八幡「三十路目前で処女なのは俺のせいだと」back

八幡「三十路目前で処女なのは俺のせいだと」


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1:
八幡「雪ノ下と由比ヶ浜、両方から責任とって結婚しろと言われた……」
4:
八幡「責任ってなんだよ……自分等が早いうちに男捕まえられなかっただけだろ」
八幡「なんでそれが俺の責任になるんだよ……」
八幡「俺がはっきりしなかったのが悪いとか言ってたが、向こうだって俺に気があるとか」
八幡「はっきり言ってなかったじゃねえか、くそ」
八幡「……」
八幡(どうするかな……言ってしまうか)
小町「お兄ちゃん、ごはんできたよー」
八幡(俺と小町がほぼ夫婦みたいな感じで同棲してるって)
8:
八幡「……」
小町「お兄ちゃんどうしたの?もしかしてー、まずかったかなー」
八幡「いや。いつもうまいぞ。うん」
八幡「実はな……今日、由比ヶ浜と雪ノ下に呼び出されたんだが」
小町「へ、へー。久しぶり、だよね」
八幡「ああ。なのにあいつら、自分等が未だ処女なのは俺のせいだとか抜かしてきてな」
小町「それでそれで」
八幡「責任取って、どっちかと結婚しろとよ」
小町「……」
八幡「いきなりそんなこと言ってくるとは、ほんと三十路前の独身女って、頭おかs」
小町「なんて、答えたの。お兄ちゃんは」
八幡「……考えさせろと」
小町「ふぅん。そっか」
11:
小町「あはは、ちょうどいいんじゃない?お兄ちゃんも、三十路前で独身だしー」
小町「そしたら小町も、彼氏でも作っちゃおっかなあ」
小町「小町も二人のこと、なにも言えない状況だもん」
小町「小町、結構もてるんだよ?職場じゃ」
八幡「いや、俺は」
小町「……それとも、お兄ちゃんが小町のこと、幸せにしてくれるの?」
小町「妹だよ……?」
八幡「……」
16:
八幡「結局何も答えられなかった……」
八幡「うわ、由比ヶ浜からメールがすごい」
八幡「返事……か」
八幡(責任というなら……俺が一番責任を取らなきゃならんのは小町だよな)
八幡(俺みたいな兄の世話をいやな顔もせずしてくれている)
八幡(おかげで本人は、未だ一度も恋人ができたこともないんじゃないだろうか)
八幡(実家に帰ると、結婚はまだかと、両親に言われるようにもなってきた)
八幡(……早く離れてやるのが、一番の責任の取り方か?)
20:
八幡「小町。今日、飯作っとくから、一人で食べてくれ」
小町「いーけど。なんかあるの?あ、もしかして、デートだ」
八幡「由比ヶ浜と会ってくる」
小町「……」
八幡「今日返事をするわけじゃないが。最近会ってなかったからな」
八幡「返事をする参考にな」
小町「へー。がんばってね」
八幡(夫婦のようにと言っても、所詮兄妹だ。周りの視線もある)
八幡(このままずるずると行くよりは、これをいい機会として、離れたほうが)
八幡(小町のためだろ……)
21:
由比ヶ浜「お待たせ、ごめんねヒッキー。遅くなっちゃった」
八幡「だから、この年でヒッキーはやめろよ」
由比ヶ浜「ええ、いいじゃん。ヒッキーのほうが馴染むし」
八幡「もし俺と結婚しても、ヒッキーで通す気か……」
由比ヶ浜「そ、それは……さすがに」
由比ヶ浜「あ、あなた、とか?どうかな?」
八幡「はは、違和感マジあるわ」
由比ヶ浜「ほら、ヒッキーのがいいんじゃん」
23:
八幡「ただいま」
小町「あ、お帰りー」
八幡「まだ起きてたのか」
小町「うん、借りてきたビデオ見てたの」
八幡「へー。ああ、これか。俺も見たかったわ」
小町「じゃ、最初から見よっか」
八幡「いや、お前そろそろ寝たほうがいいだろ」
小町「えー。まだ眠くなーい」
八幡「小学生か。お前、もういい年だろ」
小町「あはは、そだね」
小町「……朝帰りかと思った」
八幡「そんな簡単にできるかよ。相手処女だぞ」
八幡「結婚して初夜にするもんだろ」
小町「なにそれ、きも。お兄ちゃん、酔ってるでしょ」
八幡「お前までキモいとか言うなよ。お兄ちゃん泣いちゃうぞ」
27:
小町「はいはい。あ、お水、はい」
八幡「ありがとな」
小町「……で、どうだったの。結衣さんとは、いい雰囲気になれた?」
八幡「いや。普通に、昔の知り合いに会って、ちょっと飲んだってだけだわ。正直」
小町「まんまじゃーん」
八幡「由比ヶ浜も、ノリが昔と変わってないからな。仕方なくね」
八幡「三十路前の色気とか皆無だったぞ」
小町「お兄ちゃん、それひどすぎー。それに、わざとそうしてたのかも」
八幡「なるほど」
小町「……小町も、三十路前なんだけどなー」
八幡「……」
小町「ちょっと、無言にならないでよ」
八幡「お前も酔ってるのか」
小町「えへへ。実は、ちょっと、飲んでた」
43:
八幡「あんま飲みすぎるなよ。強くないんだから」
小町「わかってるもーん」
八幡「俺は寝るわ」
小町「あっそ」
八幡「今日は雪ノ下と約束がある」
小町「はいはーい。どうぞどうぞ。小町は一人寂しく夕御飯を食べますから」
八幡(機嫌が悪くなっていってるな……)
小町「あー、小町も彼氏欲しいなー」
八幡「……いってきます」
44:
雪ノ下「比企谷くん」
八幡「よう。待たせたか」
雪ノ下「早くついてしまっただけだわ。気にしないで」
雪ノ下「……仕事帰り?」
八幡「ああ。うちは家計が厳しいんでね、兄妹で共働きだよ」
雪ノ下「そう……昔は専業主夫になると言っていたのにね」
八幡「現実は厳しかったわ。相手もいなかったしな」
雪ノ下「……」
八幡「とりあえず、店入ろうぜ」
46:
雪ノ下「率直に言うわ。私と結婚をすれば、あなたの夢を叶えてあげられるわよ」
八幡「そりゃえらく率直だな……」
雪ノ下「今の私なら、あなたを養っていける。悪くない条件だと思うけれど」
雪ノ下「それに、先日も言ったように、私は誰とも交際をしたことがないの」
雪ノ下「童貞のままであろうあなたが、相手の女性の過去を気にして気に病むという可能性もない」
雪ノ下「そしてその相手は私。文句の付け所がない条件でしょう?どうかしら」
八幡「とりあえず飯食おうぜ」
雪ノ下「そうね。今言ったことを、よく考えて」
雪ノ下「……由比ヶ浜さんは、なにか、そういった将来のことは言ってたのかしら」
八幡「いや。だべりながら飯食って別れただけ」
雪ノ下「ふぅん。そう」
49:
アラサーって怖いね
69:
八幡(あいつ、性格変わったんじゃないか……妙に積極的だったが)
八幡「ただいま」
シーン
八幡(……寝たか)
八幡「……」ソロソロ
小町「おかえり」
八幡「」ビクッ
八幡「お、起きてたのか」
小町「ダメなの?」ムスッ
八幡「また飲んでんのか」
小町「小町だって、飲みたい夜があるんですーばっきゃろー」
八幡「もう寝ろよ」
小町「えー、お兄ちゃんも一緒に飲もーねー?」ダキッ
八幡「おい、小町」
小町「……女の人の匂いがする」
75:
八幡「え」
小町「お兄ちゃん、雪乃さんと、なにかあった」
八幡「い、いや、なにもなかったぞ。一緒に飯食ってすぐ別れた」
小町「じゃあ、なんで、お兄ちゃんから、そんな匂いがするの」
小町「あ、別にそうなっても小町は何も言わないっていうか、妹だから言えないし」
小町「ふがいないお兄ちゃんのことだから、またへたれちゃったんじゃないかなーって気になっただけだよ」
小町「で、なにがあったの?」
八幡「いや、ほんとになにも。ただ、雪ノ下のやつ、酔ってたせいなのか、やたらひっついてきたから」
八幡「匂いはそのせいだ。うん」
小町「へぇー。それでなんにもしなかったってほんとへたれだねお兄ちゃん」
83:
八幡「伊達に魔法使い一歩手前まできてないからな」
小町「そうだね。ほんとへたれだよ、お兄ちゃん」
八幡「お、おい。そんな体重かけられたら」
ドサッ
小町「お兄ちゃん……」
八幡「小町?」
小町「……」
八幡「小町さん?」
小町「……」zzZ
八幡「酔ってただけか……」
八幡「やはり、このままでは不味いな……」
128:
八幡「……」プルルルルル
八幡「ああ、俺だ。いや、実はな……」
小町「いたたたた、あ、おはよーお兄ちゃん」
八幡「おう」
小町「いやあ、小町、昨日はお酒飲んでたらいつの間にか寝ちゃってたみたい」
小町「お兄ちゃんがベッドに運んでくれたんだよね」
八幡「ああ。お前、ちょっと重くなったんじゃね」
小町「お兄ちゃんそれひどすぎ。そんなだから甲斐性なしなんだよ」
小町「……お兄ちゃんなにやってるの?今まで休みにそうじなんて、したことなかったのに」
八幡「俺、今日から(>>132のコンマ以下が奇数なら由比ヶ浜、偶数なら雪ノ下)のとこで世話になることになったわ」
小町「え」
130:
ksk
131:
小町ルートはないのか
132:
ビッチ
136:
雪ノ下か
142:
八幡「俺、今日から雪ノ下のとこで世話になることになったわ」
小町「え」
小町「な、なんで?そんな急に?」
八幡「急というか、今までが遅すぎただろ」
八幡「そのせいで小町にも迷惑をかけてた。悪かったな」
小町「迷惑なんかじゃないよ!全然、迷惑なんかじゃないよ……」
八幡「小町、お前だってアラサーだろ。いい加減、彼氏の一人もって、二人以上いても困るが」
八幡「彼氏ぐらい、いてもいい年齢だ」
八幡「お前は高校卒業してから、ずっと俺の世話してくれたしな。今までありがとよ」
小町「そんな、淡々と言わないで……」
小町「お兄ちゃんとずっと一緒で、小町、楽しかったのに……お兄ちゃんも、同じ気持ちだと思ってたのに」
八幡「俺たち兄妹だろ。ずっとは無理だったさ」
小町「……お兄ちゃんなんて、とっとと出てけ!小町の知らないとこで、勝手に幸せになればいいよ!!」
八幡「あ、おい」
143:
―――
――

八幡「じゃあ、俺行くからな」
小町「……」
八幡「置いてく荷物は、また処分しに来るから、欲しいのがあったら分けといてくれ」
八幡「家賃とかも、しばらくは俺も今まで通り出すし、なんだったら、お前も引っ越してもいい」
八幡「一人じゃ広いしな、この部屋」
八幡「……小町」
小町「……」
八幡「じゃあな」
バタン
小町「……お兄ちゃんのばか」
151:
雪ノ下「いらっしゃい」
八幡「ああ。とりあえずよろしくな」
雪ノ下「こちらはとりあえずどころか、一生よろしくしてもいいのだけど」
八幡「そうっすか」
八幡(やっぱ、すげえぐいぐい来る)
八幡(そんなに三十独身というのは、女のなにかを掻き立てるのか)
八幡(そもそも雪ノ下の格好。部屋着とはいえ、ラフすぎじゃねえ)
雪ノ下「同棲するなんて、恋人もできたことがない私には、初めてすぎてどうしたらいいのかわからないけれど」
雪ノ下「仲良くしましょう」
八幡「まあ、ぼちぼちな」
249:
雪ノ下「私が作ったお昼ごはんはどうかしら」
八幡「うまい」
八幡(小町のとは、種類が違う美味さだな)
雪ノ下「そう、よかったわ。普段あまり人に手作りの食事を振る舞う機会なんて、ないものだから、心配だったの」
雪ノ下「それに独り暮らしをしていると、ずぼらになってしまっていけないわね」
雪ノ下「それでも昔は、もっと気力があったのだけれど。最近はね」
雪ノ下「料理も、今や普段は手抜きが多くて。しっかりしたものを作るのは、実は久しぶりなの」
八幡「へぇ。雪ノ下でもそうなるもんなんだな」
八幡(二人だったからか。手抜きみたいの作ってても、小町のはうまいのばっかだったな)
雪ノ下「ええ。仕事で遅くなったりすると、特にね」
雪ノ下「でも、食べさせる彼氏ができたのだもの、これからはやりがいがあるというものよ」
八幡「まあ、俺も作るけど。小町とは、できるほうが作ってたし」
八幡「あまり当番とかは決めないほうがいいかもな。面倒だし」
雪ノ下「そうね。でもあなた、将来的には専業主夫になるのでしょう?」
253:
八幡「そうだが。別に俺も仕事続けても」
雪ノ下「そう?別に私はあなたが専業主夫になるのは構わないし、それでそうなっても、休みの日や、私ができるときは家事もするつもりだけれど」
八幡「別に、そう気負わなくてもいいぞ」
八幡「ていうか。久しぶりに会ってからずっとなんか違和感あると思ったが」
八幡「昔みたいな嫌みとか言わないよな」
雪ノ下「べ、別にいいでしょう。私も、大人になったということよ」
八幡「そりゃそうかもしんないけど」
八幡「なんか……」
八幡(あの雪ノ下が媚びてきてるみたいで……)
八幡「……」
雪ノ下「どうしたの……比企谷くん」
八幡「いや、なんでも」
雪ノ下「比企谷くん……」ズイッ
八幡「……俺、荷物整理してくるわ」
257:
八幡「……わざとか。今の」
八幡「あんな、緩い服来て……」
八幡「あの雪ノ下が……」
八幡(分かりやすい好意を向けてきて、俺に迫ってるなんて)
八幡(まさに据え膳なのに。なんだこのもやもやする気持ちは)
雪ノ下「終わったの?荷物の整理は」
八幡「一通りな」
八幡「で、暮らしていく上でのルールを決めときたいんだが」
雪ノ下「どんなことかしら」
八幡「お互いのプライベートを守るとか、そういうことだ」
雪ノ下「そうね。大事なことだわ」
雪ノ下「これから一緒に暮らしていく上で」
八幡(この、要所要所で結婚を匂わしてくるのも、なんかな……なんつーか、重いわ……)
260:
据え膳食わぬは男の恥
274:
八幡「なあ、雪ノ下」
雪ノ下「なにかしら」
八幡「由比ヶ浜と飯」
雪ノ下「断って」
八幡「いやでもな」
雪ノ下「比企谷くん。あなたは今、誰と同棲しているの?」
八幡「雪ノ下さんですが」
雪ノ下「ルールを決めた時に、なるべく一緒にごはんを取るという項目があったと思うのだけれど」
八幡「そうでしたね」
雪ノ下「つまり、私が同席するなら構わないけれど」
八幡「一応メールはそう送っとくわ」
雪ノ下「そうして」
278:
八幡「いいってさ」
雪ノ下「そう」
由比ヶ浜「どどどどど」
八幡「ブリーチの効果音みたいだな」
由比ヶ浜「同棲!?」
雪ノ下「ええ。彼に、頼まれたの」
由比ヶ浜「へー、そうなんだー。そっかー」
八幡「ちなみに昨日からな」
由比ヶ浜「……ヒッキーを誘ったのに、ゆきのんも一緒でいいかって言われて、おかしいなって思ったけど」
由比ヶ浜「ヒッキー……」
八幡「お、おう」
由比ヶ浜「ゆきのん、幸せにしてあげてね……」
雪ノ下「由比ヶ浜さん……」
八幡「いや、とりあえずだぞ。同棲は」
由比ヶ浜「はぁ?なにそれ。ヒッキーそれクズだよ!」
281:
雪ノ下「私の、体だけが目当てだったのね……」
由比ヶ浜「ヒッキー!?」
八幡「まだなにもしてねえだろ。あと、店のなかでそういうのやめて。周りの視線が痛いから」
八幡「やっぱ送ってったほうが」
由比ヶ浜「一人で大丈夫だから。それに、ゆきのんとヒッキーの邪魔したくないし」
雪ノ下「由比ヶ浜さん……」
由比ヶ浜「ゆきのん、幸せにね……」
雪ノ下「もちろんよ」
八幡「今日のお前らのノリにはついていけんわ」
由比ヶ浜「……はぁ、三十路処女なんて、誰かもらってくれるのかなぁ」
由比ヶ浜「ヒッキー……ううう」
由比ヶ浜「さみしい、さみしいよぉ……」
由比ヶ浜「誰か……」ピッピッピ
289:
小町「はい。結衣さん?」
小町「え、今からですか?おっけーですけど……もしかして、飲んでます?」
小町「あ、すいません。そういうわけじゃあ……はい、じゃあ」
小町「……ふぅ」
小町「お兄ちゃんのせいだな」
小町「……もう、小町こんな役回りばっかり」
由比ヶ浜「うわああああん」
小町「どうどう」
由比ヶ浜「ううううう、わかってたもん、わかってたもん」
由比ヶ浜「だってヒッキー、昔からゆきのんのほうばっかり……でもぉ、あたしだってううううう」
小町「結衣さん……」
298:
小町「小町だって……」
由比ヶ浜「へ」
小町「ううっ……」
小町「うええん、おにいちゃあああん」
由比ヶ浜「こ、小町ちゃん?どうしたの?」
小町「小町だって……小町だって!」
小町「――!!」
由比ヶ浜「……」
小町「――!!」
由比ヶ浜「……そうだったんだ」
小町「あ、あの、ごめんなさい。これはずっと誰にも言わないつもりで」
由比ヶ浜「そんなのよくないよ!ヒッキーにもなにも言ってないんでしょ!?」
小町「で、でも、お兄ちゃんはせっかく雪ノ下さんと……」
小町「今こんなこと言ったら、お兄ちゃん、優しいから……」
由比ヶ浜「絶対言うべき!!」
302:
由比ヶ浜「てゆーか、あたしも言う!ヒッキーに告ってやる!」
小町「ええっ」
由比ヶ浜「なによ、とりあえず同棲って!そんなの、ヒッキー別にゆきのんとくっついたわけじゃないじゃん!」
由比ヶ浜「こんなもやもやするくらいなら、きっぱり言ってやる!」
由比ヶ浜「小町ちゃんも、行こ!」
小町「い、今からですか?それは」
由比ヶ浜「今からだよ!こんなの、酔ってもなきゃ言えないし!!」
小町「そりゃそうでしょうけど……」
由比ヶ浜「断られたって、言えばすっきりするよ!」
小町「……」
小町「そう、ですね……行きましょう!!」
306:
雪ノ下「比企谷くん……」
八幡「あの、飲みすぎじゃないでしょうか、雪ノ下さん」
雪ノ下「いや。雪乃って呼んで……」
八幡(絡み酒かよ……)
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
雪ノ下「……なに?うるさいわね」
八幡「出たほうがいいんじゃないか、これ」
雪ノ下「どうせ、酔っぱらいが家を間違えているのでしょう。放っておけばいいわ」
雪ノ下「そんなことより……比企谷くん。ちょっと暑いと思わ」
ドンドンドンドンドンドン
八幡「やっぱ出るべきじゃ」
「開けろー!ヒッキー!ゆきのん!」
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!言いたいことがあるの!!」
八幡「小町……?」
雪ノ下「……はぁ。開けましょう」
310:
雪ノ下「なにかしら、こんな時間に。近所迷惑なのだけれど」
由比ヶ浜「ごめん、ゆきのん……でもあたし、やっぱりあれで諦めるなんて、無理!」
雪ノ下「あなた、どちらが選ばれても、恨みっこなしって」
由比ヶ浜「そういったけど……ヒッキー、別に選んでないもん!!同棲だって、とりあえずでしょ!?」
雪ノ下「それは……」
八幡「小町。どうした」
小町「お兄ちゃん……あの……あのね」
雪ノ下「向こうは向こうでなんなのかしら」
313:
小町「今まで黙ってたけど……小町」
八幡「……」
小町「お兄ちゃんのこと、大好き!!」
雪ノ下「」
由比ヶ浜「ヒッキー!あたしも!あたしもヒッキーのこと大好き!あたしと結婚して!」
雪ノ下「ちょ、ちょっと!比企谷くん、私も好きだから!」
八幡「えっと」
八幡「え、なにこの状況」
325:
八幡「つうか、小町。マジか」
小町「ごめんね、ずっと黙ってて……でもさ」
小町「普通おかしいじゃん!いくらなんでも!ずっと彼氏もいなくて!お兄ちゃんの部屋におしかけて!」
小町「全部お兄ちゃんが好きだったからだよ!!」
八幡「……いや、まあ。そうだよな。おかしいよな」
由比ヶ浜「あ、あたしだってヒッキー一筋だったよ!?しょ、処女だし!!」
八幡「お前、昔はもう少し恥じらいが」
由比ヶ浜「そんなの、役にたたなかったじゃん!!」
雪ノ下「忘れないで欲しいのだけど。私だって、あなたのためにこれまで準備してきたのだけど」
八幡「いや」
雪ノ下「頼んでないなんて、言わせないわ」
八幡「……」
327:
八幡「……よし、落ち着けお前ら。お前らの気持ちはわかったが、テンションがおかしい」
八幡「酒のせいだな。それで人生棒に振るった人間もいる」
八幡「だから、この話の続きは素面の時にな。ほら、水持って」ヨッコイセ
由比ヶ浜「ヒッキー、正座」
八幡「はい」
小町「答えるまで、そのままだからね、お兄ちゃん」
八幡「はあ」
雪ノ下「明日は仕事なのだし、早くしなさい」
八幡「はい」
八幡「……」
八幡「誰か一人を選んだら、どうなるんでしょうか」
由比ヶ浜「もちろん、責任を取るにきまってるでしょ」
小町「もう、ぐずぐずした態度は禁止だよ」
雪ノ下「わかったら早く選んで」
328:
八幡「……選ばないという選択肢は」
雪ノ下「それはありえないわね」
雪ノ下「あり得たとしたら、どうなるか教えてあげる必要があるわよね」
由比ヶ浜「うん」
小町「そうですね」
八幡「……三人ともってのは」
雪ノ下「クズね」
由比ヶ浜「死んじゃえ」
小町「小町もそれは擁護できないよお兄ちゃん」
八幡「……」
329:
>>330-340で一番多いエンドにするわ
330:
由比ヶ浜
331:
小町
332:
小町
333:
ゆきのん
334:
雪ノ下
335:
ゆきのん
336:
ハーレム
337:
ゆきのん
338:
ゆきのん
339:
ハーレム
340:
ゆいちゃん
350:
雪ノ下「きっと選んでくれると信じていたわ比企谷くん……」
八幡「お、おう」
雪ノ下「さ、すぐに婚姻の準備をしましょう」
八幡「いや、それは気が早いんじゃ」
雪ノ下「なにを言っているのかしら。こういうのは、早く済ませておくべきだわ」
雪ノ下「ご両親への挨拶に、式場や日取り、職場へも伝えなきゃいけないし」
雪ノ下「忙しくなるわね」
雪ノ下「……あと、もちろんあなたを信じているけれど」
雪ノ下「浮気なんてしたら……」
八幡「するわけないだろ。うん。不倫は文化とか、ありえんわ」
雪ノ下「それを聞いて安心したわ」
雪ノ下「幸せにしてね、比企谷くん」
おわり。正直に言う。途中で面倒になった。
354:
そのまま一レスずつ各エンドいこうぜ
356:
俺はもう無理だ。あとは好きに補完してくれ。
369:
八幡「離れてみてわかった……俺にはお前が必要なんだ、小町」
小町「ほ、ほんとに?ほんとに小町でいいの?」
八幡「ああ。これからはずっと一緒にいよう」
小町「で、でも小町とお兄ちゃんは血の繋がった兄妹で――」
八幡「そんなことは分かってる!それでも俺はお前と一緒に生きていきたい!……ついてきてくれるか?」
小町「うぅっ……おにいちゃぁん!」
雪ノ下「あ、あなた達……兄妹愛かと思ったら本気だったのね……」
由比ヶ浜「でも、これはこれでいいのかもね……二人とも幸せそうだし……はぁ……。何してるのゆきのん?」
雪ノ下「平塚先生にメールを送ったわ。今夜はヤケ酒よ。由比ヶ浜さん、あなたも付き合いなさい」
由比ヶ浜「……いいね!朝まで呑もー!」
398:
由比ヶ浜「えっ!あ、あああたし!?」
八幡「驚きすぎだろ。さっきまでの威勢はどうした」
由比ヶ浜「だ、だって絶対ゆきのんか小町ちゃんだと思ってたし……あたしは最初から選択肢にないんだろうなって……」
八幡「お前、空気読むのだけが取り得とか言ってたくせにそういうのは鈍いんだな」
由比ヶ浜「どういうこと?」
八幡「……俺は高校の時からお前が好きだった」
由比ヶ浜「う、うそ……」
八幡「嘘じゃない。ただ俺に踏み込む勇気がなくて、自分の気持ちからずっと逃げ続けてた」
八幡「けど、こうやってお前がストレートに気持ちをぶつけてきてくれて……俺もいい加減覚悟を決めなきゃなって思ったんだ」
由比ヶ浜「……」
八幡「今まで待たせてごめんな。……結婚しよう、結衣」
由比ヶ浜「……はい///」
403:
八幡「俺が結婚したいのは……………………平塚先生かな」
雪ノ下「え」
平塚「比企谷!本当に私を選んでくれるのか?」
八幡「はい」
由比ヶ浜「せ、先生!?一体どこから!?」
小町「なにこれこわい」
平塚「嬉しいぞ比企谷……静、って呼んでくれないか?」
八幡「静」
平塚「八幡!」ギュッ
八幡「愛してるよ静」
雪ノ下「まったく感情が篭っていないのだけれど……」
小町「お兄ちゃん目が虚ろ……」
由比ヶ浜「ヒ、ヒッキー!目を覚まして!」
平塚「そうか!私も愛してるぞ八幡!では早ホテルで子作りと行こう!」
八幡「はい」
421:
八幡(三人を選んで、幻滅されて、俺がふられて終わる)
八幡(これでいこう。これなら皆平等に浅いキズですむ)
八幡「……だめだ……俺には選べない……」
雪ノ下「……」
由比ヶ浜「……」
小町「……」
八幡「俺に誰かを選ぶなんて出来ない……そんな権利ねえよ……」(どうだこのアレな感じ)
八幡「……」チラッ
由比ヶ浜「ヒッキー……」
小町「お兄ちゃん……」
423:
雪ノ下「……比企谷くん」
八幡「ああ」
雪ノ下「それは三人とも好きということでいいのね?」
八幡「お…おう」
雪ノ下「そう……」スッ
八幡「ぶわ!?」
小町「雪乃さん!?」
由比ヶ浜「ちょっゆきのん!? なに脱いでるの!?」
雪ノ下「かまわないわ」
八幡「ひゅひぇ!?」
426:
雪ノ下「かまわないと言ったの。……愛人でもなんでも」
八幡「いま!? おま!? クズて!?」
雪ノ下「そうね。あなたに甲斐性を期待したのが間違いだったわ。……へたれはこっちから行かないと駄目。そう決心したばっかりだったのに」
雪ノ下「大方振られる事で、事をうやむやにしようという魂胆でしょう? 分かりやすい……」
由比ヶ浜「そうなのヒッキー!?」
八幡「やっ俺はっ」
雪ノ下「どっちにしろ言った事の責任は取ってもらうわ。……安心して? 甲斐性の方は期待してないから」
小町「えっ? これ、えっ?」
雪ノ下「……二人ともどうするの?」
由比ヶ浜 小町「え」
429:
雪ノ下「やめてもいいのよ。わたしはそれでもいいというだけ。二人に無理強いはしないわ」
由比ヶ浜「ゆ、ゆきのんキャラ違う……」
小町「なにか間違ってる気が……ああ……でも」
八幡「いや流されんなお前ら!? なんか!? おかしい!?」
雪ノ下「黙りなさいへたれ。……二人とも」
由比ヶ浜 小町「……はい」
雪ノ下「この歳になってようやく気付いたわ。恋は、成すものよ」
八幡「お前酔ってるだろ!!」
由比ヶ浜「そう……だね」
八幡「お前もか」
433:
由比ヶ浜「ゆきのんと小町ちゃんなら怖くないし……うん」
由比ヶ浜「ヒッキー……や、やさしく……」
八幡「こ、小町……止めてくれ、二人を……」
小町「……」
小町「……あの、お二人とも」
八幡(おお、さすが俺の天使)
小町「最初に謝っておきます。その……ダシにするよな事します。ごめんなさい」
八幡(?)
小町「兄妹で結ばれることは普通出来ないけど、その、お二人を隠れ蓑にすることでそれもできるかなって」
八幡(!?)
436:
雪ノ下「……そう、つまり……そういうこと?」
小町「はい、ごめんなさい……」
由比ヶ浜「謝ることないよ、小町ちゃん……みんなそうだもん」
八幡「」
雪ノ下「さあ、比企谷くん……もう逃げ場はないわ」
由比ヶ浜「ヒッキー……その、つ、つまらないものですが」
小町「お兄ちゃん……へへっやっとだねっ」
八幡「これは……さすがに、間違って……」
雪ノ下「比企谷くん、何年たってもこの思いは消えなかったわ」
由比ヶ浜「ヒッキー、だいじょうぶ、なんとか、なるよ?」
小町「お兄ちゃん」
八幡「……」
八幡(ああ、俺の青春ラブコメは)
雪ノ下 由比ヶ浜 小町「好き」
八幡「間違ってないってことでいいや」     おわり
438:
おもしろかった
また書いちくり?
443:
お疲れ様っしt
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◆以下、おまけ(小ネタ)になります。
元スレに貼られていた画像
105:
うーん…
106:
>>105
ああ^?いいっすね?
211: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+

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割とマジで日本って放射能どうすんの?

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実は他に彼氏がいて、別れてもないのに自分に告白してきたことが最近判明した

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もうマフラーしてる女がいたよwwwwwwww

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妹がバスタオル1枚で寝ちゃってたんでvipperとして当然

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ドイツ人「助けて!貧しい移民がたくさん来て困ってるの!」

娘に「あやせ」という名前をつけたいんだが理由を考えてくれ

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