海未「ラブアローシュート」ことり母「きゃっ」back

海未「ラブアローシュート」ことり母「きゃっ」


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1:
ことり母「あら、何か今刺さったような気がするんだけど」
ことり母「気のせいよね。…疲れてるのかしら、私」
ことり母「…」
ことり母「…海未ちゃんって可愛いわよね」ポッ
海未(ってなんでですかー)
3:
ことり「ねぇ海未ちゃん。海未ちゃん私のお母さんに何かした?」
海未「え゙っ!? な、何もシテイマセンガ」
ことり「そうだよね…。お母さん一体どうしちゃったんだろ」
穂乃果「理事長先生どうしたの? 具合でも悪いの?」
ことり「それがね。ことあるごとに海未ちゃんの名前を呟いてるの」
ことり「しかも夜になると変な呻き声も聞こえてくるし…」
海未「」
ことり「海未ちゃん、本当に何もしてないんだよね?」
海未「は、はい…モチロンデスヨ」プイッ
穂乃果「…?」
6:
穂乃果「…おかしいよね」
ことり「うん、おかしい。海未ちゃんは絶対隠し事してる」
穂乃果「けど、今度の隠し事って理事長先生と関係してるっぽいんだよね?」
ことり「そこが不思議なんだよね。お母さんと海未ちゃんが話す機会なんてそうそうないのに」
穂乃果「うーん」
ことり「これは分かんないよねぇ…」
凛「み、みんなー! 大変だにゃー!」
花陽「誰か助けてえええええ!?」
穂乃果「凛ちゃん、花陽ちゃん! そんなに走ってどうしたの? 何かあったの?」
花陽「そ、それが…」
凛「理事長先生が学校をやめるらしいんだにゃー…」
ことり「えええええっ!?」
7:
ことり「ちょっとお母さん! これって一体どういうことなの!?」バン!
ことり母「どういうことって…私が理事を退くことかしら? それならもう決めたことよ」
穂乃果「一体どうしてなんですか!? 廃校もなくなってこれからって時じゃないですか!」
絵里「そうですよ。せめて理由くらいは教えて下さい」
ことり母「…」
ことり「…」ゴクリ
ことり母「…恋をしたの」ポッ
ことり母「結婚して、ことりを生んでもう10数年…。久しぶりなのよ、こんな気持ちは」
ことり母「もうこの気持ちを抑えられない。本気なのよ…!」グッ…
ことり母「私は恋に生きたいの!」
ことり「何言ってるのお母さん!? 私今日ほど悲しい日はないよ!?」ガーン
8:
凛「え、ええーっと? これは何かのギャグなのかにゃ?」
穂乃果「うんうん、きっとそうだよ。いやー、先生は面白いなぁ」カタカタ
ことり母「茶化さないで! 私は真剣なのよ!」
花陽「真剣なのぉ!?」ゴーン
絵里「落ちつきなさいかしこいかわいいエリーチカ…。これは夢、夢なのよ…」ブツブツ
ことり母「そう、夢なのよ! ことり…私にも、夢くらい見させてよ…」
ことり「いやああああああ! 夢なら覚めてええええええええええ!」
海未「…」
海未(気になって理事長室を覗いてみればなんなんですかこれは)
海未(私がLASを外したせいでとんでもない修羅場に発展しているではないですか…)
海未(どうしましょう…)ブルブル
10:
花陽(噂はその日中に音ノ木坂…いいえ、町全体に広まりました)
花陽(理事長先生の行動はあまりにも早く、数日と待たず理事長職を退き)
花陽(そして、騒然とする南家に多額の慰謝料を置いて姿をくらましてしまいました)
ことり「お母さん…。どうしてこんなことになっちゃったの?」グスン
希「ことりちゃん…」
絵里「この件は理事会だけじゃなくてPTAにも波紋を広げてるわ。悪い噂がかなり広まってる」
真姫「ウチの親も相当怒ってたわよ。伝統ある学校だから娘を入れたのにーってね」
にこ「それに今まで理事長がなんとかしてくれていた廃校問題にも響きそうなのよね…」
凛「そんなぁ! 凛たち頑張ったのにまた廃校になるっていうの!?」
穂乃果「…」
12:
穂乃果「…海未ちゃん」
海未「は、はい…。なんですか、穂乃果」
穂乃果「海未ちゃんはさ、この件について何か知ってることない?」
海未「っ…! い、いえ。ナニモシリマセンヨ?」←
ことり「嘘だよ! 海未ちゃん絶対隠し事してる!」
海未「こ、ことりに隠し事なんてスルワケナイジャナイデスカ」→
ことり「してるよ…。何年幼馴染やってると思ってるの? 海未ちゃんが嘘ついてることくらい分かるよ!」
海未「え…」
穂乃果「海未ちゃん! お願いだから…何か知ってるなら教えてよ…!」
絵里「海未」
凛「海未ちゃん」
海未「え、ええっと…」
14:
海未(何が幼馴染だから嘘をついていることくらい分かる、ですか…)
海未(私の好意に全く気付かないでいるくせによくそんなことが言えたものです)
海未(けど…)
海未「…すみません。全ては私の責任なんです」
花陽「ええっ!?」
にこ「どーゆーことなの!?」
海未「実は…ラブアローシュートを先生に撃ってしまったんです」
海未「そのせいで先生は私の虜になってしまったようなんです…!」
絵里「海未…」
希「海未ちゃん…」
穂乃果「?っ! 海未ちゃんは最低だよっ!」ぺちっ
海未「!!」
16:
穂乃果ww
アニメでの恨みを晴らしたかww
17:
海未(痛っ…)
海未(子どもの頃木の上から落ちた時、弓道で失敗した時、舞の修行で叱られた時…そのいつよりも痛い)
海未(それはそうですよね…。私は大事な幼馴染であることりを泣かせたんですから)
海未(ことり、すみません…)
海未「しかしこれだけは分かっていて欲しいんです。私は決して理事長先生のことを好きなわむぐぐっ」
海未「むぐっむぐぐっ!?」
ことり「これ以上さえずらないで」
海未「!?」
ことり「東京湾のおやつにするぞ」
海未(!!??)
19:
穂乃果「海未ちゃんは最低だよ…! 真面目な話をしてるのに何なの!? ラブアローシュートって!?」
凛「ちょっと寒いってレベルを通り越して怒りがこみ上げるにゃー!」
真姫「中二病は小学生までにしなさいよ」
希「よう分からんけどそんなオカルトありえんやろ」
絵里「見損なったわ」
にこ「笑えないわよ」
花陽「海未ちゃん、ことりちゃんに悪いと思わないの?」
海未(えええええええええええっ!?)
海未「いや、ですからラブアローシュートが」
穂乃果「もう帰って! 海未ちゃんなんかもう絶交だよ!!」
ことり「ひっく…えくっ…、穂乃果ちゃぁぁぁぁぁぁん!」
22:
海未(こうして、私は引きこもりになりました)
海未「ふふ、ふふふ…みんなのハート、撃ち抜くゾー」
海未「バァーン」
海未「…」
海未「…」ジワ…
海未「今日はもう寝ましょう」ポロポロ
海未「コトリホノカコトリホノカコトリホノカコトリホノカコトリホノカエリコトリコトリコトリコトリ」グシュン
海未(しかし…)
海未(私がそうしている間、学院ではとんでもないことが起きていたのです)
24:
ことり母「南ことりママ、17さいでーす! 今日からこの学院に転入してきました♪」
穂乃果「」
ヒデコ「ね、ねぇ…あれって」
フミコ「いや、ありえないありえないって」
ことり母「あら? 海未ちゃんがいないわ!」キョロキョロ
ことり母「せっかく多額のお金を払って色々根回しして女子高生になったのに…」
ことり「あ…ぁぁ…!」ガタガタ
ことり母「今日はきっと風邪でお休みなのね。明日は絶対告白するんだから(はあと)」キュンキュン
ミカ「ひどっ…」
絵里「何をやってるんですか理事長先生!」ガラッ
26:
ことり母「あら、綾瀬会長。今日からここでお世話になる南ことりママ、17さいです」ペコリ
絵里「ふざけないでください!」
希「いくらなんでもオフザケがすぎると思いますよ、先生」
ことり母「ふざけてる? 私は本気よ」
フミコ「本気でこれやってるなら余計ヒくんだけど…」
ことり母「だって、本気で海未ちゃんに恋してるんだもの…」
ことり母「教師のままじゃ生徒と恋はできない。女子高生になればもっと沢山思い出が作れる」
ことり母「それの何がおかしいの!? 恋する乙女は無敵なのよ!」
希「年を考えてから言って下さい!」
ことり母「何を言ってるの! 恋に年齢は関係ないわ!」
絵里「あああああああああああもう! エリチカ、おうちにかえる!」
27:
ことり「すぅ…ほのか、ちゃん…」ウルッ…
穂乃果「ことりちゃん…。大丈夫だよ、今はゆっくり眠って…」
真姫「これは流石に頭が痛いわね」
凛「ドン引きだにゃー」
にこ「一体どこのネジが飛べばあんな風になれるのよ…。更年期障害?」
花陽「今回の転入もすごいことだけど、もう一つ大切な事実が明らかになったよね」
希「うん…。先生は海未ちゃんに恋してたんや」
真姫「以前海未もそんなこと言ってたわよね。あれは流石にアホらしかったけど」
凛「自分の子どもの友達に恋するなんてとんでもない話だにゃー」
花陽「…やっぱり、この問題は海未ちゃんがいないと解決しないんだね」
にこ「そうね…! 早急にどうにかしないとまた廃校の危機に晒されちゃうわ!」
28:
絵里「海未、いるんでしょ?」トン、トン
絵里「…」
花陽「この前は邪険に扱ってごめんなさい…。海未ちゃんにもきっと理由があったんだよね」
花陽「…」
希「ウチらの話を聞いて欲しいんや。そして海未ちゃんの話を聞かせて欲しい」
希「…」
にこ「ことりと音ノ木坂を救えるのはあんただけなの!」
にこ「っ…」
真姫「…鍵、開いてるじゃない」ゴトゴト
凛「海未ちゃん、開けるよ…?」スス…
海未「ラブアローシュート」
海未「バァーン! バァーン! バァーン! バァーン! バァーン! バァーーン!!」
29:
絵里「…」
花陽「…」
希「…」
にこ「…」
真姫「…」
凛「…」
海未「知っての通り、ラブアローシュートなんて私の勝手な妄想です」
海未「私はことりのことが好きで、ずっとずっと前から大好きで」
海未「だからこそ…どうしても彼女の母親と肉体関係を持ってしまったという過ちを忘れたかったんです」
30:
海未『あ…』
ことり母『そう…。海未ちゃんはことりのことが好きだったのね』
海未(ことりと同じ匂い…ことりに似た感触…色っぽい声…)ドキドキ
ことり母『でもね、海未ちゃん。言い辛いんだけど…ことりは穂乃果ちゃん一筋みたいなの』
海未『ええ…。分かっています』ドキドキ
ことり母『だから…代わりに、私を―――』
海未『んっ…』
海未「次の日、目が覚めてとてつもなく後悔しました」
海未「私は幼馴染の…好きな人の母親を抱いてしまった。もう、ことりに合わせる顔が無いと」
海未「だからその日のことは忘れることにしました。どうにか忘れて、ことりに告白しようと…!」
にこ「…」
32:
海未「でも、それでことりを泣かせて穂乃果に絶交されて…そんなの馬鹿みたいですよね」
海未「私は最低ですっ…!」
真姫「あー、確かにそうね。最低だわ」
凛「聞かなきゃ良かった…」
海未「そうですよね…。本当に、その通りです」
希「正直、ラブアローシュートでオカルトだった方がマシやったわ…」
にこ「余計に気持ち悪くなってきたわ」
海未「ええ。私は親友の母親を抱いてしまった気持ちの悪い女です。罵ってくれて構いません」
花陽「あ、いや…そういうことじゃなくてね?」
絵里「知ってる? あの元理事長、女子高生になってあなたのクラスに編入してきてるのよ」
絵里「LASだかなんだかの洗脳じゃないならアレは素ってことよね? それって余計ひどいわよ…」
海未「えー」
33:
レズ不倫未成年淫行とは高レベルですね…
34:
ことり母「海未ちゃん! 海未ちゃんだわ! きゃー!」
海未「…」ブルブル
にこ「ほら、いきなさいよ」グイッ
凛「覚悟を決めるにゃー」
海未「いや、あのあれなんなんですか? あれおかしいですよね?」
希「ゴタゴタ言わんで早く」ググッ
真姫「フるならフる。付き合うなら付き合うできちんとどーにかしなさいよ」
海未「なんであんな格好してるんですか…? それに性格も恐ろしく変貌しているんですが」
花陽「真面目な話だけど、海未ちゃんがどうにかしないとまたことりちゃんが泣くんだよ?」
絵里「さ、行ってきなさい―――」トンッ…
ことり母「海未ちゃん大好きよ! 愛してるわー!」
海未「熟女滅殺! ラブアローシュート・ Я<リバース>!!」
36:
真姫「なんか頭打ってたみたいよ、先生」ウイーン
海未「そういえばあの日のあれは私の誤射が偶然外を歩いていた先生に当たったことからでした…」
希「まあ、頭打っておかしくなったってことならアリなんかな?」
凛「それで済むような問題じゃないと思う…」
花表「南家は家庭崩壊。学院のイメージが下がってまた廃校の危機に瀕したのもあるよねぇ…」
にこ「ま、廃校についてはμ'sが頑張ればどうにかなるわよ。次のラブライブに出れば問題なし!」
絵里「あとは…」
海未「あ…」
穂乃果「海未ちゃん…」
ことり「話、全部聞いたよ…」
海未「穂乃果…、ことり…!」
37:
海未「あ、あの…」
穂乃果「海未ちゃんごめんなさい! あの時の穂乃果は頭がいっぱいで酷いこと言っちゃった」
穂乃果「本当は不幸な事故があって海未ちゃんも苦しんでたのに…気付かなくてごめん!」
海未「いえ…。それでも嘘をついた私が悪いんです」
海未「私の方こそすみませんでした。こんな大騒ぎにしたことも含めてお詫びします」ペコリ
海未「だから…」
穂乃果「うん! また、今までみたいな友達に戻ろう!」
海未「はい!」
穂乃果「えへへ。やっぱり海未ちゃんがいてくれないと!」
海未「ええ。そして…」
ことり「…」
39:
海未「ことりには、どこから謝って良いのか分かりません」
海未「嘘をついたことも事件の原因を作ったことも…あなたの母親を抱いてしまったことも」
海未「本当に、すみませんでした」
ことり「…」
海未「ことり、私は――」
ことり「言わないで」
海未「!」
ことり「私ね。穂乃果ちゃんに告白して、それで結ばれたの」
海未「…」
海未「…」
海未「そう、ですか…」
40:
ことり「…」
海未「…では」
ことり「うん。私の方こそ…ごめんね―――」
海未「―――いえ。またあなたたちと友達に戻れるだけで充分ですよ」
海未(告白すらできないのは、正直辛いです)
海未(しかし告白して今以上に2人と溝ができるのは…それも嫌です)
海未(だから今は笑顔で2人の門出を祝福することにしましょう)
海未(ああ、そうだ。今日は久しぶりに弓道部の方に顔を出しましょうか)
海未(もう誤射したりできませんしね…。一心不乱に練習して煩悩を祓いましょう。汗をかきましょう)
海未(そう…。涙も流せないくらいに)
42:
数年後――
絵里『それでは新婦によるブーケトスです』
穂乃果「ことりちゃん…」ボソボソ
ことり「うん。だよね♪ …えいっ!」
にこ「にこ!? ちょっとー! こっちに投げなさいよー!」
真姫「にこちゃん必死すぎ…」
海未「…え?」トスッ
希「あらら。次に幸せになるのは海未ちゃんみたいやね」
海未「穂乃果…、ことり…」
ことり「♪」
海未「…分かりました。私も必ず、幸せになります」
海未(そしていつか―――私の子どもとあなたたちの子どもが、また幼馴染になるのでしょうか)
海未(ふふ。その時私があなたたちの子どもに惚れてしまわないように、よき伴侶を見つけなければいけませんね)
完ですよー
44:
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45:
おつ
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