モバP「うちの妹たち」back

モバP「うちの妹たち」


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1:
P(うちの妹はかわいい)
??「・・・む、目覚めたか、我が眷族よ(あ、お兄ちゃん、おはよう)」
P「おう、おはよう蘭子。悪いな、いつも朝ごはん任せちゃって」
蘭子「我がカルマに刻まれし業よ、他愛もないわ(お料理は私の仕事だから)」
P「ん、そうか?でも、いつも早起きして大変だろ」
蘭子「魂の休息とも成り得る。気にかける程ではない(好きでやってることだから、気にしないで)」
P「そこまで言うなら。いつもありがとうな」なでなで
蘭子「ひゃぅ、ぁ、ど、同朋たちに目覚めを告げよっ(み、みんなを起こしてきてくださいっ)」
P「おっと、そうだった。ちゃちゃっと行ってくるよ」
蘭子「う、うむ、よきに計らえっ(お、お願いしますっ)」
蘭子「・・・・・・えへへ、撫でてもらっちゃった・・・ふふっ♪」
2:
がちゃ
P「おーい、起きて、る、か・・・」
??「・・・な、ななっ」
P「・・・あー、すまん。ノックするべきだったnふべらっ!?」
??「い、いいから早くドア閉めて下さいっ!!いつまで見てるつもりですかっ!!」
P「わ、わかった、わかったから枕とかクッションを投げるなぶっ!?」
??「は・や・く・閉めてくださいっ!!!」
??「まったく・・・お兄さんにはデリカシーが無いんですか」ぷんすか
P「いや、ホントに済まんかった。まさか着替えてる最中だとは」
??「相手がボクだったからこの程度で許してあげたんですからね。お兄さんはボクに感謝するべきですよ、まったく」
P「ん、以後気を付けるよ、幸子」
幸子「ほかの皆にはこんなことが無いようにしてくださいよ?・・・じゃあ、ボクは先にリビングに行ってますから」
P「おう。蘭子が朝ごはん準備してるから、手伝ってあげてくれ」
幸子「言われなくてもそのつもりですよ。ボクは優しいので!」どやぁ
P「ん、えらいえらい。じゃあまた後でな」
幸子「・・・まったく、仕方のないお兄さんですね・・・ふふん♪」
3:
こんこん
P「おーい、起きてるかー?」
しーん・・・・・・
P「ありゃ、返事がない・・・開けるぞー?」
がちゃ
P「おー、い・・・居ないな、うん」
??「あ、兄ちゃんおはよう!」
P「お?おぉ、おはよう光。もう起きてたのか」
光「うん、ちょっとランニングに行ってたんだ。ヒーローたるもの、いつでも鍛えておかなきゃな!」
P「そうか、健康的でなにより。汗かいたろ、ご飯の前にシャワー浴びてこい」
光「ん、そうするよ。えーと、着替え着替え、っと」がさごそ
P「・・・あー、光?家族とはいえ、一応男の前で着替えを漁るのはやめた方がいいぞ」
光「へ?・・・あ、わぁっ、いつまで見てるんだよ兄ちゃんっ!!」
P「悪い悪い。でも、気をつけろよ?光は女の子なんだからな」
光「わ、わかったから!早くみんなを起こしてきてよっ!!」
P「わかったわかった。じゃ、また後でな」
光「ん。・・・・・・あー、恥ずかしいなぁ、もう・・・」
5:
こんこん
P「起きてるかー?」
??「・・・ん、Pか。今着替えてるところだから開けるなよっ」
P「はいはい。・・・幸子との経験が活きたな・・・あやうくひっかかれる所だった」
がちゃ
??「おはよ。もうみんな起きてるのか?」
P「あと二人、これから見に行く。まぁ十中八九寝てるだろうが」
??「あー、あいつらか。・・・寝てるからって、変なことしたら承知しないぞ。ひっかくからなっ」
P「・・・なぁ、俺そんなに信用ないかなぁ、美玲」
美玲「自分の胸に聞いてみろっ。昨日だってウチと風呂場ではち合わせただろっ」
P「いや、アレは美玲が悪いだろ。着替え置いてあったろ?」
美玲「う、うるさいっ!あんな分かりにくいとこに置いとくPが悪いんだっ!」
P「うわっち、待て待てひっかくな」
美玲「がるるーっ・・・ウ、ウチ蘭子手伝ってくるっ」
P「お、おう、頼んだ。すぐにみんな起こして行くから」
美玲「早くしろよっ、ご飯冷めちゃうからなっ」
6:
こんこん
P「起きてるかー?・・・起きてないなー」
がちゃ
??「んぅ・・・すー・・・」
P「案の定か・・・ほら、起きろ」ゆさゆさ
??「ん、んー・・・?あ、おはよーお兄」
P「おはよう。で、昨日は何時に寝たんだ?」
??「えーと、セーブしたのが・・・うわ、二時半。どーりで眠いと思った・・・」
P「ったく、加減できないなら夜の内だけでもゲーム取り上げるぞ?紗南」
紗南「えー、おーぼーだよお兄」
P「それが嫌なら加減しなさい。成長期なんだからせめて十二時まわったら寝るの」
紗南「はーい・・・んしょ。着替えるからそろそろ出てもらっていい?」
P「おう、了解。・・・さて、あとは一番の難所か・・・」
紗南「お兄も朝から大変だねー。ギャルゲーの主人公も楽じゃないね」
P「・・・その例えだと、お前も攻略対象じゃないのか?」
紗南「へ?あー、あたしはほら、親友とか情報屋ポジだから」
P「へいへい、そう言う事にしとこう。じゃ、後でな」
紗南「んー。・・・・・・うかつな事言うんじゃなかったかな・・・へへ♪」
7:
こんこん
P「・・・まぁ起きてないわな」
がちゃ
P「おーい、朝だぞー・・・お、珍しく布団で寝てる」
??「んぅ、んー・・・んん?」
P「おはよう。順調だったみたいだな?」
??「ん、うむ・・・いや、なかなかアイデアが纏まらなかったんだ。それで諦めて寝た」
P「・・・ちなみに、何時頃の話で?」
??「んー・・・最後に時計を見たのは、三時だったかな・・・」
P「紗南もそうだが、成長期なんだから夜はしっかり寝なさい。そのうちぶっ倒れるぞ、晶葉」
晶葉「そうは言うがな、兄さん。あとほんの少しで形になりそうなアイデアは放っておけないだろう」
P「言わんとすることはわかるが、纏まったアイデアを形にするためにも体調は万全にしておかなきゃだろ?」
晶葉「む、それはそうだが・・・」
P「はいはい、着替えて降りてこい。蘭子が朝ごはん用意してくれてるから」
晶葉「む、そうか。待たせてすまないと伝えておいてくれ」
P「ん。じゃあ後でな」
8:
P(なんやかんやで、家には14歳の妹ばかり6人もいる。なんやかんやはなんやかんやなので、あまり突っ込まないでほしい)
幸子「・・・あ、光さん、お醤油とってください」
光「ん、はい」
幸子「ありがとうございます」
紗南「さっちゃーん、次こっちに渡してー」
幸子「・・・かけすぎじゃないですか?体に悪いですよ」
蘭子「過ぎたるは及ばざるが如し、よ(加減しないと駄目だよ、紗南ちゃん)」
紗南「んー、そっかな?あたしこの位の方が好きなんだけど・・・」
美玲「・・・あ、晶葉、コップ危ないぞ」
晶葉「おっと。すまないな美玲、助かった」
美玲「ぅ、こぼしたらこっちにかかるからなっ。別にそれだけだぞっ」
幸子「まったく、美玲さんも素直じゃないですねぇ」
蘭子「傲慢たる者の戯言か・・・(幸子ちゃんが言うことじゃないような・・・)」
晶葉「いや、蘭子も大概だろう」
P(年が近い、というか同じだからか、みんな仲良しで喧嘩も滅多にない。お兄ちゃんとしては楽でいいが)
9:
こんな感じでのんべんだらりとやっていきます。過度な期待はしないで下さい。
10:
幸子「むっ、あれ、わっ、あ、あぁぁ・・・」
紗南「あー、やられちゃったかー」
幸子「くっ、このゲーム、操作が難しすぎますよ」
紗南「えー、そこまでかな?」
光「幸子は左利きだし、そのせいかもなー。あ、次アタシの番な」
幸子「むー、いいですもん別にー・・・ちぇっ」
晶葉「・・・ふむ。紗南、使っていないコントローラーはあるか?」
紗南「んー?えーと・・・あ、壊れて使えないやつなら一個」
晶葉「十分だ。少し待っていたまえ」
晶葉「幸子、これを使うといい。方向ボタンと他のボタンを逆に配置してみた」
幸子「どれどれ・・・あれ、ほっ、うん?」
紗南「・・・画面の説明と逆だからか、余計混乱してるね」
光「うーん、やっぱり慣れるしかないかなぁ」
晶葉「むむ、良い案だと思ったんだが・・・」
11:
光「くっ、よっ、とおっ」
幸子「おや、どうしたんですか光さん」
光「あ、幸子。いや、タンスの上のあれ取りたいんだけど・・・」
幸子「届かない、と。仕方ないですね、ボクが代わりに取ってあげましょう。ボクは優しいので!」
光「え、あー、うん。それはありがたいんだけど・・・」
幸子「む、何ですかその含みのある目は。・・・よっ、あ、あれっ」
光「・・・アタシが届かないものは、幸子でも届かないと思うんだ」←140cm
幸子「くっ、も、もうちょっと、でっ、それっ」←142cm
結局、通りかかった蘭子(156cm)に取ってもらいました
12:
ゲームセンターにて
美玲「・・・あ、あー、まただ・・・」
紗南「あれ、美玲ちゃん?何やってんのー」
美玲「っ、さ、紗南っ!?な、なんでもないっ」
紗南「・・・クレーンゲーム。なるほどねー、美玲ちゃんぬいぐるみ好きだもんね」
美玲「ちがっ、べ、別にウチはこんなの欲しくないからなっ。ちょっと暇だったからやってみただけだからなっ」
紗南「ふーん、だったらあたしもヒマつぶしにやってみようかなー・・・よっ」
美玲「・・・お?おぉっ、とれた、とれたぞ紗南っ!」
紗南「へへっ、ちょっとしたコツがあるんだよー。まずね、ぬいぐるみそのものじゃなくて、タグにアームをひっかけるといいんだよ」
美玲「そ、そうだったのか・・・そ、それでっ、他には何かないのかっ」
紗南「えーっと・・・と、その前に、ハイこれ」
13:
美玲「え・・・いい、のか?だってこれ、紗南がとったヤツじゃ」
紗南「ヒマつぶしで取ったやつだし、美玲ちゃんにあげるよ。あたしの狙い目は隣のパチモノくさいゲーム機だし」
美玲「・・・ほ、ホントにいいんだな?あとで返せって言っても返さないからなっ」
紗南「言わない言わない。だからほら、受け取ってよ」
美玲「ぅ、そ、その・・・・・・ぁりがと」
紗南「ん、いいっていいって。よーっし、隣のゲーム機に挑戦だー!」
美玲「こ、コレってとれるのか?ぬいぐるみより難しそうだけど」
紗南「ふっふっふ、まぁ見てなって。こうしてー・・・」
14:
蘭子「・・・闇の炎に抱かれて消えよッ!!」ばばーん
美玲「おぉ・・・カッコイイ、カッコイイぞ蘭子っ」
蘭子「ふっ、『瞳』を封ずる感覚・・・悪くないわ(眼帯、なかなかかっこいいね)」
美玲「次っ、これなんかどうだっ?バラの模様描いてあるんだっ」
蘭子「黒き花びらか・・・ククッ、魂が猛るわ!(黒いバラかぁ・・・かっこいいね!)」
美玲「おー、似合う似合う!やっぱり蘭子はこういうの似合うなぁ・・・ウチが付けても変なだけだもん」
蘭子「案ずるな紅き獣よ、私に良い考えがある!(大丈夫だよ美玲ちゃん、私にまかせて!)」
美玲「ん?何かいい方法があるのかっ」
蘭子「我が漆黒の暴意、そなたに分け与えよう!さすれば闇は意のままに!(私のゴスロリ、貸してあげる!服と合わせれば美玲ちゃんにもこの眼帯、きっと似合うよ!)」
美玲「ええッ!?む、無理っ、ウチにそんなの似合わないってっ」
蘭子「臆することはないわ、紅き獣よ!いざ、約束の地は開かれたっ!(大丈夫、きっとかわいくなるよ!さ、私の部屋まで来て)」
美玲「わっ、こ、こら、手をひっぱるなッ、らんこぉっ」
15:
蘭子「我が眷族よ、剋目せよっ!(お兄ちゃん、ちょっと見て)」
P「んー?どうした蘭子・・・おぉ」
美玲(ゴスロリ)「うーっ、何だよッ、こっち見るな馬鹿アニキッ!!」
蘭子「我が過去の遺物を蘇らせたのだ。鑑定や如何に?(私のお古、タンスから出してきたんです。どうですか?)」
P「うん、似合ってるぞ、美玲。可愛いじゃないか」
美玲「かっ、かわ、かかかっ、かわいいとか言うなッ!!」
蘭子「我が邪王真眼に狂いは無かったか・・・(見込み通りだね・・・かわいいよ、美玲ちゃん)」
美玲「う、ぐぐ・・・も、もう着替えるっ、他のヤツに―――」
光「なんか騒がしいけど、何かあったのか?」
紗南「こういうときは何か楽しいイベントがあるもんだよねー」
晶葉「騒がしいぞ、集中できないじゃないか」
幸子「せっかく復習のノートをまとめてたのに、何ですか騒々しい」
美玲「―――見ら、れ、る、前に・・・」
P「いいじゃないか、可愛いんだからみんなに見せてあげれば」
美玲「―――ッ」
その後しばらく、蘭子主導による美玲の着せ替えパーティーが続いたトカ続かないトカ
28:
こんこん
P「ん、誰だこんな時間に」
がちゃ
P「お?どうした、幸子、美玲?」
美玲「う、その、えーっと・・・」
幸子「さ、さっき、お兄さんと紗南さんが、ゲームしてたじゃないですか」
P「あぁ、あれな。久しぶりにやったからやられまくったが・・・んで?」
美玲「・・・ぁ、あれ、ゾンビとかいっぱい出てくるやつだっただろ?だから、その・・・」
幸子「・・・お、お兄さんが怖がってるんじゃないかと思って、いっしょに寝てあげようと来てあげたんですよ!ボクたちは優しいので!」
P「あー、そういうことね。怖かったなら部屋戻ってればよかったのに」
美玲「なっ、べ、別に怖くないしっ!アニキが怖がってるだろうと思ったから来てやったんだしっ!!」
P「はいはい、ありがたいありがたい。客間の布団持ってくるからちょっと待ってろ」
幸子「や、優しいボクが手伝ってあげますよ!」
美玲「う、ウチも手伝うぞ!べ、別に一人になるのが怖いんじゃないからなっ!」
P「わかってるわかってる。ほら、行くぞー」
29:
『いかん!それ以上力を使っては・・・!』
『それでも・・・僕はッ!うおぉぉぉぉ、アクセスッ!!』
美玲「おおっ!?なんか金色になったぞ!?」
光「パワーアップしたんだ!これでもう暴走する心配はなくなったんだな!」
蘭子「・・・か、かっこいい・・・(漆黒の鎧を脱ぎ棄て、新たな地平を開いたか・・・!)」
晶葉「蘭子、逆だ逆・・・しかし、たまに見てみると面白いものだな」
幸子「そうですね。なんだか勇気づけられるというか」
紗南「ねー。やっぱ王道な展開っていいよねー」
P「お前らー、仲良く特撮見るのもいいが、ご飯冷めるぞ・・・」
30:
光「・・・うー、やっぱり・・・」
P「どうしたんだ、光?」
光「へ、兄ちゃん!?あ、あぁいや、何でもないんだ、何でも!」
P「そうか?何か悩んでそうな顔してたが・・・」
光「ほ、ほんとに何でもないってば!あ、アタシちょっと蘭子に用事があるからっ」
P「あ、おい光・・・行ってしまった」
蘭子「して、如何なる用か、光の使者よ?(それで、どうしたの光ちゃん?)」
光「あー、うー・・・その・・・えっと」
蘭子「ふむ」
光「・・・さ、最近ちょっと、服が・・・む、むねの、あたりが、キツくて、その・・・・・・」
蘭子「・・・帰参の折、探索の旅へと出立するか・・・(明日の帰りに、ちょっとデパートまで見に行こうか)」
光「・・・うん」
40:
P「ただいまー・・・ん」
蘭子「すぅ・・・すぅ・・・」
P(蘭子がソファで居眠りとは。珍しい事もあるもんだ)
P「蘭子、らーんこー。眠いならせめて部屋戻って寝なさい」ゆさゆさ
蘭子「んぅ、んー・・・・・・おにい、ちゃん?」
P「おう。ほら、こんなとこで寝てたら風邪ひくぞ」
蘭子「・・・えへへ、おにいちゃんだー・・・♪」むぎゅ
P「おわっと、こ、こら蘭子」
蘭子「んふふー、おにいちゃーん・・・」すりすり
P「・・・まぁ、たまにはいいか、こういうのも」
しばらくしてはっきり目が覚めた蘭子がしばらく部屋から出てこなかったのはまた別のお話
蘭子「ぼ、忘却の旋律をぉ・・・(わ、忘れてぇ・・・)」
54:
??「お?おーい、おはよー」
幸子「あ、早苗さん、おはようございます」
紗南「おはよー。なんかあったの?」
早苗「ん、自転車事故。幸いどっちも大したケガはなかったんだけど、まー一応ってことで」
晶葉「朝からご苦労さまだな」
早苗「なんのなんの、これもお仕事だからね。ところで、Pくん元気してる?」
蘭子「まどろみの輪廻に囚われ、出陣の機を逃したわ・・・」
光「えーと、ちょっと寝坊して遅刻しかけた、って」
早苗「通訳ありがと。相変わらずどっか抜けてるわねぇ。・・・っと、あんま引き留めると皆も遅刻しちゃうか」
早苗「んじゃ、あたしそろそろ戻るわね。何かあったら遠慮なくおねーさんに言いなさいよ?しょっ引かれる前にシメたげるから」
美玲「相変わらずアニキには容赦ないな、早苗・・・」
早苗「幼馴染なんてこんなもんでしょ?ほら、行った行った」
「「「「「「はーい」」」」」」
早苗「・・・ま、上手くやってるようでなによりだわね。さて、お仕事お仕事、っと」
55:
光「・・・」
紗南「・・・」
光「・・・何で紗南がここに?」ひそひそ
紗南「や、ほら、幽霊撮ってたら怖くなっちゃってさ」ひそひそ
光「こないだ平然とやってたじゃんか」ひそひそ
紗南「うー、あー、耐えられんなくなったのっ。そういう光ちゃんはなんでさ」ひそひそ
光「う、いや、その、平成いっこ目から見返してたらちょっと・・・」ひそひそ
紗南「・・・バックします?」ひそひそ
光「いや、振り向くなの方」ひそひそ
P「・・・ん、んー・・・」
紗南「・・・光ちゃん左でいい?」ごそごそ
光「・・・うん」もぞもぞ
チュンチュン
P「・・・ん、んん?」
紗南「すー・・・すー・・・」ぎゅー
光「ん・・・すぅ・・・」ぎゅー
P「・・・・・・え?」
56:
美玲「・・・・・・おぉ」
晶葉「美玲、何を見てるんだ?」
美玲「あ、晶葉。これ」
晶葉「む。・・・スケッチブック?」
美玲「なんかリビングの机に置いてあった」
晶葉「・・・うむ、何と言うか、その」
美玲「なんかカッコイイよな、これ」
晶葉「え?あ、あぁ、まあ、うん。個性はあるな」
美玲「だよな!特にこの『ブリュンヒルデ』とか」
どたどたどたどた
ばしっ!!
美玲「わっ」
晶葉「おっと」
蘭子「・・・・・・禁書を暴きしは汝らなるや?(見ちゃいました?)」
晶葉「あー、その。決して覗くつもりではなかったんだが」
美玲「それ蘭子のだったのかー。すごいな、蘭子絵も描けるのか」
蘭子「・・・・・・眷族には厳重に秘匿せよ(せめてお兄ちゃんには黙ってて)」
美玲「えー、いいじゃんか。カッコイイのに」
蘭子「い、いいから秘密にしててっ」
晶葉「美玲、その辺にしておくんだ。蘭子がいたたまれない」
美玲「??」
蘭子「うぅ・・・」
57:
こんこん
幸子「・・・あれ、お兄さん?いないんですか?」
がちゃ
幸子「・・・いない。まったく、ボクがわざわざ部屋まで来てあげたのに、お兄さんは失礼な人ですね」
幸子「まぁいいです。戻ってくるまで待たせてもらうとしましょうか・・・あれ」
幸子(何でしょう、あれ。ベッドの下からなにかはみ出てます・・・雑誌?)
幸子「まったく、読んだ本くらいちゃんと本棚に戻さないと。しょうがない、優しいボクが片づけておいてあげま、しょ、う・・・」
幸子「な、なっ、ななななな」
がちゃ
P「あれ、幸子、何やって・・・だっ、ホントに何やってんだ!?」
幸子「お、お兄さんっ!?そ、それはこっちのセリフですっ、何ですかコレっ!?」
P「ち、違う、それは先輩に押しつけられただけで、すぐ捨てる訳にもいかなくてだな」
幸子「い、言い訳ならもうちょっとマシなこと言ってください!え、え、えっ・・・・・・な本、それも、その・・・い、妹、特集って・・・っ」
P「ご、誤解だ、言い訳なんかじゃない、本当なんだ」
幸子「ち、近寄らないでくださいっ、早苗さん呼びますよっ!」
P「ちょっと待て、サナ姉ぇはシャレにならん!た、頼むから話を聞いてくれええ!!」
早苗「その後?事実関係洗ったらホントに押しつけられただけだったって。大事な妹にあらぬ誤解をさせて恐がらせたから一発シメはしたけど」
63:
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早苗「で?なんでケンカなんかしたの?」
P「・・・・・・」
早苗「Pくん?お姉ちゃん怒るよ?」
P「・・・だってあいつら、早苗おねーちゃんのこと・・・」
早苗「・・・あたし?」
P「その・・・悪口言って、だから、その・・・」
早苗「そっか・・・あたしのことで怒ってくれてたんだ・・・」
早苗「でもね、Pくん?だからって上級生と取っ組み合いのケンカなんてしちゃダメでしょ?それでPくんが怪我でもしたら、お姉ちゃんそっちのほうが嫌なんだから」
P「ぅ・・・ごめん、なさい・・・」
早苗「ん、反省してるならよし!次からはあたしに直接言いに来るんだよ?直々にとっちめてやるから」ぽんぽん
P「わっ、やめっ、頭なでないでよっ」
早苗「うりうり、こうか?こうが良いのか?♪」なでなで
P「ちょっ、おねーちゃんっ」
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64:
早苗「なーんて事もあったわよねー♪」
幸子「むぅ・・・ボク達が知らないお兄さんの話が聞けたのは良いですけど」
紗南「なーんか、ちょっと複雑な気分だね・・・早苗さんがうらやましいというか」
P「おいやめろそこの酔っ払い、それ以上俺の恥ずかしい過去を暴露するんじゃない」
早苗「あ、それとねー、えーと、Pくんが4年生のときだったっけアレ?あたしの家に遊びに来た時ねー・・・」
P「ぶっ、やめろ、それだけは、それだけは話すんじゃない!!」
早苗「えーいいじゃないのー。でねでねー♪」
P「やめろぉおおおおおおお!!!」
65:
早苗「おらおらーPくんも飲みなさーい」
P「もう十分飲んでるよ。サナ姉ぇこそ、それ以上は明日ヒドイぞ」
早苗「らーいじょうぶよ明日非番だもーん♪」ケラケラ
P「いや俺仕事だし、そもそもそういうこと言ってんじゃ・・・まぁいいか」
早苗「んぅ・・・すー・・・」
P「コラここで寝るな、客間に布団敷いたからそっちまで行け」
早苗「ぇー・・・だっこー・・・」
P「子供か。ったく・・・よいしょ」
早苗「わっ・・・えへへ」
早苗「う゛ー、頭痛い・・・」
P「言わんこっちゃない。水と薬持ってくからそのまま寝てろー」
早苗「ん゛ー・・・あ゛ー、痛たた・・・」
晶葉「毎度のことだが、やりとりが幼馴染で済む範疇を越えてないか・・・?」
蘭子「連理の枝、比翼の鳥の如く・・・(なんか夫婦みたいです)」
P「あーないない、サナ姉ぇはもう姉としか見れん」
光「・・・要するに、家族みたいなものだから、ってことだよな」ボソボソ
美玲「それって、ウチらも・・・」ボソボソ
P「・・・ん、何か言ったか?」
美玲「ッ、何でもないっ!」
早苗「あ゛ーう゛ー・・・みれーちゃん大声ださないでー・・・」
73:
晶葉「……で、ここでこの値を代入すると」
光「あー、そっか……ありがとう晶葉、おかげで何とかなりそうだよ!」
幸子「……あ、晶葉さん、そこの漢字間違えてますよ」
晶葉「む、どこだ?」
幸子「これです。『完壁』じゃなくて『完璧』ですよ、下が玉です」
P(流石に六人もいると得手不得手が上手いことばらけるのか、勉強は基本的に姉妹の間で教えっこすることでお互いの苦手をフォローしあっている)
蘭子「……ぬ、真理を阻む虚像か(あれ、何か変な数字出てきちゃった)」
紗南「どれどれー。……あ、ここで間違えてる」
蘭子「おぉ、助かるぞ電子の妖精(ありがとう紗南ちゃん!)」
紗南「ん、どういたしまして」
P(ただし、それにも一つ問題がある……)
P「『ここ解んないから教えてー』と聞きに来ることが滅多にないのは、兄としてちょっと寂しい……」
美玲「複雑な表情してると思ったらそんなこと考えてたのか……」
81:
prrrrrr...prrrrrr...
P「ん、電話?」ガチャ
P「はい、もしも……なんだ父さんか」
P「おかげさまで。だだっ広い家に一人で、そりゃもう気楽なもんですよ」
P「……は?いや、まぁ部屋はどれも綺麗にしてあるけど」
P「ちょっと待て、いきなりどういう事だよ、妹?」
P「そろそろ着く頃って、あっ」
P「……切りやがった。何で毎度毎度こう唐突に事を起こすんだよ父さんは……」
ピンポーン
P「……マジか」
82:
ガラッ
P「はーい、っと」
早苗「やーPくん、元気してる?」
P「あれ、サナ姉ぇ……と……」
「クク……其方が我が眷属か?」
「ふむ、なるほど……」
「へー、思ってたより……」
「ふふーん、まぁ悪くはないですね」
「な、なんだよッ、じろじろ見るなよなッ」
「へへっ、これからよろしくねっ」
早苗「いやー、道に迷ってたみたいだったから案内してあげたんだけどね?行き先が一人暮らしのかわいい幼馴染の家だって言うじゃない」
P「……はい」
早苗「で?どう見てもいいとこ中学生の集団を家に連れ込んで、キミは一体ナニするつもりだったのかなー?」
P「……よし、とりあえず落ち着こうサナ姉ぇ、これは罠だ」
早苗「ほほーう、そういう態度取るんだ?へー、ふーん?」
P「いやマジでちょっと待って俺も理解が追い付かん」
早苗「――――とりあえず、シメる♪」
ギャァァァァァァァァァァァァ……
83:
????????????????????????????????????????????????????
P「……っは!」
紗南「あ、起きた」
幸子「大丈夫ですか?ずいぶんうなされてましたけど」
蘭子「夢幻郷への扉を開いたか?(怖い夢でも見たの?)」
P「あ、あぁ、ちょっとな。お前らがうちに来た日の夢を見てた」
晶葉「あぁ、あの時か」
光「早苗さん、いきなり目の前で関節技決めるんだもんなー。アタシたちもびっくりしたよ」
美玲「というか、あの時明らかに曲がっちゃいけない方向に体が曲がってたような……」
P(……あの時はどうなることかと思ったが)
P「悪くないよな、こういうのも」
幸子「?何ですかいきなり」
P「いや、何でも。さて、晩飯の用意でも……」
prrrrrr...prrrrrr...
P「っと、電話か。はい、もしも……なんだ父さんか」
P(……あれ、なんか猛烈に嫌な予感)
84:
P「……部屋?あぁ、まだ空いてるけど……ちょっと待て」
P「おい、ちょっ、話を聞……切れた」
光「兄ちゃん?な、何か顔色悪いよ?」
ピンポーン
紗南「あれ、誰だろ?ちょっと行ってくるねー」
P「あっ、紗南待てっ」
ガラッ
早苗「……えーとね」
「よろしくナー!……ところデ、いつまで触ってるノ?」
「うひひ、いつまでも触ってられるよー……」
「……知らない人がいきなりお兄ちゃんになるとか、むぅーりぃー……」
紗南「……ん?」
蘭子「面妖な……」
美玲「ッ」
晶葉「おっと、いきなり後ろに隠れるな」
幸子「……そういう事ですか」
光「おー、また賑やかになりそうだねっ」
早苗「……そういう事で、良いのかな?この子たち」
P「……マジかぁ……」
おわり
86:

妹が増えたところで次は第2部の始まりだな
8

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