすな「……そっか!」
ソーニャ「ほら、いいかげん行かないと遅刻するぞ」
やすな「ああん! 待ってよ、ソーニャちゃん!」
 ほんとの気持ちはひみつだよ。
60:
 最後のシリアスだけ先に書いてあったんだけど3階から11階を書くのはめんどくなった。キルミーイズゴッド。じゃあの。
61:
今全ラ聞いてる
ソーニャちゃんがBLについて熱く語ってる
62:
イイハナシダナー
6

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