真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない」back

真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない」


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1:
漆原「ふわぁ?」
芦屋「ようやく起きたか。どうだ?夏の冬眠とやらは終わったのか?」
漆原「…36時間寝てたせいで体が痛い。もうちょっと休む」
芦屋「痛いのはずっと寝ていたせいで、体がなまっているからだ!魔王様を見習え!」
真奥「ハァハァ」
漆原「何やってんの?」
芦屋「トレーニングだ!そう妥当!勇者の為!」
ガチャッ
鈴乃「プロテインを買ってきたぞ。さあ飲め」
真奥「ありがてぇ…これで恵美に勝てる…」
鈴乃「さあ、次はスクワット500回だ!足腰立たなくなるまでやるぞ!」
真奥「おう!」
漆原「…なにこれ?」
5:
漆原「ジョギングでエミリアと?」
芦屋「ああ、最近早朝ジョギングを魔王様が始められたのだが、公園で偶然エミリアと会ってしまい…」
漆原「そっか。筋肉ダルマに負けちゃったのか」
芦屋「違う!間違っているぞ漆原!最近の魔王様は運動不足!元に戻れば勇者なぞ!」
漆原「そういえば、最近下っ腹が出てきたよねー。真奥は」
芦屋「そもそも、そのためのジョギングだったのだがな」
真奥「ハァハァ」
鈴乃「どうした!?まだ894回だぞ?1000回やるまで止まるな!」
漆原「…で、どうしてベルが?」
芦屋「効率よく人間の体を鍛えないと勇者には勝てんからな」
芦屋「私達より同じ人間のベルに頼んだ方が、効率が良い」
漆原「効率ねぇ?」
6:
漆原「それにしても、ベルがよく協力してくれたね?」
芦屋「ふっ。これだ」
漆原「『わんわんニャンニャン大冒険』のチケット?」
芦屋「動物と触れ合いができるコーナーが、夏休み期間限定OPENされるらしい」
芦屋「それのチケットを魔王様がツテで手に入れ…そしてベルを釣ったわけだ」
漆原「触れ合いさせて、動物をついでに売るって手段か。人間って本当に頭いいよね」
鈴乃「ちなみに私が行きたいわけではないぞ!」
芦屋「…」
鈴乃「アラス・ラムスの為だ!絶対に喜んでくれるから、一緒に行こうと思ってだな!」
漆原「はいはい。それより、真奥の特訓は?」
真奥「休憩中だ。それにしても筋肉がついたのが実感できる!これでエミリアに勝てるぞ!!!!!
芦屋「さすが魔王様!明日が楽しみです」
鈴乃「それより早くチケットを渡してくれ」
漆原(このやり方だと、筋肉が増えたせいで体重が重くなって、スピードは逆に落ちると思うんだけどな?)
7:
■次の日の朝
恵美「…………………ちっ」
真奥「そんなに俺が先に来てたのが悔しいのかよ」
恵美「ええそうよ。足は遅いくせに、こういうので勝ち誇っている魔王が憎たらしいだけよ」
真奥「ふふふふふ、はははははははははは!!!」
恵美「あー、今日って暑いもんね。頭がやられたのかしら?」
真奥「笑ってられるのも今日までだ!先週までの俺とは違う!」
恵美「笑ったのはあなただけどね」
8:
真奥「ぐっ…まぁ、いい。これを見ろ!勇者エミリア!!!」
バッ
恵美「きゃあああああああああああああ」
真奥「どうだ!この筋肉!!」ムキッ
恵美「バっカじゃないの!何でこんな公衆の面前でパンツ一枚になってるのよ!」
真奥「あっちを見るな!俺を見ろ!」
恵美「いいから服を着ろ!バカ!」
10:
真奥「いや、何かすまん。テンションが上がっちまって」
恵美「…でも、筋肉がついたって言っても、細マッチョ程度が私に勝ったと思わないことね!」
真奥「何だ、しっかり見てたんじゃん」
恵美「見てない!!!」
恵美「じゃあ、先週と同じ20kmでいいわね?」
真奥「ああ!今度は歩かねーぞ!」
恵美「いくわよ…よーい、スタート!」
12:
 
………
真奥「あれ…俺…」
恵美「はぁ?。ようやく目が覚めたわね」
真奥「うおっ…頭がクラクラする」
恵美「途中で倒れたのよ…ったく、どれだけ心配したと思ってるの?」
真奥「心配…?」
恵美「アラス・ラムスがよ!泣き疲れて寝ちゃったわよ!もうっ」
真奥「そっか。わるかったな」
恵美「反省しなさい」
13:
エミリア優しいな
14:
真奥「…」
恵美「…」
真奥「なあ、恵美」
恵美「なによ?」
真奥「何で膝枕してんだ?」
恵美「…わかってるなら、頭をどけなさいよ」
真奥「そうだな。ジョギング用の短パンのせいで生足だし、微妙に筋肉ついてて硬いし…」
恵美「さっさとどけぇぇぇぇーーーーー!!!!」
真奥「でも、まぁ、そのなんだ…気持いいからもうちょっとこうしておく」
恵美「な、なななな」
16:
なななななぜ遊佐さんが真奥さんに膝枕を!?
18:
>>16
そういえばそんなキャラいたな
19:
>>16
作中最強さんじゃないですか
17:
真奥「おい、顔真っ赤だぞ」
恵美「あなただって『気持ちいい』って言った時、照れてたくせに!」
真奥「あ?何で俺が照れるんだよ!」
恵美「じゃあ、どきなさいよ!」
真奥「いやちょっとまってくれ、本気でまだ頭がクラクラして…」
恵美「…」
恵美「わかったわよ!その変わり、治ったら斬るから覚悟する事!!」
真奥「おー怖い怖い」
恵美「うるさいわよ!」
20:
恵美「…」
真奥「…」
恵美(っていうか何このシチュエーション!?)
恵美(私が膝枕してあげて…)
恵美(まるで私とこいつがカップルみたいじゃない!?)
恵美「なっななななななな」
真奥「どうかしたのか?顔真っ赤にさせて口パクパク…まるで金魚みたいだぞ?」
恵美「死ねーーーーーーーーーーーーー!!!」
真奥「なっ!?聖剣!?やめろ!恵美!」
ドカーン
21:
恵美「…ハァハァ」
恵美「…」
恵美「あ、あれ?」
真奥「…」
恵美「真奥ー?生きてるー?」
真奥「うがーーーーーーーーーーーーーー」
真奥「痛ってえよ!やべー!血がたくさん出てるぞ!ゴラァ!」
恵美「出てないじゃない。それに痛い事が実感できるということは生きている証拠ね」
真奥「お前!勝手に暴れておいて、他に言うことはないのか?」
恵美「あーごめんごめん。じゃあね、真奥。また今度」
真奥「え?は?おい!帰るな!!!」
22:
真奥「帰りやがった」
真奥「うぅ…まだ頭がクラクラする…」
真奥「…」
真奥「それにしても、膝枕してもらってた時の恵美の顔は傑作だったな」
真奥「…」
真奥「いや、違う…俺はそんな事考えてない」
真奥「そうだそうだ!そうに決まってる!」
真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない」
  終わり
続きまして
真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!」
をお送りいたします
36:
真奥(エンテ・イスラに戻った時、一番の障害になるのはやはり勇者エミリア…)
ガチャッ
恵美「来たわよー。まったくこの部屋は相変わらず暑いわねー」
真奥(しかし、どうやって倒す?)
真奥(そもそも、エンテ・イスラで全力の俺が負けたからな…)
恵美「あら?今日はバイト休みなの?でも暑いから出て行ってくれないかしら?」
恵美「まったく、ここはアイスもないの?」
恵美「というわけで、アイスを買ってきてあげたわ!地面に這いつくばって感謝しなさいよね」
真奥「…」
恵美「…え、えーと、アイスよー。アイスあげるわよ?食べないの?」
37:
真奥(あいつ体術も強いから、下手すれば聖剣がない状態でも俺に…いやさすがにそれはねーな)
真奥(こうなったら、この前漆原が言っていた、リラックス熊人質作戦を使うか?)
真奥(しかし、人質はあいつが高で動いて、俺達が気付く前に人質を救出するから、色々と難しいんだよなー)
真奥(っていうか、俺達が気付かずに人質だけを助けるって、どんだけいんだよ!)
真奥(…別の方法としては『リラックス熊の体の一部は隠した!俺を倒したらリラックス熊は元の姿に戻れんぞ!ふはははははは』とかしかねーんだよなー)
真奥(だが、さすがに作戦が汚すぎる…王のやることじゃないな)
恵美「真奥ー?」
恵美「ふふん。無視して私にダメージを与えようというのね?全然聞かないわよ?」
恵美「…」
恵美「………………………うぅぅ」ポロポロ
恵美「…」
恵美「あっ、反応したわね!?反応したよね?したわよね!?」
恵美「ふふん、泣いてたのは嘘泣きよ!女の涙を信じないことね…」
39:
真奥(うわぁー、本当に仲間になりそうでなんか怖いな)
恵美「真奥のバカあああああ。もうみんな壊してやる!!!!」
真奥「へ?…って、うぉっ!いたのか恵美。わりぃ、ちょっと考え事をしていて…」
恵美「ばかばかばかばかばかばか」
真奥「だから悪かったって…それに泣くなよ」
恵美「うぅ…泣いてなんかないもん」
真奥「…」
41:
 
ナデナデ
恵美「んっ」
真奥(って、何で俺は恵美を撫でてるんだ!?)
恵美「…」
真奥(恵美も何で気持ちよさそうなんだよ!)
恵美「な、何を考えてたの?」
真奥(うおおおおお、涙目で上目づかいすんな!チワワみたいで可愛い…じゃない!)
真奥「恵美の事を考えていたんだ」
恵美「へ?え?え?」
真奥(って、俺何言ってんだああああああああ!?)
恵美「そうなんだ…うん」
真奥(って何で顔真っ赤にして、うつむいてるんだよ)
真奥(…いや、違う!そんなわけがない!)
真奥(俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!)
42:
■真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!!」
恵美「じゃあ、私帰るわ」
真奥「おー帰れ帰れ」
ヒラッ
真奥「って、何か落としたぞ」
恵美「定期入れ!?触らないで!!!!」
真奥「っ!!」
恵美「触らないでって言ったでしょう!」
真奥「うっせぇ。拾ってやろうとしたんだよ!」
恵美「じゃあ、早く返してよ!」
真奥「あ、ああ」
44:
恵美「……………見た?」
真奥「は?」
恵美「定期入れの裏…」
真奥「見てないが、何で顔真っ赤なんだよ。よっぽど恥ずかしいものでも入れていたのか?」
恵美「ち、ちがっ」
真奥「どうせ、リラックス熊とか恥ずかしいキャラクターの定期だったりしたんだろう?」
恵美「………そう」
真奥「あ?」
恵美「ちなみにアラス・ラムスがどうしてもって言うから、仕方なくなのよ?」
真奥「え?何がだ?」
恵美「…見てないならいいんだけど…また来るわ」
真奥「もう来るなよ」
45:
 
……
真奥(定期入れの裏…)
真奥(俺と恵美とアラス・ラムスが3人で出かけた時の写真だった)
真奥(…)
真奥(さっきの恵美…すっげぇ恥ずかしそうだった…)
真奥(あんな顔、初めて見たな)
真奥(…)
真奥(…いや、そんなはずはない。絶対にないはずだ)
真奥(恵美が…いや…)
真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!!」
46:
これは可愛いですわ
47:
エミリア可愛い!
49:
■真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!!!」
真奥「…」
恵美「ちっ」
真奥「いや、おい。偶然会っただけでそこまで嫌そうにすんなよ」
恵美「はあ?もしかして私に愛想よくしろとか言うの?」
恵美「真奥さーん。久しぶりー♪」
恵美「とか?…何その顔、斬るわよ」
真奥「いや、まあ、そうだな。今のままで問題ねーかな」
恵美「というか、偶然会った時のあなたの顔の方が酷いわ」
真奥「え?そうか?」
恵美「ええ、まるでゴキブリでも見たかのような…って、どんな顔してるのよ!!!」
真奥「知るか!」
52:
真奥「っていうかさー、なにそれ?」
恵美「買い物の帰りなの」
恵美「あと、お願いだから隣を歩かないでくれる?手が滑って殺してしまいそうだわ」
真奥「手が滑るってレベルじゃねーぞ!」
恵美「あーはいはい」
ヒョイっ
真奥「って、何だこれ!?重い!!」
恵美「なっ!人の荷物を取って…まさか泥棒!?」
恵美「品行方正だと思っていたのに!所詮は悪魔の魔王だったわけね!」
真奥「いや、勘違いするな。荷物多いから持ってやるよ」
恵美「え?は?」
真奥「勘違いすんなよ。世間体だよ。世間体。女にだけ荷物持たせる訳にはいかないだろ」
恵美「ああはいはい。魔王様は世間体なんかをお気になされるのね」
真奥「うっせぇ」
53:
恵美「ちなみにそれ。お米30kだから」
真奥「だから妙にでかい袋だとは思っていたが…重い」
恵美「男でしょ?それくらい頑張りなさい」
真奥「聖法気で強化してるてめえと一緒にすんな」
恵美「ん?別に今は強化してないわよ」
真奥「…え?」
54:
恵美「…でも、まだ買い物はあるし…正直…」
真奥「ん?」
恵美「いや、その…助かったわ」ボソッ
真奥「素直にありがとうも言えねーのかよ」
恵美「うるさい!せっかく人が……もうっ、言わなければよかったわ」
真奥「へいへい。どういたしまして。ほら次に行くんだろ?」
恵美「ええ、こうなった以上、今日はとことん荷物持ちをしてもらうわよ」
真奥「あー、これずっと持つの?」
恵美「男でしょ?それくらい頑張りなさい」
真奥「ぐっ」
57:
真奥「その後、これでもか!ってぐらいこき使われた…」
真奥「あいつ…なんでか上機嫌だったな」
真奥「魔王をこき使うのがそんなに嬉しいのかよ!」
真奥「まあ、俺もアラス・ラムスが起きてくれたから、嬉しかったが…」
恵美『いや、その…助かったわ』
真奥「あの時の恵美…下を向いて…もじもじして…」
真奥「いや、そんなはずねー!」
真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!!!」
58:
■恵美「真奥と恋人関係になった」
漆原「それにしても真奥とエミリアが恋人同士になって1ヶ月か…」
千穂「」
芦屋「」
鈴乃「おい、やめろ!その話題は禁止だとあれほど!」
真奥「何か勘違いしてないか?」
真奥「別に俺と恵美が好きあってるわけじゃなく」
真奥「恋人がいないと職場でバカにされるから仕方なくだな!」
千穂「へー。そうなんですかー。へー」
芦屋「佐々木さん息をしましょう。一緒に。すーはー………うっ」
61:
真奥「…いい加減信じてくれ」
鈴乃「素直に言えば祝福してやるものを」
真奥「俺は素直に言ってるだろうが!」
芦屋「魔王様!私というものがありながら!勇者なぞに!」
真奥「いや、だからと言ってお前と付き合ってるとかにしたら、変な噂が立つだろ?」
芦屋「私は気にしません!」
真奥「俺が気にするんだよ!」
63:
 
ガチャッ
恵美「来たわよー。まったくこの部屋は相変わらず暑いわねー」
真奥「ちっ。また来やがった」
恵美「いい挨拶ね…」
真奥「お前と一緒にいるとロクな事がねーんだよ」
恵美「はあ!?あなたが呼んだんでしょ?」
真奥「呼んでねーよ」
恵美「じゃあ、次はいつくるんだ?ってメールが毎日のように来るのは何なのよ!?」
真奥「それは…ほらあれだ。アラス・ラムスはいつ来るのかな?って」
恵美「残念ね。今はお寝んね中よ」
真奥「な、なんだと!?」
恵美「さあ、悔しがりなさい。あなたの悔しい顔を見るのが、私の生きがいなの」
真奥「ぐぬぬぬぬぬぬ」
65:
恵美「…なんで、顔は悔しそうじゃないの?」
漆原「さっしてあげなよ。エミリアが来たのが嬉しいんだよ。真奥は」
恵美「なっ!?」
真奥「漆原!!」
真奥「恵美!勘違いするなよ。違うんだからなっ!」
恵美「そ、そうよね。勇者が来て喜ぶ魔王なんているわけないわよね」
真奥「そうだそうだ」
漆原「って言いながらも、真奥は魔王城なのに正装だし、エミリアは美容院に行った後だよね?」
真奥「なっ!?」
恵美「黙らないと斬るわよ!」
漆原「はいはい」
68:
真奥「…」
恵美「…」
真奥「その…似合ってるぞ?」
恵美「…そ、そうかしら…」
真奥「か、勘違いするなよ!これは社交辞令なんだからなっ!」
恵美「わかってるわよ!そのくらい!」
芦屋「ではなぜ、お二人は顔が真っ赤なのでしょうか?」
恵美「っ!?」
真奥「芦屋!てめえまで!」
69:
芦屋「冗談です」
真奥「だ、だよなー。何で恵美が俺に会うだけの為に、美容院に行ったりするはずないだろ」
恵美「そうよねー。何で真奥が私に会うだけの為に、ユニシロ以外の服を着たりするわけないしね」
鈴乃「何で二人ともニヤけてるんだ?」
恵美「ベル!?」
真奥「べ、別にニヤけてなんかねーぞ!」
70:
あんた何個SS掛け持ちしてんだwwww
71:
漆原「そういえば、今日はどこに行くの?」
真奥「映画だ」
恵美「へぇ?。面白い映画なの?」
真奥「ああ、下調べ済みだからな!絶対に時間泥棒されるくらい面白いぜ!」
恵美「そうなの?それは楽しみね」
真奥「ああ、覚悟しておけよ!」
恵美「ふふっ♪」
76:
漆原「へぇ?」ニヤニヤ
真奥「って、勘違いすんなよ!俺は面白いから2回見るだけで!てめえと行きたいわけじゃないんだからな!」
恵美「当たり前じゃない!私だってあなたと行きたくないけど、一人で行くのがあれだから仕方なく一緒に行ってあげるだけなんだからねっ!」
鈴乃「貴様らは理由がないと映画も行けないのか?」
真奥「うっせえ!」
漆原「そんなに面白い映画なら、僕も行こうかなー」
鈴乃「では、私はエミリアと行くとしよう」
真奥「あ?」
恵美「え?」
漆原「別に誰でもいいんでしょう?真奥がそんなに絶賛するなら僕も行ってみたいなー」
鈴乃「エミリアも一人で行くのがあれなだけなんだろ?では、私と一緒に行こう」
77:
真奥「そ、それはだな」
恵美「え、えーとね…ベル?」
芦屋「漆原もベルもそこまでにしておけ」
漆原「はいはい」
鈴乃「すまん。悪ふざけがすきたな」
芦屋「二人には私が着いていく!保護者として!」
真奥「おい!」
78:
 
……………
真奥「じゃあ、行ってくる。帰りは遅くなるからな」
芦屋「遅……………………」
恵美「ベル。アラス・ラムスの事よろしくね」
鈴乃「ゆっくり楽しんでこい」
真奥「じゃあ、行くぞ。恵美」
恵美「ええ」
ギュっ
千穂「恋人繋ぎしてる…そんな…真奥さんは私にしてくれた事もないのに…」
80:
真奥「あっ…ちーちゃん!これは違うんだ!」
恵美「そ、そうよ!いつもやってるから、ついついやっちゃうだけで!」
真奥「違う!恋人のふりするのに手っ取り早くて!」
恵美「あっ、そうそう。その通りなの!普通に繋ぐより面倒だけど、幸せになれるっていうか」
真奥「そうその通りなんだ…って、何を言ってるんだよ!」
恵美「ごめんなさい。つい本音が…って、違うのよ千穂ちゃん!」
千穂「へー。そうなんですかー。へー」
芦屋「」
漆原「もう早く行きなよ。芦屋が死んじゃうと僕の晩ごはんがうどんになっちゃうしさー」
鈴乃「おい、どういう意味だ?」
真奥「ああそうする。じゃあな」
恵美「あっ、映画の時間がヤバいわ。急ぐわよ!」
真奥「おう」
83:
■別の日
アルバート「おう。魔王が俺に電話なんて珍しいな」
真奥『実は恵美…エミリア、いや他の奴らに黙っていて欲しい事があるんだが』
アルバート「何だ?俺は口が堅い方で通っているから、何でも相談してくれていいぞ」
真奥『エミリアには、アラス・ラムスの件で、結構世話になってるしプレゼントをしたいんだが、何か趣味とか知ってるか?』
アルバート(けっこうせわ?…ああ、結婚…プロポーズってわけか。地球語難しいな)
アルバート「やるな!お前の事、すっげー草食系もやしって思ってたけど見なおしたぞ」
真奥「『おい!俺は魔王だぞ!!』
アルバート「よしよしわかったわかった。エメラダに聞いてみる」
真奥『あ?いや、おい!他の奴らには喋るな!』
ブチッ
アルバート「ボタンを押したら切れちまった…いまいち使い方が難しいな」
84:
 
…………
エメラダ「エミリアが欲しいものですか??」
アルバート「ああ、魔王が結婚のプロポーズに使いたいんらしいんだ」
エメラダ「エミリアも遂に結婚ですか?。幸せになって欲しいものです?」
アルバート「ああ、年齢的にも俺らの娘みたいなもんだしな?」
エメラダ「あ?」
アルバート「いや、すまん。お前とエミリアは歳が近いし、何かわからないか?」
エメラダ「そうですね?。面倒なんでエミリアに聞いてみます?」
アルバート「そうだな。最初からそうすればよかった」
87:
 
…………
エメラダ『というわけでして?』
恵美「…え?真奥が私にプロポーズ?」
エメラダ『おめでとう?。エミリア?。心から祝福します?』
恵美「なっ、何か勘違いしてるわよ!」
エメラダ『え??』
恵美「私はあいつの事なんて全然好きじゃなくて、それに結婚なんかしないわよ!」
エメラダ『そうだったんですか?。じゃあ、プロポーズを受ける事すらウザいでしょうから』
エメラダ『私が魔王に直接、ストーカーウザいキモっ死ね勘違いすんなって言っておきますね?』
恵美「いや、ちょっと待って!」
エメラダ『はい??』
88:
恵美「真奥の絶望する表情が見たいから、私が直接フッてやるわ!」
恵美「だから、エメラダは知らないふりをしておいて!」
エメラダ『ははあ?。本当はプロポーズを受ける……んじゃなくて、わざわざそんな事をするなんてエミリアも鬼畜ですね?』
恵美「あははははは。あいつの間抜け面が楽しみだわ。じゃあ切るわね」
エメラダ『わかりました?。魔王には高級レストランにでも連れて行けって言っておきます?』
エメラダ『お幸せに?』
ブチッ
へなへなへな?
恵美「ど、どうしよう」
90:
恵美「真奥がプロポーズなんて…い、いつかしら!?」
恵美「ああでもあいつ、なんでこんな重要な事を他の人に相談してるのよ!」
恵美「こんな頼りないやつなんて思わなかったわ」
恵美「だから、仕方なく面倒を見てあげるしかないみたいね」
恵美「頼りないなら仕方ないわ!奥さんの私がしっかりしいてあげないと!
恵美「…」
恵美「ふ、夫婦か…」
恵美「えへへ」
92:
 
………………
真奥(今日の恵美の様子はおかしい…というか変だ)
真奥(まず上機嫌)
真奥(次に服装が…なぜか超オシャレ…友達の結婚式に行くような格好?)
真奥(最後に俺が話しかける度に、ビクッとする…なにかを待っているみたいに)
真奥(普通に食事に誘っただけなのに、どうなってるんだ?)
恵美(うーん。プロポーズされるタイミングが中々ないわ)
恵美(っていうより、夕日とかなんか考えなさいよ!)
恵美(普通に人が多いレストランで食事って…どれだけ私浮いてんのよ!)
恵美(…まったくこれじゃ先が思いやられるわね…)
恵美(…)
恵美(先か…えへへへへ//)
95:
恵美「あっ、公園」
真奥「まだ、時間があるし、ちょっと休憩していかないか?」
恵美(き、きたー!!!!)
恵美「ええ、そうしましょう」
真奥「…」
恵美「…」
真奥(いつもお喋りのくせに…今日は静かだな)
恵美(ま、まだかしら?)
98:
真奥「星綺麗だな…」
恵美「エンテ・イスラの方が綺麗だけどね」
真奥「そ、そうだな」
恵美(って、私なにを言ってるのよおおおおお!)
恵美(せっかくこいつが雰囲気を作ってくれそうだったのに)
99:
 
………
真奥(ずっと黙ってるな…調子悪そうだし帰るか)
真奥「そろそろ帰るぞ。みんな心配するかもしれんしな」
恵美「あっ…うん」
恵美(あ、あれ?)
恵美(真奥…プロポーズは?)
100:
恵美(あっ、もしかしてこの服が気に入らなかったから?)
恵美(美容院にいったんだけど、もしかして失敗しちゃってたとか?)
恵美(大人っぽく見られるから、ポニーテールにしてみたんだけど、好みじゃなかったから?)
恵美(いつもより甘めの香水付けてたんだけど、合わなかったから?)
恵美(それともさっき雰囲気作りを邪魔しちゃったから?)
恵美(もしかして、私に幻滅しちゃったとか?)
恵美(…)
恵美(あ、あれ?何で私…泣いてるんだろう…)
恵美(おかしいな、涙が止まらない)
101:
恵美「…」ポロポロ
真奥「なっ、何で泣いてるんだ?」
恵美「ねえ、はっきり言って欲しい事があるの」
真奥「どうしたんだ?おい、どっか痛いのか?」
恵美「ねえ、何でプロポーズしてくれないの?」
真奥「そうかプロポーズが痛いのか……………はあ?プロポーズ?」
恵美「はっきり答えてよ!私、はっきり言ってくれたら、諦めるから」
真奥「いや、ちょっと待て!何か話がおかしい!ちょっと待ってくれ!」
恵美「え?」
104:
 
………
恵美「言ってない?プロポーズは違うの?」
真奥「言ってない。そもそもエメラダとは連絡とってない。俺はアルバートとしか」
恵美「そ、そうだったの…………………」
恵美(あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ)
恵美(私なんて勘違いを!)
恵美(これじゃまるで私が結婚したいみいたいじゃない!)
恵美(そんなはずないのに!!)
恵美(死ぬ!もうこいつにあわせる顔がない!死ぬしかないじゃない!)
真奥「じゃあ、結婚すっか」
恵美「死ぬ!死んでやる!…………え?」
105:
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
109:
真奥「おい、死ぬなよ。死んだら結婚できないだろ?」
恵美「……………………え?でもプロポーズは間違いって」
真奥「いや、俺はそもそもアルバートにも言ってないだけで…」
真奥「いやなんだ。近いうちにプロポーズはするつもりだったんだ」
真奥「あっ、でも指輪は待ってくれ。もう少ししたら安い奴だけど、結構いいデザインのが買える予定なんだ」
恵美「ゆびわ?」
真奥「ああ、本当はそれを用意してから、プロポーズするつもりだったんだが…まあ、こうなったら早い方がいいしな」
恵美「え?してくれるの?」
真奥「あー、もしかして俺は嫌か?」
恵美「うん♪」
111:
真奥「そうかそうか。って、おい!」
恵美「あんたなんかと嫌に決まってるわ!」
真奥「今の流れでそうなるのかよ!」
恵美「でも、あなた一人だとほっておけないのよ」
恵美「だから仕方なくしてあげるわねっ真奥♪」
真奥「…なんだよそれ…」
恵美「ふふっこれからよろしくね。真奥」
真奥「ああ、絶対に離さないからな。恵美」
恵美「離したらダメよ」
真奥「ああ」
115:
真奥(今までに見た事がないくらいに可愛い笑顔してやがる)
真奥(そうだ。そうそうこんな時はこの台詞が一番だったな)
真奥「俺の宿敵がこんなに可愛いわけがない!!!!」
恵美「何よ。文句ある?」
真奥「いや、幸せだ」
恵美「そっかー。幸せか…えへへ」
真奥「ああ、最高にな」
  終わり
12

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