女「たかしくんは時速20kmで小学校に向かいました」back

女「たかしくんは時速20kmで小学校に向かいました」


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1:
女「それでは問題です」
男「はいどうぞ」
女「たかしくんは時20kmで小学校に向かいました」
男「ちょっと待って」
女「はい?」
男「すぎじゃない?」
女「なにが?」
男「人の歩測だとねだいたい時4kmがいいとこだよ、20kmってどこのオリンピック候補のマラソン選手ですか?」
女「じゃあオリンピック候補のマラソン選手なんだよ、たかしくんは」
男「たかしくんは小学校じゃなくて強化合宿に行くべきです」
元スレ
ニュース報(VIP)@2
女「たかしくんは時20kmで小学校に向かいました」
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1378468673/
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3:
女「はいはい、わかったわよ」
女「たかしくんは、車を運転して学校に行きました」
男「なに、その投げやり感、小学生が車運転できるわけないでしょ」
女「ふっふっふ甘いですね、見事にトリックに引っかかっりましたね」
男「はっ!まさか!」
女「そう、小学校に行くとは言ったが小学生とは言ってない」
男「しまったはめられた!たかしくんは小学校の教師だったのか!」
女「いえ、用務員のおじさんです」
男「そういう細かい設定いらないから」
4:
女「たかしくんは、時20kmで車を運転して学校に行きました」
男「ちょっとまって、やっぱりこの設定は穴がある!」
女「そんな訳ありません」
男「自動車を時20kmでノロノロ走らせると後ろの車からパッシングを受ける!」
女「たかしくんは後ろの車からパッシングされながら時20kmで小学校に向かいました」
男「たかしくんもっとアクセル踏みなよ!」
8:
たかしくん色んな要素ありすぎだろw
10:
女「その日たかしが玄関を出ると辺りは一面真っ白な世界に覆われていた」
女「たかしの車も完全に雪に覆われて、一瞬誰かがイタズラで雪の塊と入れ換えたのではないか、と勘違いしてしまうほどの有様だった」
女「たかしはゆっくりと、そして丁寧にその雪を取り除きはじめた」
女「いつもの習慣で車を指紋ひとつ無いくらいピカピカに磨き上げるとたかしは車に乗り込みエンジンをかけた」
男「その几帳面エピソードっている?」
女「エンジンが暖まるまでの間、缶コーヒーで手を温めながらたかしはこんな事をつぶやいた」
女「今日は事故しないようにゆっくりと運転しないとな」
女「たかしくんは時20kmで小学校に向かいました」
男「素直に20kmの度規制だったって言えば?」
14:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「ちょっとまって!お兄さんスリップ事故起こして死ぬよ!!」
女「あ、雪の設定はもう無しね」
男「さっきのくだりはなんだったの?」
女「雰囲気ですよ」
男「それじゃ、たかしくんが用務員って設定もなし?」
女「いいえ、その設定はまだ生きてます、たかしくんは永遠の用務員です」
男「その言い方はちょっと悲しくなるね」
20:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「ちょっとまって!」
女「なによ時80kmなら度違反で捕まるって言うんでしょ?」
男「いや、たかしくんのお兄さんって何で小学校行くの?同じ学校に用務員は2人もいらないよ?」
女「そこを気にしますか」
21:
女「たかしくんのお兄さんは小学校の校長です」
男「なるほど」
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「なるほど、読めたよトリックが」
男「たかしくんのお兄さんは高道路使ったんだ」
男「危なく引っかかるとこだったよ」
男「車で移動しているといっても、たかしくんと同じ道路を使ってるとは限らない」
女「ぶぶー、不正解です」
男「え?」
女「小学校の校長といえば、かなりの実力者、当然街の実力者とも裏で繋がっています」
女「そんなスピード違反くらい簡単に握りつぶせますよ」
男「なんてクズ人間だ、最低だよ!」
28:
女「冗談ですよ、たかしくんのお兄さんは高道路を使って時80kmで小学校に向かいました」
男「ああよかった、たかしくんのお兄さんはクズ人間じゃ無かったんだね」
女「いえ、その設定はまだ生きています、たかしくんのお兄さんは永遠のクズ人間です」
男「その言い方は悲しくなるね」
29:
永遠のクズww
35:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「あれ?ちょっとまって」
女「何か?」
男「たかしくんも高道路を使ってたって事は無いよね?」
女「たかしくんは高道路をバッシングされながら20kmで走っています」
男「バッシングどころじゃないから!死ぬから!」
39:
女「冗談ですよ、たかしくんは普通道路で、たかしくんのお兄さんは高道路を使って小学校までいきました」
男「えっと、そもそもルートが違うなら問題は成立しないんじゃない?」
女「そうですよ、なにせ出発してる家も違いますし」
男「ええと、これ何の問題?」
44:
女「人生は答えの無い問題」
男「はい?」
女「たかしくんのお兄さんは汚いお金と権力を使いライバルたちを貶め、高道路を走るように人生を進んでいきます」
女「いっぽう正直者のたかしくんは誠実に生きてきますがトラブルばかりの人生です」
女「たかしくんは、いつも学校で山の様な書類の片付けやお兄さんの車を磨いたりでクタクタの毎日です」
女「さて、どちらの人生が正しいでしょうか?」
男「ちょっと問題が重すぎます」
47:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「そういえばたかしくんのお兄さんの名前って何?」
女「その質問は問題に関係ないでしょ!!」
男「今、なんで怒られたの!?」
48:
女「たかしくんは、時20kmで車を運転して学校に行きました」
女「ちなみにたかしくんの車は、パジェロです」
男「へー、結構いい車だね」
女「たかしくん家は共働きだからね、ふたりで頑張っていい車買ったんだよ」
男「ところでそれって問題に関係ある?」
女「・・・」
男「なぜ黙る」
54:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「このやりとりはいつまで続くのでしょうか」
女「あなたが答えにたどり着くまでよ」
男「このやりとりに答えってあったんだね!」
女「当然です、あなたの耳は節穴ですか?」
男「うん普通に穴はあいてるよ?」
55:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「いいかげんこのくだりは何回目でしょう」
女「ニャー!」
男「え?」
女「なにか?」
男「いえ、何でも・・・」
58:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
男「まだ続けるのね」
女「そこに子猫が飛び出してきました」
男「お、新展開」
女「とっさにハンドルを切るたかしくんのお兄さん」
男「高道路で急ハンドルは危ないよね」
女「キキー!ブレーキの音だよ」
女「ニャー!猫の泣き声だよ」
女「ガチャーン!車はガードレールにぶつかったよ」
女「ニャー!猫は助かったよ」
男「なるほど、ニャーの意味がようやくわかりました」
60:
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
女「そして、たかしくんのお兄さんはニャーしました」
男「事故したって事だよね」
女「さて、たかしくんのお兄さんの車のブレーキに細工をしたのは誰でしょうか?」
男「猫をよけようとしたんじゃないの!?」
63:
女「たかしくんのお兄さんは時80kmでニャーしました」
女「たかしくんのお兄さんの車のブレーキに細工をしたのは誰でしょうか?」
男「そりゃ、たかしくんのお兄さんは色々な人に恨まれてるだろうからね、たとえば教頭とか怪しいと見たね」
女「ここから先は警察の領域だ、素人が捜査に首を突っ込むな!さあ帰った帰った」
男「なぜ聞いた!?」
64:
ニャーしたを今度学校で使ってみよう
65:
女「時80kmでニャーした、たかしくんのお兄さんは交通事故で入院しました」
男「よかった、死ななかったんだね」
女「はい、どんなクズ人間でも生きてく価値はあります」
男「君はたかしくんのお兄さんに恨みでも?」
66:
女「さとしくんの病室にはだれもお見舞いは来ませんでした」
男「あれ、さとしくんって新キャラ?」
女「さとしくんはたかしくんのお兄さんの名前ですよ、なんでそんな事も覚えてないのですか?」
男「さっき教えてくれなかったじゃないか・・・」
女「名前も覚えてもらえないような哀れなクズ人間、それがさとしくんという存在」
男「いいかげん、お兄さんが可哀想になってきたよ」
67:
女「時80kmでニャーした、さとしくんは入院しました」
女「でもたった一人お見舞いに来た人がいました、それはだれでしょう?」
男「たかしくん?」
女「ぶぶー、正解はたかしくんの奥さんの花子さんです」
男「正解に新キャラを出すのは卑怯です」
女「ちゃんと言ったよ、たかしくん家は共働きだって」
男「あれは問題に関係してたのか・・・」
68:
お、おい
まさか……!?
69:
嘘だろ...!?
72:
花子『久しぶりね』
さとし『君か、いったい何の用だ、私を笑いものにしに来たのか』
花子『相変わらずね、お見舞いに来てあげたのにお礼の一つも言えないの?』
さとし『そうだな、すまなかった、ありがとう』
花子『あら随分と元気がないのね、貴方らしくない』
さとし『ああ』
さとし『今日は朝から大事な会議があったんだ』
さとし『私が出れないと、恐らく私は教頭派の工作により校長の地位を解任されるだろう』
さとし『そうなれば今までやってきた不正が次々と明らかになる』
さとし『ああ、私はもうお終いだよ』
女「さて、たかしくんのお兄さんにかけてあげるべき言葉はなんでしょう?」
男「さすがに何も声をかけられません」
女「ぶぶー、正解は『いい気味だ、このクズ人間が!』です」
男「やっぱり何か恨みあるよね?」
75:
女「一方たかしくんは」
男「たかしくんにも何か事件が?」
女「たかしくんは後ろの車からパッシングされながら時20kmで小学校に向かっています」
男「マイペースすぎるよたかしくん!」
78:
さとし『あのとき猫が飛び出して慌てたのもあるが、ブレーキが急に利かなくなったんだ』
さとし『そうだ昨日たかしが私の車を磨いた後に、教頭が車の近くに近付いていったのを見た、あれはきっと・・・』
男「ほら、やっぱり教頭が犯人だったんじゃないか」
花子『シャラップ!ここから先は私たち警察の領域よ、素人が捜査に首を突っ込まない事ね」
さとし『え?今、誰に言ったの?』
男「え?今、僕に言ったの?」
80:
花子『心配しなくても、犯人は必ず捕まえるわ』
男「花子さんは警察だったんだね」
花子『そうよ、犯人は必ずニャーするわ』
男「花子さんは僕にいちいち返事しなくていいです、そしてニャーはさとしくんには伝わりません」
さとし『そうかニャーしてしまうのか、だが、あれでも長い間私に仕えてきたんだ、あまりニャーし過ぎないで欲しいな』
男「伝わってる!?』
81:
ニャーする万能だなー
82:
花子『犯人は必ず捕まえるわ』
さとし『だが、残念ながら証拠がない』
花子『貴方の車から教頭の指紋が見つかるはずよ』
さとし『だろうね、でも小学校の駐車場に止められた車なら色々な人の指紋がつくだろう、そんなのは証拠にならないよ』
花子『なるのよ』
さとし『どういう事だ?』
花子『大事な事を忘れてない?たかしが磨いた車は指紋ひとつ完璧に残らないのよ、そう貴方と犯人以外のね』
さとし『!!!』
男「!!!」
女「!!!」
男「なぜ君も驚く?」
女「なんか、ずっと出番なかったから、つい」
84:
さとし『もう行くのか?』
花子『ええ、まだ仕事が残っているもの、正義の味方に休んでる暇は無いよ』
バタン
さとし『だが、たとえ教頭が捕まっても、もう会議は開催された後だ、私はもう解任されているだろうな』
さとし『ははは、破滅なのはかわりないな・・・』
85:
ガチャ
さとし『花子さん?』
花子『そうそう言い忘れてたわ、今日の会議は延期になったそうよ、あなたはまだ校長を解任されてないわ』
さとし『どういう事だ・・・?』
花子『ふふふ、この忙しい通勤ラッシュの時間に帯時20kmで街中を走るパジェロがいたらしいよ』
花子『もう小学校まで行く道は大渋滞で、会議は全員大遅刻、結局延期になったそうよ』
花子『まったく迷惑な人もいるものね』
さとし『!!!』
86:
たかし……(´;ω;`)
89:
さとし『まったく、たかしには全てお見通しって事か、いつもあいつにはかなわないよ』
さとし『金と権力を手に入れて、ちょっとあいつを追い抜いてやったと勘違いしていたが・・・』
さとし『たかしは私のヒーローだよ、いつも困った時には必ず俺を助けてくれる』
花子『ねえ、人生をやり直すには遅いって事はないのよ、わたしもいつか貴方を捕まえたくはないのよ』
さとし『そうだな、一からやり直す事にするよ、私はいつのまにかあいつの背中を見失っていたよ』
さとし『大丈夫、ちゃんと追いかけるよ、今度はちゃんとあいつの背中を見失わないようにな』
花子『そうね、たかしはきっと喜ぶよ』
花子『じゃあね』
バタン
さとし『大丈夫、ちゃんと追いかけるよ』
94:
男「いいお話だったよ、少し感動した」
女「あら、これはお話じゃないわよ、ただの問題よ」
男「そういえば問題を最後まで聞いてなかったよね」
女「それでは問題です」
女「たかしくんは時20kmで小学校に向かいました」
女「その40分後、たかしくんのお兄さんも小学校に時80kmで向かいました」
女「たかしくんのお兄さんは、たかしくんに追いつく日がくるでしょうか?」
男「追いつけるよ!いつかきっと!」
おわり
96:

たかし侮れんな…
99:

100:
ワロタ
俺もあの子とのにゃーしてくるわ
101:
>>100
花子『あなたニャーの秘密を知ってるのね、気をつけなさい、消されるわよ』
102:
乙。おもしろかった。
103:

なかなか面白かった
113:
ちょっといい話でワロタ
11

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